JP3764813B2 - 可変動弁装置の駆動制御装置 - Google Patents

可変動弁装置の駆動制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に備えられる可変動弁装置の駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、内部EGR量を運転状態に応じて制御する目的や、低中速運転時の高トルク特性と高速運転時の出力向上とを両立させる等の目的で、吸気弁や排気弁の開特性(開弁時期、開弁期間、作動角、リフト量など)を可変制御できるようにした可変動弁装置が種々知られている(特開昭63−167016号公報,特開昭63−57805号公報,特開平5−171909号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、可変動弁装置において、作動油圧を制御することによって、吸気弁や排気弁の開特性の可変制御を行うようにした場合、その作動油圧の制御を、デューティ制御弁(ソレノイド弁など)を介したPI(比例積分)制御、PD(比例微分)制御、PID(比例積分微分)制御など(以下、PID制御で代表させる)により行なうようにしたものがある。なお、上記制御の概念には、フィードバック制御、フィードフォワード(オープン)制御の何れも含まれる。
【0004】
しかしながら、可変動弁装置を駆動制御するためのPID制御での、従来における制御ゲインの設定は、油水温(延いてはエンジン温度)やエンジン回転速度に基づいて設定されるに過ぎないものであったため、以下のような惧れがあった。
即ち、
従来においては、油水温を考慮することで、作動油温度に応じた粘度変化による可変動弁装置のバルブ開特性の切り換え応答速度の変化に追従させて、PID制御を実行させる(即ち、制御ゲインを設定する)ことはできたが、エンジン温度(作動油温度)以外の作動油の粘度変化には追従させることができなかったため、例えば、ある条件によってはバルブ開特性の切り換え応答速度が要求の応答速度をもって行なわれなくなる惧れがあり、機関運転性、排気性能等を低下させてしまう惧れがあった。
【0005】
つまり、例えば、作動油の経時劣化(例えばガソリン等によるオイルダイリューションや煤混入等による性状変化)や、或いは作動油性状の相違(例えばメーカー間での相違、或いは使用作動油そのものの相違など)などにより作動油の粘度が変化した場合には、該作動油粘度の変化に応じた可変動弁装置の作動応答性の変化に追従させて、PID制御を良好に実行させる(即ち、制御ゲインを設定する)ことができなかったため、要求応答性を達成できず、機関運転性、排気性能等を低下させてしまう惧れがあった。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであり、可変動弁装置の駆動制御装置であって、作動油の経時劣化や作動油性状の相違などに伴う作動油粘度変化に追従して良好に可変動弁装置の駆動制御を行なえるようにした可変動弁装置の駆動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に記載の発明は、図1に示すように、作動油圧制御弁の開度を制御することで作動油圧を制御して、内燃機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開特性を可変に制御する可変動弁装置の駆動制御装置であって、
前記開特性を目標開特性に制御するのに必要な基本制御量を演算する基本制御量演算手段と、
記開特性を所定の応答特性で目標開特性に収束・維持させるのに必要な補正制御量を、機関運転状態に基づいて演算する補正制御量演算手段と、
目標開特性の変更により前記開特性を変更後の目標開特性に収束させる間における前記可変動弁装置の実際の応答特性を検出する応答特性検出手段と、
前記応答特性検出手段により検出された実際の応答特性と、前記機関運転状態に対応させて予め定められた設定応答特性とに基づいて、前記補正制御量を補正する補正制御量補正手段と、
前記基本制御量と、前記補正制御量補正手段により補正された補正制御量とに基づいて、前記作動油圧制御弁の開度制御を行なう開度制御手段と、
を含んで構成した。
【0008】
