JP3758056B2 - 色信号処理回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の一種のカラーCCD(Charge Coupled Device)用のカメラデジタル信号処理(Digital Signal Processing:以下DSPと称する)チップの色信号処理回路に関するものであって、特に色差信号にヒュー/ゲイン制御をし原色を再現した後周波数変換を行ってズーム・データのビット数を減少させる色信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ヒュー(Hue)というのは、色の3要素の1つとして色の波長による感覚の差異を表し、赤、青、緑のように色等を区別されるようにする色の特徴である。
従って、CCDによって撮像された物体の色をテレビやパーソナル・コンピュータ(以下PCと称する)のモニタ上に再現する時、色信号に既に決まったヒュー/ゲイン係数を掛けると、正確な色の再現ができる。
【0003】
従来のヒュー/ゲイン制御および周波数変換回路を含むカメラDSPチップの色信号処理回路は、図7の図示のように、CCDの色フィルタを通過したWb(Wb=R+G+2B;ブルー系統の白色)、Gr(Gr=R+2G;レッド系統の緑)、Wr(Wr=2R+G+B;レッド系統の白色)、Gb(Gb=B+2G;ブルー系統の緑)の色信号をブルー系統(Gb,Wb)の信号とレッド系統(Gr,Wr)の信号に再配列するスイッチおよびクランプ部11と、該スイッチおよびクランプ部11において再配列され出力される色信号(Gb,Wb,Wr,Gr)を互いに引いて、Cr(Cr=Wr−Gb)、Cb(Cb=Wb−Gr)形態の信号として出力するCr/Cbマトリックス部12と、上記Cr,Cb信号を利用して、R、G、B形態の色信号に変換するRGBマトリックス部13と、該RGBマトリックス部13から出力されるレッドおよびブルー信号にガンマを掛けてやるrb−ロム(ROM)14と、上記RGBマトリックス部13から出力される緑信号にガンマを掛けてやるg−ロム(ROM)15と、上記rb−ロム14においてガンマ補正されたレッドおよびブルー信号から、上記g−ロム15においてガンマ補正された緑信号を引いてR−G,B−G形態の色差信号を作る減算器16と、該減算器16から出力されるR−G,B−G信号、またはズーム処理されたR−G、B−G信号を4fsc(fsc;カラー・バースト信号でNTSCの場合、3.58MHz)に同期させる周波数変換部17と、ズームモードになると、上記減算器16から出力される10ビットのR−G、B−G信号をズーム処理して周波数変換部17に出力するズーム処理部18と、上記周波数変換部17において4fscに同期された10ビットのR−G,B−G信号にヒュー/ゲイン係数を掛けた後、8ビットのB−Y、R−Y信号に変換するヒュー/ゲイン制御部19と、該ヒュー/ゲイン制御部19から出力されるB−Y、R−Y信号にカラー・バースト信号を載せて出力するエンコーダ20とから構成される。
ここにおいて、デジタルズーム機能のための上記ズーム処理部18は、単一チップから構成されるか、システム・アプリケーションの次元でPCに内蔵されることもある。
【0004】
このように構成された図7の回路は、CCDの出力を受けて、最終出力にNTSCまたはPALの規格に合うビデオ信号の色差信号(B−Y,R−Y)と、カラー・バースト信号を出力する。
すなわち、スイッチおよびクランプ部11は、CCDの色フィルタを通過したWb(Wb=R+G+2B;ブルー系統の白色)、Gr(Gr=R+2G;レッド系統の緑)、Wr(Wr=2R+G+B;レッド系統の白色)、Gb(Gb=B+2G;ブルー系統の緑)の色信号をブルー系統の信号(Gb,Wb)とレッド系統(Gr,Wr)の信号に再配列してCr/Cbマトリックス部12に出力する。
【0005】
