JP3769301B6 - 通信装置および通信システム - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、位相変調方式を用いた通信装置および通信システムに関する。
背景技術
従来のデジタル通信方式は、例えば、電子情報通信学会スペクトラム拡散通信研究会 信学技報SST95−79巻(1995−10)の第43頁から48頁に記載されているように、2値の差分位相変調方式(DPSK)等を用いる場合が多い。しかし、従来の方式では、例えば、スペクトラム拡散通信方式の様に、送受信器でキーコードの相関をとる等の手段により処理利得を得て、雑音に対して強いシステムを作ることができる。しかし、この手法では、キーコード長が短くなると、処理利得が減少し、対雑音性能を上げることが難しい。
発明の開示
本発明の目的は、上述の問題を解決し、キーコード長が短い場合(スペクトラムの拡散を行なわない場合も含む)でも、対雑音性能を上げることが可能となる通信方式を提供する事にある。
上記の目的は、2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を、jを整数としてb(j)とし、送信側ではn個(nは3以上)の部分数列の乗算出力を順次、直接、または変調して送信し、受信側では受信信号を、上記に対応し、直接、または復調した後、n個の部分数列に対応した信号を順次、乗算することにより、元の1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生することにより達成される。また、スペクトラム拡散通信システムの受信側の同期再生手段として、1情報ビット信号周期Tとすると、Tから(n−1)T時間前(nは2以上)の信号と現在の信号を全て乗算して、さらにその信号を2乗して信号同期信号をを再生することにより達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第2図は、従来のDPSK変調方式の説明図であり、
第3図は、本発明の第2実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第4図は、本発明の第2実施例の送信側の1部に関するブロック図であり、
第5図は、本発明の第3実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第6図は、本発明の第4実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第7図は、本発明の第5実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第8図は、本発明の第6実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第9図は、本発明の第7実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第10図は、本発明の第1実施例の弾性表面波マッチドフィルタの模式図であり、
第11図は、本発明の第8実施例の弾性表面波マッチドフィルタの模式図であり、
第12図は、マッチドフィルタの出力信号波形であり、
第13図は、従来の遅延検波後の信号波形であり、
第14図は、本発明の4段乗算検波後の信号波形であり、
第15図は、マッチドフィルタの出力信号波形であり、
第16図は、従来の遅延検波後の信号波形であり、
第17図は、本発明の4段乗算検波後の信号波形であり、
第18図は、本発明の第9実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第19図は、本発明の第10実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第20図は、本発明の第11実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第21図は、本発明の第12実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第22図は、本発明の第12実施例の通信装置に用いたコンボルバの模式図であり、
第23図は、本発明の第13実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第24図は、本発明の第13実施例の通信装置に用いたデジタル演算装置の説明図であり、
第25図は、本発明の通信装置を用いた無線LAN通信システムである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の詳細を第1図から第25図に示した実施例によって説明する。
第1図は本発明を用いたスペクトラム拡散通信装置の1例をシステムブロックを用いて示したものである。送信側においては、ベースバンドの1と−1に対応するデジタル情報は送信端子1から入力され、疑似雑音(PN)コード発生器2から発生された、1と−1に対応するデジタル情報(ここでは、例えば1がデジタル情報の0−1が1に対応する)と混合器3により乗算される。この回路部分の信号処理は、シフトレジスタと半加算器を用いたデジタル処理回路を用いても同様の機能を実現することができる。次に、本発明の特徴部分であるn段乗算回路4により、それぞれの1から(n−1)ビット前の情報と現在の情報を乗算することにより、送信用のデジタル情報が得られる。式で示せば、
