JP3769415B2 - アクチュエータ装置及びその製造方法並びにインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents

アクチュエータ装置及びその製造方法並びにインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電材料層に電圧を印加することにより変位させる圧電素子を有するアクチュエータ装置及びその製造方法に関し、特に、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板の表面に圧電素子を形成して圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
【0003】
前者は圧電素子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、特開平5−286131号公報に見られるように、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案されている。
【0006】
これによれば圧電素子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばかりでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0007】
また、この場合、圧電材料層は振動板の表面全体に設けたままで少なくとも上電極のみを各圧力発生室毎に設けることにより、各圧力発生室に対応する圧電素子を駆動することができるが、単位駆動電圧当たりの変位量及び圧力発生室に対向する部分とその外部とを跨ぐ部分で圧電体層へかかる応力の問題から、圧電体能動部を構成する圧電体層及び上電極は、できるだけ圧力発生室外に出ないように形成することが望ましい。
【0008】
そこで、下電極をパターニングした後に、圧電体層及び上電極を成膜及びパターニングして圧電素子を形成すると共に、その一端部から圧電体層及び上電極を周壁上まで延設した構造が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の構造では、通常パターニングされた下電極上に、例えば、ゾル−ゲル法等の湿式法、あるいはスパッタリング法で圧電体層を成膜するため、下電極の端部近傍の圧電体層が他の部分よりも薄く形成されてしまう。この状態で電圧を印加すると、圧電体層の薄い部分で電界強度が大きくなってしまい、絶縁破壊が発生してしまうという問題がある。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑み、圧電体層の絶縁破壊を防止したアクチュエータ装置及びその製造方法、並びにインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、基板の一方面側に絶縁層を介して設けられた下電極、該下電極上に設けられた圧電体層及び該圧電体層の表面に設けられた上電極からなる圧電素子を具備するアクチュエータ装置において、前記圧電素子の駆動部の長手方向端部で且つ少なくとも外部配線に接続される側で、前記下電極の端部が前記圧電素子の実質的な駆動部となる圧電体能動部の端部となり、当該下電極の端部には前記圧電体能動部の外側に向かって前記下電極の膜厚が前記絶縁層とは反対側の面が傾斜して漸小する膜厚漸小部が設けられていると共に当該下電極が複数の圧電素子の共通電極として設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0012】
かかる第1の態様では、下電極の端部に膜厚漸小部が設けられているため、下電極の端部近傍に形成される圧電体層の膜厚が薄くなることがなく、圧電体能動部の端部近傍での絶縁破壊が防止される。
【0013】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記膜厚漸小部は、前記下電極の膜厚が連続的に漸小する傾斜面となっていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0014】
かかる第2の態様では、圧電体層が膜厚漸小部の傾斜面に沿って形成されて、圧電体能動部の端部の圧電体層の膜厚が薄くなることがない。
【0015】
本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記膜厚漸小部は、前記下電極の膜厚が階段状に漸小していることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0016】
かかる第3の態様では、圧電体層が膜厚漸小部の形状に沿って形成されて、他の部分と略同一の膜厚となる。
【0017】
本発明の第4の態様は、第1の態様において、前記膜厚漸小部は、前記下電極の膜厚が連続的に漸小する傾斜曲面となっていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0018】
かかる第4の態様では、圧電体層が膜厚漸小部の形状に沿って形成されて、他の部分と略同一の膜厚となる。
【0019】
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記膜厚漸小部上に形成される前記圧電体層の膜厚が、他の部分の膜厚よりも厚いことを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0020】
かかる第5の態様では、圧電体能動部の端部近傍での圧電体層の電界集中がなく、絶縁破壊が防止される。
【0021】
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様において、前記圧電素子が前記基板に形成された圧力発生室に対応する領域に設けられると共に前記圧電体能動部の端部が前記圧力発生室内の周壁より内側に位置することを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0022】
かかる第6の態様では、圧電体能動部の駆動を妨げることがなく、圧電体層の絶縁破壊が防止される。
