JP3770180B2 - 物体監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、物体監視装置に関し、特に、監視するべき領域に侵入した物体を発見および追尾する物体監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、監視するべき領域に侵入した物体(人物を含む)を発見するための監視装置が知られている。従来の監視装置は、監視するべき領域を撮影して得られた画像を処理することで、監視領域に侵入した物体を検出(発見)するようにしている。この種の監視装置では、侵入した物体を発見する処理と、発見された物体が撮影領域内に収まるようにカメラの撮影方向を変更しながら撮影する追尾処理とが行なわれる。撮影された画像から物体を検出する技術としては、(1)背景画像差分処理、(2)色抽出処理および(3)時間差分処理の技術が知られている。
【0003】
(1) 背景画像差分処理は、撮影する背景領域を予め特定しておき、その背景領域を予め撮影した背景画像と、現在の背景領域を撮影した処理画像との差分から背景画像には存在しなかった領域を変化領域として検出する。このため、静止している物体であっても検出することができるという長所を有するが、背景画像を撮影した時点と、現在の時点とで、照明または太陽光などの環境が異なる場合には、画像全体が異なることになり、正確に検出できなくなってしまうといった短所がある。
【0004】
(2) 色抽出処理では、特定の色、たとえば人の肌の色を画像中から検出する。予め定められた特定の色を画像中から抽出するため、特定の色の領域を精度よく抽出することができるとの長所を有する。しかし、予め定められた特定の色のみしか抽出することができないといった短所がある。
【0005】
(3) 時間差分処理は、比較的短い所定の時間を隔てて撮影された複数の画像の差分を算出して、変化のあった領域を検出する。背景画像差分処理に比較して短い間隔で撮影された画像を比較するので、環境の変化の影響を受けにくいとの長所を有する。しかしながら、短い間隔で撮影された画像を比較するため、その時間でほとんど移動しないような静止した物体を検出することができないといった短所がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の監視装置では、上述した画像処理のいずれか1つしか用いていないため、背景差分処理を用いた監視装置では、環境の変化の激しい監視領域では物体を正確に検出できないといった問題がある。また、色検出処理を用いた監視装置では、予め定めた色と異なる色の物体を検出できないといった問題がある。さらに、時間差分処理を用いた監視装置では、静止した物体を検出することができないといった問題がある。
【0007】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、物体を発見する精度を向上させた監視装置を提供することである。
【0008】
この発明の他の目的は、発見された物体を追尾する精度を向上させた監視装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、物体監視装置は、画像中から特定の色を検出する色抽出画像処理と、
比較的短い所定の時間を隔てて撮影された複数の画像の差分を算出して、変化のあった領域を検出する時間差分画像処理と、
撮影する背景領域を予め特定しておき、その背景領域を予め撮影した背景画像と、現在の背景領域を撮影した処理画像との差分から変化領域を検出する背景画像差分処理の、各処理により監視対象物体を検出することが可能な物体監視装置において、
撮影方向を変更するパン・ティルト駆動機構を有し、複数の撮影領域を撮影可能な撮影手段と、
該撮影領域ごとに設けられ、前記撮影手段により撮影して得られた画像に基づいて監視対象物体を検出する検出手段と、
該検出手段の検出方法として、色抽出画像処理と時間差分画像処理と背景差分画像処理のいずれか1つまたは複数を前記撮影領域に応じて選択することができる第1選択手段とを備え、
前記検出手段は、前記第1選択手段で選択された検出方法により、前記監視対象物体を検出する。
【0010】
この発明に従えば、監視対象物体の検出方法として、色抽出画像処理と時間差分画像処理と背景差分画像処理のいずれか1つまたは複数を選択し、その選択された検出方法により、監視対象物体を検出するするので、撮影領域の撮影状況に応じて検出手段の検出方法を選択でき、監視対象物体の変化を容易にかつ正確に発見することができる。
【0011】
好ましくは、撮影手段は、撮影した画像を出力する撮像手段と、予め定められた撮影領域を撮影するために撮像手段の画角を変更する画角制御手段とを含む。
【0012】
この発明に従えば、予め定められた撮影領域を撮影するために画角が変更されるので、1つの撮影手段で複数の領域を撮影することができる。
【0015】
好ましくは、撮影領域ごとに設けられ、監視対象物体が撮影手段により撮影されている範囲に含まれるように撮影手段を制御する追尾手段と、該追尾手段の追尾方法として、色抽出画像処理と時間差分画像処理と背景差分画像処理のいずれかを撮影領域に応じて選択することができる第2選択手段と、監視対象物体が撮影手段により撮影されている範囲に含まれなくなった場合に、第2選択手段により選択された追尾方法が色抽出画像処理もしくは時間差分画像処理であれば、該追尾方法を背景差分画像処理に変更する追尾方法変更手段とを備える。
【0016】
この発明によれば、監視対象物体が撮影手段により撮影されている範囲に含まれなくなった場合に、第2選択手段により選択された追尾方法が色抽出画像処理もしくは時間差分画像処理であれば、該追尾方法を背景差分画像処理に変更するので、時間差分画像処理や色抽出追尾処理による追尾方法のときと比較して、連続的に監視対象物体を監視することができる。
【0017】
好ましくは、撮影領域を設定するための撮影領域設定手段と、設定された撮影領域に対応して複数の検出手段の中から少なくとも1つの検出手段を設定する検出手法設定手段とをさらに備える。
【0018】
この発明に従えば、撮影領域が設定され、設定された撮影領域に対応して複数の検出手段の中から少なくとも1つの検出手段が設定される。このため、撮影領域ごとに所望の検出手段を設定することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける物体監視装置の概略構成を示す図である。図1を参照して、監視装置100は、カメラヘッド120と、コントロールボックス101とから構成される。カメラヘッド120は、撮影可能な範囲を撮影して画像を出力する電荷結合素子(CCD)と、カメラの撮影方向を水平方向および垂直方向に変更するためのパン・ティルト駆動機構121と、撮影倍率を調整するズーム駆動機構122と、レンズ123とを含む。
【0021】
コントロールボックス101は、監視装置100の全体を制御するための中央演算装置(CPU)102と、カメラヘッド120のCCDが出力する画像を取込むための画像入力部103と、取込まれた画像を処理するための画像処理部105と、取込まれた画像または画像処理部105で処理された画像を保存するための画像記録部104と、CPU102からの指示によりカメラヘッド102のパン・ティルト駆動機構121およびズーム駆動機構122とを制御するためのPTZ(Pan-Tilt-Zoom)制御部106と、時計を内蔵して時刻情報をCPU102に提供するタイマ108と、外部の情報通信端末やパーソナルコンピュータなどとローカルエリアネットワーク(LAN)130を介して通信するための外部通信部107と、記録媒体140に記録されたプログラムやデータ等を読込み、または、記録媒体140に必要なデータを書込むための外部記憶装置109とを含む。
【0022】
CPU102は、予め内部に記憶しているプログラムを実行することにより、後述する監視処理を実行する。
【0023】
画像入力部103は、カメラヘッド120のCCDが出力する画像を受信し、画像記憶部104に送信する。
【0024】