となる。ここでbjはn段乗算回路4の出力信号、ciは入力信号である。n段乗算回路4は本実施例では4段であり、3段のシフトレジスタ5と乗算器6により構成される。この部分の回路も上述と同様に以上、半加算器を用いて同様の処理が可能である。n段乗算回路4から出力された信号は発振器7により生じさせたキャリアを混合器8により乗算させ、高周波帯に変調した後、増幅器9により増幅され、アンテナ10より出力される。受信側では、アンテナ10より入力された受信変調信号は、増幅器11により増幅され、出力側のPN符号に対応した弾性表面波マッチドフィルタ12により、整合信号に変換され、本発明のもう1つの特徴部分であるn段乗算検波回路13(ここでは4段)により、それぞれの1から(n−1)ビット前の情報と現在の情報を乗算することにより、復調検波信号が得られる。式で示せば、
n段乗算検波回路13内では、情報周期をTとして遅延時間1Tの遅延線14、2Tの遅延線15、3Tの遅延線16により、1から3ビット前の信号を得、混合器17により、それぞれの信号と現在の信号を乗算している。得られた復調検波信号は、整合信号を検波したものであるため、パルスの幅が狭い。そこで、コンパレータ等の方形波出力回路18により、適当なパルス幅比のデジタル信号に変換され、出力端子19より出力される。
第2図は従来のDPSK(Differential Phase Shift Keying)方式を示している。(a)が元のデイジタル情報、(b)がPN符号(ここでは5ビット)にて拡散された拡散信号、(c)はキャリアが乗算された送受、変調信号である。ここで、従来のDPSK方式では、信号の位相変化が無い場合をデジタル信号の0、位相変化がある場合を1に対応させている。(d)は受信器の検波復調方式を示している。DPSK方式の特徴は、復調側に特別な発振回路を必要とせず、1T遅延線21と混合器22のみにより端子20より検波復調信号が得られることである。しかし、従来のDPSK方式では、2種の遅延時間の異なる信号を乗算しているだけであるため、不規則に入力される雑音を充分に抑圧することができない。それに比べ、本方式では、4種の遅延時間の異なる信号を乗算するため、不規則に加算される雑音成分が乗算されることにより、等価的な信号対雑音比が向上する。以上、本実施例によれば、受信装置の等価S/Nを向上させ、通信信頼性の向上、通信距離の拡大を図る事ができる。
第3図は、本発明の第2実施例の1部を示したものである。第2実施例では、本発明の特徴部である。n段乗算回路とn段乗算検波回路を6段としている。第3図はn段乗算検波回路13の内部を示したもので、1T遅延線23、2T遅延線24、3T遅延線25、4T遅延線26、5T遅延線27の出力と現在の信号を混合器28により乗算して出力検波信号を得ている。同様に第4図はn段乗算回路4の内部を示したものであり、5段のシフトレジスタ29と混合器30により送信デジタル信号を得ている。以上、本実施例によれば、第1実施例に比べ、さらに段数が増加してるため、一層、受信装置の等価S/Nを向上させ、通信信頼性の向上、通信距離の拡大を図る事ができる。
第5図は第3実施例の通信装置のn段乗算検波回路を示したものである。本実施例の段数は第1実施例と同様の4段であるが、n段乗算検波回路13の内部に遅延時間1Tの遅延線31、2Tの遅延線32、3Tの遅延線33により、1から3ビット前の信号を得、先ず、混合器34により0T、1Tの信号の乗算信号を形成し、また、混合器35により2T、3Tの信号の乗算信号を形成する。次に、それぞれの信号を混合器36により乗算して、出力検波信号を得る。第1実施例では、各々の信号を1度に乗算しているが、実際には、この様な回路を形成することは難しい。そこで、本実施例では、各々の信号出力を2個づつ乗算し、最後に、その出力を乗算することとした。本実施例によれば、第1実施例のようにn個の信号の乗算が難しい場合でも、n個の乗算出力が得られる。
第6図は第4実施例の通信装置のn段乗算検波回路を示したものである。本実施例の段数は第3実施例と同様の4段であるが、n段乗算検波回路13に内部に、遅延時間1Tの遅延線37、38、39を縦続的に接続し、1から3ビット前の信号を得、先ず、現在の信号と第1段の遅延線37の出力を混合器40により乗算し、また第2段の遅延線38と第3段の遅延線39の出力を混合器41により乗算し、最後に、その出力を混合器42により乗算することとした。第3実施例では遅延時間の長い(例えば3T)遅延線が必要であったが、本実施例を用いれば、1Tの遅延線のみを用いればよいから、回路の小形化が可能である。(一般に、遅延時間の長い遅延線ほど大きい。)
第7図は第5実施例の通信装置のn段乗算検波回路を示したものである。本実施例の段数は第3、4実施例と同様の4段であるが、n段乗算検波回路13の内部処理として、遅延時間1Tの遅延線43の信号出力と、現在の信号を混合器44により乗算し、またその信号と遅延時間2Tの遅延線45の出力を混合器46により乗算し、出力検波復調信号を得る。第3、4実施例では3個の混合器が必要であったが、本実施例を用いれば、2個の混合器のみを用いればよいから、回路の小形化、低価格化が可能である。
第8図は第6実施例のスペクトラム拡散通信装置の1部を示している。第8図は受信器の復調検波部を示しており、検波回路部49は1T遅延線47と混合器48による従来のDPSK方式の遅延検波方式を用いている。検波された信号は低域通過フィルタ50を通過し、キャリア成分を除去される。得られた信号は混合器51により同極符号を有する幅の細い同期信号52が得られる。この同期信号52を方形波出力用コンパレータ53の比較用同期信号として用いることにより、幅の細い整合信号部分のみをコンパレータの出力として拾い出すことにより、実効的なS/Nを向上させることができる。従来の回路では、同期信号としては正弦波を用いていたが、その方式に比べ、パルス幅が狭いため、実効的なS/Nを一層向上させることができる。
