JP3768749B2 - 反応炉 - Google Patents

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    • Y02E20/34Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置を用いた反応炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−179191号公報(特願平9−357263号)には、複数の反応管により横に並んだ複数の反応管列を構成し、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置を用いて炉内の温度を上昇させて複数の反応管における反応効率を向上させる技術が開示されている。高温空気燃焼技術は、通産省の援助のもと、NEDOの事業の一つとして開発された技術であり、例えば1996年に発行された月間「省エネルギー」9月号にその内容が詳しく説明されている。この高温空気燃焼技術では、燃焼用空気を800℃以上の高温まで予熱し、且つ高速で燃焼室に燃焼用空気を吹き込み、しかもその燃焼用空気中に燃料を吹き込んで燃焼を行う。反応炉の燃焼室の内部で高温空気燃焼を行うと、燃焼室内の温度が高くなるだけでなく、燃焼室内の温度場の温度差が小さくなる。そのため複数の反応管を複数の反応管列を構成するように並べても、各反応管を十分に加熱することができると考えられている。しかしながら反応管列の数が多くなると、反応管列が抵抗となるために、反応管列の内部での温度差が大きくなる傾向がある。前述の公報には、反応管列を構成する複数の反応管間の寸法を適当な値とすることにより、反応管列内において生じる温度差を小さくする技術も開示されている。
【0003】
またこの技術は、改質炉及び分解炉等の反応管にも当然にして適用できるものである。ここで改質炉とは、ナフサ等の原料炭化水素を加熱スチームと混合し、改質触媒を充填した反応管にて、外部から供給される熱によって、水素、一酸化炭素、炭酸ガス等に変換する改質反応に用いられる反応炉である。反応管の加熱方式としては、上部加熱型、側面加熱型、テラスウオールがある。改質炉では、耐火レンガを内張りした長方形の炉で、垂直、一列または二列、千鳥型に配置された多数の反応管を内蔵している。炉壁の両側面には多数の短炎輻射式バーナが、反応管を均一に加熱するために、多段に設置されている。反応管の操作条件としては、一般に10〜28kg/cm2/G、操作温度800〜850℃である。また熱分解炉では、炭化水素と蒸気の混合流体とを高温(700〜1,000℃)に加熱して分解し、エチレン、水素等の製品を得る。炭化水素と蒸気は、バーナにより反応管内で加熱される。反応管は従来一列であり、その両側から加熱するのが一般的である。熱分解に伴うコーキング反応が避けられないため、反応管としては小口径のものが多数必要である。反応管の操作条件は、700〜1000℃の温度場において、0.1〜0.2秒の短時間の滞留時間でこの分解反応を完了させる必要がある。一般に分解炉の外観形状はボックス型であり、反応管とバーナの配置からいくつかの種類に分類される。ちなみにエチレン分解炉は、分解反応を起こさせる輻射部と原料の予熱や排熱回収を行う対流部、通風機、煙突などから構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、高温空気燃焼技術を用いると燃焼室内の温度場の温度差が小さくなるとの認識から、燃焼室内の空気抵抗の少ない空間、例えば反応管列の外側に位置する空間内では温度差がほとんどないと考えていた。しかしながら、発明者の研究によると、反応管列の外側に位置する空間内の温度場にも比較的大きな温度差が発生していることが分かった。反応管列の近くに大きな温度差の温度場があると、反応管が局部加熱されたのと同じ状態になり、好ましくない。
【0005】
