JP3769158B2 - ダンプカーにおける荷箱昇降制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンプカーにおける荷箱昇降制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体フレームに上下揺動可能に枢支した荷箱と、この荷箱と車体フレーム間に設けた油圧シリンダと、この油圧シリンダと油圧源・油タンクとの間に介装されるダンプ切換弁と、このダンプ切換弁のスプール弁体を荷箱上げ位置・中立位置・荷箱下げ位置の三位置間で強制摺動させるスプール駆動手段と、スプール弁体の作動位置を任意に選択操作するための操作入力手段と、その操作入力手段への操作入力に応じてスプール弁体の作動位置が切換えられるようにスプール駆動手段を制御する制御手段とを備え、操作入力手段には、スプール弁体の荷箱上げ位置・中立位置・荷箱下げ位置にそれぞれ対応して上げ操作部・中立操作部・下げ操作部が設定されるダンプカーにおける荷箱昇降制御装置は、例えば特開平8−156674号公報に開示されるように従来公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来普通のダンプカーに使用されるダンプ切換弁において、スプール弁体の摺動位置と、弁を通過する作動油の流量との関係は、例えば図14に例示したように中立位置N〜第1中間位置A1間の領域と、第2中間位置A2〜荷箱下げ位置D間の領域とにおいては流量変化が殆どなく(即ちこれらの領域は無効ストローク区間であり)、また第1中間位置A1〜第2中間位置A2間の領域では、第1中間位置A1を過ぎた当初は緩やかに増加してゆき、第2中間位置A2に近づくにつれて急激に(即ち概ね二次曲線的に)増加するような変化傾向があった。
【0004】
ところが従来では、スプール弁体が荷箱上げ位置又は中立位置にある状態で操作入力手段の下げ操作部が操作入力されると、スプール弁体を中立位置Nから荷箱下げ位置Dまでの全区間に亘り最大速度で瞬間的に切換移動させるようにしていたので、その下げ操作部への操作入力と略同時に流量が急激に増大変化してしまい、そのため、荷箱の下方揺動開始の際に切換えショックが少なからず発生し、荷箱や車体をふらつかせ、その姿勢が不安定になる等の問題があった。
【0005】
またダンプカーでは、荷箱内の砂利等の積載物を少しずつ降ろすような場合に荷箱をその下方揺動途中で一時停止させることがあるが、その停止の際に、従来では中立操作部への操作入力に基づき荷箱下げ位置のスプール弁体を中立位置まで最大速度で瞬間的に切換移動させるようにしているため、流量の急激な減少変化に因り荷箱の下方揺動停止の際に切換えショックが少なからず発生し、上記と同様の問題があった。
【0006】
そこで此のような問題を解決するために、本発明者は、スプール弁体が中立位置Nと荷箱下げ位置Dとの間を摺動するときの摺動速度をその全摺動区間で一定の低速度に制御するようにした改良技術1(図12の(1)を参照)と、これを更に改良して一層のショック低減を図るために、第1中間位置A1〜第2中間位置A2の摺動区間だけ低速としてそれ以外の無効ストローク区間(N〜A1間、A2〜D間)では最大速度で急速に摺動させるようにした改良技術2(図12の(2)を参照)とを、既に特願平11−155520号において提案している。而して、これらの改良技術によれば、それ以前の従来技術(即ち中立位置と荷箱下げ位置との間の全摺動区間でスプール弁体を高速で一気に切換摺動させるようにしたもの)と比べると、荷箱の下方揺動開始または下方揺動停止の際のショックをある程度は低減できる効果がある。
【0007】
しかしながら上記改良技術2においても、中立位置Nと荷箱下げ位置D間の一部摺動区間(A1〜A2間)ではスプール弁体が一定の低速度で摺動するため、特に第1中間位置A1の近くで流量変化が必要以上に緩慢となってしまい、それだけ弁切換時間が無用に長くなる不都合がある。また、このような不都合のない程度にスプール弁体の摺動速度を多少速くした場合には、特に第2中間位置A2の近くの領域では流量変化が比較的大きくなってショック低減効果が十分には発揮されなくなる不都合がある。
【0008】
即ち、上記改良技術にあっても、後者の不都合を回避するために弁体摺動速度を十分遅く設定すれば、前者の不都合が強く現れてしまい、またその前者の不都合を回避するために弁体摺動速度を多少速めに設定すれば、後者の不都合が強く現れてしまうといった相反する問題がある。
