JP3766404B2 - ノズル移動機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル移動機構に関する。鍛造プレスでは、金型内におけるビレットの流れや離型性を向上させるために、上下一対の金型が離間している間に、金型表面にはノズルから潤滑剤が吹き付けられる。このノズルは、上型の上下動、つまりスライダの上下動に連動して金型に対して接近離間し、スライダが上昇、つまり上型が下型から離れると上下一対の金型間に配置され、スライダが下降すると上下一対の金型間から退避するように調整されている。
本発明は、かかるノズルを接近離間させることができるノズル移動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノズルを接近離間させる移動装置として、従来例1(特許文献1)に示す技術がある。
従来例1の移動装置は、ノズルが取り付けられた移動レバーを、移動レバーに軸着された一対の平行なレバーを揺動させることによって、ノズルを水平に保ったまま、上下の金型間に接近離間させるもの、つまりノズルを平行リンクによって接近離間させるものである。
この移動装置の一対のレバーの揺動は、一対のレバーのうち一のレバーに接するように配置され、鍛造プレスへの素材の供給排出を行うトランスファフィーダの駆動軸と連結されたカムの回転によって行われる。このため、トランスファフィーダの作動タイミング、言い換えれば、鍛造プレスのスライダの作動タイミングと同期させて、ノズルを接近離間させることができるから、ノズルと金型の干渉を確実に防ぐことができる。
しかも、スライダが上死点で停止している間はノズルがほぼ一定の位置に配置されているから、スライダが上死点で停止している間は確実に潤滑剤を金型に吹付けることができる。よって、ノズルから金型に潤滑剤の吹付ける時間を長くとることができ、所定の量の潤滑剤を金型に吹付けることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平06−344054号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来例1の移動装置は、ノズルの移動が鍛造プレスのスライダの作動に固定されているため、ノズルの動きに自由度がない。このため、鍛造プレスの上死点の停止位置がサイクル毎でばらつくとノズルが配置される位置もばらつくこととなる。すると、たとえノズルから所定の量の潤滑剤が吹付けられても、金型表面の位置によっては、潤滑剤の吹付け量が不足する場所が生じる可能性があり、潤滑不良による離型性の悪化等が発生するおそれがある。
これに対して、サーボモータ等を用いてノズルを移動させる構造とすれば、ノズルの動きをスライダの移動に関係なく自由に制御することができるので、鍛造プレスのスライダの上死点での停止位置がサイクル毎でばらついても、ノズルを配置する位置は一定の位置に保つことができる。しかし、ノズルの移動がスライダの移動と連動していないため、ノズルが金型やダイホルダー等と干渉するおそれがある。そして、ノズルが金型等と干渉することを防ぐには、スライダが停止したことを確認してからノズルを移動させなければならず、ノズルを接近離間させる時間だけ潤滑剤の吹付け時間が短くなり、潤滑剤の量の不足による潤滑不良が発生するおそれがある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑み、ノズルと金型等との干渉を確実に防ぐことができ、潤滑剤の吹付状況を最適に保つことができるノズル移動機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1のノズル移動機構は、鍛造プレスにおいて、上下一対の金型表面に潤滑剤を吹きつけるノズルを上下一対の金型間に挿入離脱させる機構であって、該機構が、前記ノズルと、該ノズルをその軸方向に沿って移動させるノズル進退部を備えたノズル作動部と、スライダに連結された、該ノズル作動部を前記ノズルが前記上下一対の金型間の吹付け位置に挿入される前進位置と前記ノズルが前記上下一対の金型間から離脱される後退位置との間で移動させる揺動アームと、鍛造プレスのスライダの停止を検出する停止検出部と、スライダが停止したときにおいて、その停止位置の上死点からの変位量を検出する変位量検出部と、スライダが停止したときにおけるノズルの停止位置と前記吹付け位置との相対的な位置のズレ量を、前記変位量検出部が検出した変位量に基づいて算出する補正量算出部とを備えており、前記ノズル進退部は、前記補正量算出部が算出したズレ量の分だけ、前記ノズルを前記吹付け位置に向けて移動させることを特徴とする。