Cr/Cbマトリックス部12は、上記スイッチおよびクランプ部11において再配列され出力される色信号(Gb,Wb,Wr,Gr)を互いに引いて、Cr(Cr=Wr−Gb)、Cb(Cb=Wb−Gr)形態の信号を作り、RGBマトリックス部13においては、上記Cr、Cb信号を利用してR、G、B形態の色信号を作る。
この時、rb−ロム14は、上記RGBマトリックス部13から出力されるレッドおよびブルー信号にガンマを掛け、g−ロム15は上記RGBマトリックス部13から出力される緑信号にガンマを掛けてやる。
【0006】
また、減算器16は、上記rb−ロム14においてガンマ補正されたレッドおよびブルー信号から、上記g−ロム15においてガンマ補正された緑信号を引いて、図8の(c)のようにR−G,B−G形態の色差信号を作る。
この時、減算器16から出力される図8の(c)のR−G、B−G信号は10ビットであって、CCDのピックセル・クロックである図8の(a)のメインクロック(MCK)に同期されている。メインクロック(MCK)は、25万画素の場合8/3fsc、38万画素の場合4fscであり、fscは色の副搬送波であって、NTSCの場合、3.58MHzである。
【0007】
一方、色信号はカラー・バーストと位相が合わなければ、色が正確に再現されないので、上記R−G、B−G信号は、カラー・バースト信号(fsc)の4倍の周波数を有するクロックであるCLに同期させなければならず、これを周波数変換部17で行う。
すなわち、周波数変換部17は、上記減算器16から出力される10ビットのR−G、B−G信号を、図8の(b)のようなCLクロック(CL=4fsc)に同期させて、図8の(d)のような形態に出力する。
【0008】
ここにおいて、ズームモードになると、ズーム処理部18は、減算器16から出力される10ビットのR−G、B−G信号をズーム処理して上記周波数変換部17に出力し、周波数変換部17は、ズームでない場合と同様にズーム処理された10ビットのR−G、B−G信号をCLクロック(CL=4fsc)に同期させてR−G0 ,R−G0 ,B−G0 ,B−G1 ,R−G2 ,R−G2 ・・・順に配列する。
【0009】
一方、ヒュー/ゲイン制御部19は、上記周波数変換部17において周波数および配列の形態が変換された図8(d)のような10ビットのR−G信号にはR−ヒュー係数およびR−ゲイン係数をそれぞれ掛け、B−G信号にはBヒュー係数およびB−ゲイン係数をそれぞれ掛けた後、それぞれ異なるヒュー、ゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を互いに加えてB−Y、R−Y信号を作って、図8の(e)のようにB−Y,R−Y,B−Y・・・順に出力する。
この時、上記R−ヒュー係数、R−ゲイン係数、B−ヒュー係数、B−ゲイン係数はそれぞれ異なる定数であって、R−ヒュー係数が掛けられたR−G信号と、Bゲイン係数が掛けられたB−G信号を加えて8ビットのB−Y信号を作り、R−ゲイン係数が掛けられたR−G信号と、B−ヒュー係数が掛けられたB−G信号を加えて8ビットのR−Y信号を作る。
【0010】
エンコーダ20は、上記ヒュー/ゲイン制御部19から出力されるB−Y,R−Y信号にカラー・バースト信号を載せてNTSCまたはPAL規格に合うカラー・ビデオ信号を出力する。このエンコーダ20には、PALモード時、周波数をCLクロック(CL=4fsc)の5/4倍に変換する周波数変換回路、バースト信号に対する位相変換回路およびバースト信号の発生回路が含まれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記のような従来の回路では、ズーム・データであるR−GおよびB−G信号が10ビットであるため、ズーム処理部18がDSPチップの外部に設計される単一チップであると、ズーム・インターフェースのためのDSPチップの外部ピン数が多くなるという問題点があった。