【0023】
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様において、前記圧電体層及び前記上電極が前記下電極の端部と同一位置又はその外側まで延設されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0024】
かかる第7の態様では、上電極と下電極とが確実に絶縁され、圧電体能動部の端部近傍での圧電体層の絶縁破壊が確実に防止できる。
【0025】
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記膜厚漸小部の端部の外側に設けられた前記圧電体層のさらに外側には、前記下電極とは不連続に設けられ且つ一端が外部配線に接続される配線用下電極が前記各圧電素子毎に設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0026】
かかる第8の態様では、下電極と配線用下電極とが圧電体層によって確実に絶縁され、且つ容易に配線を形成することができる。
【0027】
本発明の第9の態様は、第1〜8の何れかの態様において、前記下電極が複数の隣接する圧電素子に亘って連続的に設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0028】
かかる第9の態様では、下電極の剛性が向上され、耐久性が向上する。
【0031】
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかの態様のアクチュエータ装置の前記基板がノズル開口に連通する圧力発生室を画成する流路形成基板であり、該流路形成基板の他方面側に、前記ノズル開口を有するノズル形成基板が接合されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0032】
かかる第11の態様では、圧電素子の駆動により、ノズル開口から良好なインク吐出を行うことのできるインクジェット式記録ヘッドを実現することができる。
【0033】
本発明の第12の態様は、第11の態様において、前記圧力発生室がシリコン単結晶基板に異方性エッチングにより形成され、前記圧電素子の各層が薄膜及びリソグラフィ法により形成されたものであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0034】
かかる第12の態様では、高密度のノズル開口を有するインクジェット式記録ヘッドを大量に且つ比較的容易に製造することができる。
【0035】
本発明の第13の態様は、第11又は12の態様のインクジェット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェット式記録装置にある。
【0036】
かかる第13の態様では、ヘッドの信頼性を向上したインクジェット式記録ヘッドを実現することができる。
【0037】
本発明の第14の態様は、基板上に絶縁層を介して下電極層、圧電体層及び上電極層を順次積層して各層をパターニングし、前記下電極層、前記圧電体層及び前記上電極層からなる圧電素子を形成するアクチュエータ装置の製造方法において、前記下電極層を形成すると共にパターニングして、前記圧電素子の駆動部の長手方向端部で且つ少なくとも外部配線に接続される側で、前記圧電素子の圧電体能動部の端部となる領域に対応する位置に前記下電極層の膜厚が前記絶縁層とは反対側の面が傾斜して漸小する膜厚漸小部を形成すると共に当該下電極を複数の圧電素子の共通電極として設ける第1の工程と、この上に前記圧電体層及び前記上電極層を形成すると共にこれらをパターニングして前記圧電素子を形成する第2の工程とを有することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法にある。
【0038】
かかる第14の態様では、膜厚漸小部を含む下電極層上に、圧電体層が略均一の膜厚で形成される。
【0039】
本発明の第15の態様は、第14の態様において、前記第1の工程では、前記下電極層の端部に前記膜厚漸小部の形状と略同一形状のレジスト膜を形成してパターニングすることにより前記膜厚漸小部を形成することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法にある。
【0040】
かかる第15の態様では、圧電体層が厚膜漸小部の形状に沿って形成され、その膜厚と他の部分の膜厚とがより均一となる。
【0041】
本発明の第16の態様は、第14の態様において、前記第1の工程では、前記絶縁層上の少なくとも前記膜厚漸小部となる領域をマスクで覆い、マスク蒸着により前記下電極層を所定の領域に蒸着することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法にある。
【0042】
かかる第16の態様では、断面が傾斜曲面となる膜厚漸小部が比較的容易に形成される。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0044】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、その平面図及び1つの圧力発生室の長手方向における断面図である。
【0045】
図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる。流路形成基板10としては、通常、150〜300μm程度の厚さのものが用いられ、望ましくは180〜280μm程度、より望ましくは220μm程度の厚さのものが好適である。これは、隣接する圧力発生室間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
【0046】
流路形成基板10の一方の面は開口面となり、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50が形成されている。
【0047】
