JP3767266B2 - スタビライザ組付設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ボルトやナット等のねじ部材を締付けるためのねじ部材締付装置を用いたスタビライザ組付設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両のロール剛性を高めるために使用されているスタビライザは、車体側の部材(例えばクロスメンバ)とサスペンション構成部材(例えばロアアーム)との間に設けられている。例えば図8に示すように、スタビライザ1の端部1aは、スタビライザリンクと称されるボルト2によって、ロアアーム3に連結される。
【0003】
スタビライザ1の端部1aは、ボルト2とロアアーム3がある程度動くことができるようにするために、ゴムブッシュ4,5を介してボルト2とナット6によって締付けられている,ボルト2のねじ部2aにナット6が螺合され、ボルト2とナット6を締付けることにより、ゴムブッシュ4,5が圧縮される。ボルト2の軸部2bにはスリーブ7が設けられている。この明細書でいうボルト2の軸部2bは、スリーブ7を含む概念である。
【0004】
スタビライザ1の端部1aをロアアーム3に組付ける際に、作業員がインパクトレンチ8によってボルト2を回転させるようにしている。その締付け時にナット6が連れ回りしないようにするために、ソケット9によってナット6を保持している。そしてナット6のねじ込み量を一定に保つために、ナット6の端面6aからボルト2の先端2dまでの距離Lが管理されていた。この管理寸法Lを守るために、従来は所定深さL1のソケット9が使用され、インパクトレンチ8によってボルト2を回転させたときに、ナット6の端面6aからのボルト2の突出量が管理寸法Lに達した時点でソケット9がナット6から外れるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように手作業によってボルト2の締付けを行なう場合、ソケット9をナット6に押付ける力に個人差がある。例えばソケット9の押付け力が弱いと、インパクトレンチ8によってボルト2をねじ込んでゆく過程で、管理寸法Lに達する以前にソケット9がナット6から外れてしまうことがあるなど、管理寸法Lにばらつきが生じる可能性があった。
【0006】
そこでボルト2の締付作業を自動機械化することも考えられた。しかしながらスタビライザ1は長尺な鋼材を複雑な形状に曲げ成形したものであり、端部1aの位置がある程度ばらくことが避けられないなどの理由から、自動締付機のソケットのセンターをボルト2とナット6のセンターに対して正確に位置決めすることが困難であった。
【0007】
しかもボルト2の締付けに伴なってゴムブッシュ4,5が圧縮され、スタビライザ1の端部1aの位置が多少なりとも変化する傾向があるため、締付け後のボルト2やナット6が自動締付機のソケットに対して傾いてしまうことがある。その場合、自動締付機のソケットにボルト2やナット6が噛み込んでしまい、ナットランナが円滑に回転できなくなったり、締付後にソケットをボルト2やナット6から外すことができなくなることがあった。
【0008】
従ってこの発明の目的は、ボルトなどのねじ部材の位置がばらついていても問題なく締付けることができ、ソケットがねじ部材に噛み込むことも回避できるようなスタビライザ組付装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された本発明のスタビライザ組付設備においては、フローティング部材が昇降用アクチュエータによって降下する際に、ボルトの軸部が位置決め部材によって案内されつつ、位置決め部材がボルトの軸部に嵌合することにより、ボルトの位置に応じてフローティング部材が変位し、ボルトに対する回転側ソケットと固定側ソケットのセンター合わせがなされる。そののち各ソケットがボルトの頭部とナットに嵌合させられ、ナットランナの回転軸が回転することによってボルトとナットが締付けられる。ボルトの締付け後にフローティング部材が上昇すると、原位置復帰ガイド機構によって、フローティング部材が元の基準位置(中立位置)に戻る。
【0013】
本発明のスタビライザ組付設備は、ナットランナと回転側ソケットとの間に自在継手が介在し、回り止め用の支持部材と固定側ソケットとの間にも自在継手が介在していて、各ソケットがナットランナと支持部材のセンターに対してある程度傾く(首を振る)ことができるため、ボルトの締付けに伴なってボルトやナットが傾いても、ソケットがボルトあるいはナットに噛み込んでしまうことが回避される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の一実施形態について、図1から図7に示すねじ部材締付装置10を備えたスタビライザ組付設備11を参照して説明する。
