JP3763757B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチスロ遊技機や球スロ遊技機など、賞の成立に基づいて所定数の遊技媒体を払い出し、強制払い出しスイッチの操作に基づいて遊技媒体払い出し装置内の遊技媒体を強制的に払い出すようにした遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を代表的な遊技機であるパチスロ遊技機を例に挙げて説明する。このパチスロ遊技機は、図柄合わせゲームで賞が成立するとこの賞態様に応じた数の賞コイン(遊技媒体の一種)を受け皿に払い出す。この賞コインの払い出しは、コイン払い出し装置としてのホッパーを作動させることで行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の強制払い出しスイッチはオン操作すれば直ちにコインが排出されるので、遊技者の中には、セル板等の不正操作具を用いる等して外部から強制払い出しスイッチをオン操作し、コインを不正に獲得する不心得な者がいる。この場合、前面扉は閉じられているか、極く僅かに開かれているだけであるので、強制的に払い出しされたコインは、賞として払い出されたコインと同じ経路を辿って受け皿に排出され、外部からは不正行為を発見し難い。
【0004】
なお、強制払い出し機能をなくしてしまえば、このような不正行為を防止することはできるが、清掃時等においてホッパー内に貯留されているコインを手で抜き出さねばならず、ホールの従業員等の労力が増えてしまう。このため、強制払い出し機能をなくすことは問題であった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、強制払い出しスイッチの操作による不正行為を防止でき、さらに、この不正行為を容易に発見できる遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、前面が開口して後面が閉塞された箱状の筐体本体部と、一側部が筐体本体部に軸着されて該筐体本体部の開口面を開閉可能な前面扉と、を備え、
前記筐体本体部は、
賞の成立に基づき所定数の遊技媒体を払い出す遊技媒体払い出し装置と、前記遊技媒体払い出し装置を作動して該装置内の遊技媒体を払い出させる払い出し制御手段と、前記前面扉の開閉状態を検出可能な前面扉開閉検出スイッチと、前記遊技媒体払い出し装置内の遊技媒体を強制的に払い出させるための強制払い出しスイッチと、を具備した遊技機において、
前記払い出し制御手段は、
前記前面扉開閉検出スイッチからの検出信号に基づいて前面扉の開放状態を判別可能な前面扉開放状態判別手段と、
前記前面扉開放状態判別手段が開放状態と判別し、強制払い出しスイッチがオン操作されている場合に強制払い出し情報を出力する強制払い出し情報出力手段と、
前記強制払い出し情報出力手段からの強制払い出し情報に基づいて遊技媒体払い出し装置による遊技媒体払い出し動作を実行させる強制払い出し動作実行手段と、
を含み、
前記前面扉が閉状態の際に前記強制払い出しスイッチがオン操作された場合は、前記強制払い出し情報出力手段は強制払い出し情報を出力せず、前記強制払い出し動作実行手段による遊技媒体払い出し動作を実行させないように構成し、
前記強制払い出し動作実行手段によって遊技媒体払い出し動作が実行された場合は、前記遊技媒体払い出し装置は、該装置内に貯留されている遊技媒体が全部排出されるまで、該遊技媒体払い出し動作を止めないことを特徴とする遊技機である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。ここで、図1は代表的な遊技機であるパチスロ遊技機1の正面図、図2(a)は前面扉2を開いたパチスロ遊技機1の正面図である。
【0008】
例示したパチスロ遊技機1は、遊技者側となる前面が開口して後面が閉塞された箱状の筐体本体部3と、ヒンジ機構(図示せず)によって左右の一側部が筐体本体部3の一側部に軸着された前面扉2とを備え、前面扉2により筐体本体部3の開口面を開閉可能としている。
【0009】
図2(a)に示すように、この筐体本体部3内の上下略中央には棚板4を水平方向に架設して空部を上下に分割している。そして、棚板4よりも上側の上側空部5は変動表示ユニット6や遊技制御装置7等が設置される空間として用いられ、棚板4よりも下側の下側空部8はコインを排出するホッパー9(コイン払出部)や電源ユニット10等を設置するための空間である。
なお、ホッパー9は本発明における遊技媒体払い出し装置の一種であり、下側空部8は本発明における設置空間に相当する。
【0010】
また、棚板4の前端であって左右の他側部には、前面扉2の開閉状態を検出するための前面扉開閉検出スイッチ11を設けている。本実施形態では、図2(b)に示すように、スイッチケース12と、前後方向へ移動可能な状態でスイッチケース12に取り付けられた柱状の検出子13とからなる所謂押し釦式であり、前面扉2の閉状態では検出子13が押し込まれて検出信号がオンレベルとなり、開放状態では検出子13が前方に戻り移動して検出信号がオフレベルとなる。
即ち、この前面扉開閉検出スイッチ11は、スイッチケース12に対して出没可能な検出子13を有し、検出子13の突出状態で前面扉2の開放状態を検出し、検出子13の押し込み状態で前面扉2の閉状態を検出する構成である。
【0011】