本発明の目的は、反応管列が配置される温度場の温度差をできるだけ小さくすることができる高温空気燃焼技術を用いた反応炉を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、燃焼室を大型化することなく、反応管列が配置される温度場の温度差をできるだけ小さくすることができる高温空気燃焼技術を用いた反応炉を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする反応炉は、下記の構成を備えている。なお本願明細書において、反応炉とは、一般的な反応炉の他に、改質炉及び分解炉を含むものである。反応炉は、内部に燃焼室を有する炉本体と、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置と燃焼室を囲む炉壁に対して固定された複数の反応管とを備えている。高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置は、炉本体の炉壁に設けられた複数のバーナで燃焼室内において燃料を燃焼し,燃焼室内の排気ガスを通気性を有する複数の蓄熱体を通して炉外に排出し、複数の蓄熱体の顕熱で800℃以上の高温に加熱した燃焼用空気を前記バーナに供給するように構成されている。高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置は、例えば特開平6−337110号公報や特開平6−241436号好公報等に開示されている周知の回転式蓄熱バーナによって構成することができる。また高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置は、いわゆる交番式蓄熱バーナを用いて構成することもできる。交番式蓄熱バーナは、1つの蓄熱体全体に燃焼用空気と排気ガスとを交互に流して、燃焼用空気を蓄熱体の顕熱で加熱するものであり、大別してバーナの燃焼を連続する連続燃焼タイプと、バーナの燃焼を断続する断続燃焼タイプとがある。連続燃焼タイプのものとしては、例えば特開平5−256423号公報や特開平6−11121号公報に示された交番式蓄熱バーナがある。この交番式蓄熱バーナでは、1つのバーナに対して2つの蓄熱体を設ける。そして一方の蓄熱体を通して排気ガスを排気し,他方の蓄熱体を通して燃焼用空気を供給し、この排気ガスの排気と燃焼用空気の供給をそれぞれ2つの蓄熱体で交互に行う。また断続燃焼タイプの一例は、特開平1−222102号公報の第10図に示されている。本発明が改良の対象とする反応炉では、複数の反応管が横に並んだ複数の反応管列を形成するように配置されており、複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置されている。一般的に、複数の反応管は炉本体内の燃焼室を囲む炉壁の対向する一対の炉壁(例えば底壁と天井壁、対向する一対の側壁)間に直接または支持構造を介して取付けられている。また複数のバーナは、炉壁の底壁、天井壁、側壁のいずれかに取付けられる。
【0008】
本発明では、複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置され、複数のバーナが反応管が延びる方向または反応管列が延びる方向と平行な方向に燃料を噴射するように炉壁に固定されている反応炉にあっては、バーナの単位時間当たりの燃焼量をX(単位は10J/hr)としたときに、隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)を次の式を満たすように定める。
【0009】
Y1≧240X1/2
Y2≧316X1/2
ちなみにこの場合において、燃焼量を1.046〜10.46×10J/hrとしたときの、下限値Y1は約800mm〜1,500mmであり、また下限値Y2は約500mm〜1,500mmである。
【0010】
また複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置され、複数のバーナが反応管列にむかって燃料を噴射するように炉壁に固定されている反応炉においては、バーナの単位時間当たりの燃焼量をX(単位は×10J/hr)としたときに、隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)を、下記の式を満たすように定める。
【0011】
Y1≧240X1/2
Y2≧1771X1/2
更に複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置され、これらの複数のバーナが、反応管列に沿って延びる炉壁に沿って燃料を噴射するように炉壁に固定されている反応炉においては、バーナの単位時間当たりの燃焼量をX(単位は×10J/hr)としたときに、隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)を、下記の式を満たすように定める。
【0012】
Y1≧240X1/2
Y2≧800
