JP3760525B2 - 印刷装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホスト装置から受信した印刷データに基づいて生成した印刷イメージデータを格納する格納手段を備えた印字装置に関し、特に、当該格納手段に格納された印刷イメージデータを用いて複数回の印刷処理を行う印刷装置に関する。従って、本発明は、伝票類に印刷を行うPOSまたはECR用の印刷装置に特に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるターミナルプリンタは、ホスト装置、例えばホストコンピュータからキャラクタコードや、図形データとして送信された印刷データを、所定量、例えば1ページまたは1行単位で印刷イメージデータに展開し、その格納手段であるイメージバッファに格納している。キャラクタコードから印刷イメージデータへの展開は、通常は、キャラクタジェネレータを参照することによって行われており、また、図形データの展開は、所定の描画アルゴリズムを用いて行われている。また、イメージバッファへの展開位置は、印刷データに先だって受信した位置データに応じて決定する。これらの処理は、データ量が多いほど、多くの時間を要するのである。そして、印刷イメージデータへの展開が終了したら、通常はホストコンピュータからの制御データ、例えば印刷実行コマンドに応じて、このデータを上記の所定量単位に印刷するのである。
【0003】
従来のプリンタにおいては、印刷処理の終了した印刷イメージデータは、イメージバッファから消去される。ここで、印刷処理とは、いわゆる印刷命令の実行をいい、例えば同一の印刷を複数枚の記録媒体に行う印刷命令があった場合には、そのすべての記録媒体への印刷をいう。また、消去とは、イメージバッファに印刷イメージデータがなくなる状態をいい、新たな印刷イメージデータをいわゆる上書きすることではない。印刷終了後イメージバッファを消去する理由は、次にホストコンピュータから受信した印刷データを上書きしても、元の印刷イメージデータがすべて書き換えられるとは限らないからである。すなわち、新たな印刷データが、イメージバッファの一部にしか対応しない場合には、残りの部分には先の印刷イメージデータが依然として存在しており、印刷イメージデータが先のものと重畳されてしまうのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のプリンタにおいては、同一または一部分のみが異なる印刷を複数の記録媒体に繰り返して行いたい場合や、同一または一部分のみが異なる印刷行を同一の記録紙に繰り返して行いたい場合に問題があった。すなわち、従来のプリンタは、印刷処理が終了するとイメージバッファから印刷イメージデータを消去してしまうので、このような場合にはすべての印刷データをホストコンピュータから再度送信しなければならず、また、その印刷データに基づいて再度印刷イメージデータを展開しなければならない。このため、このような場合の処理時間が大きく、従っていわゆるスループットが低かった。
【0005】
近年POS/ECR市場においては特にプリンタに対するスループット向上が求められている。従って、プリンタには、ホストコンピュータが印字データを送信してから印字開始までの時間をできるだけ短く、つまりは、印字イメージデータの形に展開する時間を短くすること、そして、ホストコンピュータに同じ印字データを重複して送らせないことが求められているのである。
【0006】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、同一または一部分のみが異なる印刷を繰り返し行う場合でも、高スループット印字を実現可能なプリンタを提供するとともに、ホストコンピュータの負担を軽減し、使用者に使いやすいプリンタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の印刷装置は、ホスト装置から受信した印刷データに基づく印刷イメージデータを指定された位置に格納する格納手段と、ホスト装置から受信した制御データに対応して、格納手段に格納されている印刷イメージデータに基づいて記録媒体に対して印刷処理を行う印刷手段とを備えた印刷装置において、制御データに対応して、印刷処理の行われた印刷イメージデータを格納