JP3773548B2 - マイクロコンピュータを使用する装置の制御システム - Google Patents

マイクロコンピュータを使用する装置の制御システム Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、マイクロコンピュータを使用する装置の制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロコンピュータを使用した装置は電源制御もマイクロコンピュータが行うようになっていた
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、マイクロコンピュータを使用した装置はマイクロコンピュータが暴走すると電源も切れなくなるおそれがあった。
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、万が一マイクロコンピュータが暴走した場合でも復帰が可能な装置の電源制御方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的のために本発明では、手動部材の操作でリセット信号を出力するリセット手段と、前記リセット手段によりリセットされる第1のマイクロコンピュータと、前記リセット手段ではリセットされず処理続行可能な第2のマイクロコンピュータと、前記第2のマイクロコンピュータを不作動とする制御手段とを設け、前記制御手段が、第1のマイクロコンピュータと第2のマイクロコンピュータの出力により第2のマイクロコンピュータを不作動とし、第2のマイクロコンピュータからの出力がなくとも第2のマイクロコンピュータからの応答がないと判断した第1のマイクロコンピュータの出力により第2のマイクロコンピュータを不作動とするように構成した。
また、第1のマイクロコンピュータと、カメラのシャッタレリーズシーケンスにおいて少なくともシャッタ制御を行う第2のマイクロコンピュータとを備え、前記第2のマイクロコンピュータは、前記シャッタレリーズシーケンスとは別に定期的な信号(P24)を出力し、前記第1のマイクロコンピュータは、前記第2のマイクロコンピュータから出力された前記信号に応じて該第2のマイクロコンピュータを不作動とするように構成した。
【0005】
【作用】
本発明では第1のマイクロコンピュータが暴走しても、操作する者が手動部材の操作でリセット手段で復帰可能であり、第2のマイクロコンピュータが暴走しても第1のマイクロコンピュータでリセット可能であり、不用意にリセット手段が働いても第2のマイクロコンピュータの動作を停止しない。
【0006】
【実施例】
図1は本発明による実施例のブロック図である。
1、2は、マイクロコンピュータであり、以下MCU1、MCU2という。 リセット回路3はMCU1に対してリセットを行うものであり、電池が挿入されたVdd端子立ち上がりと、メインスイッチSW0のオン位置からオフ位置に変わるとき、MCU1のリセット入力端子をLにしてMCU1をリセットさせる働きをする。
【0007】
4は、DC/DCコンバータである。電池Eの電源電圧が入力端子4aとGND端子4dの間に印加されたとき、コントロール端子4cの入力がLの時には出力端子4bに所定のVcc電圧(例えば5[V])を発生し、入力がHの時にはVcc出力は0となる。ダイオードD1とダイオードD2は直列に接続され、電池電圧より2ダイオード分低い電圧を発生する。
【0008】
一方、出力端子4bにアノード側が接続されるショットキーダイオードD3のカソード側にはほぼVccに等しい電圧が発生する。よって、ダイオードD3とダイオードD2の交点に発生する電圧Vddは、電池電圧より2ダイオード分低下した電圧とVcc電圧の高い方の電圧となる。
NANDゲート5には、MCU1のP11出力とNANDゲート6の出力が入力し、出力端子はDC/DCコンバータ4の端子4cに接続される。NANDゲート6にはMCU1のP12端子とMCU2のP21端子が接続される。なお、MCU2のP22端子は入力端子であり、ダイオードD4を介してMCU1のP12端子に接続されP12端子の状態の読み取りに用いられる。
【0009】
