JP3765442B2 - 現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機やプリンター等の画像形成装置において、像担持体に形成された潜像を現像するのに使用する現像装置に係り、特に、現像剤を現像剤担持体の表面に保持させて像担持体と対向する現像領域に搬送する途中において、この現像剤担持体の表面に規制部材を圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制するようにした現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機やプリンター等の画像形成装置においては、像担持体に形成された潜像を現像するのに様々な現像装置が使用されていた。
【0003】
そして、このような現像装置としては、現像剤にキャリアとトナーとを含む2成分現像方式の現像装置の他に、キャリアを使用しない1成分現像方式の現像装置が知られていた。
【0004】
ここで、このような1成分現像方式の現像装置においては、現像剤担持体によって像担持体と対向する現像領域に適当量の現像剤が安定して搬送されるようにするため、一般に、特公昭63−16736号公報等に示されるように、現像剤を現像剤担持体の表面に保持させて像担持体と対向する現像領域に搬送する途中において、この現像剤担持体の表面にバネ弾性やゴム弾性を持つ規制部材を圧接させ、この規制部材により現像剤担持体の表面に保持されて現像領域に搬送される現像剤の量を規制すると共に、この現像剤を摩擦帯電させるようにしたものが知られていた。
【0005】
また、現像剤担持体としては、特公昭62−19749号公報に示されるようなゴム材料からなる弾性ローラや、特開昭63−226676号公報に示されるような金属や樹脂材料で構成されたスリーブ状のもの等が用いられていた。
【0006】
しかし、上記のように現像剤担持体の表面に規制部材を圧接させて現像領域に搬送されるトナーの量を規制するようにした場合、この規制部材による圧接力によって現像剤に多大な負荷が加わり、これによって現像剤担持体の表面における現像剤が割れて微粉が発生することがあり、特に、高速で画像形成を行なうために、現像剤担持体によって現像剤を搬送する速度を速くした場合には、現像剤の割れが激しくなって微粉が多く発生した。
【0007】
そして、このように現像剤が割れて微粉が発生すると、この微粉が次第に増加して現像剤担持体の表面等に融着し、形成される画像に濃度ムラ等が発生するという問題があった。
【0008】
そこで、上記のように規制部材の圧接によって現像剤が割れたりするのを防止するため、現像剤担持体に対する規制部材の圧接力を弱めて、現像剤に加わる負荷を緩和する方法が考えられたが、このように規制部材の圧接力を弱めた場合、現像剤担持体によって像担持体と対向する現像領域に搬送される現像剤の量を適当な量に規制することが困難になったり、現像剤を十分に摩擦帯電することができず、帯電不良の現像剤が像担持体と対向する現像領域に搬送されて現像に使用され、形成される画像にカブリが発生する等の問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、現像剤を現像剤担持体の表面に保持させて像担持体と対向する現像領域に搬送する途中において、この現像剤担持体の表面に規制部材を圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制するようにした現像装置における上記のような問題を解決することを課題とするものである。
【0010】
すなわち、この発明においては、上記のような現像装置において、現像剤担持体の表面に規制部材を圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制するにあたり、規制部材の圧接により現像剤が割れて微粉が発生するのを抑制すると共に、現像剤が適切に摩擦帯電されるようにし、現像剤の微粉が現像剤担持体の表面等に融着して形成される画像に濃度ムラ等が発生するのを防止すると共に、帯電不良の現像剤によって形成される画像にカブリが発生するのを抑制し、濃度ムラやカブリ等のない良好な画像が安定して得られるようにすることを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明における現像装置においては、上記のような課題を解決するため、現像剤を表面に保持して像担持体と対向する現像領域に搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体の表面に圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制する規制部材とを有する現像装置において、上記の規制部材及び現像剤担持体の表面を、ポリアミドからなる含窒素エラストマーを40重量%〜60重量%の範囲で含む弾性材料で構成して、そのゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の範囲になるようにしたのである。なお、上記のゴム硬度及び伸びは、JIS K6301に従って測定した値である。
