JP3771086B2 - 携帯端末機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は携帯電話やパソコンなどの電池パックを着脱可能に装着する携帯端末機に係り、特に外観・意匠を変えることなく、また、防水機能を損なうことなく、携帯端末機を軽量化するための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の携帯端末機(携帯電話)における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、101は操作キーや表示部(図示省略)を有し内部に機器の制御を行う電子回路基板(図示省略)を内蔵した携帯端末機本体であり、ポリカーボネイトやABSなどの高分子樹脂材料でその筐体が構成されている。102は携帯端末機本体101内の電子回路基板の電極端子(図示省略)と電池用端子106を介して電気的に接続する電池セルを内蔵した電池パックで、携帯端末機本体101の電池パック装着面101aにて装着される。103は電池パック装着面101aに貼り付けられ、携帯端末機本体101が水分と接触したことを確認するために水分が付着すると変色する材質で作られた水分付着確認用シール、104は携帯端末機の製造番号などを記載した銘板、105は携帯端末機本体101内の電子回路基板(図示省略)と電池パック102との間に挟まれるように携帯端末機本体101の中に設置され、携帯端末機自身が発生する電磁波や外部の外乱電磁波が携帯端末機本体101内の電子回路基板(図示省略)に影響を及ぼすことを防止する電磁波シールド材で、上記電子回路基板(図示省略)を覆うように設けられている。
【0003】
次に概要について説明する。
携帯端末機は、電池パック102を携帯端末機本体101の電池パック装着面101aに装着して使用される。この電池パック装着面101aには、携帯端末機の出荷後のメンテナンスなどに必要な製品番号などを記載した銘板104が貼り付けられており、電池パック102によって隠されて使用時の外観を損なわないようになっている。
【0004】
また、電池パック102の携帯端末機本体101への装着は、各々の部材に嵌合部などを設けて着脱可能となっており、この装着部には防水シールなどの防水機構は特に設けられていないが、電池パック装着面101aに水分が付着していることに気づかずに電池パック102を装着して電池用端子106間で短絡し内部の電子回路基板を破損させてしまうことがないように、電池パック装着面101aに水分付着確認用シール103が貼り付けられている。
【0005】
この水分付着確認用シール103は水分が付着すると変色し、電池パック装着面101aにおける水分の存在の有無を容易に視認することができる。
【0006】
上記のような携帯端末機は、近年の携帯時における利便性を求める要望から電子回路基板上の素子サイズの小型化や基板構造の改良、素子の実装方法の改良などによって軽量化、小型化が進められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の携帯端末機は以上のように構成されているので、近年の携帯時における利便性を求める要望から電子回路基板上の素子サイズの小型化や基板構造の改良、素子の実装方法の改良などによって軽量化、小型化が進められているが、更にその他の構成部品の改良により軽量化を実施するものである。
【0008】
また、水分付着確認用シール、銘板及び電磁波シールド材を別個に設けていたので部品点数が多くなり、その貼付作業のための工数が増えるなどの課題があった。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、電池パックの装着時の外観・意匠を変えることなく、また、携帯端末機の防水機能を損なうことなく軽量化することができる携帯端末機を得ることを目的とする。
【0010】
また、水分付着確認用シール、銘板及び電磁波シールド材などを一つの部材に集約し部品点数を削減することができる携帯端末機を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る携帯端末機は、携帯端末機本体の電池パックとの当接面に設けた孔部と、この孔部を被覆するように携帯端末機本体と電池パックとの間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材とを備えるものである。
【0012】
この発明に係る携帯端末機は、水分に接触すると変色するシール材を有するものである。
【0013】
この発明に係る携帯端末機は、文字の記載ができるシール材を有するものである。
【0014】
この発明に係る携帯端末機は、電磁波のシールド機能を有するシール材を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、1は操作キーや表示部(図示省略)を有し内部に機器の制御を行う電子回路基板(図示省略)を内蔵した携帯端末機本体であり、ポリカーボネイトやABSなどの高分子樹脂材料でその筐体が構成されている。1bは電池パック装着面(当接面)1aに設けられた孔部であり、弾性シール材6によって被覆されていない状態では携帯端末機本体1内の電子回路基板(図示省略)が露出する。2は携帯端末機本体1内の電子回路基板の電極端子(図示省略)と電池用端子7を介して電気的に接続する電池セルを内蔵した電池パックで、携帯端末機本体1の電池パック装着面1aにて装着される。
【0016】
3は電池パック装着面1aに貼り付けられ、携帯端末機本体1が水分と接触したことを確認するために水分が付着すると変色する材質で作られた水分付着確認用シール、4は携帯端末機の製造番号などを記載した銘板、5は携帯端末機本体1内の電子回路基板(図示省略)と電池パック2との間に挟まれるように携帯端末機本体1の中に設置され、携帯端末機自身が発生する電磁波や外部の外乱電磁波が携帯端末機本体1内の電子回路基板(図示省略)に影響を及ぼすことを防止する電磁波シールド材で、上記電子回路基板(図示省略)を覆うように設けられている。6は孔部1bを被覆する弾性シール材(シール材)であり、携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料(筐体材質)より比重の小さく、弾性があり、さらに、水分の透過がない防水性を有したポリエステルフィルムなどで作成される。
