JP3764098B2 - 光スイッチング装置 - Google Patents
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- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、光スイッチング装置に関するものであり、特に起電圧の向上が図られた半導体光電変換装置を用いた光スイッチング装置に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
今日、新しいエネルギー源として、太陽電池が知られている。太陽電池の発電原理について簡単に説明する。半導体のPN接合に光が入射すると電子と正孔が発生し、発生した電子はN領域に、正孔はP領域に拡散によって移動する。その結果、P領域にプラス、N領域にマイナスの電圧が生じ、両電極に負荷を接続することによって電力が取り出せる。したがって、燃料が不要、可動部がないこと、無公害等の利点を有する。
【0003】
ところで、一般的な半導体装置を動作させる為には、5V、12V程度の起電圧が必要である。しかしながら、現在開発されている太陽電池では、一般的な記電圧としては0.8V程度であるので、半導体装置を動作させることはできない。
【0004】
この発明は、上記のような問題点を解決し、大きな起電圧を得ることができる半導体光電変換装置、特に起電圧の向上が図られた半導体光電変換装置を用いた光スイッチング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明により提供される光スイッチング装置は、半導体基板内に設けられた第1導電型の第1領域、第1領域との間に電路形成可能領域を形成するように設けられた第1導電型の第2領域、電路形成可能領域の上に設けられた第1絶縁膜、第1絶縁膜を介して電路形成領域の上方に設けられた浮遊型電極、浮遊型電極の上に設けられた第2絶縁膜、第2絶縁膜を介して上記浮遊型電極の上方に設けられた制御電極、を備えた単一メモリセルと、複数の単一光電変換素子が平面的に配置されるとともに直列接続されており、かつ単一のメモリセルの制御電極に接続された半導体光電変換装置と、を備えた光スイッチング装置であって、複数の単一光電変換素子は、平面視略矩形状となるように蛇腹状にされて直列接続されて、半導体光電変換装置と接続された上記単一メモリセルがマトリックス状に配置されていることを特徴としている。
【0006】
【作用】
請求項1にかかる葉光巣一チン装置においては、単一メモリセルの制御電極に、複数の単一光電変換素子を平面視略矩形状になるように蛇腹状にされて直列接続されている半導体光電変換素子を接続し、この単一メモリセルをマトリックス状に配置している。したがって、光電変換素子に光を効率的に入射させることができ、半導体光電変換装置の起電力の向上により、与えられた光を各単一メモリセルに記憶させることができる。
【0007】
【実施例】
[太陽電池1の構造]
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。まず、図1、図2に本発明の一実施例による半導体光電変換装置である太陽電池1を示す。なお、図2は太陽電池1の平面図であり、図1は図2のA−A断面である。
【0008】
図2に示すように、太陽電池1においては、単一光電変換素子21〜36が複数平面的に配置されている。各単一光電変換素子の構造について図1を用いて説明する。
【0009】
単一光電変換素子21は、半導体基板6の上に形成された絶縁膜7上に設けられている。なお、本実施例においては、絶縁膜7はシリコン酸化膜(SiO2)で形成し、また半導体基板6および絶縁膜7で絶縁性基板を構成している。
【0010】
単一光電変換素子21は、第1電極である下部電極11、光電変換素子部10、接続部13および第2電極である上部電極12を備えている。光電変換素子部10は、第1導電型の第1半導体層であるP型半導体層3、真正半導体層であるI型半導体層4、および第2導電型の第2半導体層であるN型半導体層5を備えている。
【0011】
下部電極11は、絶縁膜7上に形成されている。本実施例においては、下部電極11をアルミニウムシリコン(AlSi)で形成したが、アルミニウムで形成してもよい。
【0012】
上部電極12および接続部13は、I型半導体層4への光の透過効率を高くする為、透明導電物質で構成されている。本実施例においては、透明導電物質としてITO(indium tin oxide)を採用したが、酸化ジルコニウム(ZrO2)を用いてもよい。
【0013】
