JP3769898B2 - インバータ駆動減速電動機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動機のトルク増幅を行う減速部を備えた減速電動機、若しくは、該減速電動機にブレーキを内蔵したフレーム付減速電動機に、インバータを一体に組込んだインバータ駆動減速電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のインバータ駆動の減速電動機若しくはブレーキ付減速電動機は、一般にインバータが操作用配電盤等に別個に取り付けられ、減速電動機若しくはブレーキ付減速電動機とは別々に配置されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のインバータ駆動の減速電動機の場合には、インバータと減速電動機とが別々に配置されているので、前記インバータがベクトル制御形である場合には、必要とする電動機固有の回路定数の設定を据付現場にて実施する場合が多く、この回路定数の設定が困難であるという問題点があった。
【0004】
又、ブレーキを内蔵したブレーキ付減速電動機の場合には、操作用配電盤からブレーキ付減速電動機への配線工事において、インバータから電動機への電源線の配線の他に、ブレーキへのブレーキ電源線の配線が別個に必要であるという問題点があった。
【0005】
即ち、ブレーキ駆動回路にはインバータ側から起動、停止信号を得て開閉動作をする開閉器を別回路として設け、かつ、電源開閉時に発生するノイズを含む動力線をブレーキまで配線しなければならないという問題点があった。又、インバータを収納した操作用配電盤に関し、多数のインバータが接近して設置される場合には冷却を考慮した配置としなければならないという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、据付現場における電動機の回路定数の設定が不要なベクトル制御形の、若しくは、据付現場における配線作業が容易なブレーキ付きのインバータ駆動減速電動機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係るインバータ駆動減速電動機は、電動機及び該電動機の出力トルクを増幅すると共に回転を減速する減速部を備えた減速電動機と、前記電動機への出力電流をベクトル制御するベクトル制御形のインバータとを備え、前記インバータは前記減速電動機に一体に組込まれたインバータ駆動減速電動機において、前記インバータは、該インバータを構成するパワー素子若しくは電動機の電圧、電流及び温度の少なくともいずれかを検出する検出手段と、該検出手段の検出値が設定レベルを超えていたら前記電動機の運転を停止若しくは運転条件を制限し、所定時間後に前記電動機を再起動若しくは運転条件の制限を解き、前記検出手段の検出値が設定レベルを回復しておれば、前記電動機の運転を続行するトリップレス運転手段とを備えたものである。
【0008】
第2の発明に係るインバータ駆動減速電動機は、電動機、該電動機の出力トルクを増幅すると共に回転を減速する減速部及び前記電動機の回転を制動、開放するブレーキを備えたブレーキ付減速電動機と、前記電動機を制御駆動するインバータ及び前記ブレーキを制御駆動するブレーキ駆動回路とを備え、前記インバータ及びブレーキ駆動回路は前記ブレーキ付減速電動機に一体に組込まれたインバータ駆動減速電動機において、前記インバータは、該インバータを構成するパワー素子若しくは電動機の電圧、電流及び温度の少なくともいずれかを検出する検出手段と、該検出手段の検出値が設定レベルを超えていたら前記電動機の運転を停止若しくは運転条件を制限し、所定時間後に前記電動機を再起動若しくは運転条件の制限を解き、前記検出手段の検出値が設定レベルを回復しておれば、前記電動機の運転を続行するトリップレス運転手段とを備えたものである。
【0009】
第3の発明に係るインバータ駆動減速電動機は、第2の発明に係るインバータ駆動減速電動機において、インバータがその出力電流をベクトル制御するベクトル制御形であるものである。
【0010】
第4の発明に係るインバータ駆動減速電動機は、第2又は第3の発明に係るインバータ駆動減速電動機において、インバータ及びブレーキ駆動回路を収納するケースを備え、該ケースが熱絶縁材を介してブレーキ付減速電動機に取付けられているものである。
【0011】
第5の発明に係るインバータ駆動減速電動機は、第2〜第4の発明に係るインバータ駆動減速電動機において、ブレーキ駆動回路がインバータによる電動機の減速運転に連動してブレーキの制動開始タイミングを可変にする動作タイミング可変手段を備えたものである。
【0012】