手段から消去するか否かを選択的に実行する第1の消去手段と、格納手段の一部または全部の領域を指定する領域指定手段と、領域指定手段によって指定された格納手段の前記領域に対し消去処理を行う第2の消去手段とを有し、制御データが第1の制御データの場合、印刷手段が印刷処理を行った後に、第1の消去手段は消去処理を実行し、制御データが第2の制御データの場合、印刷手段が印刷処理を行った後に、第1の消去手段は消去処理を実行せず、制御データが第3の制御データの場合、領域指定手段は格納手段の一部または全部の領域を指定し、制御データが第4の制御データの場合、第2の消去手段は領域指定手段によって指定された格納手段の領域に対し消去処理を行う、ことを特徴とする。
【0008】
これにより、第1の消去手段は、ホスト装置から受信した制御データに対応して、選択的に印刷処理の終了した印刷イメージデータをその格納手段から消去するので、その印刷イメージデータを再度使用する場合には、ホスト装置は、制御データを用いて、その消去を行わないようにすることができる。また、先の印刷イメージデータを使用しない場合には、ホスト装置は、制御データを用いて、その消去を行わせることができる。
【0010】
また、印刷処理を命じる制御データで、印刷処理後の印刷イメージデータの消去処理の実行、不実行を指定することができるので、当該指定処理が極めて容易になる。
【0011】
更に、第3の制御データおよび第4の制御データにより、印刷処理が終了した印刷イメージデータの一部の領域を指定して消去することができるので、容易に当該部分を書き換えて新たな印刷イメージデータを構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面に従って説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施例にかかるプリンタの機能をあらわすブロック図である。ホスト装置1は様々な情報処理を行う汎用の情報処理装置であって、情報処理の結果に対応した所望の印刷処理を行わせるべく、印刷データ及び制御データを含むデータ2をインタフェース信号線を介してプリンタ3のデータ受信手段4に送信する。プリンタ3はデータ受信手段4、印刷イメージデータ生成手段5、第1消去手段6、格納手段7及び印刷手段8から構成されている。なお、制御データとはプリンタを制御するためのデータであり、制御コマンド及びそのパラメータを含むものである。以下、単にコマンドと呼ぶ。
【0014】
データ受信手段4はホスト装置1から送信されたデータ2を受信し、コマンド11と印刷データ12との弁別、更にはコマンド11の解釈を行う。そして、印刷データ12は印刷イメージデータ生成手段5へ、コマンド11はそれぞれのコマンド11に対応する処理手段(5、6、8)へと送信される。
【0015】
印刷イメージデータ生成手段5はデータ受信手段4から受信した印刷データ12に基づいて印刷イメージデータ13を生成し、格納手段7に送る。具体的には、印刷データとして与えられるキャラクタコードを不図示のキャラクタジェネレータに与え、その出力である文字パタンを、やはり印刷データ12として与えられる印刷位置データに応じて生成した所定の位置情報とともに、格納手段7に送信するのである。
【0016】
格納手段7は印刷イメージデータ生成手段5から送られた印刷イメージデータ13を上記の位置情報に基づいて所定の位置に格納する。また、後述する印刷制御部8からの読み出し要求15に対応して印刷イメージデータ13を送出する。更に、第1消去手段6からの消去要求16に対応して格納している印刷イメージデータ13を消去する。上述したとおり、ここでいう消去はいわゆる上書きを含まず、消去と同時に印刷イメージデータが格納されることはない。
【0017】
印刷制御部8は印刷処理コマンド11aに対応して、格納手段7に印刷イメージデータの読み出し要求15を行い、格納手段7の所定の位置から読み出した印刷イメージデータ13を記録媒体上の、その所定位置に対応した位置に印刷する。なお、記録媒体上の所定位置に印刷を行うためには、印刷ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させる機構が用意されているが、周知の構成であるため、説明を省略する。
【0018】
