JP3762460B2 - 13位置換ミルベマイシン誘導体 - Google Patents

13位置換ミルベマイシン誘導体 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、殺虫、殺ダニ、殺センチュウまたは駆虫活性を示す、13位置換基がハロゲン原子で置換されていていてもよいC1 −C3 アルキレンジオキシ基又はビニレンジオキシ基等を有するベンゼン環を含む基であることを特徴とする13−置換ミルベマイシン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミルベマイシン類およびアベルメクチン類は一連の16員マクロライド化合物であり、例えば特開昭50−29742号、同56−32481号、同54−61198号公報等に記載されている、公知の下記の式(II)で表される化合物である。
【0003】
【化2】
Figure 0003762460
【0004】
上記のミルベマイシン類およびアベルメクチン類は、いずれも殺虫、殺ダニまたは駆虫活性を有することが知られており、それらの13位に種々の置換基を導入した半合成ミルベマイシン類も上記生物活性を有することが報告されている。13位にエステル結合を有するミルベマイシン類としては、特開昭61−180787号公報において、置換または無置換アルカン酸の13−エステルミルベマイシン類が記載されている。また、特開平1−104078号公報においては、アルカン酸のα位にアルキル側鎖を有することを特徴とする13−エステルミルベマイシン類が記載されている。さらに、特開平5−255343号公報においては、アルカン酸のα位に複素環官能基を有することを特徴とする13−エステルミルベマイシン類が記載されている。
【0005】
また、13位にエーテル結合を有するミルベマイシン類としては、例えば特開平2−174780号公報において、13位に2−フェニルエトキシ基を有することを特徴とする13−エーテルミルベマイシン類が記載されている。
【0006】
しかし、13位置換基が、置換されていてもよいC1 −C3 アルキレンジオキシ基又はビニレンジオキシ基等を有するベンゼン環を含む基で置換されて13−置換ミルベマイシン誘導体は、未だ報告されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ダニ類、植物害虫類もしくは動物寄生虫に対して優れた殺ダニ、殺虫若しくは駆虫活性を有する新規なミルベマイシン化合物を開発することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、より強い生物活性を示す13−エステルミルベマイシン類及び13−エーテルミルベマイシン類を探索するため、13位置換基が、C1 −C3 アルキレンジオキシ基又はビニレンジオキシ基等を有するベンゼン環を含む13−エステルミルベマイシン誘導体又は13−エーテルミルベマイシン誘導体に着目し鋭意検討した結果、それらが強い生物活性を示すことを見いだし、本発明を完成した。 即ち、本発明は、一般式(I)
【0009】
【化3】
Figure 0003762460
【0010】
[式中、R1 は、メチル基、エチル基、イソプロピル基又はsec−ブチル基を示し、R2 は水素原子、C1 −C3 アルキル基又はC1 −C3 アルコキシ基を示し、R3 、R4 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、C1 −C3 アルキル基、C2 −C3 アルケニル基、C1 −C3 アルコキシ基、C1 −C3 アルキルチオ基、C1 −C3 アルカンスルホニル基、N,N−ジC1 −C3 アルキルスルファモイル基、式:YNH{式中、Yは水素原子;C2 −C4 アルカノイル基;C1 −C3 アルカンスルホニル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基;アミノC2 −C7 アルカノイル基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されていてもよい。また当該アルカノイル基は、フェニル基又はC1 −C3 アルキルチオ基で置換されていてもよい。)で表わされる基;窒素原子を環原子として1個含み、硫黄原子を含んでもよい飽和5又は6員複素環カルボニル基(当該窒素原子は、下記置換基群Aから選ばれる置換基により置換されていてもよい。また当該アルカノイル基は、窒素原子以外に置換している。);又はα位が、アミノ基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されていてもよい。)、ハロゲン原子、又はC1 −C3 アルキル基からなる群から選ばれた同一又は異なった1又は2個の置換基で置換されていても良い5又は6員芳香族複素環基とC1 −C3 アルコキシイミノ基で置換されているC2 −C3 アルカノイル基}を示し、Aはメチレン基又は酸素原子を示し、Bは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1 −C3 アルキレン基又はビニレン基を示し、mとnは、それぞれ独立して、0又は1を示し、かつその和が1又は2を示す。
【0011】
(置換基群A)
1 −C3 アルキル基;ホルミル基;C2 −C3 アルカノイル基;C2 −C3 ハロアルカノイル基;C7 −C19アラルキル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基;(C2 −C3 ハロアルコキシ)カルボニル基;(C6 −C10アリール)カルボニル基;(C7 −C9 アラルキルオキシ)カルボニル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノ(C6 −C10アリール)カルボニル基]で表わされる13位に置換基を有するミルベマイシン誘導体に関するものである。
【0012】
以下に詳細に説明する。
【0013】
前記一般式(I)において、
1 の定義におけるアルキル基は、好適には、メチル又はエチル基であり、更に好適には、エチル基である。
【0014】
2 、R3 、R4 、R5 及び(置換基群A)の定義における「C1 −C3 アルキル基」は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基であり、好適には、メチル、エチル基であり、更に好適には、メチル基である。
【0015】
2 、R3 、R4 、R5 及び(置換基群A)の定義における「C1 −C3 アルコキシ基」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ基であり、好適には、メトキシ、エトキシ基であり、更に好適には、メトキシ基である。
【0016】
3 、R4 及びR5 の定義におけるハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素又は沃素原子であり、好適にはフッ素、塩素、臭素原子である。
【0017】
3 、R4 及びR5 の定義におけるC2 −C3 アルケニル基は、ビニル基、アリル(2−プロペニル)基又は1−プロペニル基であり、好適には1−プロペニル基である。
【0018】
3 、R4 、R5 およびYの定義におけるC1 −C3 アルキルチオ基とは、前記したC1 −C3 アルキル基に硫黄原子が結合した基であり、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ又はイソプロピルチオ基であり、好適には、メチルチオ基である。
【0019】
3 、R4 、R5 及びY(式:YNHで表される基中のY、以下では省略する。)の定義における「C1 −C3 アルカンスルホニル基」は、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニル基のような炭素数1乃至3個のアルカンスルホニル基であり、好適にはメタンスルホニル又はエタンスルホニル基であり、特に好適には、メタンスルホニル基である。
【0020】
3 、R4 、R5 の定義における「N,N−ジC1 −C3 アルキルスルファモイル基」は、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル又はN,N−ジプロピルスルファモイル基が挙げられ、好適には、N,N−ジメチルスルファモイル基である。
【0021】
Yの定義における「C2 −C4 アルカノイル基」は、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル基が挙げられ、好適には、アセチル基である。
Y及び(置換基群A)の定義における「(C1 −C4 )アルコキシカルボニル基」は、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert- ブトキシカルボニル基のような炭素数1乃至4個のアルコキシ基とカルボニル基が結合してなる基であり、好適にはC1 −C2 アルコキシカルボニル基であり、特に好適には、メトキシカルボニル基である。
【0022】
Yの定義における「アミノC2 −C7 アルカノイル基(当該アルカノイル基は、フェニル基又はC1 −C3 アルキルチオ基で置換されていてもよい)」とは、場合によってはフェニル基又はC1 −C3 アルキルチオ基で置換された「アミノC2 −C7 アルカノイル基」であり、「C1 −C3 アルキルチオ基」は、上記に定義している。
【0023】
「アミノC2 −C7 アルカノイル基」は、アミノ基が置換したC1 −C6 の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基にカルボニル基が結合してなる基であり、例えばアミノアセチル、2−アミノプロピオニル、3−アミノプロピオニル、2−アミノブチリル、3−アミノブチリル、4−アミノブチリル、3−アミノ−3−メチルプロピオニル、2−アミノ−2−メチルプロピオニル、2−アミノペンタノイル、3−アミノペンタノイル、4−アミノペンタノイル、5−アミノペンタノイル、2−アミノ−3−メチルブチリル、2−アミノ−2−メチルブチリル、1−アミノ−シクロブタン−1−カルボニル、2−アミノヘキサノイル、3−アミノヘキサノイル、4−アミノヘキサノイル、5−アミノヘキサノイル、2−アミノ−3−メチルペンタノイル、2−アミノ−4−メチルペンタノイル、2−アミノ−3,3−ジメチルブチリル、1−アミノシクロペンタン−1−カルボニル、2−アミノヘプタノイル、1−アミノシクロヘキシル−1−カルボニル、α−アミノフェニルアセチル、2−アミノ−3−フェニルプロピオニル、2−アミノ−4−フェニルブチリル、2−アミノ−3−メチルチオプロピオニル、2−アミノ−3−エチルチオプロピオニル、2−アミノ−3−プロピルチオプロピオニル、2−アミノ−3−イソプロピルチオプロピオニル、2−アミノ−4−メチルチオブチリル、2−アミノ−4−エチルチオブチリル、2−アミノ−4−プロピルチオブチリル、2−アミノ−4−イソプロピルチオブチリル基であり、好適にはアミノアセチル、2−アミノプロピオニル、3−アミノプロピオニル、2−アミノ−2−メチルプロピオニル、2−アミノ−3−メチルブチリル、2−アミノ−3,3−ジメチルブチリル、2−アミノ−4−メチルペンタノイル、1−アミノシクロヘキシル−1−カルボニル、α−アミノフェニルアセチル、2−アミノ−4−メチルチオブチリルであり、更に好適には、アミノアセチル、2−アミノプロピオニル、3−アミノプロピオニル、2−アミノ−2−メチルプロピオニル、2−アミノ−3−メチルブチリル、1−アミノシクロヘキシル−1−カルボニル基であり、特に好適には、アミノアセチル、2−アミノプロピオニル、3−アミノプロピオニル基である。
【0024】
Yの定義における「窒素原子を環原子として1個含む飽和5又は6員複素環カルボニル基(当該窒素原子は、下記置換基群Aから選ばれる置換基により置換されていてもよい。また当該カルボニル基は、窒素原子以外に置換している。)」は、例えばピロリジン−2−カルボニル、ピロリジン−3−カルボニル、ピペリジン−2−カルボニル、ピペリジン−4−カルボニルであり、好適には、ピロリジン−2−カルボニル基である。
【0025】
Yの定義における「α位が、アミノ基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されていてもよい。)、ハロゲン原子、又はC1 −C3 アルキル基からなる群から選ばれた同一又は異なった1又は2個の置換基で置換されていても良い5又は6員芳香族複素環基とC1 −C3 アルコキシイミノ基で置換されているC2 −C3 アルカノイル基」とは、α−(置換5乃至6員ヘテロシクリル)−α−(C1 −C3 アルコキシイミノ)−C2 −C3 アルカノイル基を表す。
前記のハロゲン原子は、上記と同意義を示す。
前記のC1 −C3 アルキル基は、上記と同意義を示す。
前記の5又は6員芳香族複素環基は、例えば、チエニル、フリル、チアゾリル基のような5員芳香族複素環基、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニルのような6員芳香族複素環基が挙げられるが、好適には5員複素環基である。
【0026】
前記のC1 −C3 アルコキシイミノ基は、メトキシイミノ、エトキシイミノ又はプロポキシイミノ基が挙げられるが、好適には、メトキシイミノである。
【0027】
前記のC2 −C3 アルカノイル基は、アセチル、プロピオニル基が挙げられ、好適には、アセチル基である。
【0028】
Bの定義における「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1 −C3 アルキレン基」のハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素又は沃素原子であり、好適にはフッ素原子である。
【0029】