かかる構成として、可変動弁装置の実際の応答特性を検出し、実際の応答特性と設定応答特性(機関運転状態に対応させて予め定められる。)とに基づいて、機関運転状態に基づいて算出された補正制御量を補正するようにすれば、際の応答特性と設定応答特性との相違を抑制する方向に、補正制御量(制御ゲイン)を補正することができるので、作動油の経時劣化(例えばオイルダイリューションや性状変化)或いは作動油性状自体の相違などによる作動油粘度の相違に応じて、作動油圧制御弁の開度制御特性を補正できるから、可変動弁装置に対する要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となり、延いては機関運転性、排気性能等を改善することができる。
【0009】
なお、上記制御は、フィードバック制御、フィードフォワード制御の何れにも適用できるものである。
請求項2に記載の発明では、前記基本制御量が、機関運転状態に応じて演算される構成とした。
かかる構成とすれば、よりきめ細かく本制御量を演算することができるので、より一層高精度に、可変動弁装置に対する要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となり、延いては機関運転性、排気性能等をより一層改善することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、前記補正制御量補正手段により補正された補正制御量を記憶して、次回開度制御時には、前記基本制御量と、前記記憶した補正制御量とに基づいて、前記作動油圧制御弁の開度制御を行なう手段を含んで構成した。
かかる構成とすれば、次回開度制御開始時から、実際の作動油粘度に応じた補正制御量を演算できることになるから、より早期から要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となる。
【0011】
請求項4に記載の発明では、前記補正された補正制御量が、機関運転状態に応じて記憶されるようにした。
かかる構成とすれば、より一層高精度に、可変動弁装置に対する要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となり、延いては機関運転性、排気性能等をより一層改善することができる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、可変動弁装置の実際の応答特性と、設定応答特性との相違を抑制する方向に、補正制御量を補正することができるので、作動油の経時劣化或いは作動油性状自体の相違などによる作動油粘度の相違に応じて、作動油圧制御弁の開度制御特性を補正できるから、可変動弁装置に対する要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となり、延いては機関運転性、排気性能等を改善することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、よりきめ細かく本制御量を演算することができるので、一層高精度に、可変動弁装置に対する要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となり、延いては機関運転性、排気性能等を一層改善することができる。
請求項3に記載の発明によれば、次回開度制御開始時から、実際の作動油粘度に応じた補正制御量を演算できることになるから、より早期から要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、より一層高精度に、可変動弁装置に対する要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることができ、延いては機関運転性、排気性能等をより一層改善することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図2は、本発明の一実施の形態のシステム構成の概略を示した図である。
図2において、エンジン101 には、可変動弁装置102 により開特性(開弁時期、閉弁時期、開弁期間、作動角、リフト量など)を可変制御される吸気弁104 及び排気弁105 が装着されている。各気筒の吸気ポート106 には、燃料噴射弁107 が装着され、燃焼室108 には点火栓109 及び点火コイル110 が装着されている。
【0016】
前記可変動弁装置102 は、作動油圧によって吸気弁104 及び排気弁105 (若しくは吸気弁と排気弁の何れか一方であっても良い)のバルブ開特性を可変制御する油圧式の可変動弁装置であり、この作動油圧の供給は、後述するコントロールユニット111 からの制御信号(本実施形態では、デューティ制御信号)によって開度制御されるデューティ制御弁(ソレノイド弁など)103 (作動油圧制御弁)によって調整される構成となっている。
