JP3758360B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばエンジンとモータジェネレータとを併設した,いわゆるパラレルハイブリッド車両やモータジェネレータだけを原動機とする電動車両等にあって、例えば制動時にモータジェネレータを回生作動させるときに、各車輪の制動用シリンダへの作動流体圧による制動力を制御する制動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような制動力制御装置としては、例えば特開平9−216554号公報に記載されたもの等がある。
【0003】
この制動力制御装置は、制動時には、一般のエンジン自動車に採用されているように、油圧ブレーキに油圧を印加することにより車輪を制動すると共に、本来電動機としてのモータジェネレータを発電機として使用し、つまり回生作動させて、制動力の一部をモータジェネレータの回生トルクで得て、このモータジェネレータで回生された電力をバッテリに充電するようにしている。
【0004】
一般に、モータジェネレータを回生作動させるときには、作動流体圧の回生協調制御が行われる。この回生協調制御とは、ブレーキペダルの踏込み量を例えばマスタシリンダ圧で検出し、このマスタシリンダ圧に相当する制動力から前記モータジェネレータの回生トルクによる制動力を減じた分が、流体圧制動手段として各車輪に設けられている制動用シリンダで発揮されるように、主として作動流体圧を減圧制御するものである。
【0005】
前記従来例に記載の制動力制御装置では、マスタシリンダと制動用シリンダとを遮断する切換弁と、この切換弁と制動用シリンダとの間で作動流体をリザーバに排出してブースト発生油圧を減圧する比例液圧制御弁とを設け、マスタシリンダと制動用シリンダとの間を前記切換弁により遮断した状態で、比例液圧制御弁を制御して、制動用シリンダへの作動流体をリザーバに排出しブースト圧を減圧することによって、制動用シリンダへ作用する作動流体圧を減圧するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の制動力制御装置では、制動用シリンダへの作動流体を、回生協調制御に伴って減圧すべき減圧量に応じてリザーバに排出しブースト圧を減圧するようになっているため、リザーバが満杯になると、それ以上貯留することができないから、いくら比例液圧制御弁を制御して減圧を行おうとしても、作動流体圧を減圧することができない。
【0007】
そのため、制動用シリンダへの作動流体圧に対して、モータジェネレータの回生トルクによる制動力に相当する分の減圧を行うことができないため、回生トルクによる制動力が付与される前輪側が制動力過多の状態となる。
【0008】
前記貯留可能量のより大きいリザーバを用いれば問題ないが、貯留可能量が大きいということはすなわち、リザーバが大きくなり、つまりユニットの大型化につながるから、好ましくない。
【0009】
そこで、この発明は上記従来の問題点に着目してなされたものであり、回生協調制御における作動流体圧の減圧に伴って作動流体をリザーバに貯留するようにした場合に、的確な回生協調制御を行うことの可能な制動力制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る制動力制御装置は、所定輪に対して電気的な制動力を付与する電気的制動手段と、各車輪の制動用シリンダへの作動流体圧によって当該車輪に制動力を付与する流体圧制動手段と、作動流体を貯留するリザーバと、前記制動用シリンダへの作動流体を前記リザーバに排出する制御弁と、前記電気的制動手段の電気的制動力が付与されているときに前記制御弁を制御して前記電気的制動力相当の前記制動用シリンダへの作動流体圧を減圧する作動流体圧制御手段と、を備えた制動力制御装置であって、前記作動流体圧制御手段は、前記リザーバの貯留量を検出する貯留量検出手段と、当該貯留量検出手段で検出した貯留量に基づき前記作動流体圧の減圧が可能かどうかを判断し、当該減圧が不可と判断されるときには、前記電気的制動手段が付与する電気的制動力を、前記減圧が不可となったときの値に維持する電気的制動力制限手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
この請求項1の発明では、電気的制動手段による電気的制動力が付与されているときにはこの電気的制動力相当の作動流体圧が、制動用シリンダへの作動流体圧から減圧されて、電気的制動力を付与する前後で総制動力が変化しないように制御される。前記作動流体圧の減圧は、制動用シリンダへの作動流体圧を制御弁を介して作動流体を貯留するリザーバに排出することによって行われ、電気的制動手段による電気的制動力相当の減圧を行うように制御弁を制御することによって、所望の減圧が行われる。
【0012】
このとき、作動流体圧制御手段では、貯留量検出手段によりリザーバの現在の貯留量を検出している。そして、例えば検出した貯留量に基づいて、作動流体圧の減圧が不可と判断されるときには、電気的制動手段が付与する電気的制動力を、減圧が不可となったときの値に維持する。よって、リザーバの貯留量から、電気的制動力に相当する減圧を行うことができないと予測されるときには、電気的制動力が制限されるから、電気的制動力が付与される車輪が制動力過多傾向となることが回避される。
【0013】
また、請求項2に係る制動力制御装置は、前記貯留量検出手段は、前記リザーバへの作動流体の排出量を積算して前記貯留量を検出するようになっていることを特徴としている。
【0014】
本発明の請求項1に係る制動力制御装置は、リザーバの貯留量に基づき作動流体圧の減圧が不可と判断されるときには、電気的制動手段が付与する電気的制動力を、作動流体圧の減圧が不可となったときの値に維持するようにしたから、電気的制動力相当の減圧を確実に行うことができ、電気的制動力が付与される車輪が制動力過多傾向となることを回避することができる。
【0015】
また、本発明の請求項2に係る制動力制御装置は、リザーバへの作動流体の排出量を積算してリザーバの貯留量を検出するようにしたから、前記貯留量を容易に検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明による制動力制御装置を、いわゆるFFタイプのパラレルハイブリッド車両に適用した一例である。
【0017】
