JP3770384B2 - 浴槽サウナ装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体に形成された温風吹出口とを備える浴槽サウナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体の満水時溢れ面よりも下方の側壁に形成されたミスト吹出口と、前記吹出口に連通する通路とを備える浴槽サウナ装置が特開平10−314060号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−314060号の浴槽サウナ装置には、浴槽本体に湯を溜めて浴槽本体を通常の浴槽として使用する際に、水位がミスト吹出口を越えると、ミスト吹出口に連通する通路を通って浴槽本体外へ湯が流出するので、満水時溢れ面まで浴槽本体に湯を満たすことができないという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体に形成された温風吹出口と、前記吹出口に連通する通路とを備える浴槽サウナ装置であって、浴槽本体に湯を溜めて浴槽本体を通常の浴槽として使用する際に、満水時溢れ面まで浴槽本体に湯を満たすことができる浴槽サウナ装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、満水時溢れ面よりも下方の側壁に温風吹出口が形成された浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体の側壁の外側に配設された温風通路であって、上に凸に屈曲し、一端が温風吹出口に接続すると共に屈曲部が浴槽本体の満水時溢れ面よりも上方に位置する温風通路とを備えることを特徴とする浴槽サウナ装置を提供する。
本発明に係る浴槽サウナ装置においては、温風吹出口が槽本体の満水時溢れ面よりも下方の側壁に形成されているので、温風(本明細書において温風は単なる温風のみならずミストを含む温風をも含む概念である)は温風吹出口から直接サウナ空間へ吹き出す。上に凸に屈曲し、一端が前記吹出口に接続すると共に屈曲部が浴槽本体の満水時溢れ面よりも上方に位置する温風通路を、浴槽本体の側壁の外側に配設したので、浴槽本体に湯を溜めて浴槽本体を通常の浴槽として使用する際に、水位が満水時溢れ面まで達しても、浴槽本体内の湯は温風通路の屈曲部を越えることができず、温風通路を通って浴槽本体から流出することができない。従って、満水時溢れ面まで浴槽本体に湯を満たすことができる。
【0005】
本発明の好ましい態様においては、浴槽本体のリム面に上向きの膨出部が形成され、当該膨出部内に温風通路の屈曲部が配設されている。
浴槽本体の満水時溢れ面を形成するリム面に上向きの膨出部を形成すれば、当該膨出部内に温風通路の屈曲部を配設することができる。
【0006】
本発明においては、満水時溢れ面よりも上方の部位に温風吹出口が形成された浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体の側壁の外側に配設され温風吹出口に接続する温風通路と、温風吹出口から吹き出した温風をサウナ空間へ導く温風案内通路とを備えることを特徴とする浴槽サウナ装置を提供する。
浴槽本体の満水時溢れ面よりも上方の部位に温風吹出口が形成されているので、浴槽本体に湯を溜めて浴槽本体を通常の浴槽として使用する際に、水位が満水時溢れ面まで達しても、浴槽本体内の湯は温風吹出口へ流入できず、温風通路を通って浴槽本体から流出することができない。従って、満水時溢れ面まで浴槽本体に湯を満たすことができる。温風吹出口から吹き出した温風は、温風案内通路を通って支障なくサウナ空間へ導かれる。
【0007】
本発明の好ましい態様においては、浴槽本体のリム面に上向きの膨出部が形成され、当該膨出部に前記吹出口が形成されている。
浴槽本体の満水時溢れ面を形成するリム面に上向きの膨出部を形成し、当該膨出部に温風吹出口を形成することにより、温風吹出口を満水時溢れ面よりも上方に位置決めすることができる。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、浴槽蓋の周縁部に形成された上に凸の屈曲部であって、施蓋時に温風吹出口の上方に位置する屈曲部により、温風案内通路が形成されている。
