JP3756692B2 - 棒材端部の熱間据込み加工機及び加工装置 - Google Patents

棒材端部の熱間据込み加工機及び加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋等の金属製の棒材の端部に熱間据込み加工を施すための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄筋コンクリート構造に用いる鉄筋は、その端部をU字状或いはL字状等に曲げて定着部としており、この定着部によって他の鉄筋やコンクリートに対して定着していた。また、この代わりに、鉄筋としてねじ鉄筋を用い、それにねじ付定着板をねじ込んでおき、ねじ鉄筋に対してねじ付定着板を所望位置に位置決めした後、そのねじ鉄筋とねじ付定着板の間にモルタル等の充填材を注入して固定する構成のものも知られていた(例えば、特許第2662150号公報参照)。
【0003】
しかしながら、これらの従来の構造にはいずれにも問題があった。すなわち、端部をU字状或いはL字状等に曲げた構造の鉄筋は、コンクリートに対する定着強度を大きくするためにU字状或いはL字状等の部分を大きくせざるを得ず、このためかさばって、狭い場所での施工が困難であり、また、鉄筋端部の曲げ加工が困難でコスト高となるという問題があった。一方、ねじ付定着板を用いたものでは、ねじ付定着板をねじ付鉄筋に固定する際、両者の間に確実にモルタル等の充填材を注入する作業にコストがかかるとか、ねじ鉄筋にしか適用できないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者等はこれらの問題点を解決すべく検討の結果、鉄筋の端部に熱間据込み加工を施して拡径させ、円板状の部分を形成すると、この部分が鉄筋をコンクリートや他の鉄筋に対して定着させるための定着部としてきわめて有効であることを見出した。また、定着板を用いる場合において、その定着板に鉄筋端部を挿入し、その挿入部分に熱間据込み加工を施して拡径させることにより、定着板を強固に固定しうることも見出した。従って、このように鉄筋端部に熱間据込み加工で形成した定着部を備えた鉄筋、或いは定着板を熱間据込み加工で固定した鉄筋を大量生産することが望まれるが、従来は鉄筋端部に熱間据込み加工を施すための適当な装置が開発されていなかった。
【0005】
本発明はかかる状況に鑑みてなされたもので、鉄筋のような棒材に対して、その端部を拡径させるような熱間据込み加工を施すことの可能な熱間据込み加工機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱間据込み加工機は、鉄筋等の棒材に対する熱間据込み時に棒材の端面を押圧して拡径させるよう成形するための端面用成形面であって、棒材端面の押圧成形時に材料の拡径方向への流れを助長する隆起部を有する端面用成形面を備えた型を、型支持ブロックに支持させると共に、その型支持ブロックを、複数の互いに平行なガイドロッドに移動可能に保持させておき、その端面用成形面の前方には、熱間据込み加工すべき棒材を、その端面が前記端面用成形面に対向するように保持するクランプ装置と、その棒材の端部を加熱する加熱手段であって、棒材を加熱する加熱ヘッドと、該加熱ヘッドを、棒材端部を加熱する加熱位置から棒材から離れた退避位置に移動させる加熱ヘッド移動手段を備えた加熱手段とを設け、更に、前記クランプ装置に保持された棒材が前記型で押圧されて成形されるよう、前記型支持ブロックをクランプ装置に向かって移動させる押圧手段を設けるという構成としたものである。この構成により、棒材を、その端面が前記型の端面用成形面に対向するようにクランプ装置に保持させると、加熱手段がその棒材の端部を熱間据込み加工に好適な温度に加熱し、次いで、押圧手段が型支持ブロックをクランプ装置に向かって押し込んでゆき、これによって型の端面用成形面で棒材端部を強く押圧して軸線方向に圧縮し、拡径させることができる。