JP4407899B2 - 耐炎化熱処理システム - Google Patents

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本発明は炭素繊維の前駆体であるポリアクリロニトリル等の繊維を耐炎化する耐炎化熱処理システム、より詳しくは生産性に優れた炭素繊維の製造に適した前駆体繊維の耐炎化熱処理システムに関する。
炭素繊維の製造工程において、炭素繊維の前駆体であるポリアクリロニトリル等の繊維を耐炎化する方法として、酸化雰囲気中で熱風を循環させ、前駆体繊維を熱処理する方法がある(例えば、特許文献1)。この耐炎化熱処理方法において、前駆体繊維は通常束ねられたストランドとして耐炎化熱処理炉に投入される。この耐炎化熱処理方法においては、従来、熱風の加熱は電気ヒータ、ガスガーナー若しくは熱媒式熱交換器により加熱するのが通常である。
しかしながら、電気ヒータ、ガスバーナーで加熱した場合、電気ヒータ、ガスバーナーとも大きな温度斑(むら)を持っているので、この温度斑が炉内温度斑となり生産性を落とす結果となる(温度斑による高温部が律速)。
また、熱源として電気を用いることは高コストであり、ガスバーナーでも、かなりの熱量が必要とされ、コストアップの要因となる。
特開2002−266175号公報 (特許請求の範囲、段落番号[0016]〜[0028])
本発明者は、上記問題について鋭意検討しているうち、炭素繊維の前駆体を耐炎化工程で熱処理する際、熱風の熱源として熱媒ヒーターを用いることにより、熱風加熱手段の温度斑を極小化し、ひいては炉内温度斑を均一化することにつながり、局所的な高温部を解消することが出来ることを知得した。
この局所的な高温部がなくなることにより、運転可能温度を上げることができ、生産性が向上する。更に、耐炎化熱処理で得られた耐炎化繊維を炭素化する焼成炉の排ガスを燃焼処理する燃焼炉の廃熱を、熱媒ヒーターの熱源として利用することにより、エネルギーを有効に利用することが出来、コストダウンが図れることを本発明者は知得し、本発明を完成するに到った。
従って、本発明の目的とするところは、上述した問題点を解決した、耐炎化熱処理システムを提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
〔1〕 熱媒ヒーターにより加熱された熱風が内部を流通して、内部に供給されるストランドを耐炎化熱処理する熱媒ヒーターを備えた耐炎化熱処理炉と、前記熱媒ヒーターに供給する熱媒を加熱する熱交換器を内部に備えた排ガス燃焼炉であって、焼成炉で発生する排ガスを燃焼させる排ガス燃焼炉とを有する耐炎化熱処理システム。
〔2〕 熱交換器の伝熱面に高圧空気で吹きつけて伝熱面に付着した異物を除去する手段を有する〔1〕に記載の耐炎化熱処理システム。
〔3〕 熱交換器の伝熱面に振動を与えて伝熱面に付着した異物を除去する手段を有する〔1〕に記載の耐炎化熱処理システム。
〔4〕 振動が超音波振動である〔3〕に記載の耐炎化熱処理システム。
本発明の耐炎化熱処理システムを用いて炭素繊維前駆体ストランドを耐炎化熱処理する場合、又は本発明の耐炎化熱処理方法によって同ストランドを耐炎化熱処理する場合、熱風の熱源として熱媒ヒーターを用い、且つ耐炎化熱処理で得られた耐炎化繊維を炭素化する焼成炉の排ガス燃焼炉の廃熱を、熱媒ヒーターの熱源として利用しているので、熱風加熱手段の温度斑を極小化し、ひいては炉内温度斑を均一化することにつながり、局所的な高温部を解消することが出来る。
この局所的な高温部がなくなることにより、運転可能温度を上げることができ、生産性が向上する。更に、エネルギーを有効に利用することが出来、コストダウンが図れる。また、熱交換器に異物を除去する手段を設ける場合は、この異物を定期的に除去することにより、連続運転が可能となる。
以下、図1を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の耐炎化熱処理システムの一例を示す概略図で、各装置は必要に応じ側面断面が示されている。
図1において、2は耐炎化熱処理炉であり、4は熱媒供給用熱源、6は熱媒輸送手段である。これらの装置によって本例の耐炎化熱処理システムは構成される。
耐炎化熱処理炉2は、必要に応じ、その内部に鉛直方向に設けられた通過窓付き仕切板8により、その内部をユニット10a及び10bに分割することができる。ユニット10a、10bは、それぞれ同じ構成をしているので、以下両者を代表してユニット10aについて、図1の耐炎化熱処理炉2の内部を説明する。
ユニット10aには、多数本のストランド12が水平面に並んだストランド群(パス)を形成して走行し、このストランド12の垂直方向(鉛直方向)に熱風が流通する熱処理室14aが形成されている。熱処理室14aの上方には上方熱風流路16aが形成されている。熱処理室14aの下方には下方熱風流路18aが形成されている。上方熱風流路16aと下方熱風流路18aとは熱風循環路20a(図1では紙面後方に位置するため、上方熱風流路16a及び下方熱風流路18aを通して、熱風循環路20aのそれぞれ熱風出口部及び熱風入口部しか見えない)で連通されている。
耐炎化熱処理炉2の外部には、所定組の折返しローラー22a及び22bが備えられている。それぞれの位置関係は、折返しローラー22aが熱処理室14a側であり、折返しローラー22bが熱処理室14b側である。