また、システム・アプリケーションの次元、すなわちPCのモニタ上に撮像された物体の色を再現する時、ズーム・データが10ビットのR−GおよびB−G信号であると、ズーム処理が難しく、操作が容易でないという問題点があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような課題を解決するものであって、本発明の色信号処理回路は、10ビットのR−G,B−G信号にまずヒュー/ゲインを制御して8ビットのB−Y,R−Y信号にした後、CLクロック(CL=4fsc)に同期させることによって、ズーム・データのビット数を減らし、同時にズーム・データの形態をシステム次元で処理が容易なB−Y,R−Y形態の信号として出力する。
本発明の色信号処理回路は、固体撮像素子から出力される色信号をR−G、B−G信号に変換し、更にB−Y、R−Y信号に変換する色信号処理回路において、上記R−G信号にはR−ヒュー係数およびR−ゲイン係数をそれぞれ掛け、B−G信号にはB−ヒュー係数およびB−ゲイン係数をそれぞれ掛けた後、それぞれ異なるヒュー、ゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を互いに加えてB−Y、R−Y信号に変換するヒュー/ゲイン制御部と、ズームモードの時、ヒュー/ゲイン制御部において変換されたB−Y、R−Y信号をズーム処理するズーム処理部と、上記ヒュー/ゲイン制御部からのB−Y、R−Y信号または上記ズーム処理部においてズーム処理されたB−Y、R−Y信号を、カラー・バースト信号を4倍した周波数を有するクロック(CL;4fsc)に同期させて出力する周波数変換部とを具備することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による色信号処理回路の実施の形態を示すブロック図である。この図のように、実施の形態の色信号処理回路は、CCDの色フィルタを通過したWb(Wb=R+G+2B;ブルー系統の白色)、Gr(Gr=R+2G;レッド系統の緑)、Wr(Wr=2R+G+B;レッド系統の白色)、Gb(Gb=B+2G;ブルー系統の緑)の色信号をブルー系統(Gb,Wb)の信号とレッド系統(Gr,Wr)の信号に再配列するスイッチおよびクランプ部11と、該スイッチおよびクランプ部11において再配列され出力される色信号(Gb,Wb,Wr,Gr)を互いに引いて、Cr(Cr=Wr−Gb)、Cb(Cb=Wb−Gr)形態の信号として出力するCr/Cbマトリックス部12と、上記Cr,Cb信号を利用して、R 、G 、B 形態の色信号に変換するRGBマトリックス部13と、該RGBマトリックス部13から出力されるレッドおよびブルー信号にガンマを掛けてやるrb−ロム14と、上記RGBマトリックス部13から出力される緑信号にガンマを掛けてやるg−ロム15と、上記rb−ロム14においてガンマ補正されたレッドおよびブルー信号から上記g−ロム15においてガンマ補正された緑信号を引いてR−G、B−G形態の色差信号を作る減算器16と、該減算器16から出力される10ビットのR−G、B−G信号にヒュー/ゲイン係数をそれぞれ掛けた後加えて8ビットのB−Y、R−Y信号に変換するヒュー/ゲイン制御部21と、該ヒュー/ゲイン制御部21から出力されメインクロック(MCK)に同期されたB−Y、R−Y信号またはズーム処理されたB−Y、R−Y信号を4fsc(fsc;カラー・バースト信号であって、NTSCの場合、3.58MHz)に同期させる周波数変換部22と、ズーム選択時、ヒュー/ゲイン制御部21から出力される8ビットのB−Y、R−Y信号をズーム処理して周波数変換部22に出力するズーム処理部23と、上記周波数変換部22からCL(4fsc)に同期され出力されるB−Y、R−Y信号にカラー・バースト信号を載せて出力するエンコーダ24とから構成される。
【0014】
すなわち、本発明による色信号処理回路は、減算器16の出力であるR−G、B−G信号をCLクロックに同期させず、まずヒュー/ゲイン制御部21を通過させることによってMCKクロックに同期したB−Y,R−Y信号を作って、これをCLに同期させるために、ヒュー/ゲイン制御部21が周波数変換部22の前に位置する。
