JP3760721B2 - 渦電流減速装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両などの摩擦ブレーキを補助する渦電流減速装置、特に磁石支持筒の正逆回動により非制動と制動との切換えを行う渦電流減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
案内筒の内空部に回動可能の磁石支持筒が収容される渦電流減速装置では、磁石支持筒の内周面(軸孔)に、銅などの焼結金属筒に弗素樹脂(P.T.F.E.)と鉛を含浸してなるドライブツシユ(軸受)を圧入したうえ、アルミニウムからなる案内筒のアルマイト処理を施した内筒部(軸部)に外挿して、磁石支持筒を回転しやすくしている。磁石支持筒は流体圧アクチユエータのロツドと連結され、制動位置と非制動位置とに正逆回動される。
【0003】
ドライブツシユはテフロン(登録商標)などの弗素樹脂を主成分とする材料を使用しているので、接触面圧が低かつたり高温になると摩擦係数が増大し、磁石支持筒が作動不良を起こすことがあつた。つまり、弗素樹脂系のドライブツシユは接触面圧が低いと摩擦係数が大きくなり、接触面の微小な範囲で摩擦係数が大きいと接触面の温度も上昇する。さらに、制動時の制動ドラムからの渦電流による熱の影響を受けて、雰囲気温度が一層高くなると、接触面の摩擦係数が大きくなり、磁石支持筒の円滑な作動を妨げる。
【0004】
磁石支持筒の固着についての実験結果によれば、制動中の高温下でアルミニウムなどからなる内筒部が熱膨張すると、ドライブツシユとの隙間が狭くなり、局部的な摩耗部分はプラスチツクフロー(軟化溶融)になつて周方向へ押し出され、狭い隙間へ押し込まれる。やがて制動ドラムの回転速度が減じると、プラスチツクフローの凝固が始まり、摩擦係数が異常に大きくなり、プラスチツクフローが凝固したままになると、磁石支持筒が固着するに至る。ここで重要なことは、銅などの焼結金属筒に弗素樹脂(P.T.F.E.)と鉛を含浸してなるドライブツシユは、接触面圧が低い摩擦領域では、弗素樹脂が弾性体として働き、弾性的摩擦特性を示すが、接触面圧が高い摩擦領域では、下地の焼結金属の塑性的摩擦特性に移行するものと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上述の問題に鑑み、ドライブツシユの摩擦特性を考慮し、案内筒の内筒部の外周面に対する、磁石支持筒の内周面に圧入したドライブツシユの接触面圧を高くするとともに、接触面付近の熱負荷を軽減するようにした渦電流減速装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の構成は回転軸に結合した制動ドラムと、該制動ドラムの内部にあつて車体などの非回転部分に取り付られ、断面長方形の内空部を有する非磁性体からなる案内筒と、該案内筒の内空部に収容した少くとも1つの可動の磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に結合した多数の磁石と、前記案内筒の外筒部の前記磁石と相対向する位置に多数の強磁性体とを配設し、前記磁石からの磁界に基づく渦電流により前記制動ドラムに制動力を発生させる渦電流減速装置において、前記可動の磁石支持筒の内周面に樹脂系のドライブツシユを結合する一方、前記案内筒の内筒部の外周面に周方向等間隔に、前記ドライブツシユを支持する多数の鋼板を結合したことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の構成は回転軸に結合した制動ドラムと、該制動ドラムの内部にあつて車体などの非回転部分に取り付られ、断面長方形の内空部を有する非磁性体からなる案内筒と、該案内筒の内空部に収容した少くとも1つの可動の磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に結合した多数の磁石と、前記案内筒の外筒部の前記磁石と相対向する位置に多数の強磁性体とを配設し、前記磁石からの磁界に基づく渦電流により前記制動ドラムに制動力を発生させる渦電流減速装置において、前記可動の磁石支持筒の内周面に樹脂系のドライブツシユを結合する一方、前記案内筒の内筒部の外周面に鋼製筒体を鋳込みまたは外嵌結合し、該鋼製筒体の外周面に溝またはくぼみを設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明ではアルミニウムからなる断面長方形の内空部を有する案内筒の内筒部に対し、樹脂系のドライブツシユを介して可動の磁石支持筒を回動可能に支持する。樹脂系のドライブツシユは接触面圧がある程度高くないと、摩擦係数が高い状態にあり、局部的な摩擦部分の熱により高温(250℃)になると、急激に摩擦係数が高くなり、磁石支持筒の正逆回動による制動と非制動との切換えが困難になる。特に、案内筒の表面にアルマイト処理を施すと断熱効果が高められ、温度の上昇を抑えにくい。
