JP3761756B2 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin Film Transistor)と称する)が形成されたアクティブマトリクス基板を用いて液晶を駆動させる液晶表示装置、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の、TFTをスイッチング素子として用いた液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【0003】
上記従来の液晶表示装置においては、まず、ガラス基板101上に、同一工程で形成されたゲート電極102、該ゲート電極に接続されたゲート配線(図示せず)、およびソース側外部入力端子103が設けられる。
【0004】
さらに、ソース側外部入力端子103上に形成された端子部コンタクトホール104を除いて、ゲート絶縁膜105がガラス基板101上全面に形成される。ゲート電極102上には、ゲート絶縁膜105を介して、非晶質シリコン半導体層(以下、a−Si層と称する)106と、非晶質シリコン半導体層(以下、n+ a−Si層と称する)107とが配置される。n+ a−Si層107は、不純物が添加された非晶質シリコン半導体層であるが、これは、a−Si層106と後述するソース電極およびドレイン電極とをオーミック接続するために設けられたオーミックコンタクト層である。
【0005】
上記a−Si層106およびn+ a−Si層107上にソース電極108およびドレイン電極109が設けられ、さらに、ソース電極108と一体的にソース配線110も同工程によって形成される。
【0006】
以上のように配置されたゲート電極102、a−Si層106、n+ a−Si層107、ソース電極108、およびドレイン電極109等により、TFT111が構成される。
【0007】
さらに、端子部コンタクトホール104部分と、ドレイン電極109上に設けられた表示部コンタクトホール112部分とを除いて、ソース配線110およびTFT111の一部を保護するための保護膜113と樹脂層114とが設けられている。
【0008】
さらに、接続電極115がソース側外部入力端子103部分に被着されることにより、端子部コンタクトホール104を介してソース配線110とソース側外部入力端子103とが接続される。また、表示部コンタクトホール112を介して表示電極層116とドレイン電極109とが接続される。
【0009】
上記従来の液晶表示装置は、以下に示す▲1▼〜▲8▼の工程により製造される。
【0010】
▲1▼ まず、洗浄したガラス基板101上に、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、またはクロム(Cr)等からなる金属薄膜をスパッタリング法などで成膜する。そして、この金属薄膜上にフォトレジストを塗布し、露光、現像によりマスクを作製してエッチングを行うフォトリソグラフィー技術を用いて、ゲート電極102、該ゲート電極102に接続されたゲート配線、およびソース側外部入力端子103を同時に形成する。
【0011】
▲2▼ P−CVD法でSiH4 /NH3 /N2 ガスを使用してゲート絶縁膜105となるSiNx を成膜する。
【0012】
▲3▼ ゲート絶縁膜105上に、P−CVD法でSiH4 /H2 を使用してa−Si膜を成膜する。さらに、同じくP−CVD法で、PH3 が混在しているSiH4 /H2 を使用してn+ a−Si膜を成膜する。その後、フォトリソグラフィー技術等の方法により、a−Si層106およびn+ a−Si層107をパターン形成する。
【0013】
▲4▼ さらに、Al/Ti等の多層構造金属薄膜を成膜し、この金属薄膜をフォトリソグラフィー法等の方法でパターン形成することにより、ソース電極108、ドレイン電極109、およびソース配線110が形成される。
【0014】
▲5▼ 次に、P−CVD法でSiH4 /NH3 /N2 ガスを使用して保護膜113となるSiNx を成膜する。
【0015】
▲6▼ 保護膜113上に、フォトリソグラフィー法等を用いて、第2の保護膜として作用する樹脂層114をパターン形成し、加熱処理等を施して樹脂を硬化させる。この段階で、樹脂層114に端子部コンタクトホール104および表示部コンタクトホール112が形成される。
【0016】
▲7▼ 次に、ソース配線110および樹脂層114をマスクとして、ゲート絶縁膜105および保護膜113を同時にエッチング除去し、端子部コンタクトホール104が形成される。また、▲6▼の工程時に形成された表示部コンタクトホール112においては、ドレイン電極109がエッチストッパーとなるため、その下のゲート絶縁膜105は残存する。
【0017】
▲8▼ 接続電極115および表示電極116を形成する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の液晶表示装置では、上記した▲7▼の工程において、ゲート絶縁膜105と保護膜113を同時にエッチングする際、マスクとして作用するソース配線110が全くエッチングされないため、ソース配線110の下に配置されたゲート絶縁膜105が、選択的に急速にエッチングされてしまうことになる。そのため、ゲート絶縁膜105がソース配線110の下に入り込む(逆テーパ形状)状態となり、▲8▼の工程で接続電極115を形成する際に、図6に示すような接続電極115の段切れ部117が発生してしまう。このような段切れ部117により、ソース側外部入力端子103とソース配線110との接続不良が生じるという問題が発生する。