第9図は第7実施例のスペクトラム拡散通信装置の1部を示している。第9図は受信器の復調検波部を示しており、第8図と同様箇所は同一の番号を付している。検波回路部49は第6実施例と同様、従来のDPSK方式の遅延検波方式を用いている。検波された信号は1部低域通過フィルタ50を通過し、キャリア成分を除去され、方形波出力用コンパレータ53に入力される。のこりの1部は実線58の流れに従い、2Tの遅延線54を通過した信号と通過しない信号を混合器55により乗算され、雑音成分を抑圧し、混合器56により2乗され、低域通過フィルタ57を通過した後、比較用同期信号52としてコンパレータに入力される。本実施例では、第6実施例に比べ、同期信号が元の信号に対して遅延時間を異ならせて4乗されているため、雑音成分が抑圧され、より同期を保持することができる。
第10図は第1実施例に用いた、弾性表面波マッチドフィルタ12を模式的に示したものである。弾性表面波マッチドフィルタは弾性表面波基板60上に、入力すだれ状電極61と出力符号化電極62が配置されている。入力端子63より拡散信号が入力され、PN符号が符号化電極の極性変化に一致した場合、出力端子64より鋭いピーク状の整合信号が出力される。本実施例の弾性表面波マッチドフィルタを用いれば、検波回路を同期回路を必要とせず、高速に同期捕捉が可能で、しかも低電流で検波信号が得られるという特長を有する。
第11図は第8実施例の弾性表面波マッチドフィルタを模式的に示したものである。図中、第10図と同一箇所は同一番号を付した。通常、弾性表面波基板60は符号化電極部での温度変動による遅延時間変動を抑圧するため、低温度系数を有する水晶を用いる場合が多い。しかし、水晶基板の電気機械結合係数は小さいため、すだれ状電極部のインピーダンスが高くなり、ミスマッチ損失が増大する。そこで、本実施例では、入力すだれ状電極部のみに高結合係数の圧電薄膜65を成膜し、入力すだれ状電極61のインピーダンスを下げ、ミスマッチ損失を抑えている。本実施例を用いれば、温度変動に強く、低損失なマッチドフィルタが得られる。
第12図から第17図は本発明の有効性を示すために、従来の信号波形と、本発明の信号波形を比較したものである。通信方式としては、スペクトラム拡散通信方式を例にとっている。第12図は信号レベルー89.114dBm(1MHz当りの電力のピーク値)、ノイズレベルー98dBmの場合のマッチドフィルタの出力信号波形である。第13図は、同様の条件の従来の遅延検波波形、第14図は、本発明の4段検波回路の出力信号である。従来方式の信号では雑音成分が観測されるが、本発明の方式では、雑音成分はほとんど観測されない。第15図は信号レベルー94.0dBm(1MHz当りの電力のピーク値)、ノイズレベルー92.5dBmの場合のマッチドフィルタの出力信号波形である。第16図は、同様の条件の従来の遅延検波波形、第17図は、本発明の4段検波回路の出力信号である。従来方式の信号では雑音と信号の判別が難しいが、本発明の方式では、雑音成分は充分小さく、信号の判別が可能である。また、信号の同期も明確に現われており、コンパレータ用の同期信号として充分使用可能である。
第18図は本発明の第9実施例の通信装置のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例では、アンテナ10より受信した変調信号は直接マッチドフィルタ12に入力されたが、本実施例では、一旦、発振器66からのキャリアと混合器67により乗算され、中間周波(IF)信号に変換され、マッチドフィルタに入力される。本実施例は、RF信号の周波数が高く(例えば2.4GHz帯)、SAWマッチドフィルタ27、弾性表面波遅延線28、ミサキ29等の動作が難しい場合に有効である。
第19図は本発明の第10実施例の通信装置のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例は、スペクトラム拡散通信方式の例であるが、本実施例は、BPSK方式の直接変調に関するものである。入力端子68から入力されたデジタル信号は、直接、n段乗算回路4に入力される。n段乗算回路4から出力された信号は発振器69により生じさせたキャリアを混合器70により乗算させ、高周波帯に変調した後、増幅器71により増幅され、アンテナ72より出力される。受信側では、アンテナ72より入力された受信変調信号は、増幅器73により増幅され、n段乗算検波回路13により、高S/Nの復調検波信号が得られる。得られる復調検波信号は、パルスの幅が広い。そこで、波形成形回路74により、適当なパルス幅比のデジタル信号に変換され、出力端子75より出力される。本実施例は、BPSK方式の直接変調に関するものであるが、本発明は、スペクトラム拡散通信方式以外の方式にも適用可能である。
第20図は本発明の第11実施例のブロック図である。図中、第10実施例の第19図と同一箇所は同一番号を付した。本実施例は、第10実施例と同様、BPSK方式の直接変調に関するものである。第10実施例では、アンテナ72より受信した変調信号は直接n段乗算検波回路13に入力されたが、本実施例では、一旦、発振器76からのキャリアと混合器77により乗算され、中間周波(IF)信号に変換され、n段乗算検波回路13に入力される。本実施例は、RF信号の周波数が高く(例えば2.4GHz帯)、遅延線、ミキサ等の動作が難しい場合に有効である。
