JP3773063B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3773063B2
JP3773063B2 JP08520593A JP8520593A JP3773063B2 JP 3773063 B2 JP3773063 B2 JP 3773063B2 JP 08520593 A JP08520593 A JP 08520593A JP 8520593 A JP8520593 A JP 8520593A JP 3773063 B2 JP3773063 B2 JP 3773063B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
raw material
mechanical pulverizer
load
pulverizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08520593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06273978A (ja
Inventor
亨 庄司
信之 柳田
勉 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP08520593A priority Critical patent/JP3773063B2/ja
Publication of JPH06273978A publication Critical patent/JPH06273978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3773063B2 publication Critical patent/JP3773063B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば電子写真法による画像形成プロセスにおいて使用される静電荷像現像用トナーとしては、通常、結着樹脂中に着色剤などが含有されたトナー粒子からなる粉体が用いられている。
【0003】
このような静電荷像現像用トナーを製造するための方法として、トナー原料を粉砕機によって粉砕処理する工程を含む混練粉砕法が知られている。
【0004】
しかして、現像剤としての性能の安定性を図る観点から、トナー粒子の粒径は、バラツキのないシャープな分布を有することが好ましく、従って、トナー粒子の粒径を決定する粉砕処理は、静電荷像現像用トナーの製造方法における重要なプロセスである。
【0005】
しかしながら、最適な粉砕条件を設定して、この条件下に粉砕処理を行ったとしても、粉砕処理により得られるトナー粒子が、必ずしも目的とする粒径を有するものとならず、また、粒径の揃ったものになるとは限らない。これは、粉砕処理に供されるトナー原料の粒径(粉砕処理される前の粒径)、トナー原料の粉砕性(粉砕されやすさ)が、トナー原料の供給ロットごとに異なるからである。
【0006】
例えば、トナー原料を構成する結着樹脂の分子量はロットによって異なることがある。このような場合、粉砕機に供給されるトナー原料の粉砕性が、トナー原料のロットが変わるごとに変化し、これに伴って、粉砕機内における粉体濃度が変動し、得られるトナー粒子の粒径にはバラツキが生じてしまう。
【0007】
一方、トナー粒子における粒径のバラツキを抑制するための技術として、次のものが知られている。
【0008】
(1)粉砕機によってトナー原料(粉砕原料)の微粉砕処理を行い、得られたトナー粒子(粉砕物)のうち、規定外の粒径を有する粗大トナー粒子(戻り粉)を回転式風力分級機によって分離し、この粗大トナー粒子を粉砕機に再度供給して微粉砕処理を行う閉回路粉砕処理において、戻り粉定量供給装置によって、前記粗大トナー粒子を粉砕機にトナー原料供給量の5倍以下の比率で定量供給する技術(特開平3−209266号公報参照)。
【0009】
(2)上記(1)において、微粉砕処理されたトナー粒子の粒径(D50)、回転式風力分級機によって分離された粗大トナー粒子の量、粗大トナー粒子の粉砕機への供給量をそれぞれ検知し、これらの値が特定の関係式を満足するよう、回転式風力分級機の回転数およびトナー原料の供給量を制御する技術(同公報参照)。
【0010】
(3)回転式分級機を内部に有するジェットミルによってトナー原料を粉砕するにあたり、前記回転式分級機の負荷電流値を一定に保つよう、トナー原料の供給量および/または回転式分級機の回転数を調整制御し、これにより、前記ジェットミル内の粉体濃度を一定に保持する技術(特開平4−210254号公報参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)および(2)の技術においては、分離された粗大トナー粒子を捕集して粉砕機に再度供給する装置(戻り粉定量供給装置)に重量検知手段を設ける必要があり、閉回路粉砕系の制御や操作が煩雑となり、この方法を実施するための設備および運転経費が増大してトナーの製造コストが高くなる、という欠点を有する。
