JP3764024B2 - 粒子製造方法および粒子製造装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒子製造方法および粒子製造装置に係り、特に界面活性剤を用いて気相中で微粒子を生成する粒子製造方法および粒子製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ナノメートルサイズの微粒子は量子サイズ効果など従来にない機能を有し、新しい形態の物質として近年注目されつつある。このナノメートルサイズの微粒子は、微粒子の種類によって、電池の電極や、可視光LED素子やディスプレイの蛍光体などに応用されている。
ここで、気相中で製造される微粒子の製造装置の従来構成について図7を参照して説明する。
OKUYAMAらによれば(J.Materials Science,vol32,1229−1237(1997))に記載されているように、複数の原料タンク100に貯蔵される原料ガスZn(NO3)2とCd(NO3)2とSC(NH2)2が、内部が窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気である反応容器101に導入される。原料ガスが導入された反応容器101は、反応容器101に設けられるヒータ102によって600〜700℃に加熱され、原料ガスはヒータ102から熱エネルギを受け取り例えば式(1)なる化学反応をおこす。
Zn(NO3)2+SC(NH2)2→ZnS+NO2+CO2+(NH2)2…(1)
化学反応後、原料ガスは分解されて微粒子からなる新たな物質ZnSとCdSとになる。これら生成物質は、反応容器101から不活性ガスと共に排出されてクーラ103に導かれ室温程度に冷却される。
冷却された生成物質は、各生成物質の粒子が互いに凝集しないよう例えば脂肪酸塩などの界面活性剤溶液(液中のひとつひとつの分子中に親水基(水になじみやすい)と親油基(疎水基ともいい、油になじみやすい)をあわせもったもの)中に供給されて混合部104にて混合される。
その後、界面活性剤溶液と混合された微粒子は、界面活性剤溶液に溶け込んだ状態で保存され、必要に応じて分級手段105により分級され、微粒子のみを得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような構成をした従来の粒子製造装置では、反応容器から取り出された後で、微粒子に界面活性剤溶液を吹き付けて、微粒子の凝集を抑制しているが、このような構成では、反応容器内および反応容器から混合部までの配管内で、生成された粒子径の小さい微粒子が凝集してしまい粒子径の大きな粒子となってしまう恐れがあった。特に、反応容器内では、原料ガスから粒子径の小さい微粒子へと反応する粒子成長と同時に、粒子径の小さい微粒子の凝集がおこるため、微粒子の凝集を抑制することは困難であった。
そこで、本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを抑制し、原料ガスの利用効率を向上させる粒子製造方法および粒子製造装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の粒子製造装置は、複数の原料ガスが導入される反応容器と、前記反応容器内で前記原料ガスを励起させるための励起手段とを有し、前記反応容器内で前記原料ガスから粒子を生成する粒子製造装置において、前記複数の原料ガスと、前記粒子表面に付着し、前記粒子を正または負のいずれかに帯電させる気体状の表面付着物とが導入される反応容器と、前記反応容器内の前記原料ガスを励起させて反応させるための励起エネルギを発生させる励起手段と、表面に前記表面付着物が付着した前記粒子を前記反応容器から回収する手段とから構成される。
【0005】
また、本発明の粒子製造方法は、複数の原料ガスを反応容器に導入し、前記反応容器内で前記原料ガスを励起させることにより、前記原料ガスを反応させて粒子を製造する粒子製造方法において、前記複数の原料ガスと、前記粒子表面に付着し、前記粒子を正または負のいずれかに帯電させる気体状の表面付着物とが、前記反応容器に導入される行程と、前記反応容器内の前記原料ガスを励起することによって、前記反応容器内で前記原料ガスを反応させて前記粒子が生成されるとともに、前記粒子表面に前記表面付着物を付着させる行程と、前記反応容器から前記粒子を取り出す行程とを有することを特徴とする。
尚、表面付着物は、陰イオン性界面活性剤(脂肪酸塩、アルキル硫酸、エステル塩、ポリオキシエチレン、アルキルエーテル、硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、アルキル リン酸塩、その他陰イオン性界面活性剤、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物、特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、トリオクチルフォスフィンオキサイド、ドデシルアミン、アルカンチオールなどの長鎖アルキルを含む界面活性剤、その他非イオン性界面活性剤)、陽イオン性 界面活性剤(アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩、その他陽イオン性界面活性剤)、両性 界面活性剤(アルキルベタイン、アミンオキサイド、その他両性界面活性剤)などの界面活性剤や、他の表面修飾剤でもよい。
【0006】
なお、反応容器内の温度を高くすれば、生成速度は早くなるが生成物が凝集、粒子成長する割合が高くなり、逆に温度を低くすれば、生成速度は遅くなるが凝集、粒子成長が起こる割合が低くなり粒子径を小さくできる。同様に、圧力が高い場合も、生成速度は早くなるが生成物が凝集、粒子成長する割合が高くなり、逆に圧力を低くすれば、生成速度は遅くなるが凝集、粒子成長が起こる割合が低くなり粒子径を小さくできる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の構成を図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1は本発明の粒子製造装置の第1の実施の形態の構成図であり、粒子製造装置は、反応容器1と、反応容器1に原料ガスを導入する原料ガス導入部2と、反応容器1に表面付着物を導入する表面付着物導入部3と、反応容器1にキャリアガスとして窒素などの不活性ガスを導入する不活性ガス導入部4と、反応容器1の外壁に設けられる励起手段なるヒータ5と、原料ガス導入部2が設けられた面と対向する面に設けられた排出部6と、排出部6を介して反応容器1から排出される生成された微粒子と不活性ガスが導入されるクーラ7と、クーラ7を通過した粒子を保存する保存部8と、保存部に貯蔵される粒子を含む溶媒から液体成分や表面付着物を取り除くヒータ9と、粒子径の異なる粒子の中から所望の大きさの粒子のみを抽出するフィルタ10とから構成される。