【0017】
次に概要について説明する。
この実施の形態1による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する点は従来の携帯端末機と同様である。従来の携帯端末機と異なる点としては電池パック装着面1aに孔部1bを設けている。この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6が電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6は携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6の重量の差分だけ、携帯端末機の重量を軽量化することができる。
【0018】
また、弾性シール材6は孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。さらに、弾性材からなるシール材6によって携帯端末機内部を密閉するので、外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6がはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0019】
出荷後のメンテナンスなどに必要な製品番号などを記載した銘板4や携帯端末機本体1が水分と接触したことを確認するために水分が付着すると変色する材質で作られた水分付着確認用シール3は、上記弾性シール材6の表面に貼り付けられる。これによって、電池パック装着面1aに水分が付着していることに気づかずに電池パック2を装着して電池用端子7間で短絡し携帯端末機内部の電子回路基板(図示省略)を破損させてしまうことがない。さらに、銘板4と水分付着確認用シール3は電池パック2の装着時には電池パック2により隠されるので、携帯端末機の外観に現れることはない。
【0020】
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重が小さく、弾性体からなり、防水性を有したシール材である弾性シール材6とを備えたので、携帯端末機の外観・意匠を変えることなく、内部の防水機能を損なうことなく軽量化を実現することができる効果が得られる。
【0021】
実施の形態2.
上記実施の形態1では弾性シール材に水分付着確認用シールを貼り付けるものであったが、この実施の形態2は弾性シール材自体を水分が付着すると変色するようにしたものである。
【0022】
図2はこの発明の実施の形態2による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、6aは弾性シール材(シール材)で、携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料(筐体材質)より比重の小さく、弾性があり、水分の透過がない防水性を有しており、さらに、水分が付着すると変色する。なお、図1と同一構成要素は同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0023】
次に概要について説明する。
この実施の形態2による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する。電池パック装着面1aには孔部1bを設けており、この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6aが電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6aは携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6aの重量の差分だけ携帯端末機の重量を軽量化することができる点は上記実施の形態1の携帯端末機と同様である。
【0024】
弾性シール材6a自体が水分と接触すると変色するので上記実施の形態1で示した水分付着確認用シールは必要ない。これによって、電池パック装着面1aに水分が付着していることに気づかずに電池パック2を装着して電池用端子7間で短絡し携帯端末機内部の電子回路基板(図示省略)を破損させてしまうことがない。また、弾性シール材6a全体が水分の付着で変色するので、上記実施の形態1の水分付着確認用シール3より広い面積の水分付着確認を行うことができ、より安全性を向上させることができる。なお、出荷後のメンテナンスなどに必要な製品番号などを記載した銘板4は上記弾性シール材6a表面に貼り付けられる。さらに、この銘板4は電池パック2の装着時には電池パック2により隠されるので、携帯端末機の外観に現れることはない。
【0025】
また、弾性シール材6aは孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。さらに、弾性材からなるシール材6aによって携帯端末機内部を密閉するので、外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6aがはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0026】
上記実施の形態で使用する弾性シール材6aの材料としては市販されている水没シールを使用してもよい。この水没シールは、例えば水性インクで文字などを表記した上質紙よりなり、水分が付着するとインクがにじんで表面全体がインク色に変化する。また、この水没シールを実施の形態1で示した弾性シール材6の表面に貼り付けて使用してもよい。
【0027】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さく、弾性、防水性があり、さらに、水分が付着すると変色する材料で作成した弾性シール材6aを備えたので、実施の形態1による効果の他に弾性シール材6a全体が水分の付着で変色するので、上記実施の形態1の水分付着確認用シール3より広い面積の水分付着確認を行うことができ、より安全性を向上させることができる。また、水分付着確認用シールを必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0028】
実施の形態3.