【0009】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであって、上記従来装置の問題や、上記改良技術の相反する問題を一挙に解決することができる、ダンプカーにおける荷箱昇降制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、車体フレームに上下揺動可能に枢支した荷箱と、この荷箱と車体フレーム間に設けた油圧シリンダと、この油圧シリンダと油圧源・油タンクとの間に介装されるダンプ切換弁と、このダンプ切換弁のスプール弁体を荷箱上げ位置・中立位置・荷箱下げ位置の三位置間で強制摺動させるスプール駆動手段と、スプール弁体の作動位置を任意に選択操作するための操作入力手段と、その操作入力手段への操作入力に応じてスプール弁体の作動位置が切換えられるようにスプール駆動手段を制御する制御手段とを備え、操作入力手段には、スプール弁体の荷箱上げ位置・中立位置・荷箱下げ位置にそれぞれ対応して上げ操作部・中立操作部・下げ操作部が設定されるダンプカーにおいて、制御手段が、スプール弁体が荷箱上げ位置又は中立位置にある状態で下げ操作部が操作入力されたときに、スプール弁体の中立位置から荷箱下げ位置までの摺動区間で、切換弁を通過する油の流量とスプール弁体の摺動位置とがリニアな関係になくてもその油の流量変化率が略一定となるように、スプール駆動手段を自動制御することを特徴とする。
【0011】
この特徴によれば、スプール弁体の中立位置から荷箱下げ位置までの摺動区間で、切換弁を通過する油の流量とスプール弁体の摺動位置とがリニアな関係になくても、その摺動区間で流量が略一定の変化率で増加するようにスプール駆動手段を自動制御して、弁体の位置変化に対する流量増加変化の小さい領域では摺動速度を比較的高く、大きい領域では摺動速度を比較的低くするようにしたから、該弁体を無用に低速で摺動させ続けなくても、荷箱の下方揺動開始の際に流量が急激に増加変化することが回避され、その揺動開始の際のショックが効果的に軽減されると共に該弁の切換移動時間の短縮が図られる。
【0012】
また請求項2の発明は、前記ダンプカーにおいて、制御手段が、スプール弁体が荷箱下げ位置にある状態で中立操作部が操作入力されたときに、スプール弁体の荷箱下げ位置から中立位置までの摺動区間で、切換弁を通過する油の流量とスプール弁体の摺動位置とがリニアな関係になくてもその油の流量変化率が略一定となるように、スプール駆動手段を自動制御することを特徴とする。
【0013】
この特徴によれば、スプール弁体の荷箱下げ位置から中立位置までの摺動区間で、切換弁を通過する油の流量とスプール弁体の摺動位置とがリニアな関係になくても、その摺動区間で流量が略一定の変化率で減少するようにスプール駆動手段を自動制御して、弁体の位置変化に対する流量減少変化の小さい領域では摺動速度を比較的高く、大きい領域では摺動速度を比較的低くするようにしたから、弁体を無用に低速で摺動させ続けなくても、荷箱の下方揺動停止の際に流量が急激に減少変化することが回避され、その揺動停止の際のショックが効果的に軽減されると共に弁の切換移動時間の短縮が図られる。
【0014】
また請求項3の発明は、請求項1又は2の発明の前記特徴に加えて、制御手段が、スプール弁体の前記摺動区間のうち、無効ストロークとなる区間では該弁体を最大速度で急速に摺動させるようにスプール駆動手段を制御し、またその他の区間では、切換弁を通過する油の流量と該弁体の摺動位置との予め求められた関係特性に基づいてその流量変化率が略一定となるようにスプール駆動手段を自動制御することを特徴とする。
【0015】
この特徴によれば、スプール弁体の無効ストローク区間では、該弁体を最大速度で急速に(即ち瞬間的に)摺動させる一方、その他の区間では、切換弁を通過する油の流量と弁体位置との予め求められた関係特性を利用して、その油の流量変化率が略一定となるようにスプール駆動手段が制御されるため、スプール弁体に無効ストロークが有っても、弁切換時間の短縮を図りながら全体として弁体の駆動制御を極力単純化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0017】
図1〜図14は本発明の一実施例を示すもので、図1はダンプカーの要部側面図、図2はダンプ切換弁及びアクチュエータの拡大図、図3は作用の説明図、図4は操作盤の正面図、図5及び図6は制御系のブロック図、図7は制御手順を示すフローチャートの第1分図、図8は同フローチャートの第2分図、図9は図8のフローチャートにおけるステップ25,31の処理Xの一例を示すサブルーチン、図10は、図8のフローチャートにおけるステップ35の処理Zの一例を示すサブルーチン、図11はスプール弁体の位置と移動速度との関係を示すグラフ、図12は、スプール弁体の変位と該変位に伴う流量変化を従来例の改良技術と比較して示すタイミンクチャートであって、特に(1)は改良技術1を、また(2)は改良技術2を、(3)は本発明の実施例をそれぞれ示している。また図13は、スプール弁体の摺動位置とポートとの関係を示す説明図、図14は、本発明を含めた一般的なダンプ切換弁のスプール弁体の位置と弁の通過流量との関係を示すグラフである。