ここで、端面用成形面に、棒材端面の押圧成形時に材料の拡径方向への流れを助長する隆起部を設けたことで、安定した拡径加工を行うこと ができ、また、加熱ヘッドを退避させることができる構成としたことで、クランプ装置で棒材の熱間据込み加工を施す端部の近傍を把持することができ、細長い棒材を軸線方向に圧縮した際においても座屈等の不整変形を防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の熱間据込み加工機で加工の対象とする棒材は、代表的には各種の鉄筋であるが、その他にも、熱間据込みが可能で且つ熱間据込みが必要な金属材であれば任意である。熱間据込みによって棒材端部に形成する形状は、通常は、棒材端面のみを型の端面用成形面で規制することで、棒材径よりも拡径させて形成する円板状であるが、必要に応じ、拡径する部分の外周を型規制することで長円形、楕円形、長円形、矩形等としてもよい。熱間据込み加工によって形成したこれらの形状の拡径部は、鉄筋の定着部として好適に使用できる。また、熱間据込みを行う前に、棒材を貫通させる穴を備えた定着板の前記穴内に棒材端部を挿入させておき、その状態で熱間据込みを行うことで定着板内に挿入されている部分及びその前後を拡径させ、棒材を前記定着板に強固に固定することも可能である。
【0008】
本発明の熱間据込み加工機の具体的な構成としては、第一及び第二フレームを間隔をあけて配置し、これらの二つのフレームに、複数のガイドロッドを互いに平行に保持させ、そのガイドロッドに型支持ブロックを移動可能に保持させると共に、その型支持ブロックに、前記第一フレームに面するように端面用成形面を備えた型を取り付け、また、前記第一フレームには棒材を保持するためのクランプ装置を取り付け、更に、前記型支持ブロックに押圧手段を連結し、その押圧手段によって前記型支持ブロック及びそれに保持された型を前記クランプ装置に向かって移動させる構成とする。この構成とすると、棒材の熱間据込みのための可動部分が型及びそれを保持した型支持ブロックとなり、長い棒材やそれを保持した重いクランプ装置を移動させる必要がなくなるので、構造を小型化し、簡略にできるという利点が得られる。
【0009】
上記した構成を採用する場合において、熱間据込み加工中の棒材の中心軸線が位置する軸線(加工軸線という)の方向は水平、垂直、斜めのいずれでもよいが、水平とすることが好ましい。すなわち、第一及び第二フレームを水平方向に離して配置し、両者間に取り付けるガイドロッドを水平に配置することで、加工軸線を水平とすることができ、この構成とすると、長い棒材を水平に保持した状態で熱間据込み加工機に対する着脱を行うことができ、ハンドリングの操作が容易となる。また、棒材は常に水平状態で取り扱われるため、高さ方向に大きい空間を必要とせず、この熱間据込み加工機を設置した場所の天井の高さを高くする必要がなくなる。更に、棒材を水平に保管した場所の両側に熱間据込み加工機を設置することで、棒材の両端に熱間据込み加工を容易に施すことが可能となる。
【0010】
本発明の熱間据込み加工機に用いる加熱手段は、棒材を加熱する加熱ヘッドと、該加熱ヘッドを、棒材端部を加熱する加熱位置から棒材から離れた退避位置に移動させる加熱ヘッド移動手段を備えた構成とする。この構成とすると、加熱ヘッドで棒材端部を加熱した後、その加熱ヘッドを鉄筋から離れた位置に退避させることができるので、クランプ装置で棒材の熱間据込み加工を施す端部の近傍を把持することが可能となり、細長い棒材を軸線方向に圧縮した際に座屈等の不整変形を防止できる。ここで、前記加熱ヘッドを、棒材に対して直角方向に移動することで該加熱ヘッド内に棒材を出し入れすることができるよう、周の一部を開放した構造、例えば略U字状構造、あるいは、リング状の円周の一部を切り欠いたような構造とし、前記加熱ヘッド移動手段が前記加熱ヘッドを、前記棒材に対して直角方向に移動させる構成とすることが好ましく、この構成とすることで、簡単な機構で、加熱ヘッドを棒材端部を加熱する加熱位置から棒材から離れた退避位置に移動させることが可能となる。
【0011】
本発明の熱間据込み加工機に用いる型は、熱間据込み加工すべき棒材端部の端面を押圧 して拡径させるよう成形する端面用成形面を備えたものであり、その端面用成形面には、棒材端面の押圧成形時に材料の拡径方向への流れを助長する隆起部を設けておく。これにより、安定した拡径加工を行うことができる。この型には、前記端面用成形面の前方に位置するよう補助型を設けても良い。この補助型には、棒材を挿入させる穴を形成しておくと共に、成形後の棒材の取り出しを可能とするよう、前記穴の中心を通る位置で二つ割構造としておく。また、補助型を用いる場合、前記型に、前記補助型を端面用成形面に平行方向に出し入れ可能に保持する溝を有する取付部を設けておくことが好ましく、この構造を採用することで簡単な構造で補助型を着脱できる。