【0019】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、配線の下に配置された絶縁膜を該配線をマスクとしてエッチング除去してパターン形成する際に、該パターン端部が逆テーパ形状となることを防ぎ、その上に設けられる接続電極の段切れを抑制して良好な接続を得ることを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の液晶表示装置は、絶縁性基板上に、金属膜からなる端子部と、該端子部上に配置されて、且つコンタクトホールが設けられた絶縁層と、該絶縁層の上部に接続端部が配置され、該絶縁層のエッチングの際にマスクとして作用する金属膜からなる配線とを有し、上記端子部と上記配線の接続端部とが、上記コンタクトホールを介して接続導電膜により接続されている基板を備えた液晶表示装置において、上記絶縁層と上記配線の接続端部との間に、該絶縁層よりもエッチング速度が遅い材料からなり、上記配線の接続端部よりも上記コンタクトホール内側に引き出された形状のアイランド状膜が設けられており、上記配線は、上記コンタクトホールの外周からコンタクトホール内に0.5〜10μm延在しているとともに、上記アイランド状膜は、上記配線端部から上記コンタクトホール内に0.5〜10μm延在していることを特徴としている。
【0021】
絶縁層にコンタクトホールを形成する際に、例えば上記配線をマスクとして用いて、コンタクトホール形成位置の絶縁層をエッチング除去する場合を考える。配線は、絶縁層のエッチングの際に使用されるガス等によりエッチングされない材料から形成されるのが一般的である。この場合、もし上記アイランド状膜が設けられていなければ、コンタクトホール形成工程時のエッチングにより、配線の下部に位置する絶縁層が急激に選択エッチングされてしまう。このため、絶縁層のパターン端部が逆テーパ形状となる。
【0022】
これに対して、本発明の構成によれば、上記絶縁層と上記配線の接続端部との間に、該絶縁層よりもエッチング速度が遅い材料からなるアイランド状膜が、上記配線の接続端部よりも上記コンタクトホール内側に引き出されて設けられている。従って、配線をマスクとするエッチング処理工程において、上記絶縁層のみがエッチングされるのではなく、速度は遅いが上記アイランド状膜もエッチングされる。そのため、上記絶縁層が急激に選択エッチングされることがない。それゆえ、絶縁層のパターン端部を順テーパ形状に形成することができる。
【0023】
これにより、上記端子部と上記配線の接続端部とを上記コンタクトホールを介して接続導電膜にて接続する際に、該接続導電膜が絶縁層のパターン端部で段切れすることがなく、接続の信頼性が向上する。
【0024】
さらに、本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、上記絶縁層のエッチング除去条件において、上記アイランド状膜は、そのエッチング速度が上記絶縁層のエッチング速度の1/20よりも早く、且つ1/2よりも遅い材料からなることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、絶縁層をエッチング除去する場合の条件、例えば使用されるガス等において、上記絶縁層のエッチング速度の1/20よりも早く、且つ1/2よりも遅い材料を用いてアイランド状膜を形成することにより、より確実に絶縁層のパターン端部を順テーパ形状に形成することができる。
【0026】
これにより、上記端子部と上記配線の接続端部とを上記コンタクトホールを介して接続導電膜にて接続する際に、該接続導電膜が絶縁層のパターン端部で段切れすることを確実に防ぐことができ、接続の信頼性がより向上する。
【0027】
さらに、本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、上記配線の接続端部が、上記コンタクトホール内側に引き出されていることが好ましい。
【0028】
上記の構成により、上記端子部と上記配線の接続端部とを上記コンタクトホールを介して接続導電膜にて接続する際に、配線の接続端部が上記コンタクトホール内側に引き出されているので、上記配線の接続端部と接続導電膜との接続を確実に行うことができる。
【0029】
これにより、接続導電膜を介した上記端子部と上記配線の接続端部との良好な導通を確実に得ることができる。
【0030】
さらに、本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、上記絶縁層のコンタクトホールが、上記配線形成後に形成されることが好ましい。
【0031】
上記の構成によれば、絶縁層のコンタクトホールを例えばエッチングによりパターン形成する場合に、配線をマスクとして使用することができるので、フォトレジストを形成する工程やフォトレジストを剥離除去する工程を別途設ける必要がなくなる。
【0032】
これにより、工程数を削減することができる。
【0033】
さらに、本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、上記絶縁層のエッチング除去条件において、上記端子部および配線は、そのエッチング速度が上記絶縁層のエッチング速度の1/5よりも遅い材料からなることが好ましい。