EGはガソリンエンジンであり、このエンジンEGは電磁パウダークラッチ等のクラッチCLを介して、変速機T/Mに接続されているが、その接続途中に、例えば3相誘導モータ/発電機等で構成される交流式のモータジェネレータMGが介挿されている。そして、変速機T/Mの出力軸が、駆動輪(前輪)WFL,WFRに接続されている。したがって、前左右輪WFL,WFRはエンジンEGでも、力行されるモータジェネレータMGでも駆動可能であり、逆にモータジェネレータMGを回生作動すれば、前左右輪WFL,WFRには回生制動トルク,つまり電気的制動力が作用し、同時にそのときモータジェネレータMGで回生される電力は図示されないバッテリに充電される。また、前記クラッチCLは、いわゆる走行クラッチとしての役割以外に、例えばエンジンEGのトルクを所要としない場合には、エンジンEGを停止し且つクラッチCLを切断して当該エンジンEGと駆動系との繋がりを遮断するのにも用いられる。
【0018】
前記駆動輪WFL,WFR及び非駆動輪WRL,WRRには、それぞれ制動用シリンダとしてのホイールシリンダ1FL〜1RRが取り付けられ、これらホイールシリンダ1FL〜1RRへの供給圧は、後述のブレーキコントロールユニット9により制御されるブレーキアクチュエータユニット10によって調整されるようになっている。
【0019】
前記エンジンEGは、図示しない吸気管路に、ステップモータをアクチュエータとしてそのステップ数に応じた回転角により開度が調整される電子制御スロットルバルブを備えており、この電子制御スロットルバルブはエンジンコントロールユニット37によって制御されるようになっている。
このエンジンコントロールユニット37はマイクロンピュータ等を含んで構成され、後述のモータジェネレータコントロールユニット38からのエンジンEGの始動及び停止を指令する指令信号に応じて、前記エンジンEGを駆動するようになっている。
【0020】
前記モータジェネレータコントロールユニット38はマイクロコンピュータ等を含んで構成され、アクセルペダルに設けられた図示しないアクセル操作量センサからのアクセル操作量信号,エンジンEGに設けられた図示しない回転数センサからのエンジン回転数,変速機T/Mの実変速比,車速等に基づき、前記モータジェネレータMG,クラッチCL及びエンジンEGの制御を行うようになっている。
【0021】
つまり、例えば、予め設定した走行パターン制御マップ等を参照し、アクセルペダル操作量信号からアクセルペダルが踏み込み状態であると判断した場合には、現在の車両の走行状態がモータジェネレータMGのみで走行するモータ走行領域であるか、或いはエンジンEGのみで走行するエンジン走行領域であるか、通常走行はエンジンEGのみで行い加速時にはモータジェネレータMGを使用するハイブリッド走行領域であるかを判断し、判定された走行領域に応じてエンジンEG,モータジェネレータMG,クラッチCLの制御を行う。
【0022】
また、モータジェネレータコントロールユニット38では、アクセルペダルが開放状態であると判断した場合には、車速が零であれば、停車中であると判断してクラッチCLを開放状態とする。また、車速が零でなければ、後述のブレーキコントロールユニット9からのモータジェネレータMGの電気的制動力目標値BFに基づいて、この電気的制動力目標値BF相当の電気的制動力を付与するようにモータジェネレータMGを発電機として作動させていわゆる回生制動状態に制御する。
【0023】
また、前記変速機T/Mは、変速機コントロールユニット39により制御されるようになっている。この変速機コントロールユニット39はマイクロコンピュータ等を含んで構成され、例えば車速,エンジン回転数,アクセルペダル操作量に基づいて設定される目標変速比と、変速機T/Mの入力回転数と出力回転数とに基づいて算出した変速比とが一致するように変速機T/Mの変速制御を行い、前記目標変速比は、例えば予め設定した変速パターン制御マップに基づいて設定し、車速が低下するほど変速比が大きくなり、また、アクセルペダル操作量が増加するほど変速比が大きくなり、また、エンジン回転数が増加するほど変速比が大きくなるように変速比を制御するようになっている。
【0024】
図2は、前記ブレーキアクチュエータユニット10の一例を示したものであり、このブレーキアクチュエータユニット10は、四輪全てへの作動流体圧をマスタシリンダから切り離して増減圧制御する四輪統括制御用アクチュエータユニット5,各車輪のロック傾向を回避して制動距離の確保と舵取効果とを両立するためのアンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニット6,及び前輪への作動流体圧のみを主として減圧方向に制御する前輪制御用アクチュエータユニット7を備えて構成される。
【0025】
図中に示すマスタシリンダ2はブレーキペダル3の踏込み量に応じた同等の作動流体圧を二系統に出力可能であって、基本的に前左輪のホイールシリンダ(以下、単に前左ホイールシリンダとも記す)1FLと後右輪のホイールシリンダ(後右ホイールシリンダ)1RRとはマスタシリンダ2の一方の系統に接続され、前右輪のホイールシリンダ(前右ホイールシリンダ)1FRと後左輪のホイールシリンダ(後左ホイールシリンダ)1RLとがマスタシリンダ2の他方の系統に接続されて、所謂X配管形式を構成している。このX配管形式の優位性は、周知のように、何れか一方の配管系統に異常が生じても、残る他方の配管系統によって前輪側と後輪側,車両左方側と右方側とで制動力をバランスし、もって車両安定性を確保できる点にある。なお、ブレーキペダル3とマスタシリンダ2との間にはブースター4が介装されているが、その構造などの詳細については後述する。
【0026】
ここでは、理解を容易にするためにアンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニット6の構造から各ホイールシリンダ1FL〜1RR側の構成について説明する。このアンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニット6内の圧力制御バルブ構造は、従来既存の還流タイプのものと同様であり、例えば前記マスタシリンダ2からの一方の系統を二つに分岐すると共に、他方の系統も二つに分岐し、夫々の分岐先にアンチロックブレーキ制御用増圧制御バルブ51FL〜51RRを介して各ホイールシリンダ1FL〜1RRを接続する。これらの増圧制御バルブ51FL〜51RRは常時開の二位置切換ソレノイドバルブからなる。なお、各増圧制御バルブ51FL〜51RRには、各ホイールシリンダ1FL〜1RRからマスタシリンダ2側への作動流体の還流だけを許容するチェックバルブ52FL〜52RRをバイパス接続する。
【0027】
また、前記アンチロックブレーキ制御用増圧制御バルブ51FL〜51RRの下流側には、常時閉の二位置切換ソレノイドバルブからなるアンチロックブレーキ制御用減圧制御バルブ53FL〜53RRを接続し、その出力側を各系統毎に共通のリザーバ54P,54Sとポンプ55P,55Sとに分岐接続し、ダンパ56P,56Sを介して各ポンプ55P,55Sの吐出側を前記マスタシリンダ2の各系統に接続する。
