JP3932227B2 - バイパスミキシング式給湯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器に接続される給水管と出湯管との間に、熱交換器をバイパスするバイパス管を接続し、そのバイパス管の通水量を調整することで、熱交換器内の湯温をドレン発生及び沸騰の虞れのない一定温度範囲に調整可能としたバイパスミキシング式給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記バイパスミキシング式給湯器においては、給水管とバイパス管との接続部に、バイパス管の通水量を制御可能な制御弁と、温度によって荷重を変化させる形状記憶合金バネ等の熱応動部材とを設けて、入水温度に基づいて制御弁の開度を制御する一方、バイパス管と出湯管との接続部にも、バイパス管の通水量を制御可能な第二制御弁と同じく形状記憶合金バネ等の第二熱応動部材とを設けて、熱交換器からの湯の温度(以下「熱交出口温度」という)又はこれにバイパス管からの水が混合された後の湯の温度(以下「ミキシング温度」という)に基づいて第二制御弁の開度を制御することで、器具への全水量に対するバイパス管の通水量の比(バイパス率)を制御して、熱交換器内の温度でドレンの発生しやすい部位においては41℃以上とし、高温出湯時においては沸騰の虞れのないよう85℃以下に調整可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、蛇口の開度の変更等で器具内の流量が変化し、熱交出口温度が変化することがあると、出湯側で第二熱応動部材が反応して第二制御弁を連動させることで、バイパス率が不必要に変化し、出湯温度のオーバーシュートやダウンシュートを招くことがある。そこで、本件出願人は、バイパス管と出湯管との接続部を、第二熱応動部材の上流側に開口する第一通路と、第二熱応動部材の下流側に開口する第二通路とに分岐させ、第二熱応動部材の所定温度での動作により、低温域では第二制御弁に第一通路のみを、高温域では第二制御弁に第二通路のみを夫々開放させるようにすることで、第二熱応動部材の感知温度にミキシング温度と熱交出口温度とのヒステリシスを持たせて、第二制御弁の動作を最小限に抑える発明を既に提供している。これによれば、流量変化で熱交出口温度やミキシング温度が変動することがあっても、不必要なバイパス率の変化がある程度防止される。
【0004】
しかし、この発明においても、熱交換器の応答遅れは改善できないため、流量変化によるオーバーシュート、ダウンシュートを完全に解消するには至らず、±6℃程度の過渡温度変化は残ってしまう。又、入水温度が高い(例えば30℃)の場合で、いわゆるコールドスタートで高温(例えば60℃)の設定温度で出湯を行うと、器具内水温によりバイパス率を高い値に設定していた第二熱応動部材は、60℃のミキシング温度を感知してバイパス率を抑える方向へ応動し、このバイパス率の切替により熱交換器側の流量比率が増加するが、熱交換器の応答遅れの間は、高温になっている熱交換器中の湯が流出するため、熱交出口温度が瞬間的に80℃以上となり、ミキシング温度を設定温度より大きく超えさせてしまう。
【0005】
そこで、請求項1に記載の発明は、このように入水側と出湯側とで2つの制御弁と熱応動部材とを設けると共に、特に出湯側ではバイパス管からの通路を切り替えることで第二熱応動部材の感知温度にヒステリシスを持たせたものにおいて、流量変化によるオーバーシュート、ダウンシュートを効果的に緩和し、更にコールドスタート時のオーバーシュートも防止できる等、出湯特性をより向上させることができるバイパスミキシング式給湯器を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前記熱交換器に、前記熱交換器内に配管される複数の吸熱管の一部をバイパスする部分バイパス管を設けたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1の目的に加えて、熱交換器の能力を落とさず、ドレン発生の防止にも繋がる部分バイパス管の効果的な配管を行うために、部分バイパス管にバイパスされる吸熱管の一部を、バーナから最も離れた吸熱管を含むものとしたことである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、バイパスミキシング式給湯器(以下「給湯器」と略称する)の概略を示すもので、給湯器1は、上水道に接続される給水管2と、給水管2から導かれる水をガスバーナ3により加熱する熱交換器4と、その熱交換器4で加熱された湯を送り出す出湯管5とを備えている。又、給水管2には、水量を検出する水量センサ6と、入水温度を検出する入水温センサ7とが、出湯管5には、出湯温度を検出する出湯温センサ8が夫々設けられて、コントローラ9に接続されている。このコントローラ9は、入水温センサ7や出湯温センサ8から得られる検出信号に基づいて、ユーザーが設定する温度で出湯されるように、ガスバーナ3へのガス流路に設けられた比例制御弁(図示せず)の開度を制御する等周知の出湯温制御を行うものである。