なお、この前面扉開閉検出スイッチ11は、前面扉2の開閉状態を検出できればどのような構成でもよい。例えば、フォトセンサと遮光板とを組にし、一方を筐体本体部3側に他方を前面扉2側にそれぞれ取り付けてもよい。この構成では、前面扉2が開放されると遮光板によるフォトセンサの遮光状態が解かれるので、前面扉2が開放されたことを電気的に検出できる。
そして、本実施形態のように、スイッチケース12に対して出没可能な検出子13を有する構成にすると、前面扉2を開放することなく検出子13を突出させるのは困難であるため、高い防犯効果を得ることができる。
【0012】
上側空部5に配設される変動表示ユニット6は、図中左側の第1リール14と、左右中央の第2リール15と、右側の第3リール16と、これらの各リール14〜16を個別に回転制御するリール駆動部17(図3参照)とから構成されている。各リール14〜16は、周面が縦方向になるよう配置され、この周面には複数の可変表示図柄が記されている。従って、リール14〜16を回転させると可変表示図柄を縦方向にスクロールさせることができるし、リール14〜16の回転を停止させると可変表示図柄のスクロールを停止させることができる。
【0013】
上記のホッパー9は、例えば、略漏斗状のコイン貯留部20と、コイン貯留部20の底部に設けられて該底部のコインを1枚ずつ排出する排出機構21とから構成されている。この排出機構21は、例えば、1枚のコインを嵌合可能な溝を周方向に複数形成した円盤状の排出板と、この排出板を回転駆動する減速機付モータとから構成され、排出板を回転させることで溝に嵌合したコインをホッパー出口22から排出する。
【0014】
コイン貯留部20の側面には、オーバーフロー排出口23を設けている。このオーバーフロー排出口23は、所定量以上のコインを外部に排出するためのものであり、コイン貯留部20の内外を連通する。このオーバーフロー排出口23から排出されたコインは、ホッパー9の側方に配置された回収ボックス24に回収される。この回収ボックス24は、上面開放の箱状体であり、その上面開口をオーバーフロー排出口23のすぐ下に位置させている。また、この回収ボックス24の内部であって所定高さには、コイン検知センサ25を設けてある。
【0015】
上記の電源ユニット10は、回収ボックス24とは反対側のホッパー9側方に配設されている。この電源ユニット10は、上記の変動表示ユニット6や遊技制御装置7等、パチスロ遊技機1内の各部に動作電源を供給するものである。そして、この電源ユニット10の前面上側には、強制払い出しスイッチ26を設けている。この強制払い出しスイッチ26は、ホッパー9によるコインの強制払い出し動作を実行させたり、実行中の強制払い出し動作を停止させたりする際に操作される。なお、この強制払い出しスイッチ26の取り付け場所は、電源ユニット10の前面上側に限定されるものではなく、閉状態の前面扉2と筐体本体部3とで形成される閉空間内であれば、任意の場所に取り付けられる。
【0016】
本実施形態における強制払い出しスイッチ26はトグルスイッチによって構成されており、レバーを上下方向に操作可能な状態で配設している。この強制払い出しスイッチ26は、図2(c)に示すように、常態ではレバー27が中立状態(実線の状態)であり、中立状態からレバー27を上側に傾倒させるとスイッチオンの状態になる。一方、中立状態からレバー27を下側に傾倒させるとスイッチオフの状態になる。そして、オン操作されている期間に亘ってオン信号が出力され、オフ操作されている期間に亘ってオフ信号が出力され、常態ではオン信号もオフ信号も出力されない。
なお、例示したトグルスイッチは、外力を解くと復帰バネの力によって中立状態に復帰するものであるため、オン操作或いはオフ操作中にレバー27から手を離すとオンオフ状態が解かれる。
【0017】
そして、遊技制御装置7(本発明の払い出し制御手段に相当。)は、この強制払い出しスイッチ26からのオン信号に基づいて賞コインの強制払い出し動作を実行させ、オフ信号に基づいて実行中の強制払い出し動作を停止させる。なお、この強制払い出し動作については、後で詳しく説明する。
【0018】
次に、パチスロ遊技機1における前面の構成について説明する。図1に示すように、このパチスロ遊技機1は、前面側の高さ方向のほぼ中央に設けた操作部30と、この操作部30の上方に設けた可変表示窓31と、前面下部に設けたコイン受け皿32とを備えている。
【0019】
可変表示窓31は、横に少し長い矩形状をしており、変動表示ユニット6の各リール14〜16を遊技者から視認させるための透明部材(ガラス板や樹脂板等)が取り付けられている。
【0020】
操作部30は、スタートレバー33、第1リール14に対応した押し釦式の第1リール停止ボタン34、第2リール15に対応した押し釦式の第2リール停止ボタン35、第3リール16に対応した押し釦式の第3リール停止ボタン36、コインを投入するためのコイン投入部37、クレジットを「1」消費してベットラインを設定する1ベットボタン38、及び、クレジットを消費して最大数までベットラインを設定するMAXベットボタン39等から構成されている。
【0021】
コイン受け皿32は、ホッパー9から排出されたコインを貯留する貯留受部であり、上面が開放した凹部によって構成されている。そして、このコイン受け皿32とホッパー出口22とは、前面扉2の閉状態においてコイン排出口40を通じて連通している。
【0022】
次に、図3に基づいてパチスロ遊技機1の電気的構成について説明する。
【0023】
