JP3757699B2 - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長期に亘って安定した印字品質を得ることができるインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置用インクジェットヘッドの吐出ノズル近傍にインク滴やゴミが付着すると、ノズル口が汚れ、吐出するインク滴の方向が曲がったり、吐出量が低下したり、吐出しなくなる等のトラブルが起り、画像の解像度を著しく低下させる。又、付着したインクがノズル口全面を覆うと、インク滴が吐出不能になることが知られている。また、ノズル表面がインクで濡れていると、媒体、例えば、紙や布の微細な繊維が付着して、それがノズル口に接触すると吐出を妨げることがある。ノズル口の汚れる原因は、インクに掛けた圧力が、吐出後に残留して、ノズル内のインクを振動させ、インクがノズル口から溢れ出ることや、媒体と衝突したインクが飛び散り微少な滴となって跳ね返り、ノズル表面に付着したり、吐出したインク滴の尾が千切れて、生成したサテライトが付着したり、ヘッドを搭載したキャリッジの作動範囲の末端で、ヘッドが急に加速、減速されるため、加速度の大きな変化を生じて、慣性力でインクがノズル口から溢れ出すこと等が原因と考えられる。
【0003】
特に、残留振動や慣性力により、ノズル口から溢れでたインクが、ノズル口の円周上に不均一に付着すると、吐出インク滴に曲がりを生じ、画像を酷く劣化させるので、ノズル口の周囲を撥インク処理して、インクがノズル口から溢れ出にくくしたり、溢れ出たインクが撥インク面上で、はじかれて微少な液滴となり、コロコロ転がってノズル口から遠ざかることにより、次のインク滴の吐出を阻害しないことが望ましい。
【0004】
ノズル口表面に付着したインクやホコリは、次第に堆積して、大きなインク滴に成長すると、ノズル口に接触するようになるので、時々吐出を中止して、ヘッドをサービスステーションに移して、スポンジやゴムブレード等の多孔性材料でヘッド表面をワイピングして、付着したインクやゴミを取り去るクリーニングプロセスが行われる。この時、ノズル口がワイピングにより傷ついたりすると、更にゴミ付着等を促進することとなる。
【0005】
このために、ノズル口近傍にインクが付着しないよう撥インク処理することが行われてきている。
【0006】
インクジェットヘッドのノズル口の表面に撥インク処理を施す方法については、これまでに種々の方法が提案されている。例えば、特公昭52−24821号、特開昭56−21862号にはフッ素樹脂やシリコーン樹脂等、インクをはじく特性を有する素材のコーティングが、特開昭57−72866号、同60−255441号等には撥インク膜としてテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)を使用することが、それぞれ記載されている。このFEPはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と同等の低い表面エネルギー(撥インク性)を有しながら、加熱溶融時の粘度がPTFEと比較して低く、水分散液を塗布して加熱溶融によって均一膜を形成する場合にPTFEよりも低温で短時間に均一膜が得られ、成膜加工性に優れるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらFEPは全フッ素化された素材で表面エネルギーが低いため、撥インク膜とするとノズルプレートとの接着強度に難点があり、前記クリーニングプロセスで膜の剥離や破損が生ずる場合が有る。
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インクジェットヘッドのノズルプレートの撥インク膜をFEPを用いて形成するにあたり、その被膜物性を改良して長期に亘って安定した印字品質を保証することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
1. ポリイミドからなるノズルプレート表面の酸素プラズマ処理による表面処理を経て、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の水性分散液とシリカゾル粒子分散液との混合液塗布、乾燥し、次いで300〜400℃で30分以上の焼成により撥インク処理するインクジェットヘッドの製造方法
2. 1の製造方法により製造されたインクジェットヘッドにおいて、前記撥インク処理による被膜の赤外吸収スペクトルのC−F2対称伸縮振動に由来する1180cm-1〜1130cm-1の間に現れるピークの赤外2色比Dxy及びDyzがそれぞれ0.9〜1.1、2.0〜12.0であること、
3. ポリイミドからなるノズルプレート表面の酸素プラズマ処理による表面処理を経て、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の水性分散液にフッ素系カチオン性界面活性剤を添加した溶液塗布、乾燥し、次いで300〜400℃での焼成により撥インク処理するインクジェットヘッドの製造方法、前記界面活性剤が前記一般式1)〜6)で表される化合物から選ばれるものであること、前記撥インク処理による被膜の膜厚が0.05〜4μmであること、
