JP3759873B2 - 車両の助手席用エアバッグドア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両衝突時に作動して展開するエアバッグの展開圧力で破断予定部を破断することで開く助手席用エアバッグドアの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平7−32964号公報(以下、従来例1という)に開示されているエアバッグドアでは、エアバッグの展開をスムーズに行わせるために、エアバッグドアに設けられた破断予定部の配置を工夫してエアバッグドアを破断予定部を挟んで複数のドア部で構成することにより、エアバッグドアを開き易いようにしている。
【0003】
しかし、この従来例1のようにしてエアバッグドアを開き易くすると、エアバッグドアがエアバッグの展開圧力で必要以上に跳ね上がってフロントウインドに衝突したり、あるいはエアバッグがフロントウインドに衝突することも考えられる。
【0004】
そこで、特開平11−115670号公報(以下、従来例2という)に開示されているエアバッグドアでは、エアバッグドアの裏面にその開度を規制する規制腕を突設し、この規制腕に形成した長孔にエアバッグケース側の係合ピンを移動自在に係合させて開度規制手段を構成することにより、エアバッグドアの開度を係合ピンが長孔を移動する量に相当して規制し、エアバッグドアがフロントウインドに衝突しないようにしている。
【0005】
また、特許第3078741号公報(以下、従来例3という)に開示されているエアバッグドアでは、エアバッグドアを車幅方向に延びる横破断予定部を挟んで車両前方側の前方ドア部と車両後方側の後方ドア部とで構成して該前方ドア部と後方ドア部とが車両前後方向に観音開きに開くようにし、かつ後方ドア部のヒンジ部の肉厚を前方ドア部のヒンジ部の肉厚よりも薄肉にすることにより、後方ドア部の開度を前方ドア部の開度よりも大きくしてエアバッグの展開方向を車両後方側に向け、エアバッグがフロントウインドに衝突しないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来例2のエアバッグドアでは、長孔を有する規制腕や係合ピンからなる開度規制手段が必要で構造が複雑になるとともに部品点数が増加してコストが掛かる。
【0007】
従来例3のエアバッグドアでは、後方ドア部のヒンジ部の肉厚を薄肉にしているため、エアバッグの展開圧力でヒンジ部が破断して後方ドア部が飛散するおそれがある。
【0008】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エアバッグドアやエアバッグがフロントウインドに衝突しないようにし、かつ簡単な構造でしかもヒンジ部がエアバッグの展開圧力で破断しないようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、エアバッグドアの肉厚を車両前後方向で変えたことを特徴とする。
【0010】
具体的には、この発明は、車両の助手席前方のインストルメントパネルにフロントウインドと対向するように設けられ、ドア基材と表皮との間に発泡層が一体成形されて構成された3層構造のエアバッグドアを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、エアバッグ作動時に破断する車幅方向に延びる横破断予定部を挟んで車両前方側の前方ドア部と車両後方側の後方ドア部とで構成され、上記前方ドア部は、上記横破断予定部より車両前方で車幅方向に延びる横ヒンジ部を中心に車両前方へ開くように構成され、上記前方ドア部の発泡層の肉厚は、上記横破断予定部から車両前方側に向かって漸次増大して上記後方ドア部の発泡層の肉厚よりも厚肉に形成されていることを特徴とする。
【0012】
上記の構成により、請求項1に記載の発明では、車両が衝突するとエアバッグが展開する。この展開圧力で横破断予定部が破断して前方ドア部と後方ドア部とが開く。
【0013】
この際、前方ドア部は横ヒンジ部を中心に車両前方へ開くが、前方ドア部の発泡層の肉厚が上記横破断予定部から車両前方側に向かって漸次増大して上記後方ドア部の発泡層の肉厚よりも厚肉に形成されていることから、前方ドア部は後方ドア部に比べて展開圧力に対して抵抗力があり、前方ドア部の開度が必要以上に大きくならず、よって、エアバッグドアのフロントウインドへの衝突が回避されるとともに、エアバッグの展開方向が車両後方側に向けられてエアバッグがフロントウインドに衝突しない。