本発明の好ましい態様においては、浴槽蓋内に形成された通路であって、施蓋時に一端が温風吹出口に連通し他端がサウナ空間に連通する通路により、温風案内通路が形成されている。
浴槽蓋の周縁部に形成された上に凸の屈曲部であって、施蓋時に温風吹出口の上方に位置する屈曲部が形成する温風案内通路により、或いは浴槽蓋内に形成された通路であって、施蓋時に一端が温風吹出口に連通し他端がサウナ空間に連通する通路が形成する温風案内通路により、浴槽本体の満水時溢れ面よりも上方の部位に形成された温風吹出口から吹き出した温風を、サウナ空間へ導くことができる。
【0009】
本発明の好ましい態様においては、浴槽本体のリム面に開口が形成され、当該開口を取り囲んでリム面に立設された堰により形成される筒体の上端が温風吹出口を形成している。
浴槽本体の満水時溢れ面を形成するリム面に開口を形成し、当該開口を取り囲む堰をリム面に立設すれば、堰により形成される筒体の上端が形成する温風吹出口は満水時溢れ面より上方に位置決めされる。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、リム面に取り付けられた倒置皿状の案内部材であって、一部が温風吹出口を覆うと共に他の一部がリム面の内縁を越えて浴槽本体の内側へ突出する案内部材により、温風案内通路が形成されている。
リム面の開口を取り囲む堰により形成される筒体の上端が形成する温風吹出口から吹き出した温風は、一部が温風吹出口を覆うと共に他の一部がリム面の内縁を越えて浴槽本体の内側へ突出する案内部材が形成する温風案内通路により、支障無くサウナ空間へ導かれる。
【0011】
本発明の好ましい態様においては、前記案内部材が嵌合可能な切欠が浴槽蓋に形成されている。
前記案内部材を浴槽蓋に形成された切欠に嵌合させることにより、支障なく浴槽本体に施蓋することができる。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記案内部材は断熱材で構成されている。
前記案内部材が断熱材で構成されていれば、サウナ使用時に案内部材外面の高温化が抑制される。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、浴槽本体にヘッドレストを有する膨出部が形成され、温風吹出口は当該膨出部から離隔した位置に配設されている。
温風吹出口がヘッドレストを有する膨出部から離隔した位置に配設されていれば、温風吹出口が入浴者の身体主要部から離隔し、浴槽サウナ装置の安全性が向上する。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、温風を浴槽本体の側壁に沿って吐出させる案内羽根が温風吹出口又はその近傍に取り付けられている。
本発明の好ましい態様においては、浴槽蓋内の通路により形成される温風案内通路のサウナ空間に連通する端部は、浴槽蓋の、施蓋時に浴槽本体の側壁に近接する部位に配設されている。
本発明の好ましい態様においては、倒置皿状の案内部材により形成される温風案内通路のサウナ空間に連通する端部は、浴槽本体の側壁に近接している。
案内羽根に案内されつつ吹出口から吹き出した温風、浴槽蓋内の通路により形成される温風案内通路のサウナ空間に連通する端部から吹き出した温風、倒置皿状の案内部材により形成される温風案内通路のサウナ空間に連通する端部から吐出した温風は、浴槽本体の側壁に沿って流れるので、入浴者には直接当たらない。この結果、浴槽サウナ装置の安全性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施例に係る浴槽サウナ装置を説明する。
浴槽サウナ装置Aは、図1、2に示すように、平面視略長方形の浴槽本体1を備えている。浴槽本体1のリム面1aは、浴槽本体1の満水時溢れ面Lを形成している。浴槽本体1の一方の短辺側の側壁1bに、且つリム面1aよりも下方の部位に、温風吹出口1cが形成されている。