図1に示されたねじ部材締付装置10は、上下方向に延びるフレーム12等を有する基体13を備えている。ねじ部材締付装置10の側方にワーク保持部14が配置されている。ワーク保持部14は、車両のサスペンション機構を構成するスタビライザ1と、ロアアーム3と、車体の一部を構成するクロスメンバ15などを所定位置に保持するようになっている。
【0015】
ねじ部材締付装置10は、フレーム12の上部に設けた昇降用アクチュエータ20と、このアクチュエータ20の出力端であるロッド21の下端に連結された昇降体22と、昇降体22に取付けられたフローティング機構23と、フローティング機構23によって支持された締付ユニット24と、原位置復帰ガイド機構25などを備えている。
【0016】
昇降用アクチュエータ20は、例えばエア圧によって駆動されるエアシリンダが採用される。このアクチュエータ20は、駆動源としての圧縮エアが供給されるシリンダ本体20aと、シリンダ本体20aの下方に延出するロッド21を有し、シリンダ本体20aに供給されたエア圧によってロッド21が上下方向に移動するようになっている。しかもこのアクチュエータ20は、ロッド21が上下方向に移動する際に、設定値を越える抵抗力を受けるとその高さでロッド21が停止するようにエア圧が制御される、いわゆるバランスシリンダである。
【0017】
図2に示すように、フローティング機構23は、昇降体22に設けた旋回部材30と、旋回部材30の下側に設けた水平方向のリニアガイド(直動案内機構)31と、このリニアガイド31によって水平方向に変位自在に支持されたフローティング部材32などを備えている。旋回部材30はベアリング33によって垂直軸X回りに、ある程度の角度範囲で回動できるように支持されている。
【0018】
フローティング部材32の下面側に位置決め部材40が取付けられている。この位置決め部材40に、下面側が逆V形に開口する凹部41が形成されている。凹部41の両側は上方に向うにつれて次第に幅が狭くなるような案内斜面42を構成している。案内斜面42の上部側は上下方向に延びる位置決め溝43に連通している。位置決め溝43の溝幅は、前記ボルト2のスリーブ7が丁度嵌合できるように、スリーブ7の外径よりも僅かに大きい寸法としている。位置決め溝43の上端近傍に、スリーブ7が位置決め溝43の上端まで完全に入り込んだか否かを判断するためのセンサ44が設けられている。
【0019】
フローティング部材32の背面側にカムフォロア50が設けられている。カムフォロア50は、水平方向に延びる円柱状の第1の被案内部51と、第1の被案内部51の両側に設けたローラ等からなる第2の被案内部52を備えている。このカムフォロア50は、以下に説明するガイドユニット53と共に原位置復帰ガイド機構25を構成している。
【0020】
図3に示すように、ガイドユニット53は前後一対のガイド部材55,56を有している。これらガイド部材55,56の相互対向面に、上方に向って間隔が次第に狭くなる第1のガイド面57が形成されている。第1のガイド面57にカムフォロア50の第2の被案内部52が転接することができる。第1のガイド面57の上部側の間隔W1は、被案内部52の水平方向(図3中に矢印A1で示す方向)の位置を規制できる寸法に設定され、カムフォロア50が上昇端まで移動したときにカムフォロア50を所定の基準位置(中立位置)まで案内できるようにしている。
【0021】
これら一対のガイド部材55,56は、それぞれ上部に設けた支軸58を中心に互いに開閉する方向に移動可能であり、引張りばね59によって互いに閉じる方向に付勢されているとともに、ストッパ60によって前記間隔W1を確保している。
【0022】
図4に示すように一方のガイド部材55は、左右一対のプレート55a,55bに分かれていて、これらプレート55a,55bの相互対向面に、上下方向に延びる一対の第2のガイド面62が形成されている。第2のガイド面62にはカムフォロア50の第1の被案内部51が接することができる。これら第2のガイド面62は上方に向って互いの間隔が次第に狭くなっていて、その上部側の間隔W2は、被案内部51の左右方向の位置を規制可能な寸法に設定され、カムフォロア50が上昇端まで移動したとき(図4に2点鎖線で示す位置まで上昇したとき)に、カムフォロア50を所定の基準位置に移動させることにより、フローティング部材32が旋回中立位置に復帰できるようにしている。
【0023】