第21図は本発明の第12実施例のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例のスペクトラム拡散通信方式では、アンテナ10より受信した変調信号はマッチドフィルタ12に入力されたが、本実施例では、コンボルバ78に入力される。コンボルバ78にはPNコード発生器79のデジタル信号を、発振器80のキャリアと混合器81により変調をかけ、アンテナからの入力信号と畳み込み積分される。第1実施例では、SAWマッチドフィルタを用いていたため、PN符号を変化させる事が難しい。しかし、本発明では、コンボルバーを用いているため、PN符号が変化する場合にも対応可能である。第22図は弾性表面波を用いたコンボルバの構造を模式的に示したものである。入力端子82からは入力信号が入力され、また、入力端子83には参照信号が入力され、コンボリューション出力が出力端子84より出力される。コンボルバ内部には弾性表面波基板85と入力すだれ状電極86、87が配置され、非線形相互作用領域88では、入力された2種の信号の空間積分によるコンボリューション出力が得られる。
第23図は本発明の第13実施例のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例のスペクトラム拡散通信方式では、アンテナ10より受信した変調信号はマッチドフィルタ12に入力され、アナログ信号処理により、整合信号を得ていたが、本実施例では、先ず、受信信号をデジタル信号に変換し、その後、デジタル演算装置89により、情報信号の復調を行なっている。図24はデジタル演算装置89の処理内容を示している。入力端子90にはデジタル化された拡散信号が入力され、演算装置部では、PN符号と随意、相関処理を施し、相関出力があるレベルを超えた場合に出力端子91よりデジタル信号が出力される。本実施例を用いれば、情報速度が比較的低速の場合は、回路の低価格化に有効である。
第25図は本発明を用いた通信システムを示している。本実施例はLANに本方式の通信装置を用いたものである。LAN用ケーブル92に本通信装置96、97が接続され、各端末93、94には本通信装置95、98が接続されている。また、各端末99、100に本通信装置101、102を接続し、各端末間で(有線系を介さず)自由に通信を行うことができる。本実施例を用いれば、各端末ではLANケーブルに接続する必要が無いため、端末を自由に動かす事(レイアウト)ができる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、対雑音性能を上げることが可能となり、通信装置の高信頼性化、通信距離の拡大が可能となり、信頼性の高い通信システムが実現できる。
本発明は、位相変調方式を用いた通信装置および通信システムに関する。
背景技術
従来のデジタル通信方式は、例えば、電子情報通信学会スペクトラム拡散通信研究会 信学技報SST95−79巻(1995−10)の第43頁から48頁に記載されているように、2値の差分位相変調方式(DPSK)等を用いる場合が多い。しかし、従来の方式では、例えば、スペクトラム拡散通信方式の様に、送受信器でキーコードの相関をとる等の手段により処理利得を得て、雑音に対して強いシステムを作ることができる。しかし、この手法では、キーコード長が短くなると、処理利得が減少し、対雑音性能を上げることが難しい。
発明の開示
本発明の目的は、上述の問題を解決し、キーコード長が短い場合(スペクトラムの拡散を行なわない場合も含む)でも、対雑音性能を上げることが可能となる通信方式を提供する事にある。
上記の目的は、2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を、jを整数としてb(j)とし、送信側ではn個(nは3以上)の部分数列の乗算出力を順次、直接、または変調して送信し、受信側では受信信号を、上記に対応し、直接、または復調した後、n個の部分数列に対応した信号を順次、乗算することにより、元の1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生することにより達成される。また、スペクトラム拡散通信システムの受信側の同期再生手段として、1情報ビット信号周期Tとすると、Tから(n−1)T時間前(nは2以上)の信号と現在の信号を全て乗算して、さらにその信号を2乗して信号同期信号をを再生することにより達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第2図は、従来のDPSK変調方式の説明図であり、
第3図は、本発明の第2実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第4図は、本発明の第2実施例の送信側の1部に関するブロック図であり、
第5図は、本発明の第3実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第6図は、本発明の第4実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第7図は、本発明の第5実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第8図は、本発明の第6実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第9図は、本発明の第7実施例の受信側の1部に関するブロック図であり、
第10図は、本発明の第1実施例の弾性表面波マッチドフィルタの模式図であり、
