JP3769658B2 - バイパスミキシング式給湯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水管と出湯管との間に熱交換器をバイパスするバイパス管を接続し、熱交換器で加熱された湯にバイパス管からの水を混合して所望の温度の湯を出湯させるバイパスミキシング式給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記バイパスミキシング式給湯器においては、バイパス管に電磁弁や水モータを設け、これらをバーナコントローラで開閉制御又は駆動制御し、バイパス管からの水の流量(給湯器に入る全流量に対するバイパス比率)を変更して所望の温度の湯を出湯させることで、熱交換器の内胴出口から出湯される湯の温度(以下内胴出口温度という)を、熱交換器にドレンの発生や沸騰を起こさせない範囲に調整可能としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記電磁弁や水モータを用いた場合、これらの開閉制御や駆動制御を行う制御回路を前記バーナコントローラに別途設ける必要が生じるため、器具全体のコストアップに繋がってしまう。又特に電磁弁では、バイパス比率が固定されるため、ドレン発生や沸騰の防止に対応できる領域が狭く、充分なバイパス管の活用ができていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、上記電磁弁や水モータを用いない簡単な構成で、バイパス比率の変更範囲を広くし、前記ドレンの発生や沸騰を好適に防止可能としたバイパスミキシング式給湯器を提供するもので、その構成は、出湯管内に、温度に応じて動作する熱応動部材を設ける一方、前記出湯管における前記バイパス管との接続部を大径な拡管とし、該拡管内に前記熱応動部材の動作により圧縮量を変化させるコイルバネを、前記バイパス管と交差状に配置して、該コイルバネの周囲からも水を流入可能とし、前記圧縮量に応じて変化するコイルバネの隙間により、バイパス管からの水出口の開口面積を変化させて、バイパス管からの水量制御を行なうようにしたことを特徴とするものである。
又、コイルバネを、軸方向にスリットが形成されたバネガイドにて支持するような構成としてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
まず第一発明の実施の形態を図面に基いて説明する。
図1はバイパスミキシング式給湯器の概略を示すもので、バイパスミキシング式給湯器1は、上水道に接続される給水管2と、給水管2から導かれる水をガスバーナ3により加熱する熱交換器4と、その熱交換器4で加熱された湯を送り出す出湯管5とを備えている。又給水管2には、水量を検出する水量センサ6と入水温度を検出する入水温度センサ7が、出湯管5には、出湯温度を検出する出湯温度センサ8が夫々設けられて、これらは図示しないバーナコントローラに接続されている。バーナコントローラは、水量センサ6や入水温度センサ7及び、出湯温度センサ8から入力される検出信号に基いて、所望の出湯温度が得られるようにガスバーナ3へのガス流路に設けられた比例制御弁(図示せず)を制御するものである。
そして給水管2と出湯管5との間には、熱交換器4をバイパスするバイパス管9が接続され、このバイパス管9と出湯管5との接続部分に、ミキシングバルブ10が設けられている。このミキシングバルブ10は、出湯管5内において、熱交換器4の内胴出口側に、上端をバネ受11によって把持された熱応動部材としての形状記憶合金バネ12を、湯の流れに沿って配置すると共に、その下流側に、バネ受13を介して普通のコイルバネであるバイアスバネ14を同軸で配置して、そのバイアスバネ14の下端を出湯管5内面の突条部15に係合させて構成され、更に前記バイアスバネ14の位置を、バイパス管9と直交状で水出口16の前方に設定して、バイパス管9の水をバイアスバネ14の隙間から出湯管5へ流入させるものとしている。
【0007】
又前記形状記憶合金バネ12は、図2のグラフに示すような温度に対する荷重特性(上は長さ17mm、下は長さ20mmのものを示す)を有するものが採用されており、熱交換器4の内胴出口温度に応じて荷重を変化させ、バネ受13を下流側へ押し下げる方向へ力を生じさせる。一方バイアスバネ14は、形状記憶合金バネ12によるバネ受13の押し下げにより圧縮し、自身の弾性によりバネ受13を押し上げる方向へ力を生じさせる。このように夫々両バネの荷重は相反する方向へ加わる設定であるため、両バネの荷重のバランスによりバイアスバネ14の圧縮量が決定される。このバイアスバネ14の圧縮量により図3のように隙間を変化させて(つまりバイアスバネ14自体が弁体となる)、給湯器内に入る全流量QO に対するバイパス管9内を流れる水の流量Q1 の比、即ちバイパス比率Q1 /QO を調整しているのである。
【0008】
一方前記バイパス比率は、熱交換器4にドレンを発生させず、又沸騰させない温度範囲(ここでは45℃〜85℃とする)で内胴出口温度を維持するために設定される。図4のグラフは、給水管2から供給される水の温度(以下入水温度という)が5℃〜30℃の間で変化するものとして、この入水温度の推移に加えて、給湯器で設定可能な出湯温度が38℃〜70℃の範囲の場合、前記ドレン発生と沸騰防止が可能な内胴出口温度の範囲(45℃〜85℃)を維持するためのバイパス比率の限界ラインを示すもので、このグラフにおいて、aは38℃出湯時の沸騰限界ライン、bは同じく38℃出湯時のドレン限界ライン、又cは70℃出湯時の沸騰限界ラインを夫々示すもので、この各限界ラインより、バイパス比率は以下の表1に設定する必要がある。
【0009】
【表1】
【0010】