【0017】
ここで、図3〜図6に、前記可変動弁装置102 の構成の一例を示す。
即ち、各気筒には2本の吸気弁104 ( ここでは、吸気弁104 で代表して説明するが、排気弁105 についても同様に適用できる) に対応した単一のロッカアーム1が設けられている。前記ロッカアーム1の基端は、各気筒に共通な中空のメインロッカシャフト3を介してシリンダヘッドに揺動自在に支持され、ロッカアーム1の二股の各先端は、吸気弁104 のステム頂部に当接する。
【0018】
ロッカアーム1は平面視において略二股状に形成され、ロッカアーム1には略その中央上方に単一の自由カムフォロア2が設けられている。そして、図4において、自由カムフォロア2の両側には低速用カム21,21が当接するローラ11,11が設けられている。
自由カムフォロア2の基端は、サブロッカシャフト16を介してロッカアーム1に揺動自在(相対回転可能)に支持されている。自由カムフォロア2は吸気弁104 に当接する部位を持たず、その先端には高速用カム22に摺接するカムフォロア部2Aが円弧状に突出して形成されている。
【0019】
また、自由カムフォロア2の下側には、スプリングリテーナ29を摺動自在に嵌合する凹部27が形成され、前記スプリングリテーナ29は、その基端が前記凹部27の底面に支持されるコイルスプリング26の弾性付勢力によって、ロッカシャフト3に当接するようになっている。
更に、前述の自由カムフォロア2には、カムフォロア部2Aの下側に、後述のレバー部材7が係合する段部2Bと、これに連なる傾斜部2Cとが形成されている。また、ロッカアーム1の下方側には、ロッカシャフト3の側方でピン6に揺動自在に支承されたレバー部材7が設けられている。
【0020】
前記レバー部材7の上方側方には、突起7Aが一体に形成され、ロッカアーム1に形成された凹部8に収容されたリターンスプリング9及びスプリングリテーナ10で、前述の自由カムフォロア2との係合が解除される方向に付勢されている。
一方、レバー部材7の下端部には、ロッカアーム1に設けられた油圧室34に対する作動油圧の供給によって駆動される作動プランジャ31が当接している。
【0021】
前記油圧室34に作動油圧を導く油通路は、ロッカアーム1及びメインロッカシャフト3の内部を通して設けられる。ロッカアーム1には、油圧室34に一端が開口すると共に、他端がメインロッカシャフト3に対する軸受面に貫通する通孔41が形成されている。また、メインロッカシャフト3の内部にはオイルギャラリ42が軸方向に形成され、このオイルギャラリ42は通孔43を介してロッカアーム1の通孔41と連通している。
【0022】
前記オイルギャラリ42には、前記コントロールユニット111 でその作動が制御される作動油圧制御弁103 を介して、エンジンによって駆動されるオイルポンプ(図示省略)の吐出油圧が所定圧に調整されて導かれる。
低速用カム21,21とこれらの間の高速用カム22とは、それぞれ共通のカムシャフト20に一体形成され、エンジンの低回転時と高回転時とにおいて要求されるバルブリフト特性(開特性)を満足するように異なる形状に形成されている。つまり、高速用カム22は、低速用カム21に比べ、バルブリフト量若しくはバルブ開期間の少なくとも一方を大きくするカムプロフィールを有している。なお、本実施形態では、バルブリフト量と開期間とを共に大きくするものであり、前記高速用カム22と低速用カム21との使い分けによってバルブ開特性を2種類の切り換えることが可能となっている。
【0023】
上記構成の可変動弁装置102 によると、油圧室34に作動油圧が供給されない状態(作動油圧制御弁103 による油圧リリーフ状態)では、ロッカアーム1は低速用カム21のカムプロフィールに従って揺動し、各吸気弁104 の開閉駆動を行う。このとき、自由カムフォロア2は高速用カム22によって揺動されるものの、スプリング9の付勢力により、レバー部材7は図5に実線で示す位置にある。従って、自由カムフォロア2から入力があっても、スプリング26が撓むのみで、ロッカアーム1の動きが影響されることはない。
【0024】
これに対して、油圧室34に作動油圧制御弁103 を介して所定の作動油圧が供給されると、作動プランジャ31がレバー部材7をリターンスプリング9に抗して揺動させ、図5で破線で示す位置にもらたす。この状態では、レバー部材7の端部が、自由カムフォロア2の段部2Bに係合することにより、ロッカアーム1及びカムフォロア2が連結され一体となって、メインロッカシャフト3を中心として揺動することになる。
