JP5351397B2 - 耐炎化装置 - Google Patents

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本発明は、前駆体繊維を加熱された酸化性気体によって耐炎化して耐炎化繊維を製造する耐炎化装置に関する。
炭素繊維は、比強度、比弾性率、比抵抗、耐薬品性等に優れることから、繊維強化樹脂の補強繊維等として用いられている。炭素繊維は、例えば、前駆体繊維としてポリアクリロニトリル系繊維(以下、PAN系繊維と記す)を用いた場合、下記の工程を経て製造される。
耐炎化炉にて、空気等の酸化性気体中、200〜300℃の温度で前駆体繊維束を耐炎化して耐炎化繊維束を得る耐炎化工程。
炭素化炉にて、不活性雰囲気中、300〜2000℃の温度で耐炎化繊維束を炭素化して炭素繊維束を得る炭素化工程。
耐炎化工程においては、繊維束を構成する単繊維同士の膠着が発生しやすいため、前駆体繊維束にはあらかじめシリコン系油剤が塗布されている。
しかし、前駆体繊維束の耐炎化を長時間続けた場合、耐炎化炉内を循環する酸化性気体中の揮発性珪素の濃度が高くなり、シリコン系油剤に由来する粉末、繊維に由来するケバ等の異物が耐炎化炉内に蓄積し、該異物が耐炎化繊維を汚染する場合がある。
また、耐炎化工程においては、前駆体繊維束の酸化反応によって熱処理炉内で有害なシアン化合物、アンモニア、一酸化炭素、タール分等の各種化合物(以下「炉内ガス」と省略する)が発生する。
そのため、耐炎化炉内を循環する、揮発性珪素および炉内ガスの濃度が高い酸化性気体を耐炎化炉から少しずつ抜き取りながら、新鮮な酸化性気体を耐炎化炉に少しずつ供給することが行われている。
しかし、新鮮で、かつ温度の低い酸化性気体を耐炎化炉に供給した場合、耐炎化炉内の酸化性気体の温度が不均一となり、耐炎化を安定して行えない場合がある。
そこで、耐炎化炉からの排出ガスの温度に比べ、炭素化炉からの排出ガスの温度が高いことに着目し、熱交換器によって炭素化炉からの排出ガスと新鮮な酸化性気体との間で熱交換した後、加熱された酸化性気体を耐炎化炉に供給する方法が提案されている(特許文献1)。
しかし、該方法には、下記の問題がある。
(i)炭素化炉からの排出ガスには、シアン、アンモニア、一酸化炭素、タール分、シリコン系油剤由来のSi化合物等の各種化合物が含まれており、熱交換器が汚されやすく、運転安定性が悪い。また、空気中に放出される排ガスが装置周囲の環境を汚損するため、燃焼による排ガスの無害化処理を行う必要があるが、通常、熱交換工程の後で前記無害化処理を行っているため、熱交換器によるエネルギー低減効果と前記排ガスの無害化処理を行うエネルギー使用量とが互いに相殺されて、エネルギーが有効活用されない。
(ii)炭素化炉からの排出ガスのもつ熱量は、耐炎化炉排出ガス処理後のガスがもつ熱量に比べ少ないため、酸化性気体を十分に加熱できない。
(iii)炭素化炉と耐炎化炉との間の離れているため、炭素化炉から熱交換器に排出ガスが移動する間、および/または熱交換器から耐炎化炉に酸化性気体が移動する間における熱のロスが大きい。そのため、酸化性気体を十分に加熱できない。
以上のように、前記方法では、耐炎化炉に供給される新鮮な酸化性気体を十分に加熱できない、または酸化性気体を所定の温度に安定して加熱できない。そのため、耐炎化炉内の酸化性気体の温度が不均一となりやすく、耐炎化を安定して行えない。
特開2006−057223号公報
本発明は、前駆体繊維の耐炎化を安定して行うことと加熱に要するエネルギーの削減を両立する耐炎化装置を提供する。
本発明の耐炎化装置は、酸化性気体供給口および酸化性気体排出口が設けられた炉本体ならびに前記炉本体内に設けられた、前駆体繊維を加熱された酸化性気体によって耐炎化する処理室を具備する耐炎化炉と、前記耐炎化炉に酸化性気体を供給する酸化性気体供給流路と、前記耐炎化炉の酸化性気体排出口からの排出ガスを燃焼させる排出ガス処理装置と、前記酸化性気体供給流路を流れる酸化性気体と、前記排出ガス処理装置からの排ガスとの間で熱交換を行う、前記耐炎化炉の近くに配置された熱交換器とを具備し、前記酸化性気体排出口は、前記処理室の下流部直近、かつ前記処理室の下流部と前記酸化性気体供給口との間に配設されていることを特徴とする。