【0014】
また、エアバッグドアの前方ドア部側の肉厚が発泡層の肉厚増大により厚くなって当該部分が強化されているため、従来例3の如き薄肉のヒンジ部の破断による後方ドア部の飛散がない。
【0015】
さらに、上述の如く発泡層の肉厚を変えるだけでよいため、従来例2の如く規制腕や係合ピンからなる開度規制手段がいらず、構造が簡単になるとともに部品点数が減少する。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、後方ドア部は、該後方ドア部の車幅方向略中間でエアバッグ作動時に破断する車両前後方向に延びる縦破断予定部を挟んで車両右側の右側ドア部と車両左側の左側ドア部とで構成され、上記右側ドア部は、上記縦破断予定部より車両右側で車両前後方向に延びる縦ヒンジ部を中心に車両右側へ開くとともに、上記左側ドア部は、上記縦破断予定部より車両左側で車両前後方向に延びる縦ヒンジ部を中心に車両左側へ開くように構成されていることを特徴とする。
【0017】
上記の構成により、請求項2に記載の発明では、乗員側となる後方ドア部が左側ドア部と右側ドア部とで車幅方向に観音開きになるため、エアバッグが乗員側に向かって幅広く展開して乗員の安全が確保される。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前方ドア部の発泡層の肉厚は、ドア基材の前方を下方へ傾斜させることで厚肉に形成されていることを特徴とする。
【0019】
上記の構成により、請求項3に記載の発明では、前方ドア部の発泡層の肉厚が増大しても、エアバッグドアの表面意匠に何ら影響を及ぼさない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0021】
図3は車両のインストルメントパネル1の助手席前方部分を示す。本例では、後述するエアバッグ装置17(図1参照)が運転席側方の助手席前方に配置されたフロントエアバッグ装置であり、エアバッグ装置17が車両前方からの衝撃から乗員を保護するようになっている。このエアバッグ装置17は装着箇所が外部から判らないいわゆるシームレスタイプである。
【0022】
図1に示すように、上記インストルメントパネル1は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)等からなる基材3、オレフィン系樹脂等からなる表皮5及び上記基材3と表皮5との間に発泡ウレタン樹脂原料等を注入して発泡硬化させて一体成形された発泡層7で構成された3層構造のインストルメントパネル本体9を備えている。
【0023】
本例のインストルメントパネル1では、基材3がエアバッグ装置17の装着箇所のドア基材3aと、その周りのパネル本体基材3bとに分割されて構成されている。つまり、上記パネル本体基材3bのエアバッグ装置17の装着箇所には、矩形開口部11が形成され、この矩形開口部11には、エアバッグ装置17の装着箇所のドア基材3aが嵌合され、該ドア基材3aに突設された車両前後方向の係止爪13を上記矩形開口部11周縁に係止させることで、上記ドア基材3aが矩形開口部11に取り付けられている。そして、上記ドア基材3aの裏面には、車両前後方向の2箇所に取付プレート15がそれぞれ突設され、この2枚の取付プレート15にエアバッグ装置17が装着されるようになっている。なお、図1中、19は基材3と発泡層7と表皮5との一体成形時に原料漏れを防止するためにパネル本体基材3bの矩形開口部11周縁とドア基材3a周縁とに跨って貼着されたシールテープである。
【0024】
本例のインストルメントパネル1では、基材3と表皮5との間に発泡樹脂原料を注入して発泡層7を成形したが、この注入工法以外に、予め表皮5の裏面に発泡層7を成形したものを成形型にセットして基材3を射出成形する工法でもよい。また、本例のインストルメントパネル1では、ドア基材3aをパネル本体基材3bと別体に構成したが、基材3がパネル全体に亘って一体に連続した1枚物であってもよい。
【0025】