【0028】
このアンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニット6は、車輪速度センサからの車輪速度信号等に基づいて前記ブレーキコントロールユニット9を構成するABSコントローラ9aによって制御される。すなわち、図示しない車輪速センサの検出信号に基づいて各車輪速度と車体速度との関係を監視し、例えばそのスリップ率が所定値以上となって各車輪がロックしそうになると、前記増圧制御バルブ51FL〜51RR及び減圧制御バルブ53FL〜53RRを動作させ、作動流体圧を減圧,保持,増圧に制御し車輪のロックを防止する。
【0029】
また、本実施の形態では、前記前左右輪アンチロックブレーキ制御用増圧制御バルブ51FL,51FRの各下流側と前左右ホイールシリンダ1FL,1FRとの間に前輪制御用アクチュエータユニット7を介装している。この前輪制御用アクチュエータユニット7は、前記前左右輪アンチロックブレーキ制御用増圧制御バルブ51FL,51FRの各下流側と前左右ホイールシリンダ1FL,1FRとの間に介装された常時開の二位置切換ソレノイドバルブからなる前左右輪減圧制御用切換バルブ41FL,41FRと、これにバイパス接続されて前左右ホイールシリンダ1FL,1FRからマスタシリンダ2側への還流のみを許容するチェックバルブ42FL,42FRと、さらにこれにバイパス接続されて実質的に前左右ホイールシリンダ1FL,1FRへの作動流体圧を減圧可能なプロポーショニングバルブ43FL,43FRとからなる。ちなみに、前記プロポーショニングバルブ43FL,43FRの出力圧は、マスタシリンダ2側の入力圧に対して、それが比較的低いときには、当該入力圧の増圧勾配よりも小さな増圧勾配で少しずつ増圧し、当該入力圧が所定値以上になると、当該入力圧の増圧勾配と同じ増圧勾配で増圧するようなものが適用される。
【0030】
前記前輪制御用アクチュエータユニット7は、主として前記ブレーキコントロールユニット9を構成する回生制動コントローラ9bによって制御される。すなわち、モータジェネレータを回生作動させるときには、前記前左右輪減圧制御用切換バルブ41FL,41FRを閉作動させて、プロポーショニングバルブ43FL,43FRによって前左右ホイールシリンダ1FL,1FRの作動流体圧をマスタシリンダ2側の供給圧よりも減圧制御する。つまり、本実施の形態の車両はFFタイプであって、エンジンもモータジェネレータも前輪にしか接続されていない。従って、モータジェネレータによる回生トルクも前輪にのみ付与されるので、この回生トルクによる制動力分だけ前左右ホイールシリンダ1FL,1FRの作動流体圧を減圧する必要がある。逆に言えば、モータジェネレータによる回生トルクが前輪にのみ付与される場合に、四輪全てのホイールシリンダの作動流体圧を減圧してしまったのでは、前輪側の制動力が後輪側のそれより大きくなって、例えばアンチロックブレーキ制御が早期に開始されてしまうなどの問題が発生する。そこで、本実施の形態では回生トルクによる制動力分だけプロポーショニングバルブ43FL,43FRによって前左右ホイールシリンダ1FL,1FRの作動流体圧を減圧するのである。ただし、モータジェネレータによる回生トルクは、例えば車速によって変化する。本実施の形態では、例えば中高速時に発生可能な,比較的安定しているが小さい回生トルク分だけプロポーショニングバルブで減圧できるようにした。
【0031】
次に、前記四輪統括制御用アクチュエータユニット5の前に、前記ブースター4及び当該ブースター4への作動流体圧力源について説明する。本実施形態のようなハイブリッド車両では、エンジンが停止されることもあるので、ブースター4への作動流体圧力源として電動ポンプ11を用いる。この電動ポンプ11でメインリザーバ8内の作動流体を吸入し、チェックバルブ12を通過して吐出する。この電動ポンプ11の吐出側にアキュームレータ13を接続し、更にブースター4の入力側に接続する。前記アキュームレータ13の上流側と下流側とには夫々圧力スイッチ14,15を配設しておき、どちらが低くなっても電動ポンプ11が作動するようにすることで、アキュームレータ13内の作動流体圧,つまりブースター4への供給流体圧を所定値以上に維持することができる。
【0032】
前記ブースター4の基本的な構造は既存のものと同様である。即ち、図3に示す(図はブレーキペダル3を踏込んだ状態)ようにブレーキペダル3の踏込みがない状態では、インプットシャフト71が図示右方に後退しており、その結果、スチールボール72はスプリング74によってバルブシート73に押付けられるので、ピストン75の外周から取入れられている前記アキュームレータ13からの作動流体圧は、当該ピストン75内部のシリンダ室76内に流入できず、当該ピストン75を押圧する力は発生しない。なお、前記シリンダ室76は、ブースタボディ70の内側にも連通している。また、ピストン75にはマスタシリンダ2に連結されるロッド77が延設されている。また、図中の符号78,79は、ブレーキペダル3の踏込みがない状態で、ピストン75及びロッド77を図示右方に後退させるためのリターンスプリングである。
【0033】
この状態からブレーキペダル3が踏込まれると、バルブシート73との間に介装されているスプリング80の弾性力に抗してインプットシャフト71が図示左方に移動され、その先端部がスプリング74の弾性力に抗してホルダ82ごとスチールボール72を図示左方に移動し、もってスチールボール72がバルブシート73から離間する。すると、インプットシャフト71とバルブシート73との隙間から当該インプットシャフト71に穿設されたポート81を通って、前記アキュームレータ13からの作動流体圧がピストン75内のシリンダ室76内に流入し、これがバルブシート73ごとピストン75を図示左方に押圧するから、ロッド77はマスタシリンダ2側に移動されて当該マスタシリンダ2内の作動流体圧が増圧する。勿論、この後、インプットシャフト71によってもバルブシート73ごとピストン75は左方に押圧されることはあるが、必ず作動流体圧によるピストン押圧の方が先になされるので、ブレーキペダル3の踏力は小さくても大きな推進力を得ることができ、これによってマスタシリンダ2内の作動流体圧は倍増(ブースト)される。
【0034】
次いで、或る程度、ブレーキペダル3を踏込んだ状態で当該ブレーキペダル3の踏込みを停止すると、スプリング80の弾性力によってバルブシート73とインプットシャフト71とが離間し、状態としてはバルブシート73に対してインプットシャフト71が相対的に図示右方に後退され(但し、インプットシャフト71はスチールボール72に当接している)、これによって前記スチールボール72がスプリング74の弾性力によって再びバルブシート73に押付けられるので、両者の隙間が閉塞されて前記シリンダ室76内の作動流体圧が封入され、その封入圧によってピストン75及びロッド77をマスタシリンダ2側に移動した状態に維持する補助力が得られる。