第6の発明に係るインバータ駆動減速電動機は、第1〜第5の発明に係るインバータ駆動減速電動機において、インバータが多段積構造の複数の基板を備え、該複数の基板における最外側基板がユーザ仕様に応じて差替可能なユーザインターフェイス基板であるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
第1〜第4の発明の実施の形態1を図1〜図2に基づき説明する。図1はインバータ駆動減速電動機の断面図である。図において、1は電動機としての外扇形モータであり、以下、モータ1と記載する。2はモータ1で駆動される減速部としてのギヤ式減速機である。ギヤ式減速機2はモータ1の回転軸の出力側に結合され、このモータ1の出力トルクを増幅すると共に、回転速度を減速して出力するものであり、その出力軸は、被駆動装置(図示せず)へカップリングなどで連結可能な構造となっている。
【0015】
3は全閉構造のケース、3Aはケース3の蓋、4はモータ1のフレーム上に設けられた熱絶縁材としての熱遮断用座、5はモータ1の電源周波数を任意に変換制御してこのモータを変速駆動する磁束ベクトル制御形のインバータであり、この熱遮断用座4を介し全閉構造の箱形ケース3がモータ1のフレーム上に据え付けられ、ケース3内にはインバータ5が収納されている。前記ケース3を全閉構造としたのは、外部の塵埃、水などの侵入によるインバータ5の損傷を防止するためのもので、このインバータ5は熱遮断用座4に密着、固定されている。
【0016】
6はブレーキとしての機械式ブレーキであり、以下、ブレーキ6と記載する。6Aはブレーキ6におけるブレーキコイルである。ブレーキ6はモータ1の回転軸のフリー端に結合されており、前記モータ1の運転、停止に伴いその回転を制動、開放する。7はブレーキ6をON/OFF駆動するブレーキ駆動回路であり、インバータ5と一体にケース3に収納されている。8はブレーキ6と共にモータ1の回転軸のフリー端に結合された外扇である。尚、9はモータ1〜外扇8にて構成されたインバータ駆動減速電動機であり、以下、減速電動機9と記載する。
【0017】
図2は減速電動機9の電気回路図であり、減速電動機9の電気回路はモータ1、インバータ5、ブレーキ6(ブレーキコイル6A)、ブレーキ駆動回路7にて構成されている。又、10は三相電源であり、端子91にて減速電動機9と接続されている。
【0018】
又、実施の形態1におけるインバータ5は前記のごとく磁束ベクトル制御形であり、三相交流を全波整流するコンバータ51、平滑回路52、平滑回路52の直流出力を任意の周波数及び電圧の三相交流に変換してモータ1に出力するインバータ主回路53、インバータ5の出力周波数、電圧値等の運転条件を入力するインターフェイス54、電流センサ55、電圧センサ56、マイコン(図示せず)を主要構成要素とするインバータ制御回路57、インバータ制御回路57からの制御信号入力によりインバータ主回路53へ駆動信号を出力するインバータ駆動回路58等にて構成されている。
【0019】
次に、減速電動機9の動作について説明する。図1において、モータ1はインバータ5により可変速制御され、モータ1の回転軸の出力側に結合されたギヤ式減速機にてモータ1の出力トルクを増幅すると共に回転速度を減速し、減速機2の出力は被駆動装置(図示せず)へ供給される。インバータ5及びブレーキ駆動回路7は全閉構造のケース3に収納され、外部の塵埃、水などの侵入を防止すべく蓋3Aにて密閉され、熱絶縁材としての熱遮断用座4を介してモータ1のフレーム上に一体に密着、固定されている。ブレーキ6はモータ1の回転軸のフリー端に結合されており、前記モータの運転、停止に伴いその回転を制動、開放する。
【0020】
次に、インバータ5の動作について説明する。図2において、三相電源10が端子91を介してインバータ駆動減速電動機9に接続され、インバータ5におけるインターフェイス54からインバータ制御回路57へ運転条件及び運転指令が入力されると、インバータ制御回路57からブレーキ駆動回路7へブレーキ6の開放操作指令が出力され、ブレーキ6がONしてモータ1が開放されると共に、インバータ制御回路57によりインバータ駆動回路58を介してインバータ主回路53を制御駆動し、所定の周波数の電圧の三相交流をモータ1へ出力し、モータ1を可変速制御する。
【0021】
インバータ5は、磁束ベクトル制御運転に必要なモータ1の回路定数として、一次抵抗r1、二次抵抗r2、一次インダクタンスL1、二次インダクタンスL2,励磁インダクタンスMなどをインバータ制御回路57を構成するマイコンのメモリに記憶しておき、運転を開始すると、インバータ主回路53からモータ1への出力電流、電圧等を電流センサ55、電圧センサ56にて検出し、この情報をインバータ制御回路57へ入力し、上記モータ1の回路定数を用いてベクトル演算を行う。
【0022】