【0012】
上記(3)の技術は、「回転式分級機の負荷電流値」と「粉体濃度(粉砕機内における粉体の重量)」との間に相関関係があることを利用したものである。しかしながら、「負荷電流値」と「粉体濃度」との相関関係は、回転式分級機の回転数によって異なるため(同公報の図3参照)、最適な粉体濃度に設定するためには、各回転数における相関関係のデータを予め入力しておく必要がありその準備等が煩雑である、という欠点を有する。
【0013】
本発明は以上のような事情に基いてなされたものであって、その目的は、所期の体積平均粒径を有し、その粒径分布もシャープな粒子からなる静電荷像現像用トナーを、極めて簡単な方法により製造することができる静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、機械式粉砕機を用いて微粉砕処理を行う場合に、当該機械式粉砕機の負荷の大きさを経時的に監視し、この負荷の大きさを一定範囲に保つよう制御することにより、得られる粒子の粒径分布を安定的にコントロールできることを見出し、斯かる知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、ローターとライナーとを有し、原料粒子を、回転する当該ローターとライナーとによる衝撃力並びに両者間のギャップに生ずる渦流による原料粒子同士の摩擦力によって微粉砕する機械式粉砕機を用い、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー用組成物を溶融混練した後粗粉砕処理して得られたトナー原料を、トナー原料供給手段によって当該機械式粉砕機に供給し、この機械式粉砕機によって前記トナー原料を微粉砕処理してトナー粒子を得る粉砕工程を含む静電荷像現像用トナーの製造方法において、トナー原料の微粉砕処理に際して、前記機械式粉砕機の負荷の大きさを経時的に検出し、当該検出される機械式粉砕機の負荷の大きさと予め計測した目的とする粒径に対応する基準負荷値との差が一定以上の割合で変化したときには、当該の変化を抑制するよう、前記トナー原料供給手段から前記機械式粉砕機へのトナー原料の供給量を増加または減少させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法おいては、機械式粉砕機から得られたトナー粒子中に含有される粗大トナー粒子を粗粉分級機により分離し、この粗大トナー粒子を再度前記機械式粉砕機に循環供給する工程を有し、閉回路による微粉砕処理が遂行されることが好ましい。
【0017】
【作用】
▲1▼ 「トナー原料の供給量」と「トナー粒子の粒径」との間には相関関係があり、トナー原料の供給量の増加に伴ってトナー粒子の粒径も大きくなることが知られている。
しかし、微粉砕処理されるトナー原料の粉砕性が異なる場合には、前記相関関係を一義的に決定することはできない。例えば図4に示すように、粉砕性の異なるトナー原料Aとトナー原料Bを用いた場合、供給量が同じであっても、粉砕されやすいトナー原料Aの方がトナー原料Bよりも体積平均粒径(D50)が小さくなる。
▲2▼ 本発明者が、機械式粉砕機の負荷の大きさについて着目し、「トナー原料の供給量」と「機械式粉砕機の負荷の大きさ」との関係を測定したところ、図5に示すように、トナー原料の粉砕性によって異なるものの、両者の間には相関関係があることを確認した。
▲3▼ 更に本発明者が検討を重ねたところ、「機械式粉砕機の負荷の大きさ」と「トナー粒子の体積平均粒径」との間にも相関関係があり、しかも両者の関係は、図6に示すように、トナー原料の粉砕性に依存することなく一義的に決定することができるものであった。
▲4▼ 従って、「機械式粉砕機の負荷の大きさ」を一定範囲に制御するよう、「トナー原料の供給量」を変化させることにより、「トナー粒子の体積粒径」を好適な範囲にコントロールすることができる。
▲5▼ 特に閉回路による微粉砕処理を、機械式粉砕機の負荷の大きさを制御しながら遂行すれば、微粉砕処理の系内における粉体濃度が安定し、粒径分布のシャープなトナー粒子を得ることができる。
【0018】
以下、図面を用いて本発明を説明する。
なお、本明細書において「平均粒径」は、「コールタカウンタTA−II」(米国コールタエレクトロニクス社製)によって測定された体積平均粒径をいう。
【0019】
図1は、本発明の方法を実施するために用いられる(閉回路)粉砕システムの基本的なプロセスを示す説明図である。
同図において、10はトナー原料供給装置、20は機械式粉砕機、30は粗粉分級機、40はサイクロン、50はバグフィルター、60はブロワーである。
【0020】
粗粉砕処理して得られたトナー原料は、トナー原料供給装置10によって機械式粉砕機20に供給されて微粉砕処理に供される。
【0021】