【0009】
そこで、本発明ではアルミニウム鋳物からなる案内筒の表面にアルマイト処理を施さないで、磁石支持筒を支持する案内筒の内筒部の外周面に鋼製筒体を鋳込むか圧入する。鋼製筒体の外周面に溝またはくぼみを設け、磁石支持筒の内周面に圧入した樹脂系のドライブツシユとの接触面圧(摩擦面圧)を高くする。溝やくぼみは周方向に分断された適宜の形状のものでよく、鋼製筒体にプレス加工するか、案内筒に鋳込む際に形成する。また、鋳込んだ後に機械加工によりくぼみや溝を付けてもよい。
【0010】
【実施例】
図1は本発明による渦電流減速装置の正面断面図、図2は同側面断面図である。本発明による渦電流減速装置は例えば車両用変速機の出力回転軸1に結合される導体からなる制動ドラム7と、制動ドラム7の内部に配設される非磁性体からなる案内筒10と、案内筒10の断面長方形の内空部37に収容した可動の磁石支持筒14と回止めピン13により固定された不動の磁石支持筒14Aとを備えている。制動ドラム7はボス5のフランジ部5aを、駐車ブレーキの制動ドラム3の端壁と一緒に、回転軸1にスプライン嵌合した取付フランジ2に重ね合され、かつ複数のボルト4とナツトにより締結される。ボス5から放射状に延びる多数のスポーク6に、冷却フイン8を備えた制動ドラム7の基端が結合される。
【0011】
断面長方形をなす案内筒10は例えば断面C字形の筒体に、環状板からなる端壁11を結合して構成される。案内筒10は適当な手段により例えば車両用変速機の歯車箱に固定される。案内筒10の外筒部10aに周方向等間隔に設けた多数の開口25に、周縁に抜止め突条15cを備えた長方形の強磁性体(ポールピース)15が結合される。好ましくは、強磁性体15は案内筒10の成形時鋳込まれる。また、鋳込みでなく、溶接でにより磁性体を結合してもよいし、強磁性体と非磁性体(弱磁性体でもよい)の複合材(ステンレスなど)でもよい。
【0012】
磁性体からなる磁石支持筒14は、案内筒10の内空部37にあつてドライブツシユ26により正逆回動可能に内筒部10bに支持される。磁石支持筒14は外周面に各強磁性体15に対向する磁石24を、強磁性体15に対する極性が周方向に交互に異なるように結合される。磁性体からなる磁石支持筒14Aは案内筒10の内空部37にあつて内筒部10bに固定され、磁石支持筒14と同様に、磁石支持筒14は外周面に各強磁性体15に対向する磁石24を、強磁性体15に対する極性が周方向に交互に異なるように結合される。図示してないが、磁石支持筒14の左端壁から軸方向へ突出する突壁部が内空部37において、案内筒10の左端壁と一体のアクチユエータ20の、シリンダ18に嵌合するピストンから突出するロツドに連結される。
【0013】
図2に示すように、磁石24から制動ドラム7へ向う(この逆も同じ)磁束密度が、強磁性体15の中央部分(制動ドラム7の回転方向(矢印y)の中央部分)で最大になるように、制動ドラム7の内周面に対向する強磁性体15の外面の面積が、磁石24に対向する内面の面積よりも狭く構成してもよい。この場合、強磁性体15の前面15aは途中から外面に向つて制動ドラム7の回転方向(矢印y)後方へ傾斜される。同様に、強磁性体15の後面15bは途中から外面に向つて制動ドラム7の回転方向前方へ傾斜される。
【0014】
図1に示すように、ドライブツシユ26の摩耗により発生する摩耗粉を貯留するために、ドライブツシユ26の両端側に周方向に延びる溝28と溝29が設けられる。各溝28,29は環状溝であつてもよいが、磁石支持筒14はアクチユエータ20により磁石24の配列ピツチだけ正逆回動されるものであるから、磁石支持筒14の上半部分では内筒部10bの外周面に溝28,29を設け、磁石支持筒14の下半部分では磁石支持筒14の内周面に溝28,29を設けるのが好ましい。なお、この環状溝はなくてもよい。
【0015】
図3に示すように、本発明によれば可動の磁石支持筒14が支持される部分(幅s)、即ち案内筒10の内筒部10bの外周面に環状溝32を設け、環状溝32の内部に周方向に分断された多数の鋼板33aを結合して溝39を区画し、鋼板33aの外表面に、磁石支持筒14に圧入した樹脂系のドライブツシユ26を支持するようにしたものである。溝32は案内筒10を鋳造する時に一体に成形し、溝32の表面は鋳肌のままとし、アルマイト処理をしなくてもよい。これにより、案内筒10の樹脂系のドライブツシユ26を支持する支持面積が狭くなり、それだけ支持面積ないし摩擦面積が狭くなるので接触面圧が高くなり、鋼板33aに対する樹脂系のドライブツシユ26の摩擦係数が小さくなり、磁石支持筒14の円滑な正逆回動による制動と非制動との切換動作が得られる。多数の鋼板33aはアルミニウムから案内筒10を鋳造する際に、一体的に鋳込むのが好ましい。この時、鋼板33aと溝39の軸方向長さは不動の磁石支持筒14Aを支持する部分まで、すなわち全幅に跨つて配設してもよい。