本発明のように、隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2を定めると、前述の三種類のバーナの配置態様において、反応管が配置される温度場内の温度差を局部加熱が発生しな範囲のものとすることができる。また前述の下限値Y1及びY2に近い値を選択すると、バーナと反応管との間の間隔寸法を必要以上に大きくしなくても(燃焼室を必要以上に大型化することなく)、バーナからの燃料の噴射方向と対向する反応管が極端な局部加熱状態になるのを確実に防ぐことができる。理論的にはY1及びY2の値を上記式により求めた値に完全に一致させると、燃焼室を最小にすることができる。しかしながら、炉の構造上の問題やその他の条件との関係からY1及びY2の値を上記式により求めた値に完全に一致させることができないのが現実である。したがって本発明を実施する場合には、可能な範囲でY1及びY2の値を上記式により求めた値に近づけるようにすればよい。
【0013】
なお複数の反応管列は、3列または4列にするのが好ましい。5列以上にする場合には、列間の間隔寸法を従来よりも大きくすればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を分解炉に適用した実施の形態の一例の概略の断面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。これらの図において、符号1で示したものは、内部に燃焼室2を有する炉本体である。炉本体1は,図1で見た状態で右側にさらに燃焼室が延びた横長形状を有している。炉本体は、底壁1aと、上壁1bと,幅方向(図1の紙面で見た前後方向:図2の紙面で見た上下方向)に位置する側壁1c及び1dと、横方向(図1の紙面で見た左右方向:図2の紙面で見た左右方向)の側壁1e(図1及び図2では一方の側壁だけが示されている。)を備えている。
【0015】
炉本体1の底壁1aは、支持構造部3…によって支持されており、炉本体1の底壁1a及び上壁1bにはそれぞれ蓄熱式燃焼装置を構成する複数の回転式蓄熱バーナ4…及び5…が固定されている。そして炉本体1の底壁1aと上壁1bとを貫通するように、複数本の反応管6…が配置されている。
【0016】
ここで用いる回転式蓄熱バーナ4…及び5…は周知の構造のものであり、燃料を噴出すバーナの後方に通気性を有する蓄熱体が配置され,この蓄熱体の後方に燃焼用空気と排気ガスとを同時に蓄熱体に流すための回転機構が配置された構造を有している。そして回転機構の回転により、蓄熱体の内部には排気ガスが部分的に回転しながら連続的に流れてその部分に排気ガスの熱が蓄熱され、排気ガスが流れた部分に燃焼用空気が流されてその部分に蓄熱された熱で燃焼用空気が所定の温度まで加熱される。燃焼用空気の加熱温度は、回転機構の回転速度、蓄熱体の通気性、蓄熱体の長さ等の要素によって決まる。この例では燃焼用空気の温度が800℃以上になるようにこれらの要素が決定されている。勿論このような高温に耐えるように各部の材料も選択されている。そしてこの回転機構の後方には、燃焼用空気を供給する図示しない空気ダクトと排気ガスを排出する排気ガスダクトを有するダクト構造体とが設けられ、更にこのダクト構造体の後方には、燃焼用空気を空気ダクトに送り込む押し込み送風機と排気ガスを排気ガスダクトから引き出す誘引送風機が配置されている。本実施の形態のように複数の回転式蓄熱バーナ4…及び5…を用いる場合には、各回転式蓄熱バーナのダクト構造体は、例えば1台の押し込み送風機と誘引送風機とによって燃焼用空気の供給と排気ガスの排気とを行えるように、複数台のダクト構造体を集合させて構成した集合構造を有している。
【0017】
図2に示すように、複数の反応管6…は、4列の反応管列7A〜7Dを構成するように配置されている。この例では、4列の反応管列7A〜7Dの両側に、反応管6が延びる方向に燃料を噴射するようにバーナ4…及び5…が配置されている。複数のバーナ4…及び5…がそれぞれ列をなすように配置されてバーナ列4A及び4Bとバーナ列5A及び5Bとが構成されている。
【0018】
複数の反応管6…は、各バーナから出る高温燃焼ガスの輻射熱と炉壁からの輻射熱で加熱される。そして隣接する2つの反応管列7Aと7B,7Bと7Cまたは7Cと7Dのうち一方の反応管列(例えば7A)を構成する複数の反応管6…と他方の反応管列(例えば7B)を構成する複数の反応管6…とは、4列の反応管列7A〜7Dが横に並ぶ方向に(図1及び図2の紙面で見て左右の方向またはバーナ列4A〜5Bが延びる方向と直交する方向に)向かって整列しないように(直線状に並ばないように)、千鳥状または互い違いに配置されている。