磁束ベクトル制御方式はインバータの出力電流を励磁電流とトルク分電流にベクトル演算により分割し、負荷トルクに見合ったモータ電流を流せるように周波数と電圧の補正を行うことによって低速トルク及び速度精度を向上させる方式である。即ち、トルク分電流からモータ1の実速度を推定し、設定速度になるように出力周波数を補正(すべり補正)するものである。
【0023】
本来のベクトル制御方式ではモータの回転速度をエンコーダで求め、モータのすべりを演算で求めるが、磁束ベクトル制御方式ではモータの回転速度をモータの電圧、電流から推定し、回転子電流を定常状態の正弦波と仮定しているので、過度時の応答はベクトル制御方式に劣るが、汎用かご形モータをベクトル制御に近い状態で運転することができる。
【0024】
上記のごとく、磁束ベクトル制御方式は汎用かご形モータをベクトル制御に近い状態で運転することができる効果があるが、この実施の形態1では、更に、モータ1とインバータ5とを一体に構成したので、製造時においてモータ1の固有の回路定数を正確に把握できる。従って、工場出荷時において、インバータを組込んだ操作盤と電動機間の配線長の影響に対する考慮不要な正確なモータ1の回路定数をインバータ制御回路57に予め設定しておくことにより、据付け現場における設定の手間が省けると共に高精度な磁束ベクトル制御を実施できる。又、モータ回路定数の温度補正が容易であり、更に、良好な制御特性が得られる。
【0025】
尚、実施の形態1においては、インバータ5として、磁束ベクトル制御方式のものを用いたが、磁束ベクトル制御方式のものに限定されるものではなく、より正確な速度制御を要するために本来のベクトル制御方式を用いる場合にも、モータ1とインバータ5とを一体に構成した場合における上記効果が得られる。
【0026】
又、実施の形態1においては、ブレーキ付きのインバータ駆動減速電動機に関するものであったが、ブレーキ付きに限定されるものではなく、ブレーキなしのインバータ駆動減速電動機に適用した場合においても上記効果が得られる。
【0027】
更に、インバータ5とモータ1を一体とすることで、モータ1のベクトル制御が容易となるだけでなく、構造物全体の固有振動数、剛性を含めた構造定数を予め設定しておき、共振周波数を避ける等の運転制御を行い、振動、騒音の低減を図ることが容易にできる。
【0028】
次に、据付け配線作業について説明する。図2から明らかなように、モータ1とインバータ5及びブレーキ駆動回路7とが一体に構成されているので、電源10とインバータ駆動減速電動機9間の電力線の配線は三相電力線一組にて結線される(遠隔操作用の制御線は除く)。従来は、インバータ5の出力線をブレーキ6の電源線と併用できないために、二組の動力線の配線を必要としたが、実施の形態1においては三相電力線一組でよい。
【0029】
即ち、ブレーキ駆動回路7をインバータ5と共に、ケース3内に配置したので、操作用配電盤からインバータ駆動減速電動機へ接続する電源線を兼用でき、モータ1と機械式ブレーキ7とを分けて接続する必要がなくなる。それゆえに、接続が容易となり、又、インバータの設置場所を確保する必要がなくなり、又、据付け現場における配線作業が著しく簡便となると共に、設備コスト及び作業コストを著しく低減できる効果がある。
【0030】
又、全閉構造のケース3は、熱絶縁材である熱遮断用座4を介して配置されているため、モータ1のフレームから伝わる熱は遮断され、インバータ5から発熱する熱はケース蓋3Aを含めたケース3全体の外表面から自然対流により放熱されると共に、モータ1の外扇7の回転に伴う冷却風の一部が吹き付けられることにより放熱されるので、効率よく冷却することができる。尚、一方の発熱源であるモータ1は、前記外扇7により冷却されるとともにギヤ式減速機2を経由し、密接する台床に熱伝達されて放熱、冷却される。
【0031】
更に、インバータ5を挿入した同じケース3内にブレーキ駆動回路7を挿入したので、両者間のインターロックがとり易く、インバータ5によるモータ1の停止指令とブレーキ6の制動動作指令を同時に処理することが容易となる。
【0032】
又、一般的に、従来の減速電動機には電源と接続するための端子箱が設けられているが、実施の形態1における減速電動機9では、ケース3が前記端子箱とほぼ同じ寸法に構成できるため、減速電動機9に対するケース3の取付けを、従来の端子箱と同様に行うことができる。
【0033】
尚、実施の形態1における減速電動機9におけるモータ1は、ブレーキ6を内蔵した全閉外扇式であったが、全閉自冷式であってもよい。又、実施の形態1によれば、インバータ5を収納したケース3をモータフレームに一体に取付けたが、モータ1と減速機2との間に生じる空間を利用して、この空間に一体的に設置することもできる。
【0034】
実施の形態2.