請求項2のノズル移動機構は、請求項1記載の発明において、前記ノズル進退部が、前記ノズルの軸方向と平行に設けられたネジ軸と、該ネジ軸に沿って移動可能に設けられ、前記ノズルが取り付けられたナット部材と、前記ネジ軸を、その中心軸周りに回転させる回転手段とを備えたボールネジ機構であることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態のノズル移動機構10のノズル作動部20を前進位置に配置した状態の説明図である。図2は本実施形態のノズル移動機構10のノズル作動部20を後退位置に配置した状態の説明図である。図1および図2において、符号Pは鍛造プレスを示しており、符号MA,MBは上型、下型を示しており、符号Sは図示しないクランクシャフトの回転によって上下に移動される鍛造プレスPのスライダを示している。
【0008】
本実施形態のノズル移動機構10は、鍛造プレスPの上下一対の金型MA,MBの表面に潤滑材を吹き付けるノズル11を、上下一対の金型MA,MB間に挿入離脱させるものであり、ノズル作動部20を設けることによって、ノズル11の軸方向の位置を調整することができるようにしたものである。
【0009】
図1および図2において、符号11はノズルを示している。このノズル11は、その先端に潤滑剤を吹き付ける吹付部を有しており、その後端部が支持部材11b によって保持されている。
この支持部材11b は、ノズル11の軸方向が水平となるように、後述するノズル作動部20によって支持されている。このノズル作動部20は、揺動アーム12を介して前記鍛造プレスPに設けられたブラケットPBに取り付けられている。この揺動アーム12は、互いに平行な一対の支持アーム12a ,12b から構成されている。この支持アーム12a ,12b は、その上端同士が前記ノズル作動部20を介して連結されており、その下端同士が前記ブラケットPBを介して連結されている。そして、支持アーム12a ,12b は、いずれもその上端がノズル作動部20に回転可能に取り付けられており、いずれもその下端がブラケットPBに回転可能に取り付けられている。つまり、ノズル作動部20、支持アーム12a ,12b およびブラケットPB によって平行リンクが形成されているのである。ここにいう平行リンクとは、平行クランク機構であってクランクが揺動するものを示しており、本願ではブラケットPBが静止節に該当し、支持アーム12a がクランクに該当する。
【0010】
前記揺動アーム12の支持アーム12a には、連結アーム15の下端が固定されている。そして、この連結アーム15の上端と前記スライダSとの間には、連結部材16が設けられている。この連結部材16は、その基端がスライダSに回転可能に取り付けられており、その先端が連結アーム15の上端に回転可能に取り付けられている。そして、連結部材16は、その先端が、その基端と前記支持アーム12a の下端を結ぶ線よりも外方、つまり基端と前記支持アーム12a の下端を結ぶ線に対して一対の金型MA,MBと反対側に位置するように配設されている。
【0011】
このため、鍛造プレスPのスライダSが下降すると、連結部材16を介して連結アーム15が一対の金型MA,MBから離間するように(図1では時計回りに)揺動されるから、支持アーム12a も一対の金型MA,MBから離間するように揺動する。すると、ノズル作動部20は下降しながら右方向に移動されるから、ノズル11は一対の金型MA ,MB間から離脱され、スライダSが下死点まで降下すると、後退位置に配置される(図2)。
逆に、スライダSが上昇すると、連結部材16を介して連結アーム15が一対の金型MA,MBに対して接近するように(図2では反時計回りに)揺動されるから、支持アーム12a も一対の金型MA,MBに対して接近するように揺動する。すると、ノズル作動部20は上昇しながら左方向に移動されるから、ノズル11は一対の金型MA ,MB間に向けて移動し、スライダSが上死点まで上昇すると、前進位置に配置されるのである(図1)。
