JP4089989B2 - 酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法 - Google Patents

酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中の有害物を酸化チタン光触媒の存在下、光を照射することにより処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタンにそのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照射すると、酸化チタンが励起されて伝導帯に電子を生じ、価電子帯に正孔を生じる。この光による励起によって生じた電子は強い還元力を持ち、一方正孔は強い酸化力を持つ。近年、これらの酸化あるいは還元力を利用した光触媒反応が注目され、酸化チタン光触媒の用途開発が盛んに行われ、多数の事例が報告されている。これら酸化チタン光触媒の用途は非常に多岐にわたっており、例えば水の分解による水素の発生、排ガス処理、空気清浄、防臭、殺菌、抗菌、水処理、照明機器等の汚れ防止等々、数多くの用途がある。
【0003】
従来、光触媒として使用されている酸化チタンの多くは、光触媒活性が高いといわれているアナターゼ型である。該アナターゼ型酸化チタンを製造する方法としては、(1)硫酸チタニル、硫酸チタンなどの含チタン溶液を加水分解させる方法、(2)チタンアルコキシドなどの有機チタン化合物を加水分解させる方法、(3)四塩化チタンなどのハロゲン化チタン水溶液を中和法又は加水分解させる方法、などが挙げられ、アナターゼ型酸化チタンはこれら加水分解により生成した沈殿物を焼成することにより得られる。これらの方法は湿式法といわれる方法であり、該湿式法で得られるアナターゼ型酸化チタン粉末は不純物が多く、また、光触媒用としては一次粒子で数nm〜数10nm程度の超微粒子状のものである。
【0004】
一方、最近、特にダイオキシン、トリハロメタン、有機ニトロ化合物などの水中の有害物による環境汚染が深刻な問題となっている。例えば、上水道などに利用される水中には、細菌、ウイルス、藻類等が存在しているため、これらを消毒により殺菌及び/又は酸化して無害化することが行われているが、この消毒は、塩素により塩素殺菌することが一般に行われている。塩素消毒には塩素臭やトリハロメタンなどの副生成物の問題、さらにこれらの処理水を河川に放流した場合の、水中生息生物への悪影響という環境への影響が懸念されている。
【0005】
そこで、近年、上述したような酸化チタンの光触媒作用を利用した、水中の有害物の分解処理方法について開発が盛んに行われ、種々の報告がなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光触媒用アナターゼ型酸化チタン粉末は、超微粒子状のため、粉体自身の取扱いが非常に困難となる。例えば水処理用として利用しようとした場合、フィルター等の基材にアナターゼ型酸化チタンを固定化あるいはコーティングし光触媒として使用する場合や、塗料に分散させて使用する場合など、酸化チタンを溶剤に懸濁させる必要があるが、超微粒子のため粒子どうしの凝集が起こり易く、分散性が非常に悪いという問題がある。
【0007】
また、従来のアナターゼ型酸化チタンは、水処理における酸化作用を促進する光触媒作用の効果が認められているが、必ずしもその活性が十分ではない。特に、有機系の難分解性物質については、アナターゼ型酸化チタンでは分解が難しい。また、アナターゼ型酸化チタン粉末よりも不純物が少なく、超微粒子となり難いルチル型酸化チタン粉末を光触媒に使用する試みもあるが、光触媒活性が低く、実際上はほとんど使用されていないのが現状である。
【0008】
従って、本発明の目的は、上記のような従来の光触媒用酸化チタンに残された問題を解決し、水中の有害物を酸化チタン粉末を含有する光触媒の存在下、効率的に分解処理する方法を提供するところにある。また、本発明の他の目的は、取扱い性に優れ、安価で且つ不純物が少なく、しかも光触媒活性の高い特定の酸化チタン粉末を水中に存在させて紫外線を照射することにより水中の有害物を分解処理する方法を提供するところにある。