【0035】
一方、こうした状態からブレーキペダル3から足を離すと、フリーになったインプットシャフト71が前記スプリング80によって更に図示右方に後退され、スチールボール72はバルブシート73に当接したまま、スチールボール72とインプットシャフト71とが離間する。すると、シリンダ室75内の作動流体圧は、インプットシャフト71とバルブシート73との隙間から、当該インプットシャフト71の先端部から穿設されている流路83,インプットシャフトガイド84に形成された流路85,86,ブースターボディ70に形成された流路87を通ってメインリザーバ8に還流する。
【0036】
このように本実施形態のブースター4では、ブレーキペダル3の踏込み開始から常時、前記アキュームレータ13からの作動流体圧がシリンダ室76内に流入して昇圧する。そこで、本実施形態では、このシリンダ室76内の作動流体圧を、ブレーキペダル3の踏込みと共に昇圧し且つマスタシリンダ2の作動流体圧とは異なる流体圧源からの作動流体圧として取出すための流路88をバルブボディ70に形成した。ここから取出された作動流体圧は、後述する四輪統括制御用アクチュエータユニット5に取込まれて、回生時の制動力制御に利用される。
【0037】
次に、前記四輪統括制御用アクチュエータユニット5の全体構成について説明する。まず、前記マスタシリンダ2からの二系統の作動流体圧の各系統に、前記ブースター4から取出した作動流体圧をパイロット圧とする二位置切換パイロットバルブからなる回生切換バルブ21P,21Sが介装されている。この二位置切換パイロットバルブからなる回生切換バルブ21P,21SのPポートはマスタシリンダ2の各系統の出力側に接続され、同じくそのAポートが前記アンチロックブレーキ制御用増圧制御バルブ51FL〜51RRに分岐され、そのBポートは一種のアキュームレータからなるストロークシミュレータ22P,22Sに接続されている。そして、前記回生切換バルブ21P,21Sは、パイロット圧のないノーマル状態で、前記PポートとAポートとを連通すると共にチェックバルブ20P,20SによってBポートからPポート及びAポートへの還流のみを許容する。また、パイロット圧による切換状態では、Aポートを遮断し、PポートとBポートとを連通する。ちなみに、前記ストロークシミュレータ22P,22Sのリターンスプリングには、前記ブースター4やマスタシリンダ2で発生する作動流体圧反力と等価なバネ定数のものが使用されており、余剰の作動流体はメインリザーバ8に還元される。また、各回生切換バルブ21P,21Sの上流側と下流側とには、夫々圧力センサ23P,23S及び圧力センサ24P,24Sが設けられている。
【0038】
一方、前記ブースター4の作動流体圧取出系統は、常時閉の電磁二位置切換バルブからなるフェールセーフバルブ25を介して前記回生切換バルブ21P,21Sのパイロット圧として分岐供給される。また、このフェールセーフバルブ25には、ブースター4側への還流のみを許容するチェックバルブ26と、常時閉の二位置切換パイロットバルブからなるバイパスバルブ27とを並列にバイパス接続し、当該バイパスバルブ27のパイロット圧は前記フェールセーフバルブ25の下流圧(又はバイパスバルブ27自身の下流圧)とする。これにより、原則的にフェールセーフバルブ25を開状態とすると、その下流圧,即ちバイパスバルブ27のパイロット圧が増圧するので当該バイパスバルブ27も開状態となり、ブースター4からの作動流体圧が低い状態でフェールセーフバルブ25を閉状態とすると、その下流圧,即ちバイパスバルブ27のパイロット圧が減圧するので当該バイパスバルブ27も閉状態となる。
【0039】
また、前記フェールセーフバルブ25と各回生切換バルブ21P,21Sとの間にはオリフィス28を介装し、このオリフィス28に、回生切換バルブ21P,21S(のパイロット圧)への流入だけを許容するチェックバルブ29をバイパス接続する。なお、これらのオリフィス28とチェックバルブ29とは、図面では分岐上流側に代表して一つずつ設けているが、分岐下流側に、夫々一つずつ,つまり各回生切換バルブ21P,21Sごとに介装するようにしてもよい。
【0040】
また、前記フェールセーフバルブ25の下流側又はバイパスバルブ27の下流側には、常時開の二位置切換ソレノイドバルブからなる四輪統括制御用増圧制御バルブ30と、常時閉の二位置切換ソレノイドバルブからなる四輪統括制御用減圧制御バルブ31と、四輪統括制御用リザーバ32とが直列に接続され、さらに当該リザーバ32のリターン分をメインリザーバ8に還流する。そして、前記四輪統括制御用増圧制御バルブ30と四輪統括制御用減圧制御バルブ31との間を圧力制御シリンダ16の入力ポートに接続する。なお、前記四輪統括制御用増圧制御バルブ30には、前記圧力制御シリンダ16からの還流のみを許容するチェックバルブ33と、所定圧力以上で当該増圧制御バルブ30の上流側作動流体圧をリリーフするリリーフバルブ34とを並列にバイパス接続する。また、前記四輪統括制御用減圧制御バルブ31には、前記四輪統括制御用リザーバ32からの還流のみを許容するチェックバルブ35をバイパス接続する。また、必要に応じて圧力制御シリンダ16の入力作動流体圧を検出するための圧力センサ36を取付けてもよい。
【0041】
前記圧力制御用シリンダ16は、同じ形状,つまり少なくとも入力側の受圧面積も出力側の受圧面積も等しいピストン17P,17Sを内装するシリンダ部18P,18Sを、一つのシリンダボディ内に対向して配設したものであり、各シリンダ部18P,18Sの出力ポートは、前記回生切換バルブ21P,21Sより下流側で夫々前記マスタシリンダ2からの各系統に接続されている。もちろん、各シリンダ部18P,18Sのリターンスプリング19P,19Sも、バネ定数を始めとする同等の仕様のものが用いられている。つまり、入力される作動流体圧に対して、二つのシリンダ部18P,18Sから同じ作動流体圧をマスタシリンダ2からの前記二つの各系統に出力することができる。また、前記各ピストン17P,17Sの入力側の受圧面積と出力側の受圧面積との所謂受圧面積比は、マスタシリンダ2の出力圧と前記ブースター4から取出した作動流体圧との比に一致又はほぼ一致してある。
【0042】