光電変換素子部10は、下部電極11の一部を覆うように、絶縁膜7上に形成されている。光電変換素子部10のN型半導体層5は、下部電極11と接続されており、光電変換素子部10のP型半導体層3は、上部電極12と接続されている。光電変換素子部10の側壁には、絶縁性側壁であるサイドウォール14、15が形成されている。サイドウォール14、15はSiO2で形成されている。
【0014】
サイドウォール14上には、上部電極12と隣接する光電変換素子の下部電極11とを接続する接続部13が形成されている。
【0015】
太陽電池1の動作について、図1を参照して簡単に説明する。矢印β方向から照射された光が光電変換素子部10のI型半導体層4に入射することにより、電子と正孔を発生させ、各光電変換素子部10において約0.8Vの起電圧が発生する。太陽電池1においては、各光電変換素子部10が16コ直列接続されているので、約13Vの起電圧を得ることができる。
【0016】
また、図2に示すように、単一光電変換素子が半導体基板6上の絶縁膜7上に平面的に配置されているので、各光電変換素子部10に光を効率的に入射させることができる。
【0017】
[太陽電池1の製造方法]
つぎに、図3を用いて、太陽電池1の製造方法を説明する。まず、半導体基板6上に、絶縁膜7(SiO2)を形成する。その上に、スパッタ法を用いてAlSi層を形成した後、図3Aに示す様にレジスト61で必要部分を覆い、エッチングを行なう。これにより、下部電極11を形成する。
【0018】
レジスト61を除去したのち、全面に、P型半導体層3、I型半導体層4およびN型半導体層5を形成する。本実施例においては、P型半導体層3をa−Si:H(アモルファスシリコン)で形成した。条件としては、Si2H6とBH
3を供給し、400?でプラズマCVD(化学気相成長)法によって形成した。また、I型半導体層4はa−Si:Hで形成した。条件としては、Si2H6を供給し、400℃でプラズマCVD法によって形成した。また、N型半導体層5はa−Si:Hで形成した。条件としては、Si2H6とP2O6を供給し、400?でプラズマCVD法によって形成した。
【0019】
なお、P型半導体層3は、a−SiC(アモルファス炭化シリコン)で形成してもよい。その場合、条件としては、Si2H6、BH3、C2H2、およびH2を供給し、400?でプラズマCVD法によって形成することができる。
【0020】
その後、図3Bに示す様にレジスト62で必要部分を覆い、エッチングを行なう。これにより、P型半導体層3、I型半導体層4およびN型半導体層5から構成される光電変換素子部10が形成される。
【0021】
レジスト62を除去したのち、全面にSiO2層を形成する。本実施例においては、条件としては、SiH4、O2を供給し、400?でプラズマCVD法によって4000オングストロームの厚みで形成した。この状態から、リアクティブイオンエッチング(RIE)を用いた異方性エッチングにより、図3Cに示すようにサイドウォール14、15が残るようにエッチバックを行う。
【0022】
このように、太陽電池1においては、サイドウォール14、15を設けて光電変換素子部10を直列接続しているので、光電変換素子部10の間αを小さく(1〜2μm程度)することができる。
【0023】
つぎに、スパッタ法を用いて、全面にITO層を形成した後、レジスト61で必要部分を覆い、エッチングを行なう。これにより、透明導電体層である上部電極12および接続部13が形成される(図1参照)。
【0024】
最後に、パッシベーション膜(図示せず)を形成して完成させる。
【0025】
[太陽電池1の使用方法の一例]
太陽電池1は、光スイッチング装置として用いることができる。図4に光スイッチング装置の等価回路71を示す。図に示すように、等価回路71においては、各単一メモリセルのゲート電極に太陽電池1が接続されている。
【0026】
各単一メモリセルの具体的構造を図5に示す。各単一メモリセルは、半導体基板82内に第1領域であるソース84、第2領域であるドレイン83が形成されている。ソース84とドレイン83の間はチャネル領域85であり、チャネル領域85上には、第1絶縁膜であるトンネル酸化膜86、浮遊型電極であるフローティングゲート88、第2絶縁膜である層間絶縁膜90、および制御電極であるゲート電極92が順次形成されている。
【0027】
図4に戻って、同一列に配置された単一メモリセルについては、各ドレイン83がビットラインBL1〜BLnで接続されている。また、同一行に配置された単一メモリセルについては、各ゲート電極92がワードラインW1〜Wnで接続されている。
【0028】
太陽電池1は、上述したように光が与えられると約13Vの起電圧を有する。したがって、ビットラインBL1〜BLnに、例えば12V程度の高電圧を印加しておくことにより、太陽電池1に光が与えられるとドレイン83近傍でホットエレクトロンが発生する。発生したホットエレクトロンはトンネル酸化膜86の電位障壁を飛び越えてフローティングゲート88内に流入する。