機械式粉砕機20は、図2に示すように、ローター21とライナー22とを有する磨砕処理装置であり、例えば「ターボミル」(ターボ工業社製)、ピンミル、「クリプトロン」(川崎重工業(株)製)などが知られている。この機械式粉砕機20の入口26には、前記トナー原料が供給されると共に、コイルユニット(図示省略)により加熱された空気が供給される。そして、機械式粉砕機20による磨砕作用、すなわち高速回転するローター21とライナー22による衝撃力並びに両者間のギャップに生ずる渦流によるトナー原料粒子同士の摩擦力によって微粉砕される。
【0022】
微粉砕処理されたトナー粒子は、粗粉分級機30に送られ、この粗粉分級機30により、微粉トナー粒子と粗大トナー粒子とに分級される。
【0023】
粗粉分級機30としては、例えば「Γ−1型」(川崎重工業(株)製)、「ターボクラシファイア」(日清エンジニアリング(株)製)、「ミクロンセパレーター」(細川ミクロン(株)製)、「ミクロプレックス」(村上精機(株)製)などの強制渦風力分級機、「ディスパージョンセパレータ」(日本ニューマチック工業(株)製)などの半自由渦風力分級機、「エルボジェット」(日鉄鉱業(株)製)などのコアンダ効果による風力分級機などが知られている。
【0024】
粗粉分級機30によって分級された粗大トナー粒子は機械式粉砕機20に再度供給され、一方、微粉トナー粒子はサイクロン40によって製品用のトナー粒子として回収される。なお、サイクロン40を経て排出される空気は、バグフィルター50によってダストが除去された後、ブロワー60によって排出される。
【0025】
70は、機械式粉砕機20の負荷の大きさを、電力値または電流値として検出する負荷検出手段である。80は、負荷検出手段70により検出された負荷の値について演算処理を行い、必要に応じて機械式粉砕機20へのトナー原料の供給量を変化させるよう、トナー原料供給装置10に制御信号を送る演算・出力手段である。具体的には、負荷検出手段70によって経時的に検出される負荷の大きさが一定以上の割合で変化した場合、この負荷の大きさの変化をもとに戻すようにトナー原料の供給量を増加または減少させるための制御信号が送られる。
【0026】
図3は、上記の粉砕システムの制御ブロック図である。同図において、Pは閉回路粉砕系プロセス、91は機械式粉砕機の駆動モータ、92は、電力計または電流計からなる負荷検出手段、93はフィルター、94は、P.I.Dコントローラーからなる演算手段、95はインバータ回路、96は、トナー原料供給装置の供給駆動モータである。
【0027】
機械式粉砕機の駆動モータ91の負荷の大きさ(電力値または電流値)は、負荷検出手段92により検出され、この検出値は、フィルター93によって平均化処理された後演算手段94に送られる。
演算手段94において、目的とする粒径に対応する負荷の値(以下「基準負荷値」という)と、検出値とが比較され、例えば、基準負荷値に対して検出値が±10%の範囲を超えた場合には、供給駆動モータ96の回転数を変更するよう信号が送られる。これにより、機械式粉砕機へのトナー原料の供給量が増加または減少し、その後において、検出手段92による検出値は基準負荷値に近い値となる。
【0028】
以上説明したように、機械式粉砕機へのトナー原料の供給量を調整することで機械式粉砕機20における負荷の大きさが一定の範囲に維持される結果、得られるトナー粒子(製品用)は、目的とする粒径を有し、その粒径分布もシャープなものとなる。そして、このような好適なトナー粒子を得るための制御方法は、従来の方法に比べて極めて簡単な方法であって、これを実施するための設備の簡略化、運転経費の軽減が図れる。
【0029】
本発明の方法に用いられるトナー原料は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー用組成物を溶融混練した後粗粉砕処理することにより得られる。
ここに、結着樹脂としては、通常、この用途に供されている種々の重合体を用いることができる。その具体例としては、例えばスチレン系重合体、アクリル系重合体などのビニル系重合体もしくは共重合体、ポリエステル、ポリオレフィン、その他を挙げることができる。
また、着色剤としては、カーボンブラック、カラートナー用顔料、染料、その他の、この用途に用いられているものをそのまま使用することができる。また、磁性トナーとする場合には、磁性体微粉末を着色剤の一部または全部として用いることも可能である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。なお、「部」は重量部を示す。
【0031】
〔トナー原料の調製例〕
スチレン系樹脂(結着樹脂)100部と、カーボンブラック(着色剤)10部と、低分子量ポリプロピレン5部と、脂肪酸アミド3部とを混合し、連続混練機「PCM−30」(池貝鉄工(株)製)で予備混練することにより、粉砕性が異なる2種類の塊状体Aおよび塊状体Bを得た。