上記四輪統括制御用アクチュエータユニット5は、主として前記ブレーキコントロールユニット9を構成する前述の回生制動コントローラ9bによって制御される。すなわち、制動力制御装置として何らの異常も検出されないときには、前記フェールセーフバルブ25を開いておき、アンチロックブレーキ制御が行われていない状態でブレーキペダル3が踏込まれると、ブースター4から取出している作動流体圧が増圧されるので、前記フェールセーフバルブ25の下流圧をパイロット圧とするバイパスバルブ27も切換えられて開かれる。また、このフェールセーフバルブ25の下流圧は、チェックバルブ29を通って前記回生切換バルブ21P,21Sにもパイロット圧として供給されるから、当該回生切換バルブ21P,21Sは切換状態となり、それより下流側,つまりホイールシリンダ1FL〜1RR側は遮断され、マスタシリンダ2の各系統は前記ストロークシミュレータ22P,22Sに接続される。従って、マスタシリンダ2の各系統の作動流体圧はストロークシミュレータ22P,22S内のピストンを作動するが、そのリターンスプリングがマスタシリンダ2やブースター4内の反力と同等の反力を発生するので、運転者はブレーキペダル3の踏込みに違和感を感じない。
【0043】
一方で、例えば前述のように車速や変速比等からモータジェネレータによる回生トルクを求めることができるから、それによる前左右輪の制動力を算出しておき、マスタシリンダ側の圧力センサ23P,23Sで検出した作動流体圧から、当該作動流体圧が各ホイールシリンダ1FL〜1RRに供給されたときの制動力を算出し、両者の差分値からなる制動力とホイールシリンダ側の圧力センサ24P,24Sで検出した作動流体圧に応じた制動力とが一致するように、前記圧力制御シリンダ16からの出力圧を制御する。ここで、前記圧力制御シリンダ16は、前記X配管された二つの系統に同等の作動流体圧を供給することができるから、それらを同じように増減圧制御するためには、当該圧力制御シリンダ16への入力圧を増減圧制御すればよい。このとき、圧力制御シリンダ16の出力圧と入力圧との比は、前記二つのシリンダ部18P,18Sのピストン17P,17Sの受圧面積比の逆比であるから、要求される作動流体圧,つまり出力圧の増減圧量に対する入力圧の増減圧量が設定される。そして、この入力圧の増減圧量に応じて、前記四輪統括制御用増圧制御バルブ30と四輪統括制御用減圧バルブ31とを開閉制御すればよい。なお、前記四輪統括制御用減圧バルブ31によって減圧された分の作動流体圧は前記四輪統括制御用リザーバ32に原則的に貯留される。
【0044】
また、例えば前記回生切換バルブがソレノイド駆動のものであるときには、ソレノイドを駆動するための電気的構造が必要になるし、前述のようなブレーキペダル3の踏込みによる回生作動時間が長くなると、例えばそのソレノイドの励磁時間が長くなって発熱量が大きくなったり、エネルギー損が大きくなったりするという問題が発生するが、本実施形態では、回生切換バルブ21P,21Sを駆動するために、ブレーキペダル3の踏込み中に常時発生するブースター4内の作動流体圧をパイロット圧として用いているので、構造が簡潔になると共に余分な発熱量やエネルギー損を抑制防止することができる。
【0045】
また、このような回生作動中のブレーキペダル3の踏込み時にあって、当該ブレーキペダル3を少しだけ戻してブースター4から取出している作動流体圧が減圧しようとしても、前記回生切換バルブ21P,21Sへのパイロット圧は前記オリフィス28を通ってゆっくりとしか減圧しないので、当該回生切換バルブ21P,21Sが誤ってノーマル位置に戻るのを抑制防止し、回生協調制御を継続することができる。一方、ブレーキペダル3の踏込み時には、ブースター4から取出した作動流体圧は、オリフィス28を通らずにチェックバルブ29側から回生切換バルブ21P,21のパイロット圧として流入するので、必要な応答性を確保することができる。
【0046】
また、この状態から、ブレーキペダル3から足を離すと、前述のようにブースター4から取出している作動流体圧も減圧するので、前記回生切換バルブ21P,21Sのパイロット圧も前記オリフィス28を通ってゆっくりと減圧し、当該回生切換バルブ21P,21Sはノーマル位置に戻ってマスタシリンダ2が再びホイールシリンダ1FL〜1RR側に接続される。また、前記四輪統括制御用リザーバ32内の作動流体は前記チェックバルブ35を通って、圧力制御シリンダ16内の作動流体と共にチェックバルブ33,チェックバルブ26を通ってブースター4に還流する。
【0047】
ちなみに、ブレーキペダル3の踏み込み中にアンチロックブレーキ制御を開始すべき状況となると、回生作動が中止され、合わせて制動力の回生協調制御も中止される。
【0048】
また、ブレーキペダル3の踏込みのない状態で異常が検出されると、前記フェールセーフバルブ25を閉状態とすれば、次にブレーキペダル3が踏込まれてもバイパスバルブ27も閉状態に維持されるのでブースター4内の作動流体圧はそれより下流側に供給されず、回生切換バルブ21P,21Sはマスタシリンダ2とホイールシリンダ1FL〜1RRとを連通状態に維持してフェールセーフ機能が得られる。
【0049】
これに対して、ブレーキペダル3が踏込まれた状態で異常が検出されると、前記と同様にフェールセーフバルブ25が即座に閉状態とされる。しかしながら、このときにはフェールセーフバルブ25を閉状態としても、当該フェールセーフバルブ25の下流圧,つまりチェックバルブ26のブースター4側の作動流体圧が高いので、回生切換バルブ21P,21Sのパイロット圧が封入されて減圧せず、当該回生切換バルブ21P,21Sはマスタシリンダ2からの作動流体系統を遮断したままになる。しかしながら、このときには封入された回生切換バルブ21P,21Sのパイロット圧,即ちフェールセーフバルブ25の下流圧が前記バイパスバルブ27のパイロット圧として作用するので、当該バイパスバルブ27は開状態に維持される。従って、同様のフェールセーフ対策として、四輪統括用増圧制御バルブ30は開状態に,四輪統括用減圧制御バルブ31は閉状態に維持されるから、ブースター4から取出した作動流体圧は圧力制御シリンダ16を通って前記二つの系統に供給され続けるので、少なくともブレーキペダル3から足を離すまでは、当該作動流体圧による制動を維持することができる。そして、前記圧力制御シリンダ16の二つのシリンダ部18P,18Sのピストン17P,17Sの受圧面積比を、マスタシリンダ2の出力圧とブースター4から取出す作動流体圧の比に設定しているので、このときに得られる圧力制御シリンダ16からの作動流体圧はマスタシリンダ2からのそれと同等となり、制動力を安定させ、違和感が生じることもない。
【0050】