図5に示すように、フローティング部材32の図示右側に第1の取付ベース65が設けられていて、この取付ベース65に回転側ソケット機構66が装備されている。フローティング部材32の図示左側に第2の取付ベース67が設けられていて、この取付ベース67に固定側ソケット機構68が装備されている。これらソケット機構66,68は締付ユニット24を構成している。
【0024】
回転側ソケット機構66は、水平方向に延びるリニアガイド70によって水平方向に移動自在に支持された可動ベース71と、可動ベース71を水平方向に移動させる第1のアクチュエータ72と、ナットランナ73と、ナットランナ73の回転軸74によって回転駆動される回転側ソケット75などを備えている。
【0025】
さらに詳しくは、図6に示すようにソケット75は、ベース71に設けられたソケットホルダ76に対して回転自在なソケットベース77に連結されている。ソケットベース77とナットランナ73の回転軸74との間に、自在継手(ユニバーサルジョイント)80が設けられている。この自在継手80は、回転軸74に対して軸線方向に移動自在でかつ相対回転しないように嵌合された第1部材81と、ソケットベース77と一体に回転する第2部材82と、第1部材81と第2部材82との間に設けられかつ全方向に屈折可能な接続部材83と、この接続部材83が過剰に屈折することを規制するための外筒84と、ソケットホルダ76を矢印Eで示す方向に付勢する圧縮ばね85などを備えている。
【0026】
ソケット75の先端部には、ボルト2の頭部2cに嵌合可能な形状の穴86が形成されている。このソケット機構66は、前記位置決め部材40がボルト2に向って降下して位置決め溝43の上端壁にスリーブ7が当接して停止した状態において、ソケット75のセンターPがボルト2の中心線と一致するようにしている。
【0027】
ソケットホルダ76とソケットベース77とが互いに接触する箇所に、それぞれ円錐形状のテーパ面87,88が形成されている。これらテーパ面87,88は、第1のアクチュエータ72によってソケット機構66が矢印E方向に押されてソケット75がボルト2の頭部2cに嵌合したときに、ソケットホルダ76に対してソケットベース77が相対的に少し後退することにより、テーパ面87,88間に1mm〜数mm程度の隙間が生じるようにしている。この隙間が生じることによって、自在継手80が全方向に曲がることができるようになり、ソケット75がある程度の角度分だけ首を振ることが可能となる。
【0028】
図6に示すようにソケット75がボルト2の頭部2cから離れた状態では、ばね85の弾力によってテーパ面87,88が互いに密接するため、ソケットホルダ76に対するソケットベース77の中心合わせ(センタリング)が自動的になされることになる。
【0029】
一方、図5と図7に示す固定側ソケット機構68は、水平方向に延びるリニアガイド90によって水平方向に移動自在に支持された可動ベース91と、可動ベース91を水平方向に移動させるための第2のアクチュエータ92と、可動ベース91の縦壁93に形成された貫通孔94に対して回転不能にかつ軸線方向に移動自在に挿入されたロッド状の支持部材95と、回り止め用のソケット96などを備えている。
【0030】
さらに詳しくは、図7に示すように、ソケット96は、ベース91に設けられたソケットホルダ100によって支持されるソケットベース101に連結されている。ソケットベース101と支持部材95との間に自在継手110が設けられている。自在継手110は、支持部材95に固定された第1部材111と、ソケットベース101に固定された第2部材112と、第1部材111と第2部材112との間に設けられかつ全方向に屈折可能な接続部材113と、接続部材113が過剰に屈折することを規制するための外筒114と、ソケットベース101を矢印Gで示す方向に付勢する圧縮ばね115などを備えている。
【0031】
ソケット96の先端部には、ナット6が嵌合可能な形状の穴116が形成されている。このソケット機構68は、前記位置決め部材40がボルト2に向って降下してその位置決め溝43の上端壁にスリーブ7が当接して停止した状態において、ソケット96のセンターがナット6の中心線と一致するようにしている。
【0032】
ソケット96の側面に窓部120が開口し、この窓部120の内部を臨むセンサ121が取付けられている。センサ121は近接スイッチ等を用いたもので、ソケット96の穴116に対してボルト2の先端2dが所定深さまで進入したとき、つまりナット6の端面6aからのボルト2の出しろが所定値に達したとき、ボルト2の先端2dを検出できるように構成されている。
【0033】