画像記録部104では、画像入力部103より受信する動画像を記録したり、静止画像を記録することが可能である。画像記録部104は、リングバッファであり、画像入力部103で入力された動画像を記録する場合には、現在の画像入力部103で受取られた画像から所定の期間遡った時間までの画像を記録することが可能である。画像記録部104は、後述する、背景画像も記録する。
【0025】
PTZ制御部106は、CPU102からの指示により、カメラヘッド120のパン・ティルト駆動機構121およびズーム駆動機構122を制御することにより、レンズ123で撮影する方向と、レンズ123の撮影倍率とを変更させる。カメラヘッド120の画角は、レンズ123で撮影する方向と、レンズ123の撮影倍率とにより定まる。したがって、PTZ制御部106は、カメラヘッド120の画角を制御する。
【0026】
記憶装置109は、CPU102からの指示により、コンピュータ読取可能な記録媒体140に記録されたプログラムやデータを読取ったり、監視装置100に対して後述する遠隔操作により設定される設定値等の必要な情報を書込む。
【0027】
コンピュータ読取可能な記録媒体140としては、磁気テープやカセットテープ、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM/MO/MD/DVD等)、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体である。また、記録媒体140をネットワークからプログラムがダウンロードされるように流動的にプログラムを担持する記録媒体とすることもできる。
【0028】
ここでいうプログラムとは、CPU102により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【0029】
外部通信部107は、LAN130と接続されている。このため、LAN130に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)131とCPU102との間で通信が可能となっている。これにより、PC131のユーザは、カメラヘッド120を遠隔操作することが可能である。また、PC131のユーザは、カメラヘッド120を遠隔操作することにより、カメラヘッド120で撮影された画像をPC131のディスプレイで見ることができる。さらに、監視装置100が監視動作を行なう場合に必要な設定情報を、PC131から入力することができる。このようにして、設定された設定値は記憶装置109に記憶される。
【0030】
PC131に代えて、LAN130とインターネット132を経由して接続されたPC133、携帯電話またはPDA134からも、同様に、監視装置100を遠隔操作することができる。
【0031】
なお、外部通信部107をLAN130と接続する例を示したが、外部通信部107は、モデムを経由して一般公衆回線に接続するようにしてもよい。この場合、一般公衆回線に接続された他のPCから、監視装置100を遠隔操作することが可能となる。
【0032】
外部通信部107は、監視装置100を使用する者を制限するために、ユーザIDやパスワードを用いた認証処理を行なうようにしている。これにより、監視装置100を遠隔操作することのできる権限を有する者のみが、監視装置100を遠隔操作することが可能となる。
【0033】
次に、本実施の形態における監視装置100で行われる遠隔操作について、図2、図3、図4および図5を用いて説明する。図2は、本実施の形態における監視装置100で実行される遠隔操作処理の流れを示すフローチャートである。図3は、本実施の形態における物体監視装置で実行される設定処理の流れを示すフローチャートである。図4は、監視装置100が出力する遠隔制御画面の一例を示す図である。図5は、監視装置100が出力するモード設定画面の一例を示す図である。ここでは、LAN130に接続されたPC131を用いて監視装置100を遠隔操作する場合を例に説明する。
【0034】
図2を参照して、遠隔操作処理は、遠隔操作コマンドを受信した場合に割込が発生することにより実行される(ステップS01)。遠隔操作コマンドを受信した場合には、割込が発生し、ステップS02へ進む。遠隔操作コマンドを受信しない場合には、割込が発生せず遠隔操作処理は実行されない。遠隔操作コマンドは、外部通信部107により受信される。ここでは、外部通信部107とLAN130を介して接続されたPC131から、遠隔操作コマンドが送信された場合について説明する。PC131と外部通信部107とがLAN130を介して接続される。監視装置100をウェブサーバとし、PC131でブラウザソフトウェアを起動したクライアントとした、サーバクライアントシステムで構成するようにしてもよい。
【0035】
ステップS02では、監視装置100において現在実行している処理が、発見処理、注視処理あよび追尾処理のいずれかであるのかが判断される。発見処理、注視処理および追尾処理のいずれかである場合にはステップS01へ戻り、そうでない状態の場合にはステップS03へ進む。
【0036】
これにより、遠隔操作コマンドを受信した場合であっても、監視装置100が、発見処理、注視処理および追尾処理のいずれかをしている場合には、遠隔操作コマンドに基づく処理は実行されず、現在行なっている処理が継続して行なわれる。このため発見処理、注視処理または追尾処理のいずれかが実行されている場合に、遠隔操作コマンドを受信したとしても、発見処理、注視処理または追尾処理のいずれも中止されることがないので、発見処理、注視処理または追尾処理を最後まで実行することができる。その結果、監視領域に進入者の侵入など変化が生じたときに、確実に進入者の発見、注視および追尾を行うことができる。
【0037】
なお、遠隔操作コマンドを受信したときに、発見処理、注視処理および追尾処理のいずれかを実行していれば、遠隔操作コマンドに基づく処理を実行しないようにしたが、発見処理、注視処理または追尾処理の実行中は遠隔操作コマンドの受信を拒否するように構成してもよい。
【0038】
ステップS03では、監視装置100は、図4に示す遠隔制御画面200をPC131へ送信する。図4を参照して、遠隔制御画面200は、ウェブページであり、PC131のブラウザソフトウエアで受信されて閲覧される。図4を参照して、遠隔制御画面200は、カメラヘッド120のCCDで撮影されて出力される画像を表示するための領域201と、監視領域を編集するための画面を呼出す監視領域編集ボタン202と、カメラヘッド120のパン・ティルト駆動機構121を制御する遠隔制御コマンドを送信するためのボタン203A,203B,204A,204Bと、ズーム駆動機構122を制御する遠隔制御コマンドを送信するためのボタン205A,205Bとを含む。
【0039】
パンボタン203A,203Bは、カメラヘッド120の撮影方向を水平方向に決定するための送信ボタンである。パンボタン203Aをマウス等のポインタで指示することにより遠隔制御コマンドが監視装置100に送信されて、PTZ制御部106によりパン・ティルト駆動機構121が制御され、レンズ123の撮影方向が左方向に移動する。また、パンボタン203Bをマウス等のポインタで指示することにより遠隔制御コマンドが監視装置100に送信されて、PTZ制御部106によりパン・ティルト駆動機構121が制御され、レンズ123の撮影方向が右方向に移動する。
【0040】
ティルトボタン204A,204Bは、カメラヘッド120のレンズ123を垂直方向に移動させるためのボタンである。ティルトボタン204Aをマウス等のポインタで指示することにより遠隔制御コマンドが監視装置100に送信されて、PTZ制御部106によりズーム駆動機構122が制御され、レンズ123の撮影方向が上方向に移動する。同様に、ティルトボタン204Bをマウス等のポインタで指示することにより遠隔制御コマンドが監視装置100に送信されて、PTZ制御部106によりズーム駆動機構122が制御され、レンズ123の撮影方向が下方向に移動する。
【0041】
ズームボタン205A,205Bは、レンズ123の撮影倍率を変更するためのボタンである。ズームボタン205Aがマウス等のポインタで指示されると遠隔制御コマンドが監視装置100に送信されて、PTZ制御部106によりズーム駆動機構122が制御され、レンズ123の撮影倍率が小さくなる。また、ズームボタン205Bがマウス等のポインタで指示されると、遠隔制御コマンドが監視装置100に送信されて、PTZ制御部106によりズーム駆動機構122が制御され、レンズ123の撮影倍率が大きくなる。