Bの定義における「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1 −C3 アルキレン基」とは、例えば、メチレン基、ジフルオロメチレン基、エチレン基、1,1−ジフルオロエチレン基、2,2−ジフルオロエチレン基又はプロピレン基であり、好適には、メチレン基又はエチレン基であり、更に好適には、エチレン基である。
【0030】
(置換基群A)における「C2 −C3 アルカノイル基」は、例えば、アセチル、プロピオニル基のような炭素数2乃至3個のアルカノイル基であり、好適には、アセチル基である。
【0031】
(置換基群A)における「C2 −C3 ハロアルカノイル基」は、上記「ハロゲン原子」が、上記「C2 −C3 アルカノイル基」に1乃至3個置換して生成する基であり、例えば、モノクロロアセチル、モノブロモアセチル、トリフルオロアセチル、2,3−ジクロロプロピオニル基のような基であり、好適には、モノクロロアセチル又はモノブロモアセチル基である。
【0032】
(置換基群A)における「C7 −C19アラルキル基」は、例えば、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェネチル、フェニルプロピル又はナフチルメチル基のような基であり、好適には、ベンジル基である。
【0033】
(置換基群A)における「(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基」は、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert- ブトキシカルボニル基のように、上記「C1 −C4 アルコキシ基」とカルボニル基が結合してなる基であり、好適にはC2 −C3 アルコキシカルボニル基であり、特に好適には、メトキシカルボニル基である。
【0034】
(置換基群A)の定義における「(C2 −C3 )ハロアルコキシカルボニル基」は、例えば、2−フルオロエトキシカルボニル、3,3,3−トリクロロエトキシカルボニル、3−ブロモプロポキシカルボニル基のように、フッ素、塩素、臭素又は沃素のようなハロゲン原子が1乃至3個置換された炭素数2乃至4個の直鎖又は分枝鎖のアルコキシ基とカルボニル基が結合してなる基であり、好適にはC2 −C3 アルコキシカルボニル基であり、更に好適には、3,3,3−トリクロロエトキシカルボニル基である。
【0035】
(置換基群A)の定義における「(C6 −C10アリール)カルボニル基」は、ベンゾイル又はナフトイル基であり、特に好適には、ベンゾイル基である。
(置換基群A)における「(C7 −C9 アラルキルオキシ)カルボニル基」は、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェニルエトキシカルボニル、フェニルプロポキシカルボニル基のような前記炭素数7乃至9個のアラルキル基にカルボニル基が結合してなる基であり、好適には、ベンジルオキシカルボニル基である。
【0036】
(置換基群A)における「(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基」は、前記した(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基にアミノ基が付加した基が、前記したC2 −C3 アルカノイル基と結合してなる基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノアセチル、エトキシカルボニルアミノアセチル、プロポキシカルボニルアミノアセチル基が挙げられるが、好適には、メトキシカルボニルアミノアセチルである。
(置換基群A)における「(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノ(C6 −C10アリール)カルボニル基」は、前記した(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基にアミノ基が付加した基が、前記したアリールカルボニル基と結合してなる基であり、例えば、4−(メトキシカルボニルアミノ)ベンゾイル、4−(エトキシカルボニルアミノ)ベンゾイル、4−(プロポキシカルボニルアミノ)ベンゾイル基が挙げられるが、好適には、メトキシカルボニルアミノアセチルである。
以下に好適な化合物を挙げる。
【0037】
好適には、 一般式(I)において、
次に、好適な化合物を挙げる。
【0038】
(1)R1 が、メチル、エチル、イソプロピル又はsec-ブチル基である化合物、
(2)R2 が、水素原子、メチル、メトキシ基である化合物、
(3) R3 、R4 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、式:YNH{式中、YはC2 −C4 アルカノイル基;C1 −C3 アルキルスルホニル基;アミノC2 −C6 アルカノイル基(当該アミノ基は、下記置換基群A1 から選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されている。また当該アルカノイル基は、フェニル基又はC1 −C3 アルキルチオ基で置換されていてもよい。);又はα位が、アミノ基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されていてもよい。)、ハロゲン原子又はC1 −C3アルキル基からなる群から選ばれた同一又は異なった1又は2個の置換基で置換されていてもよい5員芳香族複素環基とC1 −C3 アルコキシイミノ基とで置換されているアセチル基}で表される基である化合物、
(置換基群A1
1 −C3 アルキル基;ホルミル基;C2 −C3 アルカノイル基;C2 −C3 ハロアルカノイル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基;(C6 −C10アリール)カルボニル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基
(4)式:−(CHR2m −(C=O)n O−で表される置換基のm及びnが0又は1を示し、同置換基がベンゼン環の3位又は4位に置換している化合物、
更に好適な化合物は、
(5)R1 が、メチル、エチル基である化合物、
(6)mが0又は1を示し、nが1である化合物、
特に好適な化合物は、
(7)R1 が、エチル基である化合物、
(8)R2 は水素原子を示し、
(9)R3 、R4 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、又は式:YNH{式中、Yは(C1 −C2 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基;又は2−(C1 −C2 アルコキシ)カルボニルピロリジンカルボニル基}で表される基を示し、Aは酸素原子、Bはエチレン基である化合物、
次に、本発明の化合物の具体例を表1に示すが、表中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、A、B、m及びnは、一般式(I)中に示されたものと同意義を示す。
【0039】
次に、本発明の化合物の具体例を表1に示すが、表中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、A、B、m及びnは、一般式(I)中に示されたものと同意義を示す。
【0040】
【化4】
Figure 0003762460
【0041】
下記の表において、R3 、R4 及びR5 が、特に記載のない場合、水素原子を示す。また、R3 、R4 、R5 及び式:−(CHR2m −(C=O)n O−で表される基の前付された数字は、ベンゼン環のどの位置に結合しているかを示す。
【0042】
下記の表において、略号は以下の基または符号を示す。
【0043】
Ac・・・・・・・アセチル Bn・・・・・・・ベンジル
Bu・・・・・・・ブチル Et・・・・・・・エチル
Hex・・・・・・ヘキシル Lac・・・・・・ラクタム
Me・・・・・・・メチル Pen・・・・・・ペンチル
Ph・・・・・・・フェニル Pip・・・・・・ピペリジニル
Pr・・・・・・・プロピル Pyr・・・・・・ピロリジニル
Thd・・・・・・チアゾリジニルThi・・・・・・チエニル
Thl・・・・・・チアゾリル
・・・・・・・・イソ・・・・・・・・セカンダリー
・・・・・・・・シクロ
【0044】
【表1】
Figure 0003762460
Figure 0003762460
Figure 0003762460
Figure 0003762460
Figure 0003762460
Figure 0003762460
Figure 0003762460
Figure 0003762460
上記化合物のうち、好適には、化合物番号2、6、7、8、12、13、14、15、16、17、21、22、24、26、28、29、35、38、50、51、55、57、60、62、63、64、67、79、90、91、92、93、94、97、98、99、100、102、103、104、105、106、108、110、112、113、114、115、118、119、126、127、128、133、143、152、157、159、167、176、178、186、又は202の化合物であり得、更に好適には、化合物番号2、6、7、12、13、14、15、16、17、21、22、26、28、29、35、50、51、55、57、60、62、63、64、79、90、91、92、97、98、99、102、103、104、106、108、110、112、114、115、126、127又は128の化合物であり得、特に好適には、化合物番号2、6、12、13、16、17、21、22、79、90、91、98、108、110、112又は127の化合物である。
【0045】
本発明の式(I)に示す化合物は、次の工程図に示す方法により製造することができる。
【0046】
【化5】
Figure 0003762460
【0047】
上記式中、R1 、R2 、A、B、mおよびnは、前記したものと同意義を示し、Ra3、Ra4、Ra5は前記したR34 およびR5 の定義より式:YNHで表わされる基を除いた基を示し、Rb3、Rb4およびRb5は、前記したRa3、Ra4およびRa5の1つ以上の任意の基がアミノ基である基を示し、Rc3、Rc4およびRc5は、前記したRa3、Ra4およびRa5の1つ以上の任意の基が、Yc NH基である基を示し、Yc は、前記したYより水素原子を除いた基を示す。
【0048】
本製造法の出発物質である式(III)で表される15−ヒドロキシミルベマイシン誘導体は、特開昭60−158191号公報の方法に準じて製造する。
【0049】
また、本製造法の他の出発物質である一般式(V)で表わされる化合物は、
【0050】
【化6】
Figure 0003762460
【0051】
(1)A−B−Oがメチレンジオキシ基、ジフルオロメチレンジオキシ基、エチレンオキシ基、トリメチレンオキシ基又はビニレンジオキシ基であり、mが0、nが1(安息香酸タイプ)である化合物(V)の場合、市販品を使用するか、特開平5−163266号公報、特開昭53−18570号公報、特開昭53−28181号公報又はテトラヘドロン・レターズ,第1059頁(1978年)に記載の方法で製造し、使用した。また、対応フッ素誘導体は、対応するニトロ誘導体より製造した。すなわち、ニトロ基を常法によりアミノ基に還元した後、亜硝酸ナトリウムでジアゾニウム塩とし、ついでヘキサフルオロリン酸で処理することによりフルオロ原子を導入した。
【0052】
(2)A−B−Oがメチレンジオキシ基であり、R2 が水素原子、mが1、nが1(フェニル酢酸タイプ)である化合物(V)の場合、市販のフェニル酢酸を使用した。置換体は、(1)と同様の方法により製造し、使用した。
【0053】
(3)A−B−Oがメチレンジオキシ基であり、R2 が水素原子、mが1、nが0(ベンジルアルコールタイプ)である化合物(V)の場合、(2)の市販品のエステル誘導体を既知の方法で還元し得られたアルコール誘導体を使用した。フッ素誘導体は、(1)と同様の方法で製造し、使用した。
【0054】
(4)A−B−Oがメチレンジオキシ基であり、R2 がメチル基、mが1、nが1(2−フェニルプロピオン酸タイプ)である化合物(V)の場合、既知反応により、(2)の市販品化合物を塩基存在下、メチルヨーダイドを反応させることにより製造し、使用した。
【0055】
(5)A−B−Oがメチレンジオキシ基であり、R2 がメトキシ基、mが1、nが1(α−フェニルα−メトキシ酢酸タイプ)である化合物(V)の場合、既知反応により、(2)の市販品化合物のα位をブロム化後、ナトリウムメトキシドを反応させることにより製造した。
【0056】
(6)A−B−Oがエチレンジオキシ基であり、R2 が水素原子、mが1、nが1である化合物(V)の場合、隣接したジメトキシフェニル酢酸を出発物質とし、既知反応により、これをエステル体とし、メトキシ基のメチル基を除去してジヒドロキシ誘導体を得、塩基存在下、エチレンヨーダイドを反応させることにより製造した。
【0057】
(7)A−B−Oがエチレンジオキシ基であり、R2 がメチル基であり、mが1、nが1である化合物(V)の場合、上記(4)の製造方法に準じ製造した。
【0058】
(8)A−B−Oがエチレンジオキシ基であり、R2 がメトキシ基であり、mが1、nが1である化合物(V)の場合、上記(5)の製造方法に準じ製造した。
(9)A−B−Oがエチレンジオキシ基であり、R2 が水素原子、メチル基、メトキシ基であり、mが1、nが0である化合物(V)の場合、上記(6)、(7)、(8)で得られた化合物を既知の方法により還元し製造した。
【0059】
工程Aは、一般式(IV)で表される化合物の製造法であり、一般式(III)で表される化合物に、強力な有機酸であるトリフルオロメタンスルホン酸の存在下、一般式(V)で表わされるカルボン酸又はアルコールを作用させることにより、行なわれる。