【0012】
ここで、この発明における現像装置のように、規制部材及び現像剤担持体の表面を、ポリアミドからなる含窒素エラストマーを40重量%〜60重量%の範囲で含む弾性材料で構成し、そのゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の範囲になるようにすると、現像剤担持体の表面に規制部材を圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制する場合に、この規制部材の圧接力を弱めなくても、現像剤担持体の表面が変形することにより、現像剤に加わる負荷が大幅に低減され、また現像剤が含窒素エラストマーを含む弾性材料で構成された現像剤担持体の表面との摩擦によって適切に帯電されるようになる。
【0013】
このため、この発明における現像装置においては、現像剤担持体の表面に規制部材を適切な圧接力で圧接させて、現像剤担持体によって像担持体と対向する現像領域に搬送される現像剤の量を適当な量に規制するようにした場合において、現像剤が割れるということがなく、現像剤が適切に帯電されるようになり、従来のように、現像剤の微粉が現像剤担持体の表面等に融着して形成される画像に濃度ムラ等が発生したり、帯電不良の現像剤によって形成される画像にカブリが発生するのが抑制され、濃度ムラやカブリ等のない良好な画像が安定して得られるようになる。
【0014】
ここで、現像剤担持体の表面やこの現像剤担持体の表面に圧接される規制部材の表面を構成する弾性材料としては、例えば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリブタジエン系、ポリアミド系等の各種の熱可塑性エラストマー等を使用することができ、また、天然ゴム、シス−ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、シス−ポリブタジエン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等も使用することができ、このような弾性材料を用いた規制部材や現像剤担持体の表面に、ポリアミドからなる含窒素エラストマーを含有させるようにする。
【0015】
また、このように規制部材や現像剤担持体の表面を、ポリウレタン系やポリアミド系等の含窒素エラストマーを含む弾性材料で構成するにあたり、上記のように弾性材料中における含窒素エラストマーの量を40重量%〜60重量%の範囲にすると、現像剤が適切に摩擦帯電されるようになって、カブリの発生がより一層抑制されるようになる。
【0016】
さらに、現像剤を適切に摩擦帯電させるため、現像剤担持体の表面や、この現像剤担持体の表面に圧接される規制部材の表面を構成する弾性材料に対して導電性付与剤や荷電性付与剤等を混合させるようにしても良い。
【0017】
ここで、導電性付与剤としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラックや、金属酸化物の微粒子等を用いることができ、上記の弾性材料における体積固有抵抗値が1×104〜1×1010Ω・cm、好ましくは1×105〜1×108Ω・cmの範囲になるようにする。
【0018】
また、荷電性付与剤としては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、カリックスアレン系染料、第4級アンモニウム塩化合物、イミダゾール化合物等を使用することができ、これらを単独又は複数組み合わせて使用することもできる。
【0019】
また、上記のように現像剤担持体の表面や規制部材の表面を上記のような特性を有する弾性材料で構成するにあたり、この弾性材料の層の厚さが薄くなりすぎると、規制部材の圧接によって現像剤に加わる負荷を十分に低減させることができなくなるため、上記のような弾性材料の層の厚みを100μm以上にすることが好ましい。
【0020】
一方、上記の現像剤としては、従来より一般に使用されている公知の現像剤を使用することができ、一般に、バインダー樹脂中に着色剤や荷電制御剤や離型剤等を含有させたものが用いられ、また必要に応じて流動化剤等を添加させるようにする。
【0021】
そして、この現像剤を製造するにあたっても、従来より一般に使用されている公知の方法で製造することができ、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等を用いることができる。
【0022】
また、この現像剤の粒径が小さすぎると、現像剤の流動性が悪くなると共に、クリーニング不良等が発生する一方、その粒径が大きすぎると、ハーフトーンの画像の再現性等が悪くなるため、その体積平均粒径が5〜12μm、好ましくは7〜10μmのものを用いるようにする。また、粒径が5μm以下の粒子が多くなり過ると、この粒子が現像剤担持体上に融着して、現像剤の帯電が不均一になり、形成される画像にカブリや濃度ムラ等が発生するため、粒径が5μm以下の粒子が20個数%以下、好ましくは15個数%以下のものを用いるようにする。