【0042】
ステップS03では、遠隔制御画面200をPC131へ送信した後、設定コマンドが入力されたか否かが判断される。設定コマンドとは、遠隔制御画面200の監視領域編集ボタン202が指示された場合に、監視装置100で入力される。設定コマンドが入力された場合には、ステップS10に進み、そうでない場合にはステップS04に進む。
【0043】
ステップS10では、設定処理が実行される(ステップS10)。設定処理が終了すると、遠隔操作処理を終了する。
【0044】
ステップS04に進む場合は、遠隔操作コマンドがカメラヘッド120の画角を変更するためのコマンドであるため、カメラヘッド120の画角を制御する。画角を変更するためのコマンドには、パン・ティルト・ズームを変更するためのコマンドである。監視装置100はPC131よりパン、ティルト、ズームの遠隔制御コマンドを受信すると、PTZ制御部106が、パン・ティルト駆動機構121およびズーム駆動機構122を制御して、レンズ123の撮影方向および撮影倍率の変更を行なう。
【0045】
これにより、カメラヘッド120の画角が変更される。そして、カメラヘッド120のCCDにより、変更された画角によって定まる撮影領域が撮影されて(ステップS05)、撮影されたカメラ画像が遠隔制御画面200の領域201とされて、PC131に送信される(ステップS06)。
【0046】
その後、継続してパン、ティルト、ズームの遠隔制御コマンドが受信されたか否かが判断され(ステップS07)、パン、ティルト、ズームの遠隔制御コマンド(PTZコマンド)が受信された場合には、ステップS04に戻り、上述のステップS4、ステップS5およびステップS06の処理を繰返し実行する。パン、ティルト、ズームの遠隔制御コマンド(PTZコマンド)が受信されない場合には、パン、ティルト、ズームの遠隔制御コマンドが受信されないで所定時間経過したか否かが判断され、所定時間経過していない場合にはステップS07に戻る。従って、パン、ティルト、ズームの遠隔制御コマンドが受信されないで所定時間経過するまで待機状態となる。一方、パン、ティルト、ズームの制御コマンドが受信されないで所定時間経過した場合(ステップS09でYES)には処理を終了する。
【0047】
一方、ステップS08では、終了コマンドが受信されたか否かが判断され、終了コマンドが受信された場合には処理を終了し、そうでない場合には、PTZコマンドなので、ステップS04に戻る。
【0048】
以上説明したように、遠隔操作処理は設定処理が終了した場合(ステップS10の後)、終了コマンドが入力された場合(ステップS08でYES)、または、コマンドが所定時間入力されない場合(ステップS09でYES)には、遠隔操作処理を終了する。遠隔操作処理は割込みにより処理を開始したため、遠隔操作処理が終了した場合には、カメラヘッド120の画角を割込み発生時の監視領域の画角を戻して、監視動作を復帰させる。
【0049】
このようにして、PC131のユーザが、領域201に映された画像を見ながら、パンボタン203A,203B、ティルトボタン204A,204Bおよびズームボタン205A,205Bを操作することにより画角(パン・ティルト・ズーム)が設定されるため、PC131のユーザは、自分が見たい任意の方向の撮影した画像をみることができる。
【0050】
次に、ステップS10で実行される設定処理の詳細を、図3および図5を用いて説明する。設定処理では、まず、図5(A)に示す監視領域編集画面が、図4に示した遠隔制御画面に重畳して、または、遠隔制御画面200とは別の領域に表示される。
【0051】
監視領域編集画面210は、図5(A)を参照して、新規監視領域設定ボタン211と、監視領域設定変更ボタン212と、監視領域削除ボタン213と、戻るボタン214とを含む。
【0052】
新規監視領域設定ボタン211は、新たに監視領域を設定する場合に指定するボタンである。新規監視領域設定ボタン211がマウス等で指示されると、図5(B)に示す新規監視領域設定画面220が表示される。
【0053】
監視領域設定変更ボタン212は、既に設定された監視領域について設定された設定値を変更する場合に指定するボタンである。監視領域削除ボタン213は、既に設定された監視領域について設定された設定値を削除する場合に指定するボタンである。なお、監視領域設定変更と監視領域削除の処理については、監視領域の名称を入力することにより特定される監視領域について設定されたデータを変更または削除する処理である。ここでは詳細には説明しない。
【0054】
図5(B)を参照して、新規監視領域設定画面220は、画角設定ボタン221、名称設定ボタン222、発見方法設定ボタン223、追尾方法設定ボタン224、巡回方法設定ボタン225、記録通知設定ボタン226、戻るボタン227とを含む。
【0055】
画角設定ボタン221は、図5(C)に示す画角設定画面230を呼出すためのボタンである。名称設定ボタン222は、図5(D)に示す名称設定画面240を呼出すためのボタンである。発見方法設定ボタン223は、図5(E)に示す発見方法設定画面250を呼出すためのボタンである。追尾方法設定ボタン224は、図5(F)に示す追尾方法設定画面260を呼出すためのボタンである。巡回方法設定ボタン225は、図5(G)に示す巡回方法設定画面270を呼出すためのボタンである。記録通知設定ボタン226は、図5(H)に示す記録通知設定画面280を呼出すためのボタンである。戻るボタン226がマウス等のポインタで指示されると、図5(A)に示した監視領域編集画面210が表示される。
【0056】
図5(C)を参照して、画角設定画面230は、領域名称を表示する領域231と、メッセージを表示する領域232と、OKボタン233と、戻るボタン234とを含む。領域名称を表示する領域231には、監視領域に付される名称が表示される。監視領域に名称が未だ付されていない場合には名にも表示されない。監視領域に付される名称は、ステップS01で設定された画角により定まる撮影領域(監視領域)に付される名称をいい、次に説明する名称設定画面240でユーザにより入力されることにより定まる。
【0057】
領域232には、「現在の画角を監視領域に設定しますか?」のメッセージが表示される。これは、遠隔制御画面200で領域201に表示されている画像で定まる撮影領域を監視領域として設定するか否かを問うメッセージである。この状態で、遠隔制御画面200のパンボタン203A,203B、ティルトボタン204A,204Bおよびズームボタン205A,205Bを操作して、監視領域を変更することができる。所望の監視領域が領域201に表示された段階で、画角設定画面230のOKボタン233をマウス等で指定することにより現在の画角によって定まる撮影領域が監視領域に決定される(ステップS11)。
【0058】
戻るボタン234をマウス等で指示することにより、図5(B)に示した新規監視領域設定画面220が表示される。
【0059】
図5(D)を参照して、名称設定画面240には、監視領域の名称を示す領域241と、「名称を設定して下さい」のメッセージを表示する領域242と、監視領域の名称を入力する領域243と、OKボタン244と、戻るボタン245とを含む。領域241には、現在の処理対象となっている監視領域に付された名称が表示される。未だ監視領域に名称が付されていない場合には、何も表示されない。このように未だ監視領域に名称が付されていない場合には、領域242に「名称を設定して下さい」のメッセージが表示される。既に名称が付されている場合には、その名称が領域241に表示され、領域242には、「名称を変更しますか」等のメッセージが表示される。
【0060】
領域243には、画角設定画面230で設定された監視領域に付される名称が入力される。ユーザは、ここに所望の名称を入力することにより、監視領域に名称を付すことができる。OKボタン244がマウス等で指示されると、領域243に入力された名称が、監視領域の名称として設定される(ステップS12)。戻るボタン245がマウス等で指示されると、図5(B)に示した新規監視領域設定画面220が表示される。