【0060】
使用されるトリフルオロメタンスルホン酸の量は、原則として触媒量であって、1当量は必要としないが、使用されるカルボン酸やアルコールの反応性の違いにより大幅に変わりうる。
【0061】
また、反応系中に、無機化合物の粉末を添加すると、反応を促進し、良好な結果をあたえる場合がある。そのような無機化合物としては、トリフルオロメタンスルホン酸銅、沃化第一銅、沃化亜鉛、沃化コバルト、沃化ニッケルのような金属塩、セライト、シリカゲル、アルミナ等を挙げることができ、好適には、トリフルオロメタンスルホン酸銅、沃化第一銅のような銅塩であり、最も好適には、沃化第一銅である。
【0062】
反応に使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、一般式(V)で表されるカルボン酸やアルコール自体を溶媒と兼ねて用いることもできる。好適には、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類及びアセトニトリルのようなニトリル類などを挙げることができる。
【0063】
反応温度は−10℃乃至100℃で行なわれ、好適には、0℃乃至50℃である。
【0064】
反応時間は、主に反応温度、原料化合物又は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間乃至6時間であり、好適には10分乃至2時間である。
【0065】
工程Bは、一般式(Ia)で表される化合物を製造する工程であり、一般式(IV)で表される化合物を不活性溶剤中、還元剤と反応させ、5位のカルボニル基を水酸基に変換することにより達成される。
【0066】
工程Bにおいて、還元に使用される試剤として、カルボニル基を還元できて、化合物(IV)の他の官能基に影響を与えないものであれば特に限定せずに使用しうる。そのような還元剤として、ナトリウムボロヒドリドやジボランのような水素陰イオンによる還元剤をあげることができるが、好適にはナトリウムボロヒドリドである。
【0067】
反応溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に限定なく使用しうるが、還元剤としてナトリウムボロヒドリドを使用した場合は、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールの使用が特に好適である。
【0068】
反応は通常、0℃乃至50℃で行なわれ、反応時間は5分乃至2時間である。
工程Cは、所望の工程であり、一般式(Ia)で表される化合物中の置換基Rb3、Rb4、Rb5のいずれかがアミノ基である化合物(Ib)を製造する工程であり、一般式(Ia)で表される化合物中の置換基Ra3、Ra4、Ra5のいずれかがニトロ基である化合物を不活性剤中、還元剤と反応させ、アミノ基に変換することにより達成される。
【0069】
工程Cにおいて、ニトロ基の還元に通常使用されている方法が使用できる。そのような例のひとつとして貴金属触媒を使用した接触還元をあげることができる。反応に使用する触媒に好適なものとしてパラジウム−炭素、パラジウム−硫酸バリウム、酸化白金等をあげることができる。
【0070】
反応に使用する溶媒に好適なものとしては、例えばメタノール、エタノールのようなアルコール類:テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類:または酢酸エチルのようなエステルをあげることができる。
【0071】
反応温度は好適には10℃乃至80℃であり、反応時間は通常10分間乃至5時間程度である。
【0072】
もうひとつの好適な還元方法として、酢酸溶媒下の亜鉛末による還元をあげることができる。
【0073】
反応温度は好適には0℃乃至室温であり、反応時間は通常30分乃至12時間程度である。
【0074】
工程Dは、一般式(Ib)で表わされる化合物のアミノ基と、式:Yc −OH(Yc は、前記したものと同意義を示す。)で表わされる酸もしくはその反応性誘導体とを反応させることにより、本発明の一般式(Ic) で表わされる化合物を製造する工程である。
【0075】
式:Yc −OHで表わされる酸の反応性誘導体としては、例えば、酸ハライド(酸クロリド、酸ブロミド等)、酸無水物、混合酸無水物、活性エステル、活性アミドなど、縮合反応に用いられるものが上げられる。
【0076】
式:Yc −OHで表わされる酸を用いる場合は、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、沃化2−クロロ−メチルピリジニウム、p−トルエンスルホン酸、硫酸等の脱水剤が使用され、好適には、沃化2−クロロ−メチルピリジニウムであり、使用量は、式:Yc −OHで表わされる酸に対して、通常1〜5等量、好適には、1〜2等量である。
【0077】
反応溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に限定なく使用しうるが、n−ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンのような炭化水素;クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類:ジメチルスルホキシドのスルホキシド類;酢酸エチルのようなエステル類;またはアセトニトリルのようなニトリル類並びにこれらの混合物等であり、更に好適には、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンである。
【0078】
反応温度は、通常、−70〜90℃であるが、好適には、0〜60℃である。
反応時間は、主に反応温度、原料化合物、反応試薬または使用される溶媒の種類によって異なるが、通常15分〜一昼夜であり、好適には、30分〜6時間である。
【0079】
式:Yc −OHで表わされる酸の酸ハライドを用いる場合は、反応は、好適には、塩基の存在下で行なわれ、好適な塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBUマ)のような有機塩基が挙げられる。
【0080】
式:Yc −OHで表わされる酸の酸ハライドは、通常、1〜10当量、そして、塩基は、通常、2〜8当量使用される。
【0081】
反応に使用する溶媒、反応温度、反応時間等カルボン酸自体を使用するときと、それぞれ同様である。
【0082】
反応は、通常、0℃ないし50℃で行なわれ、反応時間は、5分〜2時間である。
【0083】
各工程の反応終了後、それぞれの目的物である式(IV) 、(Ia) 、(Ib) および(Ic)の化合物は、周知の方法で反応混合物より単離され、必要に応じカラムクロマトグラフィー等の公知の手段によって精製される。
【0084】
式(III)の化合物の出発原料である天然物のミルベマイシン類およびその類縁化合物は醗酵生産物であって、単一化合物もしくはそれらの混合物のいずれでもありえる。従って、式(Ia) 、(Ib) および(Ic) の化合物も単一化合物もしくは混合物として製造されうる。
【0085】
【発明の効果】
前記一般式(I)で表される本発明の新規13−置換ミルベマイシン誘導体は殺ダニ、殺虫又は駆虫活性を有し、ダニ類、植物害虫もしくは動物寄生虫によって引き起こされる種々の病害に対してすぐれた防除効果を示す。
【0086】
即ち、本発明の化合物は果樹、野菜及び花卉に寄生するハダニ科(Tetranychidae) 及びフシダニ科(Eriophyidae) 等のハダニ類の成虫及び卵、動物に寄生するマダニ科(Ixodidae)、ワクモ科(Dermanyssidae) 及びヒゼンダニ科(Sarcoptidae) 等に対して殺ダニ活性を有しているばかりではなく、既存の殺ダニ剤が効かなくなり近年大問題となって来ている抵抗性のダニに対しても、すぐれた活性を有している。
【0087】
本発明の化合物は、また強力な殺虫作用を現わす。従って、それらは、殺虫剤として、使用することができる。そして、本発明の活性化合物は、栽培植物に対し、薬害を与えることなく、有害昆虫に対し、的確な防除効果を発揮する。また本発明化合物は広範な種々の害虫、有害な吸汁性昆虫、咀嚼系昆虫およびその他の植物寄生害虫、貯蔵害虫、衛生害虫等の防除のために使用でき、それらの駆除撲滅のために適用できる。
【0088】
そのような害虫類の例としては、以下の如き害虫類を例示することができる。昆虫類として、鞘翅目害虫、例えば、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum) 、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigitioctomaculata)、トビイロムナボソコメツキ(Agriores fuscicollis)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、コロラドポテトビートル(Leptinotarsa decemkineata) 、ジアブロテイカ(Diabrotica spp.) 、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus) 、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus) 、ヒラタキクイムシ(Lyctusbruneus) 、鱗翅目虫、例えば、マイマイガ(Lymantria dispar)、ウメケムシ(Malacosoma neustria) 、アオムシ(Pieris rapae)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura) 、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、ニカメイチュウ(Chilosuppressalis) 、アワノメイガ(Pyrausta nubilalis)、コナマダラメイガ(Ephestia cautella) 、コカクモンハマキ(Adoxophyes orana)、コドリンガ(Carpocapsa pomonella)、カブラヤガ(Agrotis fucosa)、ハチミツガ(Galleria mellonella) 、コナガ(Plutella mylostella) 、ミカンハモグリガ(フェニル yllocnistis citrella);半翅目虫、例えばツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcuscomstocki) 、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、リンゴアブラムシ(Aphis pomi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ニセダイコンアブラムシ(Rhopalosiphum pseudobrassicas) 、ナシグンバイ(Stephanitis nashi) 、アオカメムシ(Nazara spp.) 、トコジラミ(Cimex lectularius) 、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum) 、キジラミ(Psylla spp.) 、直翅目虫、例えば、チャバネゴキブリ(Blatella germanica)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana) 、ケラ(Gryllotalpa africana)、バッタ(Locusta migratoria migratoriodes); 等翅目虫、例えば、ヤマトシロアリ(Deucotermes speratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosamus); 双翅目虫、例えば、イエバネ(Musca domestica) 、ネッタイシマカ(Aedes aegypti) 、タネバエ(Hylemia platura) 、アカイエカ(Culex pipiens) 、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus) 等を挙げることができる。
【0089】
本発明の化合物は、殺虫、殺ダニ活性に加えて、殺線虫性を有し、作物植物や樹木類における線虫を防除するのに使用し得る。より具体的には、本発明の化合物は、植物寄生性の線虫および土壌中で自由に生息する線虫の両方に対して使用できる。植物寄生性の線虫の具体例は、外部寄生性線虫、例えば、オオハリセンチュウ種(Xiphinena spp.)、ハリセンチュウ種(Longidorus spp. )、ユミハリセンチュウ種(Trichodorous spp. );半内部寄生線虫、例えば、ティレンクス種(Tylenchulus spp.);移動性内部寄生線虫、例えば、ネグサレセンチュウ種(Pratylenchus spp.)、ラドホラス種(Rdopholus spp.)、ラセンセンチュウ種(Scutellonena spp. )および定着性内部寄生線虫、例えば、シストセンチュウ種(Heterodera spp. )、ジャガイモシストセンチュウ種(Globodera spp.)、ネコブセンチュウ種(Meloidogyne spp.);並びに茎葉内部寄生線虫、例えば、ジティレンクス種(Ditylenchus spp.)、マツノザイセンチュウに代表されるアフェレコイテス種(Aphelenchoides spp. )およびネモグリセンチュウ種(Hiroheaniella spp.)などが挙げられる。
【0090】
更に、獣医学の医薬分野においては、本発明の新規化合物を種々の有害な動物寄生虫(内部および外部寄生虫)、例えば、昆虫類およびぜん虫に対して使用して有効である。このような動物寄生虫の例としては、以下の如き害虫を例示することができる。