また、ズーム・データは、ヒュー/ゲイン制御部21の出力を使用するため、8ビットのB−Y,R−Y信号になる。
この図1の回路において、ヒュー/ゲイン制御部21、ズーム処理部23、周波数変換部22を除いた残りの部分は、従来の色信号処理回路と同一である。
【0015】
上記ヒュー/ゲイン制御部21の具体的構成を図2に示す。この図のように、ヒュー/ゲイン制御部21は、図1の減算器16から出力されるR−G信号をメインクロック(反転MCK)の1/2倍の周波数を有するクロック(反転Hfs)でスイッチングするスイッチ41およびラッチ42と、減算器16から出力されるB−G信号をメインクロック(MCK)の1/2倍の周波数を有するクロック(Hfs)でスイッチングするスイッチ43およびラッチ44と、反転HfsまたはHfsクロックでスイッチングされたR−GおよびB−G信号を上記クロック(反転Hfs)の1/2 倍の周波数を有するクロック(反転Hfs/2)に従ってスイッチングさせてR−G0 ,R−G0 ,B−G0 ,B−G1 ・・・の形態に再配列するスイッチ45と、該スイッチ45の出力を3クロック遅延させるラッチ(遅延部)46と、該ラッチ46の出力を1クロック遅延させるラッチ(遅延部)47と、反転Hfsクロックと反転Hfs/2クロックのタイミングに従ってB−ゲイン、R−ゲイン、B−ヒュー、R−ヒュー係数を選択、出力するスイッチ(選択部)48と、該スイッチ48の出力を1クロック遅延させるラッチ49と、該ラッチ49の出力に任意の定数(例えば1/128)を掛ける増幅器50と、上記ラッチ47を通じて出力されるR−GまたはB−G信号に上記増幅器50を通じて出力されるB−ゲイン、R−ゲイン、B−ヒュー、R−ヒュー係数のうち、いずれか1つの係数を掛ける掛算器51と、該掛算器51の出力を1クロック遅延させるラッチ52と、該ラッチ52から出力される10ビットのヒューおよびゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を8ビットの色差信号とするリミッティング部53と、該リミッティング部53の出力を2クロック遅延させるラッチ(遅延部)54と、該ラッチ54において2クロック遅延された色差信号と上記リミッティング部53から出力される色差信号を加えてB−Y、R−Y形態の信号を作る加算器55と、該加算器55から出力される9ビットのB−Y、R−Y信号に1/2を掛けて8ビットのB−Y、R−Y形態の信号を作る増幅器56と、該増幅器56の出力を1クロック遅延させるラッチ57とから構成される。
ここにおいて、ラッチ42,44,46,47,49,52,54,57はメインクロック(MCK)によって動作するラッチであるので、1クロック遅延されるというのは、1周期のメインクロック(MCK)の一周期ほど遅延されるという意味である。また、ラッチ54と加算器55は変換部を構成する。
【0016】
図1の周波数変換部22の具体的構成が図5に示される。この図のように、周波数変換部22は、上記ヒュー/ゲイン制御部21から出力されるB−Y信号を反転CL/2クロックでスイッチングし出力するスイッチ60およびラッチ61と、上記ヒュー/ゲイン制御部21から出力されるR−Y信号をCL/2クロックでスイッチングし出力するスイッチ62およびラッチ63と、上記ラッチ61とラッチ63からそれぞれ出力されるB−Y、R−Y信号をCL/2クロックでスイッチングしてCL(4fsc)クロックに同期させ出力するスイッチ64とから構成される。
【0017】
このように構成された本発明は、CCDの出力を受けて色差信号を生成した後、周波数を変換して、画質には影響を与えずズーム・データ・ビット数を減らし、最終出力にはNTSCあるいはPALの規格に合うビデオ信号である色差信号(B−Y,R−Y)とカラー・バースト信号を出力する。
【0018】