第1消去手段6は印刷制御部8からの格納手段への読み出し要求15を参照して格納手段内の印刷イメージデータ13が印刷処理のために読み出されたことを検出する。そして、読み出しが検出された場合には、データ受信手段4からの消去モード選択コマンド11cに応じて、格納手段7に消去要求16を出力する。すなわち、消去モード選択コマンド11cによって消去が禁止されていれば、消去要求16は出力されないが、このコマンドによって消去が許可されていれば、消去要求16が出力されるのである。なお、消去要求16は、格納手段7のすべての印刷イメージデータ13が読み出された後に出力されてもよいし、一部の印刷イメージデータが読み出されたときにそのデータの位置を指定して出力されてもよい。
【0019】
次に、本実施例のプリンタの回路構成を説明する。図2は本実施例のプリンタの回路の構成を示すブロック図である。プリンタ3の制御回路はホスト装置1と通信するためのインタフェース20、入出力ポート24を介して印刷機構25の電気、電子素子を制御し、及び状態を検出する中央処理装置(以下、CPUと称する)21、CPUの動作シーケンスを定めるプログラムを格納したROM22及び格納手段7の一部を構成するRAM23とから構成されている。
【0020】
本例においては上述の図1の機能ブロックはほとんどがCPU21を用いて実現されている。すなわち、データ受信手段4はインタフェース20及びCPU21から、印刷イメージデータ生成手段はキャラクタジェネレータを格納したROM22及びCPU21から、格納手段7はいわゆるイメージバッファが含まれているRAM23及びCPU21から、第1消去手段はCPU21から、そして印刷制御部はCPU21、入出力ポート24及び印刷機構25から、それぞれ構成されている。
【0021】
以下、図3及び図4を用いてCPU21の各機能ブロックにおける動作を説明する。図3はCPU21による処理の概略を示すフローチャートである。S1においてプリンタに電源が投入され、プリンタ全体の初期化が行われる。すなわち、CPU21の初期化に続いて制御回路の故障確認、例えば印刷ヘッドのホームポジションへの移動などの印刷機構25の初期化、印刷イメージデータを格納すべきRAM23の初期化及びホスト装置へのレディー状態の通知等が行われる。なお、この処理は不図示のリセットスイッチの操作によるリセットの際にも実行される。
【0022】
次にS2において受信バッファにデータ2があるか否かがチェックされる。受信バッファはインタフェース20に内蔵されており、ホスト装置1との間の所定の通信手順に従って受信したデータが格納されている。なお、本例では、ホスト装置との間のインタフェースはRS−232Cを用いている。受信バッファにデータ2がない場合にはS2へループし、ある場合にはS3においてこれを取得する。そして、取得したデータ2をS4において解析し、印刷データ12とコマンド11とに弁別する。また、後述するように、S6においてコマンド11を更に解析するが(S41、S42)、ここまでの処理は図1の機能ブロックにおけるデータ受信手段4を構成する。
【0023】
S4のデータ解析において、印刷データ12と判断された場合にはS5において印刷イメージデータ13の生成及び格納を行う。当該処理は機能ブロックにおける印刷イメージデータ生成手段5及び格納手段7の一部を構成する。
【0024】
次に図8を用いて当該処理の例を説明する。図8は本発明の実施例において印刷イメージデータの格納状態を示す図である。図中7aはイメージバッファであり、RAM23内に設けられている。このイメージバッファ7a上に印刷データである文字のビットパターンを展開していく様子を説明する。
【0025】
図8はホスト装置1から、「A、B、C、D、E、LF、F、G、H、I、J、LF、K、L、M、N、O、LF、P、Q、R、S、T、LF、U、V、W、X、Y、LF、Z、0、0、0、3」と送られてくる印字データ及び書式制御コードをイメージバッファ7a上に展開した結果を示している。ここで「LF」は、改行を表す書式制御コードで、16進表記で0AHで示される。この実施例では、ホストコンピュータから合計35バイト(印字データ30バイト、書式制御コード5バイト)のデータが送られて来たことになる。
【0026】
