JP3768173B2 - 包装用袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナス、キュウリ、ほうれん草などの野菜類や果実類、花卉などの包装用として使用される包装用袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
スーパーマーケットや八百屋などで販売されている野菜類や果実類などは、透明なプラスチックフィルムで形成された包装用袋内に詰められ、その上縁部を束ねるとともにその周囲に粘着テープなどを巻きつけて密封状に結束した状態で陳列販売されている。包装用袋を用いたこのような包装作業は、生産者から野菜類などを集荷して、スーパーマーケットなどに納入するまでの過程において行われている。
【0003】
これらの包装作業は生産地に所在する農業協同組合の施設などで行われているが、取り扱い量が多い施設では自動包装機が使用され、取り扱い量が少ない施設では手作業によって行われている。手作業による包装作業の場合、例えば、図7に示すような包装用補助具91および包装用袋90が使用され、複数の包装用袋90を重ね合わせ状態で包装用補助具91に吊り下げて野菜96などの包装作業が行われている。
【0004】
図7に示すように、従来の包装用袋90は、袋体を形成する表面材90aおよび裏面材90bのうち、裏面材90bの上縁を表面材90aの上縁よりも延出させることによってリブ90cが設けられ、包装用補助具91の係止部材92に包装用袋90を吊り下げ状態で保持するため、係止部材92が貫通可能な複数の係止孔93がこのリブ90cに設けられている。
【0005】
野菜96を包装用袋90に挿入する場合、図7に示すように包装用補助具91にセットされた複数の包装用袋90のうち最前部分に位置する包装用袋90の表面材90aの上縁付近を水平方向に引っ張るとリブ90cは係止部材92で係止されているため、表面材90aの上縁のみが引き出され開口部94が開いた状態となる。
【0006】
ここで、開口部94に漏斗状の補助器具95を差し込み、その補助器具95の上面開口部95aから被包装物である野菜96を挿入すれば、これらの野菜96は補助器具95内を通過して包装用袋90内へ詰め込まれる。野菜96の詰め込みが終わったら、補助器具95を包装用袋90から抜き取り、野菜96が収容された包装用袋90を下方へ引っ張れば、係止孔93の上縁付近のフィルムに亀裂が生じて、包装用袋90が係止部材92から離脱する。
【0007】
この後、図8(a)に示すように、包装用袋90の上縁部分を一つに束ねその周囲に粘着テープ97を巻き付け、この粘着テープ97の上方で切断して余剰部98を削除すれば包装作業が完了する。なお、包装用袋90の上縁部分を束ねて粘着テープ97を巻き付けて切断するまでの一連の作業はバックシーラー(商品名)と呼ばれる器具を用いることによってほぼ同時に行なわれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の包装用袋90は包装用補助具91にセットした場合、係止部材92に吊り下げられている当該包装用袋90の表面材90aの上縁を水平方向に引っ張ったとき表面材90aのみが移動して開口部94が開くようにするため、表面材90aは係止部材92に係止せず、表面材90aより上方に突設したリブ90cに形成された係止孔93に係止部材92を貫通させることによって吊り下げられている。すなわち、従来の包装用袋90においては表面材90aより上方に突出したリブ90cを設け、このリブ90cに係止孔93を設ける必要がある。
【0009】
ところが、図8(b)に示すように、包装用袋90において実際に野菜96などの包装に供されているのは包装用袋90の下方領域であり、粘着テープ97の貼着領域97aの上方に位置する切断線99から上の領域は余剰部98として破棄されているため、プラスチックフィルムの無駄となっている。野菜96などの包装用としてスーパーマーケットなどで使用されている包装用袋90は全国的に見ると膨大な数量であり、1枚の包装用袋90ごとに1つの余剰部98が生じるため、余剰部98となって無駄に消費されるプラスチックフィルムの量は決して無視できないものとなっている。