【0008】
そして、給水管2と出湯管5との間には、熱交換器4をバイパスするバイパス管10が接続され、給水管2とバイパス管10との接続部分には、水ガバナ11が設けられる。水ガバナ11は、隔壁12によって2つに仕切られるガバナ本体13の一方側(図1の右側)に、上流側を開口させたカップ状の固定弁体14を移動不能に固定し、その固定弁体14の内側に、可動弁体15をシール部材16を介して固定弁体14の内壁にスライド自在に設け、固定弁体14に形成された弁座17の開度を調整可能としている。又、固定弁体14と可動弁体15との間には、可動弁体15を上流側へ付勢するコイルバネ18が内設されている。19は可動弁体15のスライド位置を規制するストッパリングである。
一方、ガバナ本体13における隔壁12の他方側(図1の左側)には、給水管2へ流入された水の通路20が形成されると共に、その通路20内に弁軸21が軸方向に移動自在に設けられ、弁軸21の下端には、弁座22との間で通路20の開度を調整可能な流量可変ニードル23が設けられている。又、弁軸21の上端は、隔壁12の他方側を更に区切る仕切壁24を貫通してバイパス管10内に突出しており、その先端に、バイパス管10内に形成された弁座25の開度を調整することでバイパス管10への通水量を調整可能な制御弁としてのバイパス絞り弁26が設けられている。
【0009】
又、弁軸21には、仕切壁24と流量可変ニードル23との間で熱応動部材としての形状記憶合金バネ27が外装されると共に、流量可変ニードル23の上流側に形状記憶合金バネ27と対向するバイアスバネ28が外装されている。即ち、給水管2への入水温度が高くなると形状記憶合金バネ27の荷重が増大し、弁軸21を押し下げてバイパス絞り弁26がバイパス管10への通路を開くと同時に、流量可変ニードル23も通路20を開く方向へ移動するものである。
更に、隔壁12及び固定弁体14には、通路20を通る水を固定弁体14の内部空間へ導く連通孔29が設けられ、固定弁体14には、固定弁体14内の水を熱交換器4側へ送り出す開口30,30が、隔壁12には、開口30,30から送り出された水の一部をバイパス絞り弁26の上流側からバイパス管10へ送り出す開口31が設けられている。
【0010】
一方、出湯管5におけるバイパス管10の接続部分には、出湯管5より一回り小さい筒状体32が同じく筒状の連設部33を介して内設されて、連設部33にバイパス管10が接続され、バイパス管10からの水が連設部33と筒状体32とを通って出湯管5内に流れるようにしている。
又、筒状体32内には、上流側に第一弁座34が、下流側に、嵌着されたバルブシート本体35によって第二弁座36が夫々形成されると共に、筒状体32と同軸で第二制御弁としての弁軸37が軸方向に移動可能に収容され、その弁軸37に、第一弁座34との間に形成される第一通路38を開閉可能な第一弁体39と、第二弁座36との間に形成される第二通路40を開閉可能な第二弁体41とが夫々形成されている。ここでは、第一弁体39が第一弁座34を閉塞する弁軸37の位置では、第二弁体41が第二弁座36から離れて第二通路40を開放し、第二弁体41が第二弁座36を閉塞する弁軸37の位置では、第一弁体39が第一弁座34から離れて第一通路38を開放する位置関係となっている。尚、両通路の開口面積は、第一通路38側が大きくなる設定としている。
【0011】
更に、弁軸37の上端には、筒状体32の上方を覆うように開口を下向きに配置されたカップ状のバネ受け42が連結されており、バネ受け42には放射状に開口43,43・・が形成されている。又、バネ受け42の下端と筒状体32外周の段部44との間には、感知温度によって荷重を変化させる第二熱応動部材としての形状記憶合金バネ45が、筒状体32に外装される格好で配置されている。