図4はS6におけるコマンド11の処理をあらわすフローチャートである。S41においてコマンド11が印刷コマンド11aか否かが判断される。印刷コマンド11aでなかった場合には、S42において更に消去モード選択コマンド11cか否かが判断される。消去モード選択コマンド11cでなかった場合には、S45においてさらなるコマンド解析及びその処理、例えば記録媒体のプリンタへのローディングが行われる。
【0027】
一方、S42において、消去モード選択コマンドであると判断された場合には、その選択に応じて消去モードが設定される。本例においては消去を行わないモードの場合には消去禁止フラグをセットし、消去を行うモードが選択された場合には、このフラグがリセットされる。なお、この消去禁止フラグは後述する印刷処理S46の終了後にS47において参照される。
【0028】
さて、S41において印刷コマンドであると判断された場合には、S46において印刷処理が行われる。当該印刷処理は機能ブロックにおける印刷制御部8の一部をなしている。印刷処理においては概略上述の処理が行われるが、周知の処理であるため、詳細な説明を省略する。
【0029】
印刷処理S46が終了すると、S47において前述の消去禁止フラグの状態が調べられる。そして、消去禁止フラグがリセット状態、すなわち消去を行うモードが選択されていたら、S48において、RAM23に設けられているイメージバッファをクリアする。S42からS44、及びS47は機能ブロックにおける第1消去手段6を構成している。また、S48は格納手段7の機能に含まれている。
【0030】
このように、消去モードを選択できるように構成したので、消去禁止モードを選択した後に印刷コマンドを送信することにより、一度送信し、印刷イメージデータに展開したデータを消去せずに、複数回の印刷処理において使用することができる。また、新たな印刷データに更新する場合には、これに先だって実行される印刷処理において、消去許可モードを選択した後に印刷コマンドを送信することにより、あらかじめ、イメージバッファをクリアしておくことができる。従って、印刷が必要な部分の印刷データを送信するだけで、ノイズのない印刷が可能となる。
【0031】
次に、図5及び図6を用いて本発明の第2の実施例を説明する。図5は本発明の第2の実施例の機能ブロック図である。本例においてはデータ受信手段4において2種類の印刷コマンド11a及び11dが弁別され、印刷制御部8及び第1消去手段6に入力されており、第1の実施例において用いられていた消去モード選択コマンド11cは廃止されている。
【0032】
印刷制御部8は上記の2種類の印刷コマンドのいずれに対しても同様の印刷処理を行う。すなわち、格納手段7に印刷イメージデータの読み出し要求15を行い、格納手段7の所定の位置から読み出した印刷イメージデータ13を記録媒体上の、その所定位置に対応した位置に印刷する。
【0033】
本例が第1の実施例と異なる点は、第1消去手段の動作にある。すなわち、第1消去手段は印刷コマンド11a(後述するコマンドコード「FF」に対応する)に対しては消去許可モードの設定を行い、印刷コマンド11d(後述するコマンドコード「ESC FF」に対応する)に対しては消去禁止モードの設定を行うのである。以下、図6に従って詳細に説明する。
【0034】
図6は、図3に示す本発明の実施例におけるCPUの概略動作をあらわすフローチャート中、S6に相当するコマンド処理をあらわすフローチャートである。S61において印刷コマンドか否かがチェックされる。印刷コマンドでなければ、S62においてそれぞれのコマンドに対応する処理が行われる。例えば、後述するイメージバッファ領域指定コマンド(ESC W)やイメージバッファクリアコマンド(CAN)はここで実行される。
【0035】
S61で印刷コマンドであると判断されるとS63において2種類の印刷コマンドの内のどちらのコマンドかが調べられる。印刷コマンド11dであった場合、すなわちコマンドコードが「ESC FF(16進表記では、1BH 0CH)」であった場合にはS64において印刷処理が行われるが、その終了後にイメージバッファのクリアは行われない。すなわち、消去禁止モードとなるのである。一方、S63において印刷コマンド11a、すなわちコマンドコード「FF(16進表記では、0CH)」の場合にはS65の印刷処理の終了後にS66においてイメージバッファのクリアが行われる。
【0036】