上記実施の形態では弾性シール材に銘板を貼り付けるものであったが、この実施の形態3は弾性シール材自体に文字を記載することができるようにしたものである。
【0029】
図3はこの発明の実施の形態3による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、6bは文字を記載することができる弾性シール材(シール材)で、図示の例では上記実施の形態2で示した弾性シール材6aと同一の材質からなる。なお、図1と同一構成要素は同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0030】
次に概要について説明する。
この実施の形態3による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する。電池パック装着面1aには孔部1bを設けており、この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6bが電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6bは携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6bの重量の差分だけ携帯端末機の重量を軽量化することができる点は上記実施の形態1の携帯端末機と同様である。
【0031】
弾性シール材6bは表面に文字の記載をするので、上記実施の形態1で示した銘板4などは必要ない。文字の記載方法としては弾性シール材6bの表面にプリント印刷によって行ってもよいし、表面を加工して凹凸により文字を表示するようにしてもよい。この場合、プリント印刷と異なり印刷文字がはがれるようなことはない。
【0032】
また、弾性シール材6bは孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。さらに、弾性材からなるシール材6bによって携帯端末機内部を密閉するので、外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6bがはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0033】
以上のように、この発明の実施の形態3によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さく、弾性、水分の透過のない防水性を有した弾性シール材6bの表面に文字を記載するようにしたので、実施の形態1による効果の他に銘板を必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0034】
また、上記実施の形態に示したように弾性シール材6bの材質を実施の形態2に示したもので作成すれば、銘板に加えて水分付着確認用シールの機能を兼用することができるので、さらに、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0035】
実施の形態4.
上記実施の形態では電磁波シールド材を使用するものであったが、この実施の形態4は電磁波シールド材のかわりに弾性シール材に電磁波シールド機能をもたせたものである。
【0036】
図4はこの発明の実施の形態4による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、6cは電磁波シールド機能を有する弾性シール材(シール材)である。なお、図1と同一構成要素は同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0037】
次に概要について説明する。
この実施の形態4による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する。電池パック装着面1aには孔部1bを設けており、この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6cが電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6cは携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6cの重量の差分だけ携帯端末機の重量を軽量化することができる点は上記実施の形態1の携帯端末機と同様である。
【0038】
弾性シール材6cの構造を説明すると、図示の例では実施の形態1で示した弾性シール材6と同様な材質で作成された防水シール部6c1とアルミニウムや銅などの金属薄膜よりなる電磁波シールド部6c2とを貼り合わせて構成される。この弾性シール材6cの電池パック装着面1aへの接着は、孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分6c3で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。このとき、弾性シール材6cの電磁波シールド部6c2は携帯端末機の接地電位と同電位になるように携帯端末機内のシールド部に接続しておく。
【0039】
上記実施の形態と同様にこのシール材6cも弾性を有するので、携帯端末機内部を密閉したときに外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6cがはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0040】