このパチスロ遊技機1は、遊技制御装置7によって変動表示ユニット6やホッパー9等の各部を制御する構成である。即ち、遊技制御装置7は、遊技の進行を制御する遊技制御手段として機能したり、コインの払い出し動作を制御する払い出し制御手段として機能する。
【0024】
この遊技制御装置7は、中央制御装置としてのCPU7aと、CPU7aに実行させる制御プログラムや各種の設定値を記憶したROM7bと、CPU7aの動作時においてデータを一時的に記憶するRAM7cと、各種スイッチやセンサからの信号を受信したり、各表示部や変動表示ユニット6(リール駆動部17)に対する制御信号を出力する入出力インターフェース7dとを含んで構成されている。
【0025】
そして、この遊技制御装置7には次の各信号が入力される。例えば、コイン検知センサ25からのコイン検出信号と、スタートレバー33に付設されたスタートレバースイッチ33aからの操作検出信号と、第1リール停止ボタン34〜第3リール停止ボタン36からの停止操作信号と、1ベットボタン38、MAXベットボタン39及びクレジット選択ボタン41からのボタン操作信号と、リールの回転位置(回転角度)を示すリール位置検出部42からのリール位置検出信号と、払い出されたコインを1枚宛検出可能な払い出しコイン検知センサ43からのコイン検出信号と、前面扉開閉検出スイッチ11からの扉開閉検出信号と、強制払い出しスイッチ26からの操作信号と、リセットスイッチ44からのリセット信号が入力される。
【0026】
また、この遊技制御装置7からは次の各信号が出力される。例えば、演出表示部50への演出制御信号と、ベットライン表示部51、クレジット数表示部52及び払出表示部53への表示制御信号と、第1操作情報ランプ54〜第3操作情報ランプ56への発光制御信号と、音発生装置57(動作状態報知手段の一種。)への音制御信号と、ホッパー9(コイン払出部)への作動制御信号と、リール駆動部17への駆動信号と、強制払い出し動作が行われていることを発光表示によって報知可能な表示器58(動作状態報知手段の一種。)への発光制御信号と、遊技状態報知部59への報知制御信号と、成立小役報知部60への報知制御信号と、稼働状況情報出力部61への稼働状況情報とが出力される。
【0027】
次に、上記構成のパチスロ遊技機1による遊技や清掃(メンテナンス)等の動作について説明する。
【0028】
最初に、パチスロ遊技機1による遊技について説明する。このパチスロ遊技機1では、所謂図柄合わせゲームが行われる。この図柄合わせゲームでは、コインをコイン投入口から投入したり、1ベットボタン38やMAXベットボタン39を操作したりして、ベットラインを設定する。
【0029】
ベットラインを設定したならば、遊技者はスタートレバー33を操作する。スタートレバー33が操作されると、スタートレバースイッチ33aからの操作検出信号が遊技制御装置7に入力される。この操作検出信号が入力されると、遊技制御装置7はリール駆動部17を制御して各リール14〜16を回転させる。これにより、可変表示図柄のスクロールが開始し、遊技者は可変表示窓31を通して図柄のスクロールを視認できる。
そして、図柄のスクロールに連動して各種の演出表示が行われる。例えば、演出表示部50を作動させて演出表示を行ったり、音発生装置57から演出効果音を出力したりする。また、成立小役報知部60を作動させて成立した小役を表示させたりもする。
【0030】
図柄がスクロールされたならば、遊技者は、第1リール停止ボタン34〜第3リール停止ボタン36を順次押し、対応するリールの回転を停止させる。このリールの回転は、所定の役のフラグが成立していてリール停止操作を行ったときに停止制御可能な範囲であればその役が揃うように停止される。また、フラグが成立していないとき、或いは、フラグが成立していても停止制御不能な範囲であれば、ハズレ図柄を導出するように停止される。そして、各リール14〜16が停止した状態で、設定されたベットライン上の図柄が所定の当たり態様で揃うと当たりとなり、当たり態様に応じた賞特典が得られる。例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジタイム、賞コインの払出し、図柄合わせゲームのリプレイといった賞特典が得られる。
ここで、賞コインの払い出しを行う場合、遊技制御装置7は、本発明の払い出し制御手段として機能し、成立した賞に基づいてホッパー9を作動させ、賞に応じた枚数のコインを払い出させる。この払い出された賞コインは、コイン排出口40を通って受け皿32に排出される。
【0031】
次に、ホッパー9内部の清掃等、パチスロ遊技機1のメンテナンスを行う場合について説明する。一日の営業の終了後や営業開始前等においては、パチスロ遊技機1に対するメンテナンス作業が行われる。このメンテナンス作業では必要に応じてホッパー9に貯留されているコインを外部に抜き取り、ホッパー9の清掃が行われる。また、営業中であってもホッパー9内に異物が入ってしまった場合等には、この異物を排除するため貯留されているコインを外部に抜き取る。
【0032】
貯留されているコインを抜き取る場合、まず、ホールの店員等の作業者は、鍵で前面扉2の施錠状態を解除し、前面扉2を開放する。この前面扉2の開放により、遊技制御装置7は前面扉2の開放状態を判別する。本実施形態では、開放確定時間(例えば、10秒間)に亘って開放され続けた場合に開放状態が確定したと判別する。即ち、遊技制御装置7は、本発明の前面扉開放状態判別手段、詳しくは、この前面扉開放状態判別手段が備える開放監視手段として機能し、前面扉開閉検出スイッチ11からの開放検出信号(オフレベルの検出信号)に基づき、この開放検出信号が開放確定時間に亘って出力された場合に、開放確定と判断する。
