JP3763437B2 - ダンプトラックのフレームとベッセル固定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械用の大型のダンプトラックのフレームとベッセルを固定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械用の大型のダンプトラックは、例えば図1、図2に示すようにフレーム1とベッセル2を備え、フレーム1の後部にベッセル2の後部寄りをヒンジピン3で上下方向に揺動自在に連結し、フレーム1の前後中間部とベッセル2の前後中間部とに亘ってホイストシリンダ4を連結し、そのホイストシリンダ4を伸び作動することでベッセル2がフレーム1に対して上方に揺動して起立姿勢となり、ホイストシリンダ4を縮み作動することでベッセル2がフレーム1に対して下方に揺動して倒伏姿勢となる。
【0003】
ベッセル2が倒伏姿勢の時にはベッセル2の前部左右に設けたフロント支持部5がフレーム1の前部寄り左右に設けたフロント受け部6に接すると共に、ベッセル2の前後方向中間部下面に取付けた複数のリア支持部7がフレーム1の前後方向中間部上面1aに接する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のダンプトラックにおいてはベッセル2が倒伏姿勢の時にベッセル2のフロント支持部5、リア支持部7はフレーム1のフロント受け部6、フレーム1の上面1aに重力のみで押しつけられているから、ダンプトラックが走行する時に路面からの突き上げ力による慣性や、フレーム1のねじれ変形によりベッセル1とフレーム2が上下方向に離れたり、横方向にずれることがある。建設機械用の大型のダンプトラックは不整地を走行するので前述の上下方向の離れ、横方向のずれが大きい。
【0005】
このように、ベッセル2を倒伏姿勢として走行する時にフレーム1とベッセル2は上下方向及び左右方向に相対運動するのでベッセル2はフレーム1の強度メンバーとして機能しないから、ベッセル2の自重と積み荷の重量をフレーム1自身で全て支持することになる。
したがって、フレーム1はベッセル2の自重と積み荷の重量に耐えられるように充分な剛性を有する必要があり、フレーム1は大重量である。
【0006】
なお、実開昭57−81938号公報には車体側とベッセル(荷台)側に亘ってロック部材を設け、不整地走行時にベッセルが浮上することを防止することが記載されているが、このロック部材を設けてもベッセルと車体は上下方向に若干相対運動するので、ベッセルはフレームの強度メンバーにはならない。特に、建設機械用の大型のダンプトラックはベッセルの自重が大重量であるし、積み荷の重量も大重量であるから前述のロック部材を用いてもベッセルはフレームの強度メンバーには到底なり得ない。
【0007】
そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにしたダンプトラックのフレームとベッセル固定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
第1の発明は、フレーム1の後部とベッセル2の後部寄りをヒンジピン3で上下揺動自在に連結し、フレーム1とベッセル2に亘ってベッセル2とフレーム1に接した倒伏姿勢と起立姿勢とに亘って上下揺動するホイストシリンダ4を連結したダンプトラックにおいて、
前記ベッセル2の前部に支持部材10を設け、フレーム1の前部寄りに支持部材10を上下方向及び左右方向に強固に固定及び固定解除するロック機構12を設け、
前記支持部材10は摩擦部材33を有するプレート31であり、ロック機構12は摩擦部材38を有する縦板34と、この縦板34に向けて移動自在で摩擦部材38を有するロック用プレート36と、このロック用プレート36を移動するシリンダ41で形成され、プレート31の摩擦部材33を縦板34の摩擦部材38とロック用プレート36の摩擦部材38で狭持するようにしたダンプトラックのフレームとベッセル固定装置である。
【0009】
第1の発明によれば、ロック機構12で支持部材10を上下方向及び左右方向に動かないように強固に固定することで、ベッセル2の前部とフレーム1の前部寄りが上下方向及び左右方向に相対的に動かないように固定される。
【0010】
これによって、フレーム1に作用する路面からの突き上げ力、ねじれ力がベッセルに伝わり、それらの力の一部をベッセル2が支持するので、ベッセル2がフレーム1の強度メンバーの機能を有し、それだけフレーム1の剛性を小さくできるから、フレーム1を軽量化できる。
【0011】
フレーム1を軽量化できれば、ダンプトラックの重量が軽くなり、軽くなった分だけに積み荷の重量を増加できるし、エンジンの燃料消費率を向上でき、しかもフレーム1の材料費が安くなって製造コストが低下する。
