JP3758376B2 - 光触媒利用の臭素酸分解方法およびその装置 - Google Patents

光触媒利用の臭素酸分解方法およびその装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光触媒を利用して被処理液中の臭素酸イオンを分解処理する光触媒利用の臭素酸分解方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
臭素酸イオン(BrO3 -)の毒性の指摘は、1986年に発表された黒川らによる報告に端を発している。臭素酸イオンは、オゾン処理や促進酸化処理における副生成物の一つであり、水中に溶存する臭化物イオン(Br-)が酸化されて生成される。IARC(Internatioal Agency for Reseach on Cancer)では臭素酸イオンを発ガン性物質としてグループ2B(発ガンの可能性のあるもの)に分類している。日本国内では近年、塩素による消毒の副生成物であるトリハロメタンの低減化や異臭味除去を目的として、浄水処理仮定にオゾン処理を導入する事例が増加しつつある。国外では、ヨーロッパを中心に殺菌等の目的で古くから浄水処理でオゾン処理が用いられている。このような流れの中で、臭素酸イオンの毒性の問題がクローズアップされて来た。
【0003】
WHOでは、1993年に黒川等の報告書をもとにリスクレベルを計算し、その結果から25μg/Lのガイドライン値を設定した。米国環境保護庁(USEPA)では1994年に消毒剤/消毒副生成物規制(D/DBPrule)の第1ステージで臭素酸イオンの最大許容度を10μg/Lとする提案を行っており、さらにD/DBPruleの第2ステージでは厳しい基準を設定しようとしている。オランダではオゾン処理の目的に応じて臭素酸イオンの規制値を分けて設定する方向で検討しており、殺菌目的の場合は10μg/L、有機性の汚染物質除去でオゾン/過酸化水素処理を導入する場合には0.5μg/Lを提案してしいる。殺菌で高い規制値としているのは、殺菌効果と臭素酸生成が同時に進行するためやむ得ないという考え方である。
【0004】
国内でも臭素酸イオンの毒性の問題が検討されており、国立公衆衛生院(浅見真理他:“オゾン処理における臭素酸イオンの生成における共存物質の影響”、水環境学会誌Vol.19(11),p930-936(1996))や大阪市(宮田雅典他:“高度浄水処理における臭素酸イオン生成とその挙動”、水道協会雑誌、Vol.663,p16(1997))などの研究の報告があり、その対策の準備がなされている。また、オゾン処理以外からの臭素酸イオンの混入例として、大阪の淀川での検出例があり、毛髪用のパーマネント液が汚染源の一つであると考えられている。
【0005】
臭素酸イオンに対する対策法は大きく2つに分かれる。第1は、オゾン処理過程での臭素酸イオンの生成を抑制する方法である。この方法は、オゾンの注入量を厳密にコントロールして、過剰注入による臭素酸イオンの生成を避けるものである。過酸化水素の共存下では臭素酸イオンが生成しにくいことを利用して、過酸化水素との併用により抑制する。あるいは、水中の臭化物(Br-)をイオン交換法などにより予め除去することにより臭素酸イオンが生成しないようにする方法もある。その他アンモニア添加やpHを下げることによる抑制法も検討されている。第2は、生成した臭素酸イオンを除去する方法である。現在のところ臭素酸イオンの除去法として有効とされているのは活性炭処理である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在、凝集沈殿→急速ろ過→塩素消毒の一般的な浄水方法では混入した臭素酸イオンの除去はできない。従って、取水源での混入あるいはオゾン処理導入による臭素酸イオンの除去対策としては活性炭処理法が検討されている。活性炭処理としては粒状活性炭の利用が一般的である。しかし、粒状活性炭を利用する場合には、溶存有機物等の吸着による活性炭の劣化の問題があり、長期間使用した活性炭では臭素酸イオンの吸着率が低下することが報告されている。劣化した活性炭が交換、再生等の操作が必要になる。
【0007】