側壁1b上方のリム面1aに上向きの膨出部1dが形成されている。上端が膨出部1d内へ突出する略L字状に屈曲した案内板2aが配設されている。案内板2aの下端は、側壁1b外面の温風吹出口1c下縁近傍部に固定されている。膨出部1dの外側のすそ野部下面から下方へ延びる案内板2bが配設されている。側壁1bと膨出部1dと案内板2aと案内板2bとが協働して、側壁1bの外側に配設された温風通路3を形成している。温風通路3の下流端は温風吹出口1cに接続している。膨出部1dと案内板2aとが協働して、温風通路3の中流域に、上に凸の屈曲部3aを形成している。屈曲部3aは、満水時溢れ面Lよりも上方に位置する。
温風通路3の上流端に、散湯ノズル4が配設されている。散湯ノズル4は、給湯配管5aを介して給湯機6に接続している。給湯機6は図示しない給水配管に接続されている。給湯機6から延びる給湯配管5bが、膨出部1d近傍のリム面1aに立設されたスパウト7に接続している。
【0016】
浴槽本体1の他方の短辺側のリム面1aに、平面視略馬蹄形の上向きの膨出部1eが形成されている。膨出部1eに、複数の湯吐水口1fと、一対の空気吹出口1gとが形成されている。湯吐水口1fは配管8を介して湯循環用ポンプ9に接続している。湯循環用ポンプ9は浴槽本体1の側壁に形成した図示しない開口を介して浴槽本体1の内側空間下部に連通している。空気吹出口1gは配管10を介して送風機11に接続している。膨出部1eの長手方向中央部にヘッドレスト12が取り付けられている。
給湯機6、湯循環用ポンプ9、送風機11の作動を制御する制御装置13が膨出部1e近傍のリム面1aに取り付けられている。
【0017】
半部分14a、14bから成る浴槽蓋14が配設されている。半部分14aには、入浴者の首部を受け入れる切欠14a′が形成されている。半部分14aの切欠14a′が形成された一端が膨出部1eに当接し、半部分14bの一端がリム面の膨出部1dに当接し、半部分14aの他端と半部分14bの他端とが互いに当接した状態で、浴槽蓋14は浴槽本体1のリム面1a上に載置される。リム面1a上に載置された浴槽蓋14と浴槽本体1とにより、前記両者により包囲されたサウナ空間Sが形成される。
【0018】
浴槽サウナ装置Aの作動を説明する。
図3に示すように、入浴者Mは、制御装置13の操作釦を操作し、スパウト7から中温の湯を吐出させて、入浴状態で下半身が没水する程度の水位まで湯浴槽本体1に湯を張る。入浴者Mは、半部分14aが上に重なった状態で浴槽蓋の半部分14bをリム面1a上の正規位置に載置し、浴槽本体1に入る。
入浴者Mは、制御装置13の操作釦を操作して、散湯ノズル4から所定総流量の高温の湯を吐出させる。入浴者Mは、浴槽蓋の半部分14aを手前に引き、切欠14a′が入浴者Mの首部を受け入れた状態で、半部分14aをリム面1a上の正規位置に載置する。図3に示すように、浴槽本体1と浴槽蓋14とにより、入浴者の首部から下の部分を包囲するサウナ空間Sが形成される。
散湯ノズル4から吐出した高温の湯はミスト化する。ミストを含む温風が、温風通路3の上流域内を上昇し、リム面の膨出部1d内に形成された上に凸の屈曲部3aを通過した後、図2、3で破線矢印で示すように、温風吹出口1cから直接サウナ空間Sへ吹き出す。屈曲部3aを通過する際に、屈曲部3aの天井壁に付着したミストは、湯滴と成って案内板2a上に落下し、温風吹出口1cの下縁を通って浴槽本体1内へ流入する。
【0019】
サウナ空間Sへ吹き出した中高温のミストを含む温風は、サウナ空間S内に充満する。入浴者Mは、下半身を湯に漬ける半身浴と上半身を中高温のミストを含む温風に晒すミスト浴とにより、身体が芯から温まり、多量に発汗する。これにより、肩の凝りがほぐれ、毛穴に詰まった汚れや余分な皮脂や余分な老廃物が除去され、神経の昂りが抑制される。半身浴とミスト浴の組み合わせから成る発汗浴は、全身を湯に漬ける全身浴に比べて心臓や肺への負担が少ない。また、半身浴用の湯を漲ることで浮力が発生し、入浴者の臀部に浴槽底から印加される負荷が減少するので、リラックスして入浴できる。