【0009】
【発明を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、従来のアナターゼ型酸化チタンであっても、これに遷移金属イオンを併存させて光照射処理を行えば、酸化チタン粒子内のバンドの曲がりが大きくなり水中の有害物を効率的に分解できること、更に、一次粒子または一次粒子が凝集した粒子の粒径が比較的大きく、且つ比表面積の小さいルチル型の結晶を多く含む特定の高純度酸化チタン粉末がこれ単独の光触媒として使用した場合であっても、これまでの認識とは異なって、水中の有害物分解処理において意外にも優れた光触媒活性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、水中の有害物を酸化チタン光触媒の存在下、光を照射することにより処理する方法において、
記酸化チタン光触媒及び遷移金属イオンを、有害物を含む水中へ入れること、
前記酸化チタン光触媒が、凝集粒子の平均粒径が0.1〜10μm 、一次粒子の平均粒子径が10〜1000nm、BET比表面積が0.5〜50m2/g 及びルチル化率50〜99.5%の酸化チタン粉末であること、
を特徴とする酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態における酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法について説明する。本第1の実施の形態の処理方法で使用される光触媒は、酸化チタン粉末光触媒に遷移金属イオンを併存させたものである。
【0013】
本第1の実施の形態で使用される酸化チタン粉末としては、特に制限されず、アナターゼ型結晶構造酸化チタン粉末、ルチル型結晶構造酸化チタン粉末が挙げられる。アナターゼ型結晶構造酸化チタン粉末はアナターゼ型100%を除いて、一部がルチル化したルチル型結晶構造を含んでいてもよく、また、ルチル型結晶構造酸化チタン粉末はルチル化100%を除いて、ルチル型結晶構造中に、アナターゼ型結晶構造又はアモルファス構造のものが混在していてもよい。また、酸化チタン粉末は、不純物の少ない、高純度のものが好ましく、例えば、酸化チタン粉末中に含まれるFe、Al、Si及びNaが各々10ppm 以下であり、かつClが200ppm 以下であることが、より高い光触媒活性を発現させるために好ましい。なお、該酸化チタン粉末中の含有Clは、100ppm 以下であることが好ましい。また、これらの酸化チタン粉末は1種又は2種を組み合わせて使用することができる。
【0014】
本第1の実施の形態で用いられる酸化チタン粉末を製造する方法としては、特に制限されず、公知の種々の方法を用いることができ、例えば、(1)硫酸チタニル、硫酸チタンなどの含チタン溶液を加水分解させる方法、(2)チタンアルコキシドなどの有機チタン化合物を加水分解させる方法、(3)三塩化チタンあるいは四塩化チタンなどのハロゲン化チタン水溶液を中和又は加水分解させる方法、(4)四塩化チタンを気相中で酸素と接触させ酸化させる気相法、あるいは(5)燃焼して水を生成する水素ガス等の可燃性ガスと酸素を燃焼バーナーに供給し火炎を形成し、この中に四塩化チタンを導入する火炎加水分解法などの方法が挙げられる。
【0015】
前記(4)の気相法について、具体的に説明する。先ず、液状の四塩化チタンを予め加熱し、気化させ反応炉に導入する。次に、四塩化チタンの導入と同時に、酸素ガスを反応炉に導入し、酸化反応を行う。酸化反応温度としては500〜1200℃、好ましくは600〜1100℃である。該酸化反応により酸化チタン粉末を生成させ、その後、酸化チタン粉末を冷却する。冷却方法としては、通常、冷却ジャケットを具備した冷却槽などが用いられ、窒素ガス等の不活性ガスを生成酸化チタン粉末と接触させながら冷却する方法が挙げられる。その後、冷却された酸化チタン粉末を捕集し、酸化チタン粉末中に残留する塩素ガスを加熱処理により除去し、酸化チタン粉末を得ることができる。前記加熱処理としては、真空加熱処理、空気あるいは窒素ガス雰囲気中での加熱又はスチーム処理等が挙げられる。また、必要に応じて、生成酸化チタンを分級処理してもよい。