上記エアバッグ装置17は、折り畳んだ状態のエアバッグ21とインフレータ23とが収納されたエアバッグケース25を備え、このエアバッグケース25が上記2枚の取付プレート15の係合孔15aに係止プレート27の係止爪27aを係合させることで取付プレート15に取り付けられ、上記エアバッグ装置17がインストルメントパネル本体9の裏面に配置されるようになっている。
【0026】
上記表皮5の裏面には、エアバッグ作動時に破断する第1及び第2表皮破断予定部29,31が断面V字形に凹設されて一般部の肉厚より薄い薄肉の脆弱部を構成している。図3に破線にて示すように、上記第1表皮破断予定部29は、エアバッグ装置17の装着箇所の車両前方側に対応して平面視で略U字形状に形成され、車幅方向に延びる表皮横破断予定部29aと、該表皮横破断予定部29aの両端から車両前方に延びる表皮縦破断予定部29bとで構成されている。また、上記第2表皮破断予定部31は、エアバッグ装置17の装着箇所の車両後方側に対応して平面視で逆T字形状に形成され、車幅方向に延びる表皮横破断予定部31aと、該表皮横破断予定部31aの車幅方向略中央から車両前方に延びる表皮縦破断予定部31bとで構成されていて、該表皮縦破断予定部31bは、上記第1表皮破断予定部29の表皮横破断予定部29aの車幅方向略中央に連続している。
【0027】
一方、上記ドア基材3aの裏面には、エアバッグ作動時に破断する第1及び第2基材破断予定部33,35が上記第1及び第2表皮破断予定部29,31の下方に対応して断面V字形に凹設されて一般部の肉厚より薄い薄肉の脆弱部を構成している。図3に破線にて示すように、上記第1基材破断予定部33は、エアバッグ装置17の装着箇所の車両前方側に対応して平面視で略U字形状に形成され、車幅方向に延びる基材横破断予定部33aと、該基材横破断予定部33aの両端から車両前方に延びる基材縦破断予定部33bとで構成されている。また、上記第2基材破断予定部35は、エアバッグ装置17の装着箇所の車両後方側に対応して平面視で逆T字形状に形成され、車幅方向に延びる基材横破断予定部35aと、該基材横破断予定部35aの車幅方向略中央から車両前方に延びる基材縦破断予定部35bとで構成されていて、該基材縦破断予定部35bは、上記第1基材破断予定部33の基材横破断予定部33aの車幅方向略中央に連続している。
【0028】
また、上記ドア基材3aには、上記第1基材破断予定部33の両基材縦破断予定部33bの車両前方端を車幅方向に直線に結ぶラインからなる横ヒンジ部37と、上記第2基材破断予定部35の基材横破断予定部35a両端から車両前方に延びて上記第1基材破断予定部33の両基材縦破断予定部33b車両後方端に連続するラインからなる左右2つの縦ヒンジ部39a,39bとが形成されている(図3仮想線参照)。
【0029】
そして、上記インストルメントパネル本体9において、図3に破線で示す第1及び第2表皮破断予定部29,31(第1及び第2基材破断予定部33,35)と仮想線で示す横ヒンジ部37及び縦ヒンジ部39a,39bとで囲む矩形領域のインストルメントパネル本体9部分の表皮5及び発泡層7と、ドア基材3aとにより、この発明の一実施形態に係る3層構造のエアバッグドア41が車両の助手席前方のインストルメントパネル1にフロントウインドと対向するように配置されている。
【0030】
上述の如く第1及び第2表皮破断予定部29,31(第1及び第2基材破断予定部33,35)が形成されたエアバッグドア41は、第1表皮破断予定部29(第1基材破断予定部33)の車幅方向に延びる表皮横破断予定部29a(基材横破断予定部33a)を挟んで車両前方側の前方ドア部43と車両後方側の後方ドア部45とで構成され、上記前方ドア部43は、上記表皮横破断予定部29a(基材横破断予定部33a)より車両前方で車幅方向に延びる横ヒンジ部37を中心に車両前方へ開くように構成されている(図4参照)。
【0031】
一方、上記後方ドア部45は、図2にも示すように、該後方ドア部45の車幅方向略中間でエアバッグ作動時に破断する車両前後方向に延びる縦破断予定部を挟んで、つまり、上記第2表皮破断予定部31(第2基材破断予定部35)の表皮縦破断予定部31b(基材縦破断予定部35b)を挟んで車両右側の右側ドア部45aと車両左側の左側ドア部45bとで構成され、上記右側ドア部45aは、上記表皮縦破断予定部31b(基材縦破断予定部35b)より車両右側で車両前後方向に延びる縦ヒンジ部39aを中心に車両右側へ開くとともに、上記左側ドア部45bは、上記表皮縦破断予定部31b(基材縦破断予定部35b)より車両左側で車両前後方向に延びる縦ヒンジ部39bを中心に車両左側へ開くように構成されている(図4参照)。