【0091】
昆虫類としては例えば、ウマバエ(Gasterophilus spp.)、サシバエ(Stomoxys spp.) 、ハジラミ(Trichodectes spp.) 、サシガメ(Rhodnius spp.) 、イヌノミ(Ctenocephalides canis) 等を挙げることができる。
【0092】
本発明ではこれらすべてを包含する虫類に対する殺虫作用を有する物質として殺虫剤と呼ぶことがある。
【0093】
更に、本発明の化合物は動物および人間の駆虫剤として優れた殺寄生虫活性を有している。
【0094】
特に豚、羊、山羊、牛、馬、犬、猫および鶏のような家畜、家禽およびペットに感染する次の線虫に有効である。ヘモンクス属(Haemonchus)、トリコストロンギルス属(Trichostrongylus)、オステルターギヤ属(Ostertagia)、ネマトディルス属(Nematodirus) 、クーペリア属(Cooperia)、アスカリス属(Ascaris) 、ブノストムーム属(Bunostomum)、エスファゴストムーム属(Oesophagostomum) 、チャベルチア属(Chabertia) 、トリキュリス属(Trichuris) 、ストロンギルス属(Storongylus) 、トリコネマ属(Trichonema)、デイクチオカウルス属(Dictyocaulus)、キャピラリア属(Capillaria)、ヘテラキス属(Heterakis) 、トキソカラ属(Toxocara)、アスカリディア属(Ascaridia) 、オキシウリス属(Oxyuris) 、アンキロストーマ属(Ancylostoma) 、ウンシナリア属(Uncinaria) 、トキサスカリス属(Toxascaris)及びパラスカリス属(Parascaris)。
【0095】
ネマトディルス属、クーペリア属及びエソファゴストムーム属のある種のものは腸管を攻撃し、一方ヘモンクス属及びオステルターギア属のものは胃に寄生し、ディクチオカウルス属の寄生虫は肺に見出されるが、これらにも活性を示す。また、フィラリア科(Filariidae)やセタリヤ科(Setariidae)の寄生虫は心臓及び血管、皮下及びリンパ管組織のような他の組織及び器官に見出され、これらにも活性を示す。
【0096】
また、人間に感染する寄生虫に対しても有用であり、人間の消化管の最も普通の寄生虫は、アンキロストーマ属(Ancylostoma) 、ネカトール属(Necator) 、アスカリス属(Ascaris) 、ストロンギィロイデス属(Strongyloides) 、トリヒネラ属(Trichinella) 、キャピラリア属(Capillaria)、トリキュリス属(Trichuris) 及びエンテロビウス属(Enterobius)である。
【0097】
消化管の外の、血液または他の組織及び器官に見出される他の医学的に重要な寄生虫であるフィラリア科のブツヘレリア属(Wuchereria)、ブルージア属(Brugia)、オンコセルカ属(Onchoceca) 及びロア糸状虫属(Loa) 並びに蛇状線虫科(Dracunculidae) のドラクンクルス属(Dracunculus) の寄生虫、腸管内寄生虫の特別な腸管外寄生状態におけるストロンギロイデス属及びトリヒネラ属にも活性を示す。
【0098】
本発明化合物を動物および人における駆虫剤として使用する場合は、液体飲料として経口的に投与することができる。飲料は普通ベントナイトのような懸濁剤および湿潤剤またはその他の賦形剤と共に適当な非毒性の溶剤または水での溶液、懸濁液または分散液である。一般に飲料はまた消泡剤を含有する。飲料処方は一般に活性化合物を約0.01〜0.5重量%、好適には0.01〜0.1重量%を含有する。
【0099】
乾燥した固体の単位使用形態で経口投与することが望ましい場合は、普通所望量の活性化合物を含有するカプセル、丸薬または錠剤を使用する。これらの使用形態は、活性成分を適当な細かく粉砕された希釈剤、充填剤、崩壊剤および/または結合剤、例えばデンプン、乳糖、タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性ゴムなどと均質に混和することによって製造される。このような単位使用処方は、治療される宿主動物の種類、感染の程度および寄生虫の種類および宿主の体重によって駆虫剤の重量および含量に関して広く変化させることができる。
【0100】
動物飼料によって投与する場合は、それを飼料に均質に分散させるか、トップドレッシングとして使用されるかまたはペレットの形態として使用される。普通望ましい抗寄生虫効果を達成するためには、最終飼料中に活性化合物を0.0001〜0.02%を含有している。
【0101】
また、液体担体賦形剤に溶解または分散させたものは、前胃内、筋肉内、気管内または皮下に注射によって非経口的に動物に投与することができる。非経口投与のために、活性化合物は好適には落花生油、棉実油のような適当な植物油と混合する。このような処方は、一般に活性化合物を0.05〜50重量%含有する。
【0102】
また、ジメチルスルホキシドまたは炭化水素溶剤のような適当な担体と混合することによって局所的に投与し得る。この製剤はスプレーまたは直接的注加によって動物の外部表面に直接適用される。
【0103】
最善の結果を得るための活性化合物の最適使用量は、治療される動物の種類および寄生虫感染の型および程度によってきまるが、一般に動物体重1kg当り約0.01〜100mg、好適には0.5〜50.0mgを経口投与することによって得られる。このような使用量は一度にまたは分割した使用量で1〜5日のような比較的短期間にわたって与えられる。
【0104】
本発明の化合物を殺虫、殺ダニおよび殺線虫剤として農業又は園芸用に使用する場合には、種々の製剤として使用される。例えば、粉剤、粗粉剤、水溶剤、微粒剤、超微粒剤、水和剤、乳液、乳剤、水性若しくは油性懸濁剤、水性若しくは油性液剤(懸濁剤、液剤は直接噴霧され、希釈もできる。)、エアゾール又は高分子物質中のカプセルをあげることができる。
使用される担体は有機若しくは無機の天然物又は合成物でありえ、活性化合物を作用点に到達させることの補助のため、及び活性化合物の貯蔵、輸送、取扱いの便をよくするため等に使用される。又、担体に関する周知の技術に従って、固体、液体及び気体の担体が選択される。
【0105】
上記製剤は常法に従って製造される。例えば、活性化合物を担体、希釈剤(溶剤等)又は必要に応じて界面活性剤とよく混合し、必要に応じて粉砕、造粒、打錠、被覆、吸収等の工程を経て製剤化される。
【0106】
粉剤、粗粉剤、水溶剤、微粒剤、水和剤、ドライフロアブル、錠剤等の固形剤を調製するための担体としては、例えば、カオリン、パイロフィライト系クレー、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト、酸性白土等のモンモリロナイト系クレー、アタパルジャイト、セピオライト、ケイソウ土、軽石、ケイ砂等の天然好物の粉末またはそれらの粒状物、含水または無水の合成無晶形二酸化けい素、硅酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機化合物の微粉、砂糖、乳糖、グルコース等の糖類、澱粉、デキストリン、微結晶セルロース、木粉、コーヒー豆の粉末、籾殻粉末、小麦粉、タブ粉等の有機物、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、燐酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の無機塩類又は尿素などを挙げることができる。
【0107】
好適な溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルナフタリン、アルキルベンゼン、フェニルキシリルエタンのような芳香族高沸点溶剤、パラフィン系およびナフテン系高沸点溶剤、オレイン酸、アジピン酸、ラウリン酸、ヤシ油脂脂肪酸、マレイン酸、フタール酸等の種々のカルボン酸のエステル類、種々の燐酸エステル類;アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンのようなケトン類;N−メチルピロリドンのようなN−アルキルピロリドン類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコールのようなグリコール類並びにそれらのポリマー;およびこれら種々のグリコールのエーテル類またはエステル類;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサノール,オクチルアルコール、ラウリルアルコール類;およびこれらのアルコール類の種々のエステル並びにエーテル類;エポキシ化されてもよいヤシ油、大豆油のような植物油;または水
界面活性剤は、良好な乳化、分散、湿潤性を有する製剤を得るために用い、通常の農薬製剤に用いる、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、いずれを使用してもよい。陰イオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤が好ましい。
【0108】
好適な非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンヒマシ油類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類及びプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類等を挙げることができる。
【0109】
好適な陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル類、アルカンスルホン酸類、アルキルベンゼンスルホン酸類、アルキルリン酸エステル類、N−アシルサルコシン塩類、N−アシルアラニン塩類及びコハク酸塩類等を挙げることができる。
【0110】
好適な陽イオン界面活性剤としては、例えば、アミン塩型、第四アンモニウム塩型、高級脂肪族アミンおよび脂肪酸アミドのエチレンオキシド付加物等を挙げることができる。
【0111】
好適な両性イオン界面活性剤としては、例えば、アミノ酸型或いはベタイン型の界面活性剤、レシチン等を挙げることができる。
【0112】
これら各種の界面活性剤の水素原子の一部または全部をフッ素原子でちかんした界面活性剤もまた、表面張力を低下させる能力が強く、有効に使用しうる。
【0113】
これらの界面活性剤は、用途い応じて、単独で或いは混合して得られる。
【0114】
又、組成物は安定剤、消泡剤、粘度調節剤、結合剤、粘着剤又はそれらの混合物を含むことができ、さらに特別の効果を達成するために、受精促進剤、その他活性物質を含むこともある。
【0115】
殺虫殺ダニ殺線虫組成物は一般に以下の成分を含む(但し、%は重量で表わす。):活性化合物0.01〜99%、好適には0.1〜95%;固体又は液体添加物1〜99.99%;界面活性剤0〜25%、好適には0.1〜25%、販売品が濃縮された形である場合には、一般に使用する前に、0.001〜0.0001重量%(1〜10ppm)に希釈される。
【0116】
例えば、本発明の化合物は、殺線虫剤として松類へ施用する場合、その施用量は、目的、時期、樹齢および被害の状況等によって適当に変更できる。施用には、松類の樹幹に注射またはボーリングにより穴を開け、その穴より本発明の化合物自然注入および/または加圧する等の方法を採用することができる。
【0117】
本発明の化合物は、それらの商業上、有用な製剤及び、それらの製剤によって調製された使用形態で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、毒餌、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺カビ剤、生長調整剤又は除草剤との混合剤として、存在することもできる。ここで、上記殺虫剤としては、例えば、有機リン剤、カーバメート剤、カーボキシレート系薬剤、クロル化炭化水素系薬剤、微生物より生産される殺虫性物質などを挙げることができる。
【0118】
更に、本発明の化合物は、共力剤との混合剤としても、存在することができ、斯る製剤及び、使用形態は、商業上有用なものを挙げることができる。該共力剤は、それ自体、活性である必要はなく、活性化合物の作用を増幅する化合物である。
【0119】
【実施例】
次に、本発明を、実施例により具体的に説明する。
【0120】
【実施例1】
(工程A)13−(1,2−エチレンジオキシ−6−ニトロ−3−ベンゾイルオキシ)−5−ケトミルベマイシンA 4 IV :R 1 =C 2 5 ,R 3 , 4 , 5 =6−NO 2 ,A−B=OC 2 4 ,m=0,n=1)
15−ヒドロキシ−5−ケトミルベマイシンA4 (306mg,0.54mmol)と1,2−エチレンジオキシ−6−ニトロ−3−安息香酸(371mg,1.65mmol)のジクロルメタン溶液(14ml)に、アルゴン気流下、氷冷下がトリフルオロメタンスルホン酸(50μl)を加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を5%重曹水と飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、232mg(55%)の目的物を得た。
【0121】
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:7.75(d,1H,J=9.1Hz),6.96(d,1H,J=9.1Hz),6.55(S,1H),5.72-5.96(m,2H),5.31-5.59(m,3H),5.20(d,1H,J=10.5Hz),4.73(br.s,2H),4.25-4.41(m,4H),4.07(S,7-OH),3.84(S,1H),3.51-3.69(m,2H).