【0034】
上記の構成によれば、上記端子部および配線は、上記絶縁層をエッチング除去する際にエッチングされることがほとんどないので、端子部および配線に影響を及ぼすことなく絶縁層のコンタクトホールを形成することができる。
【0035】
これにより、接続導電膜にて端子部および配線を確実に接続させることができる。
【0036】
さらに、本発明の液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、上記アイランド状膜は、上記コンタクトホールの外周部分を覆い、該コンタクトホールの外周形状に沿う形状となるように設けられていることが好ましい。
【0037】
上記の構成によれば、アイランド状膜がコンタクトホールの外周形状に沿うように、かつ外周部分を覆うように形成されており、例えばアイランド状膜がコンタクトホールの外周部分を覆うようなドーナツ型形状である場合、入力信号が上記端子部から接続導電膜に伝わる際の接続幅は、つまりはドーナツ型形状のアイランド状膜の内周の長さとなる。従って、アイランド状膜をこのような形状とすることで、入力信号が接続導電膜に伝わる接続幅を広くすることが可能となり、接続抵抗が低減されることになる。これにより、端子部と配線との導通を、さらに良好とすることができる。
【0038】
尚、コンタクトホールの外周形状に沿うように、かつ外周部分を覆うようなアイランド状膜の形状としては、上述したドーナツ型形状の他に、例えばU字型形状のようなものもあり得る。この場合も同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、絶縁性基板上に、金属膜からなる端子部およびゲート電極を形成する第1工程と、上記端子部およびゲート電極を被覆する絶縁層を形成する第2工程と、上記端子部の接続端部上および上記ゲート電極上に半導体膜およびオーミックコンタクト膜を形成し、該半導体膜およびオーミックコンタクト膜により上記端子部上に、上記絶縁膜よりエッチング速度が遅い材料からなるアイランド状膜を、且つ上記ゲート電極上に薄膜トランジスタの半導体動作層をパターン形成する第3工程と、配線を、該配線の接続端部が上記アイランド状膜上に配置されるように形成する第4工程と、上記配線をマスクとし、上記絶縁層をエッチング除去してコンタクトホールを形成する第5工程と、上記配線と上記端子部とを、上記コンタクトホールを介して接続導電膜により接続する第6工程とを含み、さらに、上記第3工程において、上記アイランド状膜は、配線端部からコンタクトホール内に0.5〜10μm延在するように設けられることを特徴としている。
【0040】
上記の方法によれば、薄膜トランジスタの半導体動作層を形成する工程時に、端子部の接続端部上に、ゲート絶縁膜を介してアイランド状膜を形成することができる。すなわち、アイランド状膜を薄膜トランジスタの半導体動作層と同一工程で形成することができるので、アイランド状膜形成のために工程数を増加する必要がなくなる。なお、アイランド状膜の作用効果については、上述したとおりである。
【0041】
これにより、工程数を増加させることなく、容易に、上記端子部と上記配線の接続端部とを接続導電膜を用いて確実に接続させて、接続の信頼性を向上させることができる。
【0042】
さらに、本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、上記第4工程と上記第5工程との間に、上記絶縁層および配線を被覆する保護膜を形成する工程を有し、さらに、上記第5工程において、絶縁層のコンタクトホール形成と同時に、上記保護膜にコンタクトホールを形成することが好ましい。
【0043】
上記の方法により、配線上に形成される保護膜に、上記配線と上記端子部とを接続するためのコンタクトホールを形成する場合、上記絶縁層のコンタクトホールと同時に形成することが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0045】
図1(a)は、本実施の形態に係る液晶表示装置のTFT(Thin Film Transistor)アレイ基板(基板)の構成を示す平面図であり、同図(b)は、上記TFTアレイ基板の構成を示す断面図である。
【0046】
図1(a)、(b)に示すように、上記液晶表示装置は、ガラス基板(絶縁性基板)1上に形成されたゲート配線2、該ゲート配線2と直交するソース配線(配線)3、ゲート配線2に外部からの信号を供給するためのゲート側外部入力端子4、ソース配線3に外部駆動回路からの信号を供給するためのソース側外部入力端子部5、マトリクス状に各画素毎に設けられたスイッチング素子としてのTFT6、および該TFT6にそれぞれ接続されたITO(Indium Tin Oxide)からなる表示電極7(図中二点鎖線で示されている)等により構成されたTFTアレイ基板を備えている。
【0047】
ゲート配線2には、該ゲート配線2と一直線上に設けられたゲート電極8が画素毎に設けられ、TFT6とそれぞれ接続されている。また、ゲート配線2はそれぞれゲート側外部入力端子4と接続されており、ゲート側駆動回路(図示せず)からの信号がゲート配線2に供給される。ゲート配線2およびゲート電極8は、Ti、Al、Cr等の導電体からなる単層あるいは多層の金属薄膜により形成されている。
【0048】