入浴者Mは、半身浴とミスト浴の組み合わせから成る発汗浴中に、浴槽蓋14aを僅かにずらして制御装置13の操作釦を操作し、図3で実線矢印で示すのぼせ防止用空気流を、空気吹出口1gから頭部へ向けて吐出させることもできる。
入浴者Mは、半身浴中に、制御装置13の操作釦を操作し、図4で実線矢印で示す肩湯を、湯吐出口1fから肩へ向けて吐出させることもできる。半身浴と肩湯とから成る入浴では、入浴者Mは心臓に負担を掛けることなく身体全体を温めることができ、肩の凝りがほぐれ、リラックスできる。肩から湯を浴びるので、冬季に、半身浴初期に上半身が寒いという不快感を解消できる。
【0020】
入浴者Mが、発汗浴では無く全身浴を望む場合には、入浴者Mは浴槽蓋14を取り去り、制御装置13の操作釦を操作し、スパウト7から適温の湯を吐出させて、浴槽本体1に湯を満たす。湯の水位が溢れ面Lまで上昇しても、温風通路3の上に凸の屈曲部3aは溢れ面Lよりも上方に在るので、浴槽本体1内の湯は屈曲部3aを越えることができず、温風通路3を通って浴槽本体1から流出することができない。膨出部1eに形成された空気吐出口1gも溢れ面Lより上方に在るので、浴槽本体1内の湯は、空気吐出口1gと配管10とを通って浴槽本体1から流出しない。従って、浴槽本体1に湯を溜めて浴槽本体1を通常の浴槽として使用する際に、満水時溢れ面Lまで浴槽本体1に湯を満たすことができる。
温風吹出口1cは膨出部1eから離隔した位置に配設されているので、図3から分かるように、温風吹出口1cは入浴者Mの身体主要部から離隔している。温風吹出口1cから吹き出したミストを含む温風が入浴者Mに直接当たらないので、浴槽サウナ装置Aの安全性が向上する。
温風通路3の囲壁に付着し湯滴化したミストの一部が、案内板2aを介し、湯水となって浴槽本体1内へ回収されることにより、湯の無駄遣いが抑制される。
【0021】
本発明の第2実施例に係る浴槽サウナ装置を説明する。
本実施例に係る浴槽サウナ装置Bにおいては、浴槽サウナ装置Aの温風吹出口1cに代えて、図5に示すように、浴槽本体1のリム面1aに形成された上向きの膨出部1dに、温風吹出口1hが形成されている。案内板2aは配設されておらず、温風通路3には上に凸の屈曲部3aは形成されていない。浴槽蓋の半部分14bの、施蓋時に膨出部1dに当接する端部に、施蓋時に温風吹出口1hの上方に位置する上向きの屈曲部14b′が形成されている。屈曲部14b′により温風案内通路3′が形成されている。上記を除き、浴槽サウナ装置Bの構成は浴槽サウナ装置Aの構成と同様である。
浴槽サウナ装置Bにおいては、散湯ノズル4から吐出した高温の湯はミスト化する。ミストを含む温風が、図5で破線矢印で示すように、温風通路3の上流域内を上昇し、温風吹出口1hから吐出し、温風案内通路3′に導かれて、サウナ空間Sへ吹き出す。
リム面1aから上方へ突出する膨出部1dに形成された温風吹出口1hは、浴槽本体1の満水時溢れ面Lよりも上方に在るので、浴槽本体1に湯を溜めて浴槽本体1を通常の浴槽として使用する際に、水位が満水時溢れ面Lまで達しても、浴槽本体1内の湯は温風吹出口1hへ流入できず、温風通路3を通って浴槽本体1から流出することができない。従って、満水時溢れ面まで浴槽本体1に湯を満たすことができる。
温風吹出口1hから吹き出したミストを含む温風は、浴槽蓋の半部分14bに形成された上向きの屈曲部14b′が形成する温風案内通路3′を通って、支障なくサウナ空間Sへ導かれる。
【0022】
本発明の第3実施例に係る浴槽サウナ装置を説明する。
本実施例に係る浴槽サウナ装置Cにおいては、上向きの屈曲部14b′に代えて、図6に示すように、施蓋時に一端が温風吹出口1hに連通し複数の他端がサウナ空間Sに連通する通路14cが浴槽蓋の半部分14b内に形成されている。通路14cにより、温風案内通路3′が形成されている。上記を除き、浴槽サウナ装置Cの構成は浴槽サウナ装置Bの構成と同様である。
浴槽サウナ装置Cにおいては、散湯ノズル4から吐出した高温の湯はミスト化する。ミストを含む温風が、図6で破線矢印で示すように、温風通路3の上流域内を上昇し、温風吹出口1hから吐出し、温風案内通路3′に導かれて、サウナ空間Sへ吹き出す。