によって達成される。
【0010】
以下、本発明について詳しく述べる。
【0011】
請求項1に係る発明は、シリカゾル粒子の添加によってFEP撥インク膜の強度を高めるもので、他のフィラーではFEPとの化学的な結合力が弱く離脱しやすいところ、シリカゾル粒子で目的を達成し得ることを見出したものである。シリカゾル粒子の粒径は0.01〜0.6μmの範囲にあることが好ましく、FEP:シリカゾルが重量比率で100:0.05〜100:0.5の範囲であることが好ましい。
【0012】
FEPの水性分散液は、FEPの微粒子、界面活性剤、水及びその他の添加剤を成分として、ダイキン工業(株)製ND−1やデュポン社製120−J等が市販されている。
【0013】
請求項2に係る発明は、FEP撥インク膜の配向状態を赤外吸収スペクトルのC−F2対称伸縮振動に由来する1180cm-1〜1130cm-1の間に現れるピークの赤外2色比Dxy及びDyzをパラメータとして評価したところ、配向度と耐久性には相関があって、Dxyが0.9〜1.1、Dyzが2.0〜12.0である場合に優れた耐久性を有することを見出したものである。
【0014】
赤外2色比Dxy及びDyzは、撥インク膜の長手方向x、幅方向y、厚みz方向に等方的で完全に無配向の場合はいずれも1.00の値を示す。一方x方向、y方向はほぼ等方的であるが、厚み方向に異方性がある、即ちFEP分子が厚み方向に配向している場合は、Dxyは0.90〜1.10の値を示すが、Dxzは厚み方向の配向強度に伴って増大する。シリカゾル粒子を添加して耐久性を改善した本発明に係る撥インク膜では、1例として、混合比率を重量比でFEP:シリカゾル=100:0.1とし、プラズマ処理を施したポリイミドフィルム上に0.1μmの厚みで塗布し、更に330℃で時間加熱した場合、Dxyは0.95〜1.05、Dxzは8.0〜10.5の高い値を示す。一方シリカゾル粒子を添加しない以外は同様にして作製した撥インク膜は耐久性に劣り、Dxyは0.95〜1.05、Dxzは0.9〜1.1の低い値を示した。
【0015】
耐久性に優れた撥インク膜は、x、y方向は実質的に無配向で、厚み方向zに配向しているものであり、好ましくはDxyが0.90〜1.10、Dyzが2.0〜12.0である。
【0016】
ここに赤外2色比Dxy及びDyzは以下の様にして求める。
【0017】
▲1▼赤外スペクトルの測定
減衰全反射赤外分光法(ATR−IR法)を用い、測定条件は
プリズム:ゲルマニウム
入射角:45°
反射回数:1回
分解能:4cm-1
データ補間:0.5cm-1
として、これにサンプル表面に入射する光と反射する光で構成される入射面に対して、垂直な偏光及び水平な偏光をワイヤーグリッド偏光子を用いて入射し、赤外(IR)スペクトルを測定する。この測定を撥インク膜の表面について入射方向を長手方向、幅方向に平行に測定する。このときの便宜上の撥インク膜表面の方向を、長手方向x、幅方向y、厚み方向zと定める。
【0018】
▲2▼赤外2色比Dxy及びDyzの計算
FEP撥インク膜のC−F2対称伸縮振動に由来するピーク(1180cm-1〜1130cm-1の間に現れる最も強いピーク)の強度を測定する。ピーク強度は、そのピークトップの波数(αcm-1)とすると、α〜α+30cm-1の中の最も吸光度の小さな点と、α〜α−30cm-1の中の最も吸光度の小さな点を結びこれをベースラインとし、そこからピークの強度を測定して求める。この様にして入射面に偏光面が平行な時の吸光度(Ap)及び入射面に偏光面が垂直な時の吸光度(As)を求める。これを撥インク膜表面の長手方向x、幅方向yに入射して測定し、合計4つの吸光度(Apx、Apy、Asx、Asy)を測定し、以下の計算手順でDxy、Dxzを求める。
【0019】
1)FEP撥インク膜の屈折率をn2、プリズムの屈折率をn1として、以下の式によりα、β、γを計算する。θは入射角でここでは45°である。
【0020】
【数1】
Figure 0003757699
【0021】
なおFEP撥インク膜の屈折率(通常1.30〜1.50)はエリプソメーターにより測定した。またプリズム(ゲルマニウム)の屈折率は4.00である。
【0022】
2)4つの吸光度Apx、Apy、Asx、Asyと、α、β、γより下記Kx、Ky、Kzを計算する。
【0023】
【数2】
Figure 0003757699
【0024】
3)Dxy=Kx/Ky、Dxz=Kx/Kzを求める。
【0025】
尚、計算手順の詳細は、文献P.A.Floumoy、W.J.Schaffers、Spectrochimica Axta,22,5(1966)及びJ.P.Hobbs、C.S.P.Sung、K.Krishnan、S.Hill、Macromolecules,16,193(1983)に記載されている。
【0026】
請求項3に係る発明は、本発明に係る撥インク膜においては焼成時間を30分以上と長くすると、耐久性が向上することを見出したもので、FEP樹脂のみによる膜ではこの現象は見られない。
【0027】