また、本発明におけるシール材の弾性は、ゴムなどの一般的な弾性の概念に限るものでなく、単に可撓性を有する程度の概念にもあてはまる。例えば、上記実施の形態では弾性シール材6cを防水シール部6c1と電磁波シールド部6c2との積層構造としたが、可撓性を有するアルミニウム薄膜で構成した電磁波シールド部6c2のみで弾性シール材6cを構成してもよい。
【0041】
さらに、実施の形態4による弾性シール材6cに実施の形態2で示したような水分付着確認機能を持たせてもよい。この場合、弾性シール材6cに水分付着確認用材質を積層させるなどして行う。また、実施の形態4による弾性シール材6cの表面に文字を記載するようにして銘板として使用できるようにしても良い。
【0042】
以上のように、この発明の実施の形態4によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材である弾性シール材6cとを備え、この弾性シール材6cに電磁波シールド機能を持たせたので、実施の形態1による効果の他に、実施の形態1から実施の形態3における電磁波シールド材5を必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、携帯端末機本体の電池パックとの当接面に設けた孔部と、この孔部を被覆するように携帯端末機本体と電池パックとの間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材とを備えたので、携帯端末機の外観・意匠を変えることなく、内部の防水機能を損なうことなく軽量化を実現することができる効果がある。
【0044】
この発明によれば、水分に接触すると変色するシール材を有するので、上記段落0043に記載した効果の他に、水分付着確認用シールより広い面積の水分付着確認を行うことができ、より安全性を向上させることができる効果がある。また、水分付着確認用シールを必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利とする効果がある。
【0045】
この発明によれば、文字の記載をすることができるシール材を有したので、上記段落0043に記載した効果の他に銘板などの文字プレートを必要とせず、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利とする効果がある。
【0046】
この発明によれば、電磁波のシールド機能を有するシール材を有するので、上記段落0043に記載した効果の他に別個に電磁波シールド材を必要とせず、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図5】 従来の携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 携帯端末機本体、1a 電池パック装着面(当接面)、1b 孔部、2 電池パック、6,6a,6b,6c 弾性シール材(シール材)。
【発明の属する技術分野】
この発明は携帯電話やパソコンなどの電池パックを着脱可能に装着する携帯端末機に係り、特に外観・意匠を変えることなく、また、防水機能を損なうことなく、携帯端末機を軽量化するための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の携帯端末機(携帯電話)における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、101は操作キーや表示部(図示省略)を有し内部に機器の制御を行う電子回路基板(図示省略)を内蔵した携帯端末機本体であり、ポリカーボネイトやABSなどの高分子樹脂材料でその筐体が構成されている。102は携帯端末機本体101内の電子回路基板の電極端子(図示省略)と電池用端子106を介して電気的に接続する電池セルを内蔵した電池パックで、携帯端末機本体101の電池パック装着面101aにて装着される。103は電池パック装着面101aに貼り付けられ、携帯端末機本体101が水分と接触したことを確認するために水分が付着すると変色する材質で作られた水分付着確認用シール、104は携帯端末機の製造番号などを記載した銘板、105は携帯端末機本体101内の電子回路基板(図示省略)と電池パック102との間に挟まれるように携帯端末機本体101の中に設置され、携帯端末機自身が発生する電磁波や外部の外乱電磁波が携帯端末機本体101内の電子回路基板(図示省略)に影響を及ぼすことを防止する電磁波シールド材で、上記電子回路基板(図示省略)を覆うように設けられている。
【0003】
次に概要について説明する。
携帯端末機は、電池パック102を携帯端末機本体101の電池パック装着面101aに装着して使用される。この電池パック装着面101aには、携帯端末機の出荷後のメンテナンスなどに必要な製品番号などを記載した銘板104が貼り付けられており、電池パック102によって隠されて使用時の外観を損なわないようになっている。
【0004】
また、電池パック102の携帯端末機本体101への装着は、各々の部材に嵌合部などを設けて着脱可能となっており、この装着部には防水シールなどの防水機構は特に設けられていないが、電池パック装着面101aに水分が付着していることに気づかずに電池パック102を装着して電池用端子106間で短絡し内部の電子回路基板を破損させてしまうことがないように、電池パック装着面101aに水分付着確認用シール103が貼り付けられている。
【0005】
この水分付着確認用シール103は水分が付着すると変色し、電池パック装着面101aにおける水分の存在の有無を容易に視認することができる。
【0006】