リム面1aから上方へ突出する膨出部1dに形成された温風吹出口1hは、浴槽本体1の満水時溢れ面Lよりも上方に在るので、浴槽本体1に湯を溜めて浴槽本体1を通常の浴槽として使用する際に、水位が満水時溢れ面Lまで達しても、浴槽本体1内の湯は温風吹出口1hへ流入できず、温風通路3を通って浴槽本体1から流出することができない。従って、満水時溢れ面まで浴槽本体1に湯を満たすことができる。
温風吹出口1hから吹き出したミストを含む温風は、浴槽蓋の半部分14b内に形成された通路14cが形成する温風案内通路3′を通って、支障なくサウナ空間Sへ導かれる。
【0023】
本発明の第4実施例に係る浴槽サウナ装置を説明する。
本実施例に係る浴槽サウナ装置Dにおいては、リム面1aに上向きの膨出部1dを形成するの代えて、図7に示すように、側壁1b近傍のリム面1aに開口1a′が形成されている。開口1a′を取り囲んで堰15がリム面1aに立設されている。堰15により形成される筒体の上端が温風吹出口1iを形成している。案内板2aは配設されておらず、温風通路3には上に凸の屈曲部3aは形成されていない。リム面1aに取り付けられた倒置皿状の案内部材であって、一部が温風吹出口1iを覆うと共に他の一部がリム面1aの内縁を越えて浴槽本体1の内側へ突出する案内部材16により、温風案内通路3′が形成されている。堰15の一部は案内部材16の側壁と一体化している。案内部材16は断熱材により形成されている。施蓋時に案内部材16が嵌合可能な切欠14b″が浴槽蓋の半部分14bに形成されている。上記を除き、浴槽サウナ装置Dの構成は浴槽サウナ装置Aの構成と同様である。
浴槽サウナ装置Dにおいては、散湯ノズル4から吐出した高温の湯はミスト化する。ミストを含む温風が、図7で破線矢印で示すように、温風通路3の上流域内を上昇し、温風吹出口1iから吐出し、温風案内通路3′に導かれて、サウナ空間Sへ吹き出す。
リム面1aから上方へ突出する堰15により形成される筒体の上端が形成する温風吹出口1iは、浴槽本体1の満水時溢れ面Lよりも上方に在るので、浴槽本体1に湯を溜めて浴槽本体1を通常の浴槽として使用する際に、水位が満水時溢れ面Lまで達しても、浴槽本体1内の湯は温風吹出口1iへ流入できず、温風通路3を通って浴槽本体1から流出することができない。従って、満水時溢れ面まで浴槽本体1に湯を満たすことができる。
温風吹出口1iから吹き出したミストを含む温風は、一部がミスト吹出口1iを覆うと共に他の一部がリム面1aの内縁を越えて浴槽本体1の内側へ突出する案内部材16が形成する温風案内通路3′を通って、支障無くサウナ空間Sへ導かれる。
案内部材16を浴槽蓋の半部分14bに形成された切欠14b″に嵌合させることにより、支障なく浴槽本体1に施蓋することができる。
案内部材16は断熱材で形成されているので、浴槽サウナ装置Dの使用時に案内部材16外面の高温化が抑制される。
【0024】
浴槽サウナ装置A、Bにおいて、温風吹出口1c、1hに又はその近傍に図8に示す案内羽根1c′、1h′を取り付け、図3で一点鎖線矢印で示すようにミストを含む温風を浴槽本体1の側壁に沿って吐出させても良い。
浴槽サウナ装置Cにおいて、温風案内通路3′のサウナ空間Sに連通する端部3″を、図9に示すように、浴槽蓋の半部分14bの、施蓋時に浴槽本体1の側壁1bに近接する部位に、或いは施蓋時に浴槽本体1の長辺側の側壁に近接する部位に、位置決めしても良い。
浴槽サウナ装置Dにおいて、温風案内通路3′のサウナ空間Sに連通する端部を、浴槽本体1の側壁1bに近接させても良い。
案内羽根に案内されつつ吹出口1c、1hから吹き出したミストを含む温風、温風案内通路3′のサウナ空間Sに連通する端部から吐出したミストを含む温風は、浴槽本体1の側壁に沿って流れるので、入浴者には直接当たらない。この結果、浴槽サウナ装置A〜Dの安全性が向上する。
【0025】
浴槽本体1に温風吹出口を形成せず、浴槽蓋14と浴槽本体1との間の隙間や浴槽蓋14に形成した開口にシャワーノズル等を挿入して、ミストを含む温風を浴槽本体1に吹き込む場合でも、浴槽本体1へ吹き込まれたミストを含む温風が浴槽本体1の側壁に沿って流れるように、シャワーノズルを差し向け、或いは浴槽蓋の開口を施蓋時に浴槽本体1の側壁に接近する位置に形成し、或いは浴槽蓋の開口に案内羽根を取り付けるのが、浴槽サウナ装置の安全性の観点から望ましい。