ソース配線3には、各画素毎に該ソース配線3から分岐してソース電極9が設けられ、TFT6とそれぞれ接続されている。また、ソース配線3はソース側外部入力端子部5と接続されており、ソース側駆動回路(図示せず)からの信号がソース配線3に供給される。ソース配線3およびソース電極9は、Ti、Al、Cr等の導電体からなる単層あるいは多層の金属薄膜により形成されている。
【0049】
ソース側外部入力端子部5の具体的な構成について説明する。まず、ゲート配線2およびゲート電極8と同一材料からなるソース側外部入力端子(端子部)10が、ガラス基板1上に配置されている。該ソース側外部入力端子10とソース配線3とが互いに重なる部分(接続部分)の、該ソース側外部入力端子10とソース配線3との間には、アイランド半導体層(アイランド状膜)11が設けられている。このアイランド半導体層11は下層11aおよび上層11bにより構成されている。下層11aは、TFT6を構成している後述するa−Si層と同じ材料からなり、上層11bは、TFT6を構成している後述するn+ a−Si層と同じ材料からなる。さらに、ソース側外部入力端子部5は後述する保護膜で覆われているが、この保護膜には、接続部分のソース配線3とソース側外部入力端子10とを表示電極7と同じ材料からなる接続電極(接続導電膜)13(図中二点鎖線で示されている)で接続するために、端子部コンタクトホール(コンタクトホール)12が設けられている。
【0050】
表示電極7は、TFT6に接続されたドレイン電極14上の保護膜19に設けられている表示部コンタクトホール15を介して、ドレイン電極14と接続されている。
【0051】
尚、図1(a)においては、本実施の形態に係る液晶表示装置の構成を分かりやすく示すために、保護膜19が省略されている。
【0052】
次に、TFT6およびソース側外部入力端子部5のより詳細な構成について、図1(b)に基づき説明する。
【0053】
まず、TFT6について説明する。ガラス基板1上に設けられたゲート電極8上に、SiNX からなるゲート絶縁膜(絶縁層)16を介して、非晶質シリコン半導体層(以下、a−Si層と称する)17と、非晶質シリコン半導体層(以下、n+ a−Si層と称する)18とが配置されている。n+ a−Si層18は、不純物が添加された非晶質シリコン半導体層で、本実施の形態ではリン(P)がドーピングされており、a−Si層17と、ソース電極9およびドレイン電極14とをオーミック接続するために設けられたオーミックコンタクト層である。
【0054】
上記n+ a−Si層18上に、ソース電極9およびドレイン電極14がそれぞれ設けられている。該ドレイン電極14は、ソース電極9と同様にTi、Al、Cr等の金属薄膜からなる。
【0055】
さらに、ソース電極9およびドレイン電極14上には、SiNX からなる保護膜19が設けられている。
【0056】
一方、ソース側外部入力端子部5においては、ガラス基板1上に配置されたソース側外部入力端子10の接続端部10a上にゲート絶縁膜16が設けられ、さらに該ゲート絶縁膜16上には、a−Si層17と同じ材料からなるアイランド半導体層11の下層11aと、n+ a−Si層18と同じ材料からなるアイランド半導体層11の上層11bとが配置されている。該アイランド半導体層11は、上述したように、ソース側外部入力端子10との接続に用いられるソース配線3の接続端部の下部に配置されている。
【0057】
ソース側外部入力端子部5上は、保護膜19にて覆われている。但し、図1(b)は端子部コンタクトホール12部分の断面図であるので、ソース配線3上は保護膜19ではなく、該端子部コンタクトホール12を介してソース側外部入力端子10と接続された接続電極13が配置されている。この接続電極13により、ソース側外部入力端子10とソース配線3とが接続される。
【0058】
また、ソース配線3は、端子部コンタクトホール12の外周から該端子部コンタクトホール12内に0.5〜10μm延在されており、上記アイランド半導体層11は、該ソース配線3からさらに端子部コンタクトホール12内に0.5〜10μm延在された部分まで配置されるようなサイズに形成することが望ましい。
【0059】
次に、本実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法について、図2(a)ないし(d)に基づいて説明する。
【0060】
▲1▼ まず、洗浄したガラス基板1上に、Ti、Al、Cr等の導電体からなる金属薄膜(単層膜あるいは多層膜)を、スパッタリング法などで成膜する。そして、この金属薄膜上にフォトレジストを塗布し、露光、現像によりマスクを作製してエッチングを行うフォトリソグラフィー技術を用いて、ゲート電極8、該ゲート電極8に接続されたゲート配線2、該ゲート配線2に接続されたゲート側外部入力端子4、および後の工程でソース配線3と接続されるソース側外部入力端子10を同時に形成する。
【0061】
尚、ゲート配線2等を形成する金属薄膜最上層には、例えば後述するゲート絶縁膜16の端子部コンタクトホール12および表示部コンタクトホール15の形成時において、表面のエッチングダメージに対する強度の点から、例えばTiN、Ti、CrなどのCF4 /O2 混合ガスに対する耐エッチング性の優れた金属が用いられることが望ましい。
【0062】
▲2▼ P−CVD法でSiH4 /NH3 /N2 ガスを使用してゲート絶縁膜16となるSiNx を成膜する。
【0063】