【0009】
原料ガスは、Zn(CH3)2とH2Sであり、表面付着物はトリオクチルフォスフィンオキサイド(蒸気)である。また、原料ガス、表面付着物、キャリアガスはそれぞれ専用のタンク(図示しない)に貯蔵されている。また、フィルタ10の後には、フィルタ10を通過してきた粒子を貯蔵する容器(図示しない)が設けられている。
【0010】
尚、ヒータ6は、反応容器1内を化学反応がおこる任意の温度に加熱し保持するために反応容器1の外壁に設けられるが、好ましくは反応容器1の中央部近傍の外壁にのみ設けることが好ましい。これは、原料ガス導入部2、表面付着物導入部3、不活性ガス導入部4の反応容器1の入口付近で化学反応がおこると、各導入部の入口付近に反応生成物が付着し入口を塞ぐ可能性があるためである。また生成された粒子が必要以上の大きさになるような粒子成長をさせないためでもある。
【0011】
また、保存部8は、内部に水もしくはエタノールもしくはメタノールなどの溶媒が溜められており、この溶媒中にキャリアガスが吹き込むように導入される。
【0012】
このような構成からなる第1の実施の形態の粒子製造方法について説明する。
【0013】
(1)不活性ガスを不活性ガス導入部4から反応容器1に導入し、反応容器1から排出部6、クーラ7、保存部8、ヒータ9、フィルタ10へと流れる気流をつくる。
【0014】
(2)ヒータ5により反応容器1内の温度を600〜700℃になるよう加熱する。このとき、反応容器1内の気圧は760torrとし、クーラ7内の温度は室温程度、気圧は760torrと設定する。
【0015】
(3)複数の原料ガスが原料ガス導入部2から反応容器1に導入される。原料ガスの導入とほぼ同時に、表面付着物が表面付着物導入部3から反応容器1に導入される。
【0016】
(4)反応容器1内で、以下に示す式(2)の熱分解反応である化学反応がおこる。なお、化学反応はヒータ5によって600〜700℃に加熱された領域(以下、反応領域と呼ぶ)でおこる。
【0017】
Zn(CH3)2+H2S→ZnS(固体)+2CH4(気体)…(2)
生成されたZnS(結晶)粒子の平均粒子径は10nm程度である。
【0018】
この生成されたZnS粒子表面には、トリオクチルフォスフィンオキサイドが付着し、ZnS粒子の表面をトリオクチルフォスフィンオキサイドが被覆するような状態となる。このとき表面がトリオクチルフォスフィンオキサイドで被覆されたZnS粒子は、負に帯電しているため、クーロン力によって反発しあいZnS粒子同士は結合して凝集することがない。
【0019】
また、反応容器1内では、キャリアガスの流れによって、原料ガス、表面付着物、ZnSやCH4などの生成物が各導入部からクーラ6方向に移動されている。このキャリアガスの流れ方向の上流側の反応領域で生成されるZnSの粒子径は、下流側の反応領域のZnSの粒子径に比べて小さい。これは、反応領域の上流側で生成されたZnSが反応領域を通過する間に、凝集によって粒子径が大きくなるのではなく、粒子本体が粒子成長するためである。
【0020】
キャリアガスの流れにのって、数nmの粒子径を持ったZnS粒子が、排出部6に流れ、反応容器1から排出される。
【0021】
(5)反応容器1から排出されたZnS粒子を含むキャリアガスは数100度であるため、クーラ7に導入されて、室温程度にまで冷却される。
【0022】
(6)冷却された粒子を含んだキャリアガスは、保存部8内部に溜められている溶媒中に導入される。溶媒を通過する際に、溶媒中にZnS粒子は溶け込み、キャリアガスだけが保存部8外部の大気中に放出される。
【0023】
(7)ZnS粒子は、溶媒中に溶け込んだ状態で保存される。ここで、ZnS粒子が必要な場合には、保存部8から溶媒を所望量汲み出して、溶媒をヒータ9により加熱し、溶媒成分を蒸発させて溶質となるZnS粒子のみを析出させる。
【0024】
(8)析出されたZnS粒子は、排出部6を通過する間やクーラ7で冷却されるまでの間に粒子成長により粒子径が大きくなり10nm以上になる場合もあり、粒子径の異なる粒子の集合体となっている場合には、この異なる粒子径が存在する粒子の集合体から所望の例えば10nm以下の粒子径の粒子を取り出すためにフィルタ10を通過させて選別すればよい(分級)。
【0025】
選別された粒子径は、電極、蛍光体などの材料として使用される。
【0026】
ここで、図2の粒子径と粒子径分布との関係を表す図を参照して効果を説明する。
【0027】
なお、圧力条件は10〜760torrであり、温度は100〜1000℃で実験を行っている。
【0028】
従来の技術による粒子径と粒子径分布は、X軸と線Lとで囲まれた領域であり、数nmの粒子径のみを生成することは困難であったことがわかる(粒子径が10nm以下の粒子は全体の10%程度)。これは先に述べたとおり、粒子の粒子成長と、生成された粒子の凝集により粒子径が大きくなっているためである。尚、粒子径が大きくなる原因は、凝集によるものの方が粒子成長よりも大部分を占めていることが知られている。
【0029】
これに対し、本発明の粒子径と粒子径分布は、X軸と線Mとで囲まれた領域であり、数nm程度の直径を有する微粒子が集中的に得られていることがわかる(粒子径が10nm以下のものは全体の90%以上)。
【0030】
通常、粒子の粒子径が小さければ小さいほど、例えばこの数nmの粒子径を有する粒子を電極に使った場合では、発電効率が向上し、またLEDなどの発光素子に使った場合には、発光効率が向上する。よって、発電もしくは発光効率を向上させる粒子を製造することができる。
【0031】
以上述べたような第1の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0032】
次に、本発明の粒子製造装置の第2の実施の形態の構成について図3を参照して説明する。
【0033】