【0033】
前面扉2を開放したならば、作業者は、強制払い出しスイッチ26に対するオン操作を行う。ここで、前面扉2の開放状態が確定する前に強制払い出しスイッチ26に対するオン操作が行われた場合には、ホッパー9によるコインの強制払い出し動作は行われない。このとき、遊技制御装置7(払い出し制御手段)は、強制払い出し条件が成立していない旨を報知する(図4参照)。この報知は、例えば、強制払い出しスイッチ26の隣に設けられた指示表示部62(図2参照)により行われる。この指示表示部62は、例えば、LED等の発光素子によって構成され、強制払い出しスイッチ26に対するオン操作がなされた際に、強制払い出し条件が成立していないと発光する。そして、指示表示部62の発光により、作業者は未だ条件が成立していないことが判り、強制払い出し動作が行われなくても、その理由を直ちに認識できる。
なお、この指示表示部62は、その他の態様で表示するように構成してもよい。例えば、常態、及び、前面扉2の開放後から条件が成立するまでは非発光状態としておき、条件の成立によって発光状態に切り換えるようにしてもよい。要するに条件が成立しているかどうかが遊技者に把握可能であればよい。
【0034】
一方、前面扉2の開放状態の確定後に強制払い出しスイッチ26に対するオン操作が行われた場合には、強制払い出しの開始に必要な条件が揃うので、遊技制御装置7は強制払い出し情報出力手段としても機能し、ホッパー9の作動設定情報(本発明の強制払い出し情報の一種。)を出力する。さらに、遊技制御装置7は、強制払い出し動作実行手段としても機能し、この作動設定情報の出力に基づいてホッパー9を作動させ、コインの強制払い出し動作を行わせる。
【0035】
そして、この強制払い出し動作の実行期間中に亘り、上記の表示器58及び音発生装置57は本発明の動作状態報知手段として機能し、強制払い出し動作が行われていることを外部に報知する(図4参照)。即ち、表示器58は実行期間中に亘って発光し、音発生装置57は音声や警報音等の音を発生する。
コインの強制払い出し動作の開始を確認すると、作業者は強制払い出しスイッチ26から手を離す。これにより、強制払い出しスイッチ26のレバー27は中立状態に復帰し、操作オン信号の出力が停止される。
【0036】
このホッパー9によるコインの強制払い出し動作は、強制払い出しスイッチ26のレバー27をオフ操作するまで継続される。これにより、作業者は、1台のパチスロ遊技機1(ホッパー9)がコインの強制払い出し動作を行っている最中であっても、このパチスロ遊技機1から離れることができる。これにより、他のパチスロ遊技機1についても強制払い出し動作を開始することができ、作業効率を向上させることができる。
【0037】
ホッパー9内のコインが全部排出されたならば、作業者は強制払い出しスイッチ26のレバー27をオフ操作する。即ち、レバー27を下側に傾倒させる。このオフ操作によって強制払い出しスイッチ26からはオフ信号が出力され、遊技制御装置7に入力される。このオフ信号を受信した遊技制御装置7は、本発明の強制払い出し動作停止手段として機能し、実行中の強制払い出し動作を停止させる。本実施形態では、ホッパー9の停止設定を行うことで、即ち、作動設定情報の出力を停止することで、ホッパー9による強制払い出し動作が停止される。また、強制払い出し動作の終了に伴って表示器58や音発生装置57による動作報知も終了する。
【0038】
そして、作業者は、コインを排出したホッパー9に対して清掃等の作業を行い、この作業が終了したならば前面扉2を閉じて施錠する。なお、作業後のホッパー9には島設備側からコインが供給される。
【0039】
次に、遊技中における強制払い出しスイッチ26への不正操作が行われた場合の動作について説明する。
【0040】
不正行為者は、他の遊技者と同様に上記したパチスロ遊技を行うか、行っているふりをして不正行為の機会を伺う。そして、前面扉2を開放すると怪しまれてしまうので、前面扉2が閉じた状態で透明なセル板等の不正操作具を、コイン排出口40とホッパー出口22との隙間や、前面扉2と筐体本体部3との隙間等から少しずつ奥に挿入する。このとき、不正行為者は、遊技機内部を目視できないので、指先の感覚を頼りに不正操作具を挿入して、閉状態の前面扉2と筐体本体部3とで形成される閉空間内に配置された強制払い出しスイッチ26を探し出す。そして、不正操作具が強制払い出しスイッチ26らしきものにぶつかると、取り敢えず不正操作具を上下左右にやみくもに動かしてオン操作しようと試みる。
【0041】
ここで、本実施形態では、遊技制御装置7(強制払い出し情報出力手段)は、前面扉2が開放状態と判別された状態で、強制払い出しスイッチ26に対するオン操作を検出しないとホッパー9の作動設定情報を出力しない。従って、前面扉2の閉状態で不正操作具によってスイッチ26をオン操作しただけでは、条件を満たさずコインの強制払い出し動作は行われない。特に、セル板等の不正操作具を用いて手探りで不正行為を行う場合、上記したように、前面扉2は閉じたままの状態であるので有効である。
【0042】