第11図は、本発明の第8実施例の弾性表面波マッチドフィルタの模式図であり、
第12図は、マッチドフィルタの出力信号波形であり、
第13図は、従来の遅延検波後の信号波形であり、
第14図は、本発明の4段乗算検波後の信号波形であり、
第15図は、マッチドフィルタの出力信号波形であり、
第16図は、従来の遅延検波後の信号波形であり、
第17図は、本発明の4段乗算検波後の信号波形であり、
第18図は、本発明の第9実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第19図は、本発明の第10実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第20図は、本発明の第11実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第21図は、本発明の第12実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第22図は、本発明の第12実施例の通信装置に用いたコンボルバの模式図であり、
第23図は、本発明の第13実施例の通信装置のシステムブロックであり、
第24図は、本発明の第13実施例の通信装置に用いたデジタル演算装置の説明図であり、
第25図は、本発明の通信装置を用いた無線LAN通信システムである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の詳細を第1図から第25図に示した実施例によって説明する。
第1図は本発明を用いたスペクトラム拡散通信装置の1例をシステムブロックを用いて示したものである。送信側においては、ベースバンドの1と−1に対応するデジタル情報は送信端子1から入力され、疑似雑音(PN)コード発生器2から発生された、1と−1に対応するデジタル情報(ここでは、例えば1がデジタル情報の0−1が1に対応する)と混合器3により乗算される。この回路部分の信号処理は、シフトレジスタと半加算器を用いたデジタル処理回路を用いても同様の機能を実現することができる。次に、本発明の特徴部分であるn段乗算回路4により、それぞれの1から(n−1)ビット前の情報と現在の情報を乗算することにより、送信用のデジタル情報が得られる。式で示せば、
となる。ここでbjはn段乗算回路4の出力信号、ciは入力信号である。n段乗算回路4は本実施例では4段であり、3段のシフトレジスタ5と乗算器6により構成される。この部分の回路も上述と同様に以上、半加算器を用いて同様の処理が可能である。n段乗算回路4から出力された信号は発振器7により生じさせたキャリアを混合器8により乗算させ、高周波帯に変調した後、増幅器9により増幅され、アンテナ10より出力される。受信側では、アンテナ10より入力された受信変調信号は、増幅器11により増幅され、出力側のPN符号に対応した弾性表面波マッチドフィルタ12により、整合信号に変換され、本発明のもう1つの特徴部分であるn段乗算検波回路13(ここでは4段)により、それぞれの1から(n−1)ビット前の情報と現在の情報を乗算することにより、復調検波信号が得られる。式で示せば、
n段乗算検波回路13内では、情報周期をTとして遅延時間1Tの遅延線14、2Tの遅延線15、3Tの遅延線16により、1から3ビット前の信号を得、混合器17により、それぞれの信号と現在の信号を乗算している。得られた復調検波信号は、整合信号を検波したものであるため、パルスの幅が狭い。そこで、コンパレータ等の方形波出力回路18により、適当なパルス幅比のデジタル信号に変換され、出力端子19より出力される。
第2図は従来のDPSK(Differential Phase Shift Keying)方式を示している。(a)が元のデイジタル情報、(b)がPN符号(ここでは5ビット)にて拡散された拡散信号、(c)はキャリアが乗算された送受、変調信号である。ここで、従来のDPSK方式では、信号の位相変化が無い場合をデジタル信号の0、位相変化がある場合を1に対応させている。(d)は受信器の検波復調方式を示している。DPSK方式の特徴は、復調側に特別な発振回路を必要とせず、1T遅延線21と混合器22のみにより端子20より検波復調信号が得られることである。しかし、従来のDPSK方式では、2種の遅延時間の異なる信号を乗算しているだけであるため、不規則に入力される雑音を充分に抑圧することができない。それに比べ、本方式では、4種の遅延時間の異なる信号を乗算するため、不規則に加算される雑音成分が乗算されることにより、等価的な信号対雑音比が向上する。以上、本実施例によれば、受信装置の等価S/Nを向上させ、通信信頼性の向上、通信距離の拡大を図る事ができる。
第3図は、本発明の第2実施例の1部を示したものである。第2実施例では、本発明の特徴部である。n段乗算回路とn段乗算検波回路を6段としている。第3図はn段乗算検波回路13の内部を示したもので、1T遅延線23、2T遅延線24、3T遅延線25、4T遅延線26、5T遅延線27の出力と現在の信号を混合器28により乗算して出力検波信号を得ている。同様に第4図はn段乗算回路4の内部を示したものであり、5段のシフトレジスタ29と混合器30により送信デジタル信号を得ている。以上、本実施例によれば、第1実施例に比べ、さらに段数が増加してるため、一層、受信装置の等価S/Nを向上させ、通信信頼性の向上、通信距離の拡大を図る事ができる。