一方、流路形成基板10の開口面には、シリコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、ノズル開口11、圧力発生室12が形成されている。
【0048】
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板を水酸化カリウム等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われるものである。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
【0049】
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。なお、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。
【0050】
一方、各圧力発生室12の一端に連通する各ノズル開口11は、圧力発生室12より幅狭で且つ浅く形成されている。すなわち、ノズル開口11は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチング(ハーフエッチング)することにより形成されている。なお、ハーフエッチングは、エッチング時間の調整により行われる。
【0051】
ここで、インク滴吐出圧力をインクに与える圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズル開口11の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノズル開口11は数十μmの溝幅で精度よく形成する必要がある。
【0052】
また、各圧力発生室12と後述する共通インク室31とは、後述する封止板20の各圧力発生室12の一端部に対応する位置にそれぞれ形成されたインク供給連通口21を介して連通されており、インクはこのインク供給連通口21を介して共通インク室31から供給され、各圧力発生室12に分配される。
【0053】
封止板20は、前述の各圧力発生室12に対応したインク供給連通口21が穿設された、厚さが例えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10-6/℃]であるガラスセラミックスからなる。なお、インク供給連通口21は、図3(a),(b)に示すように、各圧力発生室12のインク供給側端部の近傍を横断する一つのスリット孔21Aでも、あるいは複数のスリット孔21Bであってもよい。封止板20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、封止板20は、他面で共通インク室31の一壁面を構成する。
【0054】
共通インク室形成基板30は、共通インク室31の周壁を形成するものであり、ノズル開口数、インク滴吐出周波数に応じた適正な厚みのステンレス板を打ち抜いて作製されたものである。本実施形態では、共通インク室形成基板30の厚さは、0.2mmとしている。
【0055】
インク室側板40は、ステンレス基板からなり、一方の面で共通インク室31の一壁面を構成するものである。また、インク室側板40には、他方の面の一部にハーフエッチングにより凹部40aを形成することにより薄肉壁41が形成され、さらに、外部からのインク供給を受けるインク導入口42が打抜き形成されている。なお、薄肉壁41は、インク滴吐出の際に発生するノズル開口11と反対側へ向かう圧力を吸収するためのもので、他の圧力発生室12に、共通インク室31を経由して不要な正又は負の圧力が加わるのを防止する。本実施形態では、インク導入口42と外部のインク供給手段との接続時等に必要な剛性を考慮して、インク室側板40を0.2mmとし、その一部を厚さ0.02mmの薄肉壁41としているが、ハーフエッチングによる薄肉壁41の形成を省略するために、インク室側板40の厚さを初めから0.02mmとしてもよい。
【0056】
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側の弾性膜50の上には、厚さが例えば、約0.5μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体膜70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体膜70、及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体膜70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体膜70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部320という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。
【0057】
また、本実施形態では、圧電体能動部320の端部となる下電極膜60の端部は、圧電体能動部320の外側に向かって膜厚が漸小する膜厚漸小部61となっており、この膜厚漸小部61側から上電極膜80と外部配線とを接続するリード電極100が設けられている。
【0058】
ここで、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10上に、圧電体膜70等を形成するプロセスを図4及び図5を参照しながら説明する。なお、図4は圧力発生室12の長手方向の断面図であり、図5は圧力発生室12の幅方向の断面図である。
【0059】
まず、図4(a)に示すように、流路形成基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約1100℃の拡散炉で熱酸化して二酸化シリコンからなる弾性膜50を形成する。
【0060】
次に、図4(b)に示すように、スパッタリングで下電極膜60を形成する。下電極膜60の材料としては、白金、イリジウム、酸化イリジウム又はこれらの合金等が好適である。これは、ゾル−ゲル法やスパッタリング法で成膜する後述の圧電体膜70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体膜70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由から白金、イリジウム、酸化イリジウム又はこれらの合金等が好適である。