【0019】
4列の反応管列7A〜7Dは、1つの反応管列を構成する複数の反応管のうち隣接する2つの反応管の中心間の寸法L1が、反応管の外径寸法の1.5〜5倍になるようにそれぞれ構成されている。また隣接する2つの反応管列(例えば反応管列7Cと7D)のうち、一方の反応管列(7C)を構成する1つの反応管6の中心と他方の反応管列(7D)を構成する1つの反応管6との中心との間の寸法L2も、反応管6の外径寸法の1.5〜5倍になるように4列の反応管列7A〜7Dは構成されている。なお従来は、局部加熱の発生等を考慮して、これらの寸法L1及びL2を反応管6の外径寸法の1.8倍から3倍になるようにするのが好ましいと考えていた。しかしながら、炉内の温度や、反応管の材質等を工夫することにより、前述の通り、寸法L1及びL2を反応管6の外径寸法の1.5倍から5倍の範囲にまで広げなければいけないことが分かった。
【0020】
特に本発明では、各バーナ4…及び5…の単位時間当たりの燃焼量をX(単位は×10J/hr)としたときに、バーナ列4A及び5Bが延びる方向で隣接する(最も近い状態で隣接する)2つのバーナ4,4または5,5間(2つのバーナの中心間)の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及びバーナ4または5の中心と最も近い反応管6との間の間隔寸法(最小間隔寸法)の下限値Y2(単位はmm)が、下記の式を満たすように、バーナ4または5の位置を定めている。
【0021】
Y1≧240X1/2
Y2≧316X1/2
この式は、バーナの単位時間当たりのXとしたときに、距離Y離れた位置で単位面積当たりに受ける熱量qは、ほぼq=(X/k)Y2(但しkは係数)の関係を有しているとの公知の理論から推論したものである。すなわちこの式からYを求めると、Y=KX1/2(但しKは係数)という式が導き出される。そこで実際に集めた過去のバーナ燃焼量と燃焼室内の温度場の温度についての測定データから図1及び図2に示したバーナ4,5と反応管6との配置条件において、燃焼量Xを変えたときで局部加熱が発生しない場合のY1及びY2の下限値をシミュレーションにより求めてみた。図3は、シミュレーションの結果を示している。図3において、曲線y1は、燃焼量Xを変えたときの隣接する2つのバーナ間の間隔寸法のシミュレーション下限値の変化を示しており、また曲線y2は燃焼量Xを変えたときのバーナと反応管との間の間隔寸法のシミュレーション下限値Y2の変化を示している。800℃以上の高温空気燃焼では、炉の形状が変わっても、図3に示したシミュレーション結果は共通になる。そこでこのシミュレーション結果の曲線y1及びy2を、前述のY=KX1/2(但しKは係数)の式に合わせるように係数Kの値(240と316)を求めて数式化したのが、前述のY1≧240X1/2及びY2≧316X1/2の式である。
【0022】
このように隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2を定め、バーナの配置をこの下限値に近い値にすると、バーナ4または5と反応管6との間の間隔寸法を必要以上に大きくしなくても(燃焼室を必要以上に大型化することなく)、バーナ4または5と対向する反応管が極端な局部加熱状態になるのを確実に防ぐことができる。
【0023】
この実施の形態において、燃焼室2内部の温度が800℃以上になるように蓄熱式燃焼装置4を用いて高温空気燃焼を行うと、燃焼室2内の温度を高くしても、燃焼室2内の反応管列が配置される温度場の温度差を小さくすることができる。そのため1組の反応管列を4列の反応管列7A〜7Dにより構成しても十分に各反応管列6で反応を行わせることができて、反応効率を大幅に向上させることができる。
【0024】
この例では、炉本体1の底壁1aと上壁1bの両方にそれぞれバーナ4…及び5…を配置しているが、底壁1a及び上壁1bの少なくとも一方にバーナを配置すればよい。またこの例では、底壁1aと上壁1bの両方にそれぞれ2本のバーナ列4A〜5Bを設けているが、一方の壁部に1本のバーナ列を設けるだけの場合も本発明に包含される。
【0025】
また本発明は、図3及び図4に示すように蓄熱バーナ4´…及び5´…を炉本体1の側壁1c及び1dに取付ける場合にも当然にして適用できる。なお図3R>3及び図4については、図1及び図2に示した部材と同じ部材に、図1及び図2に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。この例では、炉本体1の側壁1cと上壁1dの両方にそれぞれバーナ4´…及び5´…を配置しているが、側壁の少なくとも一方にバーナを配置すればよい。またこの例では、側壁1cと側壁1dの両方にそれぞれ2本のバーナ列を設けているが、一方の側壁に1本のバーナ列を設けるだけの場合も本発明に包含される。