【0010】
また、包装用袋90を用いた包装作業に伴って生じたこれらの余剰部98は包装作業の管理責任者などが廃棄物として処理することが多いが、余剰部98は自然に腐敗しないプラスチックフィルムであるため、安易に廃棄したり、焼却したりすることができず、その処理にも多大な手間を要している。
【0011】
さらに、従来の包装用袋90は表面材90aの上縁両端とリブ90cとの境界部90dが角形状となっているため、開口部94を開く方向に強い力が加わると境界部90dに引っ張り応力が集中しやすく、境界部90dから亀裂が生じることが多い。このような亀裂が生じた袋体は使用不能となり、廃棄せざるを得ないので、この点においても無駄が生じている。
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、開口部付近からの亀裂が発生しにくく、包装作業に伴って発生する袋材余剰部を減少させることができ、包装作業の効率低下を招くこともない包装用袋を提供することある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の包装用袋は袋体を形成する表面材および裏面材の開口部寄りの位置にそれぞれ当該袋体を吊り下げ保持するための係止部材が貫通可能な表面係止孔および裏面係止孔を有する包装用袋であって、係止部材に対する表面係止孔の把持力を係止部材に対する裏面係止孔の把持力より小さくしたことを特徴とする。
【0014】
このような構成とすることにより、当該包装用袋は裏面係止孔および表面係止孔の両方に係止部材を貫通させて吊り下げ状態に保持し、この状態で表面材を開口方向に引っ張れば、係止部材に対する把持力は裏面係止孔より表面係止孔の方が小さいため、裏面材は係止部材に係止されたままの状態で表面材のみが移動して開口部が開かれ、この後は従来の包装用袋の場合と同じ手順で包装作業を行うことができる。
【0015】
したがって、従来の包装用袋90のようにリブ90cを設けて係止孔93を設ける必要がなくなるため、開口部周縁に応力集中度の高い角部分が存在しなくなることで開口部付近からの亀裂が発生しにくくなり、リブがなくなることで包装作業に伴って発生する袋材余剰部を減少させることができる。また、本発明の包装用袋は従来の包装用袋90と同様の手順で開口部を開いて被包装物を詰め込む作業を行うことができるため、包装作業の効率低下を招くこともない。
【0016】
ここで、内周全体が係止部材の外周に当接する形状の裏面係止孔と、係止部材の外径より内径の大きな表面係止孔とを設けることが望ましい。なお、係止部材の外径より内径の大きな表面係止孔とは、表面係止孔の全ての部分の内径が係止部材の外径より大きいことを意味する。
【0017】
このような構成とすれば、表面係止孔および裏面係止孔に係止部材を貫通させて当該包装用袋を吊り下げ保持したとき、裏面係止孔は係止部材の外周に当接した状態で係止され、表面係止孔はその内周が係止部材の外周に当接せず緩く環装された状態となるため、この状態で表面材を開口方向に引っ張れば、係止部材に対する把持力は裏面係止孔より表面係止孔の方が小さいため、裏面材は係止部材に係止されたまま表面材のみが移動して開口部が開かれ、この後は従来の包装用袋の場合と同じ手順で包装作業を行うことができる。
【0018】
この場合、裏面係止孔を円形、楕円形または長円形とし、表面係止孔を前記裏面係止孔より内径の大きな円形、楕円形または長円形とすることが望ましい。ここで、表面係止孔を裏面係止孔より内径の大きな円形、楕円形または長円形とするとは、表面係止孔の全ての部分の内径が裏面係止孔の内径より大きいことを意味する。
【0019】
このような構成とすれば、横断面が円形、楕円形または長円形をした棒状の保持部材に対して、裏面材は裏面係止孔を介して確実に係止され、表面材は表面係止孔を介して移動可能に係止されるため、この状態で表面材を開口方向に引っ張れば、裏面材は係止部材に係止されたまま表面材のみがスムーズに移動して開口部が開かれることとなり、包装作業の効率向上を図ることができる。
【0020】