【0122】
【実施例2】
(工程B)13−(1,2−エチレンジオキシ−6−ニトロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号6)(I:R 1 =C 2 5 ,R 3 , 4 , 5 =6−NO 2 ,A−B=OC 2 4 ,m=0,n=1)
13−[ 3−(1,2−エチレンジオキシ−6−ニトロベンゾイルオキシ)] −5−ケトミルベマイシンA4 (231mg,0.30mmol)のメタノール溶液(5ml)に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(23mg,0.61mmol)を加え、0℃で30分間撹拌した。反応終了後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水と飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、199mg(86%)の目的物を得た。
【0123】
質量スペクトル(m/z):765 (M+ ),735,540,522,412
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:7.77(d,1H,J=8.9Hz),6.98(d,1H,J=8.9Hz),5.77-5.85(m,2H),5.35-5.55(m,4H),5.21(d,1H,J=10.5Hz),4.31-4.37(m,4H),3.97(d,1H,J=6.5Hz).
【0124】
【実施例3】
(工程C)13−(1,2−エチレンジオキシ−6−アミノ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号8)(I:R 1 =C 2 5 ,R 3 , 4 , 5 =6−NH 2 ,A−B=OC 2 4 ,m=0,n=1)
13−[ 3−(1,2−エチレンジオキシ−6−ニトロベンゾイルオキシ)] −ミルベマイシンA4 (198mg,0.26mmol)の酢酸溶液(5ml)に、室温で亜鉛末(130mg,1.99mmol)を加え、2時間撹拌した。反応終了後、反応液に酢酸エチルを加え、不溶物をろ別した。ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を4%重曹水と飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、107mg(56%)の目的物を得た。
【0125】
質量スペクトル(m/z):735 (M+ ),540,522,412
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:6.77(d,1H,J=8.9Hz),6.20(d,1H,J=8.9Hz),5.79-5.90(m,2H),5.33-5.49(m,4H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.18-4.22(m,4H),3.96(d,1H,J=6.0Hz).
前記した方法に準じて、以下の実施例4から実施例68までの化合物が合成された。
【0126】
【実施例4】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号2)
質量スペクトル(m/z):720 (M+ ),702,540,522,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.40(dd,1H,J=1.6,7.6Hz),7.03(dd,1H,J=1.6,8.0Hz),6.85(dd,1H,J=7.6,8.0Hz),5.18(d,1H,J=10.7Hz),4.23-4.39(m,4H),4.07(S,1H),3.98(S,1H).
【0127】
【実施例5】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−ニトロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号7)
質量スペクトル(m/z):765 (M+ ),747,637,540,514,412
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:8.29(d,1H,J=2.8Hz),7.89(d,1H,J=2.8Hz),5.76-5.94(m,2H),5.33-5.52(m,4H),5.19(d,1H,J=10.5Hz),4.34-4.47(m,4H),3.97(d,1H,J=6.0Hz).
【0128】
【実施例6】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−アミノ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号9)
質量スペクトル(m/z):735 (M+ ),540,522,412
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:6.76(d,1H,J=2.8Hz),6.44(d,1H,J=2.8Hz),5.79-5.91(m,2H),5.32-5.48(m,4H),5.15(d,1H,J=10.5Hz),4.22-4.29(m,4H),3.97(d,1H,J=6.0Hz).
【0129】
【実施例7】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号12)
質量スペクトル(m/z):754 (M+ ),540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.78-6.92(m,2H),5.74-5.93(m,2H),5.30-5.55(m,4H),5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.55-4.80(m,2H),4.25(S,4H),4.10(S,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz).
【0130】
【実施例8】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号13)
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:7.33(d,1H,J=2.4Hz),7.01(d,1H,J=2.8Hz),5.79-5.92(m,2H),5.33-5.47(m,4H),5.15(d,1H,J=10.5Hz),4.27-4.34(m,4H),3.97(d,1H,J=6.5Hz).
【0131】
【実施例9】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号14)
質量スペクトル(m/z):754 (M+ ),540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.16(d,1H,J=10.5Hz),4.30(br.s,1H),4.07(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0132】
【実施例10】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4,5−ジクロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号15)
質量スペクトル(m/z):788 (M+ ),540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.02(S,1H),5.74-5.93(m,2H),5.29-5.58(m,4H),5.16(d,1H,J=10.6Hz),4.51-4.70(m,2H),4.20-4.41(m,4H),4.10(S,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz).
【0133】
【実施例11】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4,6−ジクロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号16)
質量スペクトル(m/z):788 (M+ ),660,540,522,412
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:6.83(S,1H),5.77-5.89(m,2H),5.34-5.50(m,4H),5.16(d,1H,J=10.9Hz),4.21-4.28(m,4H),3.96(d,1H,J=6.4Hz).
【0134】
【実施例12】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−フルオロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号17)
質量スペクトル(m/z):738 (M+ ),610,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.86(dd,1H,J=8.9,9.1Hz),6.58(t,1H,J=8.9Hz),5.74-5.93(m,2H),5.27-5.62(m,4H),5.17(d,1H,J=10.6Hz),4.67-4.79(m,2H),4.18-4.37(m,4H),4.06(br.s,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz).
【0135】
【実施例13】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−ブロモ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号21)
質量スペクトル(m/z):798 (M+ ),540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.00(d,1H,J=8.7Hz),6.77(d,1H,J=8.7Hz),5.77-5.91(m,2H),5.33-5.53(m,4H),5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.60-4.78(m,2H),4.25(br.s,4H),4.10(S,1H),3.97(d,1H,J=6.4Hz).
【0136】
【実施例14】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−ブロモ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号22)
質量スペクトル(m/z):798 (M+ ),757,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.47(d,1H,J=2.4Hz),7.15(d,1H,J=2.4Hz),5.79-5.92(m,2H),5.30-5.49(m,4H),5.16(d,1H,J=10.5Hz),4.61-4.78(m,2H),4.27-4.33(m,4H),3.97(d,1H,J=6.1Hz).
【0137】
【実施例15】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4,5−ジブロモ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号24)
質量スペクトル(m/z):878 (M+ ),750,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.16(d,1H,J=10.5Hz),4.12(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0138】
【実施例16】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4,5−ジブロモ−6−ニトロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号25)
質量スペクトル(m/z):923 (M+ ),863
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.10(br.s,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0139】
【実施例17】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−クロロ−6−ニトロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号26)
質量スペクトル(m/z):799 (M+ ),784,671,540,504
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.60(S,1H),5.75-5.92(m,2H),5.31-5.58(m,4H),5.19(d,1H,J=10.5Hz),4.11(S,1H),3.82(d,1H,J=6.2Hz).
【0140】
【実施例18】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−クロロ−6−アミノ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号27)
質量スペクトル(m/z):769 (M+ ),647,558,540,522
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.36(S,1H),5.73-5.92(m,2H),5.29-5.57(m,4H),5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.10(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0141】
【実施例19】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−ニトロ−5−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号28)
質量スペクトル(m/z):769 (M+ -28 ),685,605,442
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.05(S,1H),5.73-5.94(m,2H),5.32-5.53(m,4H),5.13(d,1H,J=10.5Hz),4.54-4.78(m,2H),4.20-4.42(m,4H),4.11(S,1H),3.97(d,1H,J=6.5Hz),3.52-3.67(m,1H),3.22-3.31(m,1H),3.00-3.12(m,1H).
【0142】
【実施例20】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−フルオロ−5−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号29)
質量スペクトル(m/z):772 (M+ ),644,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.97(d,1H,J=7.0Hz),5.75-5.94(m,2H),5.24-5.58(m,4H),5.17(d,1H,J=10.6Hz),4.20-4.36(m,4H)3.96(d,1H,J=6.1Hz).
【0143】
【実施例21】
13− [ 1,2−エチレンジオキシ−6−(1−プロペニル)−3−ベンゾイルオキシ) ] −ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号35)
質量スペクトル(m/z):760 (M+ ),742,541,505
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.49(d,1H,J=8.5Hz),7.26(d,1H,J=8.5Hz),5.16(d,J=10.5Hz) and 5.12(d,J=10.5Hz)(1H),4.28(S,4H),4.09(d,1H,J=5.5Hz),3.97(d,1H,J=5.5Hz).
【0144】
【実施例22】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−メチルチオ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号38)
質量スペクトル(m/z):766 (M+ ),540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.04(br.s,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0145】
【実施例23】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−エチルチオ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号41)
質量スペクトル(m/z):780 (M+ ),762,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0146】
【実施例24】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−イソプロピルチオ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号42)
質量スペクトル(m/z):794 (M+ ),776,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0147】
【実施例25】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−メタンスルホニル−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号44)
質量スペクトル(m/z):798 (M+ ),670,547
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.19(d,1H,J=10.6Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0148】
【実施例26】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−エタンスルホニル−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号45)
質量スペクトル(m/z):812 (M+ ),684,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.19(d,1H,J=10.6Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0149】
【実施例27】
13− [ 1,2−エチレンジオキシ−5−(N,N−ジメチルスルファモイル)−3−ベンゾイルオキシ ] −ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号47)
質量スペクトル(m/z):827 (M+ ),809
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.17(d,1H,J=10.6Hz),4.29(br.s,1H),4.06(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0150】
【実施例28】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−クロロ−3−ベンジルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号50)
質量スペクトル(m/z):740 (M+ ),722,556,539
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.88(d,1H,J=19.7Hz),6.79(d,1H,J=19.7Hz),5.67-5.83(m,2H),5.20-5.46(m,4H),4.00(S,1H),3.95(d,1H,J=6.8Hz),3.35(d,1H,J=9.9Hz).
【0151】
【実施例29】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−クロロ−3−ベンジルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号51)
質量スペクトル(m/z):740 (M+ ),722,539,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.88(d,1H,J=2.3Hz),6.76(d,1H,J=2.3Hz),5.67-5.80(m,2H),5.14-5.38(m,4H),4.57-4.87(S,2H),4.22(S,4H),3.96(d,1H,J=6.4Hz),3.37(d,1H,J=9.9Hz).