第5の発明の実施の形態2を図3、図4に基づき説明する。図3は図2に示したブレーキ駆動回路7の詳細を示す図である。図において、71は交流入力の制御素子、72,73はダイオード、74は制御素子71のゲート回路としてのホトカプラ、75はホトカプラ74の入力側保護抵抗、76はマイコンを主要構成要素とする制御回路であり、ホトカプラ74を介して制御素子71をオンオフ制御する。77,78はバリスタである。
【0035】
次に、ブレーキ駆動回路7の動作について説明する。図において、インバータ5が停止状態、即ち、モータ1が停止状態では、制御回路76の出力がHレベルであり、ホトカプラ74には通電されず制御素子71は不導通状態にあり、ブレーキコイル6Aには電力が供給されず、ブレーキ6はモータ1を制動状態に保持する。モータ1の駆動時にはインバータ5におけるインバータ制御回路57からの指令に基づき、制御回路76の出力がLレベルとなり、ホトカプラ74に通電され、制御素子71が導通状態となり、ブレーキコイル6Aに電力が供給され、ブレーキ6はモータ1を解放状態にする。
【0036】
図4(A)、(B)はモータ1の運転停止動作時におけるブレーキ6による制動のタイミングを示すタイムチャートである。インバータ5によるモータ1の定常運転中はブレーキ6が解放状態にある。モータ1の運転停止動作に入る場合においては、通常、図4(A)に示すごとく、PWM制御による減速が開始され、インバータ5の出力周波数がゼロになった時にインバータ5よりブレーキ駆動回路7へのブレーキ動作指令が出力され、この指令に基づきブレーキコイル6Aへの通電が停止され、タイムラグt1時間後にブレーキ6は制動状態となる。
【0037】
しかし、インバータ駆動減速電動機9の負荷の慣性が大きい場合等において停止に要する時間が長すぎる等の不都合が生じる場合がある。実施の形態2においては、図4(B)に示すごとく、PWM制御による減速途中における任意の時期に、ブレーキ6を制動状態とし、ブレーキ6の併用により急峻に制動してモータ1の回転を停止さすことができる。
【0038】
この減速途中におけるブレーキ6への制動開始のタイミングは、制御回路76を構成するマイコン(図示せず)が備える、動作タイミング可変手段としてのマイコン機能により任意に設定できる。このように、ブレーキ6のON/OFFのタイミングを必要に応じ、可変することができるブレーキタイミング可変手段を組込んだので、機械式のブレーキ6による制動開始時間の変更が容易となった。
【0039】
尚、実施の形態2においては、動作タイミング可変手段をブレーキ駆動回路7における制御回路76のマイコンの機能として備えたが、インバータ5におけるインバータ制御回路57のマイコンと制御回路76のマイコンとを共用し、この共用したマイコンの機能として備えても同様な効果が得られる。
【0040】
実施の形態3.
第6の発明の実施の形態3を図5に基づき説明する。図5は図1に示したインバータ駆動減速電動機におけるケース3内のインバータ5及びブレーキ駆動回路7におけるインターフェイス基板の例を示す平面配置図である。図において、30はインバータ5のインターフェイス基板であり、図2に示したインターフェイス回路54を搭載したものである。
【0041】
ケース3内に収納されたインバータ5及びブレーキ駆動回路7の基板構造は3段積構造となっており、最下段には発熱量の多いパワー素子を配置し、中段には基本制御部基板を配置し、最外側基板としての最上位の基板には、ユーザが操作するインターフェイス基板30を配置しており、基板制御基板とインターフェイス基板30とはコネクタで接続されている。インターフェイス基板30には、基板上でモータ1の回転速度を設定するための内部速度設定用ボリウム31、電源表示灯32、運転モード表示灯33、インバータ5の出力周波数を表示する運転周波数表示灯34、モータ1の回転速度を設定するボリウム31で行うか外部ボリウム(図示せず)による遠隔操作にするかを選択する内外部ボリウム切替スイッチ35、外部ボリウム接続端子36等が取付けられている。
【0042】
図5に示したインターフェイス基板30は、ユーザー仕様に合わせて差替え、変更することができる。即ち、取替えや設定値の変更が容易であり、広い用途に適用容易で、かつ、操作性の優れたものが得られる効果がある。
【0043】
実施の形態4.