【0018】
図1に示すように、ダンプカーVの車体フレーム1の前部にはキャビン2が設けられており、このキャビン2の後部に荷箱3が起立・伏倒自在に枢支される。車体フレーム1と荷箱3との間には単動式の油圧シリンダ4が設けられており、油圧シリンダ4を伸長駆動することにより荷箱3は起立し、また油圧シリンダ4を収縮駆動することにより荷箱3は伏倒する。
【0019】
キャビン2の下部に配置されたエンジンEには、その出力を随時に取出可能なPTO装置5が接続されており、このPTO装置5には、これにより駆動される油圧源としての油圧ポンプ6が連動連結される。この油圧ポンプ6が油タンク7から汲み上げるオイルがダンプ切換弁8を経て油圧シリンダ4に供給されると、油圧シリンダ4が伸長して荷箱3が起立する。また荷箱3が伏倒する場合には、荷箱3の自重で油圧シリンダ4が収縮し、油圧シリンダ4内のオイルはダンプ切換弁8を経て油タンク7に還流する。
【0020】
エアタンク9にソレノイド弁10を介して接続されたエアシリンダ11により、PTO装置5の「接」・「断」が切り換えられる。また、ダンプ切換弁8にはスプール駆動手段としてのアクチュエータ12が連設されており、このアクチュエータ12により、後述するようにダンプ切換弁8のスプール弁体18が荷箱上げ位置U、中立位置N及び荷箱下げ位置Dの三位置間で強制摺動させて切換えられる。
【0021】
キャビン2の内部にはエンジンの始動・停止を操作するキースイッチ13と、荷箱3の昇降を操作する操作入力手段としての操作盤14とが設けられる。車体の適所には制御手段としての電子制御ユニットECUが設置され、この電子制御ユニットECUは、キースイッチ13及び操作盤14からの信号に基づき、ソレノイド弁10及びアクチュエータ12の作動を制御する。
【0022】
次に、図2を参照しながらダンプ切換弁8の構造を説明する。
【0023】
ダンプ切換弁8の弁函15には、油圧ポンプ6の吐出側に連なる第1油路L1と、油タンク7に連なる第2油路L2と、油圧シリンダ4に連なる第3油路L3と、油圧シリンダ4に連なってダンプ切換弁8から油圧シリンダ4へのオイルの流れのみを許容する一方向弁16を介装した第4油路L4とが形成される。弁函15に穿設したスプール孔17には、第1油路L1及び第4油路L4に連通する第1ポートP1と、第2油路L2に連通する第2ポートP2と、第3油路L3に連通する第3ポートP3とが形成される。一方、スプール孔17に摺動自在に嵌合するスプール弁体18にはグルーブ18aが形成されており、このグルーブ18aの左端に隣接するランド部外周には、先細の切欠き18b…が周方向に間隔をおいて複数個形成される。尚、この切欠き18bの存在により、スプール弁体18が第1中間位置A1を過ぎて第2中間位置A2に向かう当初における流量変化のスプール位置変化に対する増加変化率を、図14に示す如く比較的緩やかなものとしている。
【0024】
図2はスプール弁体18が中立位置Nにある状態を示しており、ここからスプール弁体18が一定量右動すると図3(A)に示す荷箱上げ位置Uとなり、また一定量左動すると図3(B)に示す荷箱下げ位置Dとなる。
【0025】
次に、図2を参照しながらアクチュエータ12の構造を説明する。
【0026】
弁函15の左端に結合されたガイド筒19の左端に、第1ギヤハウジング20及び第2ギヤハウジング21が結合される。スプール弁体18の左端はガイド筒19の内部に延びており、そこに雌ねじ部材22がピン23で結合される。雌ねじ部材22の外周に軸方向に刻設された溝22aには、ガイド筒19に螺入したボルト24の先端が係合しており、これによりスプール弁体18は回転を規制された状態で軸方向の摺動を許容される。
【0027】
第1ギヤハウジング20には、前記雌ねじ部材22に螺合する雄ねじ部材25がボールベアリング26及びシール部材27を介して回転自在に支持される。第1ギヤハウジング20及び第2ギヤハウジング21の内部に延出する雄ねじ部材25の左端には、トルクリミッタ28を介して第4ギヤ29が支持されており、第1ギヤハウジング20の外側面に設けたモータ30の第1ギヤ31が、中間軸32に設けた第2ギヤ33及び第3ギヤ34を介して前記第4ギヤ29に噛合する。一方、第2ハウジング21の外側面に設けたポテンショメータ35が第5ギヤ36及び第6ギヤ37を介して雄ねじ部材25に接続される。
【0028】
而して、モータ30により雄ねじ部材25を回転させると、それに噛合する雌ねじ部材22と共にスプール弁体18が軸方向に駆動される。そして、スプール弁体18の摺動位置がポテンショメータ35によって検出される。而してポテンショメータ35は、スプール弁体18の位置を検出してその検出情報を制御手段としての電子制御ユニットECUに送る位置検出手段を構成する。