本発明の耐炎化装置は、前記酸化性気体供給流路を流れる酸化性気体の流量を検出する流量検出手段と、前記酸化性気体供給流路を流れる酸化性気体の流量を調整する流量調整手段と、前記流量検出手段からの情報に基づいて、前記流量調整手段を制御する制御手段とをさらに具備することが好ましい。
本発明の耐炎化装置は、前記耐炎化炉内の酸化性気体の温度を検出する温度検出手段と、前記耐炎化炉内の酸化性気体を加熱する加熱手段と、前記温度検出手段からの情報に基づいて、前記加熱手段を制御する制御手段とをさらに具備することが好ましい。
本発明の耐炎化装置によれば、外気を供給するための送風機と、燃焼処理した排ガスで外気を加熱する熱交換器とで構成されるため、従来の構成と比べ熱交換器は排ガスに含まれるタール分等により汚されるおそれがない。また、流量調整手段により所定の流量を維持、調整が可能となり、前駆体繊維の耐炎化を安定して行うことができる。さらに排ガスの無害化処理に使用された燃焼排気熱は熱交換器内での熱交換に再利用されるためエネルギーロスが極力抑えられる。また、熱交換され耐炎化炉に送られる加熱された酸化性気体は従来の構成に比べその温度が高いため、耐炎化炉の熱風加熱手段の負荷を低減することが可能となる。
図1は、本発明の耐炎化装置の一例を示す概略図である。耐炎化装置1は、前駆体繊維束(以下、前駆体繊維束、耐炎化処理中の繊維束および耐炎化繊維束を、まとめて繊維束2と記す。)を加熱された酸化性気体によって耐炎化する耐炎化炉10と、送風機12と、送風機12からの酸化性気体を耐炎化炉10に供給する酸化性気体供給流路14と、耐炎化炉10からの排出ガスを流す排出ガス流路15と、耐炎化炉10からの排出ガスを燃焼させる排出ガス処理装置16と、排出ガス処理装置16からの排ガスを流す排ガス流路17と、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体と、排ガス流路17を流れる排出ガス処理装置16からの排ガスとの間で熱交換を行う熱交換器18と、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を検出する流量検出手段20と、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を調整する流量調整手段(図示略)と、耐炎化炉10内の酸化性気体の温度を検出する温度検出手段22と、耐炎化炉10内の酸化性気体を加熱する加熱手段24と、流量検出手段20からの情報に基づいて、流量調整手段を制御し、かつ温度検出手段22からの情報に基づいて、加熱手段24を制御する制御手段26と、排ガス流路17を流れる熱交換器18からの排ガスによって水供給流路28を流れる水を加熱する廃熱ボイラ30とを具備する。
耐炎化炉10は、図1および図2に示すように、酸化性気体供給口32および酸化性気体排出口34が設けられた炉本体36と、複数の繊維束2を平行に揃え、繊維束2を繰り返し炉本体36内に通糸するためのローラ38a〜38cおよびローラ40a〜40cと、炉本体36内に設けられた複数の処理室42と、加熱手段24で加熱された酸化性気体を処理室42に送風する複数のファン44と、炉本体36内の酸化性気体を処理室42と加熱手段24との間で循環させるための循環流路46とを具備する。
処理室42の側壁には、繊維束2を処理室42に導入し、かつ繊維束2を処理室42から導出する複数のスリット50が設けられている。
処理室42の上面および底面には、熱風を均一に繊維束2へ分散したり処理室42内の温度斑を無くしたりするよう配設された多孔板52がそれぞれ設けられている。なお多孔板52はメッシュ板等の熱風透過性の板状部材であれば特に限定されない。
炉本体36は、外壁が断熱材とこれを覆う金属製板とから構成され、スリット50以外は外壁で閉塞された状態のものである。炉本体36の外側には、スリット50から炉本体36内の加熱された酸化性気体が漏洩しないように、スリット50を囲むようにシール室を設けてもよい。
ローラ38a〜38c、ローラ40a〜40cには、複数の繊維束2を平行に揃えるための複数の溝(図示略)が等間隔に形成されている。
送風機12の羽根形状は、加熱外気を必要なだけ供給可能なものであればよく、熱交換器内の圧損、設置場所、風量等を考慮し、適宜選定される。