【0023】
ここで、この現像剤に使用するバインダー樹脂としては、従来より一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、エポキシ樹脂、合成テルペン樹脂、合成ロジンエステル樹脂等を単独あるいは二種類以上を混合して使用することができる。
【0024】
また、このバインダー樹脂としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定した数平均分子量(Mn)が1000〜15000、好ましくは3000〜12000の範囲のものを、また高化式フローテスターによって測定した軟化温度が80℃〜160℃、好ましくは90℃〜140℃の範囲のものを、また示差走査熱量計DSCによって測定したガラス転移点が50℃〜75℃、好ましくは55℃〜70℃の範囲のものを用いることが好ましい。
【0025】
また、上記の着色剤としても、従来より一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキレッド等を用いることができ、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して2〜20重量部の割合で用いることが好ましい。
【0026】
また、上記の荷電制御剤としても、従来より一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、モノアゾ金属錯体,芳香族ヒドロキシカルボン酸系の金属錯体,芳香族ジカルボン酸系の金属錯体等の有機金属錯体やキレート化合物等を用いることができ、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
【0027】
また、上記の離型剤としても、従来より一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化型低分子量ポリエチレン、酸化型低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス等を単独或は2種類以上組み合わせて使用することができ、一般に上記のバインダー樹脂100重量部に対して1〜8重量部の割合で用いることが好ましい。
【0028】
また、上記の流動化剤としても、従来より一般に使用されている公知のものを用いることができ、例えば、シリカ,酸化チタン,酸化アルミニウム等の無機微粒子や、アクリル樹脂,スチレン樹脂,シリコン樹脂,フッ素樹脂等の樹脂微粒子を使用することができ、特に、シランカップリング剤やチタンカップリング剤やシリコンオイル等で疎水化したものを用いるのが好ましい。そして、このような流動化剤を上記の現像剤100重量部に対して0.1〜3重量部の割合で添加させて用いるようにする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。
【0030】
この実施形態における現像装置においては、図1に示すように、回転軸11bの外周にローラ11cが設けられた現像剤担持体11の外周面に、ポリウレタン系やポリアミド系等の含窒素エラストマーを40重量%〜60重量%の範囲で含む弾性材料で、ゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の範囲になった表面層11aを設け、この現像剤担持体11を像担持体1と対向するようにして装置本体10に設けるようにしている。
【0031】
そして、この現像剤担持体11が像担持体1と対向する現像領域と反対側における装置本体10内に現像剤2を収容させると共にアジテーター12を設け、このアジテーター12を回転させて装置本体10内に収容された現像剤2を上記の現像剤担持体11の表面に供給するようにしている。
【0032】
そして、この現像剤担持体11を回転させ、上記のように表面に供給された現像剤2をこの現像剤担持体11により像担持体1と対向する現像領域に搬送させる途中において、装置本体10内に設けられた規制部材13をこの現像剤担持体11の表面に圧接させ、この現像剤担持体11によって現像領域に搬送される現像剤2の量を規制すると共に、この現像剤担持体11の表面における現像剤2を摩擦帯電させるようにしている。
【0033】
また、この実施形態における現像装置においては、図2に示すように、上記のように現像剤担持体11の表面に圧接させる規制部材13の表面にも弾性材料で構成された表面層13aを設けている。なお、このように規制部材13に表面層13aを設けるにあたっては、上記の現像剤担持体11における表面層11aと同様に、この表面層13aをポリアミドからなる含窒素エラストマーを含む弾性材料を用いて構成し、ゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の範囲になるようにする。
【0034】