【0016】
上記のような方法により得られた酸化チタンを粉砕処理あるいは解砕処理することも好ましい態様である。粉砕あるいは解砕方法としては、振動ミル、ボールミル、ディスクミル、ターボミル、タワーミル、ペイントシェイカー、雷壊機、振動解砕機等が用いられる。このように酸化チタン粉末を適宜粉砕あるいは解砕することにより、処理水中に存在させた際水に対する分散性が向上し、遷移金属イオンとの併用で結果として光触媒性能を高める。
【0017】
さらに、本第1の実施の形態で用いられる酸化チタン粉末は、光触媒として使用する前に予め加熱処理することもできる。例えば大気中あるいは水素ガス雰囲気中のような還元雰囲気での加熱、さらに真空中での加熱処理が光触媒活性を向上させるのに効果的である。加熱処理の条件については特に制限はないが、通常300〜800℃で10分〜10時間である。
【0018】
本第1の実施の形態で用いる遷移金属イオンとしては、Fe3+, Fe2+, Zn2+, Y3+ ,Ir3+ ,Ir2+ ,Ir + ,Os4+ , Os3+, Os2+, Cd2+, Ag+ ,Cr4+ ,Cr3+ ,Cr2+ ,Co4+ , Co3+, Co2+, Zr4+, Zr3+, Zr2+, Sc3+, Ce4+, Ce3+, W4+ ,W2+, Ta5+, Ti4+, Ti3+, Cu2+, Cu+ ,Nb5+ ,Nb3+ ,Ni3+ ,Ni2+ ,Pt4+ ,Pt2+ ,V4+, V3+ ,V2+, Pd4+, Pd2+, Pd+ ,Hf4+ ,Mn4+ ,Mn3+ , Mn2+, Ru3+, Rh3+, Ru4+などが挙げられ、これらの中でもFe3+, Ag+ Cr3+ Zr3+ Ce4+ Ni3+ Mn4+ が好ましく用いられ、特に好ましくはFe3+が用いられる。これらの遷移金属イオンは1種または2種以上組合せて存在させることができる。このように、遷移金属イオンを水中に併存させることにより、光触媒反応により水を分解する際、金属イオンは電子受容体として作用し、これまで酸化チタン系の光触媒反応によって分解が難しかったトリハロメタン等の難分解性の有害物を効率よく分解することが可能となる。
【0019】
前記した遷移金属イオン源として使用しうる化合物としては、該遷移金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩等が挙げられ、具体的には、FeCl3, FeCl2, FeSO4, Fe2(SO4)3, Fe(NO3)2, Fe(NO3)3, ZnCl2, ZnSO4, Zn(NO3)2, YbCl2, YCl3, Y2(SO4)3, IrCl3, IrCl2, IrCl2, Ir2(SO4)3, OsCl4, OsCl3, OsCl2, CdCl2, CaSO4, AgCl, Ag2SO4, AgNO3, CrCl4, CrCl3, CrCl2, CrSO4, Cr2(SO4)3, Cr(NO3)2, Cr(NO3)3, CoCl4, CoCl3, CoCl2, CoSO4, CO2(SO4)3, Co(NO3)2, Co(NO3)3, ZrCl4, ZrCl3, ZrCl2, Zr(SO4)2, Zr(NO3)4, ScCl3, Sc2(SO4)3, Sc(NO3)3, CeCl4, CeCl3,Ce2(SO4)3, Ce(SO4)4, Ce(NO3)3, Ce(NO3)4, WCl4, WCl2, TaCl5, TiCl4, TiCl3, Ti(OH)4, Ti2(SO4)3, Ti(SO4)2, Ti(NO3)4, CuCl2, CuCl, Cu2SO4, CuSO4, Cu(NO3)2, NbCl5, NbCl3, NiCl3, NiCl2, NiSO4, Ni(NO3)2, PtCl4, PtCl2, VCl4, VCl3, VCl2, VSO4, V2(SO4)3, PdCl4, PdCl2, PdCl, PdSO4, Pd(NO3)2, HfCl4, Hf(SO4)2, MnCl4, MnCl3, MnCl2, MnSO4, Mn2(SO4)3, Mn(SO4)2, Mn(SO3)2, RuCl3, RhCl3, Ru(SO4)2などが挙げられる。