【0029】
次に、図4に基づいて操作盤14の構造を説明する。
【0030】
操作盤14には、電源スイッチ38、電源ランプ39及び3個の操作スイッチ40,41,42が設けられる。電源スイッチ38は一度押すと閉成して電源ランプ39が点灯し、再び押すと開成して電源ランプ39が消灯する。電源スイッチ38が閉成しているとき、即ち電源ランプ39が点灯しているとき、上げスイッチ40、中立スイッチ41又は下げスイッチ42を閉成すると、アクチュエータ12が作動してダンプ切換弁8のスプール弁体18を荷箱上げ位置U、中立位置N又は荷箱下げ位置Dに駆動する。
【0031】
図5に示すように、上げスイッチ40、中立スイッチ41又は下げスイッチ42の操作に基づいて、電子制御ユニットECUに設けたPTO切換手段46がソレノイド弁10を駆動し、PTO装置5の「接」・「断」が切り換えられる。
【0032】
図6に示すように、電子制御ユニットECU内に設けられる目標位置切換手段50は、各スイッチ40〜42の操作状態と、ポテンショメータ35が検出する弁体位置とに基づいて目標位置を選択的に切換え、その切換えに際しては、複数の固定目標位置U,N,A1,A2及びD、並びに目標流量・位置変換手段51から出力される可変目標位置の何れかが、各スイッチ40〜42の操作状態とスプール弁体18の摺動位置とに応じて選択的に出力される。
【0033】
前記目標流量・位置変換手段51には、これに目標流量を出力する目標流量設定手段52が接続される。この目標流量設定手段52は、ポテンショメータ35が検出する弁体位置を監視しており、スプール弁体18の第1中間位置A1から第2中間位置A2に至るまでの間の摺動過程では、目標流量をそれが略一定の時間変化率で増加するように一定の時間間隔で出力し、またその逆にスプール弁体18の第2中間位置A2から第1中間位置A1に至るまでの間の摺動過程では、目標流量をそれが略一定の時間変化率で減少するように一定の時間間隔で出力する。そして前記目標流量・位置変換手段51は、前記目標流量設定手段52から出力された目標流量と、流量/位置対応データ記憶手段53に予め記憶された流量/位置対応データとに基づいて、目標流量に応じた目標位置を目標位置切換手段50に出力する。
【0034】
その目標位置切換手段50が目標位置を位置制御手段54に出力すると、その位置制御手段54は目標位置に応じたモータ駆動信号を出力してアクチュエータ12のモータ30を駆動し、これにより、ダンプ切換弁8のスプール弁体18が目標位置に向かって摺動する。このとき、スプール弁体18の実際の摺動位置がポテンショメータ35から目標流量設定手段52、目標位置切換手段50及び位置制御手段54にフィードバックされ、スプール弁体18の摺動位置を目標位置に収束させる。
【0035】
前記流量/位置対応データ記憶手段53には、予め実験等により求められた流量/位置対応データ、例えばデータテーブル、データマップ或いは近似式が記憶されており、そのデータテーブルの一例を次の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
このデータテーブルにおいてスプール位置0.0 mmは、スプール弁体18がその中立位置N(図13の(a))より所定の無効ストローク区間を移動して、そのランド部外周の切欠き18bの端が第3ポートP3に掛かって同ポートを開き始める位置、即ち第1中間位置A1(図13の(b))に対応しており、この時の作動油の流量Qは0L/min である。またスプール位置4.6 mmは、スプール弁体18が最大開度(従って流量Qが最大150L/min )に達した第2中間位置A2(図13の(c))に対応するものであって、前記スプール位置0.0 mmを起点として荷箱下げ位置D側に4.6 mm変位した位置である。而してスプール弁体18のA1〜A2の摺動区間内においては、作動油の流量Qは一定間隔(図示例では10L/min 刻み)で複数段階に設定され、その各段階の流量Qに対応したスプール位置がそれぞれ実験等により予め求められる。従ってスプール弁体18の位置制御を、該弁体が一定の時間間隔で上記各段階のスプール位置に来るように行なうようにすれば、作動油の流量QをA1〜A2の区間で略一定の時間変化率で増減変化させることができる。
【0038】
上記データテーブルに代えて、作動油流量と弁体位置の関係特性を示す図14のようなデータマップを予め実験データより作成して流量/位置対応データ記憶手段53に記憶させるようにしてもよい。
【0039】