オゾン処理において、臭素酸イオンの生成量は、溶存オゾン濃度と処理時間の積、つまりCT値に比例することが判っている。一方で、オゾンによる殺菌効果もまたCT値に比例する。確実な殺菌効果を得るためには、CT値が一定値以上になるよう処理条件を設定する必要がある。殺菌効果と臭素酸イオン生成の抑制についてのトレードオフの関係を表した例が図7である。図7はジアルジア(Giardia)の殺菌条件と臭素酸イオンの生成量との関係を示したものであるが、オゾン注入量1.8mg/Lで殺菌に必要なCT値条件を満たすことができるが、このとき臭素酸イオンの生成量は3μg/L程度となっている。オランダ等で殺菌目的でオゾンを用いる場合に、臭素酸イオンの規制値を10μg/Lと高く設定しているのは、このような実験事実に基づいている。オゾン処理において、臭素酸イオン生成を抑制するためには、厳密なオゾン注入条件の管理が必要なばかりでなく、殺菌等を目的にオゾンを適用する場合には、一定量の臭素酸イオンの生成は免れないというのが現状であり、深刻な問題となっている。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、酸化チタン光触媒材料を用いて、中性域からアルカリ域のpH条件で光触媒反応により被処理液中の臭素酸イオンを分解し、効率的かつ安定的に除去するとともに、処理装置の簡便化を図った光触媒利用の臭素酸分解方法およびその装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を達成するために、第1発明は、臭素酸イオンを含んだ被処理液中にチタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材を懸濁または充填した後、その光触媒材にバンドギャップ以上のエネルギを有する光線を照射して、中性域からアルカリ域のpH条件で光触媒反応を生じさせるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
第2発明は、臭素酸イオンを含んだ被処理液が注入され、その被処理液中にチタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材を懸濁または充填した光触媒反応槽と、この光触媒反応槽に設けられ、被処理液に光触媒反応を生じさせるための酸化チタン光触媒材にバンドギャップ以上のエネルギを有する光線を照射する光源とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図面に基づいて説明するに当たり、現在のところ光触媒で最も一般的に利用されている酸化チタンについて述べる。酸化チタンが光触媒として利用される理由は、▲1▼酸化還元電位が有害物質の酸化分解反応に利用し易い位置にあること、▲2▼光触媒からの金属イオンの流出がほとんどなく安定した活性が得られることの2点である。その他の光触媒では、例えば酸化亜鉛等では光触媒からの亜鉛の流出があり、場合によっては2次汚染となる他、連続使用での触媒活性劣化を招く恐れがあるから酸化チタンが利用される。
【0011】
しかし、酸化チタンを臭素酸イオンの分解にも用いると次のような問題が生じる恐れがある。酸化チタンの結晶形や調整法によって若干異なってくるが、酸化チタンの等電点はおよそpH=5〜6にある。このため、臭素酸イオンを分解できるpH条件として、被処理液のpHが少なくとも6以下が必要となる。通常、飲料水や下水放流水等環境水のpHの規制値は5.8以上である。環境水の条件を満たして、かつ臭素酸イオンの分解が進行する条件を満たすためには、被処理液のpHを5.8〜6程度と極狭い範囲に設定する必要がある。このために、厳密なpH制御が必要となる上に、酸化チタンの等電点付近の条件のために分解反応が遅くなるという問題がある。
【0012】
次に上記のような問題を解決したこの発明の実施の形態について述べる。
〔実施の第1形態〕
第1形態は、チタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材を用いて臭素酸イオンを分解するようにしたものである。
【0013】
一般に酸化物触媒等の固体酸の酸性度は、電気陰性度の高い原子ほど、同じ電気陰性度では高原子価の陽イオンほど酸性度が高い。この酸性度に応じて酸化物触媒の等電点も決定され、酸化物が高いほど等電点も低い値を示すようになる。その他、結晶構造等も酸性度に影響を与えるので順番が入れ替わることがある。次の表1は各元素の電気陰性度を示すものである。
【0014】
【表1】
Figure 0003758376
【0015】
表1において、例えば、MgとZnでは、電気陰性度がそれぞれ1.2と1.6とMgの方が低い。その酸化物であるMgOとZnOの等電点はそれぞれ12と9であり、電気陰性度の低いMgの酸化物であるMgOの方が等電点がアルカリ側にある。表2は各種酸化物の等電点を示した。
【0016】
【表2】
Figure 0003758376
【0017】
元素の電気陰性度の違いを利用して、チタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合させることでチタン酸化物の等電点をアルカリ側にずらす(シフト)ことができる。次の表3に一例として、酸化チタン(TiO2)とチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)およびチタン酸バリウム(BaTiO3)の等電点を示した。表3から明かのように、TiにTiより電気陰性度の低いSrやBaを複合することで等電点がアルカリ側にシフトしていることが解る。