一方、筒状体32内にはバネ受け46が固着され、そのバネ受け46と第二弁体41に連設されたフランジ47との間には、普通のコイルバネであるバイアスバネ48が配置されて、弁軸37を第二弁体41が第二弁座36を閉塞する方向へ付勢している。
【0012】
尚、形状記憶合金バネ45は、図2のグラフに示す如く、感知温度が57℃を超えない間は一定荷重で、バイアスバネ48とのバランスにより弁軸37のストロークを図1に示す第一通路38の開放位置に維持させる。そして感知温度が57℃を超えると、荷重を増加させて弁軸37を押し上げ、バイアスバネ48とのバランスにより60℃で荷重を一定させる。この動作により、図3の如く第一弁座34を閉塞して第二通路40を開放することになる。このように弁軸37のストロークに伴う第一,第二通路38,40の切替により、57℃以上を感知して弁軸37を押し上げた後は、第一通路38が閉塞され、下流の第二通路40のみが開放されることで、バイパス管10からの水は筒状体32からそのまま第二通路40を通って形状記憶合金バネ45の下流から出湯管5内に合流するため、形状記憶合金バネ45は熱交出口温度を感知する。一方、57℃未満の場合は、第二通路40が閉塞され、上流の第一通路38のみが開放されることで、バイパス管10からの水は第一通路38とバネ受け42の開口43を通って形状記憶合金バネ45の上流から出湯管5内に合流するため、形状記憶合金バネ45はミキシング温度を感知することになる。
【0013】
そして、49は、熱交換器4内で吸熱管を部分的にバイパスする部分バイパス管で、具体的には吸熱管の通水順路を示す図4の如く、熱交換器4には、ガスバーナ3に最も近い下段に3本、中段に2本、上段に3本の吸熱管A〜Hが配置されると共に、A〜Hの順で通水するものとなっており、部分バイパス管49は、下段の吸熱管Cと中段の吸熱管Dとの間と、上段の吸熱管Gと中段の吸熱管Hとの間とに、熱交換器4内で吸熱管D〜Gをバイパスして矢印の方向に湯が流れるように接続されている。尚、各吸熱管A〜Hの上の数字は吸熱率を示す。又、部分バイパス管49は、熱交換器4への通水量に対する部分バイパス管49への通水量の比、即ち部分バイパス率が本実施の形態では40%となるように設定されるものである。
【0014】
以上の如く構成された給湯器1においては、給水管2内に導かれた水は、まずガバナ本体13内の弁座22と流量可変ニードル23との間を通って連通孔29から固定弁体14内に流れ込み、固定弁体14内の水は可動弁体15と弁座17間の通路を通り、固定弁体14の開口30,30から熱交換器4側とバイパス管10側とに夫々流れる。このとき、通路20を流れる水の温度を感知して形状記憶合金バネ27が荷重を変化させ、バイアスバネ28とのバランスで弁軸21のストロークを決定することで、通路20の開度が変更され、これに伴って可動弁体15と弁座17との間の開度も変更されて、水ガバナ11を流れるトータル水量が調整される。又、同時にバイパス絞り弁26と弁座25との間の開度も変更されるため、これによりバイパス管10への通水量が決定される。本形態では、入水温度の5℃〜30℃までの変化に対して、トータル水量が7.27リットル/分〜13.3リットル/分まで変化し、バイパス率は22.0%〜39.5%まで変化するものとなる。
【0015】
一方、給湯器1では、熱交換器4内に設けた部分バイパス管49によって、吸熱管A〜Gを通って加熱される湯に、吸熱管A〜Cのみを通って加熱される湯を混合する形態となるため、吸熱管G−H間における部分バイパス管49との接続部分より上流側の熱交内温度TA1を、吸熱管Hの下流側である熱交出口温度TB より上げることができる。図5は、出湯温度(大文字で示す)に応じた入水温度と熱交換器内の温度との関係を示すグラフであるが、バイパス絞り弁26によるバイパス管10の通水量で決定されるバイパス率(以下、部分バイパス率と区別しやすいように「全バイパス率」という)を、入水温度5℃〜30℃に対して点線のグラフaのように22.0%〜39.5%まで変化させた場合、出湯温度38℃では、ドレンの発生しやすい吸熱管D−E間の熱交内温度TA2が41.4℃で一定、熱交出口温度TB が47.3℃〜43.2℃の変化となる。
【0016】