【0012】
本発明の熱間据込み加工機に用いる型は、少なくとも棒材端面を成形する端面用成形面を備えたものであれば任意であるが、その型に、棒材を挿入させる貫通穴を備えた定着板を前記端面用成形面の前方に保持する定着板支持部を備えた構成とすることが好ましい。この構成とすると、その定着板支持部に定着板を保持させた状態で棒材端部の熱間据込み加工を施すことで、定着板に挿入した棒材端部を拡径させて定着板に確実に固定させることができ、定着板付の棒材を製造できる。
【0013】
上記した熱間据込み加工機を構成する第一フレーム、クランプ装置、加熱手段、型等は、熱間据込み加工すべき棒材を、前記第一フレームの第二フレームとは反対側から前記クランプ装置を通して棒材軸線方向に送り込むことで熱間据込み加工を行う位置に装着でき、加工後には、その棒材を加工時の軸線位置から退避させ、次いで棒材軸線方向に引き戻すなどして機外に排出することができる構成とすることが好ましい。この構成とすると、熱間据込み加工機に対する棒材の着脱のための動きが簡単となり、自動化が容易となる。
【0014】
更に、前記型の端面用成形面の前方に、前記クランプ装置を通して棒材軸線方向に送り込まれてくる棒材の先端を位置決めする位置決めストッパを設けると共に、その位置決めストッパを、棒材の前進を阻止する作動位置と、前記型及びクランプ装置による据込み動作に干渉しない退避位置に移動させるストッパ移動手段を設けることが好ましい。この位置決めストッパを設けると、熱間据込み加工すべき棒材を所定位置に位置決めでき、据込み加工量を一定にできる。
【0015】
本発明の熱間据込み加工機は、通常は工場等に据え付けた形態で使用されるが、必要に応じ、各部品の軽量化を図り、可搬式として使用してもよい。可搬式とした場合、その熱間据込み加工機を建築現場等に持ち込み、適当な場所に置くとか、クレーン等で吊り下げた状態で使用することができる。また、建築現場において、構造物を形成するために適当に組んだ鉄筋の端部のところに、熱間据込み加工機をクレーン等で運び、その位置で鉄筋端部に熱間据込み加工を施すように使用することもできる。
【0016】
本発明の熱間据込み加工機を工場等に据え付けて使用する場合、熱間据込み加工機を単独で使用してもよいが、棒材の両端をそれぞれ熱間据込み加工するように2台を組み合わせて使用することが好ましい。すなわち、熱間据込み加工を施すべき複数の棒材を水平に且つ互いに平行に保持する棒材保持手段を設け、その両側にそれぞれ熱間据込み加工機を、その加工軸線が、前記棒材保持手段に保持した棒材と平行になるように、且つクランプ装置を保持した第一フレーム側が前記棒材保持手段に隣接した位置となるように配置して熱間据込み加工装置を構成することが好ましい。この構成とすると、棒材保持手段に保持した棒材の一つを、片側の熱間据込み加工機の加工軸線に合わせて軸線方向に送り込むことで、所定位置にセットし、棒材の一端に熱間据込み加工を施すことができ、加工後それを元の棒材保持手段上に戻し、その後、今度は反対側に位置する熱間据込み加工機に送り込んで、反対側の端部に熱間据込み加工を施すことができ、結局、棒材の両端に熱間据込み加工を容易に施すことができる。また、この構成の熱間据込み加工装置において、前記棒材保持手段の両側に配置された熱間据込み加工機は、それぞれの加工軸線が、直角方向に離れた位置となるように配置することが好ましい。この構成とすると、棒材保持手段の両側の熱間据込み加工機に対する棒材の着脱操作が互いに干渉することがなく、このため、棒材の着脱操作を同時に実施でき、生産性が向上する。
【0017】