上記のような携帯端末機は、近年の携帯時における利便性を求める要望から電子回路基板上の素子サイズの小型化や基板構造の改良、素子の実装方法の改良などによって軽量化、小型化が進められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の携帯端末機は以上のように構成されているので、近年の携帯時における利便性を求める要望から電子回路基板上の素子サイズの小型化や基板構造の改良、素子の実装方法の改良などによって軽量化、小型化が進められているが、更にその他の構成部品の改良により軽量化を実施するものである。
【0008】
また、水分付着確認用シール、銘板及び電磁波シールド材を別個に設けていたので部品点数が多くなり、その貼付作業のための工数が増えるなどの課題があった。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、電池パックの装着時の外観・意匠を変えることなく、また、携帯端末機の防水機能を損なうことなく軽量化することができる携帯端末機を得ることを目的とする。
【0010】
また、水分付着確認用シール、銘板及び電磁波シールド材などを一つの部材に集約し部品点数を削減することができる携帯端末機を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る携帯端末機は、携帯端末機本体の電池パックとの当接面に設けた孔部と、この孔部を被覆するように携帯端末機本体と電池パックとの間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材とを備えるものである。
【0012】
この発明に係る携帯端末機は、水分に接触すると変色するシール材を有するものである。
【0013】
この発明に係る携帯端末機は、文字の記載ができるシール材を有するものである。
【0014】
この発明に係る携帯端末機は、電磁波のシールド機能を有するシール材を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、1は操作キーや表示部(図示省略)を有し内部に機器の制御を行う電子回路基板(図示省略)を内蔵した携帯端末機本体であり、ポリカーボネイトやABSなどの高分子樹脂材料でその筐体が構成されている。1bは電池パック装着面(当接面)1aに設けられた孔部であり、弾性シール材6によって被覆されていない状態では携帯端末機本体1内の電子回路基板(図示省略)が露出する。2は携帯端末機本体1内の電子回路基板の電極端子(図示省略)と電池用端子7を介して電気的に接続する電池セルを内蔵した電池パックで、携帯端末機本体1の電池パック装着面1aにて装着される。
【0016】
3は電池パック装着面1aに貼り付けられ、携帯端末機本体1が水分と接触したことを確認するために水分が付着すると変色する材質で作られた水分付着確認用シール、4は携帯端末機の製造番号などを記載した銘板、5は携帯端末機本体1内の電子回路基板(図示省略)と電池パック2との間に挟まれるように携帯端末機本体1の中に設置され、携帯端末機自身が発生する電磁波や外部の外乱電磁波が携帯端末機本体1内の電子回路基板(図示省略)に影響を及ぼすことを防止する電磁波シールド材で、上記電子回路基板(図示省略)を覆うように設けられている。6は孔部1bを被覆する弾性シール材(シール材)であり、携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料(筐体材質)より比重の小さく、弾性があり、さらに、水分の透過がない防水性を有したポリエステルフィルムなどで作成される。
【0017】
次に概要について説明する。
この実施の形態1による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する点は従来の携帯端末機と同様である。従来の携帯端末機と異なる点としては電池パック装着面1aに孔部1bを設けている。この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6が電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6は携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6の重量の差分だけ、携帯端末機の重量を軽量化することができる。
【0018】
また、弾性シール材6は孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。さらに、弾性材からなるシール材6によって携帯端末機内部を密閉するので、外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6がはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0019】
出荷後のメンテナンスなどに必要な製品番号などを記載した銘板4や携帯端末機本体1が水分と接触したことを確認するために水分が付着すると変色する材質で作られた水分付着確認用シール3は、上記弾性シール材6の表面に貼り付けられる。これによって、電池パック装着面1aに水分が付着していることに気づかずに電池パック2を装着して電池用端子7間で短絡し携帯端末機内部の電子回路基板(図示省略)を破損させてしまうことがない。さらに、銘板4と水分付着確認用シール3は電池パック2の装着時には電池パック2により隠されるので、携帯端末機の外観に現れることはない。
【0020】
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重が小さく、弾性体からなり、防水性を有したシール材である弾性シール材6とを備えたので、携帯端末機の外観・意匠を変えることなく、内部の防水機能を損なうことなく軽量化を実現することができる効果が得られる。
【0021】
実施の形態2.