【0026】
図10に示すように、浴室洗い場に配設された水栓のサーモユニット(電気を使わない機械的構成により、水栓から吐出する湯の温度を所望の設定温度に維持する公知の湯温設定装置)17から分岐した配管18を散湯ノズル4に接続しても良い。配管18の途上に、任意の所定総流量で自動的に閉じる機械的構成の公知の定量止水弁19を配設する。前記水栓には、任意の所定温度以上の湯の吐出を阻止する機械的構成の公知のハイカット弁20を介してシャワーノズル21を接続する。散湯ノズル4からの高温湯の吐出は定量止水弁19で制御し、シャワーノズル21と洗い場スパウト22からの中温湯の吐出の切換は、吐水切換ハンドル23により行う。図11に示すように、サーモユニット17の温度調節ツマミ17aの周囲に配設される温度表示部を、シャワー吐水時の温度表示部17bとサウナ使用時の温度表示部17cとにより構成する。
上記構成によれば、電気的手段を用いることなく、散湯ノズル4から吐出するミストの温度、総流量等を制御することができる。洗い場水栓のサーモユニット17を散湯ノズル4からのミストの吐出にも利用するので、散湯ノズル4専用のサーモユニットを配設する場合に比べて浴槽サウナ装置の製造コストが低減する。サウナ使用後に吐水切換ハンドル22を操作して、シャワーノズル21を使用する際に、誤って高温の湯をシャワーノズル21から吐出させる危険性が、ハイカット弁20の配設により防止される。サウナ使用時の湯温選択は、一般に、夏期のやや低い高温と、冬季のやや高い高温の二種類である。従って、シャワー使用時用の一般的な温度表示部17bに加えて、夏期用のやや低い高温と冬季用のやや高い高温の2つの温度目盛のみが刻印されたサウナ使用時用の温度表示部17cを配設すれば、サウナ使用時の湯温設定操作が容易になる。
【0027】
上記実施例では、温風吹出口1c、1hからミストを含む温風を吹き出したが、単なる温風を吹き出しても良い。
【0028】
【発明の効果】
上記説明から分かるように、本発明に係る浴槽サウナ装置においては、温風吹出口が槽本体の満水時溢れ面よりも下方の側壁に形成されているので、温風は温風吹出口から直接サウナ空間へ吹き出す。上に凸に屈曲し一端が前記吹出口に接続すると共に屈曲部が浴槽本体の満水時溢れ面よりも上方に位置する温風通路を、浴槽本体の側壁の外側に配設したので、浴槽本体に湯を溜めて浴槽本体を通常の浴槽として使用する際に、水位が満水時溢れ面まで達しても、浴槽本体内の湯は温風通路の屈曲部を越えることができず、温風通路を通って浴槽本体から流出することができない。従って、満水時溢れ面まで浴槽本体に湯を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る浴槽サウナ装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る浴槽サウナ装置の部分断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る浴槽サウナ装置の使用時の斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る浴槽サウナ装置の使用時の斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る浴槽サウナ装置の部分断面図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る浴槽サウナ装置の部分断面図である。
【図7】本発明の第4実施例に係る浴槽サウナ装置の構造図である。(a)は部分断面図であり、(b)は部分斜視図である。
【図8】本発明の第1、2実施例に係る浴槽サウナ装置の変形例の部分断面図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る浴槽サウナ装置の変形例の部分斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る浴槽サウナ装置の部分上面図である。