また、これらの遷移金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩などの化合物は結晶水を含むものを含む。
【0020】
また、本第1の実施の形態の酸化チタン含有光触媒の存在下、反応によって水中の有害物を分解する際、酸化チタンの濃度としては、特に制限されず、水との接触形態等により適宜に選択される。また、電子受容体としての上記遷移金属イオンの濃度については特に制限されるものではないが、処理水1リットル当り0.1〜100mmol、好ましくは0.5〜50mmol、より好ましくは1〜10mmolである。
【0021】
第1の実施の形態において、光触媒の存在下、光照射処理される水としては、特に制限されず、井水、水道水、工業用水及び種々の水処理が行われた処理水又はパルプ廃液、染色廃液、洗浄廃液など種々の工業廃水、あるいは流出原油等を含む海水、さらにはアオコの発生した湖水等が挙げられる。また、これらの水に含まれる有害物としては、特に制限されず、人体に有害なもの、環境面で好ましくないもの等を含み、例えばダイオキシン、トリハロメタン、有機ニトロ化合物等が挙げられる。
【0022】
また、本第1の実施の形態において、酸化チタン粉末及び遷移金属化合物(以下、単に「酸化チタン粉末等」ともいう)を処理水中に存在させるが、その存在方法としては酸化チタン粉末等をそのまま水中に均一に分散する方法、金属、樹脂、布又は多孔質の担体など種々材料のフィルター等の基材あるいは担体に酸化チタン粉末等を担持あるいはコーティングする方法等が挙げられる。いずれの方法においても、酸化チタン粉末等に対する光照射の効率がよく、且つ処理した後の酸化チタン粉末などの回収が容易な方法であることが望ましい。
【0023】
また、本発明における水中の有害物の処理方法において、酸化チタン粉末等と水を接触させる方法としては特に制限されず、効率的な処理方法が採用し得る。例えば、水槽に酸化チタン等を投入し、バッチ式で有害物を分解処理する方法、酸化チタン等を光が透過するガラス管等の材料にコーティングしたものに水を連続で接触させ分解処理する方法、あるいは酸化チタン等のフィルターに内部あるいは外部に光を照射しながら水を通過させ分解処理する方法などが挙げられる。
【0024】
本第1の実施の形態において、光を照射することにより酸化チタンに光触媒作用を生じさせ、水中の有害物を分解処理するが、このとき照射する光としては、使用する酸化チタンのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光である。ルチル型及びアナターゼ型酸化チタンのバンドギャップはそれぞれ3.0eV、3.2eVであり、これを波長に換算すると412nmおよび386nmに相当する。従って本発明では、これらの波長より短波長の光を照射する。代表的には波長400nm以下の紫外線であるが、ルチル型酸化チタンを用いる場合、400nm以上の可視光領域も利用可能である。光源としては、公知のものを使用すればよく、太陽光、水銀ランプ等紫外線を発するランプ等を用いことができる。
【0025】