端子P11がLであれば、NANDゲート6に関わらずNAND5の出力はHとなる。逆に、P12端子とP21端子が共にHであれば、NAND6の出力はLとなり、P11端子に関わらずにNAND5の出力はHとなる。また、P12端子かP21端子の少なくとも一方がLであればNANDゲート6の出力はHとなり、P11端子がHであれば、NAND5の出力はLとなる。よって、このNANDゲート5とNANDゲート6によって表1の真理値表が得られる。
【0010】
NAND5の出力がLの時、DC/DCコンバータ4はオフとなりVccの印加がなくなる。すなわち、P11端子は強制オフ信号として働き、状態Aは強制オフ状態を示す。強制オフ信号が働かないとき、P12端子またはP21端子のLはNAND5の出力をLにしてDC/DCコンバータ4をオンにさせる。P12端子またはP21端子はパワーホールド信号として働き、状態Cはパワーホールド状態を示す。パワーホールド信号がともにHの時、NAND5の出力がHとなってDC/DCコンバータ4がオフするのは通常オフ状態である。
【0011】
【表1】
Figure 0003773548
【0012】
SW0はメインスイッチであり、オフ位置の時にはGND側に接続され、オン位置の時にはVdd側に接続され、その出力はリセット手段3とMCU1に接続される。
SW10からSW17は設定用のスイッチであり、MCU1の入力ポートI10からI17に接続する。SW2はレリーズスイッチであり、MCU2の端子I2に接続される。測光回路7は、MCU2のA/D変換入力A1に接続する。MCU2のインターフェイス回路8は、MCU2のポートP3に接続し、P3によって不図示のモータやシャッタマグネットの駆動を行う。表示制御回路9は、MCU2のポートP4に接続し、P4出力によりLCD表示を行う。
【0013】
図2(a)は、MCU1のメインルーチンのフローチャートである。MCU1は電池が装填されていると、電池が装填されて電源電圧Vddが印加されたとき、メインスイッチSW0がオン位置からオフ位置に変わると、リセット回路3からリセット信号が出て、MCU1はステップ#1からの処理を始める。また、リセット時点でMCU1の全出力端子はHになる。
【0014】
ステップ#1において、メモリやレジスタなどの初期設定を行い、ステップ#2へ進む。
ステップ#2において、端子P14によりMCU2のP23(ホールド要求信号)がLかどうかを調べ、Lであればステップ#3ヘ進み、Hであればステップ#6へ進む。
【0015】
ステップ#3において、入力端子I0によって、メインスイッチSW0がオン位置かオフ位置かを調べ、オンであればステップ#4ヘ進み、オフであればステップ#6へ進む。
ステップ#4ヘ進み、端子P12(パワーホールド信号)をLにすると、表1のように、DC/DCコンバータ4のVcc出力が発生する。
【0016】
そして、ステップ#5において、端子P13によって、MCU2に対してリセット出力する。
ステップ#6において、入力端子I10からI17によって、SW10からSW17の状態を入力する。この状態は図2(b)の割り込み処理ルーチンでMCU2へ転送する。
【0017】
ステップ#7において、MCU2との通信があったかどうかを調べ、通信があればステップ#8ヘ進み、通信がなければステップ#10へ進む。
ステップ#8において、MCU2から転送されたパワーオフフラグが1かどうかを調べ、0であればステップ#6へ戻り、1であればステップ#9へ進む。
ステップ#9において、端子P21(パワーホールド信号)をHにする。
【0018】
ステップ#10において、ウォッチドックタイマーがオーバーフローしているかどうかを調べ、オーバーフローしていればステップ#11ヘ進み、オーバーフローしていなければステップ#6へ戻る。
ステップ#11において、端子P11(強制オフ信号)をLにすると、表1のように、DC/DCコンバータ4のVcc出力は強制的にオフする。
【0019】
ステップ#12において、メインスイッチのオン/オフを調べ、オンであればステップ#4へ戻り、オフであれば、ステップ#13へ進む。
ステップ#13において、MCU1はホルト状態にする。ホルト状態においては、MCU1のクロックは停止し、消費電流が押さえられる。DC/DCコンバータ4もオフすれば、一番低消費の状態となる。このとき、I0、および、I10からI17のキーオンウェイクアップによる割り込みのみが有効になる。
【0020】