ここで、この実施形態における現像装置においては、上記のように現像剤担持体11の表面及びこの現像剤担持体11の表面に圧接させる規制部材13の表面に、それぞれゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の弾性材料からなる表面層11a,13aを設けているため、この現像剤担持体11によって搬送される現像剤2を上記のように規制部材13によって規制した場合に、現像剤2に作用する負荷がこれらの表面層11a,13aの変形によって軽減され、現像剤2の割れが抑制されるようになる。
【0035】
また、この実施形態における現像装置においては、上記のように規制部材13や現像剤担持体11の表面層13a,11aをポリアミドからなる含窒素エラストマーを40重量%〜60重量%の範囲で含む弾性材料で構成しているため、この現像剤担持体11の表面に規制部材13を圧接させて、この現像剤担持体11によって搬送される現像剤2を規制した場合に、現像剤2がこの現像剤担持体11の表面層11aとの摩擦によって十分に帯電されるようになる。
【0036】
そして、このように規制部材13により搬送量が規制されて適切に摩擦帯電された現像剤2を上記の現像剤担持体11によって像担持体1と対向する現像領域に搬送し、この現像剤担持体11に電源14から現像バイアス電圧を印加して、現像剤担持体11の表面に保持された現像剤2を像担持体1に形成された静電潜像に供給して現像を行なうようになっている。
【0037】
ここで、このようにして現像を行なうと、上記のように現像剤2の割れが抑制されて、現像剤2の微粉の発生が少なくなり、現像剤2の微粉が現像剤担持体11の表面等に融着して形成される画像に濃度ムラ等が発生するのが抑制されると共に、現像剤担持体11によって現像領域に搬送される現像剤2が上記のように適切に摩擦帯電されるため、帯電不良の現像剤2によって形成される画像にカブリが発生するのも抑制され、濃度ムラやカブリ等のない良好な画像が安定して得られるようになる。
【0038】
次に、上記の実施形態の現像装置において、現像剤担持体11の表面における表面層11aの種類を変更させた実験を行ない、現像剤担持体11の表面に、この発明の条件を満たす表面層11aを設けた実施例の現像装置と、この発明の条件を満たしていない表面層11aを設けた比較例の現像装置とを比較し、実施例の現像装置を用いた場合には、現像剤2の割れ等が減少して形成される画像に濃度ムラが生じるのが抑制されると共に、現像領域に搬送される現像剤2が適切に摩擦帯電されて、形成される画像にカブリが発生するのも抑制されることを明らかにする。
【0039】
ここで、この実験においては、上記の現像剤担持体11として、ローラ11cが金属製のものを用い、この現像剤担持体11の表面に、下記の実施例及び比較例に示す各種の弾性材料からなる表面層11aを設けるようにした。
【0040】
一方、現像剤2としては、下記のようにして製造したトナーを用いるようにした。
【0041】
トナーを製造するにあたっては、ポリエステル樹脂(花王社製:タフトンNE−1110)を100重量部、着色剤であるカーボンブラック(キャボット社製:Mogul L)を8重量部、荷電制御剤(オリエント化学社製:ボントロンS−34)を3重量部、離型剤(三洋化成工業社製:ビスコールTS−200)を2.5重量部の割合にし、これらをヘンシェルミキサーにより回転数2800rpmで3分間混合した後、2軸混練押出機を用いて混練し、これを冷却させた後、粗粉砕し、さらに超音波ジェット粉砕機(日本ニューマチック社製)によって微粉砕した後、エルボージェット(松坂貿易社製)で分級してトナー粒子を得た。そして、このトナー粒子に対して、疎水性シリカ(キャボット社製:キャボジルTS−500)を0.8重量%の割合で添加させ、これらをヘンシェルミキサーにより回転数2500rpmで90秒間混合させて負帯電性トナーを製造した。
【0042】
(実施例1〜3及び比較例1〜4)
これらの実施例及び比較例においては、上記の現像剤担持体11の表面に表面層11aを設けるにあたり、弾性材料として、前記のゴム硬度が93度で伸びが300%のポリアミドからなる含窒素エラストマーと、ゴム硬度が37度で伸びが1200%のスチレン系エラストマーとを用いるようにした。
【0043】
そして、上記のポリアミドからなる含窒素エラストマーと、スチレン系エラストマーとを、下記の表1に示すように、実施例1では60:40、実施例2では50:50、実施例3では40:60、比較例1では30:70、比較例2では80:20、比較例3では70:30、比較例4では0:100の重量比で用いると共に、これらの弾性材料100重量部に対して、導電性付与剤(ケッチェンブラック)をそれぞれ3重量部の割合で混合させ、荷電制御剤は添加させずに、これらを3本ロールにより190℃で15分間混練し、これらをそれぞれ現像剤担持体11の表面に被覆させて、厚みが約100μmになった各表面層11aを形成した。
【0044】
そして、このように形成された各表面層11aについて、それぞれゴム硬度と伸びを測定し、その結果を下記の表1に示した。この結果、表面層11aのゴム硬度と伸びについては、実施例1〜3及び比較例1,4の場合、その表面層11aにおけるゴム硬度が20〜70度、伸びが400〜1200%の範囲になっていたが、比較例2,3の場合には、その表面層11aにおけるゴム硬度が70度よりも高くなっていた。