一方、内周の一部が係止部材の外周に当接する形状の裏面係止孔と、係止部材の横断面形状と相似であって当該横断面より大きな形状の表面係止孔とを設けることもできる。このような構成とすれば、係止部材に対する表面係止孔の把持力を、係止部材に対する裏面係止孔の把持力より小さく保ちつつ、裏面係止孔の内周全体を係止部材に当接させる場合に比べ、係止部材に対する裏面係止孔の把持力を緩和することができるので、被包装物を詰め込んだ後、当該包装用袋を係止部材方向に引っ張って離脱させる必要がある場合の作業性を向上させることができる。
【0021】
この場合、表面係止孔および裏面係止孔の形状を長円形または楕円形状とし、表面係止孔と裏面係止孔とをそれぞれの長径方向が互い交差する方向に配置することができる。このような構成とすれば、表面係止孔と裏面係止孔とを容易に識別することができるようになるため、表面係止孔および裏面係止孔に係止部材を貫通させて当該包装用袋を吊り下げ保持する際に表裏を逆にセッティングするようなミスを回避することができる。
【0022】
また、内周全体が係止部材の外周に当接する形状の裏面係止孔および表面係止孔を設け、表面係止孔の周縁に放射方向のスリットを設けることもできる。このような構成とすれば、裏面係止孔および表面係止孔の両方に係止部材を貫通させたとき、裏面係止孔および表面係止孔の両方の内周全体が係止部材の外周に当接して保持されるが、表面係止孔の周縁に放射方向のスリットがあることで部分的に拡径方向に変形しやすく把持力が小さいため、この状態で表面材を開口方向に引っ張れば、裏面材は係止部材に係止されたままの状態で表面材のみが移動して開口部が開かれ、この後は従来の包装用袋の場合と同じ手順で包装作業を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1実施形態である包装用袋を示す斜視図、図2は図1に示す包装用袋の使用状態を示す部分斜視図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の包装用袋1はその複数枚を互いに重ね合わせた状態で包装用補助具10に吊り下げ状態にセットして、上方の開口部2から被包装物を投入して包装作業を行うのに適したものである。包装用補助具10は、包装作業場の作業台上などに載置可能な支持盤11と、支持盤11上に垂直状に立設された支柱12と、支柱12の上方に垂直状に固定された袋保持板13と、袋保持板13の正面から水平方向に突設された2本の丸棒状の係止部材14,15などで構成されている。
【0025】
包装用袋1においては、柔軟なプラスチックフィルムで形成された表面材1aおよび裏面材1bの開口部2寄りの位置にそれぞれ当該包装用袋1を吊り下げ保持するための係止部材14,15が貫通可能な表面係止孔3a,4aおよび裏面係止孔3b,4bが設けられている。表面係止孔3a,4aの間隔および裏面係止孔3b,4bの間隔はいずれも2本の係止部材14,15の配置間隔と同じであり、表面係止孔3aと裏面係止孔3b、表面係止孔4aと裏面係止孔4bとはそれぞれ同軸上に配置されている。
【0026】
裏面係止孔3b,4bはいずれも円形であり、裏面係止孔3b,4bの内径はその内周全体が係止部材14,15の外周に当接するサイズである。表面係止孔3a,4aはいずれも丸棒状の係止部材14,15の横断面形状に相似した円形であり、表面係止孔3a,4aの内径は係止部材14,15の外径より大きく形成されている。
【0027】
包装用袋1を包装用補助具10にセットする場合、図1に示すように、各々の包装用袋1の表面係止孔3aおよび裏面係止孔3bに係止部材14を貫通させ、表面係止孔4aおよび裏面係止孔4bに係止部材15を貫通させることによって複数の包装用袋1を互いに重ね合わせて袋保持板13の正面側に吊り下げ状態に保持する。
【0028】
複数の包装用袋1を包装用補助具10に吊り下げ状態に保持した場合、それぞれの包装用袋1の裏面係止孔3b,4bは係止部材14,15の外周に当接した状態で係止されるが、表面係止孔3a,4aはその内周が係止部材14,15の外周に当接せず緩く環装された状態となる。したがって、係止部材14,15に対する表面係止孔3a,4aの把持力は、係止部材14,15に対する裏面係止孔3b,4bの把持力よりも小さくなる。