【0012】
よって、本実施形態のノズル移動機構10によれば、揺動アーム12がスライダSの上下動と連動して揺動され、ノズル作動部20を、前進位置と後退位置との間で移動させることができる。そして、スライダSが上死点に停止すれば、ノズル作動部20は前進位置に配置され、ノズル11は上下一対の金型MA,MB間の吹き付け位置に配置されるから、所定のタイミングで潤滑剤を上下一対の金型MA,MB表面に確実に吹きつけることができる。そして、ノズル作動部20の移動はスライダSと連動しているから、ノズル11が上下一対の金型MA,MBと干渉することを防ぐことができる。
しかも、揺動アーム12の一対の支持アーム12a ,12b 、ノズル11を水平に支持するノズル作動部20およびブラケットPB によって平行リンクが形成されているから、ノズル11は、その軸方向を水平に保ったままで移動することになるから、上下一対の金型MA,MBが離間したときにおける両者の間隔が狭くても、ノズル11を上下一対の金型MA,MBに干渉させることなく、両者の間に確実に配置することができる。
【0013】
なお、ノズル11を上下一対の金型MA,MBと干渉しないように移動させることができれば、揺動アーム12の一対の支持アーム12a ,12b と支持部材11b とブラケットPB によって平行リンクを形成しなくてもよいし、また、揺動アーム12を一本としてもよい。
【0014】
つぎに、ノズル作動部20を詳細に説明する。
図1および図2に示すように、ノズル作動部20は、ノズル11の軸方向と平行、いいかえれば支持部材11b の軸方向と平行に配設されたネジ軸21を備えている。このネジ軸21は、その軸まわりに回転可能に設けられており、その一端には、ACサーボモータ23の主軸が連結されている。
また、ネジ軸21には、ナット部材22が螺合しており、ネジ軸21とナット部材22によってボールネジ機構を構成している。そして、このナット部材22には、前記支持部材11b が取り付けられている。
【0015】
このため、ACサーボモータ23を駆動させれば、ネジ軸21に沿ってナット部材22を移動させることができる。つまり、ナット部材22を、ノズル11の軸方向に沿って移動させることができるから、ナット部材22とともにノズル11を、支持部材11b を介して、その軸方向に移動させることができるのである。
【0016】
そして、ボールネジ機構を作動させれば、ノズル11は、スライダSの移動に関係なくその軸方向に移動されるから、スライダSが上死点から下降を開始したとき、つまりノズル作動部20が前進位置から後退位置に向けて移動を開始しても、ボールネジ機構によってノズル11を上下一対の金型MA ,MB間に向けて移動させることができる。言い換えれば、ノズル作動部20が後退を開始しても、ノズル11だけを上下一対の金型MA ,MB間に位置させておくことができる。このため、ノズル11が上下一対の金型MA ,MB間に位置する時間を長くすることができるから、潤滑剤の吹付け時間を、通常の装置に比べて非常に長くすることができ、より効果的な潤滑が可能となる。
【0017】
また、ボールネジ機構によってノズル11をスライダSの移動に関係なくその軸方向に移動させることができるから、上金型MAの前後の長さ(図1および図2では左右方向の長さ)が長い場合には、スライダSが上昇した後でノズル11を上下一対の金型MA ,MB間に向けて移動させ、スライダSが下降する前にノズル11を上下一対の金型MA ,MBから離間させることができる。すると、ノズル作動部20が前進位置から後退位置に向けて移動するときに、ノズル11を一対の金型MA ,MB間に対して通常よりも離間させた状態で移動させることができるから、ノズル11と上下一対の金型MA ,MBの干渉を確実に防ぐことができる。
【0018】
さらに、ノズル11を移動させる機構として、ボールネジ機構を採用しているから、ノズル11を、スムースかつ正確に移動させることができる。よって、上記のごとく、ボールネジ機構によってノズル11を移動させたときにおいて、ノズル11の作動するタイミングおよびノズル11が配置される位置を毎回正確に制御することができる。すると、上下一対の金型MA ,MBへの潤滑剤の吹きつけを毎回正確に行なうことができるから、サイクル毎の潤滑剤の吹付け状態の変動を抑えることができ、潤滑剤の吹付状況を、常に最適に保つことができる。