更に上記データテーブルやマップに代えて、作動油流量と弁体位置の関係特性を示す近似式を流量/位置対応データ記憶手段53に記憶させるようにしてもよい。即ち、図14に示したスプール位置・流量特性のうち、特にスプール弁体18のA1〜A2の摺動区間では、作動油の流量Qと、スプール弁体18の摺動位置xとは予め行われた実験データの解析により、Q=F(x)という近似式で表すことが可能であり、そのFの逆関数をF′で表すと、x=F′(Q)となり、この近似式を用いて目標流量に応じた目標位置を演算することができる。
【0040】
而して電子制御ユニットECUからの指令でアクチュエータ12が作動してダンプ切換弁8のスプール弁体18が荷箱上げ位置Uに置かれた状態では、図3(A)から明らかなように、油圧ポンプ6により油タンク7から汲み上げられたオイルが第1油路L1、第1ポートP1、第4油路L4及び一方向弁16を経て油圧シリンダ4に供給され、油圧シリンダ4が伸長することにより荷箱3が起立する。
【0041】
またスプール弁体18が中立位置Nに置かれた状態では、図2から明らかなように、油圧ポンプ6により油タンク7から汲み上げられたオイルが第1油路L1、第1ポートP1、グルーブ18a、第2ポートP2及び第2油路L2を経て油タンク7に還流する一方、第3ポートP3(従って第3油路L3)がスプール12で閉塞され、且つ第4油路L4が一方向弁16で閉塞されることにより、油圧シリンダ4がロックされて荷箱3はその位置に停止する。
【0042】
さらにスプール弁体18が荷箱下げ位置Dに置かれた状態では、荷箱3の自重で油圧シリンダ4のオイルが第3油路L3、第3ポートP3、グルーブ18a、第2ポートP2及び第2油路L2を順次経て油タンク7に還流し、荷箱3は伏倒する。
【0043】
次に、前記実施例の作用を、図7〜図10のフローチャートを参照しながら説明する。
【0044】
先ず、図7のフローチャートにおいて、キースイッチ13を閉成してエンジンEを運転した状態で操作盤14の電源スイッチ38を閉成すると(ステップS1)、電源がONして電源ランプ39が点灯するとともに、スプール最終目標位置データ変換手段47が出力するスプール目標位置が中立位置Nに初期設定される(ステップS2)。次いでステップS3で上げスイッチ40の操作が確認された場合には、電子制御ユニットECUからの指令でソレノイド弁10が作動してPTO装置5が「接」になると共に、油圧ポンプ6が駆動され(ステップS4)、次いでステップS5でスプール目標位置が荷箱上げ位置Uに設定される。また、ステップS6で中立スイッチ41の操作が確認された場合には、PTO装置5が現状維持されるとともに(ステップS7)、スプール目標位置が中立位置Nに設定される(ステップS8)。更にステップS9で下げスイッチ42の操作が確認された場合には、PTO装置5が「断」状態に切換えられ(ステップS10)、次いでステップS11でスプール目標位置が荷箱下げ位置Dに設定される。尚、何れのスイッチ40〜42の操作も確認されない場合には、PTO装置5が現状維持されると共に(ステップS12)、スプール目標位置も現状維持される(ステップS13)。
【0045】
次に図8のフローチャートに移り、ステップS20で、スプール目標位置が荷箱上げ位置Uであると判断された場合には、先ずステップS21で、ポテンショメータ35により検出されたスプール弁体18の位置が中立位置Nより上げ側か下げ側かが判断される。そして上げ側と判断された場合にはステップS22でスプール弁体18が荷箱上げ位置Uに到達しているか否かが判断され、到達していない場合はスプール弁体18を最大速度で上げ側、即ち荷箱上げ位置U側に急速に摺動させ(ステップS23)、到達している場合はスプール弁体18をそのまま荷箱上げ位置Uに停止させる(ステップS24)。
【0046】
またステップS21でスプール弁体18の位置が中立位置Nより下げ側であると判断された場合には、ステップS25で処理Xを行う。この処理Xは、図9に示すサブルーチンを実行することにより行われるものであり、先ず、ステップS100でスプール弁体18の位置が第1中間位置A1よりも上げ側か下げ側かが判断され、上げ側と判断された場合にはスプール弁体18を上げ側、即ち荷箱上げ位置U側に最大速度で急速に摺動させ(ステップS101)、また第1中間位置A1よりも下げ側と判断された場合には、ステップS102でスプール弁体18の位置が第2中間位置A2よりも上げ側か下げ側かが判断され、上げ側である場合には、ステップS103に移って、流量変化率(dQ/dt)を略一定として流量が減少するよう目標流量Qを設定し、更にステップS104で目標流量Qに対応したスプール目標位置xに向かってスプール弁体18を摺動させる。またステップS102でスプール弁体18の位置が第2中間位置A2よりも下げ側にあると判断されると、ステップS105に移って、スプール弁体18を上げ側、即ち第2中間位置A2側に最大速度で急速に摺動させる。
【0047】