【0029】
このような状態において、図2に示すように、包装用袋1の表面材1aを開口方向Pに引っ張れば、係止部材14,15に対する把持力は裏面係止孔3b,4bよりも表面係止孔3a,4aの方が小さいため、裏面材1bは係止部材14,15に係止されたまま表面材1aのみが係止部材14,15に沿って開口方向Pに移動して開口部2が大きく開かれる。この後は、図7で示した包装作業の場合と同じ手順で包装作業を行うことができる。
【0030】
したがって、従来の包装用袋90のようにリブ90cを設けて係止孔93を設ける必要がなくなり、開口部2の周縁は連続した直線状となって応力集中度の高い角部分が存在しなくなるため、開口部2付近からの亀裂が発生しにくくなる。また、リブが不要となることで、包装作業に伴って発生する図8(a)で示した余剰部98を減少させることができる。また、包装用袋1は従来の包装用袋90と同様の手順で開口部2を開いて被包装物を詰め込む作業を行うことができるため、包装作業の効率が低下することもない。
【0031】
また、裏面係止孔3b,4bを円形とし、表面係止孔3a,4aを裏面係止孔3b,4bより内径の大きな円形としているため、横断面が円形をした棒状の保持部材14,15に対して、裏面材1bは裏面係止孔3b,4bを介して確実に係止され、表面材1aは表面係止孔3a,4aを介して移動可能に係止される。したがって、図2で示したように表面材1aを開口方向Pに引っ張ったとき、裏面材1bは係止部材14,15に係止されたまま表面材1aのみが開口方向Pにスムーズに移動して開口部2を開くことができ、包装作業の効率向上を図ることができる。
【0032】
次に図3および図4を参照して、第2実施形態の包装用袋21について説明する。図3に示すように、包装用袋21は包装用袋1と同様、包装用補助具10aに吊り下げ状態にセットして、包装用袋21の開口部22から被包装物を投入して包装作業を行うのに適したものである。包装用補助具10aは、包装用補助具10と同様、支持盤11a、支柱12a、袋保持板13a、袋保持板13aの正面に水平方向に着脱可能に突設される2本の係止部材25,26などで構成されている。
【0033】
係止部材25,26は、横断面が円形の丸棒部25a,26aと、丸棒部25a,26aの先端側に設けられた横断面が長円形の保持部25b,26bと、丸棒部25a,26aの基端側に設けられた雄ねじ部25c,26cとで形成され、丸棒部25a,26aと保持部25b,26bとはテーパ部25d,26dを介して滑らかに連続している。
【0034】
係止部材25,26は、それぞれの雄ねじ部25c,26cを袋保持板13aに設けられた水平方向のねじ孔13bに挿通し、袋保持板13aの背面側からナット9を雄ねじ部25c,26cにそれぞれ螺着させることによって、袋保持板13aの正面から水平方向に突出状に固定することができる。
【0035】
図3に示すように、包装用袋21においては、柔軟なプラスチックフィルムである表面材21aおよび裏面材21bの開口部22寄りの位置にそれぞれ当該包装用袋21を吊り下げるための係止部材24,25が貫通可能な表面係止孔23a,24aおよび裏面係止孔23b,24bが設けられている。表面係止孔23a,24aおよび裏面係止孔23b,24bはいずれも長円形であり、表面係止孔23a,24aはその長径が包装用袋21の深さ方向と平行をなすように配置され、裏面係止孔23b,24bはその長径が表面係止孔23a,24aの長径と直交する方向に配置されている。また、表面係止孔23a,24aおよび裏面係止孔23b,24bの形状は、係止部材25,26の保持部25b,26bの横断面形状である長円形と相似であり、保持部25b,26bが通過できるように当該横断面形状より若干大きく形成されている。
【0036】
表面係止孔23a,24aの間隔および裏面係止孔23b,24bの間隔はいずれも袋保持板13aにおける2本の係止部材25,26の配置間隔と同じであり、包装用袋21の開口部22が閉じて平面形状にあるとき、表面係止孔23aと裏面係止孔23b、表面係止孔24aと裏面係止孔24bとは十文字をなすように重なり合い、それぞれの中心付近に係止部材25,26の雄ねじ部25c,26cおよび丸棒部25a,26aが挿通可能な貫通領域21xが形成される。