ステップ#14において、I0、または、I10からI17のキーオンウェイクアップによる割り込みを待つ。設定部材が操作されてSW0、ないしは、SW10からSW17のいずれかのスイッチがオンとなると、I0、ないしは、I10からI17の対応する端子がLとなって起動割り込みがかかり、ステップ#2へ戻る。
【0021】
図2(b)は、MCU1の割り込み処理ルーチンのフローチャートである。
MCU2が通信の起動をかけるとき、端子P24をLにすると、MCU1の割り込み入力端子INT1がLとなって、MCU1は割り込み処理ルーチンに入る。
ステップ#21において、シリアル出力端子SO1、シリアル入力端子SI1、シリアルクロック端子SCLK1によるシリアル通信を行う。このとき、MCU1からMCU2へはステップ#6で入力したSW10からSW17の状態を伝え、MCU2からMCU1へはパワーオフフラグのようなフラグ情報が伝えられる。
【0022】
ステップ#22において、ウォッチドッグタイマーをクリアする。すなわち、正常に通信が行われていれば、ステップ#10からステップ#11ヘ進みVccの強制オフが行われることはない。
図3は、MCU2のメインルーチンのフローチャートである。
DC/DCコンバータ4がオンとなってVccが印加され、MCU1のP13によるリセット出力がMCU2のリセット入力RESET2に入ると、MCU2は処理を開始する。
【0023】
ステップ#31において、初期設定を行い、ステップ#32において、端子P21(パワーホールド信号)をLにすると、MCU1が強制オフしない限り、パワーホールド可能となる。
ステップ#33において、A/D変換入力端子A1から測光回路7の出力のA/D変換値を求める。
【0024】
ステップ#34において、パワーオフ条件の判別を行い、パワーオフ条件を満足すればステップ#35へ進み、パワーオフ条件を満足しない場合にはステップ#36へ進む。ここで、パワーオフ条件とは、次の2点である。1)メインスイッチSW0がオフ位置になった。2)設定スイッチSW10〜SW17の何れも操作されなくなってから一定時間Tx以上経過した。
【0025】
ステップ#35において、パワーオフフラグを1にしてMCU1に対するパワーオフ指示をセットする。
ステップ#36において、端子P24をLにして、MCU1とのシリアル通信を行う。シリアル出力端子SO2、シリアル入力端子SI2、シリアルクロック端子SCLK2による公知のシリアル通信を行う。このとき、MCU1からMCU2へはステップ#6で入力したSW10からSW17の状態を伝え、MCU2からMCU1へはパワーオフフラグのようなフラグ情報が伝えられる。
【0026】
ステップ#37において、ステップ#36でMCU1から得たスイッチ情報を加工すると共にステップ#33で求めたA/D変換値によってアペックス演算などの演算処理を行う。
ステップ#38において、ポートP4を駆動し、ステップ#37で求めた表示出力を表示回路9へ転送し表示を可能にする。
【0027】
ステップ#39において、パワーオフ指示した後かどうかのチェックを行い、その場合にはステップ#40へ進み、そうでない場合にはステップ#33へ戻り、以上の処理を繰り返す。
ステップ#40へ進むと、端子P21(パワーホールド信号)をHにする。MCU1のパワーホールド信号(P12)もHになれば、表1の示すごとく、DC/DCコンバータ4のVcc出力はオフとなる。
【0028】
図4は、MCU2のタイマー割り込み処理ルーチンのフローチャートである。1[ms]のタイマー割り込みによって、図3のメインルーチンの実行途中で本ルーチンの処理に切り替わる。
ステップ#51において、レリーズスイッチSW21のオン/オフを調べ、オフであればそのままリターンしてメインルーチンの処理に戻り、オンであればステップ#52へ進み、レリーズシーケンスが開始される。
【0029】
ステップ#52において、端子P23(ホールド要求信号)をHにする。そして、ステップ#53において、端子P3により回路8を駆動し、不図示のシャッタの先幕と後幕を係止するMgに通電し、電気系によるシャッタの係止を行う。
ステップ#54において、同様に回路8を駆動し不図示のモータを逆転させ、ミラーアップを行わせる。この間絞り制御なども行われる。
【0030】