またステップS26でスプール目標位置が中立位置Nであると判断された場合には、先ずステップS27でスプール弁体18の位置が中立位置Nより上げ側か下げ側かが判断される。そして上げ側と判断された場合にはステップS28でスプール弁体18が中立位置Nに到達しているか否かが判断され、到達していない場合はスプール弁体18を最大速度で下げ側、即ち中立位置側に急速に摺動させ(ステップS29)、到達している場合はスプール弁体18をそのまま中立位置Nに停止させる(ステップS30)。またステップS27でスプール弁体18の位置が中立位置Nより下げ側であると判断された場合には、ステップS31で処理Xを行う。この処理Xは、図9に示すサブルーチンを実行することにより前記ステップS25と同様の処理態様で行われる。
【0048】
さらにステップS26でスプール目標位置が中立位置でないと判断された場合は、ステップS32でスプール目標位置が荷箱下げ位置Dとされる。そして先ずステップS33でスプール弁体18の位置が中立位置Nより上げ側か下げ側かが判断される。そして下げ側と判断された場合にはステップS34でスプール弁体18が荷箱下げ位置Dに到達しているか否かが判断され、到達していない場合には、ステップS35で処理Yを行う。この処理Yは、図10に示すサブルーチンを実行することにより行われるものであり、先ず、ステップS200でスプール弁体18の位置が第2中間位置A2よりも上げ側か下げ側かが判断され、下げ側にある場合にはスプール弁体18を下げ側、即ち荷箱下げ位置D側に最大速度で急速に摺動させ(ステップS201)、また第2中間位置A2よりも上げ側にある場合には、ステップS202でスプール弁体18の位置が第1中間位置A1よりも上げ側か下げ側かが判断され、下げ側にある場合には、ステップS203に移って、流量変化率(dQ/dt)を略一定として流量が増加するよう目標流量Qを設定し、更にステップS204で目標流量Qに対応したスプール目標位置xに向かってスプール弁体18を摺動させる。またステップS202でスプール弁体18の位置が第1中間位置A1よりも上げ側にあると判断された場合には、ステップS205に移って、スプール弁体18を下げ側、即ち第1中間位置A1側に最大速度で急速に摺動させる。
【0049】
またステップS34でスプール弁体18が荷箱下げ位置Dに到達していると判断された場合は、スプール弁体18をそのまま荷箱下げ位置Dに停止させる(ステップS36)。またステップS33でスプール弁体18の位置が中立位置Nより上げ側であると判断された場合には、ステップS37に移って、スプール弁体18を最大速度で下げ側、即ち第1中間位置A1側に急速に摺動させる。
【0050】
次にステップS38で電源スイッチ38が開かれたか否かが判断され、開かれていない場合はステップS3に戻って一連の制御手順を繰り返し、また開かれた場合は電源をOFFにすると共に電源ランプ39を消灯する。
【0051】
図11は、以上の制御過程におけるスプール弁体18の位置と移動速度との関係を示している。スプール弁体18は、それが中立位置Nと荷箱上げ位置Uとの間の全区間を摺動するときと、中立位置Nと荷箱下げ位置Dとの間の一部区間(即ちN〜A1間の無効ストローク区間と、A2〜Dの無効ストローク区間)を摺動するときは、最大速度で急速に摺動するになっているが、それ以外の区間(即ちA1〜A2の区間)を摺動するときは、流量変化率(dQ/dt)が略一定となるような前述の位置制御に応じた移動速度で摺動するようになっている。
【0052】
また図12の(3)は、スプール弁体18を中立位置Nと荷箱下げ位置Dとの間で切換える過程での該弁体18の位置と通過油の流量とのタイミングチャートを示している。例えば、荷箱の停止状態で下げスイッチ42を閉成すると、それまで中立位置Nにあったスプール弁体18が第1中間位置A1まで最大速度で急速に摺動し、次いで第1中間位置A1から第2中間位置A2までは、スプール弁体18は流量増加変化率(dQ/dt)が略一定となるよう目標流量に応じた目標位置に位置制御されながら下げ側へ摺動する。そしてスプール弁体18は第2中間位置A2に達すると、荷箱下げ位置Dまで最大速度で急速に摺動する。従って下げスイッチ42の閉成と略同時に作動油の流量Qは、スプール弁体18が荷箱下げ位置Dに到達するまで、略一定の時間変化率で増加変化してゆき、荷箱下げ位置Dに到達するのと略同時に一定流量となり、以後は荷箱が一定速度で下降する。
【0053】