【0037】
包装用袋21を包装用補助具10aにセットする場合、包装用補助具10aから2本の係止部材25,26を取り外しておき、重ね合わせた複数の包装用袋21を袋保持板13aの正面に配置し、前述の貫通領域21xに向って係止部材25,26の雄ねじ部25c,26cおよび丸棒部25a,26aを挿入するとともに雄ねじ部25c,26cを袋保持板13aのねじ孔13bに挿通させ、袋保持板13aの背面側からナット9を雄ねじ部25c,26cに螺着すれば、重ね合わせた複数の包装用袋21は袋保持板13aの正面側に吊り下げ状態に保持される。このとき、係止部材25,26の保持部25b,26bの長円形横断面の長径が包装用袋21の深さ方向と平行をなすようにして、係止部材25,26を袋保持板13aに固定する。
【0038】
このとき、それぞれの包装用袋21の表面係止孔23a,24aは係止部材25,26の保持部25a,26aの長円形横断面と同じ向きとなり、裏面係止孔23b,24bは保持部25a,26aの長円形横断面と十文字に交差する向きとなる。したがって、係止部材25,26の保持部25b,26bに対する表面係止孔23a,24aの把持力は、保持部25b,26bに対する裏面係止孔23b,24bの把持力よりも小さくなる。
【0039】
このような状態において、図4に示すように、包装用袋21の表面材21aを開口方向Pに引っ張れば、保持部25b,26bの長円形横断面とその向きが一致する表面係止孔23a,24aは保持部25b,26bを通過するので係止部材25,26から表面材21aは離脱するが、裏面係止孔23b,24bは保持部25b,26bの長円形横断面と向きが異なるため保持部25b,26bに係止された状態となる。したがって、裏面材21bは係止部材25,26に係止されたまま表面材21aのみが係止部材25,26から離脱して開口方向Pに移動して開口部22が大きく開かれる。この後は、図7で示した包装作業の場合と同じ手順で包装作業を行うことができる。
【0040】
包装用袋21の機能および効果などは前述した包装用袋1と同様であるが、包装用袋21の場合、内周の一部が係止部材25,26の保持部25b,26bの外周に当接する長円形の裏面係止孔23b,24bと、係止部材25,26の横断面形状と相似であって前記横断面より大きな形状の表面係止孔23a,24aとを設けている。
【0041】
したがって、係止部材25,26の保持部25b,26bに対する表面係止孔23a,24aの把持力を、保持部25b,26bに対する裏面係止孔23b,24bの把持力より小さく保ちつつ、裏面係止孔の内周全体を係止部材に当接させる包装用袋1の場合に比べ、係止部材25,26に対する裏面係止孔23b,24bの把持力を緩和することができるので、被包装物を詰め込んだ後、包装用袋21を係止部材25方向に引っ張って離脱させる必要がある場合、楽に引き出すことができ作業性が良好である。
【0042】
また、包装用袋21においては、表面係止孔23a,24aの長径方向と裏面係止孔23b,24bの長径方向とが互い交差する状態に配置しているため、表面係止孔23a,24aと裏面係止孔23b,24bとを容易に識別することができる。したがって、包装用袋21を包装用補助具10aにセットする場合などに袋体の表裏を逆にセッティングするようなミスを回避することができる。その他の機能、効果などは包装用袋1と同様である。
【0043】
次に図5および図6を参照して第3実施形態および第4実施形態の包装用袋31,41について説明する。なお、図5および図6において図1〜図4で示した部材と同じ機能、効果を発揮する部材については図1〜図4に記載した符号と同じ符号を付して説明を省略する。
【0044】