【0025】
ここで、高速用カム22は低速用カム21に比較して、バルブ開角度及びバルブリフト量が共に大となるように形成されているから、自由カムフォロア2がロッカアーム1と一体化された揺動時は、ロッカアーム1のローラ11が低速用カム21から浮き上がり、各吸気弁104 は高速用カム22のプロフィールに従って開閉駆動され、開角度及びリフト量が共に大きくなる。
【0026】
一方、高速用カム22から低速用カム21への切り換えは、作動油圧制御弁103 の制御により油圧室34に導かれる油圧を低下させ、リターンスプリング9の弾性復元力によりレバー部材7及び作動プランジャ31が元の位置(図5の実線位置)に移動して、ロッカアーム1の拘束を解除することによって行われる。
このように、作動油圧制御弁103 による油圧室34に対する作動油圧の供給によって、低速用カム22のプロフィールに従った低速域に適合するバルブ開特性と、高速用カム21のプロフィールに従った低速用カム22よりも開角度及びリフト量の大きな高速域に適合するバルブ開特性とのいずれを切り換え選択できるようになっている。
【0027】
なお、本実施形態では、高速用カム21と低速用カム22との切り換えを、前述のように、レバー部材7の揺動によって前記ロッカアーム1とカムフォロア2とを連結させるか否かによって行わせる構成としたが、カムの切り換え機構を上記に限定するものではない。
例えば、特開昭63−167016号公報,特開昭63−57805号公報等に開示されるもののように、高速用ロッカアームと低速用ロッカアームとを、ロッカシャフトと平行な方向における嵌合穴とプランジャとの係合,解除によって選択的に連結させることで、高速用カムと低速用カムとの切り換えが行われる構成であっても良い。
【0028】
更に、複数のカムを使い分ける構成ではなく、作動角一定のままカム位相を任意に制御し得るカムスプロケットをカムシャフトに取付け、バルブ開閉時期を速度域毎の適正時期に(任意に)制御可能な可変バルブタイミング制御装置などであっても良い。
また、可変動弁装置102 は、吸気弁(或いは排気弁)のリフト量を可変制御できる機構を備えたものでも良いし、吸気弁や排気弁の作動角(開弁から閉弁までの角度)を可変に(任意に)制御できる装置(例えば、カム軸の回転中心を偏心させることで、作動角を変化させる装置)等とすることもできる。
【0029】
即ち、可変動弁装置102 は、作動油圧の調整により、バルブの開特性を可変制御できるものであれば良く、特定のものに限定されるものではない。
なお、上記構成の可変動弁装置102 は、マイクロコンピュータを内蔵した前記コントロールユニット111 からの制御信号( デューティ信号) を受けて駆動される作動油圧制御弁103 を介して駆動制御されることになるが、コントロールユニット111 では、エンジン回転速度Neを検出する回転速度センサ112 ,エンジンの吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ113 ,エンジンの冷却水温度Tw(延いてはエンジン温度、作動油温度)を検出する水温センサ114 ,エンジンの吸気温度T01を検出する吸気温センサ115 等からの検出信号(機関運転状態)を入力し、これら検出信号(機関運転状態)に基づいてバルブ開特性を決定(演算)し、該決定(演算結果)に対応するバルブ開特性へ制御状態(作動油圧)を制御すべく、前記作動油圧制御弁103 に制御信号( デューティ信号) を出力するようになっている。
【0030】
具体的には、例えば、前記作動油圧制御弁103 への制御信号( デューティ信号) は、図7に示すような形で与えられる。
即ち、
デューティ比をVTCDTYとし、下記(1) 式により0〜100%まで変化させることで、前記作動油圧制御弁103 の開度を制御し、作動油圧を所定に制御することができるようになっている。
【0031】
VTCDTY=VTCBAS♯+PIDDTY×KPIDTY♯ ・・(1)
但し、VTCBAS♯;基本デューティ量(%)
PIDDTY(%)=VTCPID×50(%)/VTCFUL♯
VTCPID;PID制御量(例えばクランク角度或いはカム角度)
VTCFUL♯;単位合わせ定数
KPIDTY♯;ソレノイド弁の特性合わせ定数