さらに、前面扉2が閉じた状態であるにも拘わらず強制払い出しスイッチ26のオン操作が検出されたことにより、遊技制御装置7(払い出し制御手段)は、異常状態の旨を報知する。この異常状態の報知は、例えば、パチスロ遊技機1の外部に異常報知信号を出力することで行われる(図4参照)。この異常報知信号は、例えば、店員等によってリセットスイッチ44が操作されるまでの期間に亘って、管理装置とも呼ばれるホールコンピュータに出力される。そして、ホールコンピュータは、異常報知信号に基づき、この信号を出力したパチスロ遊技機1を特定する。そして、ホールコンピュータのオペレーターは、そのパチスロ遊技機1での不正行為者の行動を監視カメラで撮像したり、店員等に連絡して不正行為の有無を確認させたりできるので、不正行為に対する迅速な対応ができる。
【0043】
なお、この異常報知信号の出力により、島設備の代表灯やパチスロ遊技機1に対応して設けられる個別の呼び出しランプ等の島設備側報知部を異常報知の態様で発光させてもよい。この場合、近隣にいる店員等は、異常報知信号を出力したパチスロ遊技機1へ直ちに駆けつけられるので、不正行為を確実に発見できる。また、不正行為者は、不正操作具を動かしてもコインが排出されないことから、範囲を広げて不正操作具を動かすことが考えられる。この場合、不正操作具の使用時間が長くなるので、不正行為をより確実に発見できる。
【0044】
また、万一、不正行為者が前面扉2を開放しないと強制払い出し動作が行えないことを知っていたとしても、前面扉2を開放した状態で強制払い出しスイッチ26の操作を行わなければならないので、ホールを巡回している店員や周囲の遊技者から発見され易くなり、隠れて不正行為を行うことは困難である。この場合、上記の前面扉開閉検出スイッチ11としては、前面扉2の開放量が外部から視覚的に確認し得る量以上の場合に開放状態であることを示す検出信号を出力するものが好ましい。例えば、閉状態の開放量から30度以上の開放量、好ましくは45度以上の開放量で検出信号を出力するものが好ましい。このようなスイッチを用いると、前面扉2をほんの少し開放しただけでは開放状態と認識されず、周囲から視認可能な角度まで開放して初めて強制払い出し動作が行え、前面扉2の開放状態に基づいて不正行為をより確実に発見できるからである。
さらに、本実施形態では、開放確定時間に亘って前面扉2を開放し続けないと強制払い出し動作が行えないので、この点でも不正行為の発見をより確実に行うことができる。
【0045】
また、万一、不正行為者が強制払い出しスイッチ26のオン操作によってホッパー9を作動させることに成功したとしても、このホッパー9の作動期間中に亘って表示器58や音発生装置57(動作状態報知手段)が作動し、強制払い出し動作が行われていることを、通常の遊技媒体の払い出しとは異なる態様(発光や警報音)で外部に報知する。このため、不正行為者による不正行為は、周囲で遊技している他の遊技者や店員等に直ちに発見されてしまう。
そして、この異常報知は、光と音とで行われるので、比較的遠くからでも、また、ホール内を早足で歩いている店員であっても容易に報知内容を認識できる。このため、不正行為者が営業時間中に不正行為を行った場合には、これを確実に発見できる。
【0046】
さらに、この強制払い出し動作を停止させるためには、強制払い出しスイッチ26のオフ操作が必要となる。このため、不正行為者は、適当なタイミングで強制払い出しスイッチ26のオフ操作を行う必要があり、その不自然な仕草によって不正行為の発見が容易になる。
ここで、不正行為者がオフ操作を行えなかった場合には、ホッパー9がコインの払い出しを連続して行うことになり、コインの払い出しが止まらないことから、異常な状態であることが周囲から一目瞭然となる。このため、不正行為を容易に発見できる。
【0047】
このように、本実施形態では、前面扉2の開放確定状態で強制払い出しスイッチ26に対するオン操作が検出されたことを条件に、ホッパー9による遊技媒体払い出し動作を実行させるように構成したので、不心得な遊技者による不正行為を確実に防止できる。
【0048】
次に、上記の動作を実現するための遊技制御装置7による制御について説明する。ここで、図5は、遊技制御装置7が行う遊技制御の一部であるコイン強制払出スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。なお、このフローチャートに示す一連の処理は、所定サイクル毎(例えば4ms毎)にS1から実行される。
【0049】
このコイン強制払出スイッチ監視処理では、まず、S1で強制払出実行フラグの有無が判断される。この強制払出実行フラグは、ホッパー9の作動期間か否かを制御上認識するためのフラグであり、ホッパー9の作動期間中に亘ってセットされる。ここで、強制払出実行フラグが未だセットされていない場合にはS2に移行し、セットされている場合にはS14に移行する。ここでは、フラグがセットされていない場合について先に説明する。
【0050】
S2では、前面扉開閉検出スイッチ11からの検出信号が開放状態を示しているか否かを判断する。ここで、検出信号が前面扉2の開放状態を示していない場合にはS3で監視タイマをクリアする。この監視タイマは、前面扉2の開放時間が開放確定時間以上になったか否かを判断するための開放時間監視タイマであり、例えば、RAM7cに設定される。
【0051】
S3で監視タイマをクリアしたならば、S4で強制払い出しスイッチ26のオンオフ状態を確認する。ここで、強制払い出しスイッチ26がオフ状態であった場合には異常なしとして扱い、一連のコイン強制払出スイッチ監視処理を終了して他の処理に移行する。一方、強制払い出しスイッチ26がオン状態であった場合には、前面扉2が閉じられているにも拘わらず強制払い出しスイッチ26がオン操作されたということなので、不正行為が行われた可能性が高い。このため、S5で異常報知の設定を行う。この異常報知が設定されると、コイン強制払出スイッチ監視処理の終了後になされる信号出力処理(図示せず)にて、遊技制御装置7からの異常報知信号がホールコンピュータ等に出力され、異常報知が行われる。