なお、塊状体Aと塊状体Bとの粉砕性が異なることを確認するために、機械式粉砕機「クリプトロンKTM−X」(川崎重工業(株)製)によって各塊状体の粗粉砕処理を行い、粉砕条件(ロータ回転数)と、粉砕粒子径(体積平均粒径)との関係を測定した。結果を図7に示す。同図に示すように、塊状体Aの方が粉砕性が高い(粉砕されやすい)ことが理解される。
塊状体Aおよび塊状体Bのそれぞれを、機械式粉砕機「クリプトロンKTM−X」(川崎重工業(株)製)を用いて粗粉砕処理(予備粉砕処理)することにより、体積平均粒径が11μmのトナー原料Aおよびトナー原料Bを調製した。
【0032】
〔実施例〕
図1に示したような閉回路粉砕システムにより、トナー原料を、トナー原料A、トナー原料Bの順序で機械式粉砕機20に供給して微粉砕処理を行ってトナー粒子を製造した。
【0033】
なお、この閉回路粉砕システムにおいて、トナー原料供給装置10として「テーブルフィーダ」(粉研(株)製)を用い、機械式粉砕機20として「クリプトロンKTM−X型」(川崎重工業(株)製)を用い、粗粉分級機30として強制渦風力分級機「Γ−1型」(川崎重工業(株)製)を用いた。
【0034】
また、この閉回路粉砕システムには、図3に示したような制御システム、すなわち、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値を負荷検出手段により検出し、この検出値をフィルターによって平均化処理した後に、P.I.Dコントローラーからなる演算手段に送り、この演算手段において、平均化処理された検出値と基準負荷値とを比較して、基準負荷値に対して±10%の範囲を超える検出値が得られた場合には、機械式粉砕機の駆動モータの負荷の大きさが基準負荷値に近い値となるよう、トナー原料供給装置の供給駆動モータの回転数を調整する制御システムが設けられている。
【0035】
目的とするトナー粒子の粒径を8.1μmとし、微粉砕処理条件は次のとおりに設定した。
機械式粉砕機の回転数:13000rpm
粗粉分級機の回転数 : 8000rpm
全風量 : 2.0Nm3 /分
二次風量: 0.1Nm3 /分
【0036】
この実施例において、トナー原料Aを用いて得られたトナー粒子の体積平均粒径は8.13μm(そのときの負荷電力の平均値が0.34kw)、トナー原料Bを用いて得られたトナー粒子の体積平均粒径は8.14μm(そのときの負荷電力の平均値が0.37kw)であり、トナー粒子の粒径が、トナー原料の粉砕性の差によって影響されないことを確認した。
【0037】
また、微粉砕処理の際において、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値を経時的に測定し、更に、各時点において得られたトナー粒子の体積平均粒径を測定した。「機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値」および「トナー粒子の体積平均粒径」の経時的変化を図8に示す。
【0038】
図8に示す結果からも明らかなように、この実施例によれば、トナー原料の供給量を変化させることによって、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値が基準負荷値に対して±10%を超えないよう制御されているので、目的とする体積平均粒径を有するトナー粒子が安定的に得られる。そして、粉砕性の異なるトナー原料が供給されたときにおいても、トナー粒子の体積平均粒径が大きく変動することはない。
【0039】
〔比較例〕
機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値の制御(トナー原料の供給量の調整)を行わなかったこと以外は実施例と同様にして、トナー原料を、トナー原料A、トナー原料Bの順序で機械式粉砕機に供給して微粉砕処理を行うことによりトナー粒子を製造した。
【0040】
この比較例において、トナー原料Aを用いて得られたトナー粒子の体積平均粒径は8.13μm(そのときの負荷電力の平均値が0.34kw)、トナー原料Bを用いて得られたトナー粒子の体積平均粒径は8.44μm(そのときの負荷電力の平均値が0.56kw)であり、トナー粒子の粒径が、トナー原料の粉砕性の差によって影響を受けていることを確認した。
【0041】
また、微粉砕処理の際において、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値を経時的に測定し、更に、各時点において得られたトナー粒子の体積平均粒径を測定した。「機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値」および「トナー粒子の体積平均粒径」の経時的変化を図9に示す。
【0042】