排出ガス処理装置16は、耐炎化炉10からの排出ガスを燃焼させ、排出ガスに含まれるシアン、アンモニア、一酸化炭素、タール分等を分解処理する装置である。具体的には、排出ガス処理装置16に燃料および空気を供給し、燃料を燃焼させることで発生した高温部(図示略)に、排出ガスを接触させることによって、排出ガスを燃焼処理させる。
燃料としては、LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)等の気体燃料、または灯油、軽油等の液体燃料が挙げられる。
なお、排出ガスの一部を燃焼用空気の代わりとして用いることも可能である。
熱交換器18、廃熱ボイラ30としては、チューブ式熱交換器、多管式熱交換器、プレート式熱交換器等が挙げられる。
流量検出手段20としては、熱線風速計、ベーン式風速計、ピトー管、差圧流量計、超音波流量計等が挙げられる。
流量調整手段としては、送風機12に取り付けられたインバータ、酸化性気体供給流路14の途中に設けられたコントロール弁、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の一部を外部に放出するリーク弁等が挙げられる。図示例は、流量調整手段が送風機12に取り付けられたインバータ(図示略)の例である。
温度検出手段22としては、熱電対、測温抵抗体等が挙げられる。
加熱手段24は、炉本体36内の酸化性気体を、繊維束2の耐炎化に必要な温度まで加熱するためのものである。加熱手段24としては、炉本体36内の酸化性気体を200〜300℃程度に加熱できるものであればよく、ガスヒーター、電気ヒーター、熱媒ヒーター等が挙げられる。
制御手段26は、処理部とインターフェース部とから概略構成される。処理部は、インターフェース部を介して、流量検出手段20、流量調整手段、温度検出手段22および加熱手段24に電気的に接続されており、流量検出手段20からの情報に基づいて、送風機12の流量調整手段(インバータ)の出力を制御し、かつ温度検出手段22からの情報に基づいて、加熱手段24の出力を制御するものである。
なお、処理部は専用のハードウエアにより実現されるものであってもよく、また、処理部はメモリおよび中央演算装置(CPU)によって構成され、処理部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
また、制御手段26には、周辺機器として、入力装置、表示装置等が接続されるものとする。入力装置とは、ディスプレイタッチパネル、スイッチパネル、キーボード等の入力デバイスであり、表示装置とは、CRT、液晶表示装置等である。
つぎに、耐炎化装置1を用いた前駆体繊維の耐炎化について説明する。
耐炎化炉10内においては、加熱手段24によって加熱された酸化性気体が、ファン44によって循環流路46を通って処理室42と加熱手段24との間で循環される。
繊維束2は、ローラ38aによって平行に揃えられた後、スリット50を通って耐炎化炉10内に導入される。
繊維束2は、耐炎化炉10内の処理室42において、多孔板52から吹き付けられる加熱された酸化性気体によって耐炎化される。いったん、スリット50を通って耐炎化炉10外に導出された繊維束は、ロール40aによって折り返され、再び、別のスリット50を通って耐炎化炉10内に導入される。以後、繊維束2は、ロール38b、40b、38cによって繰り返し耐炎化炉10内に通糸され、繰り返し耐炎化される。耐炎化された繊維束2は、最終的に耐炎化繊維として耐炎化炉10から導出される。
耐炎化装置1の運転開始直後から、耐炎化炉10には、送風機12からの新鮮な酸化性気体が、酸化性気体供給流路14を通って酸化性気体供給口32から供給されると同時に、耐炎化炉10内で循環している酸化性気体の一部は、酸化性気体排出口34から排出される。酸化性気体供給口32の配設位置は循環流路46の何れの位置でも構わないが、処理室42の入口部にあたる多孔板52付近で温度がより均一になるように配設されるのが好ましく、すなわちファン44の上流部に配設されることが好ましい。また酸化性気体供給口32から導入される酸化性気体の温度は、処理室42の設定温度(200℃以上)から400℃までの間であることが好ましい。