請求項4に係る発明は、ポリイミドからなるノズルプレートに酸素プラズマ処理による表面処理を行うと、微細な粗面化が起こると推定される理由により、FEPの水性分散液を塗布し、乾燥後300〜400℃での焼成を行うと被膜の接着性が向上することを見出したが、一方で塗布ムラが強く発現するようになり撥インク膜の均一性が劣化するところ、該分散液にフッ素系カチオン性界面活性剤を添加することにより解消できるものである。
【0028】
フッ素系カチオン性界面活性剤が前記一般式1)〜6)で表される化合物から選ばれるものであることが好ましく、具体的には以下の化合物を挙げることができる。
【0029】
s−1 C919SO2NHC36+(CH33・I-
s−2 C919SO2NHC36+(CH33・Br-
s−3 C817SO2N(CH3)C36+(CH33・I-
s−4 C817SO2N(CH3)C36+(CH33・Br-
s−5 C613SO2NC24+(C253・I-
s−6 C817SO2N(CH3)(C25)C36+(CH33・Cl-
s−7 C919+(CH33・I-
s−8 C817+(CH33・Br-
s−9 C817+(C253・I-
s−10 C613+(CH33・Cl-
s−11 C91924SCH2COOC24+(CH33・I-
s−12 C81724SCH2COOC24+(CH33・Br-
s−13 C61324SCH2COOC24+(C253・Cl-
s−14 C817CONHC36+(CH33・I-
s−15 C817CONHC36+(CH33・Br-
s−16 C613CONHC24+(C253・Cl-
s−17 C917O−C64−SO2NHC36+(CH33・I-
s−18 C917O−C64−CH2+(C253・Cl-
s−19 C917O−C64−CONHC36+(CH33・I-
s−20 C917O−C64−SO2NHC36+(CH33・Br-
s−21 C917O−C64−CH2+(CH33・Br-
s−22 C917O−C64−CONHC36+(C253・Cl-
s−23 C917OCH2CH2+(CH33・I-
s−24 C917(OCH2CH22+(CH33・Br-
s−25 C917OCH2CH2+(C253・Cl-
請求項6に係る発明は、請求項4及び5に係る発明により塗布膜厚を均一にできて、希薄な塗布液を用いても安定に塗布可能となり、撥インク膜の膜厚が0.05〜4μmといった薄膜でも形成できるものであって、レーザーでノズル穴を加工する場合特に好ましい。
【0030】
エキシマレーザーを用いてノズルプレートにノズル穴加工を行うことはよく行われるが、レーザー加工性が射出のバラツキを左右する要因となる。そしてFEP樹脂は紫外光の吸収が小さくエキシマレーザーによる加工性があまり良くない不利益を有するが、撥インク膜の厚さを薄くできることによりこれに対応できる。
【0031】
ノズルプレートとしてステンレス板を用い、予めノズル穴をポンチで穿孔し、フレキソ印刷法で撥インク膜を印刷して形成することもできる。フレキソ印刷機(例えば松尾産業(株)製RKイージープルーフ等)の構造上ノズル穴には印刷されない利点を有する。
【0032】
【実施例】
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例1
ノズルプレートとして厚さ125μmのポリイミドシート(宇部興産製、ユーピレックス)を用い、酸素プラズマ処理(13.56MHz、200W、10Pa、3分)を施してから、下記組成の塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が0.8μmになる様に塗布し、330℃で下記に示す時間焼成して撥インク処理を行った。
【0034】
Figure 0003757699
又、比較の撥インク処理として、塗布液の組成を上記ネオフロンND−1の10重量部と水90重量部からなるものとして他は同様に行った。
【0035】
〈耐久性の評価〉
クリーニングプロセスを模して、厚さ2mm、長さ20mm、幅10mmのウレタンゴムブレードを撥インク膜面に対して垂直に立てて、1mmのオーバーラップ状態で横にスライドさせるように擦り、撥インク膜の削れや剥離について観察し以下の基準で評価した。
【0036】
○:クリーニング耐久性5万回以上
△:クリーニング耐久性1万回〜5万回未満
×:クリーニング耐久性1万回未満
〈赤外吸収2色比測定〉
前述の方法によってDxy、Dxzを求めた。
【0037】
結果を以下に示す。
【0038】
Figure 0003757699
実施例2
ノズルプレートとして厚さ100μmのステンレス板を用い、下記組成の塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が0.8μmになる様に塗布し、380℃で2時間焼成して撥インク処理を行った。
【0039】
Figure 0003757699
同様に評価した結果を以下に示す。
【0040】
Figure 0003757699
実施例3
ノズルプレートとして厚さ125μmのポリイミドシート(前出)を用い、酸素プラズマ処理(13.56MHz、200W、10Pa、3分)を施してから、下記組成の塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が1.0μmになる様に塗布し、350℃で10分間焼成して撥インク処理を行って試料No.1〜6を作製した。