【0029】
このように流入した電子により、チャネル領域85にチャネルを形成させるためのゲート電圧のしきい値が上昇する。この状態が、単一メモリセルに情報”1”が書き込まれた状態である(書き込み状態)。
【0030】
書き込まれた情報は、通常のフラッシュメモリの同様にして読み出すことができる。すなわち、ゲート電極92に、書き込み状態のしきい値電圧と、非書き込み状態のしきい値電圧の中間の電圧であるセンス電圧を印加する。対象となる単一メモリセルが書き込み状態であれば、単一メモリセルのしきい値電圧よりセンス電圧の方が低いので、チャネル領域85にチャネルが形成されない。よって、ドレイン83の電位をソース84の電位より高くしても、ドレイン83とソース84間に電流が流れない。
【0031】
これに対して、対象となる単一メモリセルが非書き込み状態であれば、単一メモリセルのしきい値電圧よりセンス電圧の方が高いので、チャネル領域85にチャネルが形成される。よって、ドレイン83の電位をソース84の電位より高くすることにより、ドレイン83とソース84間に電流が流れる。
【0032】
このように、各単一メモリセルの太陽電池1に光が与えられたか否かによって、各単一メモリセルに記憶される情報が異なるので、各太陽電池を1つの画素として構成すれば、画像読取り装置として用いることができる。
【0033】
[他の実施例]
図6に、他の実施例である太陽電池96を示す。太陽電池96は、つぎの点において太陽電池1と異なる。太陽電池1においては、半導体基板6上の絶縁膜7上に、単一光電変換素子が形成されているが、太陽電池96においては、透明の絶縁性基板であるガラス基板97上に単一光電変換素子が形成される。また、光は、矢印γ方向(ガラス基板97の方)から与えられる為、上部電極12ではなく、下部電極11およびガラス基板97が透明導電体層で形成されている。
【0034】
他の構造については、太陽電池1とほぼ同様であるので説明は省略する。
【0035】
[他の応用例]
なお、上記各実施例においては、単一光電変換素子を16コ直列接続しているが、これに限られるものではなく、所望の起電圧を得られるよう必要数接続すればよい。例えば、3V動作するメモリセルであれば、4コ直列接続すればよい。また、太陽電池1および太陽電池96においては、絶縁性のサイドウォール14、15を用いて、単一光電変換素子を直列接続したが、他の方法を用いてもよい。
【0036】
なお、本実施例においては、アモルファスシリコンを用いた太陽電池で説明したが、単結晶シリコンの太陽電池で単一光電変換素子を構成してもよい。
【0037】
また、本実施例においては、絶縁性側壁としてシリコン酸化膜を用いたが、絶縁物質であれば、どのようなものでもよく、たとえば、シリコン窒化膜等
を用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明にかかる光スイッチング装置においては、各単一光電変換素子は、平面的に配置されているとともに、直列接続されている半導体光電変換装置を備えている。したがって、大きな起電圧により動作することができる光スイッチング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽電池1の構造を示す断面図である。
【図2】太陽電池1の構造を示す平面図である。
【図3】光スイッチング装置の等価回路71を示す図である。
【図4】太陽電池1の製造工程を示す図である。
【図5】単一メモリセルの構造を示す図である。
【図6】太陽電池96の構造を示す図である。
【符号の説明】
3・・・・・・・・P型半導体層
4・・・・・・・・I型半導体層
5・・・・・・・・N型半導体層
6・・・・・・・・半導体基板
7・・・・・・・・絶縁膜
10・・・・・・・光電変換素子部
11・・・・・・・下部電極
12・・・・・・・上部電極
13・・・・・・・接続部
14、15・・・・サイドウォール
21〜36・・・・単一光電変換素子
83・・・・・・・ドレイン
84・・・・・・・ソース
86・・・・・・・トンネル酸化膜
88・・・・・・・フローティングゲート
90・・・・・・・層間絶縁膜
92・・・・・・・ゲート電極
97・・・・・・・ガラス基板
【産業上の利用分野】
この発明は、光スイッチング装置に関するものであり、特に起電圧の向上が図られた半導体光電変換装置を用いた光スイッチング装置に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