一方、荷箱の下降状態で中立スイッチ41を閉成すると、それまで荷箱下げ位置Dにあったスプール弁体18が第2中間位置A2まで最大速度で急速に摺動し、次いで第2中間位置A2から第1中間位置A1まではスプール弁体18は流量変化率(dQ/dt)が略一定となるよう目標流量に応じた目標位置に位置制御されながら上げ側へ摺動する。そしてスプール弁体18は、第1中間位置A1に達すると、中立位置Nまで最大速度で急速に摺動する。従って中立スイッチ41の閉成と略同時に流量Qは、スプール弁体18が中立位置Nに到達するまで略一定の時間変化率で減少変化してゆき、中立位置Nに到達するのと略同時にゼロとなって、荷箱の下降が停止する。尚、図示例ではスプール弁体18の、中立位置Nと荷箱下げ位置D間の切換所要時間を約1.5秒に設定しているが、その切換所要時間はダンプ切換弁12の性能や使用環境、作業条件等に応じて適宜設定可能である。
【0054】
上記のようにスプール弁体18の中立位置Nと荷箱下げ位置Dとの間の摺動区間においては、スプール弁体18の位置と流量とがリニアな関係になくても(図14参照)、その摺動区間で流量変化率(dQ/dt)が略一定となるため、該弁体18の位置変化に対する流量変化の小さい領域(例えば第1中間位置A1近くの領域)では摺動速度が比較的高く、大きい領域(例えば第2中間位置A2近くの領域)では摺動速度が比較的低くなる。従って図12の(1),(2)に示す従来の改良技術のようにスプール弁体を無用に低速で摺動させ続けなくても、荷箱の下方揺動開始の際に流量が急激に変化することが回避されるから、その揺動開始の際のショックを効果的に軽減できると共にダンプ切換弁8の切換移動時間を極力短縮できる。
【0055】
また図示例では、スプール弁体18の中立位置Nと荷箱下げ位置Dとの間の全摺動区間のうち、無効ストロークとなる両端の区間N〜A1,A2〜Dで該弁体18を最大速度で瞬間的に摺動させるようにしており、またその他の区間A1〜A2においてのみ、流量と弁体位置との予め求められた関係特性(即ち前述の流量/位置対応データテーブル、マップ又は近似式)を利用して、流量変化率dQ/dtが略一定となるようにスプール駆動手段を制御するようにしている。従ってスプール弁体18に無効ストロークが有っても、弁切換時間の短縮を図りながら全体として弁体の駆動制御を極力単純化することができる。
【0056】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。例えば、前記実施例では、スプール弁体18が荷箱下げ位置Dと中立位置N間を摺動する区間の前後にそれぞれ無効ストロークのあるダンプ切換弁8を示したが、本発明(請求項1,2)では、そのような無効ストロークのないダンプ切換弁にも適用可能である。また前記実施例では、スプール弁体18に切欠き18bのあるダンプ切換弁8を示したが、本発明(請求項1,2)では、そのような切欠き18bのないダンプ切換弁にも適用可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、スプール弁体の中立位置から荷箱下げ位置までの摺動区間では、切換弁を通過する油の流量とスプール弁体の摺動位置とがリニアな関係になくても、その摺動区間で流量変化率が略一定となるようにスプール駆動手段を自動制御するので、弁体の位置変化に対する流量変化の小さい領域では摺動速度が比較的高く、大きい領域では摺動速度が比較的低くなり、従って該弁体を無駄に低速で摺動させ続けなくても、荷箱の下方揺動開始の際に流量が急激に変化することが回避されるから、その揺動開始の際のショックを効果的に軽減できると共に該弁の切換移動時間を極力短縮できる。
【0058】
また請求項2の発明によれば、スプール弁体の荷箱下げ位置から中立位置までの摺動区間で、切換弁を通過する油の流量とスプール弁体の摺動位置とがリニアな関係になくても、その摺動区間で流量変化率が略一定となるようにスプール駆動手段を自動制御するので、弁体の位置変化に対する流量変化の小さい領域では摺動速度が比較的高く、大きい領域では摺動速度が比較的低くなり、従って弁体を無駄に低速で摺動させ続けなくても、荷箱の下方揺動停止の際に流量が急激に変化することが回避されるから、その揺動停止の際のショックを効果的に軽減できると共に該弁の切換移動時間を極力短縮できる。
【0059】
また特に請求項3の発明によれば、スプール弁体の前記摺動区間のうち、無効ストロークとなる区間では該弁体を瞬間的に摺動させる一方、その他の区間では、流量と弁体位置との予め求められた関係特性を利用して、その流量変化率が略一定となるようにスプール駆動手段を自動制御するようにしたから、スプール弁体に無効ストロークが有っても、弁切換時間の短縮を図りながら全体として弁体の駆動制御を極力単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダンプカーの要部側面図
【図2】スプール弁及びアクチュエータの拡大図
【図3】作用の説明図
【図4】操作盤の正面図
【図5】制御系のブロック図
【図6】制御系のブロック図
【図7】制御手順を示すフローチャートの第1分図
【図8】制御手順を示すフローチャートの第2分図