【0019】
なお、上記のACサーボモータ23が、特許請求の範囲にいう回転手段であるが、回転手段はACサーボモータ23に限られず、油圧サーボモー等、ネジ軸21をその軸周りに回転させることができるものであれば、特に限定はない。
さらになお、上記のネジ軸21、ナット部材22およびACサーボモータ23が、特許請求の範囲にいうノズル進退部であるが、ノズル進退部は上記の構造に限られない。例えば、ノズル進退部としてストロークセンサを有する油圧シリンダを使用し、そのロッドに、直接、支持部材11b を取り付けてもよい。つまり、ノズル進退部は、ノズル11を、その軸方向に沿ってスムースかつ正確に移動させる機構であれば、どのような機構を採用してもよい。
さらになお、ネジ軸21、ナット部材22およびACサーボモータ23の周囲には図示しない防塵カバーが設けた場合には、ネジ軸21等に潤滑剤等が付着したりすることを防ぐことができるから、ボールネジ機構の故障の発生等を抑えることができるので好適である。
【0020】
また、鍛造プレスPのスライダSは、図示しないクランクシャフトの回転によって移動され、毎サイクル上死点において停止されるが、クランクシャフトの慣性力が大きいためスライダを正確に上死点に停止させることは困難であり、スライダSの停止位置には上死点からの変位が生じる。そこで、本実施形態のノズル移動機構10では、ノズル作動部20を以下のごとく制御することによって、スライダSの停止位置が上死点からずれても、金型MA,MBへの潤滑剤の吹き付け状態が一定となるように調整している。
【0021】
図3は制御系統のブロック図である。同図に示すように、本実施形態のノズル移動機構には、鍛造プレスPのクランクシャフトの回転角度を検出するロータリーエンコーダREを備えた検出部30が設けられている。この検出部30は、ロータリーエンコーダREが発生する角度検出パルスに基づいて、クランクシャフトの回転停止を、言い換えればスライダSの移動停止を検出する停止検出部31と、スライダSが停止したときにおいて、その停止位置の上死点からの変位量(以下、単に変位量という)を検出する変位量検出部32とを備えている。
この検出部30の変位量検出部32には、一般的なコンピュータ等である補正量算出部33が接続されている。この補正量算出部33は、スライダSが停止したときにおけるノズル11の停止位置と、吹付け位置、つまりスライダSが上死点に停止したときにおけるノズル11の停止位置からの相対的な位置のズレ量(以下、単にズレ量という)を、変位量検出部32が検出した変位量に基づいて算出するものである。また、補正量算出部33は、前記ACサーボモータ23に接続されており、算出したズレ量の情報をACサーボモータ23に送信して、ノズル11がズレ量の分だけ吹付け位置に向けて移動するようにACサーボモータ23を作動させる。
【0022】
このため、スライダSが上死点近傍、つまり上死点から若干ずれた位置で停止すると、その停止を停止検出部31が検出し、同時に、変位量検出部32が変位量を検出する。すると、この変位量に基づいて、補正量算出部33がズレ量を算出し、ACサーボモータ23を作動させて、算出したズレ量の分だけノズル11を吹付け位置に向けて移動させる。よって、スライダSの停止位置が各サイクルでばらついても、一対の金型MA ,MB間に配置されたときにおけるノズル11の軸方向における位置を、常に一定に保つことができる。よって、スライダSの停止位置に係わらず、上下一対の金型MA,MBへのへの潤滑剤の吹付け状態をほぼ一定に保つことができる。
【0023】
なお、スライダSの停止位置の変位量に一定の傾向がある場合には、変位量検出部32によって次サイクルにおける変位量を予測させ、その予測に基づいて補正量算出部33にズレ量を算出させてもよい。この場合には、スライダSが停止する前からノズル11を移動させることも可能となるから、ノズル11の配置を短時間で行なうことができ、潤滑剤の吹付け作業時間を長く取ることができる。
【0024】
さらになお、鍛造プレスPのスライダSの変位量を検出するセンサはロータリエンコーダREに限られず、どのようなセンサを使用してもよい。
【0025】