尚、以下の各実施の形態において、第1の実施の形態と同一構成要素は同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0034】
第2の実施の形態の特徴は、原料ガス、表面付着物以外に溶媒を反応容器1に導入し、かつ反応容器1に導入する際に静電噴霧器11により噴霧状にして導入したことである。
【0035】
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態の概略構成図であり、溶媒が貯蔵されるタンク(図示しない)から溶媒導入部12を通って静電噴霧器11に到達する。
【0036】
溶媒は水、エタノール、メタノールまたはそれらが混合されたものであり、また原料ガスはZn(NO3)2とSC(NH2)2であり、表面付着物はトリオクチルフォスフィンオキサイドである。
【0037】
図3(b)は、静電噴霧器11の概略構成図であり、静電噴霧器11は、帯電金属粒子やイオンの発生装置(J.F.Mahoney等,J.Appl.Phys.,40(1996)192)として使用されるものであり、反応容器1に接続される溶媒導入部12外周部に一対の電極13が設けられた構造である。
【0038】
このような構成からなる第2の実施の形態について説明する。
【0039】
(1)不活性ガスを不活性ガス導入部4から反応容器1に導入し、反応容器1から排出部6、クーラ7、保存部8、ヒータ9、フィルタ10へと流れる気流をつくる。
【0040】
(2)ヒータ5により反応容器1内の温度を600〜700℃になるよう加熱する。このとき、反応容器1内の気圧は760torrとし、クーラ7内の温度は室温程度、気圧は760torrと設定する。
【0041】
(3)複数の原料ガスが原料ガス導入部2から反応容器1に導入される。原料ガスの導入とほぼ同時に、表面付着物が表面付着物導入部3から反応容器1に導入される。原料ガスの導入とほぼ同時に、溶媒が静電噴霧器11により噴霧状にされて(粒子径は数10nm程度)反応容器1に導入される。
【0042】
(4)反応容器1内で、溶媒を介して以下に示す式(3)の熱分解反応である化学反応がおこる。なお、化学反応はヒータ5によって600〜700℃に加熱された領域(以下、反応領域と呼ぶ)でおこる。
【0043】
Zn(NO3)2+SC(NH2)2→ZnS(固体)+NO2(気体)+CO2(気体)+(NH2)2(気体)…(3)
生成されたZnS(結晶)粒子の平均粒子径は、溶媒にエタノールを用いた場合には20nm程度である。
【0044】
この生成されたZnS粒子表面には、トリオクチルフォスフィンオキサイドが付着し、ZnS粒子の表面をトリオクチルフォスフィンオキサイドが被覆するような状態となる。このとき表面がトリオクチルフォスフィンオキサイドで被覆されたZnS粒子は、負に帯電しているため、クーロン力によって反発しあいZnS粒子同士は結合して凝集することがない。
【0045】
また、反応容器1内では、キャリアガスの流れによって、原料ガス、表面付着物、ZnSやNO2、CO2や(NH2)2などの生成物が各導入部からクーラ6方向に移動されている。このキャリアガスの流れ方向の上流側の反応領域で生成されるZnSの粒子径は、下流側の反応領域のZnSの粒子径に比べて小さい。これは、反応領域の上流側で生成されたZnSが反応領域を通過する間に、凝集によって粒子径が大きくなるのではなく、粒子本体が粒子成長するためである。
【0046】
キャリアガスの流れにのって、数nmの粒子径を持ったZnS粒子が、排出部6に流れ、反応容器1から排出される。
【0047】
(5)反応容器1から排出されたZnS粒子を含むキャリアガスは数100度であるため、クーラ7に導入されて、室温程度にまで冷却される。
【0048】
(6)冷却された粒子を含んだキャリアガスは、保存部8内部に溜められている溶媒中に導入される。溶媒を通過する際に、溶媒中にZnS粒子は溶け込み、キャリアガスだけが保存部8外部の大気中に放出される。
【0049】
(7)ZnS粒子は、溶媒中に溶け込んだ状態で保存される。ここで、ZnS粒子が必要な場合には、保存部8から溶媒を所望量汲み出して、溶媒をヒータ9により加熱し、溶媒成分を蒸発させて溶質となるZnS粒子のみを析出させる。
【0050】
(8)析出されたZnS粒子は、排出部6を通過する間やクーラ7で冷却されるまでの間に粒子成長により粒子径が大きくなり10nm以上になる場合もあり、粒子径の異なる粒子の集合体となっている場合には、この異なる粒子径が存在する粒子の集合体から所望の例えば10nm以下の粒子径の粒子を取り出すためにフィルタ10を通過させて選別すればよい(分級)。
【0051】
選別された粒子径は、電極、蛍光体などの材料として使用される。
【0052】
なお、原料ガスを反応容器1に導入する前に、あらかじめ溶媒と混合させて混合液とし、その混合液を反応容器1に噴霧状にして導入してもよい。
【0053】
以上述べたような第2の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0054】
また、溶媒を噴霧状にして反応容器1に導入することにより、原料ガスは噴霧状の溶媒に取り込まれて化学反応をおこすため、ZnS粒子の生成効率を増加させることができる。また、溶媒に表面付着物が付着しやすくなり、ZnS粒子の凝集をさらに抑制することができる。ここで、反応領域を通過する際に溶媒は蒸発されて徐々にZnS粒子から取り除かれる。
【0055】
次に、本発明の粒子製造装置の第3の実施の形態の構成、動作について、図4を参照して説明する。
【0056】
第3の実施の形態の特徴は、励起手段を放電手段14として反応容器1の外壁に設けたことである。
【0057】
図4は、本発明の粒子製造方法の第3の実施の形態の概略構成図であり、放電手段14は導線を反応容器1の外壁に巻回し、導線の両端に電極(図示しない)を接続して構成される。
【0058】
反応容器1内へ導入された原料ガスの励起は、放電手段14に電圧が印加され、放電手段14によって生成される数百k〜数M[Hz]の高周波が原料ガスに伝播することによって行われる。この高周波が原料ガスに伝播することによって、原料ガスの分解と粒子化反応が促進される。
【0059】
尚、原料ガスの励起を行う行程以外は、原料ガス、表面付着物、キャリアガスも含めて第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態と同一である。また、原料ガスを溶媒と混合させて静電噴霧器を用いて霧状にして反応容器1に導入することもできる。