【0041】
Figure 0003757699
比較1として、ノズルプレートとして厚さ125μmのポリイミドシート(前出)を用い、イソプロピルアルコール(IPA)で洗浄してから、下記組成の塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が0.3μmになる様に塗布し、350℃で10分間焼成して撥インク処理を行った。
【0042】
Figure 0003757699
比較2として、IPA洗浄に代えて酸素プラズマ処理(13.56MHz、200W、10Pa、3分)を施し、25重量部のFEP水性分散液及び75重量部の水からなる塗布液を用いた以外は比較1と同様にして撥インク処理を行った。
【0043】
比較3として、イソプロピルアルコール(IPA)で洗浄してから、下記組成の塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が5.0μmになる様に塗布した以外は比較1と同様にして撥インク処理を行った。
【0044】
Figure 0003757699
(塗布性の評価)
目視で塗布膜の均一性につて観察して以下の基準で評価した。
【0045】
○:均一な塗布面を有する
△:ごく一部に塗布抜けが見られる
×:液よりによる膜厚の不均一が見られる。
【0046】
(膜付性の評価)
実施例1における耐久性の評価と同じ様にして1万回擦り、撥インク膜の剥離の有無を観察した。
【0047】
(ノズル加工性の評価)
エキシマレーザーを用いてノズル穴加工を行い、加工面の状態を観察して下記の基準で評価した。
【0048】
○:きれいな加工面を有する
△:部分的に欠損を有する
×:膜剥がれを伴う欠損を有する。
【0049】
以上の結果をまとめて示す。
【0050】
Figure 0003757699
尚、比較2は撥インク膜が均一に形成されなかったので、膜付性、ノズル加工性についての評価は行えなかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、撥インク処理の耐久性に優れたインクジェットヘッドを得ることができる。

Claims (5)

  1. ポリイミドからなるノズルプレート表面の酸素プラズマ処理による表面処理を経て、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の水性分散液とシリカゾル粒子分散液との混合液塗布、乾燥し、次いで300〜400℃で30分以上の焼成により撥インク処理することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法
  2. 請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法により製造されたインクジェットヘッドであって、前記撥インク処理による被膜の赤外吸収スペクトルのC−F2対称伸縮振動に由来する1180cm-1〜1130cm-1の間に現れるピークの赤外2色比Dxy及びDyzがそれぞれ0.9〜1.1、2.0〜12.0であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. ポリイミドからなるノズルプレート表面の酸素プラズマ処理による表面処理を経て、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の水性分散液にフッ素系カチオン性界面活性剤を添加した溶液を塗布、乾燥し、次いで300〜400℃での焼成により撥インク処理することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記界面活性剤が下記の一般式で表される化合物から選ばれるものであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
    1) Rf−SO 2 N(R 1 )(CH 2 m + (R 2 3 ・X -
    2) Rf−N + (R 2 3 ・X -
    3) Rf−C 2 4 SCH 2 COOC 2 4 + (R 2 3 ・X -
    4) Rf−CONH(CH 2 m + (R 2 3 ・X -
    〔1)〜4)において、Rfはパーフルオロアルキル基を表し、R 1 はH−、CH 3 −又はC 2 5 −を表し、R 2 はCH 3 −又はC 2 5 −を表し、XはCl、Br又はIを表し、mは1〜3の整数を表す。〕
    5) C 9 17 O−C 6 4 −R 3 −N + (R 2 3 ・X -
    6) C 9 17 (OCH 2 CH 2 m + (R 2 3 ・X -
    〔5)、6)において、R 3 は−SO 2 NHC 3 6 −、−CH 2 −又は−CONHC 3 6 −を表し、R 2 、X及びmは一般式1)〜4)のそれと同義である。〕
  5. 前記撥インク処理による被膜の膜厚が0.05〜4μmであることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクジェットヘッドの製造方法
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