ストランド12は、耐炎化熱処理炉2内を走行し、一旦耐炎化熱処理炉2の外部に出た後、折返しローラー22a及び22bによって、折返されて耐炎化熱処理炉2内に繰り返し供給される。以上の炉内での走行、炉外での折返しによりストランド12は、複数段のパス(本図では5段のパス)を形成する。
熱風循環路20a、20bの各下部には、ストランド12の走行方向に沿って熱風加熱手段である熱媒ヒーター24a、24bが備えられている。
耐炎化熱処理炉2で得られた耐炎化繊維は、熱媒供給用熱源4における焼成炉26で炭素化される。焼成炉26の頂部には、排気ポート28が設けられている。更に、排気ポート28に連なって、排ガス燃焼炉30が設けられている。
焼成炉26では耐炎化繊維が炭素化される際、可燃性ガスが発生する。この可燃性ガスは、排ガスとして大気中など系外に排気すべきものであるが、そのまま排気するのは火災、爆発等の危険性があり、大気汚染にも繋がる。そこで、通常この可燃性ガスは、排ガス燃焼炉30中で燃焼される。そのため、排ガス燃焼炉30で発生する排ガス燃焼熱は廃熱になる。本発明では、この廃熱を、熱媒ヒーター24a、24bに供給する熱媒を加熱する熱源として利用しているので、エネルギーを有効に利用することが出来、コストダウンが図れる。
排ガス燃焼炉30において、32は点火用ガスバーナーであり、焼成炉26で発生し、排気ポート28を通って排ガス燃焼炉30に流入した排ガスを点火して燃焼させる点火手段である。34は熱媒加熱用熱交換器であり、36は排ガス燃焼炉30で燃焼後のガスを系外に排気するための煙道である。
熱媒としては、オイル、スチームなどを用いることができる。これらの熱媒のうち、取扱性が良いことからオイルが特に好ましい。
熱交換器34の伝熱面には、排ガス燃焼炉30における排ガスの成分が付着した異物を除去する手段が備えられている。伝熱面に付着した異物を除去する方法としては、高圧空気で異物を吹き飛ばして除去する方法、振動若しくは超音波により異物を落下・除去する方法などが挙げられる。
排ガス燃焼炉30で発生する排ガス燃焼熱の廃熱を利用して加熱された熱媒は、熱媒ヒーター24a、24bと熱交換器34とに連結された熱媒輸送手段6を介して、熱媒ヒーター24a、24bに供給される。
熱媒輸送手段6において、38は熱媒輸送用ポンプであり、熱媒輸送用ポンプ38により押出された熱媒は、分岐部40で分岐された後、往きの熱媒輸送配管42a及び42bを通って、それぞれ熱媒ヒーター24a及び24bに供給される。熱媒ヒーター24a及び24bで熱風を加熱した後の熱媒は、それぞれ還りの熱媒輸送配管44a及び44bを通って、分岐部46で合流した後、排ガス燃焼炉30の熱媒加熱用熱交換器34に戻される。
以下、本発明の耐炎化熱処理システムを実施例及び比較例を用いて説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す耐炎化熱処理システムを用い、炭素繊維前駆体(東邦テナックス社製)を耐炎化熱処理した。熱媒ヒーター24a、24bに供給する熱媒としては、オイルを用いた。その結果、排ガス燃焼炉30で発生する排ガス燃焼熱である廃熱を、熱媒ヒーター24a、24bに供給する熱媒を加熱する熱源として利用しているので、耐炎化熱処理におけるエネルギー使用量は耐炎化熱処理システム内のエネルギーだけで賄うことが出来、コストダウンが図れた。
(比較例1)
図1に示す耐炎化熱処理システムにおいて、熱風を加熱する熱源として熱媒ヒーターを用いず、代わりに電気ヒータを用いた以外は、実施例1と同様の条件で炭素繊維前駆体(東邦テナックス社製)を耐炎化熱処理した。その結果、電気を、熱風を加熱する熱源として利用しているので、耐炎化熱処理におけるエネルギー使用量は耐炎化繊維1kg当り18kWhと高コストになった。
本発明の耐炎化熱処理システムの一例を示す概略図である。
符号の説明
2 耐炎化熱処理炉
4 熱媒供給用熱源
6 熱媒輸送手段
8 通過窓付き仕切板
10a、10b ユニット
12 ストランド
14a、14b 熱処理室
16a、16b 上方熱風流路
18a、18b 下方熱風流路
20a、20b 熱風循環路
22a、22b 折返しローラー
24a、24b 熱媒ヒーター
26 焼成炉
28 排気ポート
30 排ガス燃焼炉
32 点火用ガスバーナー
34 熱媒加熱用熱交換器
36 煙道
38 熱媒輸送用ポンプ
40、46 分岐部
42a、42b 往きの熱媒輸送配管
44a、44b 還りの熱媒輸送配管

Claims (4)

  1. 熱媒ヒーターにより加熱された熱風が内部を流通して、内部に供給されるストランドを耐炎化熱処理する熱媒ヒーターを備えた耐炎化熱処理炉と、前記熱媒ヒーターに供給する熱媒を加熱する熱交換器を内部に備えた排ガス燃焼炉であって、焼成炉で発生する排ガスを燃焼させる排ガス燃焼炉と、熱媒輸送用ポンプ、前記熱媒輸送用ポンプから熱交換器を経由して熱媒ヒーターまでを結ぶ往きの熱媒輸送配管、及び熱媒ヒーターから熱媒輸送用ポンプまでを結ぶ還りの熱媒輸送配管を備えた熱媒輸送手段とを有する耐炎化熱処理システム。
  2. 熱交換器の伝熱面に高圧空気で吹きつけて伝熱面に付着した異物を除去する手段を有する請求項1に記載の耐炎化熱処理システム。
  3. 熱交換器の伝熱面に振動を与えて伝熱面に付着した異物を除去する手段を有する請求項1に記載の耐炎化熱処理システム。
  4. 振動が超音波振動である請求項3に記載の耐炎化熱処理システム。
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