【0060】
以上述べたような第3の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0061】
また、励起手段が放電手段14であるため、熱を加えることによって原料ガスを励起させる手段よりも消費電力を少なくすることができる。
【0062】
次に、本発明の粒子製造装置の第4の実施の形態の構成、動作について、図5を参照して説明する。
【0063】
第4の実施の形態では、励起手段としてヒータ5と放電手段14とを反応容器1に設けたことである。
【0064】
図5は本発明の粒子製造装置の第4の実施の形態の概略構成図であり、反応容器1の外壁に、ヒータ5と放電手段14とを設け、ヒータ5と放電手段14とにより原料ガスを励起させて、反応容器1内に導入された原料ガスの分解反応と粒子化反応とを行う。
【0065】
尚、原料ガスの励起を行う行程以外は、原料ガス、表面付着物、キャリアガスも含めて第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態と同一である。また、原料ガスを溶媒と混合させて静電噴霧器を用いて霧状にして反応容器1に導入することもできる。
【0066】
以上述べたような第4の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0067】
また、ヒータ5の熱では化学反応がおこっても生成される粒子の結晶化が進みにくい原料ガスである場合、もしくは放電手段14による高周波では化学反応がおこっても生成される粒子の結晶化が進みにくい原料ガスである場合には、いずれかの励起手段によって化学反応がおこり、粒子の結晶化を促進させることができるため、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0068】
次に、本発明の粒子製造装置の第5の実施の形態の構成、動作について、図6を参照して説明する。
【0069】
第5の実施の形態の特徴は、表面付着物導入部3a、3b、3cが反応容器1に接続される位置を異ならせて設けたことである。
【0070】
原料ガスから生成される粒子の粒子径を調整するために、キャリアガスの流れ方向に、表面付着物導入部3a、3b、3cが、反応容器1の外壁に設けられる。表面付着物が貯蔵されるタンクと各導入部の間には、バルブ15a、15b、15cが設けられる。
原料ガスから生成される粒子の粒子径が数nm程度のものを製造する場合には、バルブ15aを開放(バルブ15b、15cは共に閉)して、表面付着物導入部3aからのみ表面付着物を反応容器1内へ導入する。
また、粒子径が数10nm程度のものを製造する場合には、バルブ15cを開放(バルブ15a、15cは共に閉)して、表面付着物導入部3cからのみ表面付着物を反応容器1内へ導入する。尚、所望の粒子径を製造するために、各バルブを複数個同時に開放することもでき、また複数のバルブを開放した状態でも反応容器1内へ供給する流量を各バルブで変えて供給することもできる。
【0071】
尚、製造工程は、原料ガス、表面付着物、キャリアガスの種類も含めて第1乃至第4の実施の形態と同一である。また、原料ガスを溶媒と混合させて静電噴霧器を用いて霧状にして反応容器1に導入することもできる。
【0072】
以上述べたような第5の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
また、反応容器1内に導入する表面付着物の導入部を適宜設定することによって、所望の粒子径を有した粒子を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態には限定されず、主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、原料ガスを励起する手段として、光照射手段、例えば紫外線ランプを反応容器内もしくは外に設け、紫外線ランプからの光を原料ガスに照射することによって励起させ化学反応をおこすことも可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上述べたような本発明によれば、生成された粒子の凝集によって粒子径が大きくなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の粒子製造装置の第1の実施の形態の概略構成図。
【図2】 粒子径と粒子径分布との関係を表すグラフ。
【図3】 本発明の粒子製造装置の第2の実施の形態の概略構成図。
【図4】 本発明の粒子製造装置の第3の実施の形態の概略構成図。
【図5】 本発明の粒子製造装置の第4の実施の形態の概略構成図。
【図6】 本発明の粒子製造装置の第5の実施の形態の概略構成図。
【図7】 従来の粒子製造装置の概略構成図。
【符号の説明】
1 反応容器
2 原料ガス導入部
3 表面付着物導入部
4 キャリアガス導入部
5 ヒータ
6 排出部
7 クーラ
8 保存部
9 ヒータ
10 フィルタ
11 静電噴霧器
12 溶媒導入部
13 電極
14 放電手段
15a、15b、15c バルブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒子製造方法および粒子製造装置に係り、特に界面活性剤を用いて気相中で微粒子を生成する粒子製造方法および粒子製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ナノメートルサイズの微粒子は量子サイズ効果など従来にない機能を有し、新しい形態の物質として近年注目されつつある。このナノメートルサイズの微粒子は、微粒子の種類によって、電池の電極や、可視光LED素子やディスプレイの蛍光体などに応用されている。
ここで、気相中で製造される微粒子の製造装置の従来構成について図7を参照して説明する。
OKUYAMAらによれば(J.Materials Science,vol32,1229−1237(1997))に記載されているように、複数の原料タンク100に貯蔵される原料ガスZn(NO3)2とCd(NO3)2とSC(NH2)2が、内部が窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気である反応容器101に導入される。原料ガスが導入された反応容器101は、反応容器101に設けられるヒータ102によって600〜700℃に加熱され、原料ガスはヒータ102から熱エネルギを受け取り例えば式(1)なる化学反応をおこす。
