JP4050081B2 - 反応炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる高温空気燃焼型蓄熱式バーナを用いた反応炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−179191号公報(特願平9−357263号)には、複数の反応管により横に並んだ複数の反応管列を構成し、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼装置を用いて炉内の温度を上昇させて複数の反応管における反応効率を向上させる技術が開示されている。また特開2001−152166号公報(特願平11−343624号)には、燃焼室を大型化することなく、反応管列が配置される温度場の温度差をできるだけ小さくすることができる高温空気燃焼技術を用いた反応炉に関する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
反応管の本数や反応管列が多くなると、反応管列が抵抗となり、反応管列の内部での温度が大きくなる傾向が現れる。すなわち,高温空気燃焼技術により火焔形成はなくなるものの、反応管に対する伝熱が壁輻射による壁支配のために、反応管自体が内部の反応管の陰となり、反応管の加熱に均一性を欠くことになり、反応管全体でみたときの受熱量(伝熱効率)が低下する問題が発生する。
【0004】
本発明の目的は、従来よりも受熱量(伝熱効率)を大きくすることができる反応炉を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内部に燃焼室を有する炉本体と、炉本体の炉壁に設けられて燃焼室内で燃料を燃焼する複数の第1バーナと、燃焼室内の排気ガスを通気性を有する複数の蓄熱体を通して炉外に排出し、複数の蓄熱体の顕熱で高温に加熱した燃焼用空気を複数の第1バーナに供給する複数の第1バーナ用燃焼用空気供給装置と、炉壁の対向する一対の壁部間に固定されて互いに同じ方向に延びるように並設された複数の反応管とを備え、複数の反応管の外側に複数の第1バーナが、反応管が延びる方向または反応管が延びる方向と交差する方向に燃料を噴射するように炉壁に固定されている高温空気燃焼技術を用いた反応炉を改良の対象とする。
【0006】
一般的に、複数の反応管は炉本体内の燃焼室を囲む炉壁の対向する一対の炉壁(例えば底壁と天井壁、対向する一対の側壁)間に直接または支持構造を介して取付けられている。また複数の第1バーナは、炉壁の底壁、天井壁、側壁のいずれかに取付けられる。燃焼用空気は、一般的に蓄熱体の顕熱で800℃以上の高温に加熱される。第1バーナと第1バーナ用燃焼用空気供給装置とが組み合わされて1台の高温空気燃焼型蓄熱式バーナを構成してもよい。高温空気燃焼型蓄熱式バーナとしては、例えば特開平11−223335号公報及び特開2000−39138号公報等に示されている周知の連続燃焼式蓄熱バーナシステムを用いることができる。この種の連続燃焼式蓄熱バーナシステムでは、1台のバーナ内部に分割した蓄熱体を有し、一部の蓄熱体に燃焼用空気を供給し、同時に他の部分の蓄熱体は燃焼ガスを吸引して蓄熱を行う。空気供給及び燃焼ガス排出の流路は一定周期で切り換えられ、1台のバーナシステム内部で蓄熱/放熱が繰り返される。高温空気の吐出口は切換と共に周方向に移動するが、燃料は1本のバーナから連続的に供給できる。また高温空気燃焼型蓄熱式バーナは、いわゆる交番式蓄熱バーナを用いて構成することもできる。交番式蓄熱バーナは、1つの蓄熱体全体に燃焼用空気と排気ガスとを交互に流して、燃焼用空気を蓄熱体の顕熱で加熱するものであり、大別してバーナの燃焼を連続する連続燃焼タイプと、バーナの燃焼を断続する断続燃焼タイプとがある。連続燃焼タイプのものは、例えば特開平5−256423号公報や特開平6−11121号公報に示されている。また断続燃焼タイプの一例は、特開平1−222102号公報に示されている。
【0007】
本発明においては、複数の反応管の隣接する2本以上の反応管の間に形成される空間に反応管が延びる方向に向かって燃料を噴射するように、一対の壁部の複数の反応管が固定されている一対の固定領域の少なくとも一方に固定された1本以上の第2バーナと、燃焼室内の排気ガスを通気性を有する1以上の蓄熱体を通して炉外に排出し、1以上の蓄熱体の顕熱で高温に加熱した燃焼用空気を1本以上の第2バーナに供給する1以上の第2バーナ用燃焼用空気供給装置とを更に設ける。なお1本の第2バーナと1台の第2バーナ用燃焼用空気供給装置とが組み合わされて1台の高温空気燃焼型蓄熱バーナが構成されていてもよい。
【0008】
そして本発明においては、複数の第1バーナのみで複数の反応管を加熱したときの複数の反応管の受熱量(伝熱効率)を1としたときに、複数の反応管の受熱量が1より大きくなるように、複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの位置関係と、複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの燃焼割合とを定める。