【0016】
周方向に分断されない鋼板つまり鋼製筒体33を、アルミニウムからなる案内筒10の内筒部10bに外嵌する場合には、鋼製筒体33の外周面に周方向等間隔に多数の軸方向の溝39を設けるのが好ましい。図4に示すように、鋼製筒体33に設ける溝39は制動ドラム7の回転軸と平行ではなく、斜めに溝39を設けることができる。
【0017】
図5に示す実施例は、鋼製筒体33に周方向等間隔に断面長方形、三角形、楕円形などのくぼみ39aを設けるか、開口を打ち抜いたものを、内筒部10bの環状溝32へ圧入したものである。
【0018】
図6に示す実施例は、鋼製筒体33の外周面に、周方向に延びる溝すなわち環状溝34を設け、鋼製筒体33を内筒部10bの外周面に設けた環状溝32へ鋳込んだものである(なお、環状溝34は複数設けてもよい)。内筒部10bを2分する周方向の境界線31の左側に、可動の磁石支持筒14が、右側に不動の磁石支持筒14Aがそれぞれ支持される。
【0019】
非制動時、図1に示すように、磁石支持筒14,14Aの軸方向に並ぶ2つの磁石24,24Aは、共通の強磁性体15に全面的に対向する極性が互いに逆になつている。この時、2つの磁石24,24Aは各強磁性体15と磁石支持筒14,14Aとの間に、短絡的磁気回路wを形成し、制動ドラム7に磁界を及ぼさない。制動時、図2に示すように、軸方向に並ぶ磁石24,24A(磁石24Aは図1を参照)は強磁性体15に対向する極性が同じになり、強磁性体15を経て制動ドラム7に磁界を及ぼす。この時、各磁石24,24Aは制動ドラム7と磁石支持筒14,14Aとの間に、磁気回路zを形成する。回転する制動ドラム7が磁界を横切る時、制動ドラム7に渦電流が流れ、制動ドラム7は制動トルクを受ける。
【0020】
図10に示すように、銅などの焼結金属に弗素樹脂(P.T.F.E.)と鉛を含浸してなるドライブツシユ26は、接触面圧が低い摩擦領域では、弗素樹脂が弾性体として働き、弾性的摩擦特性を示し、摩擦係数が大きいが、接触面圧が高い摩擦領域では、下地の焼結金属筒の塑性的摩擦特性に移行し、摩擦係数は小さく、ほぼ一定の値を示す。本発明では案内筒10の内筒部10bの外周面に、幅の広い溝39を設けることにより、接触面積が狭くなるので、内筒部10bに対するドライブツシユ26の接触面圧が高くなり、摩擦係数が小さくなり、発熱が抑えられるとともに、溝またはくぼみ39aの存在により接触面付近の熱負荷が軽減され、磁石支持筒14の円滑な動作が保証される。
【0021】
上述の実施例では、可動の磁石支持筒と不動の磁石支持筒を備え、両者の回転差動により制動と非制動の切り換えを行う形式の渦電流減速装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、単一の磁石支持筒の正逆回動により制動と非制動の切り換えを行う形式の渦電流減速装置にも適用できる。
【0022】
図7,8に示す実施例では、案内筒10の内空部に単一の磁石支持筒14を正逆回動可能に支持し、磁石支持筒14の周方向に並ぶ2つの磁石24が共通の強磁性体15に部分的に対向する非制動位置と、1つの磁石24が強磁性体15に全面的に対向する制動位置とに切り換えるものである。この形式の渦電流減速装置では、当然のことながら鋼製筒体33または周方向に分断された鋼板33aは、内筒部10bの全幅に亘つて配設される。この場合、軸方向溝39、くぼみまたは開口39a、環状溝34は、軸方向に間隔を存して複数列設けるのが好ましい。他の構成は図1,2に示すものと同様である。
【0023】
図9に示す実施例では、回転軸に結合した制動ドラム7の内部に、非磁性体からなりかつ断面長方形の内空部を有する案内筒10を配設し、案内筒10の外筒部10aに周方向等間隔に多数の強磁性体15を配設し、案内筒10の内空部に正逆回動可能に配設した磁性体からなる磁石支持筒14の外周面に、各強磁性体15に2つずつ対向しかつ強磁性体15に対する極性が周方向に2つごとに異なるように磁石24を結合し、異極性の2つの磁石24が各強磁性体15に全面的に対向する非制動位置と、同極性の2つの磁石24が各強磁性体15に全面的に対向する制動位置とに、磁石支持筒14をアクチユエータ20により正逆回動して切り換えるものである。磁石支持筒14の内周面に樹脂系のドライブツシユが結合される。一方、磁石支持筒14を支持する内筒部10bには1つまたは複数の環状溝32が設けられ、環状溝32に多数の鋼板を周方向等間隔に結合して周方向に寸断された溝39が形成される。環状溝32に鋼製筒体33を外嵌支持し、鋼製筒体33の外周面に周方向等間隔に多数の溝39、くぼみまたは開口39aが設けられるか、環状の溝39が設けられる。