今日、新しいエネルギー源として、太陽電池が知られている。太陽電池の発電原理について簡単に説明する。半導体のPN接合に光が入射すると電子と正孔が発生し、発生した電子はN領域に、正孔はP領域に拡散によって移動する。その結果、P領域にプラス、N領域にマイナスの電圧が生じ、両電極に負荷を接続することによって電力が取り出せる。したがって、燃料が不要、可動部がないこと、無公害等の利点を有する。
【0003】
ところで、一般的な半導体装置を動作させる為には、5V、12V程度の起電圧が必要である。しかしながら、現在開発されている太陽電池では、一般的な記電圧としては0.8V程度であるので、半導体装置を動作させることはできない。
【0004】
この発明は、上記のような問題点を解決し、大きな起電圧を得ることができる半導体光電変換装置、特に起電圧の向上が図られた半導体光電変換装置を用いた光スイッチング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明により提供される光スイッチング装置は、半導体基板内に設けられた第1導電型の第1領域、第1領域との間に電路形成可能領域を形成するように設けられた第1導電型の第2領域、電路形成可能領域の上に設けられた第1絶縁膜、第1絶縁膜を介して電路形成領域の上方に設けられた浮遊型電極、浮遊型電極の上に設けられた第2絶縁膜、第2絶縁膜を介して上記浮遊型電極の上方に設けられた制御電極、を備えた単一メモリセルと、複数の単一光電変換素子が平面的に配置されるとともに直列接続されており、かつ単一のメモリセルの制御電極に接続された半導体光電変換装置と、を備えた光スイッチング装置であって、複数の単一光電変換素子は、平面視略矩形状となるように蛇腹状にされて直列接続されて、半導体光電変換装置と接続された上記単一メモリセルがマトリックス状に配置されていることを特徴としている。
【0006】
【作用】
請求項1にかかる葉光巣一チン装置においては、単一メモリセルの制御電極に、複数の単一光電変換素子を平面視略矩形状になるように蛇腹状にされて直列接続されている半導体光電変換素子を接続し、この単一メモリセルをマトリックス状に配置している。したがって、光電変換素子に光を効率的に入射させることができ、半導体光電変換装置の起電力の向上により、与えられた光を各単一メモリセルに記憶させることができる。
【0007】
【実施例】
[太陽電池1の構造]
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。まず、図1、図2に本発明の一実施例による半導体光電変換装置である太陽電池1を示す。なお、図2は太陽電池1の平面図であり、図1は図2のA−A断面である。
【0008】
図2に示すように、太陽電池1においては、単一光電変換素子21〜36が複数平面的に配置されている。各単一光電変換素子の構造について図1を用いて説明する。
【0009】
単一光電変換素子21は、半導体基板6の上に形成された絶縁膜7上に設けられている。なお、本実施例においては、絶縁膜7はシリコン酸化膜(SiO2)で形成し、また半導体基板6および絶縁膜7で絶縁性基板を構成している。
【0010】
単一光電変換素子21は、第1電極である下部電極11、光電変換素子部10、接続部13および第2電極である上部電極12を備えている。光電変換素子部10は、第1導電型の第1半導体層であるP型半導体層3、真正半導体層であるI型半導体層4、および第2導電型の第2半導体層であるN型半導体層5を備えている。
【0011】
下部電極11は、絶縁膜7上に形成されている。本実施例においては、下部電極11をアルミニウムシリコン(AlSi)で形成したが、アルミニウムで形成してもよい。
【0012】
上部電極12および接続部13は、I型半導体層4への光の透過効率を高くする為、透明導電物質で構成されている。本実施例においては、透明導電物質としてITO(indium tin oxide)を採用したが、酸化ジルコニウム(ZrO2)を用いてもよい。
【0013】
光電変換素子部10は、下部電極11の一部を覆うように、絶縁膜7上に形成されている。光電変換素子部10のN型半導体層5は、下部電極11と接続されており、光電変換素子部10のP型半導体層3は、上部電極12と接続されている。光電変換素子部10の側壁には、絶縁性側壁であるサイドウォール14、15が形成されている。サイドウォール14、15はSiO2で形成されている。
【0014】
サイドウォール14上には、上部電極12と隣接する光電変換素子の下部電極11とを接続する接続部13が形成されている。
【0015】
太陽電池1の動作について、図1を参照して簡単に説明する。矢印β方向から照射された光が光電変換素子部10のI型半導体層4に入射することにより、電子と正孔を発生させ、各光電変換素子部10において約0.8Vの起電圧が発生する。太陽電池1においては、各光電変換素子部10が16コ直列接続されているので、約13Vの起電圧を得ることができる。