【0152】
【実施例30】
13−(1,2−メチレンジオキシ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号55)
質量スペクトル(m/z):721 (M+ ),647,619,558,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.40(dd,1H,J=1.4,8.1Hz),6.97(dd,1H,J=1.4,8.1Hz),6.86(t,1H,J=8.1Hz),6.09(S,2H),5.20(d,1H,J=10.5Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0153】
【実施例31】
13−(1,2−メチレンジオキシ−6−ニトロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号57)
質量スペクトル(m/z):751 (M+ ),721,623,540,522
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.76(d,1H,J=8.7Hz),6.89(d,1H,J=8.7Hz),6.19(S,2H),5.21(d,1H,J=10.5Hz),4.09(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0154】
【実施例32】
13−(1,2−メチレンジオキシ−6−アミノ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号58)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.79(d,1H,J=8.4Hz),6.12(d,1H,J=8.4Hz),5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.07(br.s,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0155】
【実施例33】
13−(1,2−メチレンジオキシ−6−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号60)
質量スペクトル(m/z):740 (M+ ),612,540,522,486
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.06(S,2H),5.77-5.94(m,2H),5.28-5.54(m,4H),5.21(d,1H,J=10.5Hz),4.08(S,1H),4.02(d,1H,J=6.2Hz).
【0156】
【実施例34】
13−(1,2−メチレンジオキシ−6−ブロモ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号62)
質量スペクトル(m/z):784 (M+ ),721,658,540,522
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.50(d,1H,J=2.9Hz),7.08(d,1H,J=2.9Hz),6.12(S,2H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.06(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0157】
【実施例35】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−ベンジルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号63)
質量スペクトル(m/z):706 (M+ ),688,670,540,440
核磁気共鳴スペクトル(270MHz) δ(CDCl3)ppm:6.80-6.92(m,3H),5.71-5.78(m,2H),5.20-5.41(m,4H),4.32(q,2H,J=12.1Hz),4.21-4.28(m,4H),3.96(d,1H,J=6.5Hz).
【0158】
【実施例36】
13−(1,2−プロピレンジオキシ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号64)
質量スペクトル(m/z):718 (M+ ),700,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.14(d,1H,J=10.6Hz),4.31(br.s,1H),4.07(br.s,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0159】
【実施例37】
13−(1,2−ビニレンジオキシ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号67)
質量スペクトル(m/z):718 (M+ ),700,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.14(d,1H,J=10.6Hz),4.31(br.s,1H),4.07(br.s,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0160】
【実施例38】
13−(1,2−ジフルオロメチレンジオキシ−3−ベンゾイルオキシ)−ミ ルベマイシンA 4 (例示化合物番号70)
質量スペクトル(m/z):742 (M+ ),614,596,522,445
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.68(dd,1H,J=1.5,7.9Hz),7.30(dd,1H,J=1.5,7.9Hz),7.14(t,1H,J=7.9Hz),5.78-5.99(m,2H),5.26-5.66(m,4H),5.22(d,1H,J=10.5Hz),4.08(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0161】
【実施例39】
13−(1,2−ジフルオロメチレンジオキシ−3−ベンジルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号72)
質量スペクトル(m/z):728 (M+ ),710,540,449,367,279
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.96-7.11(m,3H),5.69-5.87(m,2H),5.18-5.44(m,4H),4.01(S,1H),3.95(d,1H,J=6.2Hz),3.32(d,1H,J=9.9Hz).
【0162】
【実施例40】
13−(1,2−ジフルオロメチレンジオキシ−4−ブロモ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号76)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.65(d,1H,J=8.5Hz),7.03(d,1H,J=8.5Hz),5.78-5.97(m,2H),5.31-5.68(m,4H),5.23(d,1H,J=10.5Hz),4.10(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0163】
【実施例41】
13−(1,2−エチレンジオキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号79)
質量スペクトル(m/z):720 (M+ ),640,540,460,442
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.52-7.59(m,2H),6.89(d,1H,J=8.9Hz),5.72-5.95(m,2H),5.28-5.53(m,4H),5.15(d,1H,J=10.5Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0164】
【実施例42】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−メチル−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号90)
質量スペクトル(m/z):734 (M+ ),716,606,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.49(S,1H),6.14(S,2H),5.21(d,1H,J=10.6Hz),4.36(t,1H,J=6.3Hz),4.11(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0165】
【実施例43】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−メチル−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号91)
質量スペクトル(m/z):734 (M+ ),716,606,540,522
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.53(S,1H),6.72(S,1H),5.14(d,1H,J=10.3Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=5.9Hz).
【0166】
【実施例44】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−メチル−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号92)
質量スペクトル(m/z):734 (M+ ),540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.42(br.s,2H),5.76-5.97(m,2H),5.28-5.56(m,4H),5.14(d,1H,J=10.5Hz),4.61-4.82(m,2H),4.23-4.38(m,4H),3.97(d,1H,J=6.2Hz),2.21(S,3H).
【0167】
【実施例45】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−メトキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号93)
質量スペクトル(m/z):748 (M+ ),732,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.27(d,1H,J=1.8Hz),7.20(d,1H,J=1.8Hz),5.72-6.00(m,2H),5.27-5.57(m,4H),5.15(d,1H,J=10.6Hz),4.61-4.80(m,2H),4.22-4.45(m,4H),3.97(d,1H,J=6.2Hz),3.92(S,3H).
【0168】
【実施例46】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−エトキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号94)
質量スペクトル(m/z):764 (M+ ),540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.25(d,1H,J=1.6Hz),7.20(d,1H,J=1.6Hz),5.71-5.98(m,2H),5.27-5.59(m,4H),5.15(d,1H,J=10.6Hz),4.61-4.83(m,2H),4.20-4.43(m,4H),3.98(d,1H,J=6.5Hz),3.50-3.69(m,1H),3.22-3.33(m,1H),2.99-3.12(m,1H).
【0169】
【実施例47】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号96)
質量スペクトル(m/z):736 (M+ ),540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.23(d,1H,J=2.1Hz),7.20(d,1H,J=2.1Hz),5.76-5.92(m,2H),5.26-5.49(m,4H),5.13(d,1H,J=10.6Hz),4.68-4.74(br,s,2H),4.27-4.42(m,4H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0170】
【実施例48】
13−[2−(1,2−エチレンジオキシ−3−フェニル)プロピオニルオキシ]−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号98)
質量スペクトル(m/z):748 (M+ ),620,586,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.67-6.82(m,3H),4.89(d,1H,J=10.3Hz),4.24(S,4H),4.12(q,1H,J=7.0Hz),4.05(S,1H),3.96(d,1H,J=6.5Hz).
【0171】
【実施例49】
13−[2−(1,2−エチレンジオキシ−3−フェニル)−2−メトキシアセトキシ]−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号99)
質量スペクトル(m/z):764 (M+ ),636,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.77-6.95(m,3H),4.94(d,J=10.3Hz) and 4.95(d,J=10.3Hz)(1H),4.05(S,1H),6.94(d,1H,J=6.3Hz),3.35(S) and 3.37(S)(3H).
【0172】
【実施例50】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3,6−ジクロロ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号100)
質量スペクトル(m/z):788 (M+ ),754,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.52(S,1H),5.79-5.94(m,2H),5.30-5.54(m,4H),5.18(d,1H,J=10.9Hz),5.60-5.78(m,2H),4.40(br.s,4H),3.97(d,1H,J=6.1Hz).
【0173】
【実施例51】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3,5−ジクロロ−6−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号101)
質量スペクトル(m/z):540 (M+ -264),460,442,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.60-5.70(m,2H),5.32-5.60(m,4H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.58-4.80(m,2H),4.37(br.s,4H),3.96(d,1H,J=6.2Hz).
【0174】
【実施例52】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3,5−ジクロロ−6−メトキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号102)
質量スペクトル(m/z):818 (M+ ),540,460,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.72-5.95(m,2H),5.28-5.63(m,4H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.56-4.78(m,2H),4.25-4.43(m,4H),3.98(d,1H,J=6.4Hz),3.90(S,3H).
【0175】
【実施例53】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3,5−ジクロロ−6−エトキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号103)
質量スペクトル(m/z):832 (M+ ),540,412,279
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.72-5.95(m,2H),5.32-5.62(m,4H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.59-4.78(m,2H),4.26-4.40(m,4H),3.97(d,1H,J=7.0Hz).
【0176】
【実施例54】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3,5−ジブロモ−6−メトキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号104)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:5.79-5.92(m,2H),5.32-5.66(m,4H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.62-4.78(m,2H),4.27-4.42(m,4H),3.98(d,1H,J=6.4Hz),3.89(S,3H).
【0177】
【実施例55】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−メチル−6−クロロ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号105)
質量スペクトル(m/z):768 (M+ ),750,640,540,504
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.55(S,1H),5.16(d,1H,J=10.8Hz),4.27-4.39(m,4H),3.98(d,1H,J=6.0Hz).
【0178】
【実施例56】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−メチル−5−フルオロ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号106)
質量スペクトル(m/z):752 (M+ ),558,524,474,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.49(d,1H,J=10.3Hz),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.29(t,1H,J=6.4Hz),4.08(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0179】
【実施例57】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3,6−ジメチル−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号107)
質量スペクトル(m/z):748 (M+ ),730,540,502
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.32(S,1H),5.17(d,1H,J=10.7Hz),4.22-4.34(m,4H),4.08(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0180】
【実施例58】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−メチル−5−ブロモ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号108)
質量スペクトル(m/z):768 (M+ -44),734,658,640
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.77(S,1H),5.20(d,1H,J=10.3Hz),4.20-4.35(m,4H),4.11(S,1H),3.97(d,1H,J=6.3Hz).
【0181】
【実施例59】
13−(1,2−エチレンジオキシ−3−メチル−5−クロロ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号110)
質量スペクトル(m/z):768 (M+ ),752,708,586,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.78(S,1H),5.20(d,1H,J=10.6Hz),4.18-4.35(m,4H),4.12(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0182】
【実施例60】
13−(1,2−メチレンジオキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号112)
質量スペクトル(m/z):706 (M+ ),600,586,540,422,458
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.64(dd,1H,J=1.8,8.2Hz),7.46(d,1H,J=1.8Hz),6.84(d,1H,J=8.2Hz),6.04(S,2H),5.16(d,1H,J=10.5Hz),4.08(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0183】
【実施例61】
13−[(1,2−メチレンジオキシ−4−フェニル)アセトキシ]−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号113)
質量スペクトル(m/z):720 (M+ ),592,540,412,394
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.67-6.78(m,3H),5.94(S,1H),4.93(d,1H,J=10.5Hz),4.05(S,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz).
【0184】
【実施例62】
13−(1,2−メチレンジオキシ−3−メチル−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号114)
質量スペクトル(m/z):720 (M+ ),702,540,458
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.61(d,1H,J=8.0Hz),6.69(d,1H,J=8.0Hz),6.02(S,2H),5.16(d,1H,J=10.3Hz),4.08(S,1H),3.98(d,1H,J=6.3Hz).
【0185】
【実施例63】
13−(1,2−メチレンジオキシ−5−ニトロ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号115)
質量スペクトル(m/z):751 (M+ ),721,623,540,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.33(S,1H),7.05(S,1H),6.17(S,2H),5.16(d,1H,J=10.5Hz),4.08(S,1H),3.97(d,1H,J=6.2Hz).