【0009】
本発明においては、複数の反応管の集合体の内部に1本以上の第2バーナを配置して、外側に位置する反応管の陰に位置する反応管に対しても第2バーナからの熱を加えることにより、複数の反応管の集合体の内部における温度場をできるだけ均一にして内部反応管への熱供給不足を防止する。特に、本発明においては、複数の反応管の伝熱効率(第2バーナを燃焼させた場合の複数の反応管の受熱量/複数の第1バーナのみで複数の反応管を加熱したときの複数の反応管の受熱量)が、前述の1より大きくなるように、複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの位置関係と、複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの燃焼割合とを定めているので、従来よりも受熱量(伝熱効率)を大きくすることができる。
【0010】
なお複数の第1バーナを一対の壁部の一方に固定し、1本以上の第2バーナを一対の壁部の他方に固定するのが好ましい。そして複数の第1バーナは、複数の反応管を間に挟む位置関係になるように分散して配置する。このようにすると第1バーナに対する燃焼用空気及び第1バーナからの熱の一部が第2バーナの近傍に近付くため、第2バーナの近傍に位置する複数の反応管の加熱を助けることにより、第2バーナを一方の壁部に配置した場合でも、各反応管を局部加熱することなく、各反応管の受熱量を大きくすることが容易になる。
【0011】
また一対の壁部にそれぞれ1本以上の第2バーナを固定してもよい。この場合には、炉壁の前記一対の壁部とは異なる他の対向する一対の壁部に複数の第1バーナを、複数の反応管を間に挟む位置関係になるように分散して配置するのが好ましい。この配置構成を採用すると、現時点では最も伝熱効率を大きくすることができる。
【0012】
なお複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの燃焼割合を80:20にすると、第1バーナと第2バーナの配置を可能な範囲で様々に変更した場合でも、各反応管の受熱量を大きくすることができる。
【0013】
また1以上の第2バーナ用燃焼用空気供給装置が、複数の反応管の外側から1本以上の第2バーナに燃焼用空気を供給するように配置されている場合、第2バーナ用燃焼用空気供給装置から供給される空気量を、第2バーナから供給される燃料流量に対する理論燃料空気量の30%未満にするのが好ましい。このようにすると、燃焼効率の高い良好な燃焼を得ることができる。
【0014】
反応管列の内部にはスペースが十分に確保できない場合が多いので、第2バーナ用燃焼用空気供給装置は、複数の反応管の外側から1以上の第2のノズルに燃焼用空気を供給するように配置するのが好ましい。反応管の長さが短い場合には、第1バーナのための燃焼用空気供給装置を、第2バーナ用燃焼用空気供給装置として兼用することもできる。
【0015】
なお複数の反応管を、隣接する他の反応管との距離が等しくなるように配置し、複数の第2バーナを、隣接する複数の反応管との間の距離が等しくなるように配置すると、複数の反応管の内部の温度場をほぼ均一にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を試験用の分解炉に適用した実施の形態の一例の概略の構成図である。符号1で示したものは、内部に燃焼室2を有する炉本体である。炉本体1は、一対の壁部である底壁(炉床)1a及び上壁(炉天井)1bと、幅方向(図1の紙面で見た前後方向)に位置する一対の壁部である側壁1c及び1dと、横方向(図1の紙面で見た左右方向)の一対の壁部である側壁1e及び1fとを備えている。
【0017】
炉本体1の壁部1aは、実際には図示しない支持構造部によって支持されており、炉本体1の側壁(壁部)1cにはそれぞれ高温空気燃焼型蓄熱式バーナを構成する4台の連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6が固定されている。そして炉本体1の底壁1aと上壁1bとを貫通するように、複数本の反応管7…が配置されている。
【0018】
ここで用いる連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6は、炉本体1の炉壁に設けられて燃焼室2内において燃料を燃焼する第1バーナ(図示せず)と燃焼室2内の排気ガスを通気性を有する1以上の蓄熱体(図示せず)を通して炉外に排出し、1以上の蓄熱体の顕熱で高温に加熱した燃焼用空気を複数の第1バーナに供給するように構成された第1バーナ用燃焼用空気供給装置とが組み合わされて構成されている。このような連続燃焼式蓄熱バーナの構造は、特開平11−223335号公報及び特開2000−39138号公報等に詳細に開示されているので説明は省略する。
【0019】