又、部分バイパス管49がなく、入水側のバイパス絞り弁26のみによる全バイパス率では、入水温度が高くなると全バイパス率が45.2%となり、60℃以上の出湯温度では熱交出口温度が沸騰限界の85℃を超えてしまっていたが、ここでは、部分バイパス管49により前述のように最大でも全バイパス率を39.5%に低く抑えることができるから、それだけ熱交内温度TA1及び熱交出口温度TB を低くすることができる。即ち図5の如く、出湯温度60℃の場合、熱交内温度TA1が入水温度5℃〜30℃の変化に対して77.4℃〜81.0℃、熱交出口温度TB が75.5℃〜79.6℃で夫々変化し、沸騰限界を満足させることができる。
【0017】
一方、出湯管5側では、出湯温度が38℃〜50℃の場合は、図1の状態にあってミキシング温度を感知する形状記憶合金バネ45は動作せず、弁軸37は図1のように第一通路38のみを開く位置にあり、全バイパス率は、水ガバナ11側のバイパス絞り弁26の制御によって先述の22.0%〜39.5%の範囲で設定される。そして、出湯温度が70℃の場合は、水ガバナ11側のバイパス絞り弁26のみによる全バイパス率の設定では、図5のグラフのように、熱交内温度TA1、熱交出口温度TB 共に沸騰限界である85℃以下を維持できないが、感知温度が57℃を超えることで出湯側の形状記憶合金バネ45が動作して、弁軸37は図3のように第二通路40のみを開く位置に移動し、バイパス管10の通水量は絞られるため、全バイパス率は図6の点線のグラフbに示す如く、11.0%〜11.9%の変化の小さい範囲で設定される。これにより出湯温度70℃の熱交内温度TA1、熱交出口温度TB 共に、同図で示すように、75.4℃〜80.0℃の範囲で変化し、沸騰限界の85℃以下を維持できることになる。尚、ここでは、出湯温度60℃の場合もこの低い全バイパス率が適用され、図5の場合に比べて最高でも68.4℃となるため、沸騰限界に対してかなり余裕が生じる。又、出湯温度が60℃又は70℃の高温域であれば、熱交出口温度TB は常にこれ以上の温度となるから、ここで熱交出口温度TB を直接感知する形状記憶合金バネ45が動作することはない。
【0018】
このように上記実施の形態では、水ガバナ11側と出湯管5側とによる全バイパス率の制御で、熱交換器4にドレン及び沸騰を発生させない適正温度に維持可能となる。特にここでは、熱交換器4に部分バイパス管49を設けたことで、全バイパス率の設定を部分バイパス管49を設けない従来品より低くできるため、コールドスタート時のオーバーシュートの効果的な抑制等の効果を得ることができる。以下表1において、これらの効果を所定の条件で得た具体例を示す。尚、表1において、「全バイパス式」とは、上記形態で部分バイパス管49を設けない場合を指し、「部分バイパス式」とは、部分バイパス管49を設けた上記形態を指すが、ここでは部分バイパス率が40%の場合とする。
【0019】
【表1】
【0020】
上記表1によれば、部分バイパス管49を設けたことで、ドレン限界や沸騰限界を満足させる全バイパス率を低く抑えることができ、コールドスタート時の出湯側での全バイパス率の切替に伴うオーバーシュートを効果的に緩和できることがわかる。又、流量変化時のオーバーシュート、ダウンシュートも従来の形態に比べて軽減できる。特にオーバーシュート、ダウンシュートは、全バイパス式では最大で±6℃のぶれ幅で生じていたものが、部分バイパス式によって±4℃以内に抑えることができる。これは、部分バイパス管49を設けたことで、変化情報が出湯温センサ8に早く届き、それだけフィードバック制御が迅速に機能することと、熱交換器4への全流量が全吸熱管A〜Hを通る場合に比べて、部分バイパス管49により全吸熱管A〜Hを通る場合と吸熱管A〜C及びHを通る場合とで分割されることで、変化もそれに合わせて分割され、変化のピーク値が低下することによると考えられる。
又、ここでは、部分バイパス管49を、ガスバーナ3から最も離れた上段の吸熱管E〜Gを含むようにバイパスしているから、熱交換器4の性能を低下させることなく、吸熱率が小さく最もドレンが発生しやすい吸熱管E〜Gへの流量を抑えてドレンの発生防止に繋がる効果的な配管が可能となる。
【0021】
尚、部分バイパス管49による部分バイパス率は、上記形態の40%に限定する必要はなく、適用する熱交換器4への流量や吸熱管の数等に応じて適宜変更可能で、又、部分バイパス管49の接続場所も、上記形態での吸熱管C−D間と吸熱管G−H間との配管に限定するものでなく、上段の吸熱管E〜Gのみをバイパスさせる等適宜変更可能である。