前記棒材保持手段の両側に設けられた熱間据込み加工機のそれぞれに対して、棒材保持手段に保持した棒材を、熱間据込み加工機の加工軸線に一致する位置に持ち上げ、前記クランプ装置を通して棒材軸線方向に送り込んで熱間据込み加工を行う位置に装着し、加工後には、その棒材を加工軸線から持ち上げて退避させてから移動させて、前記棒材保持手段上又は別設の棒材保持手段上に下降させる棒材移載手段を設けておくことが好ましい。この棒材移載手段を設けることで、各熱間据込み加工機に対する棒材の着脱の自動化が可能となる。
【0018】
更に、前記棒材保持手段に、保持している棒材を、水平面において前記両側の熱間据込み加工機の加工軸線に一致する位置に順次搬送する搬送手段を備えておくことが好ましい。この構成とすると、熱間据込み加工を施すべき棒材を棒材保持手段の適当な位置に供給しておけば、その棒材の搬送、各熱間据込み加工機への着脱を自動化できる。
【0019】
【実施例】
以下、図面に示す本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の1実施例による棒材端部の熱間据込み加工機及びそれを用いた熱間据込み加工装置を示す概略平面図、図2はその要部を拡大して示す概略平面図、図3は図2に示す部分の概略側面図である。図1〜図3に示す実施例は、鉄筋の両端に熱間据込み加工を施して円板状の定着部を形成するものであり、1は熱間据込み加工を施すべき棒材である鉄筋、1Aは一端に定着部として使用する拡径部1aを形成した鉄筋、1Bは両端に拡径部1a、1bを形成した鉄筋である。2は、多数の鉄筋1、1A、1B等を互いに平行に且つ水平に保持する棒材保持手段である。この実施例の棒材保持手段2は、鉄筋1、1A、1B等を単に保持するのみならず、その鉄筋を鉄筋軸線に直角方向(矢印Aで示す方向)に間欠的に搬送する搬送手段を備えている。すなわち、棒材保持手段2は鉄筋1、1A、1B等を乗せて搬送するチェーン等の保持部材3を備えている。この保持部材3は、保持している鉄筋を、水平面において後述する熱間据込み加工機5、5の加工軸線(熱間据込み加工を施されている鉄筋1の中心軸線が位置する軸線)P−P、Q−Qに一致する位置に順次搬送する構成となっている。また、保持部材3は鉄筋1、1A、1B等を上から乗せたり、上に取り出したりすることが可能な形態で保持する構成である。
【0020】
この棒材保持手段2の両側には、それぞれ熱間据込み加工機5、5が設けられている。これらの熱間据込み加工機5、5はそれぞれ、鉄筋1の近接した側の端部を熱間据込み加工するためのもので、それぞれの加工軸線P−P、Q−Qが直角方向に離れた位置となるように配置されている。2台の熱間据込み加工機5、5は対称に配置されている以外は実質的に同一構成であるので、以下、図1で棒材保持手段2の右側に配置されている熱間据込み加工機5についてその構成を説明する。
【0021】
熱間据込み加工機5は、図2、図3に拡大して示すように、両側に垂直に且つ互いに平行に設けられた第一フレーム6A、第二フレーム6Bと、これらのフレーム6A、6Bの間に水平に取り付けられた複数のガイドロッド7と、そのガイドロッド7に水平に移動可能に保持された型支持ブロック8等を備えている。この型支持ブロック8の棒材保持手段2側の面には、図8にも拡大して示すように、板状の型10を上方から挿入可能な溝を備えた型取付部材9が固定されており、型10を容易に交換可能な形態で保持可能となっている。型10は、鉄筋1の熱間据込み加工時に鉄筋1の端面を押圧して成形するための端面用成形面10aを備えたものであり、その成形面10aの中央(加工軸線P−Pを中心とする位置)に小さい隆起部10bを備えている。この隆起部10bは鉄筋端部を据込み加工する際に材料の拡径方向への流れを助長するために設けたものである。隆起部10bの形状としては、円錐状、球面状等の、材料を拡径方向に流れやすくするものであれば任意であるが、その先端には鉄筋軸線に直角な平面を形成ておくことが好ましい。このような平面を形成しておくと、その鉄筋端面に隆起部10bを押し当てた際に、鉄筋の中心軸線と隆起部10bとの中心軸線とがずれていても、鉄筋が不安定に変形することがなく、良好な熱間据込みが可能となる。
【0022】