図9に示す結果から明らかなように、この比較例においては、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値の制御を行っていないので、粉砕性の異なるトナー原料(トナー原料B)が供給された時点から、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値が大きくなり、これに伴って、トナー粒子の体積平均粒径も大きくなって、目的とする粒径(8.1μm)から大きく外れたものとなった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、機械式粉砕機の負荷の大きさを監視し、トナー原料の供給量を変化させることによって前記負荷の大きさを一定範囲に制御するので、目的とする体積平均粒径を有し、その粒径分布もシャープな粒子からなる静電荷像現像用トナーを製造することができる。
特に閉回路による微粉砕処理においては、微粉砕処理の系内における粉体濃度が安定するので、この観点からも、粒径分布のシャープな静電荷像現像用トナーを製造することができる。
そして、このような好適なトナー粒子を得るための制御方法は、従来の方法に比べて極めて簡単な方法であって、これを実施するための設備の簡略化、運転経費の軽減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するために用いられる粉砕システムの基本的なプロセスを示す説明図である。
【図2】粉砕システムにおける機械式粉砕機の一例を示す説明用断面図である。
【図3】粉砕システムの制御ブロック図である。
【図4】機械式粉砕機へのトナー原料の供給量と、得られるトナー粒子の体積平均粒径との関係を示すグラフである。
【図5】機械式粉砕機へのトナー原料の供給量と、機械式粉砕機の負荷の大きさとの関係を示すグラフである。
【図6】機械式粉砕機の負荷の大きさと、得られるトナー粒子の体積平均粒径との関係を示すグラフである。
【図7】機械式粉砕機の粉砕条件(ロータ回転数)と、粉砕粒子径(体積平均粒径)との関係を示すグラフである。
【図8】実施例において、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値およびトナー粒子の体積平均粒径の経時的変化を示すグラフである。
【図9】比較例において、機械式粉砕機の駆動モータの負荷電力値およびトナー粒子の体積平均粒径の経時的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 トナー原料供給装置 20 機械式粉砕機
30 粗粉分級機 40 サイクロン
50 バグフィルター 60 ブロワー
70 負荷検出手段 80 演算・出力手段
91 機械式粉砕機の駆動モータ 92 負荷検出手段
93 フィルター 94 演算手段
95 インバータ回路
96 トナー原料供給装置の供給駆動モータ

Claims (1)

  1. ローターとライナーとを有し、原料粒子を、回転する当該ローターとライナーとによる衝撃力並びに両者間のギャップに生ずる渦流による原料粒子同士の摩擦力によって微粉砕する機械式粉砕機を用い、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー用組成物を溶融混練した後粗粉砕処理して得られたトナー原料を、トナー原料供給手段によって当該機械式粉砕機に供給し、この機械式粉砕機によって前記トナー原料を微粉砕処理してトナー粒子を得る粉砕工程を含む静電荷像現像用トナーの製造方法において、トナー原料の微粉砕処理に際して、前記機械式粉砕機の負荷の大きさを経時的に検出し、当該検出される機械式粉砕機の負荷の大きさと予め計測した目的とする粒径に対応する基準負荷値との差が一定以上の割合で変化したときには、当該の変化を抑制するよう、前記トナー原料供給手段から前記機械式粉砕機へのトナー原料の供給量を増加または減少させることを特徴とする静電荷像用現像剤の製造方法。
JP08520593A 1993-03-22 1993-03-22 静電荷像現像用トナーの製造方法 Expired - Fee Related JP3773063B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08520593A JP3773063B2 (ja) 1993-03-22 1993-03-22 静電荷像現像用トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08520593A JP3773063B2 (ja) 1993-03-22 1993-03-22 静電荷像現像用トナーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06273978A JPH06273978A (ja) 1994-09-30
JP3773063B2 true JP3773063B2 (ja) 2006-05-10

Family