▲3▼ ゲート絶縁膜16上に、P−CVD法でSiH4 /H2 を使用してa−Si膜(半導体膜)を成膜する。さらに、同じくP−CVD法で、例えばPH3 が0.5%混在しているSiH4 /H2 を使用して、オーミックコンタクト膜であるn+ a−Si膜を成膜する。その後、フォトリソグラフィー法等を用いて、表示エリア内に所定の形状(アイランド状またはライン状)にa−Si層17およびn+ a−Si層18をパターン形成する。
【0064】
さらに、工程▲1▼においてアイランド状に形成されたソース側外部入力端子10の接続端部10a上部に、ソース配線3よりも端子部コンタクトホール12内側に0.5〜10μm延在するように、アイランド半導体層11が上記a−Si膜およびn+ a−Si膜によりパターン形成される。この段階では、ゲート絶縁膜16は全面に形成されたままで、ソース側外部入力端子10上にも残存している(図2(a)参照)。
【0065】
▲4▼ さらに、Ti、Al、Cr等の導電体からなる金属薄膜(単層膜あるいは多層膜)をスパッタリング法等で成膜し、この金属薄膜をフォトリソグラフィー法等でパターン形成することにより、ソース電極9、ドレイン電極14、およびソース配線3が形成される。
【0066】
▲5▼ 次に、P−CVD法でSiH4 /NH3 /N2 ガスを使用して保護膜19となるSiNx を成膜する(図2(b)参照)。
【0067】
▲6▼ 保護膜19上に、フォトリソグラフィー法等の方法で、第2の保護膜として作用する樹脂層20をパターン形成し、加熱処理等を施して樹脂を硬化させる。この段階で、樹脂層20に端子部コンタクトホール12および表示部コンタクトホール15が形成される(図2(c)参照)。
【0068】
▲7▼ 次に、例えばRIEモードのドライエッチャーでCF4 /O2 混合ガスを使用し、ソース配線3および樹脂層20をマスクとして、ゲート絶縁膜16および保護膜19を同時にエッチング除去する。この時、図2(d)に示すように、▲6▼の工程時に樹脂層20に形成された表示部コンタクトホール15においては、ドレイン電極14がエッチストッパーとなるので、その下のゲート絶縁膜16は残存する。一方、同じく▲6▼の工程時に樹脂層20に形成された端子部コンタクトホール12においては、該端子部コンタクトホール12からさらに内部に0.5〜10μm延在させたソース配線3(マスクとして作用する)が配置されていない部分のゲート絶縁膜16が、エッチングにより除去される。
【0069】
▲8▼ 次に、ITO膜をスパッタリング法等の方法を用いて成膜し、このITO膜をフォトリソグラフィー法等の方法でパターン形成することにより、表示電極7および接続電極13を形成する。
【0070】
本実施の形態に係る液晶表示装置では、以上のように、ソース側外部入力端子部5において、ゲート絶縁膜16上に、該ゲート絶縁膜16よりもエッチングされにくい(エッチング速度比がゲート絶縁膜16の1/2〜1/20)のアイランド半導体層11を、ソース配線3端部からさらに端子部コンタクトホール12内に0.5〜10μm延在するように設けたことにより、ソース配線3下のゲート絶縁膜16を順テーパ形状に形成することができる。これにより、接続電極13が段切れ状態になることがないので、ソース配線3と入力端子10とを確実に接続することができる。
【0071】
ここで、例えば、接続電極13をITOで形成した場合、ITOは抵抗が大きいので、もし、アイランド半導体層11の延在された部分のサイズが上記したものよりも大きければ、接続電極13でソース配線3とソース側外部入力端子10との導通を取る際に、余分な抵抗が付加されることになる。つまり、入力された信号は、ソース側外部入力端子10から接続電極13を介してソース配線3へという経路で伝わるのだが、接続電極13を伝わる距離とは、ソース配線3端部から延在した部分のアイランド半導体層11のサイズとなるので、この延在した部分の距離が長すぎるとその分抵抗が付加されることになる。
【0072】
一方、逆にアイランド半導体層11の延在された部分のサイズが上記したものよりも小さいと、アイランド半導体層11がソース配線3によりマスクされてエッチングされなくなるので、その下部に配置されているゲート絶縁膜16が急速に選択エッチングされてしまい、逆テーパ形状状態になってしまう。そのため、接続電極13が段切れ状態となり導通不良が生じる。
【0073】
以上のような理由から、アイランド半導体層11のサイズは、ソース配線3端部からさらに端子部コンタクトホール12内に0.5〜10μm延在するものであることが望ましい。
【0074】
尚、上記では、アイランド半導体層が簡単な形状(図1に示されている形状)の場合について説明している。しかし、アイランド半導体層の形状は、図1に示すものに限らず、図3に示すような、端子部コンタクトホール12の外周全体を覆う(巡らせる)形状(ドーナツ型形状)とすることがより好ましい。この場合、ドーナツ型のアイランド半導体層21上のソース配線22も、該ドーナツ型のアイランド半導体層21と同様の形状に形成される。
【0075】
外部より入力される信号は、ソース側外部入力端子10、接続電極13、ソース配線22の経路で伝わる。上記のようなドーナツ型のアイランド半導体層21では、入力信号が接続電極13を伝わる接続幅(ドーナツ型のアイランド半導体層21の内周23の長さに相当する)が広くなるので、接続抵抗を低下させることができる。つまり、アイランド半導体層21をドーナツ型形状とすることにより、接続抵抗を低くして、ソース配線22とソース側外部入力端子10との良好な導通を実現することができる。尚、アイランド半導体層21の形状を上記のようにドーナツ型とする場合も、図1に示すアイランド半導体層11の形状の場合と同様に、接続電極13が段切れ状態になることを防ぐことができるという効果を奏する。また、アイランド半導体層21は、アイランド半導体層11の形状のみを変化させたものであるので、用いられる材料等はアイランド半導体層11と同じである。