【0052】
一方、S2で前面扉開閉検出スイッチ11からの検出信号が扉開放を示していた場合には、S6で監視タイマが作動中であるか否かを判断する。ここで、監視タイマが作動中でなかった場合にはオン操作に切り替わった直後として扱い、S7で監視タイマの作動を開始する。また、監視タイマの作動中であった場合には、S8に移行して強制払い出しスイッチ26がオン操作されているか否かを判断する。ここで、強制払い出しスイッチ26がオン操作されていた場合には、S9で前面扉2の開放状態が開放確定時間以上に亘って継続したかを監視タイマの作動状態に基づいて判断し、未だ開放確定が経過していなかった場合には、S10で強制払い出しの条件が不成立である旨の報知を設定する。この報知設定により、信号出力処理で指示表示部62に対して発光制御信号が出力され、指示表示部62の発光(例えば、通常の報知とは異なる点滅発光等)によって条件非成立の旨が作業者に報知される。
【0053】
S9で開放確定時間が経過して監視タイマがタイムアップした場合には、前面扉2が開放と判別された状態で強制払い出しスイッチ26がオン操作されたこと、即ち、作業者が正規の手順で強制払い出しスイッチ26のオン操作を行ったと判断できる。このため、ホッパー9を作動させるための処理を行う。
【0054】
即ち、S11では強制払出実行制御フラグをセットする。このフラグがセットされると、次サイクルにおいてS1からS14の処理に移行することになる。続くS12ではホッパー9の作動設定を行う。このS12の作動設定により、信号出力処理でホッパー9を作動させるための作動制御信号が出力される。さらに、S13では、強制払い出しを実行する旨の報知を設定する。そして、この報知が設定されると、信号出力処理で表示器58を発光させるための発光制御信号と音発生装置57から警報音等の音を発生させるための音制御信号とが出力される。
【0055】
次に、強制払出実行フラグがセットされている場合、つまり、ホッパー9によるコインの強制払い出し動作が行われている期間中の制御について説明する。この場合、まずS14で、強制払い出しスイッチ26がオフ操作されたか否かを判断する。ここで、オフ操作されていなかった場合には、このコイン強制払出スイッチ監視処理を終了し、他の処理に移行する。この場合、ホッパー9によるコインの強制払い出し動作は継続して行われる。
【0056】
そして、S14で強制払い出しスイッチ26がオフ操作されたと判断された場合には、ホッパー9の作動を停止させるための処理を行う。
【0057】
即ち、S15ではホッパー9の停止設定を行う。このS15の停止設定により、信号出力処理で作動制御信号のホッパー9への出力が停止される。これにより、ホッパー9の作動が停止する。さらに、S16では強制払出実行フラグをクリアし、S17では強制払い出しを実行する旨の報知停止を設定する。この報知停止の設定により、信号出力処理では発光制御信号や音制御信号への制御信号が停止され異常報知が終了する。
【0058】
ところで、上記した第1実施形態では、ホッパー9による強制払い出し動作を、強制払い出しスイッチ26のオフ操作によって停止するものを例示したが、強制払い出し動作を自動的に停止させるようにしてもよい。
【0059】
この変形例では、遊技制御装置7は、排出終了判定手段としても機能し、ホッパー9が強制払い出し動作を実行している最中に、払い出しコイン検知センサ43からのコイン検出信号を監視する。そして、直前のコイン検出タイミングから判定基準時間(排出終了と判断するために十分な時間であり、例えば2〜5秒。)に亘って次のコインが検出されなかった場合にコインの排出終了と判定し、ホッパー9による強制払い出し動作を停止させる。
なお、判定基準時間に関し、この例では2〜5秒の僅かな時間の例を示したが、これに限らず、例えば2分以上といった長い時間に設定してもよい。このように判定基準時間を長時間に設定すると異常報知の時間も長くなり、不心得な遊技者が不正行為をした場合、この異常報知から逃れることが困難になる。
【0060】
この変形例の制御(払い出し監視処理)を図6のフローチャートで説明する。なお、このフローチャートに示す一連の処理も、所定サイクル毎(例えば4ms毎)にS21から実行される。
【0061】
この処理では、まず、S21でホッパー9の作動設定の有無を確認する。ここで、作動設定がなかった場合には、一連の処理を終了して他の処理に移行する。また、ホッパー9の作動設定があった場合には、S22に移行して賞コインの払い出しによるホッパー9の作動設定であるか否かを確認する。ここで、賞コインの払い出しによる作動設定であった場合には、S23に移行して計数されたコインが賞態様に対応した所定数であるか否かを判断し、所定数であった場合にはS24でホッパー9の作動停止を設定する。また、所定数未満であった場合には、一連の処理を終了して他の処理に移行する。
【0062】
また、S22の確認処理で賞コインの払い出しによる作動設定でないと判断された場合には、S25に移行して直前に検出したコインの検出タイミングから判定基準時間が経過したか否かを判定する。ここで、判定基準時間がまだ経過していなかった場合には、一連の処理を終了して他の処理に移行する。また、判定基準時間が経過した場合には、S26でホッパー9の停止設定を行い、S27で強制払出実行フラグをクリアする。