また、これ以外にも、前記圧力制御シリンダ16の二つのシリンダ部18P,18Sのピストン17P,17Sの受圧面積比を、マスタシリンダ2の出力圧とブースター4から取出す作動流体圧の比に設定することにより、圧力制御シリンダ16からの作動流体圧がマスタシリンダ2からのそれと同等となることから、アンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニットより下流側の制御態様を、マスタシリンダ2からの作動流体圧に対するそれと共用化して制御を容易にすることができる。
【0051】
前記ブレーキコントロールユニット9は、車輪のスリップ状態を検出して前記アンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニット6を制御し、ホイールシリンダ1FL〜1RRへの作動流体圧を調整して車輪のスリップ率が基準スリップ率と一致するように制御するABSコントローラ9aと、このABSコントローラ9aの作動状況及び前記モータジェネレータコントロールユニット38の作動状況に応じて四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7を制御して、ホイールシリンダ1FL〜1RRへの作動流体圧を調整するいわゆる回生協調制御を行う回生制動コントローラ9bとから構成されている。そして、これらABSコントローラ9a及び回生制動コントローラ9bは、それぞれマイクロコンピュータ等を含んで構成され、また、前記エンジンコントロールユニット37,モータジェネレータコントロールユニット38,変速機コントロールユニット39は相互通信を行いながら制御を行うようになっている。
【0052】
前記ABSコントローラ9aは、前述のようにしてホイールシリンダ1FL〜1RRへの作動流体圧を制御すると共に、何れかの車輪のスリップ率が所定値以上となり、該当するホイールシリンダ1FL〜1RRへの作動流体圧を減圧する減圧制御を開始したときに、ABS作動フラグFABS をFABS =1に設定してモータジェネレータコントロールユニット38及び回生制動コントローラ9bに出力する。
【0053】
前記回生制動コントローラ9bは、例えば図示しないエネルギ回収量算出マップ及びバッテリ充電状態から、モータジェネレータMGで発生可能な電気的制動力目標値BFを検出する。そして、この電気的制動力目標値BFに相当する作動流体圧の目標減圧量ΔPを検出する。そして、四輪統括制御用リザーバ32の現在の貯留量QNOW と四輪統括制御用リザーバ32の貯留可能量QMAX とから四輪統括制御用リザーバ32への作動流体の排出が可能であるかを判定し、排出が可能でない場合には、予め保持している前回の電気的制動力目標値BF(n−1)を今回の電気的制動力目標値BFとしてモータジェネレータコントロールユニット38に通知する。
【0054】
また、回生制動コントローラ9bは、図示しない回生協調減圧処理を実行し、モータジェネレータMGを発電機として駆動した際に生じる電気的制動力相当の作動流体圧分を減圧するように、前述のようにして算出した電気的制動力目標値BFに応じて、前記前輪制御用アクチュエータユニット7及び四輪統括制御用アクチュエータユニット5を適宜駆動制御する。つまり、モータジェネレータMGを発電機として作動させたために車両に付与される電気的制動力分を、ホイールシリンダ1FL〜1RRへの作動流体圧を減圧することによる制動力減少分によって相殺し、電気的制動力を付与する前後で総制動力が増加しないようにしている。
【0055】
また、回生制動コントローラ9bは、前記ABSコントローラ9aからABS作動フラグFABS を入力し、ABS作動フラグがFABS =1であり、アンチロックブレーキ制御処理による作動流体圧の減圧制御が開始されたことを検出したときには、四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7により各ホイールシリンダ1FL〜1RRへの作動流体圧を減圧する回生協調減圧を停止する。
【0056】
図4は、回生制動コントローラ9bにおける、モータジェネレータMGの電気的制動力目標値BF及び回生協調減圧による目標減圧量ΔPを設定する回生制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理はモータジェネレータMGが回生作動されているときに実行される処理であって、例えば予め設定した所定周期で実行される。
【0057】
まず、ステップS1で、図示しない制御マップを検索すること等により、車速VSPや図示しないバッテリの充電状態SOCから、前記モータジェネレータMGで発生可能な電気的制動力目標値BFを算出し、例えばこの電気的制動力目標値BFに、所定の比例係数を乗じる等して、電気的制動力目標値BFに応じた目標減圧量ΔPを算出する。次に、ステップS2に移行して、前回処理実行時に検出して所定の記憶領域に格納している四輪統括制御用リザーバ32の現在の貯留量QNOW と四輪統括制御用リザーバ32の貯留可能量QMAX とをもとに、さらなる作動流体圧の減圧が可能であるか否かを判定する。例えば、貯留可能量QMAX と貯留量QNOW との差が予め設定した基準値以内であるか否か等に基づき判定する。
【0058】
そして、さらなる減圧が可能である場合にはステップS3に移行し、そうでない場合には後述のステップS6に移行する。
前記ステップS3では、ステップS1で算出した電気的制動力目標値BFをモータジェネレータコントロールユニット38に通知すると共に、ステップS1で算出した目標減圧量ΔPを所定の記憶領域に格納する。
【0059】
次いで、ステップS4に移行し、目標減圧量ΔPを実現するために実際に四輪統括制御用リザーバ32に排出すべき減圧流量ΔQを算出する。これは、例えば目標減圧量ΔPと前回の目標減圧量ΔP(n−1)との差に基づいて設定する。また、回生協調減圧は四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7で行うから、前輪制御用アクチュエータユニット7及び四輪統括制御用アクチュエータユニット5の何れにより回生協調減圧を行うのかに基づいて、目標減圧量ΔPを実現するために実際に四輪統括制御用リザーバ32に排出すべき減圧流量ΔQを算出する。
【0060】
次いで、ステップS5に移行し、ステップS4で算出した減圧流量ΔQを貯留量QNOW を加算し、これを新たな現在の貯留量QNOW として設定する。そして処理を終了する。
【0061】
一方、前記ステップS6では、ステップS1で算出した電気的制動力目標値BFが、前回の電気的制動力目標値BF(n−1)よりも大きいか否かに基づき、電気的制動力目標値BFの増加であるのか否かを判定し、電気的制動力目標値BFの増加である場合には、ステップS7に移行し、そうでない場合にはそのままステップS8に移行する。
【0062】