【0076】
また、入力信号が接続電極13を伝わる際に抵抗を低くするためのアイランド半導体層としては、上記のようなドーナツ型のものに限らず、図4に示すような、端子部コンタクトホール12の外周に沿ったU字型のアイランド半導体層24でも構わない。このようなU字型形状のアイランド半導体層24の場合も、ドーナツ型形状の場合と同様の作用効果を実現することができる。尚、U字型の場合も、ソース配線25はアイランド半導体層24と同様の形状(この場合U字型形状)となるように形成される。また、この他、入力信号が接続電極13を伝わる接続幅を広くした四角型形状のアイランド半導体層を用いても、同様の作用効果を得ることができる。
【0077】
アイランド半導体層21が、上記のような端子部コンタクトホール12の外周全体に配置されるドーナツ型形状の場合に、同面積の端子部コンタクトホール12を想定した時、アイランド半導体層21における端子部コンタクトホール12内への延在部分が長すぎると、アイランド半導体層21のフォトリソ欠陥により端子部コンタクトホール12内部のほとんどが該アイランド半導体層21で覆われてしまうという問題が生じる。
【0078】
さらに詳しく説明すると、TFTパネルでは大きさの制限を受けることが多々あり、出来る限り小さい面積でパターンを形成する必要がある場合も多い。この場合、端子部コンタクトホール12を余り大きい面積とすることができない。同面積の端子部コンタクトホール12を考えた場合、アイランド半導体層21の延在部分が適当な長さであれば、図5(b)に示すように十分なアイランド半導体層21の開口部を形成することができるが、アイランド半導体層21の延在部分が長すぎると、図5(a)に示すように十分なアイランド半導体層21の開口部を確保することができず、フォトパターンの欠陥が起こり易くなる。
【0079】
以上のような理由から、アイランド半導体層21の延在部分が長いと、端子部コンタクトホール12形成時のエッチングの際に、ゲート絶縁膜16が端子部コンタクトホール12の内部に残存してしまうため、ソース配線22とソース側外部入力端子10との導通が取れなくなる。
【0080】
さらに、アイランド半導体層21の形状をドーナツ型にする目的は、上述したように、入力信号が接続電極13を伝わる際の接続幅を広くすることである。従ってドーナツ型形状のアイランド半導体層21の内周23の長さが長い程、つまりアイランド半導体層21における端子部コンタクトホール12内部への延在部分が短い程、高い効果が得られることとなる。
【0081】
従って、アイランド半導体層21がドーナツ型形状の場合も、該アイランド半導体層21のサイズは、ソース配線3端部からさらに端子部コンタクトホール12内に0.5〜10μm延在するものであることが望ましい。
【0082】
尚、本実施の形態においては、アイランド半導体層11、21、24として、TFT6の半導体動作層(a−Si層17およびn+ a−Si層18)と同一工程で同時に作製した膜を用いたが、エッチング速度比がゲート絶縁膜16の1/2〜1/20であれば、他の材料からなる膜から形成することも可能である。
【0083】
尚、本実施の形態では、▲7▼の工程でゲート絶縁膜16および保護膜19をエッチング除去する際に樹脂層20をマスクとしているが、この樹脂層20を使用せずに、後の工程で剥離除去するフォトレジスト等を使用しても、同様の効果を得ることができる。
【0084】
また、本実施の形態においては、ソース側外部入力端子部5に、アイランド半導体層11を設ける構成を採用したが、例えば補助容量配線の入力端子部においても同様の構成を採用することにより、同様に接続の信頼性が向上するという効果を得ることができる。
【0085】
また、本実施の形態においては、ソース配線3、22、25やソース側外部入力端子10に対し、エッチングが全くなされない材料を用いたが、エッチング速度がゲート絶縁膜16や保護膜19のエッチング速度の1/5より遅い材料であれば、使用可能である。
【0086】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る液晶表示装置は、絶縁層と配線の接続端部との間に、該絶縁層よりもエッチング速度が遅い材料からなり、上記配線の接続端部よりもコンタクトホール内側に引き出された形状のアイランド状膜が設けられており、上記配線は、上記コンタクトホールの外周からコンタクトホール内に0.5〜10μm延在しているとともに、上記アイランド状膜は、上記配線端部から上 記コンタクトホール内に0.5〜10μm延在している構成である。
【0087】
それゆえ、配線をマスクとするエッチング処理工程において、上記絶縁層のみがエッチングされるのではなく、速度は遅いが上記アイランド状膜もエッチングされるので、上記絶縁層が急激に選択エッチングされることがない。よって、絶縁層のパターン端部を順テーパ形状に形成することができる。これにより、上記端子部と上記配線の接続端部とを上記コンタクトホールを介して接続導電膜にて接続する際に、該接続導電膜が絶縁層のパターン端部で段切れすることがなく、接続の信頼性が向上するという効果を奏する。