このように、コマンドコード「FF」による印刷では、例えば1ページ分の印刷データを印刷した後、イメージバッファ7aをクリアするので、1ページ毎に違った印字をしたいときに、この印刷コマンドを使うと上述のように、少ない印刷データの送信及び展開処理で、ノイズのない印刷結果を得ることができる。
【0037】
一方、制御コード「ESC FF」による印刷では、制御コード「FF」による場合と同様に、1ページ分のデータを印刷するが、印刷処理の後、イメージバッファ7aをクリアしない。つまり、このコマンドは、同一の印刷を複数枚必要なときに使用するコマンドで、必要な枚数分だけホスト装置1から制御コード「ESC FF」を送ってもらえば、印刷イメージデータは、すでにイメージバッファ上に展開されているので、ホスト装置1から印刷データを送ってもらう必要も、プリンタ3側で印刷イメージデータを作成する必要もない。
【0038】
次に、図7及び図8を参照して本発明の第3の実施例を説明する。図7は本発明の第3の実施例の機能ブロック図である。第1の実施例の機能ブロック図に領域指定手段9及び第2消去手段10が追加されている。
【0039】
領域指定手段9はデータ受信手段4が弁別したコマンド11eに従って格納手段7のイメージバッファ7a中の領域を指定し、指定領域18を第2消去手段10に出力する。第2消去手段10はデータ受信手段4が弁別したコマンド11fに対応して、指定領域18に対応するイメージバッファ7a内の領域の消去要求を格納手段7に出力する。なお、消去要求17は消去要求16と異なり、印刷処理の前後を問わず出力される。これにより、印刷処理に先立ってイメージバッファの一部を消去し、書き換えることが可能となる。以下、図8を用いてその書き換え動作について詳細に説明する。
【0040】
例えば、最終行の「3」という印字データを「4」、「5」とカウントアップして印刷する場合を考える。従来であれば、1ページ印字する度にメモリを初期化して、ホストコンピュータから、「A、B、C、D、E、LF、F、G、H、I、J、LF、K、L、M、N、O、LF、P、Q、R、S、T、LF、U、V、W、X、Y、LF、Z、0、0、0、4、FF」と、印刷データ及び書式制御コードを再度送ってもらわねばならない。これは、ホスト装置がデータを送信するのにも時間が掛かるし、また、印刷データの展開にも時間が掛かり、非効率的である。
【0041】
本例のプリンタにおいては、
ABCDE
FGHIJ
KLMNO
PQRST
UVWXY
Z0003
を印字した後、ホストコンピュータから図中14の斜線部分を選択する制御コマンド「ESC W x、y、△x、△y」を送ってもらい、続いて、制御コマンド「CAN」によって、選択されている斜線部分の領域をクリアする。
【0042】
ここで、「ESC W」は、領域を設定する制御コマンドで、16進表記で「ESC」は1BH、「W」は57Hである。「x、y、△x、△y」は、コマンド「ESC W」のパラメータで「x、y」は、それぞれ設定する領域の水平方向、垂直方向の座標、「△x、△y」は、それぞれ設定する領域の水平方向、垂直方向の大きさを表す。このコマンドの処理は、機能ブロックにおける領域指定手段に相当する。
【0043】
また、「CAN」は設定されている領域内をクリアするコマンドで、16進表記で18Hである。このコマンドの処理は機能ブロックの第2消去手段に相当するものである。
【0044】
そして領域内をクリアした後、ホストコンピュータから印字データである「4」及びその印刷すべき位置の情報を送ってもらえば、1文字、イメージバッファ7a上に展開するだけでカウントアップ印刷が可能となる。これらの操作を繰り返せば、最終行の「3」という印字データを「4」、「5」とカウントアップして印刷する場合でも、必要最小限のデータ送信と印刷データの展開を行えばよいので、高スループットのプリンタを提供することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上述べた様に本発明のプリンタによれば、ホストコンピュータから送信されてくる1ページ分に相当する印刷データを印刷イメージデータに展開し印刷した後、同一の印刷イメージデータあるいは部分的に修正・追加したイメージデータを用いて再度印刷処理を行うことが可能となり、高スループットのプリンタを提供するとともに、ホストコンピュータの負担を軽減し、使用者に使いやすいプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例にかかるプリンタの機能をあらわすブロック図である。