燃焼用空気の加熱温度は、回転機構の回転速度、蓄熱体の通気性、蓄熱体の長さ等の要素によって決まる。この例では燃焼用空気の温度が800℃以上になるようにこれらの要素が決定されている。勿論このような高温に耐えるように各部の材料も選択されている。そして第1バーナ用燃焼用空気供給装置の後方には、燃焼用空気を供給する図示しない空気ダクトと排気ガスを排出する排気ガスダクトを有するダクト構造体とが設けられ、更にこのダクト構造体の後方には、燃焼用空気を空気ダクトに送り込む押し込み送風機と排気ガスを排気ガスダクトから引き出す誘引送風機が配置されている。本実施の形態のように4台の連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6を用いる場合には、各連続燃焼式蓄熱バーナのダクト構造体は、例えば1台の押し込み送風機と誘引送風機とによって燃焼用空気の供給と排気ガスの排気とを行えるように、4台のダクト構造体を集合させて構成した集合構造を有している。この例では、7本の反応管7…の群の両側に、反応管7…が延びる方向と直交する方向に燃料を噴射するようにバーナ3乃至6が配置されている。4台の連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6のうち、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ3及び4は、7本の反応管7…の群の片側に上下方向に距離をあけて配置されており、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ5及び6は、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ3及び4とは7本の反応管7…の群を間に挟んで反対側に上下方向に距離をあけて配置されている。図1においては、連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6から出た燃焼用空気の流れを矢印で示している。
【0020】
7本の反応管7…は、六角形の頂点と六角形の中心にそれぞれ反応管が位置するように配置されている。そして7本の反応管7…の隣接する反応管間に形成される空間に向かって、第2バーナ8…及び9…が配置されている。
【0021】
7本の反応管7…の隣接する2本以上の反応管の間に形成される空間に反応管7が延びる方向に向かって燃料を噴射するように、4本の第2バーナ8…及び4本の第2バーナ9…がそれぞれ配置されている。これらの第2バーナ8…及び9…は、複数の反応管7…が固定されている底壁1aと上壁1bの固定領域にそれぞれ固定されている。
【0022】
また炉本体1の側壁1cには、上下方向に間隔をあけて2台の第2バーナ用燃焼用空気供給装置10及び11が配置されている。この2台の第2バーナ用燃焼用空気供給装置10及び11は、前述の連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6のバーナを除いた部分の構成と同様に構成されている。すなわち蓄熱体と回転機構と送風装置等から構成されており、燃焼室2内の排気ガスを通気性を有する蓄熱体を通して炉外に排出し、蓄熱体の顕熱で高温に加熱した燃焼用空気を対応する第2バーナ8または9に供給する構造を有している。ここで第2バーナ用燃焼用空気供給装置10及び11から供給される空気量は、第2バーナ8及び9から供給される燃料流量に対する理論燃料空気量の30%未満にするのが好ましい。
【0023】
この構造では反応管7…は、各バーナから出る高温燃焼ガスの輻射熱と炉壁からの輻射熱で加熱される。この実施の形態において、燃焼室2の内部の温度が800℃以上になるように高温空気燃焼を行うと、燃焼室2内の温度を高くしても、燃焼室2内の反応管7…が配置される温度場の温度差を小さくすることができる。
【0024】
本実施の形態においては、4台の連続燃焼式蓄熱バーナ(第1バーナ)3乃至6のみで7本の反応管7を加熱したときの7本の反応管の受熱量を1としたときに、7本の反応管7…の受熱量が1より大きくなるように、連続燃焼式蓄熱バーナ(第1バーナ)3乃至6と8本の第2バーナ8…及び9…の位置関係と、4台の連続燃焼式蓄熱バーナ(第1バーナ)3乃至6と8本の第2バーナ8…及び9…の燃焼割合とを定めている。後に効果を説明するように、この例では、連続燃焼式蓄熱バーナ(第1バーナ)3乃至6と8本の第2バーナ8…及び9…の燃焼割合を、80:20にしている。
【0025】
図2は、本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図である。図2において、図1に示した部材と同様の部材には、図1に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。この例では、上壁1b側にのみ4本の第2バーナ8…を配置している点で、図1の実施の形態と相違する。
【0026】
図3は、本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す図である。図3においては、図1に示した部材と同様の部材には、図1に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。この例では、底壁1a側にのみ4本の第2バーナ9…を配置している点で、図1の実施の形態と相違する。