【0063】
そして、この変形例では、ホッパー9の強制払い出し動作において、全てのコインが払い出されるとホッパー9が自動的に停止するので、営業終了時等のメンテナンス動作においてホッパー9の止め忘れを防止でき、使い勝手の向上が図れる。また、不心得な遊技者が不正操作具を使ってホッパー9を作動させるのに成功したとしても、ホッパー9は、貯留されているコインが全部排出されるまで強制排出動作を止めないので、コインが受け皿32から溢れる等して不正行為を周囲から容易に発見できる。従って、防犯性を高めることができる。
【0064】
さらに、ホッパー9による強制払い出し動作を、リモートコントローラからの動作停止信号に基づいて停止させるように構成してもよい。この変形例では、遊技制御装置7に受信機を電気的に接続する。そして、遊技制御装置7は、停止条件監視手段として機能し、ホッパー9が強制払い出し動作を実行している最中に、リモートコントローラ(図示せず)からの動作停止信号を監視する。そして、この動作停止信号の受信によって停止条件成立と判定し、ホッパー9による強制払い出し動作を停止させる。
そして、この変形例では、リモートコントローラを用いないとホッパー9による強制払い出し動作を停止できないので、仮に、不正行為者がホッパー9を強制払い出し動作させることに成功したとしても停止させることは困難である。このため、強制払い出し動作が連続して行われることになり、不正行為が行われていることが周囲の遊技者や店員から一目瞭然となる。その結果、防犯効果を高めることができる。
【0065】
ところで、上記の第1実施形態及びその変形例では、前面扉2の開放状態の検出を単一のセンサ(即ち、前面扉開閉検出スイッチ11)で行っていたが、センサを複数設けて前面扉2の開閉状態を検出すると不正行為の防止効果をより高めることができる。以下、このように構成した第2実施形態について説明する。
【0066】
図7に示すように、この第2実施形態では、棚板4の左右両端部近傍に一対の前面扉開閉検出スイッチを配設している。即ち、前面扉2と筐体本体部3との軸着側には第1扉開閉検出スイッチ70を配設し、軸着側とは反対の開放側には第2扉開閉検出スイッチ71を配設している。
これらの扉開閉検出スイッチ70,71は、上記の前面扉開閉検出スイッチ11と同様の構成を有し、例えば、スイッチケースと柱状の検出子とからなる所謂押し釦式である。そして、前面扉の閉状態では検出子が押し込まれて検出信号がオンレベルとなり、開放状態では検出子が前方に戻り移動して検出信号がオフレベルとなる。
【0067】
そして、遊技制御装置7(払い出し制御手段が備える開放監視手段)は、扉開閉検出スイッチ70,71からの開放検出信号に基づいて前面扉2の開放状態が確定したか否かを判断する。即ち、扉開閉検出スイッチ70,71からの検出信号が何れも扉閉状態を示す場合には、開放操作も行われていない全くの閉状態と判断する。また、軸着側とは反対の開放側に設けられた第2扉開閉検出スイッチ71のみが開放状態を示す場合には、開放操作は行ったけれども開放量が不十分であるとして不完全開放状態と判断する。さらに、扉開閉検出スイッチ70,71からの検出信号が何れも開放状態を示す場合には、開放量が十分な完全開放状態と判断する。
なお、この完全開放状態は、前面扉2の開放角度が外部から視覚的に確認し得る角度の状態であり、例えば、閉状態から45度以上開放された状態とされる。
【0068】
そして、図8に示すように、この第2実施形態では、払い出し制御手段としての遊技制御装置7は、前面扉2の完全開放状態において強制払い出しスイッチ26がオン操作された場合にのみ、強制払い出し動作を実行させる。その他の場合には、強制払い出し動作は実行しない。さらに、遊技制御装置7は、強制払い出しスイッチ26がオン操作された際の報知内容を、前面扉2の開放状態に応じて設定しており、オン操作時の状況に適した報知を行うようにしている。即ち、前面扉2が全くの閉状態であるにも拘わらず強制払い出しスイッチ26が操作された場合には、不正行為の疑いが強いので異常状態を報知し、そのパチスロ遊技機1に店員を急行させる。
また、不完全開放状態で強制払い出しスイッチ26が操作された場合には、条件が不成立である旨の報知を行い、前面扉2の開放を促す。さらに、完全開放状態で強制払い出しスイッチ26が操作された場合には、正規の手順による強制払い出し動作であると考えられるので、強制払い出し実行中の報知を行う。
【0069】
ところで、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えるべきである。本発明の範囲は、前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0070】
例えば、上記した各実施形態では、遊技制御装置7で各部を制御していたが、本発明はこの構成に限定されるものではない。一例を挙げると、各種センサやスイッチ等の検出部からの信号処理をメインに行う第1の制御装置と、ホッパー9等の動作部に対する動作制御をメインに行う第2の制御装置とに制御装置を分け、第1の制御装置から第2の制御装置に向けて強制払い出し信号(本発明の強制払い出し情報の一種。)を出力させるように構成してもよい。
この構成では、第1の制御装置が本発明の強制払い出し情報出力手段及び前面扉開放状態判別手段として機能し、第2の制御装置が本発明の強制払い出し動作実行手段、強制払い出し動作停止手段、及び異常状態報知手段として機能する。