前記表1を、出湯温度を横軸、バイパス比率を縦軸として表したのが図5のグラフで、実線の斜線で示す領域が入水温度5℃の場合、破線で示す領域が入水温度30℃の場合となる。よって両者の領域が重複する範囲内で、例えば図5のグラフに示す軌跡イ(最初は50%のバイパス比率から、出湯温度が45℃を越えた付近から減少させ、出湯温度70℃で18%となる)の如くバイパス比率が移行するように、水出口16に対するバイアスバネ14の隙間の面積が調整されるのである。
このように上記ミキシングバルブ10においては、内胴出口温度の検知に形状記憶合金バネ12を用い、温度変化による荷重でバイアスバネ14の隙間を変化させて、ドレン発生と沸騰防止が可能な範囲内でバイパス比率を調整する構成としたことで、通水系側のみで適切なミキシングが可能となる。特にバイアスバネ14自体を水量を調整する弁体として利用したため、部品点数が少なくなってより構成が簡略化し、電磁弁やモータに制御回路を組み合わせてバイパス比率の調整を行う従来の形態に比べて、大幅なコストダウンが達成できるのである。
【0011】
尚上記実施の形態では、バイアスバネ14の隙間による水量調整は、バイパス管9からの水出口16のみに対して行う形態であるが、図6に示すミキシングバルブ10aの如く、出湯管5におけるバイパス管9との接続部を大径の拡管18とし、その拡管18内でのバイアスバネ14を、軸方向にスリット19,19・・を形成したバネガイド17で支持する構成とすれば、水出口16からの水はバイアスバネ14の全周の隙間から出湯管5へ流れ込むこととなり、図1のように水出口16の面積のみによる水量に比べて大きな水量を確保でき、バイアスバネ14全体を弁体として利用できる。
その他バイアスバネ14等のコイルバネを2重のコイルバネとして隙間の調整を行う等の設計変更も可能である。
【0012】
次に第二発明の実施の形態を説明する。尚上記と同じ符号は同じ部材を示すため、説明は省略する。
上記第一発明は、形状記憶合金バネ12の荷重により圧縮量を変化させるバイアスバネ14の隙間を利用した構成であるが、ここでは図7のように、ミキシングバルブ10bは、形状記憶合金バネ12とバイアスバネ14とを連結するバネ受を、水出口16の遮蔽部となる筒状体20に形成して、形状記憶合金バネ12の押し下げによる筒状体20の位置で水出口16の開口面積を変化させて、バイパス管9の水量を調整する構造としている。勿論筒状体20によるバイパス比率は、先に説明した図4,5及び表1と同様に設定される。
よってこの形態においても、通水系側のみで適切なミキシングが可能となり、構成の簡略化によるコストダウンの効果が期待できるのである。
尚ここでのバイアスバネは、コイルバネに限定せず、板バネ等他の弾性部材を採用しても差し支えない。又上記第一、第二発明共に、熱応動部材として形状記憶合金バネに代えて、サーモワックスを内蔵し、その温度上昇に伴う体積変動に従って軸方向へ移動する弁軸を備えたシリンダを採用し、この弁軸をバイアスバネに作用させる構成としても良い。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、内胴出口温度の検知に熱応動部材を用い、温度変化による荷重でコイルバネの隙間を変化させて、ドレン発生と沸騰防止が可能な範囲内でバイパス比率を調整する構成としたことで、通水系側のみで適切なミキシングが可能となる。特にコイルバネ自体を弁体として利用したため、部品点数の少ない合理的な構成となって、大幅なコストダウンが達成できるのである。
又出湯管におけるバイパス管との接続部を大径な拡管とし、該拡管内にコイルバネを配置させることにより、バイパス管からの水がコイルバネの周囲からも流入可能としている。したがって、コイルバネ全体を弁体として利用でき、大きな流量を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バイパスミキシング式給湯器の概略及びミキシングバルブの説明図である。
【図2】形状記憶合金バネの特性図である。
【図3】ミキシングバルブの説明図である。
【図4】バイパス比率の設定領域を示すグラフである。
【図5】バイパス比率の設定領域を示すグラフである。
【図6】ミキシングバルブの変更例を示す説明図である。
【図7】ミキシングバルブの変更例を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・バイパスミキシング式給湯器、2・・給水管、3・・ガスバーナ、4・・熱交換器、5・・出湯管、9・・バイパス管、10,10a,10b・・ミキシングバルブ、12・・形状記憶合金バネ、14・・バイアスバネ、17・・バネガイド、20・・筒状体。
Claims (2)
- ガスバーナを備えた熱交換器と、その熱交換器へ水を供給する給水管と、前記熱交換器で加熱された湯を送出する出湯管とを備える一方、前記給水管と出湯管との間に、前記熱交換器をバイパスするバイパス管を接続して、前記出湯管の湯に前記バイパス管の水を混合して所望の温度の湯を出湯させるバイパスミキシング式給湯器であって、
前記出湯管内に、温度に応じて動作する熱応動部材を設ける一方、前記出湯管における前記バイパス管との接続部を大径な拡管とし、該拡管内に前記熱応動部材の動作により圧縮量を変化させるコイルバネを、前記バイパス管と交差状に配置して、該コイルバネの周囲からも水を流入可能とし、
前記圧縮量に応じて変化するコイルバネの隙間により、バイパス管からの水出口の開口面積を変化させて、バイパス管からの水量制御を行なうようにしたことを特徴とするバイパスミキシング式給湯器。 - コイルバネを、軸方向にスリットが形成されたバネガイドにて支持したことを特徴とする請求項1に記載のバイパスミキシング式給湯器。
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1996
- 1996-04-30 JP JP10954496A patent/JP3769658B2/ja not_active Expired - Fee Related
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