次に、本発明の第2の実施の形態における酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法について説明する。本第2の実施の形態の処理方法で用いられる光触媒は、次に述べる特定の物性を有する酸化チタン粉末(以下、「特定の酸化チタン」とも言う)単独系又は該特定の酸化チタン粉末と遷移金属イオンの併存系である。この特定の酸化チタン粉末は、平均粒径が0.1〜10μm であり、好ましくは0.5〜10μm 、より好ましくは1〜5μm である。凝集粒子は一次粒子の集合体であり、その凝集粒子の平均粒径の測定は、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.28重量%の水溶液350mlに20mgの酸化チタン粉末を添加し、懸濁分散させた懸濁液中の凝集粒子を、レーザ光散乱法粒度測定機を用いて測定することにより行われる。当該光触媒用酸化チタン粉末の凝集粒子の平均粒径をかかる範囲とすることにより光触媒活性が高まる。
【0026】
本第2の実施の形態に用いられる酸化チタン粉末の一次粒子の平均粒径は、10〜1000nm、好ましくは100〜800nmである。この一次粒子の平均粒径の測定方法としては、特に制限されないが、例えば、X線回折法、BET法あるいは電子顕微鏡を用いた公知の粒子径算出方法が挙げられる。
【0027】
また、本第2の実施の形態に用いられる酸化チタン粉末は、一次粒子がある程度凝集し形成された凝集体であることが好ましく、凝集粒子の平均粒径は、一次粒子の平均粒子径の2倍以上でり、好ましくは2〜50倍、特に好ましくは2〜10倍である。
【0028】
本第2の実施の形態に用いられる酸化チタン粉末のBET比表面積は、0.5〜50m2/g、好ましくは1〜30m2/g、特に好ましくは1〜10m2/gである。このBET比表面積の範囲は、従来のアナターゼ型酸化チタンに比べて小さいにもかかわらず、該光触媒用酸化チタン粉末は極めて高い光触媒活性を発現する。
【0029】
また、本第2の実施の形態に用いられる酸化チタン粉末は、そのルチル化率はが10〜100%、好ましくは70〜99.5%、特に好ましくは90〜99.5%である。本発明の酸化チタン粉末はルチル化率100%を除いて、ルチル型結晶構造中に、アナターゼ型結晶構造又はアモルファス構造のものが混在していてもよい。
【0030】
ルチル化率の測定方法は、ASTM D3720-84 の方法に従いX線回折測定を行い、ルチル型結晶酸化チタンの最強干渉線(面指数110)のピーク面積(Ir)と、アナターゼ型結晶酸化チタンの最強干渉線(面指数101)のピーク面積(Ia)を求め、次式により算出して求められる。
ルチル化率(重量%)=100−100/(1+1.2×Ir/Ia)
また、前記ピーク面積(Ir)及びピーク面積(Ia)は、X線回折スペクトルの該当干渉線におけるベースラインから突出した部分の面積をいい、その算出方法は公知の方法で行えばよく、例えば、コンピュータ計算、近似三角形化などの手法により求められる。
【0031】
本第2の実施の形態に用いられる酸化チタン粉末は、不純物の少ない、高純度のものが好ましく、例えば、酸化チタン粉末中に含まれるFe、Al、Si及びNaが各々10ppm 以下であり、かつClが200ppm 以下であることが、より高い光触媒活性を発現させるために好ましい。なお、該酸化チタン粉末中に含有Clは、100ppm 以下であることが好ましい。また、本発明の光触媒用酸化チタン粉末は、ルチル化率の低い、例えばルチル化率10%未満のアナターゼ型参加チタン粉末が配合されていてもよい。
【0032】
本第2の実施の形態に用いられる特定の酸化チタン粉末の上記粒度特性値などの好ましい範囲及び特に好ましい範囲の組合せを下記に示す。
【0033】
Figure 0004089989
【0034】
即ち、本第2の実施の形態で用いる光触媒用酸化チタン粉末としては、(a)、(c)、(d)及び(f)の組合せ、(a)、(c)、(d)及び(g)の組合せ、(a)、(c)、(e)及び(f)の組合せ、(a)、(c)、(e)及び(g)の組合せ、(b)、(c)、(d)及び(f)の組合せ、(b)、(c)、(d)及び(g)の組合せ、(b)、(c)、(e)及び(f)の組合せ、(b)、(c)、(e)及び(g)の組合せが好ましい。
【0035】