すなわち、図1のスイッチおよびクランプ部11は、CCDの色フィルタを通過したWb(Wb=R+G+2B;ブルー系統の白色)、Gr(Gr=R+2G;レッド系統の緑)、Wr(Wr=2R+G+B;レッド系統の白色)、Gb(Gb=B+2G;ブルー系統の緑)の色信号をブルー系統(Gb,Wb)の信号とレッド系統(Gr,Wr)の信号に再配列してCr/Cbマトリックス部12に出力する。
Cr/Cbマトリックス部12は、上記スイッチおよびクランプ部11において再配列され出力された色信号(Gb,Wb,Wr,Gr)を互いに引いて、Cr(Cr=Wr−Gb)、Cb(Cb=Wb−Gr)形態の信号を作ってRGBマトリックス部13に供給する。RGBマトリックス部13においては、上記Cr,Cb信号をR、G、B形態の色信号に変換する。
【0019】
rb−ロム14は上記RGBマトリックス部13から出力されるレッドおよびブルー信号にガンマを掛け、g−ロム15は上記RGBマトリックス部13から出力される緑信号にガンマを掛けてやる。
減算器16は、上記rb−ロム14においてガンマ補正されたレッドおよびブルー信号から上記g−ロム15においてガンマ補正された緑信号を引いて、R−G,B−G形態の色差信号を作る。
この時、減算器16から出力される図3(b)のようなR−G、B−G信号は10ビットであって、CCDのピックセル・クロックである図3(a)のメインクロック(MCK)に同期されている。
【0020】
減算器16出力はヒュー/ゲイン制御部21に供給される。ヒュー/ゲイン制御部21は、上記減算器16から出力される10ビットのR−G信号にはR−ヒュー係数およびR−ゲイン係数をそれぞれ掛け、B−G信号にはB−ゲイン係数およびB−ヒュー係数をそれぞれ掛けた後、それぞれ異なるヒュー、ゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を互いに加えて8ビットのB−Y、R−Y信号を作る。この点の動作を図2を参照して詳述する。
【0021】
減算器16から出力されるR−G信号は、メインクロック(反転MCK)の1/2倍の周波数を有するクロックである反転Hfsクロックによってスイッチングされる図2(ヒュー/ゲイン制御部21)のスイッチ41および、該スイッチ41の出力を1クロックほど遅延させるラッチ42を通じて、図3(d)のように反転Hfsに同期したR−G信号になる。
すなわち、スイッチ41の制御信号である反転Hfsクロックがローであれば、R−G信号はラッチ42を通じて1クロック遅延されて出力され、ハイであればR−G信号は遅延されず、すぐ出力され、図3の(d)のように反転Hfsに同期したR−G信号が得られる。
【0022】
一方、減算器16から出力されるB−G信号は、メインクロック(MCK)の1/2倍の周波数を有するクロックである図3(c)のようなHfsクロックによってスイッチングされる図2のスイッチ43および、該スイッチ43の出力を1クロック遅延させるラッチ44を通じて、図3(e)のようにHfsに同期したB−G信号になる。
すなわち、スイッチ43の制御信号であるHfsクロックがローであれば、B−G信号はラッチ44を通じて1クロック遅延されて出力され、ハイであればB−G信号は遅延されず、すぐ出力され、図3の(e)のようにHfsに同期したB−G信号が得られる。
【0023】
スイッチ45は、上記図3の(d)および(e)のように反転HfsとHfsクロックにそれぞれ同期し出力されるR−G信号とB−G信号を、図3の(f)のような反転Hfs/2クロックでスイッチングさせて、図3の(g)のようにR−G0 、R−G0 、B−G0 、B−G1 ・・・形態に再配列する。
そして、スイッチ45において再配列された図3の(g)のようなR−G、B−G信号は、ラッチ46によって図4の(a)のように3クロック遅延された後、ラッチ47において更に1クロック遅延されて掛算器51に出力される。
【0024】