【0032】
この発明の特徴として、エアバッグドア41の一部を構成する発泡層7の肉厚は、上記第1表皮破断予定部29(第1基材破断予定部33)の表皮横破断予定部29a(基材横破断予定部33a)を略境界として、その車両前方側である前方ドア部43の発泡層7の肉厚t1が車両後方側である後方ドア部45(右側ドア部45a,左側ドア部45b)の発泡層7の肉厚t2よりも厚肉に形成されている(図1参照)。具体的には、ドア基材3aに形成した基材横破断予定部33aの前方を下方へ傾斜させることで、肉厚に変化を付けている。つまり前方ドア部43の発泡層7の肉厚t1をエアバッグドア41裏面側に向かって漸次増大させることで、前方ドア部43が後方ドア部45よりも全体的に厚肉になっている。
【0033】
したがって、本例では、車両が衝突すると、エアバッグ21がインフレータ23の作動によって展開し、その展開圧力で第1及び第2表皮破断予定部29,31(第1及び第2基材破断予定部33,35)を破断して前方ドア部43を横ヒンジ部37を回動支点として車両前方に開くとともに、右側ドア部45a及び左側ドア部45bを縦ヒンジ部39a,39bを回動支点として左右方向に観音開きに開くようになっている。
【0034】
この際、エアバッグドア41の発泡層7の前方ドア部43側の肉厚t1を後方ドア部45側の肉厚t2よりも厚肉に形成しているので、前方ドア部43の横ヒンジ部37近傍における発泡層7の肉厚が、後方ドア部45の縦ヒンジ部39a,39b近傍における発泡層7の肉厚よりも厚肉であるため、前方ドア部43はエアバッグ21の展開圧力に対する抵抗力が強く、前方ドア部43の開度が必要以上に大きくなるのを防止することができ、これにより、エアバッグドア41がフロントウインドに衝突する事態を回避することができるとともに、エアバッグ21を車両前方側に向けて展開させてフロントウインドに衝突しないようにすることができる。
【0035】
また、エアバッグドア41の発泡層7の前方ドア部43側の肉厚t1を後方ドア部45側の肉厚t2よりも厚肉に形成して当該部分の強度を確保しているので、従来例3の如き後方ドア部のヒンジ部を必要以上に薄肉にしなくて済み、後方ドア部の飛散を防止することができる。
【0036】
さらに、上述の如く発泡層7の肉厚を変えるだけでよいため、従来例2の如く規制腕や係合ピンからなる開度規制手段を設けずに済み、構造を簡単にすることができるとともに部品点数を減少させることができる。
【0037】
加えて、後方ドア部45を右側ドア部45aと左側ドア部45bとで左右方向に観音開きにしたので、エアバッグ21を乗員側に向かって幅広く展開させて乗員の安全を確保することができる。
【0038】
さらにまた、エアバッグドア41の表皮横破断予定部29a(基材横破断予定部33a)より前方の前方ドア部43におけるドア基材3aの前方を下方へ傾斜させることで、前方ドア部43の発泡層7の肉厚t1をエアバッグドア41裏面側に向かって増大させて当該箇所の発泡層7を厚肉に形成したので、その影響をエアバッグドア41の表面意匠に及ぼさないようにすることができる。
【0039】
なお、図5に示すように、表皮破断予定部47(基材破断予定部49)を表皮横破断予定部47a(基材横破断予定部49a)と、該表皮横破断予定部47a(基材横破断予定部49a)の車幅方向両端から車両前後方向に延びる表皮縦破断予定部47b(基材縦破断予定部49b)とで平面視で略H字形に形成するとともに、横ヒンジ部51を上記基材縦破断予定部49bの車両前後方向両端の2箇所で車幅方向に延びるように平行に設けることにより、後方ドア部45を前例とは異なり右側ドア部45aと左側ドア部45bとに分けずに1枚物とし、エアバッグドア41を前方ドア部43と後方ドア部45との2枚で構成して上下方向に観音開きに開くようにしてもよい。この場合、後方ドア部45は、エアバッグ作動時に上記横ヒンジ部51を中心に後方へ開く。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、前方ドア部の発泡層の肉厚を横破断予定部から車両前方側に向かって漸次増大して後方ドア部の発泡層の肉厚よりも厚肉に形成したので、エアバッグの展開圧力に対する前方ドア部の抵抗力を後方ドア部よりも大きくして前方ドア部が必要以上に大きく開かないようにその開度を規制することができ、エアバッグドアやエアバッグのフロントウインドへの衝突を防止することができる。また、エアバッグドアの前方ドア部側の肉厚を厚くしたので、従来例3の如き薄肉のヒンジ部の破断による後方ドア部の飛散をなくすことができる。さらに、上述の如く発泡層の肉厚を変えるだけなので、従来例2の如き規制腕や係合ピンからなる開度規制手段をなくして構造を簡単にすることができるとともに、部品点数を減少させることができる。