本第2の実施の形態に用いられる酸化チタン粉末を製造する方法としては、特に制限されず、第1の実施の形態における酸化チタン粉末と同様の方法を挙げることができるが、前記(4)の気相法、あるいは前記(5)の火炎加水分解法の乾式法が低コストで、しかも所望の粒子特性を有する酸化チタン粉末が得られる点で好ましい。特に、前記(4)の気相法を用いた場合においては、酸化反応の際、反応炉中に、四塩化チタン及び酸素ガスと共に水素ガスあるいは水蒸気を供給することが、ルチル化率を制御できる点で好ましい。また、分級処理方法、粉砕あるいは解砕処理方法及び光触媒として使用する前の加熱処理方法等は、第1の実施の形態における酸化チタン粉末の製造の際の前記記載と同様の方法を挙げることができる。
【0036】
本第2の実施の形態において、前記特定の酸化チタン粉末と併存させることができる遷移金属イオン及び遷移金属イオン源として使用しうる化合物としては、前記第1の実施の形態において使用される遷移金属イオン及び遷移金属イオン源として使用しうる化合物と同様のものが挙げられ、また、水中に存在させる前記特定の酸化チタン粉末及び遷移金属化合物の濃度についても前記第1の実施の形態において適用される濃度と同様である。また、更に、酸化チタン粉末又は遷移金属化合物を処理水中に存在させる方法、該光触媒系と水との接触方法なども前記第1の実施の形態における記載と同様のものが挙げられる。
【0037】
本第2の実施の形態における酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法の好ましい態様としては、前記特定の酸化チタン粉末の凝集粒子の平均粒径が一次粒子の平均粒子径の2倍以上である。また、他の好ましい態様としては、前記遷移金属イオンが三価の鉄イオンである。
【0038】
本第2の実施の形態における、ルチル化率の高いルチル型酸化チタン粉末は、一次粒子及び一次粒子が凝集した粒子の平均粒径が比較的大きく、比表面積も小さいため、従来では光触媒活性が低いとされてきた。それにも拘らず、極めて高い光触媒活性を発現する理由は、このような粉末では、一次粒子の光吸収で生じた電子・正孔が粒界を経由して他の光吸収していない粒子表面で化学反応を起こすためと考えられる。従って、低濃度の有機系有害物化学種の分解において特に有効である。
【0039】
前述の如く、従来の光触媒はアナターゼ型結晶構造を主成分とする酸化チタン粉末が用いられている。これらの粉末は一般に比表面積が大きく、反応物質を吸着させて反応活性を高めるのには有効である。これらの粉末は粒子径が小さいこと、及び通常の金属イオンを存在させない水中の有害物の分解処理における反応では、酸素分子が電子受容体として作用しているため、光触媒反応において酸化チタン粒子内にバンドの曲がり(伝導帯と価電子帯が、酸化チタン粒子表面に近づくに従って負の電位方向に勾配をもつ)は生じていない。通常、酸化チタン粒子内でバンドの曲りが生じるのは、粒子表面からおよそ0.05μm から数μm の範囲であり、数nmから数10nmの超微粒子のアナターゼ型酸化チタンではバンドの曲りは生じない。このような条件下においてもアルコール類など、正孔と極めて高い反応性を示す化合物は容易に分解される。しかしながら、ダイオキシンなど難分解性化合物を分解処理するためには、電気化学的な定義での過電圧が問題となり、これらの物質は光触媒上での反応活性は低い。
【0040】
一方、本第2の実施の形態で用いられるルチル型結晶構造を主成分とする凝集体の酸化チタン粉末の場合、粒子径がある程度大きいこと、更に水中に鉄イオンなどの金属イオンの電子受容体が存在することから、バンドが曲がった状態が形成される。また、本第1の実施の形態では通常の酸化チタン粉末でも、水中に鉄イオンなどの金属イオンの電子受容体が存在することから、同様にバンドが曲がった状態が形成される。この状態では、酸化チタン粉末の表面は過電圧を超える正の電位が加えられた状態となるため、難分解性の化合物を効果的に分解することができる。また、特に、四塩化チタンを気相中で酸素と接触させ酸化させる気相法、あるいは燃焼して水を生成する水素ガス等の可燃性ガスと酸素を燃焼バーナーに供給し火炎を形成し、この中に四塩化チタンを導入する火炎加水分解法調製される特定の酸化チタン粉末は高温で処理されているために結晶欠陥が少なく、光照射で生成した電子・正孔を有効に分解反応に利用することができる。