ステップ#55において、図5のシャッタ制御ルーチンをサブルーチンコールし、図3のステップ#37において求めたシャッタ速度に制御する。
ステップ#56において、回路8を駆動し、モータを正転させてミラーダウン行程を行う。ステップ#57において、一連のレリーズシーケンスを終了すると、端子P23(ホールド要求信号)をLにしてリターンする。
【0031】
図5は、図4のステップ#55からサブルーチンコールされるシャッタ制御ルーチンのフローチャートである。
ステップ#71において、シャッタ制御途中のMCU1との通信間隔を定める1[s]タイマーをセットする。
ステップ#72において、回路8を駆動して先幕マグネットをオフさせ、シャッタの先幕を走行させる。
【0032】
ステップ#73において、図3のステップ#37において求めたシャッタ秒時taに達したかどうかの判別を行い、達した場合にはステップ#74へ進み、達しない場合にはステップ#75へ進む。
ステップ#74へ進むと、回路8を駆動して後幕マグネットをオフさせ、シャッタ後幕の走行を行い、シャッタ制御を終了させる。
【0033】
ステップ#75において、メインスイッチがオフしたかどうかを調べる。メインスイッチSW0はMCU2には直接接続しないが、メインスイッチがオフ位置にくるとMCU1はリセット回路3によってリセットされ、MCU1の端子P12がLからHになるので、MCU2の端子P22によりモニター可能となる。メインスイッチがオフした場合にはステップ#76へ進み、オンのままの場合にはステップ#77へ進む。
【0034】
ステップ#76において、パワーオフフラグを1にしてパワーオフ指示をセットしてステップ#74へ進む。
ステップ#77において、1[s]タイマーのオーバーフローを判別し、オーバーフローした場合にはステップ#78へ進み、オーバーフローしない場合にはステップ#73へ戻る。
【0035】
ステップ#78へ進むと、MCU1との通信を行う。このとき、必ずしも図3のステップ#36のように完全なシリアル通信を行わなくともよい。少なくとも、P24端子によって、MCU1に対して通信割り込みをかければMCU1のウォッチドッグタイマーをクリアできるのでVccの強制オフは避けることができる。
【0036】
ステップ#79において、1[s]タイマーをクリアしてステップ#73へ戻る。
図6は、電池挿入でMCU1がリセットされてから始まるタイミングチャートである。
t0時点で電池が挿入されると、リセット回路3はt1時点までMCU1のリセット端子をLにしてリセットする。すると、MCU1は図2(a)の処理をスタートする。
【0037】
ステップ#1において初期設定を行うと、この時点のホールド要求信号(P23)はLなので、ステップ#2の判別はステップ#3へ進む。メインスイッチSW0はオンなのでステップ#4へ進み、t2時点でVccホールド信号(P12)をLにするとDC/DCコンバータ4がオンになって、Vcc出力が発生する。続くステップ#5において、MCU2に対するリセット出力(P13)をLにする。
【0038】
t3時点でMCU2のリセット端子がHになると、MCU2は図3のメインルーチンの処理を開始する。ステップ#31において初期設定を行い、ステップ#32において、Vccホールド信号(P21)をLにする(t4時点)。
MCU1はMCU2をリセットした後、ステップ#6の入力処理を行い、ステップ#7で通信の有無を判別するが、すぐに通信が行われるわけではないので、ステップ#10へ進む。ウォッチドックタイマーはすぐにオーバーフローはしないのでステップ#6に戻り、以上の処理を繰り返す。
【0039】
MCU2はステップ#33の入力処理を行い、ステップ#34でパワーオフ条件の判別を行うが、メインスイッチがオンで設定スイッチが操作されなくなってからTx時間以上経過していないのでステップ#36へ進み、P24をLにしてMCU1との通信を行う。すると、MCU1のINT1がLになるので、MCU1は図2(b)の割り込み処理を始める。
【0040】
ステップ#21において、通信処理を行い、ステップ#24において、ウォッチドッグタイマーをクリアしてリターンすると、ステップ#6→ステップ#7→ステップ#10→ステップ#6のループはステップ#7からステップ#8へ進むことができるようになる。しかし、パワーオフフラグはまだ0なのでステップ#8からステップ#6へ戻る。
【0041】