【0088】
さらに、本発明に係る液晶表示装置は、上記絶縁層のエッチング除去条件において、上記アイランド状膜は、そのエッチング速度が上記絶縁層のエッチング速度の1/20よりも早く、且つ1/2よりも遅い材料からなる構成とすることが好ましい。
【0089】
それゆえ、より確実に絶縁層のパターン端部を順テーパ形状に形成することができる。これにより、上記端子部と上記配線の接続端部とを上記コンタクトホールを介して接続導電膜にて接続する際に、該接続導電膜が絶縁層のパターン端部で段切れすることを確実に防ぐことができ、接続の信頼性がより向上するという効果を奏する。
【0090】
さらに、本発明に係る液晶表示装置は、上記配線の接続端部が、上記コンタクトホール内側に引き出されている構成とすることが好ましい。
【0091】
それゆえ、上記端子部と上記配線の接続端部とを上記コンタクトホールを介して接続導電膜にて接続する際に、上記配線の接続端部と接続導電膜との接続を確実に行うことができる。これにより、接続導電膜を介した上記端子部と上記配線の接続端部との良好な導通を確実に得ることができるという効果を奏する。
【0092】
さらに、本発明に係る液晶表示装置は、上記絶縁層のコンタクトホールが、上記配線形成後に形成される構成とすることが好ましい。
【0093】
それゆえ、絶縁層のコンタクトホールを例えばエッチングによりパターン形成する場合に、配線をマスクとして使用することができるので、フォトレジストを形成する工程やフォトレジストを剥離除去する工程を別途設ける必要がなくなる。これにより、工程数を削減することができるという効果を奏する。
【0094】
さらに、本発明に係る液晶表示装置は、上記絶縁層のエッチング除去条件において、上記端子部および配線は、そのエッチング速度が上記絶縁層のエッチング速度の1/5よりも遅い材料からなる構成とすることが好ましい。
【0095】
それゆえ、上記端子部および配線は、上記絶縁層をエッチング除去する際にエッチングされることがほとんどないので、端子部および配線に影響を及ぼすことなく絶縁層のコンタクトホールを形成することができる。これにより、接続導電膜にて、端子部および配線を確実に接続させることができるという効果を奏する。
【0096】
さらに、本発明に係る液晶表示装置は、上記アイランド状膜は、上記コンタクトホールの外周部分を覆い、該コンタクトホールの外周形状に沿う形状となるように設けられていることが好ましい。
【0097】
それゆえ、例えばアイランド状膜がコンタクトホールの外周部分を覆うようなドーナツ型形状である場合、入力信号が上記端子部から接続導電膜に伝わる際の接続幅は、つまりはドーナツ型形状のアイランド状膜の内周の長さとなる。従って、アイランド状膜をこのような形状とすることで、入力信号が接続導電膜に伝わる接続幅を広くすることが可能となり、接続抵抗が低減されることになる。これにより、端子部と配線との導通を、さらに良好とすることができる。
【0098】
また、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、絶縁性基板上に、金属膜からなる端子部およびゲート電極を形成する第1工程と、上記端子部およびゲート電極を被覆する絶縁層を形成する第2工程と、上記端子部の接続端部上および上記ゲート電極上に半導体膜およびオーミックコンタクト膜を形成し、該半導体膜およびオーミックコンタクト膜により上記端子部上に、上記絶縁膜よりエッチング速度が遅い材料からなるアイランド状膜を、且つ上記ゲート電極上に薄膜トランジスタの半導体動作層をパターン形成する第3工程と、配線を、該配線の接続端部が上記アイランド状膜上に配置されるように形成する第4工程と、上記配線をマスクとし、上記絶縁層をエッチング除去してコンタクトホールを形成する第5工程と、上記配線と上記端子部とを、上記コンタクトホールを介して接続導電膜により接続する第6工程とを含み、さらに、上記第3工程において、上記アイランド状膜は、配線端部からコンタクトホール内に0.5〜10μm延在するように設けられる方法である。
【0099】
それゆえ、薄膜トランジスタの半導体動作層を形成する工程時に、端子部の接続端部上に、ゲート絶縁膜を介してアイランド状膜を形成することができる。すなわち、アイランド状膜を薄膜トランジスタの半導体動作層と同一工程で形成することができるので、アイランド状膜形成のために工程数を増加する必要がなくなる。これにより、工程数を増加させることなく、容易に、上記端子部と上記配線の接続端部とを接続導電膜を用いて確実に接続させて、接続の信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0100】
なお、アイランド状膜の作用効果については、上述したとおりである。
【0101】
さらに、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、上記第4工程と上記第5工程との間に、上記絶縁層および配線を被覆する保護膜を形成する工程を有し、さらに、上記第5工程において、絶縁層のコンタクトホール形成と同時に、上記保護膜にコンタクトホールを形成する方法とすることが好ましい。
【0102】