【0026】
上記2つの実施の形態では、反応管列を4列にしているが、反応管列を5列以上にする場合には、列間の間隔寸法を大きくすればよい。
【0027】
また上記の実施の形態では、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置を複数の回転蓄熱式バーナにより構成したが、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置として、いわゆる交番式蓄熱バーナを用いてもよいのは勿論である。
【0028】
また上記2つの実施の形態では、複数のバーナは、反応管が延びる方向または反応管列が延びる方向と平行な方向に燃料を噴射するようにバーナが配置されている。しかしながら上記実施の形態で用いたバーナと同じバーナを用いて燃料噴射方向が反応管に向かうようにバーナと反応管との配置関係を定めた反応炉にも、本発明は当然適用できる。図6は、この場合において、図3と同様に、燃焼量Xを変えたときで局部加熱が発生しない場合のY1及びY2の下限値をシュミレーションにより求めた結果である。図6において、曲線y1は、燃焼量Xを変えたときの隣接する2つのバーナ間の間隔寸法のシミュレーション下限値の変化を示しており、また曲線y2は燃焼量Xを変えたときのバーナと反応管との間の間隔寸法のシミュレーション下限値Y2の変化を示している。800℃以上の高温空気燃焼では、炉の形状が変わっても、バーナの燃料噴射方向を反応管に向けた場合のシミュレーション結果は共通になる。そこでこのシミュレーション結果の曲線y1及びy2を、前述のY=KX1/2(但しKは係数)の式に合わせるように係数Kの値(240と17771)を求めて数式化すると、隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)は下記の式で表すことができる
Y1≧240X1/2
Y2≧1771X1/2
したがってバーナの燃料噴射方向を反応管に向ける場合には、上記式を満たすように、Y1及びY2の値を定めればよい。
【0029】
また本発明は、ラディアントバーナと呼ばれる燃料噴射方向がバーナを取付けた炉壁の壁面に沿って延びるタイプのバーナを用いる場合にも当然適用できる。この場合においても、前述と同様にして、燃焼量Xを変えたときで局部加熱が発生しない場合のY1及びY2の下限値をシミュレーションにより求めて、これを数式化すると、隣接する2つのバーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及びバーナと反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)は下記の式で表すことができる。
【0030】
Y1≧240X1/2
Y2≧800
【0031】
【発明の効果】
本発明のように隣接する2つのバーナ間の間隔寸法及びバーナと反応管との間の間隔寸法を定めると、バーナの燃料噴射方向と対向する反応管が局部加熱状態になるのを防いで、反応管列が配置される温度場の温度差をできるだけ小さくすることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を分解炉に適用した実施の形態の一例の概略の断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 実際に集めた過去のバーナ燃焼量と燃焼室内の温度場の温度についての測定データから図1及び図2に示したバーナと反応管との配置条件において、燃焼量Xを変えたときで局部加熱が発生しない場合のY1及びY2の下限値をシミュレーションした結果を示す図である。
【図4】 本発明を分解炉に適用した実施の形態の他の例の概略の断面図である。
【図5】 図4のA−A線断面図である。
【図6】 実際に集めた過去のバーナ燃焼量と燃焼室内の温度場の温度についての測定データから、反応管に燃料噴射方向をもつバーナと反応管との配置条件において、燃焼量Xを変えたときで局部加熱が発生しない場合のY1及びY2の下限値をシミュレーションした結果を示す図である。
【符号の説明】
1 炉本体
2 燃焼室
4,5 回転蓄熱式バーナ
6 反応管
7A〜7D 反応管列

Claims (4)

  1. 内部に燃焼室を有する炉本体と、