なお、前記VTCBAS♯『基本デューティ量(%)』は、マップ検索等により、前記検出信号(機関運転状態)に基づき設定されるバルブ開特性(目標開弁時期、作動角など)に応じて演算(設定)される。即ち、目標開特性を達成するための基本制御量である。
【0032】
また、前記PIDDTY(%)(即ち、制御ゲイン)は、前記検出信号(例えば、エンジン回転速度Neやエンジンの冷却水温度などの機関運転状態)に基づき設定される要求制御応答特性を達成するべく演算(設定)(マップ検索など)されるVTCPID『PID制御量(角度)』に基づいて演算されるものである。
【0033】
なお、VTCPID『PID制御量(角度)』は、例えば、目標値と現在値との偏差と、所定係数(例えば、エンジン回転速度Neやエンジンの冷却水温度などに基づき設定されるもので、後述するBに相当する)と、を乗算することで得られるものである。なお、所謂P分補正量、I分補正量、D分補正量の何れかと考えることができ、或いはこれらを一体として含めたものと考えることも可能である。即ち、本発明の補正制御量に相当するものである。
【0034】
即ち、上記(1) 式により、要求制御応答特性(応答速度確保、ハンチング防止など)を達成つつ、目標開特性(目標開弁時期、作動角など)が得られるように、作動油圧制御弁103 の開度が制御されることとなる。
しかしながら、既述したように、従来においては、前記PID制御量延いては前記PIDDTY(%)(即ち、制御ゲイン)の演算・設定に、経時劣化的なもの、即ち、現在使用中の実際の作動油性状等が考慮されていなかったために、実際には要求制御応答特性を達成できない場合があり、機関運転性、排気性能等を低下させてしまう惧れがあった。
【0035】
そこで、本実施形態におけるコントロールユニット111 では、図8に示すようようなフローチャート(補正制御量補正ルーチン)を実行するようになっている。なお、以下に説明するように、本発明にかかる基本制御量演算手段、補正制御量演算手段、応答特性検出手段、補正制御量補正手段、開度制御手段としての機能は、コントロールユニット111 がソフトウェア的に奏することになる。
【0036】
即ち、
ステップ1(図中ではS1としてある。以下同様)では、目標開特性に変更があったか否かを検出する。例えば、目標開弁時期(VTC目標)が0deg →40deg となったか否か(吸気弁104 の目標開弁時期を、例えばクランク角度で、下死点から下死点後40度に変更せよとの指令があったか否か)等を検出する。
【0037】
YESであればステップ2へ進み、NOであれば本フローを終了する。
ステップ2では、目標開弁時期の切り換え開始から切り換え完了間において、実際の応答時間A(例えば、1deg 変化するのに要した時間。又は応答速度等であっても良い)を計測する。なお、本実施形態においては、吸気弁104 (或いは排気弁105 )の開閉時期等を検出することができるカムフェーズセンサ116 が設けられており、コントロールユニット111 は、該カムフェーズセンサ116 の検出値に基づいて、前記応答時間Aを計測することができるようになっている。
【0038】
ステップ3では、予め設定してあるマップ等を参照して、エンジン回転速度Neとエンジンの冷却水温度(或いは油温)とから、設定応答時間Bを求める。なお、このBは、エンジン温度(作動油温度)による作動油の粘度変化等を加味して設定されているものである。
ステップ4では、下記演算を行なう。
【0039】
C=A−B
即ち、実際の応答時間Aから、エンジン温度(油温)による作動油の粘度変化等を加味して予め設定されている設定応答時間B{所定性状(所定の粘度指数で製造され、劣化等が加味されていない状態)の作動油を使用した場合に得られるであろう応答時間に相当}を差し引くことで、実際の応答特性(応答速度)と、予め設定されている応答特性(応答速度)と、の相違を把握する。なお、A>B,A<B,A=Bの何れの場合にも適用可能である。
【0040】
ステップ5では、前述したBに対して、下記の補正演算を行い、その結果を用いて、前記VTCPID(PID制御量)延いては前記PIDDTY(%)(即ち、制御ゲイン)を補正演算し、これに基づき最終的なデューティ比(VTCDTY)を演算して、PID制御を実行する。
B←B+C
なお、C>0,C<0,C=0の何れの場合にも適用可能である。
【0041】
そして、ステップ6では、ステップ5で得られたBを、ステップ3で説明したマップの新たなマップ値として記憶更新して、本フローを終了する。