Zn(NO3)2+SC(NH2)2→ZnS+NO2+CO2+(NH2)2…(1)
化学反応後、原料ガスは分解されて微粒子からなる新たな物質ZnSとCdSとになる。これら生成物質は、反応容器101から不活性ガスと共に排出されてクーラ103に導かれ室温程度に冷却される。
冷却された生成物質は、各生成物質の粒子が互いに凝集しないよう例えば脂肪酸塩などの界面活性剤溶液(液中のひとつひとつの分子中に親水基(水になじみやすい)と親油基(疎水基ともいい、油になじみやすい)をあわせもったもの)中に供給されて混合部104にて混合される。
その後、界面活性剤溶液と混合された微粒子は、界面活性剤溶液に溶け込んだ状態で保存され、必要に応じて分級手段105により分級され、微粒子のみを得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような構成をした従来の粒子製造装置では、反応容器から取り出された後で、微粒子に界面活性剤溶液を吹き付けて、微粒子の凝集を抑制しているが、このような構成では、反応容器内および反応容器から混合部までの配管内で、生成された粒子径の小さい微粒子が凝集してしまい粒子径の大きな粒子となってしまう恐れがあった。特に、反応容器内では、原料ガスから粒子径の小さい微粒子へと反応する粒子成長と同時に、粒子径の小さい微粒子の凝集がおこるため、微粒子の凝集を抑制することは困難であった。
そこで、本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを抑制し、原料ガスの利用効率を向上させる粒子製造方法および粒子製造装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の粒子製造装置は、複数の原料ガスが導入される反応容器と、前記反応容器内で前記原料ガスを励起させるための励起手段とを有し、前記反応容器内で前記原料ガスから粒子を生成する粒子製造装置において、前記複数の原料ガスと、前記粒子表面に付着し、前記粒子を正または負のいずれかに帯電させる気体状の表面付着物とが導入される反応容器と、前記反応容器内の前記原料ガスを励起させて反応させるための励起エネルギを発生させる励起手段と、表面に前記表面付着物が付着した前記粒子を前記反応容器から回収する手段とから構成される。
【0005】
また、本発明の粒子製造方法は、複数の原料ガスを反応容器に導入し、前記反応容器内で前記原料ガスを励起させることにより、前記原料ガスを反応させて粒子を製造する粒子製造方法において、前記複数の原料ガスと、前記粒子表面に付着し、前記粒子を正または負のいずれかに帯電させる気体状の表面付着物とが、前記反応容器に導入される行程と、前記反応容器内の前記原料ガスを励起することによって、前記反応容器内で前記原料ガスを反応させて前記粒子が生成されるとともに、前記粒子表面に前記表面付着物を付着させる行程と、前記反応容器から前記粒子を取り出す行程とを有することを特徴とする。
尚、表面付着物は、陰イオン性界面活性剤(脂肪酸塩、アルキル硫酸、エステル塩、ポリオキシエチレン、アルキルエーテル、硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、アルキル リン酸塩、その他陰イオン性界面活性剤、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物、特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、トリオクチルフォスフィンオキサイド、ドデシルアミン、アルカンチオールなどの長鎖アルキルを含む界面活性剤、その他非イオン性界面活性剤)、陽イオン性 界面活性剤(アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩、その他陽イオン性界面活性剤)、両性 界面活性剤(アルキルベタイン、アミンオキサイド、その他両性界面活性剤)などの界面活性剤や、他の表面修飾剤でもよい。
【0006】
なお、反応容器内の温度を高くすれば、生成速度は早くなるが生成物が凝集、粒子成長する割合が高くなり、逆に温度を低くすれば、生成速度は遅くなるが凝集、粒子成長が起こる割合が低くなり粒子径を小さくできる。同様に、圧力が高い場合も、生成速度は早くなるが生成物が凝集、粒子成長する割合が高くなり、逆に圧力を低くすれば、生成速度は遅くなるが凝集、粒子成長が起こる割合が低くなり粒子径を小さくできる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の構成を図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1は本発明の粒子製造装置の第1の実施の形態の構成図であり、粒子製造装置は、反応容器1と、反応容器1に原料ガスを導入する原料ガス導入部2と、反応容器1に表面付着物を導入する表面付着物導入部3と、反応容器1にキャリアガスとして窒素などの不活性ガスを導入する不活性ガス導入部4と、反応容器1の外壁に設けられる励起手段なるヒータ5と、原料ガス導入部2が設けられた面と対向する面に設けられた排出部6と、排出部6を介して反応容器1から排出される生成された微粒子と不活性ガスが導入されるクーラ7と、クーラ7を通過した粒子を保存する保存部8と、保存部に貯蔵される粒子を含む溶媒から液体成分や表面付着物を取り除くヒータ9と、粒子径の異なる粒子の中から所望の大きさの粒子のみを抽出するフィルタ10とから構成される。
【0009】
原料ガスは、Zn(CH3)2とH2Sであり、表面付着物はトリオクチルフォスフィンオキサイド(蒸気)である。また、原料ガス、表面付着物、キャリアガスはそれぞれ専用のタンク(図示しない)に貯蔵されている。また、フィルタ10の後には、フィルタ10を通過してきた粒子を貯蔵する容器(図示しない)が設けられている。
【0010】
尚、ヒータ6は、反応容器1内を化学反応がおこる任意の温度に加熱し保持するために反応容器1の外壁に設けられるが、好ましくは反応容器1の中央部近傍の外壁にのみ設けることが好ましい。これは、原料ガス導入部2、表面付着物導入部3、不活性ガス導入部4の反応容器1の入口付近で化学反応がおこると、各導入部の入口付近に反応生成物が付着し入口を塞ぐ可能性があるためである。また生成された粒子が必要以上の大きさになるような粒子成長をさせないためでもある。