一方、スイッチ48は図4の(b)のような反転Hfsと、図4の(c)のようなHfs/2クロックの組合によってR−ヒュー係数、R−ゲイン係数、B−ヒュー係数、B−ゲイン係数を選択、出力するが、反転HfsとHfs/2 が01であればR−ヒュー係数、反転HfsとHfs/2が10であればR−ゲイン係数、反転HfsとHfs/2が11であればB−ヒュー係数、反転HfsとHfs/2が00であればB−ゲイン係数をそれぞれ出力する。ここで、R−ヒュー係数、R−ゲイン係数、B−ヒュー係数およびB−ゲイン係数は、それぞれ異なる定数である。
【0025】
そして、スイッチ48において選択、出力されるR−ヒュー係数、R−ゲイン係数、B−ヒュー係数およびB−ゲイン係数は、ラッチ49において1クロック遅延され、増幅器50において1/128という定数が掛けられた後、掛算器51に出力される。
掛算器51は、図4の(d)のように、10ビットのR−G信号にはR−ヒュー係数およびR−ゲイン係数をそれぞれ掛け、B−G信号にはB−ゲイン係数およびB−ヒュー係数をそれぞれ掛けた後、ラッチ52において1クロック遅延させてリミッティング部53に出力する。
【0026】
リミッティング部53は、上記ラッチ52から出力されるヒュー/ゲイン係数がそれぞれ掛けられた10ビットのR−G、B−G信号の上位2ビットを除去して8ビットにする。
そして、リミッティング部53の出力は、ラッチ54によって2クロック遅延された後、加算器55に入力され、加算器55は2クロック遅延された色差信号と、リミッティング部53から遅延されず、すぐ出力される色差信号を加えて、図4の(e)のようにB−Y、R−Y信号にする。
すなわち、上記ラッチ54および加算器55は、それぞれ異なるヒュー、ゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を互いに加えて、B−Y,R−Y形態の色差信号を作るためのもので、加算器55は、R−ヒュー係数が掛けられたR−G信号と、B−ゲイン係数が掛けられたB−G信号を加えてB−Y形態の色差信号を作り、R−ゲイン係数が掛けられたR−G信号と、B−ヒュー係数が掛けられたB−G信号を加えてR−Y信号を作る。この時、加算器55は、8ビットの2色差信号を加えたので、加算器55の出力は9ビットのB−Y、R−Y信号になる。
【0027】
増幅器56は、加算器55を経て作られた9ビットのB−Y、R−Y信号に1/2を掛けて8ビットのB−Y、R−Y信号を作る。この8ビットのB−Y、R−Y信号は、ラッチ57を通じて1クロック遅延させて、図1の周波数変換部22に出力される。
また、ラッチ57(ヒュー/ゲイン制御部21)から出力される8ビットのB−Y、R−Y信号はメインクロック(MCK)に同期された信号であって、ズーム・データに使用される。
【0028】
このようにしてヒュー/ゲイン制御部21から出力されるB−Y、R−Y信号は、カラー・バースト信号と位相が合わなければ色が正確に再現されないので、上記B−Y、R−Y信号は、カラー・バースト信号(fsc)の4倍の周波数を有するCLクロック(CL=4fsc)に同期させており、これを図1、図5の周波数変換部22において遂行する。
すなわち、上記ヒュー/ゲイン制御部21から出力される図6の(c)のような8ビットのB−Y信号は、反転CLの1/2倍の周波数を有するクロックである反転CL/2クロックによってスイッチングされる図5(周波数変換部22)のスイッチ60および、該スイッチ60の出力を1クロックすなわち、図6の(a)のような1個のメインクロック(MCK)ほど遅延させるラッチ61を通じて、図6の(e)のように反転CL/2に同期したB−Y信号になる。
すなわち、スイッチ60の制御信号である反転CL/2クロックがローであれば、B−Y信号はラッチ61を通じて1クロック遅延されて出力され、ハイであればB−Y信号は遅延されず、すぐ出力されて、図6の(e)のように反転CL/2に同期したB−Y信号が得られる。
【0029】