【0018】
【表3】
Figure 0003758376
【0019】
一般に酸化物触媒では、図1に示すように等電点を境にして、等電点より酸性側ではプラスに帯電してマイナスイオンを吸着し、等電点よりアルカリ側では、マイナスに帯電してプラスイオンを吸着する。臭素酸イオンはマイナスイオンであるので、臭素酸イオンを分解するためには、光触媒に臭素酸イオンが吸着し、光触媒反応で生じた電子−正孔対の電子を受け取る必要がある。上述のように臭素酸イオンはマイナスイオンであるため、光触媒に吸着させるためには、光触媒の表面がプラスに帯電している必要がある。つまり、等電点より酸性側のpHで臭素酸イオンの分解反応が進行する。表3に示したように、酸化チタン(TiO2)の等電点は5〜6であり、臭素酸イオンの分解反応が進行するためには少なくとも6以下の酸性条件が必要である。
【0020】
これに対して、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)やチタン酸バリウム(BaTiO3)では、それぞれpH=8.6以下、pH=9.9以下で臭素酸イオンの分解反応が進行する。つまり、pH=7前後の中性域でも分解反応を進行させることができる。飲料水や環境水では通常pHが中性域にあるので、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)やチタン酸バリウム(BaTiO3)を用いれば、特別なpH調整等の操作をしなくても光触媒反応で臭素酸イオンを分解することができるようになる。
【0021】
図2は、酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)およびチタン酸バリウム(BaTiO3)のエネルギ準位とバンドギャップの測定例を示す示す説明図で、この図2から各物質は、いずれもバンドギャップが3.2eVであるので、同じ波長域の光を用いて光触媒反応を起こすことができる。つまり、約400nm以下の紫外線を照射することにより、酸化還元反応が進行する。図2から光触媒反応により励起された電子のエネルギ準位は酸化チタン(TiO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)およびチタン酸バリウム(BaTiO3)いずれの場合でも臭素酸イオンの酸化還元電位より低い位置にあり、臭素酸イオンに電子を受け渡すことができる。つまり、臭素酸イオンの還元分解が進行する。
【0022】
水中に有機物のような正孔を補足する溶存物質が存在しない場合には、正孔側では水の酸化分解が進行する。
【0023】
(電子側)BrO3 -+6H++6e- → Br-+3H2O (1)
(正孔側)2H20+4h+ → O2+4H+ (2)
従って、全体では次の反応となる。
2BrO3 - → 2Br-+3O2 (3)
正孔(h+)と反応するような物質が存在する場合には、2−プロパノールを例にすれば次の反応となる。
【0024】
(電子側)BrO3 -+6H++6e- → Br-+3H2O (4)
(正孔側)(CH3)2CHOH+h+ → (CH3)2C・OH+H+ (5)
従って、全体では次の反応となる。
【0025】
BrO3 -+6(CH3)2C・OH → Br-+6(CH3)2C・OH+3H2O (6)
図3は,この発明の実施の第1形態を示す概略構成説明図で、図1において、11はバッチ処理用の光触媒反応槽である。この光触媒反応槽11に臭素酸イオンを含んだ被処理液(被処理水)を注入する。この被処理液中には、チタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材(粉末状または担体に固定化した光触媒)を懸濁または充填する。12は反応槽11内に設けられた撹拌子で、この撹拌子12はマグネティックスターラ13により駆動されて、反応槽11内の被処理液を撹拌する。反応槽11に被処理液を注入する際に、被処理液のpHを、利用する光触媒の種類に応じて、上述した表3の等電点以下となるように予め調整しておく。反応槽11には光源(ランプ)14を設ける。この光源14は光触媒のバンドギャップ以上のエネルギ(例えば400nm以下の光を発するもの)を発する。すなわち、表3に示す波長以下の光を発するもので、この光源14はランプ保護管15に収納されて反応槽11内の被処理液に浸される。光源14はランプ安定器16により点灯され、この点灯による光が光触媒に照射される。
【0026】
上記表3に示す光触媒に、そのバンドギャップ以上のエネルギを持つ光が照射されると、価電子帯から伝導帯へ電子が励起され、伝導帯に電子が、価電子帯に正孔が発生する。発生した電子の還元力により以下に示す反応が生じ、臭素酸イオン(BrO3 -)が臭化物イオン(Br-)に分解される。