【0011】
また、保存部8は、内部に水もしくはエタノールもしくはメタノールなどの溶媒が溜められており、この溶媒中にキャリアガスが吹き込むように導入される。
【0012】
このような構成からなる第1の実施の形態の粒子製造方法について説明する。
【0013】
(1)不活性ガスを不活性ガス導入部4から反応容器1に導入し、反応容器1から排出部6、クーラ7、保存部8、ヒータ9、フィルタ10へと流れる気流をつくる。
【0014】
(2)ヒータ5により反応容器1内の温度を600〜700℃になるよう加熱する。このとき、反応容器1内の気圧は760torrとし、クーラ7内の温度は室温程度、気圧は760torrと設定する。
【0015】
(3)複数の原料ガスが原料ガス導入部2から反応容器1に導入される。原料ガスの導入とほぼ同時に、表面付着物が表面付着物導入部3から反応容器1に導入される。
【0016】
(4)反応容器1内で、以下に示す式(2)の熱分解反応である化学反応がおこる。なお、化学反応はヒータ5によって600〜700℃に加熱された領域(以下、反応領域と呼ぶ)でおこる。
【0017】
Zn(CH3)2+H2S→ZnS(固体)+2CH4(気体)…(2)
生成されたZnS(結晶)粒子の平均粒子径は10nm程度である。
【0018】
この生成されたZnS粒子表面には、トリオクチルフォスフィンオキサイドが付着し、ZnS粒子の表面をトリオクチルフォスフィンオキサイドが被覆するような状態となる。このとき表面がトリオクチルフォスフィンオキサイドで被覆されたZnS粒子は、負に帯電しているため、クーロン力によって反発しあいZnS粒子同士は結合して凝集することがない。
【0019】
また、反応容器1内では、キャリアガスの流れによって、原料ガス、表面付着物、ZnSやCH4などの生成物が各導入部からクーラ6方向に移動されている。このキャリアガスの流れ方向の上流側の反応領域で生成されるZnSの粒子径は、下流側の反応領域のZnSの粒子径に比べて小さい。これは、反応領域の上流側で生成されたZnSが反応領域を通過する間に、凝集によって粒子径が大きくなるのではなく、粒子本体が粒子成長するためである。
【0020】
キャリアガスの流れにのって、数nmの粒子径を持ったZnS粒子が、排出部6に流れ、反応容器1から排出される。
【0021】
(5)反応容器1から排出されたZnS粒子を含むキャリアガスは数100度であるため、クーラ7に導入されて、室温程度にまで冷却される。
【0022】
(6)冷却された粒子を含んだキャリアガスは、保存部8内部に溜められている溶媒中に導入される。溶媒を通過する際に、溶媒中にZnS粒子は溶け込み、キャリアガスだけが保存部8外部の大気中に放出される。
【0023】
(7)ZnS粒子は、溶媒中に溶け込んだ状態で保存される。ここで、ZnS粒子が必要な場合には、保存部8から溶媒を所望量汲み出して、溶媒をヒータ9により加熱し、溶媒成分を蒸発させて溶質となるZnS粒子のみを析出させる。
【0024】
(8)析出されたZnS粒子は、排出部6を通過する間やクーラ7で冷却されるまでの間に粒子成長により粒子径が大きくなり10nm以上になる場合もあり、粒子径の異なる粒子の集合体となっている場合には、この異なる粒子径が存在する粒子の集合体から所望の例えば10nm以下の粒子径の粒子を取り出すためにフィルタ10を通過させて選別すればよい(分級)。
【0025】
選別された粒子径は、電極、蛍光体などの材料として使用される。
【0026】
ここで、図2の粒子径と粒子径分布との関係を表す図を参照して効果を説明する。
【0027】
なお、圧力条件は10〜760torrであり、温度は100〜1000℃で実験を行っている。
【0028】
従来の技術による粒子径と粒子径分布は、X軸と線Lとで囲まれた領域であり、数nmの粒子径のみを生成することは困難であったことがわかる(粒子径が10nm以下の粒子は全体の10%程度)。これは先に述べたとおり、粒子の粒子成長と、生成された粒子の凝集により粒子径が大きくなっているためである。尚、粒子径が大きくなる原因は、凝集によるものの方が粒子成長よりも大部分を占めていることが知られている。
【0029】
これに対し、本発明の粒子径と粒子径分布は、X軸と線Mとで囲まれた領域であり、数nm程度の直径を有する微粒子が集中的に得られていることがわかる(粒子径が10nm以下のものは全体の90%以上)。
【0030】
通常、粒子の粒子径が小さければ小さいほど、例えばこの数nmの粒子径を有する粒子を電極に使った場合では、発電効率が向上し、またLEDなどの発光素子に使った場合には、発光効率が向上する。よって、発電もしくは発光効率を向上させる粒子を製造することができる。
【0031】
以上述べたような第1の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0032】
次に、本発明の粒子製造装置の第2の実施の形態の構成について図3を参照して説明する。
【0033】
尚、以下の各実施の形態において、第1の実施の形態と同一構成要素は同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0034】
第2の実施の形態の特徴は、原料ガス、表面付着物以外に溶媒を反応容器1に導入し、かつ反応容器1に導入する際に静電噴霧器11により噴霧状にして導入したことである。
【0035】
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態の概略構成図であり、溶媒が貯蔵されるタンク(図示しない)から溶媒導入部12を通って静電噴霧器11に到達する。
【0036】
溶媒は水、エタノール、メタノールまたはそれらが混合されたものであり、また原料ガスはZn(NO3)2とSC(NH2)2であり、表面付着物はトリオクチルフォスフィンオキサイドである。
【0037】
図3(b)は、静電噴霧器11の概略構成図であり、静電噴霧器11は、帯電金属粒子やイオンの発生装置(J.F.Mahoney等,J.Appl.Phys.,40(1996)192)として使用されるものであり、反応容器1に接続される溶媒導入部12外周部に一対の電極13が設けられた構造である。
【0038】
このような構成からなる第2の実施の形態について説明する。
【0039】