前記ステップS7では、前回の電気的制動力目標値BF(n−1)を今回の電気的制動力目標値BFとして設定し、また、前回の目標減圧量ΔPを今回の目標減圧量ΔPとして設定する。そして、ステップS8に移行する。
【0063】
このステップS8では、電気的制動力目標値BFをモータジェネレータコントロールユニット38に通知すると共に、目標減圧量ΔPを所定の記憶領域に格納し、処理を終了する。
【0064】
次に、上記実施の形態の動作を説明する。
今、走行中の車両において運転者がブレーキペダル3を踏み込み、モータジェネレータコントロールユニット38によってモータジェネレータMGが回生作動可能状態となると、これに伴って、図4の演算処理が開始される。
【0065】
まず、ステップS1で、図示しない制御マップを検索すること等により、図示しない車輪速センサの検出値等に基づき検出した車速VSPや、図示しないバッテリの充電状態SOCから、前記モータジェネレータMGで発生可能な電気的制動力目標値BFを算出し、また、この電気的制動力目標値BFに応じた目標減圧量ΔPを算出する。
【0066】
ブレーキペダル3の踏み込み初期では、四輪統括制御用リザーバ32の貯留量は少ないから、ステップS2からS3に移行して、電気的制動力目標値BFをモータジェネレータコントロールユニット38に通知し、また、目標減圧量ΔPを所定の記憶領域に更新記憶する。次いでステップS4に移行して、例えば目標減圧量ΔPと前回の目標減圧量ΔP(n−1)とに基づき四輪統括制御用リザーバ32への実際の減圧流量ΔQを算出し、これを貯留量QNOW に加算して新たな貯留量QNOW を算出しこれを所定の記憶領域に更新記憶する(ステップS5)。
【0067】
モータジェネレータコントロールユニット38では、電気的制動力目標値BFが通知されると、モータジェネレータMGを回生作動させて、その電気的制動力が電気的制動力目標値BFとなるように駆動する。また、回生制動コントローラ9bでは、図示しない回生協調減圧処理を実行して、前記記憶領域に格納された目標減圧量ΔPをもとに、四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7による作動流体圧の減圧量が、目標減圧量ΔPとなるように、四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7を適宜駆動する。
【0068】
これによって、電気的制動力目標値BF分が、目標減圧量ΔPに相当する制動力の減少分によって相殺されて、電気的制動力の付与の前後で前輪に作用する総制動力は変動しない。
【0069】
そして、引き続きブレーキペダル3の踏み込みが行われると、車速VSP等に基づき電気的制動力目標値BFが算出され、これに基づき目標減圧量ΔPが算出される。そして、四輪統括制御用リザーバ32の現在の貯留量QNOW に基づき、さらなる作動流体圧の減圧が可能であると判断される間は、算出した電気的制動力目標値BFがそのままモータジェネレータコントロールユニット38に通知される。モータジェネレータMGは、電気的制動力目標値BFを達成すべく回生作動され、また、回生制動コントローラ9bでは目標減圧量ΔPにしたがって四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7を駆動して目標減圧量ΔPを達成するように回生協調減圧を行う。この状態では、四輪統括制御用リザーバ32は空きがあるから、目標減圧量ΔPに応じた減圧を行うことができ、電気的制動力の付与の前後で前輪に作用する総制動力は変動しない。
【0070】
このとき、ブレーキペダル3から足放しするとかアンチロックブレーキ制御が開始されると、回生制動コントローラ9bでは、前記回生制御処理を終了し、また回生協調減圧処理を終了して四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7による回生協調減圧を中止する。また、モータジェネレータコントロールユニット38でも、モータジェネレータMGの回生作動を中止する。これによって、アンチロックブレーキ制御による変化量を除いて、前輪への総制動力は変動しない。
【0071】
そして、制動状態が継続し、これに伴って四輪統括制御用リザーバ32の貯留量QNOW が増加して、貯留可能量QMAX と同等となったときには、図4のステップS2の処理で減圧不可能と判断されて、ステップS2からステップS6に移行する。そして、電気的制動力目標値BFが前回値よりも増加する場合、つまり、作動流体圧をさらに減圧する必要があり、四輪統括制御用リザーバ32に作動流体をさらに排出する必要がある場合には、ステップS6からステップS7に移行して、予め保持している前回の電気的制動力目標値BF(n−1)を今回の電気的制動力目標値BFとして更新設定し、これをモータジェネレータコントロールユニット38に通知する。また、前回の目標減圧量ΔP(n−1)を今回の目標減圧量ΔPとして更新設定する。
【0072】
モータジェネレータコントロールユニット38では、通知された電気的制動力目標値BFにしたがってモータジェネレータMGを回生作動させるから、モータジェネレータFGによって付与される電気的制動力は変化せずに前回値と同等となる。一方、回生制動コントローラ9bでは、目標減圧量ΔPが変化しないから、作動流体圧のさらなる減圧は行わず現在の作動流体圧を保持する。よって、モータジェネレータMGにより付与される電気的制動力に相当する減圧が行われることになるから、前輪への総制動力は変動しない。
【0073】
一方、四輪統括制御用リザーバ32の貯留量QNOW がその貯留可能量QMAX と同等となった状態で、電気的制動力目標値BFが前回値よりも増加しない場合、つまり、作動流体圧の減圧をさらに行う必要がなく、四輪統括制御用リザーバ32への作動流体を排出する必要がないときには、ステップS2からステップS6を経てステップS8に移行して、ステップS1の処理で車速VSP等に基づいて設定した電気的制動力目標値BFをモータジェネレータコントロールユニット38に通知する。よって、この電気的制動力目標値BFを達成するようにモータジェネレータMGが回生作動される。
【0074】
一方、回生制動コントローラ9bでは、設定された目標減圧量ΔPにしたがって回生協調減圧処理を実行し、作動流体圧の減圧量が目標減圧量ΔPとなるように、四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7を制御する。この場合、目標減圧量ΔPの増加となるから、例えば四輪統括制御用アクチュエータユニット5において、四輪統括制御用増圧制御バルブ30を開状態、四輪統括制御用減圧バルブ31を閉状態に制御して、圧力制御シリンダ16への作動流体圧を増圧させる。よって、モータジェネレータMGが付与する電気的制動力に相当する作動流体圧の減圧が行われることになるから、前輪の総制動力は変動しない。