このように、本実施形態によれば、実際の応答時間A(実際の応答特性に相当)から、所定性状の作動油を使用した場合に得られるであろう応答時間B(予め定めた応答特性に相当)を差し引くことで、実際の応答特性(応答速度)と、予め設定されている応答特性(応答速度)と、の相違を把握し、その相違を抑制する方向に、制御ゲイン(補正制御量)を補正するようにしたので、作動油の経時劣化(例えばオイルダイリューションや性状変化)或いは作動油性状自体の相違などによる作動油粘度の相違に応じて可変動弁装置101 の作動応答特性を補正することができるので、要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となり、延いては機関運転性、排気性能等を改善することができる。
【0042】
なお、上記の制御は、フィードバック制御、フィードフォワード制御の何れにも適用できるものである。
また、上記実施形態のように、ステップ6を設け、前記補正されたBを、マップに更新記憶させるようにすれば、次回目標開特性変更時から、実際の作動油粘度に応じた制御ゲインを設定できることになるから、より早期から要求応答特性を達成しながら、良好に目標開特性を達成させることが可能となる。ただし、前記補正されたBを、マップに更新記憶させない構成とする(即ち、ステップ6を省略する)ことも、勿論できるものである。
【0043】
なお、前記補正されたBを、マップに更新記憶させる場合、他の領域の値については、補間演算等により併せて補正するようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施の形態を示すシステム構成図。
【図3】可変動弁装置の一構成例を示す図。
【図4】可変動弁装置の一構成例を示す図(図3のIV−IV断面図) 。
【図5】可変動弁装置の一構成例を示す図(図4のV−V断面図)。
【図6】可変動弁装置の一構成例を示す図(図4のVI−VI断面図) 。
【図7】作動油圧制御弁の開度制御(デューティ制御)の一例を示すタイムチャート。
【図8】同上実施形態における補正制御量補正ルーチンを説明するフローチャート。
【符号の説明】
101 内燃機関(エンジン)
102 可変動弁装置
103 作動油圧制御弁(ソレノイド弁)
111 コントロールユニット
112 回転速度センサ
113 エアフローメータ
114 水温センサ(或いは油温センサ)
115 吸気温センサ
116 カムフェーズセンサ

Claims (4)

  1. 作動油圧制御弁の開度を制御することで作動油圧を制御して、内燃機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開特性を可変に制御する可変動弁装置の駆動制御装置であって、
    前記開特性を目標開特性に制御するのに必要な基本制御量を演算する基本制御量演算手段と、
    記開特性を所定の応答特性で目標開特性に収束・維持させるのに必要な補正制御量を、機関運転状態に基づいて演算する補正制御量演算手段と、
    目標開特性の変更により前記開特性を変更後の目標開特性に収束させる間における前記可変動弁装置の実際の応答特性を検出する応答特性検出手段と、
    前記応答特性検出手段により検出された実際の応答特性と、前記機関運転状態に対応させて予め定められた設定応答特性とに基づいて、前記補正制御量を補正する補正制御量補正手段と、
    前記基本制御量と、前記補正制御量補正手段により補正された補正制御量とに基づいて、前記作動油圧制御弁の開度制御を行なう開度制御手段と、
    を含んで構成したことを特徴とする可変動弁装置の駆動制御装置。
  2. 前記基本制御量が、機関運転状態に応じて演算されることを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置の駆動制御装置。
  3. 前記補正制御量補正手段により補正された補正制御量を記憶して、次回開度制御時には、前記基本制御量と、前記記憶した補正制御量とに基づいて、前記作動油圧制御弁の開度制御を行なう手段を含んで構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変動弁装置の駆動制御装置。
  4. 前記補正された補正制御量が、機関運転状態に応じて記憶されることを特徴とする請求項3に記載の可変動弁装置の駆動制御装置。
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