【0061】
次に、図4(c)に示すように、下電極膜60を各圧力発生室12毎に所定の形状にパターニングすると共に、その端部に膜厚漸小部61を形成する。例えば、本実施形態では、下電極膜60の端部に対応する領域に、膜厚漸小部61と略同一形状のレジスト膜を形成、すなわち、レジスト膜の一端部をその膜厚が連続的に外側に向かって漸小する傾斜面とした後、エッチングすることにより所定形状の膜厚漸小部61を形成する。また同時に、圧力発生室12の長手方向一端部の周壁に対向する領域の下電極膜60をパターニングして、各圧力発生室12に対応してそれぞれ独立した配線用下電極膜62を形成する。
【0062】
なお、レジスト膜を厚膜漸小部61と略同一形状とする方法は、特に限定されないが、例えば、露光時にマスクと基板との間隔を調整してパターニングの解像度を適宜変化させることにより形成することができる。
【0063】
次に、図4(d)に示すように、圧電体膜70を成膜する。本実施形態では、金属有機物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体膜70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて形成した。圧電体膜70の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。なお、この圧電体膜70の成膜方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法によって形成してもよい。
【0064】
さらに、ゾル−ゲル法又はスパッタリング法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて低温で結晶成長させる方法を用いてもよい。
【0065】
次に、図4(e)に示すように、上電極膜80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、白金をスパッタリングにより成膜している。
【0066】
その後、図5(a)に示すように、圧電体膜70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電体能動部320のパターニングを行う。以上が膜形成プロセスである。また、このようにして膜形成を行った後、図5(b)に示すように、前述したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エッチングを行い、圧力発生室12等を形成する。
【0067】
このように形成されたインクジェット式記録ヘッドの要部平面及び断面を図6に示す。
【0068】
図6に示すように、下電極膜60、圧電体膜70及び上電極膜80からなる圧電素子300は、本実施形態では、基本的には各圧力発生室12内にパターニングされて圧電体能動部320となっている。一方、下電極膜60は、並設された複数の隣接する圧電素子300に亘って連続的に設けられ、且つ圧力発生室12の長手方向一端部側は、圧力発生室12に対応する領域の内側でパターニングされている。
【0069】
本実施形態では、この下電極膜60の端部には、圧電体能動部320の外側に向かって下電極膜60の膜厚が漸小する膜厚漸小部61が設けられている。この膜厚漸小部61の形状は、特に限定されないが、例えば、本実施形態では、下電極膜60の膜厚が連続的に漸小する傾斜面となっている。
【0070】
また、圧電体能動部320を構成する下電極膜60の端部の外側の周壁に対向する領域には、下電極膜60が各圧電体能動部320毎に独立してパターニングされて各圧電体能動部320の配線として用いられる配線用下電極膜62が形成されている。そして、下電極膜60の端部の膜厚漸小部61上を介して延設されるリード電極100によって、上電極膜80と配線用下電極膜62とが接続されている。
【0071】
このように、本実施形態では、圧電体能動部320の端部となる下電極膜60の端部に、圧電体能動部320の外側に向かって膜厚が漸小する膜厚漸小部61を設けるようにした。これにより、圧電体膜70は、膜厚漸小部61を含む下電極膜60上に下電極膜60の形状に沿って形成され、全体の膜厚が略均一となる。すなわち、下電極膜60の端部近傍に形成される圧電体膜70の膜厚が薄くなることがなく、圧電体能動部320の端部近傍での圧電体膜70の電界集中等による絶縁破壊を防止することができる。
【0072】
なお、本実施形態では、膜厚漸小部61を膜厚が連続的に漸小する傾斜面とするようにしたが、これに限定されず、例えば、図7(a)に示すように、膜厚漸小部61Aは、膜厚が間欠的に漸小して断面が略階段状とするようにしてもよい。このような膜厚漸小部61Aの形成方法も、特に限定されず、例えば、下電極膜60上に、レジストを複数回塗布して下電極膜60の膜厚漸小部61Aとなる領域に膜厚漸小部61Aと略同一の階段状のレジスト膜を形成後、下電極膜60をパターニングすることにより形成することができる。
【0073】
また、例えば、図7(b)に示すように、断面が傾斜曲面で構成される膜厚漸小部61Bとしてもよい。このような膜厚漸小部61Bの形成方法も特に限定されず、例えば、弾性膜50上の下電極膜60を形成しない領域及び膜厚漸小部61となる領域をマスクで覆い、いわゆるマスク蒸着によって下電極膜60を成膜することにより形成される。すなわち、下電極膜60が、マスクで覆った領域の一部にも、マスクの隙間から回り込んで形成され断面が傾斜曲面の膜厚漸小部61Bとなる。また、勿論上述のように、下電極膜60上に膜厚漸小部61Bと略同一形状のレジスト膜を形成後、下電極膜60をパターニングすることにより形成することができる。
【0074】