【0012】
また、シリンダ41を用いてロック用プレート36を移動してプレート31を狭持して固定したり、ロック用プレート36をプレート31から離して固定解除するので、その作動が確実である。
【0013】
第2の発明は、フレーム1の後部とベッセル2の後部寄りをヒンジピン3で上下揺動自在に連結し、フレーム1とベッセル2に亘ってベッセル2とフレーム1に接した倒伏姿勢と起立姿勢とに亘って上下揺動するホイストシリンダ4を連結したダンプトラックにおいて、
前記ベッセル2の前部に支持部材10を設け、フレーム1の前部寄りに支持部材10を上下方向及び左右方向に強固に固定及び固定解除するロック機構12を設け、
前記支持部材10は円錐形状の凹部50であり、ロック機構12は凹部50に隙間なく嵌合する円錐形状のロック用ピン53と、そのロック用ピン53を移動するシリンダ54で形成され、ロック用ピン53を凹部50に嵌合するようにしたダンプトラックのフレームとベッセル固定装置である。
【0014】
第2の発明によれば、第1の発明と同様に、ベッセル2の前部とフレーム1の前部寄りが上下方向及び左右方向に相対的に動かないように固定されるので、フレーム1を軽量とすることができる。
【0015】
また、凹部50にロック用ピン53を嵌合して固定するので、より一層強固に固定できる。
また、凹部50とロック用ピン53とシリンダ54で形成したから構造簡単である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図3ないし図6に基づいて説明する。なお、従来と同一部材は符号を同一とする。
前記ベッセル2の前部にブラケット30を固着し、このブラケット30にプレート31をピン32で吊り下げ支持し、このプレート31の前後両面にブレーキパッド等の摩擦部材33を取付けて支持部材10とする。
【0017】
フレーム1の前部寄りに縦板34を介して左右一対のガイドレール35を前後方向に向けて取付け、このガイドレール35の後側に沿ってロック用プレート36を、前側に沿ってプレート37をそれぞれ移動自在に支承し、ロック用プレート36と前記縦板34の後面にブレーキパッド等の摩擦部材38をそれぞれ取付ける。
【0018】
前記ロック用プレート36とプレート37を縦板34を貫通して連杆39で連結し、そのプレート37と縦板34の前面を2つのリンク40で連結し、その2つのリンク40の連結部と車体1とに亘ってシリンダ41を連結することでロック機構12とする。
【0019】
次に作動を説明する。
ベッセル2を倒伏姿勢とするとプレート31が縦板34の後面とロック用プレート31との間に入り込む。シリンダ41を伸び作動すると2つのリンク40を介してプレート37が前方に移動し、連杆39を介してロック用プレート37が縦板34に向けて移動してプレート31の摩擦部材33を縦板34の摩擦部材38とロック用プレート37の摩擦部材38で狭持し、プレート31を上下方向及び左右方向に移動しないように強固にロックする。
【0020】
これによって、ベッセル2の前部とフレーム1の前部寄りがプレート31と縦板34、ロック用プレート36で上下方向及び左右方向に相対的に動かないように強固に固定され、走行時にフレーム1に作用する路面からの突き上げ力、ねじれ力が縦板34、ロック用プレート36とプレート31を介してベッセル2に伝わり、それらの力の一部をベッセル2が支持する。
【0021】
したがって、ベッセル2がフレーム1の強度メンバーとして機能するので、フレーム1の剛性を小さくでき、それだけフレーム1を軽量化することができる。
【0022】
シリンダ41を縮み作動すると2つのリンク40を介してプレート37が縦板34に向けて移動し、連杆39を介してロックプレート36が縦板34と離れる方向に移動してプレート31の摩擦板33が縦板34、ロック用プレート36の摩擦板38と離れ、プレート31はフリー状態となる。
【0023】
この状態でホイストシリンダ4を伸び作動すればベッセル2が上方に揺動して起立姿勢となる。
【0024】
次に支持部材とロック部材の第2の実施の形態を説明する。
図7と図8に示すように、フロント支持部5の前面5aに円錐形状の凹部50を形成して支持部材10とする。車体1に凹部50と対向してブラケット51を取付け、このブラケット51の上部にボス52を固着し、そのボス52にロック用ピン53を摺動自在に嵌合する。このロック用ピン53の先端部は円錐形状で前記凹部50に隙間なく嵌合する。このロック用ピン53はシリンダ54で凹部50に向けて往復移動され、これによってロック機構12を形成している。
【0025】
次に作動を説明する。