図1〜図3において、棒材保持手段2側に位置する第一フレーム6Aの、型10に面する側には、熱間据込み加工すべき鉄筋1を、その端面が型10の成形面10aに対向するように保持するクランプ装置12が設けられている。このクランプ装置12は、図4〜図6に示すように、第一フレーム6Aに固定された下部フレーム13と、その下部フレーム13に軸14を介して旋回可能に保持された3個の上部フレーム15を備えており、その下部フレーム13と上部フレーム15の対向する面にそれぞれ、鉄筋をクランプするための半割りスリーブ16A、16Bが取り付けられている。かくして、この半割りスリーブ16A、16Bで鉄筋1をはさみ付けることにより鉄筋1を固定することができる。なお、各半割りスリーブ16A、16Bの内面(鉄筋に接触する面)は平滑としてもよいが、円周方向の溝或いはらせん状の溝を形成しておくと、鉄筋が滑りにくくなり、鉄筋の把持力が大きくなるので好ましい。また、上部フレーム15を3個設けたのは、鉄筋が軸線方向に滑らないように確実に把持するためであり、この個数は適宜増減可能である。
【0023】
上部フレーム15を旋回可能に保持する軸14は、下部フレーム13に取り付けられている半割りスリーブ16Aの横に設けられており、上部フレーム15を上方に、図4に二点鎖線15aで示す位置に開くことにより、半割りスリーブ16Aの上方を開放できる。かくして、この状態で、鉄筋1を上方に、すなわち鉄筋の軸線に交叉する方向に取り出すことが可能となる。なお、第一フレーム6Aには、鉄筋1を上方に取り出すことを可能とするため、上端を開口した溝6aが形成されている。3個の上部フレーム15には、その開閉のための共通のエアシリンダ等の開閉用シリンダ装置18が連結されている。
【0024】
図4〜図6において、下部フレーム13には軸14を配置した側とは反対側に軸20が取り付けられており、この軸20には、3個の上部フレーム15にそれぞれ対向して締付用レバー21が旋回可能に取り付けられている。この締付用レバー21は、上端近傍に上部フレーム15の上面を押圧するための押圧部21aを備えており、下端近傍に受けボルト21bを備えている。そして、この受けボルト21bに対向する位置に油圧シリンダ等の締付用のシリンダ機構23が設けられており、そのシリンダ機構23で受けボルト21bを押すことで、締付用レバー21を図4で時計方向に旋回させ、押圧部21aで上部フレーム15を下部フレーム13に強く押し付けて鉄筋をクランプするようになっている。ここで、軸20から押圧部21aまでの距離を、受けボルト21bまでの距離よりもかなり小さくしており、これによってシリンダ機構23の力を拡大して上部フレーム15を押圧でき、鉄筋を確実に把持することができる。なお、締付用レバー21の下端にはコイルばね(図示せず)が連結され、シリンダ機構23が作動していない時には、締付用レバー21を図4で反時計方向に旋回させ、上部フレーム15の開閉に干渉しない位置に保持するようになっている。
【0025】
図2、図3において、型10の成形面10aの前方には、後述する棒材移載手段40で加工軸線P−P上を鉄筋軸線方向に送り込まれてきた鉄筋1の先端が突き当たることでその鉄筋の端面位置を位置決めする位置決めストッパ26と、その位置決めストッパ26を、鉄筋の前進を阻止する作動位置(図3に示す位置)と、その下方の退避位置に移動させるエアシリンダ等のストッパ移動手段27が設けられている。
【0026】
更に、型10の成形面10aの前方には、その位置決めストッパ26で所定位置に位置決めされた鉄筋1の端部の熱間据込みを施すべき領域を、熱間据込みに適した温度(例えば、800〜1300°C)に加熱する加熱手段30も設けられている。この加熱手段30は、誘導加熱方式のもの、ガスバーナ方式のもの等任意であるが、この実施例では鉄筋端部を加熱する誘導コイルからなる加熱ヘッド31と、その加熱ヘッド31を保持すると共にそれに高周波電流を供給するトランス32と、そのトランス32を保持した昇降台33と、昇降台33を昇降させる油圧シリンダ等のシリンダ装置34等を備えている。鉄筋の加熱に誘導加熱を利用すると、敏速な加熱が可能であり且つ温度制御が容易である等の利点が得られる。ここで使用する加熱ヘッド31は、図7に示すように、上端が開放した略U字状をなしており、図3に示す作動位置(鉄筋1を加熱する位置)から鉄筋1に干渉することなく、鉄筋1の下方に移動可能である。かくして、シリンダ装置34が昇降台33を押し上げることで、加熱ヘッド31を図3に示す作動位置に移動させ、また、昇降台33を下降させることで、その加熱ヘッド31を、鉄筋1から下方に離れた退避位置に移動させることができる。なお、位置決めストッパ26及び加熱ヘッド31の退避位置は、後述するように型支持ブロック8がクランプ装置12に向かって前進し、鉄筋1の先端を据込み加工する際に、その動作に干渉しない位置としている。