耐炎化炉10からの排出ガスは、排出ガス流路15を通って排出ガス処理装置16に送られる。排出ガス処理装置16においては、排出ガスを燃焼して、排出ガスに含まれる炉内ガスを分解処理する。炉内ガスを確実に無害化した後、大気に放出するため、耐炎化炉10を昇温し炉内ガスが発生する前に、排出ガス処理装置16を昇温しておくことが一般的である。酸化性気体排出口34の配設位置は循環流路46の何れの位置でも構わないが、処理室42で発生した揮発性珪素を速やかに炉外に排出するために処理室42の下流部直近に配設されるのが好ましい。そして排出ガス流路15を通って、揮発性Si化合物含有の酸化性気体が排出され、循環している酸化性気体の揮発性Si化合物の濃度が低減しケバや粉末等の異物の蓄積を防止でき、耐炎化繊維の汚染を防止できる。
排出ガス処理装置16からの排ガスは、排ガス流路17を通って熱交換器18に送られる。熱交換器18においては、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体と、排ガス流路17を流れる排ガスとの間で熱交換が行われ、酸化性気体が加熱される。したがって、耐炎化装置1の運転開始直後から、耐炎化炉10には、熱交換器18で十分に加熱された酸化性気体が供給されることとなる。
熱交換器18からの排ガスは、排ガス流路17を通って廃熱ボイラ30に送られる。廃熱ボイラ30においては、水供給流路28を流れる水と、排ガス流路17を流れる排ガスとの間で熱交換が行われ、水が加熱され、蒸気または温水とされる。
耐炎化装置1を運転している間は、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を流量検出手段20で検出する。制御手段26は、流量検出手段20からの情報(流量)に基づいて、送風機12の流量調整手段(インバータ)の出力を制御し、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を所定の流量に維持、調整する。
また、耐炎化装置1を運転している間は、耐炎化炉10内の酸化性気体の温度を温度検出手段22で検出する。制御手段26は、温度検出手段22からの情報(温度)に基づいて、加熱手段24の出力を制御し、耐炎化炉10内の酸化性気体の温度を所定の温度に調整する。
前駆体繊維束は、単繊維が数千〜数十万本束ねられたトウである。単繊維としては、PAN系繊維、ピッチ系繊維等が挙げられる。
酸化性気体としては、空気等の含酸素気体等が挙げられ、工業的には空気が好ましい。
酸化性気体の加熱温度は、通常、200〜300℃である。また、多孔板52から繊維束2に吹き付けられる酸化性気体の風速は、0.2〜1.5m/秒の範囲であることが多いが、ロール38、40間の距離、繊維束の張力及び投入ピッチ等を考慮して適宜決定される。
以上説明した耐炎化装置1によれば、従来のように排ガスをそのまま熱交換器に送る構成と比較して、
(i)耐炎化炉10から排出ガスを排出ガス処理装置16にて燃焼させた後、排出ガス処理装置16からの排ガスを熱交換器18に送っているため、タール分等の異物が熱交換器18内に付着しにくい。そのため、長時間にわたって酸化性気体を安定して十分に加熱できる。
(ii)耐炎化炉10からの排出ガスを排出ガス処理装置16にて燃焼させた後の高温ガスがもつ熱量は、炭素化炉からの排出ガスのもつ熱量に比べ多いため、酸化性気体を安定して十分に加熱できる。
(iii)熱交換器18を耐炎化炉10の近くに配置することが可能となり、熱のロスが少ない。そのため、十分に加熱された状態を保ったまま酸化性気体を耐炎化炉10に供給できる。
(iv)耐炎化炉10の運転開始時には、排出ガス処理装置16からの排ガスは十分に高温であり、加熱手段24の負荷が最も多い昇温時に加熱された酸化性気体を供給することができるため、加熱手段24の負荷を低減できると同時に、加熱手段24の設備容量を小さくできる。
また、以上説明した耐炎化装置1は、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を検出する流量検出手段20と、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を調整する流量調整手段(図示略)と、流量検出手段20からの情報に基づいて、流量調整手段を制御する制御手段26とを具備しているため、酸化性気体供給流路14を流れる酸化性気体の流量を所定の流量に調整できる。