上記実施の形態1では弾性シール材に水分付着確認用シールを貼り付けるものであったが、この実施の形態2は弾性シール材自体を水分が付着すると変色するようにしたものである。
【0022】
図2はこの発明の実施の形態2による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、6aは弾性シール材(シール材)で、携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料(筐体材質)より比重の小さく、弾性があり、水分の透過がない防水性を有しており、さらに、水分が付着すると変色する。なお、図1と同一構成要素は同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0023】
次に概要について説明する。
この実施の形態2による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する。電池パック装着面1aには孔部1bを設けており、この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6aが電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6aは携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6aの重量の差分だけ携帯端末機の重量を軽量化することができる点は上記実施の形態1の携帯端末機と同様である。
【0024】
弾性シール材6a自体が水分と接触すると変色するので上記実施の形態1で示した水分付着確認用シールは必要ない。これによって、電池パック装着面1aに水分が付着していることに気づかずに電池パック2を装着して電池用端子7間で短絡し携帯端末機内部の電子回路基板(図示省略)を破損させてしまうことがない。また、弾性シール材6a全体が水分の付着で変色するので、上記実施の形態1の水分付着確認用シール3より広い面積の水分付着確認を行うことができ、より安全性を向上させることができる。なお、出荷後のメンテナンスなどに必要な製品番号などを記載した銘板4は上記弾性シール材6a表面に貼り付けられる。さらに、この銘板4は電池パック2の装着時には電池パック2により隠されるので、携帯端末機の外観に現れることはない。
【0025】
また、弾性シール材6aは孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。さらに、弾性材からなるシール材6aによって携帯端末機内部を密閉するので、外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6aがはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0026】
上記実施の形態で使用する弾性シール材6aの材料としては市販されている水没シールを使用してもよい。この水没シールは、例えば水性インクで文字などを表記した上質紙よりなり、水分が付着するとインクがにじんで表面全体がインク色に変化する。また、この水没シールを実施の形態1で示した弾性シール材6の表面に貼り付けて使用してもよい。
【0027】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さく、弾性、防水性があり、さらに、水分が付着すると変色する材料で作成した弾性シール材6aを備えたので、実施の形態1による効果の他に弾性シール材6a全体が水分の付着で変色するので、上記実施の形態1の水分付着確認用シール3より広い面積の水分付着確認を行うことができ、より安全性を向上させることができる。また、水分付着確認用シールを必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0028】
実施の形態3.
上記実施の形態では弾性シール材に銘板を貼り付けるものであったが、この実施の形態3は弾性シール材自体に文字を記載することができるようにしたものである。
【0029】
図3はこの発明の実施の形態3による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、6bは文字を記載することができる弾性シール材(シール材)で、図示の例では上記実施の形態2で示した弾性シール材6aと同一の材質からなる。なお、図1と同一構成要素は同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0030】
次に概要について説明する。
この実施の形態3による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する。電池パック装着面1aには孔部1bを設けており、この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6bが電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6bは携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6bの重量の差分だけ携帯端末機の重量を軽量化することができる点は上記実施の形態1の携帯端末機と同様である。
【0031】
弾性シール材6bは表面に文字の記載をするので、上記実施の形態1で示した銘板4などは必要ない。文字の記載方法としては弾性シール材6bの表面にプリント印刷によって行ってもよいし、表面を加工して凹凸により文字を表示するようにしてもよい。この場合、プリント印刷と異なり印刷文字がはがれるようなことはない。
【0032】
また、弾性シール材6bは孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。さらに、弾性材からなるシール材6bによって携帯端末機内部を密閉するので、外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6bがはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0033】
以上のように、この発明の実施の形態3によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さく、弾性、水分の透過のない防水性を有した弾性シール材6bの表面に文字を記載するようにしたので、実施の形態1による効果の他に銘板を必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0034】
また、上記実施の形態に示したように弾性シール材6bの材質を実施の形態2に示したもので作成すれば、銘板に加えて水分付着確認用シールの機能を兼用することができるので、さらに、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0035】
実施の形態4.