MCU2はステップ#36の処理後、ステップ#37の演算処理を行い、ステップ#38の表示処理を行う。パワーオフ指示はまだの状態なので、ステップ#39からステップ#33に戻り、以上の処理を繰り返す。
例えば、設定スイッチSW11がオンになっていたのがオフになり(t5時点)他の設定スイッチもオフの場合、その状態をMCU2がMCU1との通信から検知して、Tx時間以上経つとMCU2はステップ#34からステップ#35へ進み、パワーオフフラグを1にする(t6時点)。すると、ステップ#36の通信処理でMCU2からMCU1へ伝達される。すると、MCU1はステップ#8の判別を行うとき、ステップ#9へ進み、Vccホールド信号(P12)をHにする(t7時点)。
【0042】
このときは、MCU2によるパワーホールド信号(P21)がなので表1のごとくVccは保持される。MCU1はステップ#13へ進み、発振を停止してホルト状態になる。すると、起動割り込みがない限り次の処理を行わない。MCU2はパワーオフ指示を出した後のステップ#39の判別ではステップ#40に進む。ここで、Vccホールド信号(P21)をHにすると(t8時点)、表1のBの状態となりVccはオフ状態となりMCU2の電源電圧の印加が絶たれる。
【0043】
図7は、設定スイッチのオンから始まるタイミングチャートである。
図7のt11以前の状態は図6のt8以降の状態と同じである。設定スイッチSW11が再びオンになると、MCU1のキーオンウェイクアップ機能が働き発振が始まり、MCU1は再び処理を開始する。ステップ#14において、起動割り込みの判別は「あり」の状態なのでステップ#2へ戻る。
【0044】
すると、図6の場合と同様に、ステップ#2→ステップ#3→ステップ#4→ステップ#5の処理を行う。すなわち、t12時点でP12がLになると、Vccがオンになり、t13時点までP13でMCU2のリセットが行われる。
一方、MCU2も同様に、ステップ#31からステップ#32の処理し、MCU2によるパワーホールドがt14時点で行われる。
【0045】
設定スイッチSW11がオンされていてもメインスイッチSW0がオフ位置となると、MCU2のステップ#34における条件の判別はパワーオフと判別され、ステップ#35へ進む。ステップ#35において、t16時点でパワーオフフラグが1となり、ステップ#36の通信処理でMCU1へ伝達される。
MCU1は、図6の場合と同様に、ステップ#8からステップ#9へ進み、t17時点でP12端子をHにする。一方、MCU2はt17時点でステップ#39からステップ#40へ進み、P21端子をHにする。この時点で表1のB状態となってVccがオフとなる。このとき、P12端子とP21端子の変化する時間が変わっても良い。P12端子がHになるのが遅くなれば、その時点でVccがオフとなるだけである。
【0046】
図8は、レリーズシーケンス中にメインスイッチオフしたときの正常な場合のタイミングチャートである。レリーズされる前は、一定のタイミングで図3のステップ#36の通信ルーチンによりP24がLになる。レリーズスイッチがオンになると、割り込み処理ルーチンでステップ#51からステップ#52へ進み、ホールド要求信号(P23)をHにする(t21)。
【0047】
そして、ステップ#55のシャッタ制御ルーチンへ進むと、図5の処理が行われる。シャッタ秒時が長い場合には、ステップ#71でセットした1[s]タイマーの1[s]毎のオーバーフローでステップ#77からステップ#78へ進み、P24端子をLにしてMCU1との通信を行う(t22)。長秒時を途中で解除しようとして、メインスイッチをオフすると(t23)、リセット回路3によるリセットがMCU1に対して行われる。
【0048】
t24においてリセットが解除されると、MCU1はステップ#1において初期設定行い、ステップ#2へ進む。ステップ#2において、P23(ホールド要求信号)がLかどうか調べるとき、Hなのでステップ#6からの処理を行い、MCU2に対するリセット処理は行わない。一方、メインスイッチオフによりMCU1がリセットされると(t23)、MCU1の全端子がHになるので、MCU2は、P12端子の変化で知ることができる。MCU2はステップ#75からステップ#76へ進み、パワーオフフラグを1にして、ステップ#74へ進み、後幕Mgをオフしてシャッタ制御ルーチンを終了する。