【0041】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。また、実施例及び比較例で用いる酸化チタン粉末の平均粒子径、X線回折測定方法、UVスペクトル測定、不純物の定量などは以下に示す方法により行った。
【0042】
(酸化チタン粉末の粒子径の測定)
凝集粒子の平均粒径はレーザー光散乱法粒度測定機LA700(堀場製作所製)を用い、酸化チタン粉末を蒸留水に懸濁させて測定した。また、一次粒子の平均粒子径はBET法により求めた。
【0043】
(X線回折測定条件)
────────────────────────────────────
回折装置 RAD−1C(株式会社リガク製)
X線管球 Cu
管電圧・管電流 40kV、30mA
スリット DS−SS:1度、RS:0.15mm
モノクロメータ グラファイト
測定間隔 0.002度
計数方法 定時計数法
────────────────────────────────────
【0044】
また、ルチル化率は、前述の如く、ASTM D 3720-84 に従いX線回折パターンにおける、ルチル型結晶酸化チタンの最強干渉線(面指数110)のピーク面積(Ir)と、アナターゼ型結晶酸化チタンの最強干渉線(面指数101)のピーク面積(Ia)を求め前述の算出式より求めた。
【0045】
Figure 0004089989
【0046】
(不純物の定量)
酸化チタン粉末中のFe、Al、Si及びNa分を原子吸光法により定量分析した、また、塩素分は吸光光度法により測定した。
【0047】
実施例1
FeCl3 ・6H2 Oを金属イオン電子受容体源として用い、またクリスタルバイオレットを処理水中のモデル有害物とし、以下の実験を行った。気相法により得られた表1に示す物性を有する酸化チタン粉末A0.5g 、0.0006重量%のクリスタルバイオレット水溶液25ml、FeCl3 ・6H2 O200μモル及びガラスビーズ0.25gを100mlのパイレックス製フラスコに入れ、約20分間撹拌した。この懸濁液を遠心分離機にて酸化チタン粉末を除去し、残りの溶液についてUVスペクトルを測定した。このUVスペクトルにおいて、590nmでの吸光度Amax =1.447を得、900〜200nmの範囲での最も強度の小さい吸光度Amin =0.111を得た。
【0048】
次に、上記と全く同じ濃度及び組成の懸濁液を調製し、大気中で撹拌しながら500Wの高圧水銀ランプ(光強度ステンレスメッシュにより1/20に減光し、さらにUV34フィルターおよびU340フィルターを通し約320〜390nmの範囲の光を照射した)を点灯し、光触媒作用によるクリスタルバイオレットの分解反応を行った。15分後、反応後の懸濁液を遠心分離機にて酸化チタン粉末を除去し、残りの溶液についてUVスペクトルを測定した。このUVスペクトルにおいて、590nmでの吸光度Rmax =0.467を得、900〜200nmの範囲での最も強度の小さい吸光度Rmin =0.050を得た。
【0049】
上記分解反応における分解速度を下記式により計算して求めた。
分解速度=((Amax −Amin )−(Rmax −Rmin ))×反応溶液量(ml) /クリスタルバイオレットのモル吸光係数×透過距離×反応時間(分)× 1000(ml)
(式中、クリスタルバイオレットのモル吸光係数は1×105 、透過距離は1cmである。)計算よりクリスタルバイオレット分解反応の1分当りの分解速度は1.53×10-8モル/分であった。
【0050】
【表1】
Figure 0004089989
【0051】
参考例1