【0061】
図5(E)を参照して、発見方法設定画面250は、監視領域の名称を表示するための領域251と、発見方法として色抽出画像処理を選択する領域252と、時間差分画像処理を選択するための領域253と、背景差分画像処理を選択するための領域254と、保存ボタン255と、戻るボタン256とを含む。
【0062】
領域251には、現在処理対象となっている監視領域に付された名称が表示される。領域252は、「色抽出」と表示され、色抽出画像処理を選択するためのボタンである。領域252がマウス等で指示されると、その左側に表示されたチェックボックスが反転表示され、発見方法として色抽出画像処理が選択されたことが示される。同様に、領域253には「時間差分」と表示され、時間差分画像処理を選択するためのボタンである。領域253がマウス等で指示されると、発見方法として時間差分画像処理が選択され、その横のチェックボックスが反転表示されて発見方法に時間差分画像処理が選択されたことが示される。
【0063】
領域254には、「背景差分」と表示され、背景差分画像処理を選択するためのボタンである。領域254がマウス等で指示されると、発見方法として背景差分画像処理が選択され、その横のチェックボックスが反転表示されて発見方法に背景差分画像処理が選択されたことが示される。
【0064】
発見方法の設定は、色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理の少なくとも1つを選択可能であり、複数選択するようにしてもよい。たとえば色抽出画像処理と背景差分画像処理とを選択することができる。保存ボタン255がマウス等で指示されると、領域252,253,254で指定された発見方法が設定される(ステップS13)。
【0065】
図5(F)を参照して、追尾方法設定画面260は、監視領域の名称を表示する領域261と、追尾方法として色抽出画像処理を選択するための領域262と、追尾方法として時間差分画像処理を選択するための領域263と、追尾方法として背景差分画像処理を選択するための領域264と、追尾方法を選択しない領域265と、保存ボタン266と、戻るボタン267とを含む。
【0066】
領域261には、現在処理対象となっている監視領域に付された名称が表示される。
【0067】
領域262には、「色抽出」の文字が表示されている。領域262がマウス等で指示されると、追尾方法として色抽出画像処理が選択され、左のチェックボックスが反転表示されて追尾方法に色抽出処理が選択されたことが示される。
【0068】
領域263は、「時間差分」が表示されている。領域263がマウス等でクリックされると、追尾方法として時間差分画像が選択され、左のチェックボックスが反転表示されて追尾方法に時間差分画像処理が選択されたことが示される。
【0069】
領域264は、「背景差分」の文字が表示されている。領域264がマウス等で指示されると、追尾方法に背景差分画像処理が選択され、左のチェックボックスが反転表示されて追尾方法に背景差分画像処理が選択されたことが示される。
【0070】
領域265には、「追尾しない」が表示される。領域265がマウス等で指示されると、追尾方法としていずれの画像処理も選択されず、チェックボックスが反転表示される。この場合、いずれかの追尾方法が選択されている場合には、すべてキャンセルされる。
【0071】
保存ボタン266がマウス等で指示されると、領域262,263,264,265で指定された追尾方法が、領域261に表示された名称に対応する監視領域に関連付けて設定される(ステップS14)。
【0072】
一方、戻るボタン267がマウス等で指示されると、図5(B)に示した新規監視領域設定画面220が表示される。
【0073】
図5(G)を参照して、巡回方法設定画面270は、監視領域の名称を表示するための領域271と、指定するための時刻を入力するための領域272と、インターバル時間を入力するための領域273と、巡回する場合の順番を入力するための領域274と、巡回に設定されている監視領域の名称を順に表示するための領域275と、保存ボタン276と、戻るボタン277とを含む。
【0074】
巡回方法設定画面270は、監視領域ごとに巡回方法を設定するための画面である。巡回方法には、予め定められた時刻に監視する時刻指定モードと、予め定められた時間間隔で監視するインターバルモードと、予め定められた複数の監視領域を順に監視するシーケンスモードとを含む。
【0075】
巡回方法設定画面270の領域271には、現在設定の処理対象となっている監視領域の名称が表示される。
【0076】
領域272がマウス等で指定されることにより、巡回方法として時刻指定モードが設定され、監視する時刻を入力可能となる。そして、領域272の左側のチェックボックスが反転表示され、時刻指定モードに設定されたことが示される。この設定により、領域271に表示された名称の監視領域が、領域272に入力された時刻に監視されるように巡回方法が設定される。
【0077】
領域273がマウス等で指定されると、巡回方法としてインターバルモードが設定され、所定の時間間隔を入力可能となる。そして、領域273の左側のチェックボックスが反転表示され、インターバルモードに設定されたことが示される。この設定により、領域271に表示された名称の監視領域が、領域273に入力された時間間隔で監視されるように巡回方法が設定される。
【0078】
領域274がマウス等で指定されると、巡回方法としてシーケンスモードが設定され、領域274に順番を入力可能となる。領域275には、シーケンスモードに設定されている監視領域の名称が設定されている順番で表示される。そして、領域274の左側のチェックボックスが反転表示され、シーケンスモードに設定されたことが示される。この設定により、領域271に表示された名称の監視領域が、領域274に入力された順番で監視されるように巡回方法が設定される。
【0079】
保存ボタン276がマウス等で指示されると、領域272,273,274で指定された巡回方法が、領域271に表示された名称に対応する監視領域に関連付けて設定される(ステップS15)。
【0080】
一方、戻るボタン277がマウス等で指示されると、図5(B)に示した新規監視領域設定画面220が表示される。
【0081】
なお、巡回方法の設定は、1つの監視領域に対して、少なくとも1つ設定すればよく、複数の巡回方法を設定するようにしてもよい。たとえば、時刻指定モードによる監視とインターバルモードによる監視の2つを設定することができる。この場合には、監視領域が、所定の時間間隔で監視されるとともに、指定された時刻にも監視されることになる。
【0082】
図5(H)を参照して、記録通知設定画面280は、監視領域の名称を表示する領域281と、詳細撮影するか否かを設定するためのボタン282A,282Bと、通知するか否かを設定するボタン283A,283Bと、保存ボタン284と、戻るボタン285とを含む。
【0083】
領域281には、設定の対処となっている監視領域の名称が表示される。ボタン282A,282Bは、監視領域で物体が発見された場合に、その物体を詳細に撮影するかしないかを設定するためのボタンである。ボタン282Aが選択された場合には、詳細撮影すると設定され、ボタン282Bが指定された場合には詳細撮影しないと設定される(ステップS16)。
【0084】
ボタン283A,283Bは、監視領域で物体が発見された場合に、その旨を通知するかしないかを設定するためのボタンである。ボタン283Aが指定された場合には通知するように設定され、ボタン283Bが設定された場合には、通知しないモードに設定される(ステップS16)。
【0085】
ステップS11〜ステップS16で設定された監視領域の画角、名称、発見方法、追尾方法、巡回方法、記録モードおよび通知モードとは、関連付けられて記憶装置109に記憶される(ステップS17)。
【0086】
このように、LAN130に接続されたPC131から監視装置100を遠隔操作することにより、監視装置100の設定内容を設定することができる。なお、本実施の形態においては、モード設定をPC131からの遠隔操作で設定するようにしたが、監視装置100が有するキーボードなどの入力装置から直接入力することにより設定してもよい。