また、耐炎化炉10内の酸化性気体の温度を検出する温度検出手段22と、耐炎化炉10内の酸化性気体を加熱する加熱手段24と、温度検出手段22からの情報に基づいて、加熱手段24を制御する制御手段26とを具備しているため、耐炎化炉10内の酸化性気体の温度を所定の温度に調整できる。そのため、耐炎化炉10内の酸化性気体の温度が不均一となりにくく、耐炎化を安定して行うことができる。
また、以上説明した耐炎化装置1は、排ガス流路17を流れる熱交換器18からの排ガスによって水供給流路28を流れる水を加熱する廃熱ボイラ30を具備しているため、排出ガス処理装置16からの排ガスの熱を有効に利用できる。
なお、本発明の耐炎化装置は、図示例の耐炎化装置1に限定されない。例えば、加熱手段24の一部に熱媒ヒーターを用い、流路28で加熱手段24と廃熱ボイラ30を連結することで排ガスの熱を有効に利用してもよい。また、図示例の耐炎化炉10は、水平方向に移動する繊維束2に対して、加熱された酸化性気体を垂直方向に流すタイプの耐炎化炉であるが、耐炎化炉10の代わりに、図3および図4に示すような、水平方向に移動する繊維束2に対して、加熱された酸化性気体を平行に流すタイプの耐炎化炉11であってもよい。
耐炎化炉11は、酸化性気体供給口(図示略)および酸化性気体排出口(図示略)が設けられた炉本体36と、複数の繊維束2を平行に揃え、繊維束2を繰り返し炉本体36内に通糸するためのローラ38a〜38cおよび40a〜40cと、炉本体36内に水平に設置された複数の仕切り板54によって複数の階層に仕切られた複数の処理室42と、加熱手段24で加熱された酸化性気体を処理室42に送風する複数のファン44と、炉本体36内の酸化性気体を処理室42と加熱手段24との間で循環させるための循環流路46とを具備する。
炉本体36の外壁から処理室42にわたって、繊維束2を導入および導出するスリット50が設けられている。
処理室42の長手方向の両側面には、加熱された酸化性気体を均一に分散させる多孔板52がそれぞれ設けられている。
本発明の耐炎化装置は、炭素繊維製造装置における耐炎化装置として有用である。
本発明の耐炎化装置の一例を示す概略図である。 図1の耐炎化装置における耐炎化炉のII−II断面図である。 本発明の耐炎化装置における耐炎化炉の他の例を示す概略図である。 図3の耐炎化炉のIV−IV断面図である。
符号の説明
1 耐炎化装置
2 繊維束(前駆体繊維)
10 耐炎化炉
11 耐炎化炉
14 酸化性気体供給流路
16 排出ガス処理装置
18 熱交換器
20 流量検出手段
22 温度検出手段
24 加熱手段
26 制御手段

Claims (3)

  1. 酸化性気体供給口および酸化性気体排出口が設けられた炉本体ならびに前記炉本体内に設けられた、前駆体繊維を加熱された酸化性気体によって耐炎化する処理室を具備する耐炎化炉と、
    前記耐炎化炉に酸化性気体を供給する酸化性気体供給流路と、
    前記耐炎化炉の酸化性気体排出口からの排出ガスを燃焼させる排出ガス処理装置と、
    前記酸化性気体供給流路を流れる酸化性気体と、前記排出ガス処理装置からの排ガスとの間で熱交換を行う、前記耐炎化炉の近くに配置された熱交換器と
    を具備し、
    前記酸化性気体排出口は、前記処理室の下流部直近、かつ前記処理室の下流部と前記酸化性気体供給口との間に配設されている耐炎化装置。
  2. 前記酸化性気体供給流路を流れる酸化性気体の流量を検出する流量検出手段と、
    前記酸化性気体供給流路を流れる酸化性気体の流量を調整する流量調整手段と、
    前記流量検出手段からの情報に基づいて、前記流量調整手段を制御する制御手段と
    をさらに具備する、請求項1に記載の耐炎化装置。
  3. 前記耐炎化炉内の酸化性気体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記耐炎化炉内の酸化性気体を加熱する加熱手段と、
    前記温度検出手段からの情報に基づいて、前記加熱手段を制御する制御手段と
    をさらに具備する、請求項1または2に記載の耐炎化装置。
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