それゆえ、配線上に形成される保護膜に、上記配線と上記端子部とを接続するためのコンタクトホールを形成する場合、上記絶縁層のコンタクトホールと同時に形成することが可能となる。これにより、工程数を削減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態における液晶表示装置のTFTアレイ基板の構成を示す平面図であり、(b)は、上記TFTアレイ基板の構成を示す断面図である。
【図2】(a)ないし(d)は、上記TFTアレイ基板の製造工程の概略を示す工程図である。
【図3】上記液晶表示装置において、アイランド半導体層の形状がドーナツ型の場合のTFTアレイ基板の構成を示す平面図である。
【図4】上記アイランド半導体層の形状がU字型である場合の、ソース側外部入力端子部の平面図である。
【図5】(a)は、アイランド半導体層における端子部コンタクトホール内への延在部分の面積が大きい場合を示す説明図であり、(b)は、アイランド半導体層における端子部コンタクトホール内への延在部分の面積が小さい場合を示す説明図である。
【図6】従来の液晶表示装置のTFTアレイ基板の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板(絶縁性基板)
3 ソース配線(配線)
6 TFT(薄膜トランジスタ)
10 ソース側外部入力端子(端子部)
11 アイランド半導体層(アイランド状膜)
11a 下層
11b 上層
12 端子部コンタクトホール(コンタクトホール)
13 接続電極(接続導電膜)
16 ゲート絶縁膜(絶縁層)
17 a−Si層(半導体動作層)
18 n+ a−Si層(半導体動作層)
19 保護膜
21 アイランド半導体層(アイランド状膜)
22 ソース配線(配線)
24 アイランド半導体層(アイランド状膜)
25 ソース配線(配線)
Claims (8)
- 絶縁性基板上に、金属膜からなる端子部と、該端子部上に配置されて、且つコンタクトホールが設けられた絶縁層と、該絶縁層の上部に接続端部が配置され、該絶縁層のエッチングの際にマスクとして作用する金属膜からなる配線とを有し、上記端子部と上記配線の接続端部とが、上記コンタクトホールを介して接続導電膜により接続されている基板を備えた液晶表示装置において、
上記絶縁層と上記配線の接続端部との間に、該絶縁層よりもエッチング速度が遅い材料からなり、上記配線の接続端部よりも上記コンタクトホール内側に引き出された形状のアイランド状膜が設けられており、
上記配線は、上記コンタクトホールの外周からコンタクトホール内に0.5〜10μm延在しているとともに、上記アイランド状膜は、上記配線端部から上記コンタクトホール内に0.5〜10μm延在していることを特徴とする液晶表示装置。 - 上記絶縁層のエッチング除去条件において、上記アイランド状膜は、そのエッチング速度が上記絶縁層のエッチング速度の1/20よりも早く、且つ1/2よりも遅い材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 上記配線の接続端部が、上記コンタクトホール内側に引き出されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 上記絶縁層のコンタクトホールが、上記配線形成後に形成されることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一つに記載の液晶表示装置。
- 上記絶縁層のエッチング除去条件において、上記端子部および配線は、そのエッチング速度が上記絶縁層のエッチング速度の1/5よりも遅い材料からなることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一つに記載の液晶表示装置。
- 上記アイランド状膜は、上記コンタクトホールの外周部分を覆い、該コンタクトホールの外周形状に沿う形状となるように設けられていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか一つに記載の液晶表示装置。
- 絶縁性基板上に、金属膜からなる端子部およびゲート電極を形成する第1工程と、
上記端子部およびゲート電極を被覆する絶縁層を形成する第2工程と、
上記端子部の接続端部上および上記ゲート電極上に半導体膜およびオーミックコンタクト膜を形成し、該半導体膜およびオーミックコンタクト膜により上記端子部上に、上記絶縁膜よりエッチング速度が遅い材料からなるアイランド状膜を、且つ上記ゲート電極上に薄膜トランジスタの半導体動作層をパターン形成する第3工程と、
配線を、該配線の接続端部が上記アイランド状膜上に配置されるように形成する第4工程と、
上記配線をマスクとし、上記絶縁層をエッチング除去してコンタクトホールを形成する第5工程と、
上記配線と上記端子部とを、上記コンタクトホールを介して接続導電膜により接続する第6工程とを含み、
さらに、上記第3工程において、上記アイランド状膜は、配線端部からコンタクトホール内に0.5〜10μm延在するように設けられることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 上記第4工程と上記第5工程との間に、上記絶縁層および配線を被覆する保護膜を形成する工程を有し、
さらに、上記第5工程において、絶縁層のコンタクトホール形成と同時に、上記保護膜にコンタクトホールを形成することを特徴とする請求項7に記載の液晶表示装置の製造方法。
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