【0016】
また、図2に示すように、単一光電変換素子が半導体基板6上の絶縁膜7上に平面的に配置されているので、各光電変換素子部10に光を効率的に入射させることができる。
【0017】
[太陽電池1の製造方法]
つぎに、図3を用いて、太陽電池1の製造方法を説明する。まず、半導体基板6上に、絶縁膜7(SiO2)を形成する。その上に、スパッタ法を用いてAlSi層を形成した後、図3Aに示す様にレジスト61で必要部分を覆い、エッチングを行なう。これにより、下部電極11を形成する。
【0018】
レジスト61を除去したのち、全面に、P型半導体層3、I型半導体層4およびN型半導体層5を形成する。本実施例においては、P型半導体層3をa−Si:H(アモルファスシリコン)で形成した。条件としては、Si2H6とBH
3を供給し、400?でプラズマCVD(化学気相成長)法によって形成した。また、I型半導体層4はa−Si:Hで形成した。条件としては、Si2H6を供給し、400℃でプラズマCVD法によって形成した。また、N型半導体層5はa−Si:Hで形成した。条件としては、Si2H6とP2O6を供給し、400?でプラズマCVD法によって形成した。
【0019】
なお、P型半導体層3は、a−SiC(アモルファス炭化シリコン)で形成してもよい。その場合、条件としては、Si2H6、BH3、C2H2、およびH2を供給し、400?でプラズマCVD法によって形成することができる。
【0020】
その後、図3Bに示す様にレジスト62で必要部分を覆い、エッチングを行なう。これにより、P型半導体層3、I型半導体層4およびN型半導体層5から構成される光電変換素子部10が形成される。
【0021】
レジスト62を除去したのち、全面にSiO2層を形成する。本実施例においては、条件としては、SiH4、O2を供給し、400?でプラズマCVD法によって4000オングストロームの厚みで形成した。この状態から、リアクティブイオンエッチング(RIE)を用いた異方性エッチングにより、図3Cに示すようにサイドウォール14、15が残るようにエッチバックを行う。
【0022】
このように、太陽電池1においては、サイドウォール14、15を設けて光電変換素子部10を直列接続しているので、光電変換素子部10の間αを小さく(1〜2μm程度)することができる。
【0023】
つぎに、スパッタ法を用いて、全面にITO層を形成した後、レジスト61で必要部分を覆い、エッチングを行なう。これにより、透明導電体層である上部電極12および接続部13が形成される(図1参照)。
【0024】
最後に、パッシベーション膜(図示せず)を形成して完成させる。
【0025】
[太陽電池1の使用方法の一例]
太陽電池1は、光スイッチング装置として用いることができる。図4に光スイッチング装置の等価回路71を示す。図に示すように、等価回路71においては、各単一メモリセルのゲート電極に太陽電池1が接続されている。
【0026】
各単一メモリセルの具体的構造を図5に示す。各単一メモリセルは、半導体基板82内に第1領域であるソース84、第2領域であるドレイン83が形成されている。ソース84とドレイン83の間はチャネル領域85であり、チャネル領域85上には、第1絶縁膜であるトンネル酸化膜86、浮遊型電極であるフローティングゲート88、第2絶縁膜である層間絶縁膜90、および制御電極であるゲート電極92が順次形成されている。
【0027】
図4に戻って、同一列に配置された単一メモリセルについては、各ドレイン83がビットラインBL1〜BLnで接続されている。また、同一行に配置された単一メモリセルについては、各ゲート電極92がワードラインW1〜Wnで接続されている。
【0028】
太陽電池1は、上述したように光が与えられると約13Vの起電圧を有する。したがって、ビットラインBL1〜BLnに、例えば12V程度の高電圧を印加しておくことにより、太陽電池1に光が与えられるとドレイン83近傍でホットエレクトロンが発生する。発生したホットエレクトロンはトンネル酸化膜86の電位障壁を飛び越えてフローティングゲート88内に流入する。
【0029】
このように流入した電子により、チャネル領域85にチャネルを形成させるためのゲート電圧のしきい値が上昇する。この状態が、単一メモリセルに情報”1”が書き込まれた状態である(書き込み状態)。
【0030】
書き込まれた情報は、通常のフラッシュメモリの同様にして読み出すことができる。すなわち、ゲート電極92に、書き込み状態のしきい値電圧と、非書き込み状態のしきい値電圧の中間の電圧であるセンス電圧を印加する。対象となる単一メモリセルが書き込み状態であれば、単一メモリセルのしきい値電圧よりセンス電圧の方が低いので、チャネル領域85にチャネルが形成されない。よって、ドレイン83の電位をソース84の電位より高くしても、ドレイン83とソース84間に電流が流れない。