【0024】
【発明の効果】
本発明は上述のように、回転軸に結合した制動ドラムと、該制動ドラムの内部にあつて車体などの非回転部分に取り付られ、断面長方形の内空部を有する非磁性体からなる案内筒と、該案内筒の内空部に収容した少くとも1つの可動の磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に結合した多数の磁石と、前記案内筒の外筒部の前記磁石と相対向する位置に多数の強磁性体とを配設し、前記磁石からの磁界に基づく渦電流により前記制動ドラムに制動力を発生させる渦電流減速装置において、前記可動の磁石支持筒の内周面に樹脂系のドライブツシユを結合する一方、前記案内筒の内筒部の外周面に多数の鋼板を結合するか鋼製筒体を外嵌結合し、該鋼製筒体の外周面には溝またはくぼみを設けたので、鋼製筒体が樹脂系ドライブツシユと摩擦接触する面積が狭くなり、それだけ摩擦面の面圧が高くなり、摩擦面の摩擦係数を低くすることができる。その結果、摩擦面の発熱が抑えられ、磁石支持筒の正逆回動による制動と非制動の円滑な切換操作が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される渦電流減速装置の非制動時の正面断面図である。
【図2】同渦電流減速装置の制動時の側面断面図である。
【図3】同渦電流減速装置の案内筒の内筒部を示す斜視図である。
【図4】同渦電流減速装置の案内筒の内筒部に外嵌される鋼製筒体の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】同渦電流減速装置の案内筒の内筒部の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】同渦電流減速装置の案内筒の内筒部の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明が適用される他の渦電流減速装置の正面断面図である。
【図8】同渦電流減速装置の非制動時の側面断面図である。
【図9】本発明が適用される他の渦電流減速装置の非制動時の側面断面図である。
【図10】渦電流減速装置の磁石支持筒の回転支持部の摩擦特性を表す線図である。
【符号の説明】
1:回転軸 6:スポーク 7:制動ドラム 10:案内筒 10a:外筒部 10b:内筒部 14:磁石支持筒 14A:磁石支持筒 15:強磁性体 20:アクチユエータ 24:磁石 24A:磁石 26:ドライブツシユ 32:環状溝 33:鋼製筒体 39:溝 39a:くぼみ

Claims (4)

  1. 回転軸に結合した制動ドラムと、該制動ドラムの内部にあつて車体などの非回転部分に取り付られ、断面長方形の内空部を有する非磁性体からなる案内筒と、該案内筒の内空部に収容した少くとも1つの可動の磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に結合した多数の磁石と、前記案内筒の外筒部の前記磁石と相対向する位置に多数の強磁性体とを配設し、前記磁石からの磁界に基づく渦電流により前記制動ドラムに制動力を発生させる渦電流減速装置において、前記可動の磁石支持筒の内周面に樹脂系のドライブツシユを結合する一方、前記案内筒の内筒部の外周面に周方向等間隔に、前記ドライブツシユを支持する多数の鋼板を結合したことを特徴とする渦電流減速装置。
  2. 回転軸に結合した制動ドラムと、該制動ドラムの内部にあつて車体などの非回転部分に取り付られ、断面長方形の内空部を有する非磁性体からなる案内筒と、該案内筒の内空部に収容した少くとも1つの可動の磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に結合した多数の磁石と、前記案内筒の外筒部の前記磁石と相対向する位置に多数の強磁性体とを配設し、前記磁石からの磁界に基づく渦電流により前記制動ドラムに制動力を発生させる渦電流減速装置において、前記可動の磁石支持筒の内周面に樹脂系のドライブツシユを結合する一方、前記案内筒の内筒部の外周面に鋼製筒体を鋳込みまたは外嵌結合し、該鋼製筒体の外周面に溝またはくぼみを設けたことを特徴とする渦電流減速装置。
  3. 複数の前記溝またはくぼみを前記鋼製筒体に周方向等間隔に設けた、請求項2に記載の渦電流減速装置。
  4. 前記溝は前記鋼製筒体の周方向に延びる少くとも1つの環状溝である、請求項2に記載の渦電流減速装置。
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