第5図は第3実施例の通信装置のn段乗算検波回路を示したものである。本実施例の段数は第1実施例と同様の4段であるが、n段乗算検波回路13の内部に遅延時間1Tの遅延線31、2Tの遅延線32、3Tの遅延線33により、1から3ビット前の信号を得、先ず、混合器34により0T、1Tの信号の乗算信号を形成し、また、混合器35により2T、3Tの信号の乗算信号を形成する。次に、それぞれの信号を混合器36により乗算して、出力検波信号を得る。第1実施例では、各々の信号を1度に乗算しているが、実際には、この様な回路を形成することは難しい。そこで、本実施例では、各々の信号出力を2個づつ乗算し、最後に、その出力を乗算することとした。本実施例によれば、第1実施例のようにn個の信号の乗算が難しい場合でも、n個の乗算出力が得られる。
第6図は第4実施例の通信装置のn段乗算検波回路を示したものである。本実施例の段数は第3実施例と同様の4段であるが、n段乗算検波回路13に内部に、遅延時間1Tの遅延線37、38、39を縦続的に接続し、1から3ビット前の信号を得、先ず、現在の信号と第1段の遅延線37の出力を混合器40により乗算し、また第2段の遅延線38と第3段の遅延線39の出力を混合器41により乗算し、最後に、その出力を混合器42により乗算することとした。第3実施例では遅延時間の長い(例えば3T)遅延線が必要であったが、本実施例を用いれば、1Tの遅延線のみを用いればよいから、回路の小形化が可能である。(一般に、遅延時間の長い遅延線ほど大きい。)
第7図は第5実施例の通信装置のn段乗算検波回路を示したものである。本実施例の段数は第3、4実施例と同様の4段であるが、n段乗算検波回路13の内部処理として、遅延時間1Tの遅延線43の信号出力と、現在の信号を混合器44により乗算し、またその信号と遅延時間2Tの遅延線45の出力を混合器46により乗算し、出力検波復調信号を得る。第3、4実施例では3個の混合器が必要であったが、本実施例を用いれば、2個の混合器のみを用いればよいから、回路の小形化、低価格化が可能である。
第8図は第6実施例のスペクトラム拡散通信装置の1部を示している。第8図は受信器の復調検波部を示しており、検波回路部49は1T遅延線47と混合器48による従来のDPSK方式の遅延検波方式を用いている。検波された信号は低域通過フィルタ50を通過し、キャリア成分を除去される。得られた信号は混合器51により同極符号を有する幅の細い同期信号52が得られる。この同期信号52を方形波出力用コンパレータ53の比較用同期信号として用いることにより、幅の細い整合信号部分のみをコンパレータの出力として拾い出すことにより、実効的なS/Nを向上させることができる。従来の回路では、同期信号としては正弦波を用いていたが、その方式に比べ、パルス幅が狭いため、実効的なS/Nを一層向上させることができる。
第9図は第7実施例のスペクトラム拡散通信装置の1部を示している。第9図は受信器の復調検波部を示しており、第8図と同様箇所は同一の番号を付している。検波回路部49は第6実施例と同様、従来のDPSK方式の遅延検波方式を用いている。検波された信号は1部低域通過フィルタ50を通過し、キャリア成分を除去され、方形波出力用コンパレータ53に入力される。のこりの1部は実線58の流れに従い、2Tの遅延線54を通過した信号と通過しない信号を混合器55により乗算され、雑音成分を抑圧し、混合器56により2乗され、低域通過フィルタ57を通過した後、比較用同期信号52としてコンパレータに入力される。本実施例では、第6実施例に比べ、同期信号が元の信号に対して遅延時間を異ならせて4乗されているため、雑音成分が抑圧され、より同期を保持することができる。
第10図は第1実施例に用いた、弾性表面波マッチドフィルタ12を模式的に示したものである。弾性表面波マッチドフィルタは弾性表面波基板60上に、入力すだれ状電極61と出力符号化電極62が配置されている。入力端子63より拡散信号が入力され、PN符号が符号化電極の極性変化に一致した場合、出力端子64より鋭いピーク状の整合信号が出力される。本実施例の弾性表面波マッチドフィルタを用いれば、検波回路を同期回路を必要とせず、高速に同期捕捉が可能で、しかも低電流で検波信号が得られるという特長を有する。
第11図は第8実施例の弾性表面波マッチドフィルタを模式的に示したものである。図中、第10図と同一箇所は同一番号を付した。通常、弾性表面波基板60は符号化電極部での温度変動による遅延時間変動を抑圧するため、低温度系数を有する水晶を用いる場合が多い。しかし、水晶基板の電気機械結合係数は小さいため、すだれ状電極部のインピーダンスが高くなり、ミスマッチ損失が増大する。そこで、本実施例では、入力すだれ状電極部のみに高結合係数の圧電薄膜65を成膜し、入力すだれ状電極61のインピーダンスを下げ、ミスマッチ損失を抑えている。本実施例を用いれば、温度変動に強く、低損失なマッチドフィルタが得られる。
第12図から第17図は本発明の有効性を示すために、従来の信号波形と、本発明の信号波形を比較したものである。通信方式としては、スペクトラム拡散通信方式を例にとっている。第12図は信号レベルー89.114dBm(1MHz当りの電力のピーク値)、ノイズレベルー98dBmの場合のマッチドフィルタの出力信号波形である。第13図は、同様の条件の従来の遅延検波波形、第14図は、本発明の4段検波回路の出力信号である。従来方式の信号では雑音成分が観測されるが、本発明の方式では、雑音成分はほとんど観測されない。第15図は信号レベルー94.0dBm(1MHz当りの電力のピーク値)、ノイズレベルー92.5dBmの場合のマッチドフィルタの出力信号波形である。第16図は、同様の条件の従来の遅延検波波形、第17図は、本発明の4段検波回路の出力信号である。従来方式の信号では雑音と信号の判別が難しいが、本発明の方式では、雑音成分は充分小さく、信号の判別が可能である。また、信号の同期も明確に現われており、コンパレータ用の同期信号として充分使用可能である。