一方、ヒュー/ゲイン制御部21から出力される図6の(c)のような8ビットのR−Y信号は、CLの1/2倍の周波数を有するクロックであるCL/2クロックによってスイッチングされるスイッチ62および、該スイッチ62の出力を1クロック遅延させるラッチ63を通じて、図6の(f)のようにCL/2クロックに同期したR−Y信号になる。
すなわち、スイッチ62の制御信号であるCL/2クロックがローであれば、R−Y信号はラッチ63を通じて1クロック遅延されて出力され、ハイであればR−Y信号は遅延されず、すぐ出力されて、図6の(f)のようにCL/2クロックに同期したR−Y信号が得られる。
【0030】
そして、このようにして反転CL/2とCL/2クロックにそれぞれ同期して出力される図6(e),(f)のB−Y,R−Y信号をスイッチ64においてCL/2クロックでスイッチングさせることにより、図6の(g)のようにCLに同期したB−Y,R−Y、B−Y・・・順に信号を出力する。
【0031】
ここにおいて、ズーム・モードになると、図1のズーム処理部23は、前述のヒュー/ゲイン制御部21から出力される8ビットのB−Y,R−Y信号をズーム処理して、上記の周波数変換部22に出力し、周波数変換部22はズームでない場合と同様に、ズーム処理処理された8ビットのB−Y,R−Y信号をCLに同期させて、R−Y、B−Y、R−Y・・・順に出力する。
最後に、エンコーダ24は、上記の周波数変換部22から出力されるB−Y、R−Y信号にカラー・バースト信号を載せて、最終的な色差信号を出力する。この時、エンコーダ24には、PALモード時、周波数をCL(4fsc)の5/4倍に変換する周波数変換回路、バースト信号に対する位相変化回路およびバースト信号の発生回路が含まれる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明による色信号処理回路によれば、R−G、B−G信号にヒュー/ゲイン制御をしてB−Y、R−Y信号を生成した後、カラー・バースト信号の4倍の周波数を有するCLクロックに同期させる周波数変換を遂行するようにしたので、画質に影響を与えずカメラDSPチップのズーム・データを2ビット減少させて、ズーム処理部が外部に単一チップで構成される場合に、DSPチップの外部ピン数を減らすことができる。また、システム・アプリケーションの次元において、ズーム・データとしてR−G、B−G信号の代わりにB−Y、R−Y信号を使用するので、ズーム処理および操作が容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による色信号処理回路の実施の形態を示すブロック図。
【図2】図1の回路におけるヒュー/ゲイン制御部の詳細を示すブロック図。
【図3】図2のヒュー/ゲイン制御部の動作を示す波形図。
【図4】図2のヒュー/ゲイン制御部の動作を示す波形図。
【図5】図1の回路における周波数変換部の詳細を示すブロック図。
【図6】図5の周波数変換部の動作を示す波形図。
【図7】従来の色信号処理回路を示すブロック図。
【図8】従来の回路の動作を示す波形図。
【符号の説明】
21 ヒュー/ゲイン制御部
22 周波数変換部
23 ズーム処理部
41,43,45,48,60,62,64 スイッチ
42,44,46,47,54,61,63 ラッチ
51 掛算器
53 リミッティング部
54 加算器

Claims (5)

  1. 固体撮像素子から出力される色信号をR−G、B−G信号に変換し、更にB−Y、R−Y信号に変換する色信号処理回路において、
    ガンマ補正されたレッドおよびブルー信号からガンマ補正された緑信号を引いて10ビットのR−G、B−G信号を生成する減算器と、
    この減算器の出力に接続され、上記R−G信号にはR−ヒュー係数およびR−ゲイン係数をそれぞれ掛け、B−G信号にはB−ヒュー係数およびB−ゲイン係数をそれぞれ掛けた後、それぞれ異なるヒュー、ゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を互いに加えてB−Y、R−Y信号に変換し、しかも10ビットのR−G、B−G信号を8ビットのB−Y、R−Y信号に変換するヒュー/ゲイン制御部と、