    前記炉本体の炉壁に設けられた複数のバーナで前記燃焼室内において燃料を燃焼し、前記燃焼室内の排気ガスを通気性を有する複数の蓄熱体を通して炉外に排出し、前記複数の蓄熱体の顕熱で800℃以上の高温に加熱した燃焼用空気を前記バーナに供給するように構成された高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置と、
    前記炉壁に対して固定された複数の反応管とを備え、
    前記複数の反応管が横に並んだ複数の反応管列を形成するように配置され、
    前記複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置され、
    前記複数のバーナが前記反応管が延びる方向または前記反応管列が延びる方向と平行な方向に燃料を噴射するように前記炉壁に固定されている反応炉であって、
    前記バーナの単位時間当たりの燃焼量をX(単位は×10J/hr)としたときに、
    隣接する2つの前記バーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及び前記バーナと前記反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)を、
    Y1≧240X1/2
    Y2≧316X1/2
    の式を満たすように定めたことを特徴とする反応炉。
  2. 内部に燃焼室を有する炉本体と、
    前記炉本体の炉壁に設けられた複数のバーナで前記燃焼室内において燃料を燃焼し、前記燃焼室内の排気ガスを通気性を有する複数の蓄熱体を通して炉外に排出し、前記複数の蓄熱体の顕熱で800℃以上の高温に加熱した燃焼用空気を前記バーナに供給するように構成された高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置と、
    前記炉壁に対して固定された複数の反応管とを備え、
    前記複数の反応管が横に並んだ複数の反応管列を形成するように配置され、
    前記複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置され、
    前記複数のバーナが前記反応管列にむかって燃料を噴射するように前記炉壁に固定されている反応炉であって、
    前記バーナの単位時間当たりの燃焼量をX(単位は×10J/hr)としたときに、
    隣接する2つの前記バーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及び前記バーナと前記反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)を、
    Y1≧240X1/2
    Y2≧1771X1/2
    の式を満たすように定めたことを特徴とする反応炉。
  3. 内部に燃焼室を有する炉本体と、
    前記炉本体の炉壁に設けられた複数のバーナで前記燃焼室内において燃料を燃焼し、前記燃焼室内の排気ガスを通気性を有する複数の蓄熱体を通して炉外に排出し、前記複数の蓄熱体の顕熱で800℃以上の高温に加熱した燃焼用空気を前記バーナに供給するように構成された高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置と、
    前記炉壁に対して固定された複数の反応管とを備え、
    前記複数の反応管が横に並んだ複数の反応管列を形成するように配置され、
    前記複数の反応管列の外側に複数のバーナが配置され、
    前記複数のバーナが、前記反応管列に沿って延びる炉壁に沿って燃料を噴射するように前記炉壁に固定されている反応炉であって、
    前記バーナの単位時間当たりの燃焼量をX(単位は×10J/hr)としたときに、
    隣接する2つの前記バーナ間の間隔寸法の下限値Y1(単位はmm)及び前記バーナと前記反応管との間の間隔寸法の下限値Y2(単位はmm)を、
    Y1≧240X1/2
    Y2≧800
    の式を満たすように定めたことを特徴とする反応炉。
  4. 前記複数の反応管列が3列または4列である請求項1,2または3に記載の反応炉。
JP33462399A 1999-11-25 1999-11-25 反応炉 Expired - Fee Related JP3768749B2 (ja)

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