【図9】図8のフローチャートにおけるステップ25,31の処理Xの一例を示すサブルーチン
【図10】図8のフローチャートにおけるステップ35の処理Zの一例を示すサブルーチン
【図11】スプール弁体の位置と移動速度との関係を示すグラフ
【図12】スプール弁体の変位と該変位に伴う流量変化を従来例の改良技術と比較して示すタイミンクチャートであって、特に(1)は改良技術1を、また(2)は改良技術2を、(3)は本発明の実施例をそれぞれ示す
【図13】スプール弁体の摺動位置とポートとの関係を示す説明図
【図14】本発明を含めた一般的なダンプ切換弁のスプール弁体の位置と弁の通過流量との関係を示すグラフ
【符号の説明】
A1 第1中間位置
A2 第2中間位置
ECU 電子制御ユニット(制御手段)
D 荷箱下げ位置
N 中立位置
U 荷箱上げ位置
3 荷箱
4 油圧シリンダ
6 油圧ポンプ(油圧源)
7 油タンク
8 ダンプ切換弁
12 アクチュエータ(スプール駆動手段)
14 操作盤(操作入力手段)
18 スプール弁体
35 ポテンショメータ(位置検出手段)
40 上げスイッチ(上げ操作部)
41 中立スイッチ(中立操作部)
42 下げスイッチ(下げ操作部)
Claims (3)
- 車体フレーム(1)に上下揺動可能に枢支した荷箱(3)と、この荷箱(3)と車体フレーム(1)間に設けた油圧シリンダ(4)と、この油圧シリンダ(4)と油圧源(6)・油タンク(7)との間に介装されるダンプ切換弁(8)と、このダンプ切換弁(8)のスプール弁体(18)を荷箱上げ位置(U)・中立位置(N)・荷箱下げ位置(D)の三位置間で強制摺動させるスプール駆動手段(12)と、スプール弁体(18)の作動位置を任意に選択操作するための操作入力手段(14)と、その操作入力手段(14)への操作入力に応じてスプール弁体(18)の作動位置が切換えられるようにスプール駆動手段(12)を制御する制御手段(ECU)とを備え、操作入力手段(14)には、スプール弁体(18)の荷箱上げ位置(U)・中立位置(N)・荷箱下げ位置(D)にそれぞれ対応して上げ操作部(40)・中立操作部(41)・下げ操作部(42)が設定されるダンプカーにおいて、
制御手段(ECU)は、スプール弁体(18)が荷箱上げ位置(U)又は中立位置(N)にある状態で下げ操作部(42)が操作入力されたときに、スプール弁体(18)の中立位置(N)から荷箱下げ位置(D)までの摺動区間で、切換弁(8)を通過する油の流量とスプール弁体(18)の摺動位置とがリニアな関係になくてもその油の流量変化率が略一定となるように、スプール駆動手段(12)を自動制御することを特徴とする、ダンプカーにおける荷箱昇降制御装置。 - 車体フレーム(1)に上下揺動可能に枢支した荷箱(3)と、この荷箱(3)と車体フレーム(1)間に設けた油圧シリンダ(4)と、この油圧シリンダ(4)と油圧源(6)・油タンク(7)との間に介装されるダンプ切換弁(8)と、このダンプ切換弁(8)のスプール弁体(18)を荷箱上げ位置(U)・中立位置(N)・荷箱下げ位置(D)の三位置間で強制摺動させるスプール駆動手段(12)と、スプール弁体(18)の作動位置を任意に選択操作するための操作入力手段(14)と、その操作入力手段(14)への操作入力に応じてスプール弁体(18)の作動位置が切換えられるようにスプール駆動手段(12)を制御する制御手段(ECU)とを備え、操作入力手段(14)には、スプール弁体(18)の荷箱上げ位置(U)・中立位置(N)・荷箱下げ位置(D)にそれぞれ対応して上げ操作部(40)・中立操作部(41)・下げ操作部(42)が設定されるダンプカーにおいて、
制御手段(ECU)は、スプール弁体(18)が荷箱下げ位置(D)にある状態で中立操作部(41)が操作入力されたときに、スプール弁体(18)の荷箱下げ位置(D)から中立位置(N)までの摺動区間で、切換弁(8)を通過する油の流量とスプール弁体(18)の摺動位置とがリニアな関係になくてもその油の流量変化率が略一定となるように、スプール駆動手段(12)を自動制御することを特徴とする、ダンプカーにおける荷箱昇降制御装置。 - 前記請求項1又は2に記載のダンプカーにおける荷箱昇降制御装置において、
制御手段(ECU)は、スプール弁体(18)の前記摺動区間のうち、無効ストロークとなる区間(N〜A1,A2〜D)では該弁体(18)を最大速度で急速に摺動させるようにスプール駆動手段(12)を制御し、またその他の区間(A1〜A2)では、切換弁(8)を通過する油の流量と該弁体(18)の摺動位置との予め求められた関係特性に基づいてその油の流量変化率が略一定となるようにスプール駆動手段(12)を自動制御することを特徴とする、ダンプカーにおける荷箱昇降制御装置。
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