上記実施の形態では電磁波シールド材を使用するものであったが、この実施の形態4は電磁波シールド材のかわりに弾性シール材に電磁波シールド機能をもたせたものである。
【0036】
図4はこの発明の実施の形態4による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。図において、6cは電磁波シールド機能を有する弾性シール材(シール材)である。なお、図1と同一構成要素は同一符号を付し重複した説明を省略する。
【0037】
次に概要について説明する。
この実施の形態4による携帯端末機は、電池パック2を携帯端末機本体1の電池パック装着面1aに装着して使用する。電池パック装着面1aには孔部1bを設けており、この孔部1bは携帯端末機の筐体を軽量化するために電池パック装着面1aに開けたもので、その開口部の大きさはこれを被覆する弾性シール材6cが電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分の面積が確保できる程度にする。上記のようにこの弾性シール材6cは携帯端末機の筐体を構成する樹脂材料より比重の小さい材質でできている。これにより、孔部1bを設けることにより携帯端末機の筐体から削除された重量と弾性シール材6cの重量の差分だけ携帯端末機の重量を軽量化することができる点は上記実施の形態1の携帯端末機と同様である。
【0038】
弾性シール材6cの構造を説明すると、図示の例では実施の形態1で示した弾性シール材6と同様な材質で作成された防水シール部6c1とアルミニウムや銅などの金属薄膜よりなる電磁波シールド部6c2とを貼り合わせて構成される。この弾性シール材6cの電池パック装着面1aへの接着は、孔部1bを被覆し、電池パック装着面1aと当接する貼りしろ部分6c3で、電池パック装着面1a上に接着される。この接着は耐水性の良い接着剤または粘着テープなどで行われる。このとき、弾性シール材6cの電磁波シールド部6c2は携帯端末機の接地電位と同電位になるように携帯端末機内のシールド部に接続しておく。
【0039】
上記実施の形態と同様にこのシール材6cも弾性を有するので、携帯端末機内部を密閉したときに外部環境(温度、気圧など)の変化によって発生する携帯端末機の筐体内部の気圧と筐体外部の気圧との間の気圧差による負荷を吸収することができ、上記負荷によって弾性シール材6cがはがれて防水機能が損なわれることがない。
【0040】
また、本発明におけるシール材の弾性は、ゴムなどの一般的な弾性の概念に限るものでなく、単に可撓性を有する程度の概念にもあてはまる。例えば、上記実施の形態では弾性シール材6cを防水シール部6c1と電磁波シールド部6c2との積層構造としたが、可撓性を有するアルミニウム薄膜で構成した電磁波シールド部6c2のみで弾性シール材6cを構成してもよい。
【0041】
さらに、実施の形態4による弾性シール材6cに実施の形態2で示したような水分付着確認機能を持たせてもよい。この場合、弾性シール材6cに水分付着確認用材質を積層させるなどして行う。また、実施の形態4による弾性シール材6cの表面に文字を記載するようにして銘板として使用できるようにしても良い。
【0042】
以上のように、この発明の実施の形態4によれば、携帯端末機本体1の電池パック2との当接面である電池パック装着面1aに設けた孔部1bと、この孔部1bを被覆するように携帯端末機本体1と電池パック2との間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材である弾性シール材6cとを備え、この弾性シール材6cに電磁波シールド機能を持たせたので、実施の形態1による効果の他に、実施の形態1から実施の形態3における電磁波シールド材5を必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利となる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、携帯端末機本体の電池パックとの当接面に設けた孔部と、この孔部を被覆するように携帯端末機本体と電池パックとの間に設けられ、携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材とを備えたので、携帯端末機の外観・意匠を変えることなく、内部の防水機能を損なうことなく軽量化を実現することができる効果がある。
【0044】
この発明によれば、水分に接触すると変色するシール材を有するので、上記段落0043に記載した効果の他に、水分付着確認用シールより広い面積の水分付着確認を行うことができ、より安全性を向上させることができる効果がある。また、水分付着確認用シールを必要としないので、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利とする効果がある。
【0045】
この発明によれば、文字の記載をすることができるシール材を有したので、上記段落0043に記載した効果の他に銘板などの文字プレートを必要とせず、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利とする効果がある。
【0046】
この発明によれば、電磁波のシールド機能を有するシール材を有するので、上記段落0043に記載した効果の他に別個に電磁波シールド材を必要とせず、部品点数や工数が減ることからコスト的にも有利とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【図5】 従来の携帯端末機における電池パック装着部周辺の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 携帯端末機本体、1a 電池パック装着面(当接面)、1b 孔部、2 電池パック、6,6a,6b,6c 弾性シール材(シール材)。
Claims (4)
- 電池パックを着脱可能に装着する携帯端末機において、
携帯端末機本体の上記電池パックとの当接面に設けた孔部と、
この孔部を被覆するように上記携帯端末機本体と上記電池パックとの間に設けられ、上記携帯端末機の筐体材質より比重の小さい弾性体からなり、防水性を有したシール材と
を備えたことを特徴とする携帯端末機。 - シール材は、
水分に接触すると変色することを特徴とする請求項1記載の携帯端末機。 - シール材は、
文字の記載ができることを特徴とする請求項1または請求項2記載の携帯端末機。 - シール材は、
電磁波のシールド機能を有することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項記載の携帯端末機。
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