第18図は本発明の第9実施例の通信装置のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例では、アンテナ10より受信した変調信号は直接マッチドフィルタ12に入力されたが、本実施例では、一旦、発振器66からのキャリアと混合器67により乗算され、中間周波(IF)信号に変換され、マッチドフィルタに入力される。本実施例は、RF信号の周波数が高く(例えば2.4GHz帯)、SAWマッチドフィルタ27、弾性表面波遅延線28、ミサキ29等の動作が難しい場合に有効である。
第19図は本発明の第10実施例の通信装置のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例は、スペクトラム拡散通信方式の例であるが、本実施例は、BPSK方式の直接変調に関するものである。入力端子68から入力されたデジタル信号は、直接、n段乗算回路4に入力される。n段乗算回路4から出力された信号は発振器69により生じさせたキャリアを混合器70により乗算させ、高周波帯に変調した後、増幅器71により増幅され、アンテナ72より出力される。受信側では、アンテナ72より入力された受信変調信号は、増幅器73により増幅され、n段乗算検波回路13により、高S/Nの復調検波信号が得られる。得られる復調検波信号は、パルスの幅が広い。そこで、波形成形回路74により、適当なパルス幅比のデジタル信号に変換され、出力端子75より出力される。本実施例は、BPSK方式の直接変調に関するものであるが、本発明は、スペクトラム拡散通信方式以外の方式にも適用可能である。
第20図は本発明の第11実施例のブロック図である。図中、第10実施例の第19図と同一箇所は同一番号を付した。本実施例は、第10実施例と同様、BPSK方式の直接変調に関するものである。第10実施例では、アンテナ72より受信した変調信号は直接n段乗算検波回路13に入力されたが、本実施例では、一旦、発振器76からのキャリアと混合器77により乗算され、中間周波(IF)信号に変換され、n段乗算検波回路13に入力される。本実施例は、RF信号の周波数が高く(例えば2.4GHz帯)、遅延線、ミキサ等の動作が難しい場合に有効である。
第21図は本発明の第12実施例のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例のスペクトラム拡散通信方式では、アンテナ10より受信した変調信号はマッチドフィルタ12に入力されたが、本実施例では、コンボルバ78に入力される。コンボルバ78にはPNコード発生器79のデジタル信号を、発振器80のキャリアと混合器81により変調をかけ、アンテナからの入力信号と畳み込み積分される。第1実施例では、SAWマッチドフィルタを用いていたため、PN符号を変化させる事が難しい。しかし、本発明では、コンボルバーを用いているため、PN符号が変化する場合にも対応可能である。第22図は弾性表面波を用いたコンボルバの構造を模式的に示したものである。入力端子82からは入力信号が入力され、また、入力端子83には参照信号が入力され、コンボリューション出力が出力端子84より出力される。コンボルバ内部には弾性表面波基板85と入力すだれ状電極86、87が配置され、非線形相互作用領域88では、入力された2種の信号の空間積分によるコンボリューション出力が得られる。
第23図は本発明の第13実施例のブロック図である。図中、第1実施例の第1図と同一箇所は同一番号を付した。第1実施例のスペクトラム拡散通信方式では、アンテナ10より受信した変調信号はマッチドフィルタ12に入力され、アナログ信号処理により、整合信号を得ていたが、本実施例では、先ず、受信信号をデジタル信号に変換し、その後、デジタル演算装置89により、情報信号の復調を行なっている。図24はデジタル演算装置89の処理内容を示している。入力端子90にはデジタル化された拡散信号が入力され、演算装置部では、PN符号と随意、相関処理を施し、相関出力があるレベルを超えた場合に出力端子91よりデジタル信号が出力される。本実施例を用いれば、情報速度が比較的低速の場合は、回路の低価格化に有効である。
第25図は本発明を用いた通信システムを示している。本実施例はLANに本方式の通信装置を用いたものである。LAN用ケーブル92に本通信装置96、97が接続され、各端末93、94には本通信装置95、98が接続されている。また、各端末99、100に本通信装置101、102を接続し、各端末間で(有線系を介さず)自由に通信を行うことができる。本実施例を用いれば、各端末ではLANケーブルに接続する必要が無いため、端末を自由に動かす事(レイアウト)ができる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、対雑音性能を上げることが可能となり、通信装置の高信頼性化、通信距離の拡大が可能となり、信頼性の高い通信システムが実現できる。
Claims (9)
- 2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を利用した通信装置であって、送信側で前記デジタル情報数列の内、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を数列の要素として生成し、1ビットシフトした状態で同様の演算を行ない次の要素を決定し、そのようにして順次形成された数列を、直接、または変調して送信する事を特徴とする通信装置。