【図11】図10の浴槽サウナ装置のサーモユニットの拡大上面図である。
【符号の説明】
1 浴槽本体
1a リム面
1a′ 開口
1c、1h 温風吹出口
1d 膨出部
1e 膨出部
3 温風通路
4 散湯ノズル
6 給湯機
14 浴槽蓋
15 堰
16 案内部材
Claims (14)
- 満水時溢れ面よりも下方の側壁に温風吹出口が形成された浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体の側壁の外側に配設された温風通路であって、上に凸に屈曲し、一端が温風吹出口に接続すると共に屈曲部が浴槽本体の満水時溢れ面よりも上方に位置する温風通路とを備えることを特徴とする浴槽サウナ装置。
- 浴槽本体のリム面に上向きの膨出部が形成され、当該膨出部内に温風通路の屈曲部が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の浴槽サウナ装置。
- 満水時溢れ面よりも上方の部位に温風吹出口が形成された浴槽本体と、浴槽本体上に載置され浴槽本体と協働してサウナ空間を形成する浴槽蓋と、浴槽本体の側壁の外側に配設され温風吹出口に接続する温風通路と、温風吹出口から吹き出した温風をサウナ空間へ導く温風案内通路とを備えることを特徴とする浴槽サウナ装置。
- 浴槽本体のリム面に上向きの膨出部が形成され、当該膨出部に温風吹出口が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の浴槽サウナ装置。
- 浴槽蓋の周縁部に形成された上に凸の屈曲部であって、施蓋時に温風吹出口の上方に位置する屈曲部により、温風案内通路が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の浴槽サウナ装置。
- 浴槽蓋内に形成された通路であって、施蓋時に一端が温風吹出口に連通し他端がサウナ空間に連通する通路により、温風案内通路が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の浴槽サウナ装置。
- 浴槽本体のリム面に開口が形成され、当該開口を取り囲んでリム面に立設された堰により形成される筒体の上端が温風吹出口を形成していることを特徴とする請求項3に記載の浴槽サウナ装置。
- リム面に取り付けられた倒置皿状の案内部材であって、一部が温風吹出口を覆うと共に他の一部がリム面の内縁を越えて浴槽本体の内側へ突出する案内部材により、温風案内通路が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の浴槽サウナ装置。
- 前記案内部材が嵌合可能な切欠が浴槽蓋に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の浴槽サウナ装置。
- 前記案内部材は断熱材で構成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の浴槽サウナ装置。
- 浴槽本体にヘッドレストを有する膨出部が形成され、温風吹出口は当該膨出部から離隔した位置に配設されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の浴槽サウナ装置。
- 温風を浴槽本体の側壁に沿って吐出させる案内羽根が温風吹出口又はその近傍に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の浴槽サウナ装置。
- 温風案内通路のサウナ空間に連通する端部は、浴槽蓋の、施蓋時に浴槽本体の側壁に近接する部位に配設されていることを特徴とする請求項6に記載の浴槽サウナ装置。
- 温風案内通路のサウナ空間に連通する端部は、浴槽本体の側壁に近接していることを特徴とする請求項8に記載の浴槽サウナ装置。
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