【0186】
【実施例64】
13−(1,2−ジフルオロメチレンジオキシ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号118)
質量スペクトル(m/z):742 (M+ ),692,614,525,412
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.88(dd,1H,J=1.6,8.4Hz),7.72(d,1H,J=1.6Hz),7.12(d,1H,J=8.4Hz),5.19(d,1H,J=10.5Hz),4.08(S,1H),3.98(d,1H,J=6.2Hz).
【0187】
【実施例65】
13−(1,2−ジフルオロメチレンジオキシ−4−フェニル)アセトキシ−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号119)
質量スペクトル(m/z):728 (M+ ),710,600,539,449
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.06(S,1H),7.00(S,2H),5.67-5.84(m,2H),5.12-5.43(m,4H),3.98(S,1H),3.96(d,1H,J=7.5Hz).
【0188】
【実施例66】
13−(1,2−メチレンジオキシ−3−メチル−5−ニトロ−4−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号126)
質量スペクトル(m/z):765 (M+ ),735,637,558,540
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.49(S,1H),6.14(S,2H),5.21(d,1H,J=10.6Hz),4.36(t,1H,J=6.3Hz),4.11(S,1H),3.97(d,1H,J=6.3Hz).
【0189】
【実施例67】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−クロロ−3−ベンゾイルオキシ)−ミルベマイシンA 4+3 (7:3の混合物)(例示化合物番号127)
質量スペクトル(m/z):754 (M+ for R1=C2H5),740(M+ for R1=CH3),558,540 核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.34(d,1H,J=2.8Hz),7.01(d,1H,J=2.8Hz),5.72-5.92(m,2H),5.33-5.55(m,4H),5.16(d,1H,J=10.5Hz),4.62-4.77(m,2H),4.22-4.39(m,4H),3.97(d,1H,J=6.0Hz),3.06(dt,0.7H, Jd =2.1Hz,Jt =7.0Hz),2.61-2.78(m,0.3H).
【0190】
【実施例68】
13−(5−メチルクロマン−6−カルボニルオキシ)−ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号128)
質量スペクトル(m/z):732 (M+ ),604,540,522
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.68(d,1H,J=8.7Hz),6.69(d,1H,J=8.7Hz),5.78-5.95(m,2H),5.30-5.56(m,4H),5.16(d,1H,J=10.6Hz),4.31(t,1H,J=6.0Hz),4.07(S,1H),3.98(d,1H,J=6.0Hz).
【0191】
【実施例69】
(工程D)13−(1,2−エチレンジオキシ−5−メトキシカルボニルアミノアセチルアミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号159)( I :R 1 =C 2 5 ,R 3 , 4 , 5 =5−NHCOCH 2 NHCOOCH 3 ,A−B=OC 2 4 ,m=0,n=1)
N−メトキシカルボニルグリシン(27mg,0.2mml)の塩化メチレン溶液(2ml)13−(1,2−エチレンジオキシ−5−アミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA4 (50mg,0.068mmol)、トリエチルアミン(14.7mg,0.14mmol)及びよう化2−クロロ−1−メチルピリジニウム(35.8mg,0.14mmol)を順次加え、室温で1.5時間撹拌した。反応終了後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を5%重曹水と飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、44.4mg(76.7%)の目的物を得た。
【0192】
質量スペクトル(FAB-MS) :1000(M++150,C45H58N2O14 +トリエタノールアミン+H)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:8.12(brs,1H),7.43(d,1H,J=2.6Hz),7.39(d.1H,J=2.6Hz),5.77-5.94(m,2H),5.33-5.58(m,5H),5.17(d,1H,J=10.3Hz),4.70(ABq,2H,J=10.3Hz),4.29(brs,5H),4.09(S,1H),3.95-4.02(m,3H),3.73(s,3H).
前記した方法に準じて、以下の実施例70から72までの化合物が合成された。本発明化合物の製造方法をより具体的に示すため、各化合物番号のあと、工程Dにおける収率(%)を記載した。
【0193】
【実施例70】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−アセチルアミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号133)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:9.06(brs,1H),7.73(d,1H,J=9.1Hz),6.94(d.1H,J=9.1Hz),5.79-5.88(m,2H),5.32-5.52(m,5H),5.18(d,1H,J=10.3Hz),4.69(br,2H),4.29(m,1H),4.26(S,4H),4.06(S,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz,),3.60(m,1H),3.27(m,1H),3.05(m,1H).
【0194】
【実施例71】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−メタンスルホニルアミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号143)
質量スペクトル(FAB-MS) :963(M++149+1,C42H55NO13S +トリエタノールアミン+H+)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:8.15(brs,1H),7.23(d,1H,J=9.0Hz),6.97(d.1H,J=9.0Hz),5.82-5.90(m,2H),5.35-5.54(m,5H),5.23(d,1H,J=10.6Hz),4.70(br,2H),4.31(br,1H),4.29(S,4H),3.96(d,1H,J=6.1Hz),3.60(m,1H),3.27(dd,J=2.3Hz,4.5Hz,1H),3.08(m,1H),2.81(S,3H).
【0195】
【実施例72】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−エトキシカルボニルアミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号152)
質量スペクトル(FAB-MS) :957(M++149+1,C44H57NO13 +トリエタノールアミン+H+)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:8.44(brs,1H),7.60(d,1H,J=9.1Hz),6.94(d,1H,J=9.1Hz),5.83-5.88(m,2H),5.32-5.53(m,5H),5.20(d,1H,J=10.63Hz),4.70(br,2H),4.31(br,2H),4.33(m,1H),4.25(s,4H),4.12-4.23(dd,2H,J=7.0Hz),3.97(d,1H,J=6.2Hz),3.60(m,1H).
【0196】
【実施例73】
13−(1,2−エチレンジオキシ−6−メトキシカルボニルアミノアセチル アミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号158)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:9.76(brs,1H),7.80(d,1H,J=9.2Hz),6.95(d,1H,J=9.2Hz),5.83-5.88(m,2H),5.32-5.50(m,5H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.69(br,2H),4.31(br,1H),4.26(s,4H),3.96(d,1H,J=6.1Hz),3.73(s,3H),3.66(m,1H).
【0197】
【実施例74】
13−[1,2−エチレンジオキシ−5−(N−メトキシカルボニル−N−メチルアミノアセチルアミノ)−3−ベンジルオキシ]ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号167)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.13(d,1H,J=2.4Hz),6.95(d,1H,J=2.4Hz),5.69-5.89(m,2H),5.19-5.46(m,4H),4.68(ABq,2H,J=14.0Hz),4.12-4.42(m,7H),4.00(s,3H),3.95(d,1H,J=6.2Hz),3.76(s,3H).
【0198】
【実施例75】
13−[1,2−エチレンジオキシ−6−(3−メトキシカルボニルアミノプロピオニリルアミノ)−3−ベンゾイルオキシ]ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号176)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:9.24(br.s,1H),7.72(d,1H,J=8.9Hz),6.95(d,1H,J=8.9Hz),5.83-5.88(m,2H),5.32-5.49(m,5H),5.17(d,1H,J=10.5Hz),4.69(br.s,2H),4.30(m,1H),4.26(s,4H),4.06(s,1H),3.95(d,1H,J=6.2Hz),3.65(s,3H).
【0199】
【実施例76】
13−[1,2−エチレンジオキシ−6−(4−メトキシカルボニルアミノブ
チリルアミノ)−3−ベンゾイルオキシ]ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号178)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:9.28(br.s,1H),7.74(d,1H,J=9.1Hz),6.94(d,1H,J=9.1Hz),5.82-5.88(m,2H),5.30-5.51(m,5H),5.16(d,1H,J=10.4Hz),5.05(m,1H),4.69(br.s,2H),4.28(m,1H),4.25(s,4H),4.05(s,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz),3.64(s,3H).
【0200】
【実施例77】
13−[1,2−エチレンジオキシ−6−(2−メトキシカルボニルアミノ−2−メチルプロピオニルアミノ)−3−ベンゾイルオキシ]ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号186)
質量スペクトル(FAB-MS) :1028(M++149+1,C47H62N2O14 +トリエタノールアミン+H+)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:9.76(br.s,1H),7.75(d,1H,J=9.0Hz),6.95(d,1H,J=9.0Hz),5.82-5.87(m,2H),5.33-5.51(m,5H),5.16(d,1H,J=10.4Hz),4.68(br.s,2H),4.30(br,1H),4.25(s,4H),3.96(d,1H,J=6.2Hz),3.65(s,3H),3.60(br,1H).
【0201】
【実施例78】
13−[1,2−エチレンジオキシ−6−(1−メトキシカルボニルピロリジン−2−カルボニルアミノ)−3−ベンゾイルオキシ]ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号202)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:9.76(br.s,1H),7.76(d,1H,J=9.0Hz),6.96(d,1H,J=9.0Hz),5.82-5.88(m,2H),5.30-5.52(m,5H),5.18(d,1H,J=10.5Hz),4.68(br.s,2H),4.60(dd,1H,J=2.4Hz,8.5Hz),4.30(br.s,1H),4.26(s,4H),3.96(d,1H,J=6.2Hz),3.84(s,3H).
【0202】
【実施例79】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−ニトロ−3−ベンジルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号215)
質量スペクトル(m/z):751(M+), 733, 622, 558, 540.
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.89(d,1H,J=2.60Hz),7.72(d,1H,J=2.60Hz),5.69-5.88(m,2H),5.18-5.44(m,4H),4.69(ABq,2H,J=16.6Hz),4.18-4.46(m,6H),3.97(s,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz).
【0203】
【実施例80】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−アミノ−3−ベンジルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号216)
質量スペクトル(m/z):721(M+), 703, 443, 407.
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.31(d,1H,J=2.80Hz),6.18(d,1H,J=2.80Hz),5.68-5.85(m,2H),5.15-5.44(m,4H),4.69(ABq,2H,J=16.6Hz),4.08-4.40(m,8H),3.95(d,1H,J=6.2Hz).
【0204】
【実施例81】
13−(1,2−エチレンジオキシ−5−メトキシカルボニルアミノアセチルアミノ−3−ベンゾイルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号217)核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.87(br.s,1H),7.11(d,1H,J=2.5Hz),6.98(d,1H,J=2.50Hz),5.69-5.84(m,2H),5.19-5.65(m,4H),4.68(ABq,2H,J=16.1Hz),3.91-4.45(m,11H),3.73(s,3H).
【0205】
【実施例82】
13−1,2−エチレンジオキシ−5−(1−メトキシカルボニルピロリジン−2−カルボニルアミノ)−3−ベンジルオキシ)ミルベマイシンA 4 (例示化合物番号218)
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:8.91(br.s,1H),7.14(d,1H,J=2.4Hz),6.96(d,1H,J=2.40Hz),5.69-5.84(m,2H),5.18-5.46(m,4H),4.68(ABq,2H,J=15.6Hz),4.10-4.49(m,8H),3.99(s,1H),3.96(d,1H,J=6.2Hz)3.76(s,3H).