【0071】
また、本発明は、パチスロ遊技機1に限定されるものではなく、賞信号に基づいて所定数の遊技媒体を払い出し、強制払い出しスイッチ26の操作に基づいて遊技媒体払い出し装置内の遊技媒体を強制的に払い出す構成の遊技機に適用できる。例えば、遊技媒体として遊技球を用い、遊技媒体払い出し装置として球排出装置を備える所謂球スロ遊技機やパチンコ機にも適用できる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明によれば、前面扉が開放されていることが遊技媒体の強制払い出し動作を実行させるための条件の1つであるので、前面扉を閉じた状態では強制払い出し動作が実行されない。このため、不正行為者が、閉空間内に配置された強制払い出しスイッチを、不正操作具を用いてオン操作しても、前面扉の閉状態では遊技媒体の払い出しは行われない。これにより、強制払い出しスイッチの操作による不正行為を防止することができる。
また、強制払い出し動作実行手段によって遊技媒体払い出し動作が一旦実行された場合には、遊技媒体払い出し装置は、装置内に貯留されている遊技媒体が全部排出されるまで、遊技媒体払い出し動作を止めないので、万一、不正行為者が遊技媒体払い出し装置を作動させることに成功したとしても、遊技媒体払い出し装置内の全ての遊技媒体が連続して払い出されることになり、遊技媒体の払い出しが止まらないことから、異常な状態であることが周囲から一目瞭然となる。このため、不正行為を容易に発見することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチスロ遊技機の正面図である。
【図2】 (a)は前面扉を開いたパチスロ遊技機の正面図、(b)は前面扉開閉スイッチを説明する図、(c)は強制払い出しスイッチを説明する図である。
【図3】 パチスロ遊技機の電気的構成を説明するブロック図である。
【図4】 第1実施形態における開放状態の監視結果と報知内容の関係を示す図である。
【図5】 第1実施形態の制御を説明するフローチャートである。
【図6】 第1実施形態の変形例の制御を説明するフローチャートである。
【図7】 (a),(b)は、第2実施形態における前面扉開閉検出スイッチを説明する図である。
【図8】 第2実施形態における開放状態の監視結果と報知内容の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 パチスロ遊技機
2 前面扉
3 筐体本体部
4 棚板
5 上側空部
6 変動表示ユニット
7 遊技制御装置
8 下側空部
9 ホッパー
10 電源ユニット
11 前面扉開閉検出スイッチ
12 スイッチケース
13 検出子
14 第1リール
15 第2リール
16 第3リール
17 リール駆動部
20 コイン貯留部
21 排出機構
22 ホッパー出口
23 オーバーフロー排出口
24 回収ボックス
25 コイン検知センサ
26 強制払い出しスイッチ
27 レバー
30 操作部
31 可変表示窓
32 コイン受け皿
33 スタートレバー
34 第1リール停止ボタン
35 第2リール停止ボタン
36 第3リール停止ボタン
37 コイン投入部
38 1ベットボタン
39 MAXベットボタン
40 コイン排出口
41 クレジット選択ボタン
42 リール位置検出部
43 払い出しコイン検知センサ
44 リセットスイッチ
50 演出表示部
51 ベットライン表示部
52 クレジット数表示部
53 払出し表示部
54 第1操作情報ランプ
55 第2操作情報ランプ
56 第3操作情報ランプ
57 音発生装置
58 表示器
59 遊技状態報知部
60 成立小役報知部
61 稼働状況情報出力部
62 指示表示部
70 第1扉開閉スイッチ
71 第2扉開閉スイッチ
Claims (1)
- 前面が開口して後面が閉塞された箱状の筐体本体部と、一側部が筐体本体部に軸着されて該筐体本体部の開口面を開閉可能な前面扉と、を備え、
前記筐体本体部は、
賞の成立に基づき所定数の遊技媒体を払い出す遊技媒体払い出し装置と、前記遊技媒体払い出し装置を作動して該装置内の遊技媒体を払い出させる払い出し制御手段と、前記前面扉の開閉状態を検出可能な前面扉開閉検出スイッチと、前記遊技媒体払い出し装置内の遊技媒体を強制的に払い出させるための強制払い出しスイッチと、を具備した遊技機において、
前記払い出し制御手段は、
前記前面扉開閉検出スイッチからの検出信号に基づいて前面扉の開放状態を判別可能な前面扉開放状態判別手段と、
前記前面扉開放状態判別手段が開放状態と判別し、強制払い出しスイッチがオン操作されている場合に強制払い出し情報を出力する強制払い出し情報出力手段と、
前記強制払い出し情報出力手段からの強制払い出し情報に基づいて遊技媒体払い出し装置による遊技媒体払い出し動作を実行させる強制払い出し動作実行手段と、
を含み、
前記前面扉が閉状態の際に前記強制払い出しスイッチがオン操作された場合は、前記強制払い出し情報出力手段は強制払い出し情報を出力せず、前記強制払い出し動作実行手段による遊技媒体払い出し動作を実行させないように構成し、
前記強制払い出し動作実行手段によって遊技媒体払い出し動作が実行された場合は、前記遊技媒体払い出し装置は、該装置内に貯留されている遊技媒体が全部排出されるまで、該遊技媒体払い出し動作を止めないことを特徴とする遊技機。
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