第7の発明の実施の形態4を図6に基づき説明する。図6はインバータ5のトリップレス運転制御を行う場合における動作フローを示す図である。一般に、モータ1やインバータ5は、印加電圧、電流、温度等に許容限度があり、通常、センサーにより監視され、許容限度を超えると、装置が破壊しないようにトリップして保護している。しかし、安易に停止できないプラントが多い。
【0044】
実施の形態4においては、一体化したモータ1、ギヤ式減速機2、インバータ5、ブレーキ6の各特性を協調させた保護及びエラーレベルを設定し、トリップレス制御を行うものであり、許容限度を超えるとインバータ5の出力を一端停止してフリーランを続け、所定時間後に再出力して許容限度以内に戻っていたらインバータ5の運転を継続するものである。
【0045】
即ち、図6において、101でインバータ5からモータ1へ出力し、102で印加電圧、電流、温度等を検出し、103で予め入力されている基準値、即ち、許容限度値と比較し、基準値以下であれば102に戻り、基準値を超えていれば、104でモータ1への出力を一旦停止若しくは運転条件を制限し、105でフラグを調べ、フラグが立っていないことを確認して106でフラグをたて、次に107で時間を測り、所定時間を経過したら101に戻り、モータ1への出力を再開若しくは運転条件を制限を解く。次に、再度、102,103を実行し、基準値以下であれば102に戻り、基準値を超えていれば、104,105を実行し、105でフラグがたっていることを確認して108で運転を停止する。
【0046】
上記のように、モータ1がロックする程度の過大な電流が流れた場合には、電流センサーで瞬時に電流を検知し、インバータ5の出力を停止若しくは運転条件を制限する。その後、再度、始動を開始若しくは運転条件を緩和して過大な電流が流れなければ本格的な運転を再開する。
【0047】
実施の形態4における、上記トリップレス運転手段は、インバータ制御回路57のマイコン(図示せず)の機能として備えたものであり、安易に停止できないプラント等に用いることにより、大きな効果が得られる。
【0048】
【発明の効果】
第1の発明によれば、電動機と減速部とを備えた減速電動機にベクトル制御形のインバータを一体に組込んだので、ベクトル制御に必要な電動機の回路定数の事前設定が可能となり、据付現場における回路定数の設定が不要となり、据付作業の容易なものが得られ、更に、トリップレス運転手段を備えたので、トラブル発生時においても、不要に停止することなく、安全な運転を継続できるものが得られる効果がある。
【0049】
又、第2の発明によれば、電動機、減速機及びブレーキを備えたブレーキ付減速電動機に、前記電動機を制御駆動するインバータ及び前記ブレーキを制御駆動するブレーキ駆動回路を一体に組込んだので、インバータ用電源線とブレーキ駆動用電源線とを兼用で、据付、配線作業が容易で設備コストを低減でき、更に、トリップレス運転手段を備えたので、トラブル発生時においても、不要に停止することなく、安全な運転を継続できるものが得られる効果がある。
【0050】
又、第3の発明によれば、ブレーキ付減速電動機に一体に組込んだインバータをベクトル制御形としたので、第1及び第2の発明の効果を併せ持つものが得られる効果がある。
【0051】
又、第4の発明によれば、インバータ及びブレーキ駆動回路を収納するケースを備え、該ケースを熱絶縁材を介してブレーキ付減速電動機に取付けたので、塵埃等から回路部材を保護すると共に、電動機の発熱の影響を受けず、高信頼性のものが得られる効果がある。
【0052】
又、第5の発明によれば、ブレーキの動作タイミング可変手段を備えたので、ブレーキの開閉動作タイミングを任意に変更でき、用途の適用範囲を拡大できるものが得られる効果がある。
【0053】
又、第6の発明によれば、インバータの基板が多段積構造をなし、ユーザインターフェイスを基板を最上部基板として備えたので、ユーザ仕様に応じて基板そのものの差替えや設定値の変更が容易であり、広い用途に適用容易で、かつ、操作性の優れたものが得られる効果がある。
【0054】
又、第7の発明によれば、トリップレス運転手段を備えたので、トラブル発生時においても、不要に停止することなく、安全な運転を継続できるものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1〜第4の発明の実施の形態1としてのインバータ駆動減速電動機の構造を示す断面図である。
【図2】 図1に示したインバータ駆動減速電動機の電気回路図である。
【図3】 第5の発明の実施の形態2としての機械式ブレーキの駆動回路図である。
【図4】 図3に示した機械式ブレーキの制動タイミングを説明する図である。
【図5】 第6の発明の実施の形態3としてのインバータにおけるユーザインターフェイス基板の平面配置図である。