ID=13852107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08520593A Expired - Fee Related JP3773063B2 (ja) 1993-03-22 1993-03-22 静電荷像現像用トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3773063B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1970766A2 (en) 2007-03-15 2008-09-17 Ricoh Company, Ltd. Method of manufacturing toner

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6838221B2 (en) * 2001-07-06 2005-01-04 Ricoh Company, Ltd. Continuous crushing method and apparatus
JP5345907B2 (ja) * 2009-08-10 2013-11-20 株式会社アーステクニカ 粉体処理設備および粉体処理方法
JP5798400B2 (ja) * 2011-07-26 2015-10-21 富士電機株式会社 医薬品製造制御装置、医薬品製造制御方法、医薬品製造制御プログラム、医薬品製造システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1970766A2 (en) 2007-03-15 2008-09-17 Ricoh Company, Ltd. Method of manufacturing toner

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06273978A (ja) 1994-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900008078B1 (ko) 토우너 분말의 제조방법
KR101145524B1 (ko) 분쇄 및 조분 분급 장치와 미분 분급 장치
JPH1094734A (ja) 固体粒子の表面の処理装置、固体粒子の表面の処理方法及びトナーの製造方法
JP4205888B2 (ja) 粉体処理装置および粉体処理方法
JP3773063B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2010274234A (ja) 粉砕分級装置
JP2008225317A (ja) 静電荷像現像用トナー
JPS5842057A (ja) 静電荷像現像用トナ−の製造方法
EP0605169B1 (en) Method for producing toner for electrostatic development
JP4448019B2 (ja) トナーの製造方法およびトナー粒子の表面を改質するための装置
JPH09187732A (ja) トナーの製造方法
US8404425B2 (en) Apparatus and method for manufacturing toner
JP2833089B2 (ja) 静電荷像用現像剤の製造方法及びそのための粉砕装置
Ishito et al. Improvement of grinding and classifying performance using a closed-circuit system
JP4870885B2 (ja) 粉砕装置及び該装置を用いたトナー製造方法
JP3693683B2 (ja) 静電荷像現像用トナー製造方法
JP4208693B2 (ja) トナーの製造方法及びトナー粒子表面改質装置
JPH11216381A (ja) 固体粒子の表面の処理装置及びトナー粒子の表面の処理方法
JP3779975B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法およびトナー用粉砕分級装置
KR100586184B1 (ko) 나노입자생산 시스템의 정전 분산 및 분급장치
JPH0910623A (ja) 塊状物質の粉砕装置及びその粉砕方法
JPH11109678A (ja) トナーの分級方法
JPH11221481A (ja) 固体粒子の表面の処理装置、固体粒子の表面の処理方法及びトナーの製造方法
JP2002204966A (ja) 粉砕装置とトナーの製造装置及びトナー
JPH07185383A (ja) 循環式粉砕分級機

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090224

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120224

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees