JP3765855B2 - 接着芯地 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この出願発明は、接着芯地に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、接着布、とくに接着芯地は、不織布、織物などの芯地基布に、ホットメルト樹脂などの接着樹脂をドット状に付着することにより製造されている。
しかし、ブラウスなどの薄い表地にこの接着芯地を使用した場合、接着後、表地側から熱融着により透明のフィルム状になった接着樹脂が透けて見えて目立つため、商品価値が低下するという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この出願発明者等は、接着樹脂に白色顔料を添加することにより、接着後において薄手の表地から透けないことを見いだしこの出願発明を完成したものであり、この出願発明は、従来の接着芯地を使用することにより生ずる問題点を解消した接着芯地を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この出願発明は、芯地基布の表面に接着樹脂をドット状に付着した接着芯地であって、該接着樹脂に対する含有比率が1から20%であり、粒径が0.1〜30μmである白色顔料が含まれている接着芯地に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
芯地基布としては、不織布、織布、編布などが使用できるが、とくに点状の熱接着部を多数形成した部分熱接着不織布(ポイントシール不織布)や水流絡合不織布、あるいはこれらの不織布にチェーンステッチ、デンビステッチなどのステッチ加工を施して編み構造を複合したものがよい。
【0006】
構成繊維としては、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、アクリル系繊維などの繊維が好ましく、繊維長は、10〜100mmが好ましく、20〜80mmがより好ましい。
【0007】
芯地基布の目付は10〜50g/m2が好ましく、15〜40g/m2がより好ましい。
【0008】
接着樹脂としては、融点が80〜150℃の樹脂が好ましく、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂がより好ましい。
【0009】
芯地基布表面に接着樹脂を配する方法としては、通常の方法が使用されるが、接着樹脂を分散した液からなるペーストを芯地基布にドット状などにプリントする方法が好ましい。
【0010】
接着樹脂の目付としては3〜30g/m2が好ましいが、5〜20g/m2がより好ましい。
接着樹脂の目付が30g/m2より多いと接着後硬い感触となることがあり、3g/m2より付着面積が小さいと接着力が不足することがある。
【0011】
接着樹脂のドット径(ドットのプリント径)は0.1〜1mmの範囲にあることが好ましく、0.1〜0.35mmの範囲にあることがより好ましく、0.2〜0.3mmであることがとくに好ましい。
この範囲よりも径が大きいと樹脂が透けて目立つことがあり、また、この範囲よりも径が小さいと接着力が不足することがある。
また、ドットの個数は10〜200個/cm2 であることが望ましい。
【0012】
接着樹脂の付着面積(プリント面積)は、芯地表面の4〜25%であることが望ましい。
この範囲より付着面積が大きいと、接着後硬い感触となり、この範囲より付着面積が小さいと接着力が不足することがある。
【0013】
白色顔料としては、該接着樹脂を透明な状態から白濁した状態、または白色にできる粒子が好ましく、酸化チタン、炭酸カルシウムなどが好ましい。とくに、酸化チタンは少量で樹脂が透けて見えるのを妨げるのでよい。
【0014】
粒子の接着樹脂に対する含有比率は1〜20%とする必要がある。
この範囲より含有比率が少ないと薄手の表地から樹脂が透けて見え、この範囲より多いと接着樹脂の接着力が低下することがある。
【0015】
粒子の径は0.1〜30μmであるのが好ましい。
この範囲より粒径が大きいとプリント加工などが行いにくくなる上に、接着力が低下することがあり、この範囲より小さいと樹脂の透明性を低下させにくく、表地側から樹脂が目立つ。
【0016】
薄手の表地としては、ブラウスなどに用いられる平均打ち込み本数80〜250本/インチ、厚み0.2〜0.35mmであるものが使用される。これらの薄手の表地のうちでも、とくに平均打ち込み本数120〜250本/インチ、厚み0.2〜0.30mmの表地では、従来の接着芯地を使用した場合、樹脂うつりが目立っていたが、この出願発明の白色顔料を接着樹脂に含む接着芯地では、樹脂うつりがほとんど認められなかった。なお、ここで平均打ち込み本数とは、タテ、ヨコの1インチあたりの糸の数(打ち込み本数)の平均をいう。
【0017】
【実施例】
以下、具体的に実施例によりこの出願発明を説明する。
実施例1
ナイロン繊維(繊度1.2デニール、繊維長38mm)90%とポリエステル繊維(繊度1.2デニール、繊維長38mm)10%とからなる繊維ウェブに、加熱エンボスロールにより部分熱接着した目付17g/m2の不織布に、ポリアミド共重合体(融点123℃)からなる接着樹脂に対して各々0%(比較例)、1.67%、5%、10%(実施例)の割合で直径1μmの酸化チタンを配合したペースト8g/m2(固形分)を、直径0.35mmで、170個/cm2の個数となるようにドット状にプリントして接着芯地を得た。
【0018】
実施例2
ナイロン繊維(繊度1.2デニール、繊維長38mm)90%とポリエステル繊維(繊度1.2デニール、繊維長38mm)10%とからなる繊維ウェブに、加熱エンボスロールにより部分熱接着した目付17g/m2の不織布に、ポリアミド共重合体(融点123℃)からなる接着樹脂に対して各々0%(比較例)、1.67%、5%、10%(実施例)の割合で直径1μmの酸化チタンを配合したペースト8g/m2(固形分)を、直径0.5mmで、72個/cm2の個数となるようにドット状にプリントして接着芯地を得た。
樹脂うつり評価、接着力はつぎのとおりである。
【0019】
(樹脂うつり評価)
得られた接着芯地と表地(目付90g/m2、厚み0.28mm、平均打ち込み本数150本/インチ(タテ170本/インチ、ヨコ122本/インチ)のポリエステルデシン(白色))とを、温度130℃、圧力3kg/cm2、プレス時間10秒の条件で、リライアント型プレス機を使用して接着し、この接着した複合布を黒色の紙の上に表地側を上にして置き、表地側から樹脂うつりの状態を観察して以下の基準に従って評価した。
その結果を表1に示す。
樹脂うつり評価 (表地ポリエステルデシン(白色) PES100%)
5級:表地の表面が芯地を接着していない場合と同様の表面状態
4級:表地の表面からわずかに芯地のドット(樹脂)が見られる
3級:表地の表面から部分的に芯地のドット(樹脂)が見られる
2級:表地の表面から半分以上の芯地のドット(樹脂)が見られる
1級:表地の表面から全体にわたって芯地のドット(樹脂)が見られる
【0020】
【表1】
【0021】
(接着力)
得られた接着芯地と表地(目付130g/m2のT/Wトロピカル)とを、温度130℃、圧力3kg/cm2、プレス時間10秒の条件で、リライアント型プレス機を使用して接着し、この接着した複合布を幅5cmのテープ状に裁断してサンプルを作成する。次いで、このサンプルの端部を接着芯地と表地とを別々のチャックに挟み、引張り試験機(オリエンテック社製)により、引っ張り速度300mm/分の条件で引っ張って、剥離に要する力を測定し、接着力とする。その結果を表2に示す。なお、接着力は、実用上0.2kg/5cm幅以上を必要とする。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】
この出願発明の接着芯地は、接着後薄手の表地側から、熱融着により透明のフィルム状になった接着樹脂が透けて見えないので、とくに薄い表地のブラウスなどの接着芯地に適している。
Claims (5)
- 芯地基布の表面に接着樹脂をドット状に付着した接着芯地であって、該接着樹脂に対する含有比率が1から20%であり、粒径が0.1〜30μmである白色顔料が含まれていることを特徴とする接着芯地。
- 前記白色顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の接着芯地。
- 前記接着樹脂のドット径が0.1〜1mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の接着芯地。
- 平均打ち込み本数80〜250本/インチ、厚み0.2〜0.35mmである薄手の表地に接着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接着芯地。
- 平均打ち込み本数80〜250本/インチ、厚み0.2〜0.35mmである薄手の表地用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接着芯地。
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JP32942195A JP3765855B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 接着芯地 |
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JP32942195A JP3765855B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 接着芯地 |
Publications (2)
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JPH09143886A JPH09143886A (ja) | 1997-06-03 |
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Family Applications (1)
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JP32942195A Expired - Fee Related JP3765855B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 接着芯地 |
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JP (1) | JP3765855B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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FR2844680B1 (fr) * | 2002-09-25 | 2005-06-03 | Intissel Sa | Entoilage non tisse pour post-teinture |
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1995
- 1995-11-27 JP JP32942195A patent/JP3765855B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09143886A (ja) | 1997-06-03 |
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