【0027】
図4は、本発明の第4の実施の形態の概略構成を示す図である。図4において、図1に示した部材と同様の部材には、図1に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。この例では、炉本体1の底壁1a側にのみ4本の第2バーナ9…を配置している点と、4台の連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6を炉本体1の上壁1bに固定している点で図1に示した実施の形態とは相違する。なお図4においては、図1に示した2台の第2バーナ用燃焼用空気供給装置10及び11の図示を省略してある。図4の実施の形態においては、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ3及び4を反応管7の群の片側に反応管7に沿って燃料を噴射するように配置し、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ5及び6を反応管7の群の反対側の片側に反応管7に沿って燃料を噴射するように配置している。
【0028】
図5は、本発明の第5の実施の形態の概略構成を示す図である。図5において、図1に示した部材と同様の部材には、図1に付した符号と同じ符号を付して説明を省略する。この例では、炉本体1の上壁1b側にのみ4本の第2バーナ8…を配置している点と、4台の連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6を炉本体1の底壁1aに固定している点で図1に示した実施の形態とは相違する。なお図5においても図4と同様に、図1に示した2台の第2バーナ用燃焼用空気供給装置10及び11の図示を省略してある。図5の実施の形態においては、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ3及び4を反応管7の群の片側に反応管7に沿って燃料を噴射するように配置し、2台の連続燃焼式蓄熱バーナ5及び6を反応管7の群の反対側の片側に反応管7に沿って燃料を噴射するように配置している。
【0029】
下記の表は、第1乃至第5の実施の形態について、連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6と第2バーナ8…又は9…の燃焼割合を変えた場合の各反応管7の受熱量または伝熱効率の変化を示すものである。
【0030】
【表1】
上記の結果は、図5に示した第5の実施の形態において、第2バーナ8を利用しないで連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至6のみで加熱を行った場合における全反応管7…の受熱量を便宜的に1とした場合における各燃焼割合における第1乃至第5の実施の形態の全反応管7の受熱量を示したものであり、この数字は伝熱効率を示すものである。燃焼割合の欄には、「連続燃焼式蓄熱バーナ(第1バーナ)3乃至6:第2バーナ(8,9)」の燃焼割合を示している。上記表からは、第1、第4及び第5の実施の形態において、燃焼割合を80:20にすると、燃焼効率が1以上になることが分かる。また各実施の形態における燃焼割合「100%:0%」の受熱量をそれぞれ1とすれば、燃焼割合を80:20にしたときに、第1乃至第5の実施の形態における燃焼効率は1以上の最大値となる。したがっていずれの実施の形態においても、燃焼割合を80:20にするのが好ましい。
【0031】
図6乃至図8は、第6乃至第8の実施の形態における連続燃焼式蓄熱バーナ3乃至5と第2バーナ(8,9)の位置関係の異なる例を示している。これらの実施の形態においても、上記に説明したように、燃焼割合を80:20にすると燃焼効率を最大にすることができる。
【0032】
上記の各実施の形態では、第2バーナと第2バーナ用燃焼用空気供給装置とを別個に設けているが、これらを一つのバーナシステムとした連続燃焼式蓄熱バーナを用いて、第2バーナと第2バーナ用燃焼用空気供給装置とを集中配置するようにしてもよいのは勿論である。
【0033】
また上記の実施の形態では、高温空気燃焼型蓄熱式燃焼バーナとして連続燃焼式蓄熱バーナを用いたが、回転式蓄熱バーナ及び交番式蓄熱バーナ等のその他の形式の高温空気燃焼型蓄熱式燃焼バーナを用いてもよいのは勿論である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の反応管の集合体の内部に1本以上の第2バーナを配置して、外側に位置する反応管の陰に位置する反応管に対しても第2バーナからの熱を加えることにより、複数の反応管の集合体の内部における温度場をできるだけ均一にして内部反応管への熱供給不足を防止することができる。