【0087】
図6は、監視装置100の撮影可能範囲と監視領域との関係を説明するための図である。図6を参照して、撮影可能範囲300は、監視装置100がある部屋に設置された場合に、カメラヘッド120で撮影可能な範囲を示している。また、撮影可能範囲300は、監視装置100のカメラヘッド120で、パン・ティルト駆動機構121およびレンズ駆動機構122を最大限に駆動して、レンズ123に備えられたCCDで撮影可能な範囲である。
【0088】
図6では、2つの監視領域201A,201Bを示している。監視領域201Aは、窓150を含む領域としている。したがって、窓150から侵入しようとする者がある場合には、監視領域201Aにその侵入した者が含まれることになる。監視領域201Bは、ドア151を含む領域に設定されている。このため、ドア151から侵入する者がある場合には、監視領域201Bに含まれることになる。したがって、監視領域201Bでは、ドア151からの部屋への侵入者を監視することができる。
【0089】
図7は、本実施の形態における監視装置100で実行される監視処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照して、監視装置100では、まず、電源が投入されると(ステップS20)、記憶装置109に記憶された設定モードが読出される(ステップS21)。設定モードは、図2および図3で示した遠隔操作処理によって設定されたモードである。
【0090】
そして、ステップS22において、カメラヘッド120のカメラ数値等の値が初期値に設定され、追尾用背景画像と巡回ポイントの背景画像とが撮影される。
【0091】
ここで、追尾用背景画像とは、背景差分画像処理の追尾方法において用いられる画像である。追尾用背景画像は、カメラヘッド120で撮影可能な範囲を複数の背景領域に予め分割し、分割された複数の背景領域ごとに撮影して得られる画像である。また、巡回ポイントの背景画像とは、監視領域の発見方法に背景画像差分処理が設定された場合に、その監視領域を撮影した画像をいう。追尾用背景画像および巡回ポイントの背景画像は、後で発見処理および追尾処理で基準となる画像として用いられる。
【0092】
次のステップS23では、巡回順の設定処理が実行される。巡回順とは、監視領域が複数設定されている場合に、次に監視の対象とする監視領域を決定する処理である。これについては後で詳しく説明する。ステップS23の処理を実行することにより処理対象となる監視領域が決定され、その後ステップS28に進む。
【0093】
ステップS28では、処理対象とされた監視領域について、巡回設定時間が経過したか否かが判断され、経過した場合にはステップS24に進み、そうでない場合にはステップS29に進む。巡回設定時間とは、処理対象とされた監視領域に対して発見処理(ステップS29およびステップS30)を実行するのに割当てられた時間である。この巡回設定時間は、予め設定されて記憶装置109に記憶されている。
【0094】
ステップS29では、その監視領域に対して設定された発見方法で発見動作が行なわれる。発見方法には、色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理の3つの方法があった。監視領域に対して、図5(E)に示した発見方法設定画面250で発見方法が設定された。監視装置100では、色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理の3つの発見方法のうちから、その監視領域に対して設定された発見方法を選択する。選択された発見方法を用いて発見動作が行われる。複数の発見方法が設定されている場合には、それぞれの発見方法が順に選択されて、発見動作が順に行なわれることになる。発見動作では、監視領域で変化する変化領域が検出される。変化領域とは、色抽出画像処理においては特定の色の領域をいい、時間差分画像処理においては移動する物体の領域をいい、背景差分画像処理においては背景画像と異なる領域をいう。
【0095】
ステップS30では、ステップS29で行なわれた発見動作の結果、変化領域が検出(発見)されたか否かが判断され、検出された場合にはステップS31へ進み、そうでない場合にはステップS28に進む。このため、巡回設定時間の間発見動作が行なわれることになる。
【0096】
ステップS31では、ステップS29で発見された発見領域の中心が、カメラの撮影領域の中心となるようにパン・ティルト駆動機構121を駆動する。そして、詳細撮影するか否かが判断される(ステップS32)。詳細撮影すると設定されている場合にはステップS38に進み、そうでない場合にはステップS33へ進む。
【0097】
ステップS33では、PTZ制御部106がズーム駆動機構122を制御して、レンズを広角端にするようにズーム量が変更される。これは、撮影領域をできるだけ広くすることにより、撮影領域内で移動物体を捉えやすくするためである。
【0098】
ステップS34では、ステップ23で監視領域が決定されてから現在までの動画像、または、画像記録部104に記録されている監視領域の最も古い画像から、現在までの動画像が記憶装置109に記憶される。
【0099】
そして、次のステップS35では、通知するか否かが決定される。通知するか否かは、記録通知設定画面280で設定されたデータに基づく。詳細撮影しない場合の通知は、文字のみの通知に限られる。
【0100】
ステップS36では、文字情報が通知される。ここでの通知とは、外部通信部109を介して、たとえば、侵入者があった旨を電子メールなどで送信する処理である。外部通信部107よりユーザが所有する携帯電話に電子メールを送信するようにしてもよい。これにより、ユーザは、電子メールを受信することにより、外出先にいながら侵入者があった旨を知ることができる。
【0101】
そして、次のステップS37では、追尾をするか否かが判断される。追尾をするか否かは、ユーザが遠隔操作することにより追尾方法設定画面260で設定された値に基づき判断される。追尾しないと設定された場合には、ステップS24に進み、そうでない場合にはステップS43に進む。ステップS43では、設定された追尾処理が選択されて追尾処理が実行される。追尾方法には、色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理の3つの方法があった。監視領域に対して、図5(F)に示した追尾方法設定画面260で追尾方法が設定された。監視装置100では、色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理の3つの発見方法のうちから、その監視領域に対して設定された追尾方法を選択する。そして、選択された追尾方法を用いて追尾処理が実行される。
【0102】
一方、ステップS32で詳細撮影するとされた場合には、ステップS38に進み、発見領域が撮影画像中で所定の割合になるようにズームする。このズームは、PTZ制御部106によりズーム駆動機構122が制御されることにより行なわれる。ズーム倍率を定めるための撮影画像中における発見領域の所定の割合は、記憶装置109に予め記憶されている。
【0103】
そして、ステップS39では、ステップ23で監視領域が決定されてから現在までの動画像、または、画像記録部104に記録されている監視領域の最も古い画像から、現在までの動画像が記憶装置109に記憶される。
【0104】
次のステップS40では、発見領域を詳細に撮影するために、静止画像が取込まれ、取込まれた静止画像が記憶装置109に記憶される。ここで、ステップS39で記憶する動画像とは別に、ステップS40で静止画像を記憶するのは、動画像と静止画像とでは解像度が異なり、静止画像の方が動画像に比べて解像度が高いため、動画像より詳細に画像を記録することができるためである。
【0105】
次に、詳細に撮影された静止画像をユーザに通報するか否かが判断される(ステップS41)。詳細撮影通報すると判断された場合にはステップS42へ進み、そうでない場合にはステップS24に進む。この判断は、記録通知設定画面280で設定されたデータに基づき判断される。図4(H)の記録通知設定画面280では、ユーザが遠隔操作によりボタン283Aが指定された場合に詳細撮影通報すると設定され、ボタン283Bが指定された場合に詳細撮影通報しないと設定された。