    このヒュー/ゲイン制御部の出力に接続され、ズームモードの時、ヒュー/ゲイン制御部において変換された8ビットのB−Y、R−Y信号をズーム処理するズーム処理部と、
    上記ヒュー/ゲイン制御部の出力および上記ズーム処理部の出力に接続され、ヒュー/ゲイン制御部からのB−Y、R−Y信号または上記ズーム処理部においてズーム処理されたB−Y、R−Y信号を、カラー・バースト信号を4倍した周波数を有するクロック(CL;4fsc)に同期させて出力する周波数変換部とを具備することを特徴とする色信号処理回路。
  2. 請求項1記載の色信号処理回路において、上記ヒュー/ゲイン制御部から出力されるB−Y、R−Y信号は、固体撮像素子のピックセル・クロックに同期していることを特徴とする色信号処理回路。
  3. 請求項1記載の色信号処理回路において、上記ヒュー/ゲイン制御部は、
    R−G信号を固体撮像素子のピックセル反転クロックの1/2倍周波数を有するクロック(反転Hfs)に同期させて出力するスイッチおよびラッチと、
    B−G信号を固体撮像素子のピックセル・クロックの1/2倍の周波数を有するクロック(Hfs)に同期させて出力するスイッチおよびラッチと、
    上記スイッチおよびラッチから反転HfsまたはHfsクロックに同期して出力されるR−G、B−G信号を、上記反転Hfsクロックの1/2倍の周波数を有するクロック(反転Hfs/2)に従ってスイッチングさせ、R−G、R−G、B−G、B−G・・・の形態に再配列するスイッチと、
    上記再配列スイッチの出力を遅延させる遅延部と、
    上記反転HfsクロックとHfs/2クロックのタイミングによって、B−ゲイン、R−ゲイン、B−ヒュー、R−ヒュー係数を選択、出力する選択部と、
    上記遅延部を通じて出力されるR−GまたはB−G信号に上記選択部を通じて出力されるB−ゲイン、R−ゲイン、B−ヒュー、R−ヒュー係数のいずれか1つの係数を掛ける掛算器と、
    上記掛算器から出力される10ビットのヒューおよびゲイン係数が掛けられたR−G、B−G信号を8ビットの色差信号に変換するリミッティング部と、
    上記リミッティング部において8ビットに変換されて出力されるそれぞれ異なるヒュー、ゲイン係数が掛けられたR−GおよびB−G信号を互いに加えてB−Y、R−Y信号に変換する変換部とを備えることを特徴とする色信号処理回路。
  4. 請求項記載の色信号処理回路において、上記変換部は、
    上記リミッティング部の出力を固体撮像素子のピックセル・クロックの2周期ほど遅延させる遅延部と、
    上記リミッティング部から出力される色差信号と上記遅延部から出力される色差信号を加える加算器から構成されることを特徴とする色信号処理回路。
  5. 請求項1記載の色信号処理回路において、上記周波数変換部は、
    上記ヒュー/ゲイン制御部から出力されるB−Y信号を、カラー・バースト信号を4倍した周波数を有する反転クロック(反転CL)を2分周したクロック(反転CL/2)に同期させて出力するスイッチおよびラッチと、
    上記ヒュー/ゲイン制御部から出力されるR−Y信号を、カラー・バースト信号を4倍した周波数を有するクロック(CL)を2分周したクロック(CL/2)に同期させて出力するスイッチおよびラッチと、
    上記スイッチおよびラッチから反転CL/2またはCL/2クロックに同期してそれぞれ出力されるB−Y、R−Y信号をCL/2クロックに従ってスイッチングさせて、カラー・バースト信号を4倍した周波数を有するクロック(CL)に同期したB−Y、R−Y信号を出力するスイッチとから構成されることを特徴とする色信号処理回路。
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