【0027】
BrO3 -+6H++6e- → Br-+3H2O
図4は上記第1形態の被処理液中に酸化チタン光触媒材料として、pH=7における酸化チタン(TiO2)およびチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)を使用したときの臭素酸イオンの分解時間を示した特性図である。この特性図から酸化チタン(TiO2)では、ほとんど分解できていないが、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)では30分程度でほぼ完全に分解できたことを示している。
【0028】
〔実施の第2形態〕
図5はこの発明の実施の第2形態を示す概略構成説明図で、この第2形態は固定化酸化チタンを利用した連続処理可能の臭素酸分解装置であり、図3と同一部分には同一符号を付して説明する。図5において、被処理液が流入路21から光触媒反応槽11に流入される。光触媒反応槽11には、第1形態で示したチタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材22が充填されているとともに、波長400nm以下の光を発する光源14が設けられている。このため、光触媒反応槽11に流入した被処理液は、酸化チタン光触媒材料22に光源14から上記光が照射されると、第1形態で述べた反応が進行して臭素酸イオンが分解処理される。処理された液は、流出路23から流出される。
【0029】
上記第1、第2形態において、チタンと金属イオン等を複合する代わりに、中性域からアルカリ域に等電点がある酸化物上に酸化チタンを担持することで、中性域からアルカリ域のpH条件でも触媒上に臭素酸イオンを吸着させて光触媒反応により臭素酸イオンを分解することができる。
【0030】
〔実施の第3形態〕
この発明の実施の第3形態は、酸化チタンに等電点が中性域〜アルカリ域にある酸化物と複合した酸化チタン光触媒材料を用いて臭素酸イオンを分解する方法で、複合材料として酸化チタンとともに用いることができる酸化物の例としてアルミナ(Al2O3)がある。アルミナ上に酸化チタンを担持した複合材料を用いることで以下のような効果が得られる。
【0031】
図6において、アルミナ自体は光触媒活性を持たないが、等電点が7〜9と中性域からアルカリ域にあり、上記第1、第2形態のように400nm以下の光をそれに照射すると、臭素酸イオン(BrO3 -)を吸着することができる。アルミナ部位に吸着した臭素酸イオン(BrO3 -)は、隣接する酸化チタン(TiO2)上で起こる光触媒反応により生成した励起電子を受け取り、結果として臭化物イオン(Br-)に還元分解される。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、チタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材を用いることにより、被処理液中の臭素酸イオンを効率的かつ安定的に除去することができる利点がある。また、被処理液のpH調整が不要となるので、装置の簡便化を図ることができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】等電点の説明図。
【図2】光触媒のエネルギ準位とバンドギャップの説明図。
【図3】この発明の実施の第1形態を示す概略構成説明図。
【図4】臭素酸イオンの分解時間特性図。
【図5】この発明の実施の第2形態を示す概略構成説明図。
【図6】この発明の実施の第3形態を述べるための説明図。
【図7】ジアルジアの殺菌条件と臭素酸イオンの生成量との関係を示した特性図。
【符号の説明】
11…光触媒反応槽
12…撹拌子
13…マグネティックスターラ
14…光源
15…ランプ保護管
16…ランプ安定器

Claims (2)

  1. 臭素酸イオンを含んだ被処理液中にチタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材を懸濁または充填した後、その光触媒材にバンドギャップ以上のエネルギを有する光線を照射して、中性域からアルカリ域のpH条件で光触媒反応を生じさせるようにしたことを特徴とする光触媒利用の臭素酸分解方法。
  2. 臭素酸イオンを含んだ被処理液が注入され、その被処理液中にチタンとチタンより電気陰性度の低い金属原子を複合して、等電点が中性域からアルカリ域となるようにした金属含有チタン酸化物光触媒材を懸濁または充填した光触媒反応槽と、この光触媒反応槽に設けられ、被処理液に光触媒反応を生じさせるための酸化チタン光触媒材にバンドギャップ以上のエネルギを有する光線を照射する光源とを備えたことを特徴とする光触媒利用の臭素酸分解装置。
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