さらに、本実施形態では、リード電極100を介して上電極膜80と配線用下電極膜62とを接続するようにしたが、これに限定されず、例えば、圧電体膜70及び上電極膜80を配線用下電極膜62上まで延設して、上電極膜80と配線用下電極膜62とを直接接続するようにしてもよい。また、例えば、配線用下電極膜62を設けずに、上電極膜80上から周壁上にリード電極100を延設して、リード電極100と外部配線とを接続するようにしてもよいし、圧電体膜70及び上電極膜80を延設し、その端部近傍で上電極膜80と外部配線とを直接接続するようにしてもよい。
【0075】
また、本実施形態では、下電極膜60を複数の隣接する圧電素子300に亘って連続的に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、各圧電素子300毎にパターニングして、圧力発生室12のリード電極100の引き出し側とは反対側から外部へ引き出すようにしてもよい。この場合、図8(a)に示すように、各圧電素子300から引き出された下電極膜60を周壁上で連結して共通電極としてもよいし、または、図8(b)に示すように、各圧電素子300から引き出された上電極膜80を周壁上で連結して共通電極として、下電極膜60を各圧電素子300の個別電極としてもよい。
【0076】
また、このように下電極膜60を各圧電素子300毎にパターニングした場合には、圧電体膜70を下電極膜60よりも広い幅で形成し、下電極膜60の幅方向両端の側面を圧電体膜70で覆うようにしてもよい。
【0077】
以上説明した圧電体能動部320及び圧力発生室12等の一連の膜形成及び異方性エッチングにより、一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割する。また、分割した流路形成基板10を、封止板20、共通インク室形成基板30、及びインク室側板40と順次接着して一体化し、インクジェット式記録ヘッドとする。
【0078】
また、このように構成したインクジェットヘッドは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口42からインクを取り込み、共通インク室31からノズル開口11に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない外部の駆動回路からの記録信号に従い、上電極膜80と下電極膜60との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体膜70をたわみ変形させることにより、圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口11からインク滴が吐出する。
【0079】
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
【0080】
例えば、上述した封止板20の他、共通インク室形成基板30をガラスセラミックス製としてもよく、さらには、薄肉41を別部材としてガラスセラミックス製としてもよく、材料、構造等の変更は自由である。
【0081】
また、上述した実施形態では、ノズル開口を流路形成基板10の端面に形成しているが、面に垂直な方向に突出するノズル開口を形成してもよい。
【0082】
このように構成した実施形態の分解斜視図を図9、その流路の断面を図10にぞれぞれ示す。この実施形態では、ノズル開口11が圧電振動子とは反対のノズル形成基板120に穿設され、これらノズル開口11と圧力発生室12とを連通するノズル連通口22が、封止板20,共通インク室形成基板30及び薄肉板41A及びインク室側板40Aを貫通するように配されている。
【0083】
なお、本実施形態は、その他、薄肉板41Aとインク室側板40Aとを別部材とし、インク室側板40Aに開口40bを形成した以外は、基本的に上述した実施形態と同様であり、同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0084】
勿論、以上説明した各実施形態は、適宜組み合わせて実施することにより、より一層の効果を奏するものであることは言うまでもない。
【0085】
また、以上説明した各実施形態は、成膜及びリソグラフィプロセスを応用することにより製造できる薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、基板を積層して圧力発生室を形成するもの、あるいはグリーンシートを貼付もしくはスクリーン印刷等により圧電体膜を形成するもの、又は水熱法等の結晶成長により圧電体膜を形成するもの等、各種の構造のインクジェット式記録ヘッドに本発明を採用することができる。
【0086】
このように、本発明は、その趣旨に反しない限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応用することができる。
【0087】
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図11は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
【0088】
図11に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
【0089】
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ3に沿ってプラテン8が設けられている。このプラテン8は図示しない紙送りモータの駆動力により回転できるようになっており、給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、圧電体能動部の端部である下電極膜の端部に圧電体能動部の外側に向かって膜厚が漸小する膜厚漸小部を設けるようにした。これにより、下電極膜上に圧電体膜が略均一の膜厚で形成され、下電極膜の端部近傍であっても圧電体膜の膜厚が薄くなることがない。したがって、下電極膜の端部近傍での電界集中等による圧電体膜の絶縁破壊を防止することができ、耐久性及び信頼性を向上した圧電素子を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す図であり、図1の平面図及び断面図である。