- 受信側では受信信号を、直接、または復調した後、2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を形成し、前記デジタル情報数列の内、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を数列の要素として生成し、次に1ビットシフトした状態で同様の演算を行ない次の要素を決定し、そのようにして順次形成された数列を1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生する事を特徴とする通信装置。
- 2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を利用した通信装置であって、送信側で前記記デジタル情報数列の内、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を数列の要素として生成する。次に1ビットシフトした状態で同様の演算を行ない次の要素を決定sし、そのようにして順次形成された数列を、直接、または変調して送信し、受信側では直接、または復調した後に、2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を形成し、上記デジタル情報数列の内、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を数列の要素として生成し、1ビットシフトした状態で同様の演算を行ない次の要素を決定し、そのようにして順次形成された数列を1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生する事を特徴とする通信装置。
- 請求項2記載の通信装置において、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を新たな数列の要素として生成する手段として、直接、あるいは変調信号で、1情報ビット信号周期Tとすると、Tから(n−1)T時間前(nは3以上)の信号と現在の信号を全て乗算して、元の1と−1に対応させたデジタル情報数列の情報を有する信号を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生する事を特徴とする通信装置。
- 請求項2記載の通信装置において、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を新たな数列の要素として生成する手段として、直接、あるいは変調信号で、1情報ビット信号周期Tに対応した遅延時間を有する1T遅延線を縦続に、多(n−1)段に設け、受信信号を遅延線の初段に入力し、それぞれの段の遅延線出力と元の受信信号を乗算し、元の1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生することを特徴とする通信装置。
- 請求項2記載の通信装置において、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を新たな数列の要素として生成する手段として、直接、あるいは変調信号で、1情報ビット信号周期Tに対応した遅延時間を有する(n−1)個の1T、2T……(n−1)T遅延線を設け、受信信号をそれぞれの遅延線に入力し、それら遅延線の出力と元の信号を乗算し、元の1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生することを特徴とする通信装置。
- 請求項3記載の通信システムにおいて、2値のデジタル情報を1と−1に対応させたデジタル情報数列を、送信側で、n個(nは3以上)の部分数列の各要素の乗算値を新たな数列の要素として生成し順次形成されたデジタル情報信号を、さらに、PN(疑似雑音)符号によりスペクトラム拡散変調して送信し、受信側では受信信号を、スペクトラム拡散復調した後、n個の部分数列に対応した信号を順次、乗算することにより、元の1と−1に対応させたデジタル情報数列を再生し、さらにその情報からデジタル情報を再生することを特徴とする通信システム。
- スペクトラム拡散通信システムの受信側の同期再生手段として、1情報ビット信号周期Tとすると、Tから(n−1)T時間前(nは3以上)の信号と現在の信号を全て乗算して、信号同期信号を再生することを特徴とする通信装置。
- スペクトラム拡散通信システムの受信側の同期再生手段として、1情報ビット信号周期Tとすると、Tから(n−1)T時間前(nは3以上)の信号と現在の信号を全て乗算して、さらにその信号を2乗して信号同期信号を再生することを特徴とする通信装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP1996/002042 WO1998004075A1 (fr) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | Materiel et systeme de communication |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3769301B2 JP3769301B2 (ja) | 2006-04-26 |
JP3769301B6 true JP3769301B6 (ja) | 2008-09-24 |
Family
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