【図6】 第7の発明の実施の形態4としてのトリップレス制御における動作フロー図である。
【符号の説明】
1 外扇形モータ、2 ギヤ式減速機、3 ケース、3A 蓋、4 熱遮断用座、5 インバータ、6 機械式ブレーキ、6A ブレーキコイル、7 ブレーキ駆動回路、8 外扇、9 インバータ駆動減速電動機、10 三相電源、30ユーザインターフェイス基板、31 内部速度設定用ボリウム、32 電源表示灯、33 運転モータ表示灯、34 運転周波数表示灯、35 内外部ボリウム切替スイッチ、36 外部ボリウム接続端子、51 コンバータ、52 平滑回路、53 インバータ主回路、54 ユーザインターフェイス、55 電源センサ、56 電圧センサ、57 インバータ制御回路、58 インバータ駆動回路、71 制御素子、72,73 ダイオード、74 ホトカプラ、75 保護抵抗、76 制御回路、77,78 バリスタ、91 端子。

Claims (7)

  1. 電動機及び該電動機の出力トルクを増幅すると共に回転を減速する減速部を備えた減速電動機と、前記電動機への出力電流をベクトル制御するベクトル制御形のインバータとを備え、前記インバータは前記減速電動機に一体に組込まれたインバータ駆動減速電動機において、
    前記インバータは、該インバータを構成するパワー素子若しくは電動機の電圧、電流及び温度の少なくともいずれかを検出する検出手段と、該検出手段の検出値が設定レベルを超えていたら前記電動機の運転を停止若しくは運転条件を制限し、所定時間後に前記電動機を再起動若しくは運転条件の制限を解き、前記検出手段の検出値が設定レベルを回復しておれば、前記電動機の運転を続行するトリップレス運転手段とを備えたことを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
  2. 電動機、該電動機の出力トルクを増幅すると共に回転を減速する減速部及び前記電動機の回転を制動、開放するブレーキを備えたブレーキ付減速電動機と、前記電動機を制御駆動するインバータ及び前記ブレーキを制御駆動するブレーキ駆動回路とを備え、前記インバータ及びブレーキ駆動回路は前記ブレーキ付減速電動機に一体に組込まれたインバータ駆動減速電動機において、
    前記インバータは、該インバータを構成するパワー素子若しくは電動機の電圧、電流及び温度の少なくともいずれかを検出する検出手段と、該検出手段の検出値が設定レベルを超えていたら前記電動機の運転を停止若しくは運転条件を制限し、所定時間後に前記電動機を再起動若しくは運転条件の制限を解き、前記検出手段の検出値が設定レベルを回復しておれば、前記電動機の運転を続行するトリップレス運転手段とを備えたことを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
  3. 請求項2記載のインバータ駆動減速電動機において、インバータはその出力電流をベクトル制御するベクトル制御形であることを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
  4. 請求項2又は請求項3記載のインバータ駆動減速電動機において、インバータ及びブレーキ駆動回路を収納するケースを備え、該ケースが熱絶縁材を介してブレーキ付減速電動機に取付けられていることを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
  5. 請求項2乃至請求項4記載のいずれかのインバータ駆動減速電動機において、インバータによる電動機の減速運転に連動してブレーキの制動開始タイミングを可変にする動作タイミング可変手段を備えたことを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
  6. 請求項1乃至請求項5記載のいずれかのインバータ駆動減速電動機において、インバータは多段積構造の複数の基板を備え、該複数の基板における最外側基板がユーザ仕様に応じて差替可能なユーザインターフェイス基板であることを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
  7. 電動機、該電動機の出力トルクを増幅すると共に回転を減速する減速部及び前記電動機の回転を制動、開放するブレーキを備えたブレーキ付減速電動機と、前記電動機を制御駆動するインバータ及び前記ブレーキを制御駆動するブレーキ駆動回路とを備え、前記インバータ及びブレーキ駆動回路は前記ブレーキ付減速電動機に一体に組込まれたインバータ駆動減速電動機において、
    前記インバータによる電動機の減速運転に連動してブレーキの制動開始タイミングを可変にする動作タイミング可変手段を備えたことを特徴とするインバータ駆動減速電動機。
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