【0106】
ステップS42では、ステップS40で撮影し保存された静止画像を、電子メールなどに添付して外部通信部107よりユーザに送信する。これにより、ユーザは、受信した電子メールとその電子メールに添付された静止画像を見ることにより、侵入者があった旨およびその侵入者を撮影した画像を見ることができる。
【0107】
ステップS24〜ステップS27では、上述したステップS28〜ステップS30で行なわれる発見処理と、ステップS31〜ステップS42で行なわれる注視処理と、ステップS43で行なわれる追尾処理のいずれかが終了した場合に、現在処理対象となっている監視領域の発見方法に背景差分画像処理が設定されているか否かが判断される。背景差分画像処理が設定されている場合にはステップS25へ進み、そうでない場合にはステップS26へ進む。
【0108】
ステップS25では、処理対象の監視領域が撮影領域となるように、PTZ制御部160がパン・ティルト駆動機構121およびズーム駆動機構122を制御する。そして処理対象の監視領域を撮影して背景画像として画像記録部104に記憶する。このように背景画像を随時更新していくことにより、環境の変化の影響を受けにくくすることができる。
【0109】
次にステップS26では、背景差分追尾画像更新時間を経過したか否かが判断される。経過したと判断された場合にはステップS27に進み、そうでない場合にはステップS23へ進む。背景差分追尾画像更新時間とは、追尾方法として背景差分画像処理が選択されている場合には、用いられる背景画像を更新するために、予め設定された時間である。これは、追尾動作において、背景差分画像処理を用いる場合に、背景画像をできるだけ最新の画像にするためである。
【0110】
ステップS27では、追尾用の背景画像を更新する。PTZ制御部106が、パン・ティルト駆動機構121およびズーム駆動機構122を制御して、背景画像を順に撮影する。
【0111】
図8は、図7のステップS23で実行される巡回順設定処理の流れを示すフローチャートである。図8を参照して、まず、巡回順設定処理では、アラーム設定時刻が過ぎたか否かが判断される(ステップS51)。アラーム設定時刻とは、巡回方法として時刻指定モードが設定されている場合に、指定された時刻をいう。指定された時刻は、ユーザが遠隔操作により、図5(G)の巡回方法設定画面270の領域272に入力した時刻である。
【0112】
アラーム設定時刻を過ぎたと判断された場合にはステップS54に進み、そうでない場合にはステップS52へ進む。ステップS54では、アラーム設定ポイントを次の巡回ポイントとする。アラーム設定ポイントとは、巡回方法として時刻指定モードが設定されている監視領域をいう。アラーム設定ポイントは、次に監視の対象となる。
【0113】
ステップS52では、インターバル設定の時間を過ぎたか否かが判断される。インターバル設定時間を過ぎたとされた場合にはステップS55へ進み、そうでない場合にはステップS53へ進む。インターバル設定時間とは、巡回方法としてインターバルモードが設定されている場合に、設定された時間間隔をいう。インターバル時間は、ユーザが遠隔操作により、図5(G)の巡回方法設定画面270の領域273に入力した時間間隔である。
【0114】
ステップS55では、インターバル設定ポイントを次の巡回ポイントとする。インターバル設定ポイントとは、巡回方法にインターバルモードが設定されており、インターバル設定時間を経過した監視領域をいう。インターバル設定ポイントは、次に監視の対象となる。
【0115】
ステップS53では、シーケンス設定ポイントがあるか否かが判断される。シーケンス設定ポイントがあるとされた場合にはステップS56へ進み、そうでない場合にはステップS51へ進む。シーケンス設定ポイントとは、巡回方法にシーケンスモードが設定されており、次の順番の監視領域をいう。シーケンスモードにおける順番は、ユーザにより図5の(G)の巡回方法設定画面270の領域274に入力した順番である。
【0116】
ステップS56では、シーケンス設定ポイントを次の巡回ポイント(次に処理対象とする監視領域)とする。
【0117】
図9は、図7のステップS43で実行される追尾処理の流れを示すフローチャートである。図9を参照して、追尾処理では、まず、追尾時間が終了したか否かが判断される(ステップS61)。追尾時間は、追尾処理を継続する時間をいい、ユーザにより予め設定されて記憶装置109に記憶されている。追尾時間が経過した場合にはステップS67へ進み、そうでない場合にはステップS62へ進む。
【0118】
ステップS62では、追尾動作が実行される。追尾動作は、移動する物体の発見と、その物体の移動する方向を予測し、カメラの撮影範囲を移動させる処理である。移動する物体は、画像中の変化領域として検出される。
【0119】
ステップS63では、カメラヘッド120のCCDで撮影された画像を、追尾動作が実行されてから、一定の時間の動画像を記憶装置109に記憶する(ステップS63)。
【0120】
次のステップS64では、変化領域(対象)を見失ったか否かが判断される。発見動作は、画像中から変化領域を検出することにより移動する物体の領域を発見するため、画像中から変化領域を検出できなくなった時点で、移動する物体の領域を見失ったものと判断される。見失った場合にはステップS65へ進み、そうでない場合にはステップS61へ進む。
【0121】
ステップS65では、追尾方法が、色抽出画像処理であるか、または、時間差分画像処理であるかが判断され、そうである場合にはステップS66へ進み、そうでない場合にはステップS67に進む。
【0122】
ステップS66では、追尾方法を背景差分画像処理に変更して追尾処理を続行する。たとえば、肌色を特定の色として設定した色抽出画像処理で追尾方法を実行する場合、人がカメラに顔を向けて監視領域に侵入してきた時点で侵入者が検出される。そして、侵入者がカメラに気付いて後ろを見た場合には顔が撮影されず髪の毛が撮影される。この場合には、肌色が画像中から消えることになり、侵入者が監視領域中にいるのもかかわらず肌色の領域を抽出できなくなってしまう。
【0123】
また、時間差分画像処理の場合には、物体がレンズ123の光軸に交わる方向に移動しているときには追尾することができるが、レンズ123の光軸と平行な方向に移動しているとき、たとえば、物体がレンズ123から遠ざかる方向または近づく方向に移動した場合には、変化領域の変動が小さいことから、物体を検出することが困難となる。また、物体が静止した場合も同様に、物体が監視領域に存在するにもかかわらず検出することができなくなってしまう。
【0124】
これに対して、背景差分画像処理の場合には、物体の侵入前に撮影した画像と侵入後に撮影した画像とで比較するため、確実に侵入者を抽出することができる。したがって、色抽出画像処理または時間差分画像処理において発見した物体を見失った場合には、背景差分画像処理を用いて追尾動作を行なうことにより、確実に移動する物体を追尾することができる。
【0125】
さらに、ステップS67では、ステップS67に処理が移行する前の一定時間の動画像を記憶装置109に記憶する。この一定時間の動画像は、たとえば、画像記録部104に記録されている過去のすべての画像を記録するようにしてもよい。このように一定時間前の動画像を記録することで、対象を見失うまでの監視領域を撮影した画像を記録することができる。このため、監視領域のどちらの方向に移動したのかを記録することができる。
【0126】
次に時間差分追尾処理について説明する。時間差分追尾処理は、時間差分画像処理を用いた追尾方法で実行される追尾処理をいう。
【0127】
図10は、時間差分画像処理の変化領域を抽出する処理の一例を説明するための図である。時間差分画像処理は、時間を異ならせて撮影領域を撮影した3つの画像から変化領域を検出する。図10を参照して、現在の画像310と、現在の画像310よりも過去に撮影された画像311と、画像311よりもさらに過去に撮影された画像312との3つの画像を用いて変化領域の抽出が行なわれる。