図5に示す包装用袋31においては、内周全体が係止部材14,15の外周に当接する形状の裏面係止孔33b,34bおよび表面係止孔33a,34aを設け、表面係止孔33a,34aの周縁に放射方向の複数のスリット33s,34sを設けている。裏面係止孔33b,34bおよび表面係止孔33a,34aの両方にそれぞれ係止部材14,15を貫通させて吊り下げ保持すると、裏面係止孔33b,34bおよび表面係止孔33a,34aの両方の内周全体が係止部材14,15の外周に当接して保持される。
【0045】
ところが、表面係止孔33a,34aはその周縁に放射方向の複数のスリット33s,34sがあることで部分的に拡径方向に変形しやすく係止部材14,15に対する把持力が裏面係止孔33b,34bよりも小さいため、この状態で表面材31aを開口方向Pに引っ張れば、裏面材31bは係止部材14,15に係止されたまま表面材31aのみが係止部材14,15に沿って移動して離脱することで開口部32が広く開かれる。この後は包装用袋1の場合と同じ手順で包装作業を行うことができ、包装用袋1と同様の機能、効果が得られる。
【0046】
図6に示す包装用袋41においては、内周全体が係止部材14,15の外周に当接する形状の表面係止孔43a,44aおよび裏面係止孔43b,44bを設け、表面係止孔43a,44aの周縁に放射方向のスリット43s,44sをそれぞれ1本ずつ設けている。これらのスリット43s,44sは包装用袋41の深さ方向と平行に形成され、それぞれの上端は表面材41aの上縁部41cに開口している。
【0047】
裏面係止孔43b,44bおよび表面係止孔43a,44aの両方にそれぞれ係止部材14,15を貫通させて吊り下げると、裏面係止孔43b,44bおよび表面係止孔43a,44aの両方の内周全体が係止部材14,15の外周に当接して保持されるが、表面係止孔43a,44aには上縁41cまで連続するスリット43s,44sがあるため、裏面係止孔33b,34bより把持力が小さく容易に拡径する。したがって、この状態で表面材41aを開口方向Pに引っ張れば、裏面材41bは係止部材14,15に係止されたまま表面材41aのみが係止部材14,15から離脱し、開口部42を広く開くことができる。この後は包装用袋1の場合と同じ手順で包装作業を行うことができる。
【0048】
包装用袋41の場合、上縁41cまで連続するスリット43s,44sを設けたことにより、係止部材14,15に対する表面係止孔43a,44aの把持力を前述の包装用袋1,21,31などよりも小さく設定しているため、開口方向Pの引っ張り力が弱くても開口部42を容易に開くことができる。その他の機能、効果などは包装用袋1の場合と同様である。
【0049】
【発明の効果】
本発明により、以下に示す効果を奏することができる。
【0050】
(1)表面材および裏面材の開口部寄りの位置にそれぞれ袋体吊り下げ用の係止部材が貫通可能な表面係止孔および裏面係止孔を有する包装用袋において、係止部材に対する表面係止孔の把持力を、係止部材に対する裏面係止孔の把持力より小さくしたことにより、従来のリブを設けることなく、吊り下げ状態に保持して包装作業を行うことが可能となるため、開口部を開くときに亀裂が発生しにくくなり、包装作業に伴って発生する袋材余剰部を減少させることができ、包装作業の効率低下を招くこともない。
【0051】
(2)内周全体が係止部材外周に当接する形状の裏面係止孔と、係止部材外径より内径の大きな表面係止孔とを設けることにより、表面係止孔および裏面係止孔に係止部材を貫通させて吊り下げ保持すれば、裏面係止孔は係止部材の外周に当接した状態で係止され、表面係止孔はその内周が係止部材の外周に当接せず緩く環装された状態となるため、この状態で表面材を開口方向に引っ張れば表面材のみが移動して開口部を容易に開くことができる。
【0052】
(3)前記裏面係止孔を円形、楕円形または長円形とし、前記表面係止孔を前記裏面係止孔より内径の大きな円形、楕円形または長円形とすることにより、横断面が円形、楕円形または長円形をした棒状の保持部材に対し、裏面材は裏面係止孔を介して確実に係止され、表面材は表面係止孔を介して移動可能に係止されるため、この状態で表面材を開口方向に引っ張れば、裏面材は係止部材に係止されたまま表面材のみがスムーズに移動して開口部が開かれることとなり、包装作業の効率向上を図ることができる。
【0053】