市販の表2に示す物性を有するアナターゼ型酸化チタン粉末Bを用いた以外は実施例1と同様の方法で行った。その結果、UVスペクトル測定での各吸光度はAmax =0.812、Amin =0.054、Rmax =0.307、Rmin =0.051であり、クリスタルバイオレットの分解率は0.84×10-8モル/分であった。
【0052】
【表2】
Figure 0004089989
【0053】
参考例
AgNO3 を金属イオン電子受容源として用い、以下の水の分解反応実験を行った。実施例1で使用したものと同じ酸化チタン粉末A0.2g、水25ml及びAgNO3 0.034g(200μモル)を100mlのパイレックス製フラスコに入れ、懸濁液を調製した。この懸濁液の入ったフラスコ内を密閉し全体を液体窒素に浸し、懸濁液を凍らせ、次いで真空ポンプにてフラスコ内を真空にした後フラスコ内の懸濁液を解凍した。この操作を再度繰り返して、フラスコ内を密閉し真空状態とした。この懸濁液をマグネチックスターラーで攪拌しながら500Wの高圧水銀ランプ(光強度ステンレスメッシュにより1/20に減光し、さらにUV34フィルターを通し340nm以下をカットした)を点灯し、光触媒作用による水の分解反応を60分行い酸素を発生させた。反応終了後のフラスコ内の酸素ガスを、マノメーターにて定量した結果、24.21μモルであった。
【0054】
参考例
酸化チタン粉末Aの代わりに、市販の表2に示す物性を有するアナターゼ型酸化チタン粉末Bを用いた以外は、参考例2と同様の方法で行った。その結果、発生酸素量は、1.10μモルであった。
【0055】
実施例及び参考例から、特定のルチル型酸化チタンを用いた場合は、水中の有害物を分解する水の分解生成物の酸素の量が、従来のアナターゼ型酸化チタンを用いた場合に比べて多く、光触媒効果が優れることが判る。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のアナターゼ型酸化チタンであっても、これに遷移金属イオンを併存させて光照射処理を行うため、酸化チタン粒子内のバンドの曲がりが大きくなり水中の有害物を効率的に分解できる。更に、一次粒子または一次粒子が凝集した粒子の粒径が比較的大きく、且つ比表面積の小さいルチル型の結晶を多く含む特定の高純度酸化チタン粉末がこれ単独の光触媒として使用した場合であっても、これまでの認識とは異なって、高い光触媒活性を示し、効率よく水中の有害物を分解処理できる。

Claims (5)

  1. 水中の有害物を酸化チタン光触媒の存在下、光を照射することにより処理する方法において、
    記酸化チタン光触媒及び遷移金属イオンを、有害物を含む水中へ入れること、
    前記酸化チタン光触媒が、凝集粒子の平均粒径が0.1〜10μm 、一次粒子の平均粒子径が10〜1000nm、BET比表面積が0.5〜50m2/g 及びルチル化率50〜99.5%の酸化チタン粉末であること、
    を特徴とする酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法。
  2. 記遷移金属イオンが、Fe3+又はAgであることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法。
  3. 前記酸化チタン粉末中に含まれる、原子吸光法により測定されるFe、Al、Si及びNa成分が各々10ppm 以下であり、且つ吸光光度法により測定されるCl成分が200ppm 以下であることを特徴とする請求項1に記載の酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法。
  4. 前記酸化チタン粉末の凝集粒子の平均粒径が一次粒子の平均粒子径の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法。
  5. ルチル化率が70〜99.5%の酸化チタン粉末であることを特徴とする請求項1に記載の酸化チタン光触媒による水中の有害物の処理方法。
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