【0128】
画像310には、移動する物体が表された領域313が含まれる。ただし、画像310からは移動する物体が表された領域313を抽出することはできない。画像311には、画像310は、移動する物体が表された領域314が含まれる。領域313および領域314には、同じ物体が表されているけれども、撮影された時点が異なるため画像310,311中で位置が異なる。画像310と画像311との差分をとることにより、差分画像320が求められる。差分画像320には、領域313と領域314とが含まれる。差分画像320中の領域313は、移動する物体が表された領域であり、画像310が撮影された時点における位置に存在する。差分画像320中の領域314は、移動する物体が表された領域であり、画像311が撮影された時点における位置に存在する。 画像310と画像312との差分画像321が求められる。差分画像321には、領域313と領域315とが含まれる。差分画像321中の領域313は、移動する物体が表された領域であり、画像310が撮影された時点における位置に存在する。差分画像321中の領域315は、移動する物体が表された領域であり、画像312が撮影された時点における位置に存在する。
【0129】
次に、差分画像320と差分画像321との論理積をとると画像330が求められる。これにより、画像330には、画像310が撮影された時点における移動する物体が表された領域313のみが含まれることになる。
【0130】
このように、現在の画像310と、現在より過去の時点の画像311と、画像311よりもさらに過去の時点の画像312の3枚の画像を用いて、画像310中から、移動する物体が表わされた変化領域313を求めることができる。
【0131】
図11は、本実施の形態における物体監視装置で実行される時間差分追尾処理の流れを示すフローチャートである。図11を参照して、時間差分追尾処理では、まず、1枚目の画像が取込まれる。そして、ステップS71で画像が取込まれてから1/15秒経過したときの2枚目の画像が取込まれる。さらに、ステップS72から1/15秒経過したときの画像を3枚目の画像として取込む(ステップS73)。
【0132】
次のステップS74では、上述した図9で示した差分画像処理を行なうことにより、変化領域の抽出が行なわれる。
【0133】
ステップS75では、変化領域が抽出された場合に、発見されたものと判断する。発見された場合にはステップS76へ進み、そうでない場合にはステップS73に進み、順次次の画像が取込まれる。
【0134】
ステップS76では、変化領域の重心位置が求められ、求められた重心位置が存在許容エリア外か否かが判断される(ステップS77)。存在許容エリア外の場合にはステップS78へ進み、そうでない場合にはステップS73に進む。
【0135】
存在許容エリアとは、撮影範囲内の中心付近で予め定められたエリアをいう。存在許容エリアを外れた場合には、カメラを動かす必要があることから、カメラを移動させる移動量が計算される(ステップS78)。
【0136】
そして、計算された移動量だけカメラを移動可能か否かが判断され(ステップS79)、移動可能な場合にはステップS80へ進み、そうでない場合にはステップS81へ進む。
【0137】
ステップS80では、PZT制御部106がパン・ティルト駆動機構121を制御してカメラの撮影方向を移動させる。
【0138】
一方、ステップS81では、カメラが移動不可能なため、エラーステータスをCPU102へ通知する。そして、処理を終了する。
【0139】
色抽出追尾処理は、色抽出画像処理を用いた追尾方法で実行される処理をいう。色抽出追尾処理は、図11に示した時間差分追尾処理のステップS71〜S74において、3枚の画像を用いて変化領域を抽出したのに代えて、撮影された画像から予め定められた特定の色を含む領域を抽出し、抽出した特定の色の領域を変化領域とする。その他の処理は、図11に示した時間差分追尾処理と同じなので、ここでは説明を繰返さない。
【0140】
次に、背景差分追尾処理について説明する。背景差分追尾処理は、背景差分画像処理を用いた追尾方法で実行される処理をいう。図12は、本実施の形態における物体監視装置で実行される背景差分追尾処理において用いられる背景画像を説明するための図である。図12(A)は背景領域と存在許容範囲とを示す図であり、図12(B)は背景領域とカメラの撮影可能範囲との関係を示す図である。
【0141】
図12(A)を参照して、背景領域301は、カメラヘッド120で一度に撮影可能な範囲を示す。背景領域301には、存在許容領域302を含む。存在許容領域302は、背景領域301に対して予め定められた領域である。
【0142】
図12(B)を参照して、カメラの撮影可能範囲300に複数の背景領域が隣接する背景領域との間で互いに重畳するように配置される。また、背景領域に含まれる存在許容領域は、隣接する背景領域の存在許容領域と重畳することなく、接している。たとえば、背景領域301Aと背景領域301Bとは、ハッチングで示される部分で重なっているけれども、存在許容領域301Bと302Bとは重なることなくそれぞれの辺が接している。
【0143】
このように背景領域と存在許容領域とを配置することで、カメラの撮影可能範囲内にある物体は、撮影可能範囲における周辺の一部の領域を除いて、いずれかの存在許容領域に存在することになる。したがって、変化領域が存在する存在許容領域を含む背景領域にカメラの撮影範囲を切換えるようにすれば、変化領域が移動する方向や、移動する速度を何ら考慮することなく、また、変化領域が移動する位置を予測することなく、変化領域を追尾することができる。
【0144】
また、カメラの撮影可能範囲を複数に分割して、複数の背景領域を重複を少なくして配置したので、背景領域を撮影して得られる背景画像を記録しておく容量を少なくすることができる。
【0145】
図13は、本実施の形態における物体監視装置で実行される背景差分追尾処理の流れを示すフローチャートである。図13を参照して、背景差分追尾処理は、まず、背景差分画像処理を用いて、背景画像中から変化領域を算出する(ステップS91)。そして、ステップ92において、変化領域を検出できたか否かが判断される。変化領域を検出できた場合にはステップS93に進み、そうでない場合には処理を終了する。
【0146】
ステップS93では、変化領域が背景領域中の存在許容範囲内にあるか否かが判断される。存在許容領域内にある場合にはそのまま処理を継続するためステップS91へ進む。一方、存在許容範囲内にない場合には、ステップS94へ進む。
【0147】
ステップS94では、隣接する背景領域の存在許容範囲内にあるか否かが判断される。隣接する背景領域の存在許容範囲内にある場合にはステップS95へ進み、そうでない場合にはステップS96へ進む。ステップS95では、隣接する背景領域へカメラの撮影範囲を移動させるため、PTZ制御部106により、パン・ティルト駆動機構121が制御されてPT駆動が行なわれる。そして処理はステップS91へ進み、背景差分追尾処理が継続して行なわれることになる。
【0148】
一方、ステップS96では、変化領域が背景領域上に存在するか否かが判断される。背景領域中に変化領域が存在する場合には追尾処理を継続するためステップS91へ進み、そうでない場合には処理を終了する。ステップS96へ進む場合は、変化領域がカメラの撮影可能範囲の周辺の位置であって存在許容範囲の外の位置に存在する場合である。この場合には、隣接する背景領域が存在しないため、そちらの方向にカメラの撮影方向を切換えることができないため、背景領域に変化領域が存在しない場合に処理を終了させる。
【0149】
以上説明したように本実施の形態における監視装置100は、1つの監視領域に対して発見方法を色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理のいずれか1つまたは複数を設定することができるため、監視領域に応じて適切な発見方法を設定することができる。その結果、監視領域における変化を容易かつ正確に発見することができる。
【0150】