(4)内周の一部が係止部材の外周に当接する形状の裏面係止孔と、係止部材の横断面形状と相似であって前記横断面より大きな形状の表面係止孔とを設けることにより、係止部材に対する表面係止孔の把持力を裏面係止孔のそれよりも小さく保ちつつ、係止部材に対する裏面係止孔の把持力を緩和することができるので、被包装物を詰め込んだ後、当該包装用袋を係止部材方向に引っ張って離脱させる必要がある場合の作業性を向上させることができる。
【0054】
(5)表面係止孔および裏面係止孔の形状を長円形または楕円形状とし、表面係止孔と裏面係止孔とを、それぞれの長径方向が互い交差する状態に配置することにより、表面係止孔と裏面係止孔とを容易に識別できるようになるため、表面係止孔および裏面係止孔に係止部材を貫通させて当該包装用袋を吊り下げ保持する際に表裏を逆にセッティングするようなミスを回避することができる。
【0055】
(6)内周全体が係止部材の外周に当接する形状の裏面係止孔および表面係止孔を設け、表面係止孔の周縁に放射方向のスリットを設けることにより、裏面係止孔および表面係止孔の両方に係止部材を貫通させたとき、表面係止孔は部分的に拡径方向に変形しやすく把持力も小さくなるため、開口方向の引っ張り力が比較的小さくても表面材がスムーズに移動して開口部を容易に開くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態である包装用袋を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す包装用袋の使用状態を示す斜視図である。
【図3】 本発明の第2実施形態である包装用袋を示す斜視図である。
【図4】 図3に示す包装用袋の使用状態を示す斜視図である。
【図5】 本発明の第3実施形態である包装用袋を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第4実施形態である包装用袋を示す斜視図である。
【図7】 従来の包装用袋を用いた包装作業を示す斜視図である。
【図8】 (a)は従来の包装用袋の使用状態を示す正面図であり、(b)は従来の包装用袋を示す正面図である。
【符号の説明】
1,21,31,41 包装用袋
1a,21a,31a,41a 表面材
1b,21b,31b,41b 裏面材
2,22,32,42 開口部
3a,4a,23a,24a,33a,34a,43a,44a 表面係止孔
3b,4b,23b,24b,33b,34b,43b,44b 裏面係止孔
9 ナット
10,10a 包装用補助具
11,11a 支持盤
12,12a 支柱
13,13a 袋保持板
13b ねじ孔
14,15,25,26 係止部材
21x 貫通領域
25a,26a 丸棒部
25b,26b 保持部
25c,26c 雄ねじ部
25d,26d テーパ部
33s,34s,44s スリット
P 開口方向

Claims (2)

  1. 袋体を形成する表面材および裏面材の開口部寄りの位置にそれぞれ当該袋体を吊り下げ保持するための棒状の係止部材が貫通可能な表面係止孔および裏面係止孔を有する包装用袋であって、
    前記係止部材の先端側には、横断面が長円形または楕円形をした保持部が設けられており、
    前記表面係止孔および前記裏面係止孔の形状を、長円形または楕円形状とするとともに、前記係止部材の保持部外周の横断面形状と相似であって前記横断面より大きな形状とし、
    前記表面係止孔の向きを前記保持部の横断面の向きと一致させ、前記表面係止孔および前記裏面係止孔をそれぞれの長径方向が互いに交差する状態に配置したことを特徴とする包装用袋。
  2. 袋体を形成する表面材および裏面材の開口部寄りの位置にそれぞれ当該袋体を吊り下げ保持するための、横断面が円形をした棒状の係止部材が貫通可能な表面係止孔および裏面係止孔を有する包装用袋であって、
    内周全体が前記係止部材の外周に当接する形状の前記裏面係止孔および前記表面係止孔を設け、前記表面係止孔の周縁に放射方向のスリットを設けたことを特徴とする包装用袋。
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