更に、入水側と出湯側とに設ける各制御弁の形態も、入水側では水ガバナ11と別個にして単独でバイパス絞り弁26を配置したり、出湯側では、バイパス管10を二股に分岐して上流側と下流側とに第一、第二通路を形成するように出湯管5に接続し、両通路を連通させる開口を1つだけ形成したスリーブを出湯管5内にスライド可能に内設して、そのスリーブ内に設けた形状記憶合金バネでスリーブを動作させることで、形状記憶合金バネの感知温度にヒステリシスを与える構成としたりする等、設計変更して差し支えない。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、入水側と出湯側とで2つの制御弁と熱応動部材とを設けると共に、特に出湯側ではバイパス管からの通路を切り替えることで第二熱応動部材の感知温度にヒステリシスを持たせたものにおいて、熱交換器に、吸熱管の一部をバイパスする部分バイパス管を設ける簡単な構成で、ドレン限界と沸騰限界とを満足させる全バイパス率を低く設定することができ、コールドスタート時の出湯側での全バイパス率の切替に伴うオーバーシュートを効果的に緩和可能となる。又、流量変化時のオーバーシュート、ダウンシュートも好適に軽減可能となって、出湯特性の優れた使い勝手の良いバイパスミキシング式給湯器を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、部分バイパス管にバイパスされる吸熱管の一部が、バーナから最も離れた吸熱管を含むものとしたことで、熱交換器の性能を低下させることなく、吸熱率が小さく最もドレンが発生しやすい吸熱管への流量を抑えてドレンの発生防止に繋がる効果的な配管が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バイパスミキシング式給湯器の概略図(出湯側は第一通路38の開放状態)である。
【図2】形状記憶合金バネ45の温度と荷重との関係を示すグラフである。
【図3】バイパスミキシング式給湯器の概略図(出湯側は第二通路40の開放状態)である。
【図4】熱交換器における吸熱管の通水順路を示す説明図である。
【図5】入水側のバイパス絞り弁による入水温度と熱交出口温度及び全バイパス率との関係を示すグラフである。
【図6】図5に出湯側の第一、第二通路切替とを加えた場合の入水温度と熱交出口温度及び全バイパス率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・バイパスミキシング式給湯器、2・・給水管、3・・ガスバーナ、4・・熱交換器、5・・出湯管、8・・出湯温センサ、9・・コントローラ、10・・バイパス管、11・・水ガバナ、14・・固定弁体、15・・可動弁体、21,37・・弁軸、23・・流量可変ニードル、26・・バイパス絞り弁、27,45・・形状記憶合金バネ、28,48・・バイアスバネ、32・・筒状体、34・・第一弁座、36・・第二弁座、38・・第一通路、39・・第一弁体、40・・第二通路、41・・第二弁体、49・・部分バイパス管。
Claims (2)
- 要求熱量に応じて燃焼量を可変するバーナを備えた熱交換器と、その熱交換器へ水を供給する給水管と、前記熱交換器から湯を送出する出湯管とを備え、前記給水管と出湯管との間に、前記熱交換器をバイパスするバイパス管を接続し、そのバイパス管と前記給水管との接続部に、前記バイパス管への通水量を制御可能な制御弁と、前記給水管への入水温度に応じて動作して前記制御弁を連動させる熱応動部材とを設ける一方、前記バイパス管と前記出湯管との接続部を、上流側に開口する第一通路とその第一通路の下流側に開口する第二通路とに分岐させると共に、前記第一通路と第二通路との間に、前記第一通路と第二通路間を移動可能な第二制御弁を、前記第一通路の開口の下流で前記第二通路の開口の上流位置に、温度に応じて動作して前記第二制御弁を連動させる第二熱応動部材を夫々設け、前記第二熱応動部材の所定温度での動作により、前記所定温度より低温域では前記第二制御弁に前記第一通路のみを、前記所定温度より高温域では前記第二制御弁に前記第二通路のみを夫々開放させ、前記第一、第二熱応動部材による前記第一、第二制御弁の動作制御により、前記バイパス管への通水量を調整可能としたバイパスミキシング式給湯器であって、
前記熱交換器に、前記熱交換器内に配管される複数の吸熱管の一部をバイパスする部分バイパス管を設けたことを特徴とするバイパスミキシング式給湯器。 - 部分バイパス管にバイパスされる吸熱管の一部が、バーナから最も離れた吸熱管を含むものである請求項1に記載のバイパスミキシング式給湯器。
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