さらに、追尾方法においても、色抽出画像処理、時間差分画像処理、背景差分画像処理のいずれかを監視領域ごとに設定することができるため、たとえば、追尾する対象に合せて適切な追尾方法を設定することができる。このため、正確に追尾することが可能となる。
【0151】
さらに、追尾方法として色抽出画像処理、時間差分画像処理が設定されていた場合であっても、追尾の対象を見失ってしまったような場合には、背景差分画像処理に切換えて追尾が継続される。このため、より確実に対象を追尾することができる。
【0152】
さらに、本実施の形態における監視装置100は、監視領域を複数に分割して重複を少なくした背景領域を設定した。このため、効率良く背景画像を記憶するので、記憶容量が少なくて済む。
【0153】
さらに、本実施の形態における監視装置100では、背景差分追尾処理で用いる背景画像を予め定められた背景領域を撮影した画像とした。すなわち、背景領域中に存在許容領域を設け、存在許容領域が隣接する背景領域の存在許容領域と接するように背景領域が配置される。このため、変化領域として抽出された移動物体を追尾する場合に、存在許容領域に変化領域を含む背景領域を撮影するようにカメラの撮影方向を決定するだけで、変化領域としての物体を追尾することができる。
【0154】
さらに、処理画像中に変化領域が存在するけれども、存在許容領域内に存在しない場合に背景領域を変更するようにした。このため、処理画像中に変化領域が存在する段階で次に変更する背景領域を決定することができる。
【0155】
その結果、移動する物体の移動方向や移動速度をもとに物体の位置を予測する必要がなく、容易に物体を追尾することが可能となる。
【0156】
なお、本実施の形態においては、撮影した画像に基づいて侵入者を発見するようにしたが、別途、外部センサからの入力信号を参照するようにしてもよい。たとえば、玄関のドアの開閉などを検知するセンサを設け、そのセンサからの信号が入力されるとカメラをドアの方向に画角制御し、図7のステップS31以降の処理を事項するようにしてもよい。
【0157】
なお、本実施の形態においては物体監視装置を例に説明したが、図7、図8および図9に示した監視処理を実行する監視方法、または、監視処理をコンピュータに実行させるための監視プログラムとしても本発明を捉えることができる。
【0158】
この場合、監視方法は、複数の撮影領域を撮影可能な撮影手段を備えた監視装置で実行される監視方法であって、前記撮影手段により前記複数の撮影領域を撮影して得られた画像を取得するステップと、前記取得された画像に基づいて時間的に変化する変化領域を検出するために、複数ある検出方法の中から前記複数の撮影領域ごとに予め定められた検出方法を選択するステップとを含む。
【0159】
また、監視プログラムは、複数の撮影領域を撮影可能な撮影手段を備えた監視装置で実行される監視プログラムであって、前記撮影手段により前記複数の撮影領域を撮影して得られた画像を取得するステップと、前記取得された画像に基づいて時間的に変化する変化領域を検出するために、複数ある検出方法の中から前記複数の撮影領域ごとに予め定められた検出方法を選択するステップとを監視装置に実行させる。
【0160】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の1つにおける物体監視装置の概略構成を示す図である。
【図2】 本実施の形態における監視装置で実行される遠隔操作処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】 本実施の形態における物体監視装置で実行される設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】 監視装置が出力する遠隔制御画面の一例を示す図である。
【図5】 監視装置が出力するモード設定画面の一例を示す図である。
【図6】 監視装置の撮影可能範囲と監視領域との関係を説明するための図である。
【図7】 本実施の形態における監視装置で実行される監視処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】 図7のステップS23で実行される巡回順設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】 図7のステップS43で実行される追尾処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】 時間差分画像処理の1つにおける変化領域を抽出する処理を説明するための図である。
【図11】 本実施の形態における物体監視装置で実行される時間差分追尾処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】 背景差分追尾処理において用いられる背景画像を説明するための図である。
【図13】 本実施の形態における物体監視装置で実行される背景差分追尾処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 監視装置、101 コントロールボックス、102 カメラヘッド、103 画像入力部、104 画像記録部、105 画像処理部、106 PTZ制御部、107 外部通信部、108 タイマ、109 記憶装置、120 カメラヘッド、121 パン・ティルト駆動機構、122 ズーム駆動機構、123 レンズ、132 インターネット、140 記録媒体、150 窓、151 ドア、160 制御部、200 遠隔制御画面、203A,203B パンボタン、204A,204B ティルトボタン、205A,205B ズームボタン、210 監視領域編集画面、220 新規監視領域設定画面、230 画角設定画面、240 名称設定画面、250 発見方法設定画面、260 追尾方法設定画面、270 巡回方法設定画面、280 記録通知設定画面、300 撮影可能範囲、201A,201B 監視領域。

Claims (4)

  1. 画像中から特定の色を検出する色抽出画像処理と、
    比較的短い所定の時間を隔てて撮影された複数の画像の差分を算出して、変化のあった領域を検出する時間差分画像処理と、
    撮影する背景領域を予め特定しておき、その背景領域を予め撮影した背景画像と、現在の背景領域を撮影した処理画像との差分から変化領域を検出する背景画像差分処理の、各処理により監視対象物体を検出することが可能な物体監視装置において、
    撮影方向を変更するパン・ティルト駆動機構を有し、複数の撮影領域を撮影可能な撮影手段と、
    該撮影領域ごとに設けられ、前記撮影手段により撮影して得られた画像に基づいて監視対象物体を検出する検出手段と、
    該検出手段の検出方法として、色抽出画像処理と時間差分画像処理と背景差分画像処理のいずれか1つまたは複数を前記撮影領域に応じて選択することができる第1選択手段とを備え、
    前記検出手段は、前記第1選択手段で選択された検出方法により、前記監視対象物体を検出することを特徴とする、物体監視装置。
  2. 前記撮影手段は、撮影した画像を出力する撮像手段と、
    予め定められた撮影領域を撮影するために前記撮像手段の画角を変更する画角制御手段とを含む、請求項1に記載の物体監視装置。
  3. 前記撮影領域ごとに設けられ、前記監視対象物体が前記撮影手段により撮影されている範囲に含まれるように前記撮影手段を制御する追尾手段と、
    該追尾手段の追尾方法として、色抽出画像処理と時間差分画像処理と背景差分画像処理のいずれかを前記撮影領域に応じて選択することができる第2選択手段と、
    前記監視対象物体が前記撮影手段により撮影されている範囲に含まれなくなった場合に、第2選択手段により選択された追尾方法が前記色抽出画像処理もしくは前記時間差分画像処理であれば、該追尾方法を前記背景差分画像処理に変更する追尾方法変更手段とをさらに備えたことを特徴とする、請求項1に記載の物体監視装置。
  4. 前記撮影領域を設定するための撮影領域設定手段と、
    該撮影領域設定手段により設定された撮影領域に対応して前記検出手段の検出方法を設定する検出手法設定手段とをさらに備えた、請求項1に記載の物体監視装置。
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