(1)不活性ガスを不活性ガス導入部4から反応容器1に導入し、反応容器1から排出部6、クーラ7、保存部8、ヒータ9、フィルタ10へと流れる気流をつくる。
【0040】
(2)ヒータ5により反応容器1内の温度を600〜700℃になるよう加熱する。このとき、反応容器1内の気圧は760torrとし、クーラ7内の温度は室温程度、気圧は760torrと設定する。
【0041】
(3)複数の原料ガスが原料ガス導入部2から反応容器1に導入される。原料ガスの導入とほぼ同時に、表面付着物が表面付着物導入部3から反応容器1に導入される。原料ガスの導入とほぼ同時に、溶媒が静電噴霧器11により噴霧状にされて(粒子径は数10nm程度)反応容器1に導入される。
【0042】
(4)反応容器1内で、溶媒を介して以下に示す式(3)の熱分解反応である化学反応がおこる。なお、化学反応はヒータ5によって600〜700℃に加熱された領域(以下、反応領域と呼ぶ)でおこる。
【0043】
Zn(NO3)2+SC(NH2)2→ZnS(固体)+NO2(気体)+CO2(気体)+(NH2)2(気体)…(3)
生成されたZnS(結晶)粒子の平均粒子径は、溶媒にエタノールを用いた場合には20nm程度である。
【0044】
この生成されたZnS粒子表面には、トリオクチルフォスフィンオキサイドが付着し、ZnS粒子の表面をトリオクチルフォスフィンオキサイドが被覆するような状態となる。このとき表面がトリオクチルフォスフィンオキサイドで被覆されたZnS粒子は、負に帯電しているため、クーロン力によって反発しあいZnS粒子同士は結合して凝集することがない。
【0045】
また、反応容器1内では、キャリアガスの流れによって、原料ガス、表面付着物、ZnSやNO2、CO2や(NH2)2などの生成物が各導入部からクーラ6方向に移動されている。このキャリアガスの流れ方向の上流側の反応領域で生成されるZnSの粒子径は、下流側の反応領域のZnSの粒子径に比べて小さい。これは、反応領域の上流側で生成されたZnSが反応領域を通過する間に、凝集によって粒子径が大きくなるのではなく、粒子本体が粒子成長するためである。
【0046】
キャリアガスの流れにのって、数nmの粒子径を持ったZnS粒子が、排出部6に流れ、反応容器1から排出される。
【0047】
(5)反応容器1から排出されたZnS粒子を含むキャリアガスは数100度であるため、クーラ7に導入されて、室温程度にまで冷却される。
【0048】
(6)冷却された粒子を含んだキャリアガスは、保存部8内部に溜められている溶媒中に導入される。溶媒を通過する際に、溶媒中にZnS粒子は溶け込み、キャリアガスだけが保存部8外部の大気中に放出される。
【0049】
(7)ZnS粒子は、溶媒中に溶け込んだ状態で保存される。ここで、ZnS粒子が必要な場合には、保存部8から溶媒を所望量汲み出して、溶媒をヒータ9により加熱し、溶媒成分を蒸発させて溶質となるZnS粒子のみを析出させる。
【0050】
(8)析出されたZnS粒子は、排出部6を通過する間やクーラ7で冷却されるまでの間に粒子成長により粒子径が大きくなり10nm以上になる場合もあり、粒子径の異なる粒子の集合体となっている場合には、この異なる粒子径が存在する粒子の集合体から所望の例えば10nm以下の粒子径の粒子を取り出すためにフィルタ10を通過させて選別すればよい(分級)。
【0051】
選別された粒子径は、電極、蛍光体などの材料として使用される。
【0052】
なお、原料ガスを反応容器1に導入する前に、あらかじめ溶媒と混合させて混合液とし、その混合液を反応容器1に噴霧状にして導入してもよい。
【0053】
以上述べたような第2の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0054】
また、溶媒を噴霧状にして反応容器1に導入することにより、原料ガスは噴霧状の溶媒に取り込まれて化学反応をおこすため、ZnS粒子の生成効率を増加させることができる。また、溶媒に表面付着物が付着しやすくなり、ZnS粒子の凝集をさらに抑制することができる。ここで、反応領域を通過する際に溶媒は蒸発されて徐々にZnS粒子から取り除かれる。
【0055】
次に、本発明の粒子製造装置の第3の実施の形態の構成、動作について、図4を参照して説明する。
【0056】
第3の実施の形態の特徴は、励起手段を放電手段14として反応容器1の外壁に設けたことである。
【0057】
図4は、本発明の粒子製造方法の第3の実施の形態の概略構成図であり、放電手段14は導線を反応容器1の外壁に巻回し、導線の両端に電極(図示しない)を接続して構成される。
【0058】
反応容器1内へ導入された原料ガスの励起は、放電手段14に電圧が印加され、放電手段14によって生成される数百k〜数M[Hz]の高周波が原料ガスに伝播することによって行われる。この高周波が原料ガスに伝播することによって、原料ガスの分解と粒子化反応が促進される。
【0059】
尚、原料ガスの励起を行う行程以外は、原料ガス、表面付着物、キャリアガスも含めて第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態と同一である。また、原料ガスを溶媒と混合させて静電噴霧器を用いて霧状にして反応容器1に導入することもできる。
【0060】
以上述べたような第3の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0061】
また、励起手段が放電手段14であるため、熱を加えることによって原料ガスを励起させる手段よりも消費電力を少なくすることができる。
【0062】
次に、本発明の粒子製造装置の第4の実施の形態の構成、動作について、図5を参照して説明する。
【0063】
第4の実施の形態では、励起手段としてヒータ5と放電手段14とを反応容器1に設けたことである。
【0064】
図5は本発明の粒子製造装置の第4の実施の形態の概略構成図であり、反応容器1の外壁に、ヒータ5と放電手段14とを設け、ヒータ5と放電手段14とにより原料ガスを励起させて、反応容器1内に導入された原料ガスの分解反応と粒子化反応とを行う。
【0065】
尚、原料ガスの励起を行う行程以外は、原料ガス、表面付着物、キャリアガスも含めて第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態と同一である。また、原料ガスを溶媒と混合させて静電噴霧器を用いて霧状にして反応容器1に導入することもできる。