【0031】
これに対して、対象となる単一メモリセルが非書き込み状態であれば、単一メモリセルのしきい値電圧よりセンス電圧の方が高いので、チャネル領域85にチャネルが形成される。よって、ドレイン83の電位をソース84の電位より高くすることにより、ドレイン83とソース84間に電流が流れる。
【0032】
このように、各単一メモリセルの太陽電池1に光が与えられたか否かによって、各単一メモリセルに記憶される情報が異なるので、各太陽電池を1つの画素として構成すれば、画像読取り装置として用いることができる。
【0033】
[他の実施例]
図6に、他の実施例である太陽電池96を示す。太陽電池96は、つぎの点において太陽電池1と異なる。太陽電池1においては、半導体基板6上の絶縁膜7上に、単一光電変換素子が形成されているが、太陽電池96においては、透明の絶縁性基板であるガラス基板97上に単一光電変換素子が形成される。また、光は、矢印γ方向(ガラス基板97の方)から与えられる為、上部電極12ではなく、下部電極11およびガラス基板97が透明導電体層で形成されている。
【0034】
他の構造については、太陽電池1とほぼ同様であるので説明は省略する。
【0035】
[他の応用例]
なお、上記各実施例においては、単一光電変換素子を16コ直列接続しているが、これに限られるものではなく、所望の起電圧を得られるよう必要数接続すればよい。例えば、3V動作するメモリセルであれば、4コ直列接続すればよい。また、太陽電池1および太陽電池96においては、絶縁性のサイドウォール14、15を用いて、単一光電変換素子を直列接続したが、他の方法を用いてもよい。
【0036】
なお、本実施例においては、アモルファスシリコンを用いた太陽電池で説明したが、単結晶シリコンの太陽電池で単一光電変換素子を構成してもよい。
【0037】
また、本実施例においては、絶縁性側壁としてシリコン酸化膜を用いたが、絶縁物質であれば、どのようなものでもよく、たとえば、シリコン窒化膜等
を用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明にかかる光スイッチング装置においては、各単一光電変換素子は、平面的に配置されているとともに、直列接続されている半導体光電変換装置を備えている。したがって、大きな起電圧により動作することができる光スイッチング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽電池1の構造を示す断面図である。
【図2】太陽電池1の構造を示す平面図である。
【図3】光スイッチング装置の等価回路71を示す図である。
【図4】太陽電池1の製造工程を示す図である。
【図5】単一メモリセルの構造を示す図である。
【図6】太陽電池96の構造を示す図である。
【符号の説明】
3・・・・・・・・P型半導体層
4・・・・・・・・I型半導体層
5・・・・・・・・N型半導体層
6・・・・・・・・半導体基板
7・・・・・・・・絶縁膜
10・・・・・・・光電変換素子部
11・・・・・・・下部電極
12・・・・・・・上部電極
13・・・・・・・接続部
14、15・・・・サイドウォール
21〜36・・・・単一光電変換素子
83・・・・・・・ドレイン
84・・・・・・・ソース
86・・・・・・・トンネル酸化膜
88・・・・・・・フローティングゲート
90・・・・・・・層間絶縁膜
92・・・・・・・ゲート電極
97・・・・・・・ガラス基板
Claims (1)
- 半導体基板内に設けられた第1導電型の第1領域、
上記第1領域との間に電路形成可能領域を形成するように設けられた第1導電型の第2領域、
上記電路形成可能領域の上に設けられた第1絶縁膜、
上記第1絶縁膜を介して上記電路形成領域の上方に設けられた浮遊型電極、
上記浮遊型電極の上に設けられた第2絶縁膜、
上記第2絶縁膜を介して上記浮遊型電極の上方に設けられた制御電極、
を備えた単一メモリセルと、
複数の単一光電変換素子が平面的に配置されるとともに直列接続されており、かつ上記単一のメモリセルの制御電極に接続された半導体光電変換装置と、を備えた光スイッチング装置であって、
上記複数の単一光電変換素子は、平面視略矩形状となるように蛇腹状にされて直列接続されて、
上記半導体光電変換装置と接続された上記単一メモリセルがマトリックス状に配置されていることを特徴とする、光スイッチング装置。
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