フロント支持部5をフロント受け部6に接してベッセル2を倒伏姿勢とすると凹部50とロック用ピン53が同心状に合致する。この状態でシリンダ54を伸び作動してロック用ピン53を移動して凹部50に嵌合することでベッセル2と車体1が上下方向及び左右方向に動かないように強固に固定する。
【0026】
これによって、ベッセル2の前部とフレーム1の前部寄りが凹部50とロック用ピン53で上下方向及び左右方向に相対的に動かないように強固に固定され、走行時にフレーム1に作用する路面からの突き上げ力、ねじれ力がロック用ピン53、凹部50を介してベッセル2に伝わり、それらの力の一部をベッセル2が支持する。
【0027】
したがって、ベッセル2がフレーム1の強度メンバーとして機能するので、フレーム1の剛性を小さくでき、それだけフレーム1を軽量化することができる。
【0028】
シリンダ54を縮み作動すればロック用ピン53が凹部50から抜け出してフレーム1とベッセル2の固定が解除されるので、ホイストシリンダ4を伸び作動することでベッセル2を上方に揺動して起立姿勢にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のダンプトラックのフレームとベッセルの側面図である。
【図2】 従来のダンプトラックのフレームとベッセルの正面図である。
【図3】 本発明の実施例を示す支持部材とロック機構の側面図である。
【図4】 支持部材とロック機構の正面図である。
【図5】 支持部材とロック機構の平面図である。
【図6】 支持部材とロック機構の分解斜視図である。
【図7】 支持部材とロック機構の第2の実施の形態を示す側面図である。
【図8】 支持部材とロック機構の第2の実施の形態を示す正面図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2…ベッセル、3…ヒンジピン、4…ホイストシリンダ、5…フロント支持部、6…フロント受け部、7…リア支持部、10…支持部材、12…ロック機構、31…プレート、33…摩擦部材、34…縦板、36…ロック用プレート、37…プレート、38…摩擦部材、41…シリンダ、50…凹部、53…ロック用ピン、54…シリンダ。
Claims (2)
- フレーム(1)の後部とベッセル(2)の後部寄りをヒンジピン(3)で上下揺動自在に連結し、フレーム(1)とベッセル(2)に亘ってベッセル(2)をフレーム(1)に接した倒伏姿勢と起立姿勢とに亘って上下揺動するホイストシリンダ(4)を連結したダンプトラックにおいて、
前記ベッセル(2)の前部に支持部材(10)を設け、フレーム(1)の前部寄りに支持部材(10)を上下方向及び左右方向に強固に固定及び固定解除するロック機構(12)を設け、
前記支持部材(10)は摩擦部材(33)を有するプレート(31)であり、ロック機構(12)は摩擦部材(38)を有する縦板(34)と、この縦板(34)に向けて移動自在で摩擦部材(38)を有するロック用プレート(36)と、このロック用プレート(36)を移動するシリンダ(41)で形成され、プレート(31)の摩擦部材(33)を縦板(34)の摩擦部材(38)とロック用プレート(36)の摩擦部材(38)で狭持するようにしたことを特徴とするダンプトラックのフレームとベッセル固定装置。 - フレーム(1)の後部とベッセル(2)の後部寄りをヒンジピン(3)で上下揺動自在に連結し、フレーム(1)とベッセル(2)に亘ってベッセル(2)をフレーム(1)に接した倒伏姿勢と起立姿勢とに亘って上下揺動するホイストシリンダ(4)を連結したダンプトラックにおいて、
前記ベッセル(2)の前部に支持部材(10)を設け、フレーム(1)の前部寄りに支持部材(10)を上下方向及び左右方向に強固に固定及び固定解除するロック機構(12)を設け、
前記支持部材(10)は円錐形状の凹部(50)であり、ロック機構(12)は凹部(50)に隙間なく嵌合する円錐形状のロック用ピン(53)と、そのロック用ピン(53)を移動するシリンダ(54)で形成され、ロック用ピン(53)を凹部(50)に嵌合するようにしたことを特徴とするダンプトラックのフレームとベッセル固定装置。
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JPH11268577A JPH11268577A (ja) | 1999-10-05 |
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JP07688598A Expired - Fee Related JP3763437B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | ダンプトラックのフレームとベッセル固定装置 |
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