【0206】
【参考例1】
6−アミノ−7−クロロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステル
7−クロロ−6−ニトロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステル(300mg,1.09mmol)の酢酸溶液(10ml)に、室温で亜鉛末(552mg)を少しずつ加え、6時間撹拌した。反応終了後、反応液に酢酸エチルを加え、不溶物をろ別した。ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を、4%重曹水と飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、190mg(71%)の目的物を得た。
【0207】
質量スペクトル(m/z):243(M+),211,184,155
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.96(S,1H),4.23-4.30(m,2H),4.16-4.23(m,2H),3.91(S,3H).
【0208】
【参考例2】
6−フルオロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステル
6−アミノ−7−クロロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステル(884mg,3.63mmol)のエタノール溶液に、10%Pd−炭素を適当量加え、水素雰囲気下、6時間撹拌した。反応液をろ別し、ろ液を濃縮することにより、6−アミノ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステルの粗生成物を、501mg(66%)得た。得られたアミン(501mg)を、水(15ml)−塩酸(9ml)溶液に懸濁させて、氷冷下、亜硝酸ナトリウム(197mg)を加え、1時間撹拌した。ついで、ヘキサフルオロリン酸(1.04g)を加えた後、室温で30分撹拌した。反応液をろ別し、得られた結晶を水とメタノールで洗い、一晩乾燥した後、ドデカン(20ml)と混合した。混合液を、170℃で30分間撹拌した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、90mg(18%)の目的物を得た。
【0209】
質量スペクトル(m/z):212 (M+ ),193,181
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.87(dd,1H,J=5.4,9.0Hz),6.59(t,1H,J=9.0Hz),4.29-4.36(m,4H),3.92(S,3H).
【0210】
【参考例3】
6−フルオロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸
6−フルオロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステル(90mg,0.42mmol)のエタノール溶液(5ml)に、1N水酸化ナトリウム(10ml)を加え、1.5時間環流した。反応液を1N塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去して、70mg(84%)の目的物を得た。
【0211】
質量スペクトル(m/z):198 (M+ ),179
【0212】
【参考例2】及び
【参考例3】に記載の方法に従って、以下に示す化合物を製造した。
【0213】
【参考例4】
7−クロロ−6−フルオロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸 メチル エステル
質量スペクトル(m/z):246 (M+ ),215,159
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.99(d,1H,J=7.0Hz),4.22-4.37(m,4H),3.94(S,3H).
【0214】
【参考例5】
7−クロロ−6−フルオロ−1,4−ベンゾジオキサン−5−カルボン酸
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:7.06(d,1H,J=7.0Hz),4.22-4.40(m,4H),3.10(br.s,1H).
また、既知の方法によって、以下の化合物を合成し、使用した。
【0215】
【参考例6】
2−(1,2−エチレンジオキシ−3−フェニル)プロピオン酸
質量スペクトル(m/z):208 (M+ ),177,163,149
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.84(s,1H),6.81(s,2H),4.25(s,4H),3.64(q,1H,J=7.0Hz),1.47(d,3H,J=7.0Hz).
【0216】
【参考例7】
2−(1,2−エチレンジオキシ−3−フェニル)プロピオン酸
質量スペクトル(m/z):224 (M+ ),208,194,179,163,149
核磁気共鳴スペクトル(200MHz) δ(CDCl3)ppm:6.94(s,1H),6.88(br.s,2H),4.67(s,1H),4.26(s,4H),3.40(s,3H).
本発明の化合物を農園芸用薬剤として使用する場合は、たとえば、以下に示す製剤例のように調製して使用することができる。
【0217】
【製剤例1】(水和剤)
化合物番号12番の化合物10%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.5%、リグニンスルホン酸ナトリウム2.5%及び珪藻土85%をよく粉砕混合して水和剤を得る。
【0218】
【製剤例2】(乳剤)
化合物番号13番の化合物5%、乳化剤ソルポールSM100(東邦化学株式会社製)10%及びキシレン85%をよく混合して乳剤を得る。
【0219】
【製剤例3】(粒剤)
化合物番号127番の化合物3%、ホワイトカーボン1%、リグニンスルホン酸ナトリウム5%及びクレー91%をよく粉砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、造粒乾燥して粒剤を得る。
【0220】
【製剤例4】(粒剤)
化合物番号6番の化合物2.5%及びBHT(酸化防止剤)1.0%をシクロヘキサノン26.5%に溶解する。次いでシルガード309(ダウコーニングシリコン社製、シリコン系界面活性剤)50.0%、エキセパールMC(花王(株)製、ヤシ脂肪酸のメチルエステル)20.0%を加え、混合溶解して乳剤を得る。
【0221】
次に生物試験例をあげて、具体的にその効果を示す。
【0222】
なお、以下の表2、表3及び表4の比較化合物1、2、3及び4は、すべて特開平1−104078号公報に記載の化合物であり、比較化合物5は、特開平2−174780号公報に記載の化合物であり、次に示す構造を有する化合物である。
【0223】
【化7】
Figure 0003762460
【0224】
【化8】
Figure 0003762460
【0225】
【試験例1】
コナガに対する殺虫試験
上記製剤例2の方法に従って調製し、有効成分化合物を1%含有する乳剤を、有効成分濃度が1ppmの濃度になるよう、水で希釈した。その薬液にキャベツ葉を10秒間浸漬し、風乾後、直径8cmのポリエチレンカップに入れた。その中にコナガ3齢幼虫を10頭入れ、蓋をした。その後25℃の恒温室におき、3日後に死亡率(苦悶虫を含む)を調査した。試験は2連制で行った。結果を表2に示す。
【0226】
【表2】
Figure 0003762460
【0227】
【試験例2】
ハスモンヨトウに対する殺虫試験
上記製剤例2の方法に従って調製し、有効成分化合物を1%含有する乳剤を、有効成分濃度が10ppmとなるよう、水で希釈した。その薬液に人工飼料(インセクタL)5gを20秒間浸漬し、風乾後、直径8cmのポリエチレンカップに入れた。その中にハスモンヨトウ3齢幼虫を10頭入れ、蓋をした。その後25℃の恒温室におき、3日後に死亡率(苦悶虫を含む)を調査した。試験は2連制で行った。結果を表3に示す。
【0228】
【表3】
Figure 0003762460
【0229】
【試験例3】
チャノコカクモンハマキに対する殺虫試験
上記製剤例2の方法に従って調製し、有効成分化合物を1%含有する乳剤を、有効成分濃度が10ppmとなるよう、水で希釈した。その薬液に人工飼料(インセクタL)5gを20秒間浸漬し、風乾後、直径8cmのポリエチレンカップに入れた。その中にチャノコカクモンハマキ4齢幼虫を10頭入れ、蓋をした。その後25℃の恒温室におき、3日後に死亡率(苦悶虫を含む)を調査した。試験は2連制で行った。結果を表4に示す。
【0230】
【表4】
Figure 0003762460
Figure 0003762460

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表されるミルベマイシン誘導体。
    Figure 0003762460
    [式中、R1 は、メチル基、エチル基、イソプロピル基又はsec−ブチル基を示し、R2 は水素原子、C1 −C3 アルキル基又はC1 −C3 アルコキシ基を示し、R3 、R4 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、C1 −C3 アルキル基、C2 −C3 アルケニル基、C1 −C3 アルコキシ基、C1 −C3 アルキルチオ基、C1 −C3 アルカンスルホニル基、N,N−ジC1 −C3 アルキルスルファモイル基、式:YNH{式中、Yは水素原子;C2 −C4 アルカノイル基;C1 −C3 アルカンスルホニル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基;アミノC2 −C7 アルカノイル基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されていてもよい。また当該アルカノイル基は、フェニル基又はC1 −C3 アルキルチオ基で置換されていてもよい。);窒素原子を環原子として1個含み、硫黄原子を含んでもよい飽和5又は6員複素環カルボニル基(当該窒素原子は、下記置換基群Aから選ばれる置換基により置換されていてもよい。また当該アルカノイル基は、窒素原子以外に置換している。);又はα位が、アミノ基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されていてもよい。)、ハロゲン原子、又はC1 −C3 アルキル基からなる群から選ばれた同一又は異なった1又は2個の置換基で置換されていても良い5又は6員芳香族複素環基とC1 −C3 アルコキシイミノ基で置換されているC2 −C3 アルカノイル基}を示し、Aはメチレン基又は酸素原子を示し、Bは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1 −C3 アルキレン基又はビニレン基を示し、mとnは、それぞれ独立して、0又は1を示し、かつその和が1又は2を示す。
    (置換基群A)
    1 −C3 アルキル基;ホルミル基;C2 −C3 アルカノイル基;C2 −C3 ハロアルカノイル基;C7 −C19アラルキル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基;(C2 −C3 ハロアルコキシ)カルボニル基;(C6 −C10アリール)カルボニル基;(C7 −C9 アラルキルオキシ)カルボニル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノ(C6 −C10アリール)カルボニル基]
  2. 一般式(I)において、R3 、R4 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、式:YNH{式中、YはC2 −C4 アルカノイル基;C1 −C3 アルカンスルホニル基;アミノC2 −C4 アルカノイル基(当該アミノ基は、下記置換基群A1 から選ばれる同一又は異なった1又は2個の置換基により置換されている。また当該アルカノイル基は、フェニル基又はC1 −C3 アルキルチオ基で置換されていてもよい。);又はα位が、アミノ基(当該アミノ基は、下記置換基群Aから選ばれる1個の置換基により置換されていてもよい。)、ハロゲン原子又はC1 −C3 アルキル基からなる群から選ばれた1個の置換基で置換されていてもよい5員芳香族複素環基とC1 −C3 アルコキシイミノ基で置換されているアセチル基を示し、式:−(CHR2m −(C=O)n O−で表される置換基がベンゼン環の3位又は4位に置換している請求項1に記載のミルベマイシン誘導体。
    (置換基群A1
    1 −C3 アルキル基;ホルミル基;C2 −C3 アルカノイル基;C2 −C3 ハロアルカノイル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基;(C6 −C10アリール)カルボニル基;(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基
  3. 一般式(I)において、R1 は、メチル又はエチル基を示し、mが1を示し、nが1を示す請求項2に記載のミルベマイシン誘導体。
  4. 一般式(I)において、R1 は、エチル基を示し、R2 は水素原子を示し、R3 、R4 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、又は式:YNH{式中、Yは(C1 −C2 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基;又は2−(C1 −C2アルコキシ)カルボニルピロリジンカルボニル基}で表される基を示し、Aは酸素原子、Bはエチレン基を示す請求項3に記載のミルベマイシン誘導体。
  5. 一般式(I)において、R1 は、メチル又はエチル基を示し、mが0を示し、nが1を示す請求項2に記載のミルベマイシン誘導体。
  6. 一般式(I)において、R1 は、エチル基を示し、R3 、R4及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、又は式:YNH{式中、Yは(C1 −C2 アルコキシ)カルボニルアミノC2 −C3 アルカノイル基;又は2−(C1 −C2 アルコキシ)カルボニルピロリジンカルボニル基}で表される基を示し、Aは酸素原子、Bはエチレン基を示す請求項5に記載のミルベマイシン誘導体。
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