また、本願のごときノズル移動機構10のノズル作動部20を採用すれば、鍛造された鍛造品が上型MAにくっついて、上型MAとともに上昇した場合であっても、ノズル11が鍛造品と接触することを防ぐことができる。例えば、鍛造プレスPに、上下一対の金型MA,MB間に存在する物体を検出するセンサを設けておく。すると、このセンサが、物体、つまり上型MAにくっついて移動した鍛造品を検出したときに、ノズル作動部20のACサーボモータ23を、ノズル11が上下一対の金型MA ,MBから離間するように作動させれば、たとえ揺動アーム12が上下一対の金型MA ,MBに向けて揺動したとしても、ノズル11と鍛造品との接触を防ぐことができる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、スライダの移動に関係なく、ノズルをその軸方向に移動させることができるから、スライダが下降しノズル作動部が後退位置に向けて移動を開始しても、ノズル進退部によってノズルを金型に接近させれば、ノズルを金型間に位置させておくことができる。すると、ノズルが金型間に位置する時間を長くすることができるから、潤滑剤の吹付け時間を、通常の装置に比べて非常に長くすることができ、より効果的な潤滑が可能となる。また、上金型の前後の長さが長い場合には、スライダが上昇した後でノズルを金型に接近させスライダが下降する前にノズルを金型から離間させるようにしておけば、ノズルと金型が干渉することを確実に防ぐことができる。また、スライダが上死点近傍で停止すると、そのときのノズルの停止位置と吹付け位置の相対的な位置のズレ量を、変位量検出部が検出した上死点に対するスライダの変位量に基づいて補正量算出部が算出し、ノズル進退部が、そのズレ量の分だけノズルを吹付け位置に向けて移動させる。このため、上死点におけるスライダの停止位置がばらついても、ノズルが一対の金型間に配置されたときにおいて、ノズルの軸方向における位置を、常に一定に保つことができる。よって、スライダの停止位置に係わらず、金型への潤滑剤の吹付け状態をほぼ一定に保つことができる。
請求項2の発明によれば、ノズルをスムースかつ正確に移動させることができるから、ノズルから金型への潤滑剤の吹きつけを正確に行なうことができる。よって、サイクル毎の潤滑剤の吹付け状態の変動を抑えることができ、潤滑剤の吹付状況を、常に最適に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のノズル移動機構10のノズル作動部20を前進位置に配置した状態の説明図である。
【図2】 本実施形態のノズル移動機構10のノズル作動部20を後退位置に配置した状態の説明図である。
【図3】 制御系統のブロック図である。
【符号の説明】
10 ノズル移動機構
11 ノズル
12 揺動アーム
12a 支持アーム
12b 支持アーム
13 揺動部材
20 ノズル作動部
21 ネジ軸
22 ナット部材
31 停止検出部
32 変位量検出部
33 補正量算出部
P 鍛造プレス
S スライダ
Claims (2)
- 鍛造プレスにおいて、上下一対の金型表面に潤滑剤を吹きつけるノズルを上下一対の金型間に挿入離脱させる機構であって、
該機構が、
前記ノズルと、該ノズルをその軸方向に沿って移動させるノズル進退部を備えたノズル作動部と、
スライダに連結された、該ノズル作動部を前記ノズルが前記上下一対の金型間の吹付け位置に挿入される前進位置と前記ノズルが前記上下一対の金型間から離脱される後退位置との間で移動させる揺動アームと、
鍛造プレスのスライダの停止を検出する停止検出部と、
スライダが停止したときにおいて、その停止位置の上死点からの変位量を検出する変位量検出部と、
スライダが停止したときにおけるノズルの停止位置と前記吹付け位置との相対的な位置のズレ量を、前記変位量検出部が検出した変位量に基づいて算出する補正量算出部とを備えており、
前記ノズル進退部は、
前記補正量算出部が算出したズレ量の分だけ、前記ノズルを前記吹付け位置に向けて移動させる
ことを特徴とするノズル移動機構。 - 前記ノズル進退部が、
前記ノズルの軸方向と平行に設けられたネジ軸と、
該ネジ軸に沿って移動可能に設けられ、前記ノズルが取り付けられたナット部材と、
前記ネジ軸を、その中心軸周りに回転させる回転手段とを備えたボールネジ機構である
ことを特徴とする請求項1記載のノズル移動機構。
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