【図3】図1の封止板の変形例を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態1の薄膜製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態1の薄膜製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの要部を示す平面図及び断面図である。
【図7】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの変形例を示す平面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドを示す断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
【符号の説明】
12 圧力発生室
50 弾性膜
60 下電極膜
61,61A,61B 膜厚漸小部
62 配線用下電極膜
70 圧電体膜
80 上電極膜
300 圧電素子
320 圧電体能動部

Claims (15)

  1. 基板の一方面側に絶縁層を介して設けられた下電極、該下電極上に設けられた圧電体層及び該圧電体層の表面に設けられた上電極からなる圧電素子を具備するアクチュエータ装置において、
    前記圧電素子の駆動部の長手方向端部で且つ少なくとも外部配線に接続される側で、前記下電極の端部が前記圧電素子の実質的な駆動部となる圧電体能動部の端部となり、当該下電極の端部には前記圧電体能動部の外側に向かって前記下電極の膜厚が前記絶縁層とは反対側の面が傾斜して漸小する膜厚漸小部が設けられていると共に当該下電極が複数の圧電素子の共通電極として設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 請求項1において、前記膜厚漸小部は、前記下電極の膜厚が連続的に漸小する傾斜面となっていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  3. 請求項1において、前記膜厚漸小部は、前記下電極の膜厚が階段状に漸小していることを特徴とするアクチュエータ装置。
  4. 請求項1において、前記膜厚漸小部は、前記下電極の膜厚が連続的に漸小する傾斜曲面となっていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記膜厚漸小部上に形成される前記圧電体層の膜厚が、他の部分の膜厚よりも厚いことを特徴とするアクチュエータ装置。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記圧電素子が前記基板に形成された圧力発生室に対応する領域に設けられると共に前記圧電体能動部の端部が前記圧力発生室内の周壁より内側に位置することを特徴とするアクチュエータ装置。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記圧電体層及び前記上電極が前記下電極の端部と同一位置又はその外側まで延設されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  8. 請求項1〜7の何れかにおいて、前記膜厚漸小部の端部の外側に設けられた前記圧電体層のさらに外側には、前記下電極とは不連続に設けられ且つ一端が外部配線に接続される配線用下電極が前記各圧電素子毎に設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  9. 請求項1〜8の何れかにおいて、前記下電極が複数の隣接する圧電素子に亘って連続的に設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  10. 請求項1〜9の何れかのアクチュエータ装置の前記基板がノズル開口に連通する圧力発生室を画成する流路形成基板であり、該流路形成基板の他方面側に、前記ノズル開口を有するノズル形成基板が接合されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  11. 請求項10において、前記圧力発生室がシリコン単結晶基板に異方性エッチングにより形成され、前記圧電素子の各層が薄膜及びリソグラフィ法により形成されたものであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  12. 請求項10又は11のインクジェット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェット式記録装置。
  13. 基板上に絶縁層を介して下電極層、圧電体層及び上電極層を順次積層して各層をパターニングし、前記下電極層、前記圧電体層及び前記上電極層からなる圧電素子を形成するアクチュエータ装置の製造方法において、
    前記下電極層を形成すると共にパターニングして、前記圧電素子の駆動部の長手方向端部で且つ少なくとも外部配線に接続される側で、前記圧電素子の圧電体能動部の端部となる領域に対応する位置に前記下電極層の膜厚が前記絶縁層とは反対側の面が傾斜して漸小する膜厚漸小部を形成すると共に当該下電極を複数の圧電素子の共通電極として設ける第1の工程と、この上に前記圧電体層及び前記上電極層を形成すると共にこれらをパターニングして前記圧電素子を形成する第2の工程とを有することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法。
  14. 請求項13において、前記第1の工程では、前記下電極層の端部に前記膜厚漸小部の形状と略同一形状のレジスト膜を形成してパターニングすることにより前記膜厚漸小部を形成することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法。
  15. 請求項13において、前記第1の工程では、前記絶縁層上の少なくとも前記膜厚漸小部となる領域をマスクで覆い、マスク蒸着により前記下電極層を所定の領域に蒸着することを特徴とするアクチュエータ装置の製造方法。
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