【0066】
以上述べたような第4の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0067】
また、ヒータ5の熱では化学反応がおこっても生成される粒子の結晶化が進みにくい原料ガスである場合、もしくは放電手段14による高周波では化学反応がおこっても生成される粒子の結晶化が進みにくい原料ガスである場合には、いずれかの励起手段によって化学反応がおこり、粒子の結晶化を促進させることができるため、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
【0068】
次に、本発明の粒子製造装置の第5の実施の形態の構成、動作について、図6を参照して説明する。
【0069】
第5の実施の形態の特徴は、表面付着物導入部3a、3b、3cが反応容器1に接続される位置を異ならせて設けたことである。
【0070】
原料ガスから生成される粒子の粒子径を調整するために、キャリアガスの流れ方向に、表面付着物導入部3a、3b、3cが、反応容器1の外壁に設けられる。表面付着物が貯蔵されるタンクと各導入部の間には、バルブ15a、15b、15cが設けられる。
原料ガスから生成される粒子の粒子径が数nm程度のものを製造する場合には、バルブ15aを開放(バルブ15b、15cは共に閉)して、表面付着物導入部3aからのみ表面付着物を反応容器1内へ導入する。
また、粒子径が数10nm程度のものを製造する場合には、バルブ15cを開放(バルブ15a、15cは共に閉)して、表面付着物導入部3cからのみ表面付着物を反応容器1内へ導入する。尚、所望の粒子径を製造するために、各バルブを複数個同時に開放することもでき、また複数のバルブを開放した状態でも反応容器1内へ供給する流量を各バルブで変えて供給することもできる。
【0071】
尚、製造工程は、原料ガス、表面付着物、キャリアガスの種類も含めて第1乃至第4の実施の形態と同一である。また、原料ガスを溶媒と混合させて静電噴霧器を用いて霧状にして反応容器1に導入することもできる。
【0072】
以上述べたような第5の実施の形態では、微粒子が凝集することによって粒子径の大きな粒子となることを表面付着剤を反応容器1に導入することによって抑制し、原料ガスの利用効率を向上させることができる。
また、反応容器1内に導入する表面付着物の導入部を適宜設定することによって、所望の粒子径を有した粒子を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態には限定されず、主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、原料ガスを励起する手段として、光照射手段、例えば紫外線ランプを反応容器内もしくは外に設け、紫外線ランプからの光を原料ガスに照射することによって励起させ化学反応をおこすことも可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上述べたような本発明によれば、生成された粒子の凝集によって粒子径が大きくなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の粒子製造装置の第1の実施の形態の概略構成図。
【図2】 粒子径と粒子径分布との関係を表すグラフ。
【図3】 本発明の粒子製造装置の第2の実施の形態の概略構成図。
【図4】 本発明の粒子製造装置の第3の実施の形態の概略構成図。
【図5】 本発明の粒子製造装置の第4の実施の形態の概略構成図。
【図6】 本発明の粒子製造装置の第5の実施の形態の概略構成図。
【図7】 従来の粒子製造装置の概略構成図。
【符号の説明】
1 反応容器
2 原料ガス導入部
3 表面付着物導入部
4 キャリアガス導入部
5 ヒータ
6 排出部
7 クーラ
8 保存部
9 ヒータ
10 フィルタ
11 静電噴霧器
12 溶媒導入部
13 電極
14 放電手段
15a、15b、15c バルブ
Claims (8)
- 複数の原料ガスを反応容器に導入し、前記反応容器内で前記原料ガスを励起させることにより、前記原料ガスを反応させて粒子を製造する粒子製造方法において、
前記複数の原料ガスと、前記粒子表面に付着し、前記粒子を正または負のいずれかに帯電させる気体状の表面付着物とが、前記反応容器に導入される行程と、
前記反応容器内の前記原料ガスを励起することによって、前記反応容器内で前記原料ガスを反応させて前記粒子が生成されるとともに、前記粒子表面に前記表面付着物を付着させる行程と、
前記反応容器から前記粒子を取り出す行程と
を有することを特徴とする粒子製造方法。 - 前記表面付着物は、界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の粒子製造方法。
- 前記原料ガスと前記表面付着物とを混合し、混合された物質が前記反応容器に導入されることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の粒子製造方法。
- 前記原料ガス、または前記表面付着物は、溶媒に溶かされて霧状で前記反応容器に導入されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の粒子製造方法。
- 複数の原料ガスが導入される反応容器と、前記反応容器内で前記原料ガスを励起させるための励起手段とを有し、前記反応容器内で前記原料ガスから粒子を生成する粒子製造装置において、
前記複数の原料ガスと、前記粒子表面に付着し、前記粒子を正または負のいずれかに帯電させる気体状の表面付着物とが導入される反応容器と、
前記反応容器内の前記原料ガスを励起させて反応させるための励起エネルギを発生させる励起手段と、
表面に前記表面付着物が付着した前記粒子を前記反応容器から回収する手段とを具備することを特徴とする粒子製造装置。 - 前記表面付着物は、界面活性剤であることを特徴とする請求項5に記載の粒子製造装置。
- 前記原料ガスと前記表面付着物とを混合し、混合された物質が前記反応容器に導入されることを特徴とする請求項5または6に記載の粒子製造装置。
- 前記原料ガス、または前記表面付着物は、溶媒に溶かされて霧状で前記反応容器に導入されることを特徴とする請求項5乃至7に記載の粒子製造装置。
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