特に、本発明によれば、複数の反応管の伝熱効率が、前述の1より大きくなるように、複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの位置関係と、複数の第1バーナと1本以上の第2バーナの燃焼割合とを定めているので、従来よりも受熱量(伝熱効率)を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を試験用の分解炉に適用した第1の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図2】 本発明を試験用の分解炉に適用した第2の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図3】 本発明を試験用の分解炉に適用した第3の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図4】 本発明を試験用の分解炉に適用した第4の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図5】 本発明を試験用の分解炉に適用した第5の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図6】 本発明を試験用の分解炉に適用した第6の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図7】 本発明を試験用の分解炉に適用した第7の実施の形態の概略構成を示す図である。
【図8】 本発明を試験用の分解炉に適用した第8の実施の形態の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 炉本体
2 燃焼室
3〜6 連続燃焼式蓄熱バーナ(第1バーナ)
7 反応管
8,9 第2バーナ
10,11 第2バーナ用燃焼用空気供給装置
Claims (7)
- 内部に燃焼室を有する炉本体と、
前記炉本体の炉壁に設けられて前記燃焼室内において燃料を燃焼する複数の第1バーナと、
前記燃焼室内の排気ガスを通気性を有する1以上の蓄熱体を通して炉外に排出し、前記1以上の蓄熱体の顕熱で高温に加熱した燃焼用空気を前記複数の第1バーナに供給するように構成された複数の第1バーナ用燃焼用空気供給装置と、
前記炉壁の対向する一対の壁部間に固定されて互いに同じ方向に延びるように並設された複数の反応管とを備え、
前記複数の反応管の外側に複数の前記第1バーナが、前記反応管が延びる方向または前記反応管が延びる方向と交差する方向に燃料を噴射するように前記炉壁に固定されている高温空気燃焼技術を用いた反応炉であって、
前記複数の反応管の隣接する2本以上の前記反応管の間に形成される空間に前記反応管が延びる方向に向かって燃料を噴射するように、前記一対の壁部の前記複数の反応管が固定されている一対の固定領域の少なくとも一方に固定された1本以上の第2バーナと、
前記燃焼室内の排気ガスを通気性を有する1以上の蓄熱体を通して炉外に排出し、前記1以上の蓄熱体の顕熱で高温に加熱した燃焼用空気を前記1本以上の第2バーナに供給する1以上の第2バーナ用燃焼用空気供給装置とを更に備え、
前記複数の第1バーナのみで前記複数の反応管を加熱したときの前記複数の反応管の受熱量を1としたときに、前記複数の反応管の伝熱効率が1より大きくなるように、前記複数の第1バーナと前記1本以上の第2バーナの位置関係と、前記複数の第1バーナと前記1本以上の第2バーナの燃焼割合とを定めたことを特徴とする反応炉。 - 前記複数の第1バーナが前記一対の壁部の一方に固定され、前記1本以上の第2バーナが前記一対の壁部の他方に固定され、
前記複数の第1バーナは前記複数の反応管を間に挟む位置関係になるように分散して配置されている請求項1に記載の反応炉。 - 前記一対の壁部にそれぞれ前記1本以上の第2バーナが固定されており、
前記炉壁の前記一対の壁部とは異なる他の対向する一対の壁部に前記複数の第1バーナが、前記複数の反応管を間に挟む位置関係になるように分散して配置されている請求項1に記載の反応炉。 - 前記複数の第1バーナと前記1本以上の第2バーナの燃焼割合が80:20である請求項1に記載の反応炉。
- 1以上の前記第2バーナ用燃焼用空気供給装置が、前記複数の反応管の外側から前記1本以上の第2バーナに前記燃焼用空気を供給するように配置され、前記第2バーナ用燃焼用空気供給装置から供給される空気量は、前記第2バーナから供給される燃料流量に対する理論燃料空気量の30%未満である請求項1に記載の反応炉。
- 前記複数の反応管は、隣接する他の反応管との距離が等しくなるように配置され、
複数の前記第2バーナは、隣接する複数の前記反応管との間の距離が等しくなるように配置されている請求項5に記載の反応炉。 - 前記第1バーナと前記第1バーナ用燃焼用空気供給装置とが組み合わされて1台の高温空気燃焼型蓄熱バーナが構成されており、
前記第2バーナと前記第2バーナ用燃焼用空気供給装置とが組み合わされて1台の高温空気燃焼型蓄熱バーナが構成されている請求項1に記載の反応炉。
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