ソケットホルダ100とソケットベース101とが互いに接触する箇所に、それぞれ円錐形状のテーパ面130,131が形成されている。これらのテーパ面130,131は、第2のアクチュエータ92によってソケット機構68が矢印G方向に押されてソケット96がナット6に嵌合したときに、ソケットホルダ100に対してソケットベース101が相対的に少し後退することにより、テーパ面130,131間に1mm〜数mm程度の隙間Sが生じるようにしている。
【0034】
この隙間Sが生じることにより、自在継手110が全方向に自由に曲がることができるようになるため、ソケット96がある程度の角度分だけ傾くことが可能となる。なお、ソケット96がナット6から離れると、ばね115の弾力によってテーパ面130,131が互いに密接するため、ソケットホルダ100に対するソケットベース101の中心合わせ(センタリング)が自動的になされることになる。
【0035】
次に、上記構成のねじ部材締付装置10の作用について説明する。
図1および図5等に示すように、スタビライザ1とロアアーム3とクロスメンバ15などがワーク保持部14によって所定位置に保持された状態で、これらのワークがねじ部材締付装置10の所定の作業ステージに停止する。
【0036】
作業員がボルト2をロアアーム3の取付孔3a(図8に示す)とスタビライザ1の孔1bに通し、その際にゴムブッシュ4,5とスリーブ7などもボルト2に外挿し、さらにボルト2のねじ部2aにナット6を僅かに螺合させておく。このナット6は、弛み止め機能を有するいわゆる「かしめナット」である。
【0037】
昇降用アクチュエータ20のロッド21が延び側に移動することにより、昇降体22が降下する。これに伴ない、フローティング部材32が降下し、位置決め部材40がボルト2の軸部2bに向って降下する。このとき、位置決め溝43の真下にボルト2が位置していなくても、位置決め部材40の案内斜面42がボルト2のスリーブ7に接しつつ降下することにより、ボルト2の水平方向の位置ばらつきに応じて、フローティング部材32が図1中の矢印A方向に変位する。そして位置決め溝43にスリーブ7が入り込む。フローティング部材32がさらに降下することによって、位置決め溝43の上端壁にスリーブ7が突き当たり、その状態がセンサ44によって検出される。
【0038】
こうして位置決め部材40がスリーブ7に突き当たると、昇降用アクチュエータ20のロッド21がそれ以上伸び側に移動しないようにエア圧が制御されることにより、フローティング部材32の降下が止まる。このためボルト2の高さにばらつきがあっても、そのばらつきを吸収するようにしてフローティング部材32がボルト2の高さに応じた高さで停止することになり、矢印Bで示す上下方向の位置決めがなされる。さらに、スリーブ7が位置決め溝43に嵌合することにより、垂直軸Xまわりのボルト2のねじれ角度に応じて、旋回部材30が矢印C方向に回転することにより、ボルト2に対するフローティング部材32の垂直軸X回りの位置決めがなされる。
【0039】
こうして位置決めがなされると、図5に示すようにボルト2の頭部2cのセンターと回転側ソケット75のセンターが合い、かつ、ナット6のセンターと固定側ソケット96のセンターも合うようになる。そののち第1のアクチュエータ72と第2のアクチュエータ92が駆動され、回転側ソケット機構66がボルト2の頭部2cに向って矢印E方向に前進するとともに、固定側ソケット機構68がナット6に向って矢印G方向に前進する。
【0040】
このため回転側ソケット75の穴86にボルト2の頭部2cが嵌合するとともに、ばね85が第1のアクチュエータ72のエア圧に負けて少し圧縮され、ばね85の反発力とアクチュエータ72のエア圧とがバランスする位置までソケット75が移動することによって、テーパ面87,88間に1mm程度の隙間が生じる。
【0041】
また、図7に示すように固定側ソケット96がナット6に嵌合し、ばね115が第2のアクチュエータ92のエア圧に負けて少し圧縮され、ばね115の反発力とアクチュエータ92のエア圧とがバランスする位置までソケット96が移動することにより、テーパ面130,131間に1mm程度の隙間Sが生じる。
【0042】
こうしてナット6が固定側ソケット96によって回り止めがなされた状態で、ナットランナ73の回転軸74が回転してボルト2を回転させることにより、ボルト2がナット6に向って螺進してゆく。そしてボルト2が所定量ねじ込まれたときに、センサ121によってボルト2の先端2dが検出され、ナットランナ73の回転軸74を停止させる信号が出力され、回転軸74が止まる。そののち、第1のアクチュエータ72と第2のアクチュエータ92が初期位置に復帰することにより、回転側ソケット75がボルト2の頭部2cから離れるとともに、固定側ソケット96がナット6から離れる。