【0045】
次に、上記の各現像剤担持体11を用いた実施例1〜3及び比較例1〜4の各現像装置を使用して、1万枚の耐刷試験後における濃度ムラを調べると共に、カブリの発生状態を調べた。
【0046】
ここで、1万枚の耐刷試験においては、上記の各現像剤担持体11を用いた実施例1〜3及び比較例1〜4の各現像装置に上記の現像剤2を収容させ、システム速度150mm/sで画像形成を行ない、1万枚の耐刷試験後における画像の濃度ムラを調べ、濃度ムラがなく良好な画像が得られた場合を○、濃度ムラが若干あるが実用上問題がない場合を△、濃度ムラが激しく問題となる場合を×で評価した。
【0047】
また、カブリの発生については、温度30℃、湿度85%の高温・高湿度下において画像形成を行ない、形成された画像の非画像部分における現像剤2の付着状態及び像担持体1の非画像部分における現像剤2の付着状態を調べ、カブリの発生がない場合を○、カブリが発生しているが使用上問題がない場合を△、カブリの発生が多く使用上問題がある場合を×で示した。
【0048】
【表1】
【0049】
この結果、現像剤担持体11の表面にゴム硬度が20〜70度でかつ伸びが400〜1200%の範囲になった表面層11aを設けた実施例1〜3及び比較例1,4の現像装置においては、ゴム硬度及び伸びが上記の条件を満たさない表面層11aを設けた比較例2,3の現像装置に比べて、現像剤2の微粉が現像剤担持体11の表面に融着するということが少なく、耐刷後の画像における濃度ムラが抑制された。
【0050】
また、現像剤担持体11の表面層11aを構成する弾性材料にポリアミドからなる含窒素エラストマーを含有させた実施例1〜3及び比較例1〜3の各現像装置は、上記のように現像剤担持体11の表面層11aに荷電制御剤を加えていないにも拘らず、高温・高湿度下においても現像剤2が摩擦帯電されやすくなり、弾性材料にポリアミドからなる含窒素エラストマーを含有させていない比較例4の現像装置に比べて、カブリの発生が少なくなっていた。
【0051】
特に、表面層11aを構成する弾性材料中に含窒素エラストマーを40重量%以上含有させた現像剤担持体11を使用した実施例1〜3及び比較例2,3の現像装置においては、カブリの発生がより一層少なくなっていた。但し、このようなカブリの発生は、現像剤担持体11の表面層11aに荷電制御剤を加えることによって抑制することができた。
【0052】
また、上記の実施例においては、現像剤担持体11の表面層11aを構成する弾性材料にポリアミドからなる含窒素エラストマーを含有させた場合を示しただけであるが、さらに現像剤担持体11の表面層11aと規制部材13の表面層13aを構成する各弾性材料にそれぞれ含窒素エラストマーを含有させると、現像剤2が一層摩擦帯電されやすくなる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明における現像装置においては、規制部材及び現像剤担持体の表面を、ポリアミドからなる含窒素エラストマーを40重量%〜60重量%の範囲で含む弾性材料で構成し、ゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の範囲になるようにしたため、現像剤担持体の表面に規制部材を圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制する場合に、現像剤に加わる負荷が大幅に低減され、現像剤が割れて微粉が発生するということが非常に少なくなると共に、現像剤が含窒素エラストマーを含む弾性材料で構成された現像剤担持体の表面や規制部材の表面との摩擦によって適切に帯電されるようになった。
【0054】
この結果、この発明の現像装置を使用して現像を行なった場合、従来のように現像剤の微粉が現像剤担持体の表面等に融着して、形成される画像に濃度ムラ等が発生するということがなく、また帯電不良の現像剤によって形成される画像にカブリ等が発生するのも防止され、濃度ムラやカブリの発生の少ない良好な画像が安定して得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る現像装置の概略説明図である。
【図2】この発明の実施形態における現像装置において、規制部材の表面に表面層を形成した状態を示した部分説明図である。
【符号の説明】
1 像担持体
2 現像剤
11 現像剤担持体
11a 現像剤担持体の表面層
13 規制部材
13a 規制部材の表面層
Claims (1)
- 現像剤を表面に保持して像担持体と対向する現像領域に搬送する現像剤担持体と、この現像剤担持体の表面に圧接させて現像領域に搬送される現像剤の量を規制する規制部材とを有する現像装置において、上記の規制部材及び現像剤担持体の表面を、ポリアミドからなる含窒素エラストマーを40重量%〜60重量%の範囲で含む弾性材料で構成して、そのゴム硬度が55〜68度、伸びが790〜1010%の範囲になるようにしたことを特徴とする現像装置。
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