【0041】
請求項2に係る発明によれば、後方ドア部を右側ドア部と左側ドア部とで構成して左右に観音開きにしたので、エアバッグを乗員側に向かって幅広く展開させて乗員の安全を確保することができる。
【0042】
請求項3に係る発明によれば、前方ドア部の発泡層の肉厚をドア基材の前方を下方へ傾斜させることで厚肉に形成したので、エアバッグドアの表面意匠に対して発泡層の前方ドア部側の肉厚増大の影響が及ばないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3のY−Y線における断面図である。
【図2】 図3のX−X線における断面図である。
【図3】 この発明の一実施形態に係るエアバッグドアが適用されたインストルメントパネルの助手席前方部分を示す斜視図である。
【図4】 この発明の一実施形態に係るエアバッグドアが開いた状態を示す斜視図である。
【図5】 エアバッグドアの変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル
3a ドア基材
5 表皮
7 発泡層
29 第1表皮破断予定部
29a,31a,47a 表皮横破断予定部
29b,31b,47b 表皮縦破断予定部
31 第2表皮破断予定部
33 第1基材破断予定部
33a,35a,49a 基材横破断予定部
33b,35b,49b 基材縦破断予定部
35 第2基材破断予定部
37,51 横ヒンジ部
39a,39b 縦ヒンジ部
41 エアバッグドア
43 前方ドア部
45 後方ドア部
45a 右側ドア部
45b 左側ドア部
47 表皮破断予定部
49 基材破断予定部
t1 車両前方側の発泡層の肉厚
t2 車両後方側の発泡層の肉厚

Claims (3)

  1. 車両の助手席前方のインストルメントパネル(1)にフロントウインドと対向するように設けられ、ドア基材(3a)と表皮(5)との間に発泡層(7)が一体成形されて構成された3層構造のエアバッグドアであって、
    エアバッグ作動時に破断する車幅方向に延びる横破断予定部(29a,33a)を挟んで車両前方側の前方ドア部(43)と車両後方側の後方ドア部(45)とで構成され、
    上記前方ドア部(43)は、上記横破断予定部(29a,33a)より車両前方で車幅方向に延びる横ヒンジ部(37)を中心に車両前方へ開くように構成され、
    上記前方ドア部(43)の発泡層(7)の肉厚(t1)は、上記横破断予定部(29a,33a)から車両前方側に向かって漸次増大して上記後方ドア部(45)の発泡層(7)の肉厚(t2)よりも厚肉に形成されていることを特徴とする車両の助手席用エアバッグドア。
  2. 請求項1記載の車両の助手席用エアバッグドアにおいて、
    後方ドア部(45)は、該後方ドア部(45)の車幅方向略中間でエアバッグ作動時に破断する車両前後方向に延びる縦破断予定部(31b,35b)を挟んで車両右側の右側ドア部(45a)と車両左側の左側ドア部(45b)とで構成され、
    上記右側ドア部(45a)は、上記縦破断予定部(31b,35b)より車両右側で車両前後方向に延びる縦ヒンジ部(39a)を中心に車両右側へ開くとともに、上記左側ドア部(45b)は、上記縦破断予定部(31b,35b)より車両左側で車両前後方向に延びる縦ヒンジ部(39b)を中心に車両左側へ開くように構成されていることを特徴とする車両の助手席用エアバッグドア。
  3. 請求項1又は2記載の車両の助手席用エアバッグドアにおいて、
    前方ドア部(43)の発泡層(7)の肉厚(t1)は、ドア基材(3a)の前方を下方へ傾斜させることで厚肉に形成されていることを特徴とする車両の助手席用エアバッグドア。
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