【0049】
そして、図3のステップ#56においてモータ正転を行い、ステップ#57においてホールド要求信号をLにし(t25)図4の割り込み処理ルーチンを終了する。 MCU2は図3のメインルーチンに戻ると、ステップ#36でMCU1との通信を行い(t26)、パワーオフフラグの1を伝達する。その後、MCU2はステップ#39からステップ#40へ進み、P21(Vccホールド信号)をHにする。
【0050】
MCU1はステップ#7からステップ#8へ進むと、パワーオフフラグが1なのでステップ#9へ進み、P12(Vccホールド信号)をHにする。このとき、リセット後、P12端子はHのままであり、表1によりMCU2のVccオフ動作でVccがオフする(t27)。図9は、レリーズシーケンス中にメインスイッチオフしたときの異常な場合のタイミングチャートである。
【0051】
図9のt31、t32、t33は、それぞれ図8のt21、t23、t24に対応する。 MCU2が何らかの原因で暴走している場合には、端子P24による定期的な信号が出なくなる。すると、MCU1はステップ#7からステップ#10へ進み、ウォッチドッグタイマーのオーバーフローの判別でオーバーフローとなり、ステップ#11へ進み、P11(強制オフ信号)をLにする。すると、P21端子がLのままでも表1に示す如く、Vccがオフとなる(t34)。
【0052】
一旦電源がオフとなるので、次にメインスイッチをオンにしたときには図6の如く正常な動作から始まる。 なお、MCU1が暴走した場合には、メインスイッチのオフで常にリセットがかかるので復帰は可能である。その場合に、MCU2が正常であれば、図8のごとくレリーズシーケンス動作などは円滑に継続される。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、一方のマイコンが暴走しても必ず回復可能であり、なおかつシーケンス途中でも動作の円滑な継続は可能となっている。本発明はカメラの形態で説明したが、マイコンを複数用い電池を用いたシステム場合には共通に適応できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例のブロック図である。
【図2】(a)は、MCU1のメインルーチンのフローチャートである。(b)は、MCU1の割り込み処理ルーチンのフローチャートである。
【図3】MCU2のメインルーチンのフローチャートである。
【図4】MCU2のタイマー割り込み処理ルーチンのフローチャートである。
【図5】図4のステップ#55からサブルーチンコールされるシャッタ制御ルーチンのフローチャートである。
【図6】メインスイッチのオンから始まるタイミングチャートである。
【図7】設定スイッチのオンから始まるタイミングチャートである。
【図8】レリーズシーケンス中にメインスイッチオフしたときの正常な場合のタイミングチャートである。
【図9】レリーズシーケンス中にメインスイッチオフしたときの異常な場合のタイミングチャートである。

Claims (2)

  1. 手動部材の操作でリセット信号を出力するリセット手段と、
    前記リセット手段によりリセットされる第1のマイクロコンピュータと、
    前記リセット手段ではリセットされず、処理を続行可能な第2のマイクロコンピュータと、
    前記第2のマイクロコンピュータを不作動とする制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1のマイクロコンピュータと前記第2のマイクロコンピュータとの出力により前記第2のマイクロコンピュータを不作動とし、前記第2のマイクロコンピュータからの出力がなくとも、前記第2のマイクロコンピュータからの応答がないと判断した前記第1のマイクロコンピュータの出力により前記第2のマイクロコンピュータを不作動とすることを特徴とするマイクロコンピュータを使用する装置の制御システム。
  2. 前記マイクロコンピュータを使用する装置は、カメラであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロコンピュータを使用する装置の制御システム。
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