【0075】
そして、この状態から、運転者がブレーキペダル3から足を離すと、ブースター4から取出している作動流体圧も減圧するので、前記四輪統括制御用リザーバ32内の作動流体は前記チェックバルブ35を通って、圧力制御シリンダ16内の作動流体と共にチェックバルブ33,チェックバルブ26を通ってブースター4に還流する。
【0076】
そして、再度ブレーキペダル3が踏み込まれたときには、この四輪統括制御用リザーバ32内の作動流体の貯留量QNOW は零であり、四輪統括制御用リザーバ32への作動流体の排出が可能であるから、ステップS2からステップS3に移行して、車速VSP等に基づいて設定した電気的制動力目標値BFを達成すべくモータジェネレータMGが駆動され、また、これに相当する減圧を行うように四輪統括制御用アクチュエータユニット5及び前輪制御用アクチュエータユニット7が駆動制御される。
【0077】
したがって、四輪統括制御用リザーバ32の現在の貯留量QNOW を検出し、この貯留量QNOW と、四輪統括制御用リザーバ32の貯留可能量QMAX とから、四輪統括制御用リザーバ32へのさらなる作動流体の排出が不可能であると判断したとき、つまり、作動流体圧の減圧が不可能であると判断したときには、モータジェネレータMGにより付与される電気的制動力を前回値に維持し、作動流体圧のさらなる減圧を行わないようにしたから、電気的制動力相当の減圧を確実に行うことができる。よって、作動流体を四輪統括制御用リザーバ32に排出することにより、作動流体圧を減圧させるようにした場合、四輪統括制御用リザーバ32の貯留量が満杯になると、それ以上の貯留を行うことができず作動流体圧の減圧を行うことができないため、電気的制動力相当の回生協調減圧を行うことができずに前輪の制動力過多となって、例えばアンチロックブレーキ制御処理においてその早期作動等を引き起こす場合があるが、上記実施の形態では、確実に回生協調減圧を行うことが可能な範囲でモータジェネレータMGを回生作動させるようにしたから、制動力過多となることを回避し、的確なアンチロックブレーキ制御処理を行うことができる。
【0078】
なお、上記実施の形態においては、さらなる減圧が不可能であると判定した場合には、前回の電気的制動力目標値BF(n−1)を今回の電気的制動力目標値BFとして設定するようにした場合について説明したが、例えば、貯留量QNOW <貯留可能量QMAX であるときには、これら貯留量QNOW と貯留可能量QMAX との差に応じた流量を減圧することにより実現可能な目標減圧量ΔP及び電気的制動力目標値BFを算出し、これに応じて回生協調減圧及びモータジェネレータMGの回生作動を行うようにしてもよい。
【0079】
また、上記実施の形態では、減圧流量ΔQを積算して四輪統括制御用リザーバ32の現在の貯留量を検出するようにした場合について説明したが、これに限らず、例えば、四輪統括制御用リザーバ32に流量センサを設け、四輪統括制御用リザーバ32の貯留量が予め設定した貯留量を越えたときに、減圧不可能と判断するようにしてもよい。
【0080】
また、上記実施の形態では、アンチロックブレーキ制御用アクチュエータユニットを併設した場合について説明したが、必要に応じて設定すればよい。
また、上記実施の形態では、前記回生協調制御処理を回生制動コントローラ9bで実行するようにした場合について説明したが、例えばモータジェネレータコントロールユニット38で実行して、目標減圧量ΔPを回生制動コントローラ9bに通知するようにしてもよい。
【0081】
ここで、上記実施の形態において、モータジェネレータMG及びモータジェネレータコントロールユニット38が電気的制動手段に対応し、ホイールシリンダ1FL〜1RRが流体圧制動手段に対応し、四輪統括制御用リザーバ32がリザーバに対応し、四輪統括制御用増圧制御バルブ30及び四輪統括制御用減圧制御バルブ32が制御弁に対応し、図4の回生協調制御処理が作動流体圧制御手段に対応し、図4のステップS5の処理が貯留量検出手段に対応し、図4のステップS7の処理が電気的制動力制限手段に対応している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動力制御装置を適用したハイブリッド車両の概略構成図である。
【図2】図1のブレーキアクチュエータユニットの一例を示す流体圧回路図である。
【図3】図2のブースターの説明図である。
【図4】回生制動コントローラでの回生協調制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
EG エンジン
CL クラッチ
MG モータジェネレータ
T/M 変速機
FL〜WRR 車輪
1FL〜1RR ホイールシリンダ
3 ブレーキペダル
4 ブースター
5 四輪統括制御用アクチュエータユニット
6 アンチロックブレーキ制御用アチュエータユニット
7 前輪制御用アクチュエータユニット
9 ブレーキコントロールユニット
9a ABSコントローラ
9b 回生制動コントローラ
10 ブレーキアクチュエータユニット
30 四輪統括制御用増圧制御バルブ
31 四輪統括制御用減圧制御バルブ
37 エンジンコントロールユニット
38 モータジェネレータコントロールユニット
39 変速機コントロールユニット
41FL,41FR 前左右輪減圧制御用切換バルブ

Claims (2)

  1. 所定輪に対して電気的な制動力を付与する電気的制動手段と、
    各車輪の制動用シリンダへの作動流体圧によって当該車輪に制動力を付与する流体圧制動手段と、
    作動流体を貯留するリザーバと、
    前記制動用シリンダへの作動流体を前記リザーバに排出する制御弁と、
    前記電気的制動手段の電気的制動力が付与されているときに前記制御弁を制御して前記電気的制動力相当の前記制動用シリンダへの作動流体圧を減圧する作動流体圧制御手段と、を備えた制動力制御装置であって、
    前記作動流体圧制御手段は、前記リザーバの貯留量を検出する貯留量検出手段と、
    当該貯留量検出手段で検出した貯留量に基づき前記作動流体圧の減圧が可能かどうかを判断し、当該減圧が不可と判断されるときには、前記電気的制動手段が付与する電気的制動力を、前記減圧が不可となったときの値に維持する電気的制動力制限手段と、を備えることを特徴とする制動力制御装置。
  2. 前記貯留量検出手段は、前記リザーバへの作動流体の排出量を積算して前記貯留量を検出するようになっていることを特徴とする請求項1記載の制動力制御装置。
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