【0043】
以上の動作によってボルト2とナット6が締付けられると、ゴムブッシュ4,5が圧縮されるため、ボルト2とナット6が締付前の状態から多少傾くことがある。しかしこの実施形態では、自在継手80,110を介してソケット75,96が全方向に傾動自在な状態でボルト2の締付けが行なわれるから、ボルト2とナット6がソケット機構66,68のセンターに対して傾いても、ソケット75にボルト2の頭部2cが噛み込んでしまったり、ソケット96がナット6に噛み込んでしまうことが回避される。このため、ボルト2を回転させる途中でナットランナ73が回転しにくくなることが回避されるとともに、ソケット75,96をボルト2とナット6から離脱させることができなくなってしまうことも回避される。
【0044】
ソケット75,96がボルト2の頭部2cとナット6から離れたのち、昇降用アクチュエータ20が上昇側に作動することにより、フローティング部材32が初期位置(上昇端)まで移動する。この移動に伴ない、カムフォロア50がガイドユニット53の第1のガイド面57と第2のガイド面62とによって、基準位置(中立位置)まで案内されつつ、フローティング部材32が上昇するため、フローティング部材32が元の基準位置に正確に復帰することができる。
【0045】
なおこの発明を実施するに当たって、ねじ部材の一例としてのボルトおよびナットや、フローティング機構、締付ユニット、原位置復帰ガイド機構の形態をはじめとして、自在継手、ナットランナ、ソケットなど、この発明を構成する各要素を、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変形して実施できることは言うまでもない。また前記実施形態では回転側ソケットによってボルトを回転させているが、回転側ソケットによってナットを回転させるようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明によれば、スタビライザの端部に設けるボルトのように位置がばらつきやすいねじ部材に対しても、そのばらつきをフローティング機構によって吸収できるとともに、ねじ部材の締付けに伴なうソケットとねじ部材との噛み込みを自在継手によって回避できるため、ねじ部材締付装置による作業の自動化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すねじ部材締付装置を備えたスタビライザ組付設備の側面図。
【図2】 図1に示されたねじ部材締付装置の一部を断面で示す拡大図。
【図3】 図1に示されたねじ部材締付装置の原位置復帰ガイド機構を示す側面図。
【図4】 図3中のF4−F4線に沿う断面図。
【図5】 図1に示されたねじ部材締付装置の一部の正面図。
【図6】 図5中のF6−F6線に沿う断面図。
【図7】 図5中のF7−F7線に沿う断面図。
【図8】 スタビライザの一部とボルト等を示す断面図。
【符号の説明】
1…スタビライザ
2…ボルト(ねじ部材)
6…ナット(ねじ部材)
10…ねじ部材締付装置
20…昇降用アクチュエータ
23…フローティング機構
24…締付ユニット
25…原位置復帰ガイド機構
32…フローティング部材
40…位置決め部材
66…回転側ソケット機構
68…固定側ソケット機構
80,110…自在継手
121…センサ
Claims (1)
- スタビライザの端部に締付けられるボルトに対して鉛直方向と水平方向とに変位可能でかつ鉛直な垂直軸回りに旋回自在なフローティング部材を有するフローティング機構と、
前記フローティング部材を昇降させる昇降用アクチュエータと、
前記フローティング部材が上昇した状態において前記フローティング部材を基準位置まで変位させる原位置復帰ガイド機構と、
前記フローティング部材が降下した状態において前記ボルトの軸部に嵌合することにより前記ボルトに対するフローティング部材の位置決めをなす位置決め部材と、
前記フローティング部材に装備されて前記ボルトの頭部またはナットのいずれか一方に嵌合させられる回転側ソケットと、
前記回転側ソケットを回転させるナットランナと、
前記ナットランナの回転軸と前記回転側ソケットとの間に設けられた自在継手と、
前記フローティング部材に装備されて前記ボルトの頭部またはナットのいずれか他方に嵌合させられる固定側ソケットと、
前記固定側ソケットと回り止め用の支持部材との間に設けた自在継手と、
を具備したことを特徴とするスタビライザ組付設備。
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