【図2】本発明の実施例のプリンタの回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例にかかるCPU21による処理の概略を示すフローチャートである。
【図4】図3のフローチャート中、S6におけるコマンド11の処理をあらわすフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施例の機能ブロック図である。
【図6】図3に示す本発明の実施例におけるCPUの概略動作をあらわすフローチャート中、S6に相当するコマンド処理をあらわすフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施例の機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施例において印刷イメージデータの格納状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ホスト装置
2 データ
3 印刷装置
4 データ受信手段
5 印刷イメージデータ生成手段
6 第1消去手段
7 格納手段
8 印刷制御部
Claims (2)
- ホスト装置から受信した印刷データに基づく印刷イメージデータを指定された位置に格納する格納手段と、前記ホスト装置から受信した制御データに対応して、前記格納手段に格納されている印刷イメージデータに基づいて記録媒体に対して印刷処理を行う印刷手段とを備えた印刷装置において、
前記ホスト装置から受信した制御データに対応して、前記印刷手段により印刷処理の行われた印刷イメージデータに対し、前記格納手段から印刷イメージデータを消去して前記格納手段を印刷イメージデータの格納されていない状態にする消去処理を行うか否かを選択的に実行する第1の消去手段と、
前記格納手段の一部または全部の領域を指定する領域指定手段と、
前記領域指定手段によって指定された前記格納手段の前記領域に対し消去処理を行う第2の消去手段とを有し、
前記制御データが第1の制御データの場合、前記印刷手段が前記印刷処理を行った後に、前記第1の消去手段は消去処理を実行し、
前記制御データが第2の制御データの場合、前記印刷手段が前記印刷処理を行った後に、前記第1の消去手段は消去処理を実行せず、
前記制御データが第3の制御データの場合、前記領域指定手段は前記格納手段の一部または全部の領域を指定し、
前記制御データが第4の制御データの場合、前記第2の消去手段は前記領域指定手段によって指定された前記格納手段の前記領域に対し消去処理を行う、
ことを特徴とする印刷装置。 - ホスト装置から受信した印刷データに基づく印刷イメージデータを格納手段の指定された位置に格納する工程と、前記ホスト装置から受信した制御データに対応して、前記格納手段に格納されている印刷イメージデータに基づいて記録媒体に対して印刷処理を行う印刷工程とを有する印刷装置の制御方法であって、
前記ホスト装置から受信した制御データに対応して、前記印刷工程において印刷処理の行われた印刷イメージデータに対し、前記格納手段から印刷イメージデータを消去して前記格納手段を印刷イメージデータの格納されていない状態にする消去処理を行うか否かを選択的に実行する第1の消去工程と、
前記格納手段の一部または全部の領域を指定する工程と、
前記領域指定工程によって指定された前記格納手段の前記領域に対し消去処理を行う第2の消去工程とを有し、
前記制御データが第1の制御データの場合、前記印刷工程が前記印刷処理を行った後に、前記第1の消去工程は消去処理を実行し、
前記制御データが第2の制御データの場合、前記印刷工程が前記印刷処理を行った後に、前記第1の消去工程は消去処理を実行せず、
前記制御データが第3の制御データの場合、前記格納手段の一部または全部の領域を指定し、
前記制御データが第4の制御データの場合、前記領域指定工程によって指定された前記格納手段の前記領域に対し消去処理を行う、
ことを特徴とする制御方法。
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