【0027】
第二フレーム6Bには油圧シリンダ等のプレス用のシリンダ装置38が設けられ、そのピストンロッド38aの先端は型支持ブロック8に連結され、その型支持ブロック8をクランプ装置12に向かって押し出すことが可能な構成となっている。また、ガイドロッド7には型支持ブロック8の前進位置を規制するためのストッパ39が取り付けられ、鉄筋先端に加える圧下量を調整するようになっている。なお、型支持ブロック8の前進位置を規制する手段としては、ストッパ39を用いる構成に限らず、シリンダ装置38としてサーボシリンダを用い、シリンダ装置38自体の伸び出し量を規制する構成としてもよい。
【0028】
クランプ装置12の背後の、棒材保持手段2内には、棒材保持手段2に保持した棒材を、熱間据込み加工機5の加工軸線P−Pに一致する位置に持ち上げ、クランプ装置12を通して棒材軸線方向に送り込んで熱間据込み加工を行う位置に装着し、加工後には、その棒材を加工軸線P−Pから持ち上げ次いで棒材軸線方向に引き戻し、その後、棒材保持手段2上に下降させる棒材移載手段40が設けられている。この棒材移載手段40は、鉄筋1を保持し且つ水平に送るための複数のV形ローラ41と、各V形ローラ41を保持しかつ昇降可能なローラ保持台42と、そのローラ保持台42を昇降させる昇降機構43と、複数のローラ保持台42が同期して昇降するように複数の昇降機構43を駆動する昇降用モータ44と、各V形ローラ41を正逆両方向に回転駆動する送り用モータ45等を備えている。
【0029】
以上のように構成された熱間据込み加工装置について、以下その動作を説明する。図1において、棒材保持手段2が鉄筋1を矢印A方向に間欠的に搬送している。そして、一つの鉄筋1が第一の熱間据込み加工機5の加工軸線P−Pの下方に送り込まれると、その下方に待機していたV形ローラ41が上昇し、図3に示すように、鉄筋1を熱間据込み加工機5の加工軸線P−Pに一致する高さに持ち上げ、次いで、V形ローラ41が回転して鉄筋1を矢印Bで示すように、型10に向かって軸線方向に送る。この時、クランプ装置12は開放された状態にあり、且つ位置決めストッパ26及び加熱ヘッド31は共に図3に示す作動位置に上昇して待機している。また、型支持ブロック8も図示した後退位置に待機している。V形ローラ41で矢印B方向に送られた鉄筋1は、その先端が位置決めストッパ26に突き当たって所定位置に位置決めされた後、クランプ装置12の開閉用シリンダ装置18が上部フレーム15を図4に示すように下部フレーム13の上に閉じ、締付用シリンダ機構23が締付用レバー21を旋回させて上部フレーム15を下部フレーム13にしっかりと押し付ける。これにより、鉄筋1はクランプ装置12で固定される。
【0030】
次に、図2、図3において、位置決めストッパ26がストッパ移動手段27によって、加熱ヘッド31による加熱の邪魔にならない位置に下降し、次いで加熱ヘッド31が鉄筋1の先端を熱間据込みを行うのに適した温度(例えば、800〜1300°C)に加熱する。なお、位置決めストッパ26を誘導加熱されない材料で形成するなどして、その位置決めストッパ26が加熱ヘッド31による鉄筋先端の加熱にあまり邪魔にならない場合には、加熱に先立って位置決めストッパ26を下降させなくてもよい。加熱ヘッド31によって鉄筋先端を所定温度に昇温させた後、加熱ヘッド31も、下方の待機位置に下降する。次いで、押圧用のシリンダ機構38が作動して型支持ブロック8をクランプ装置12に向かって前進させる。これにより、その型支持ブロック8に保持されている型10が、図8(a)に示すように、鉄筋1の端面に向かって前進し、その端面を鉄筋軸線方向に押し込んで行くことにより、図8(b)に示すように、鉄筋1の加熱領域が圧縮され、拡径してゆく。以上の操作により、図8(c)に示すように、鉄筋1の先端に円板状の拡径部1aが形成される。この時、型支持ブロック8の前進位置がストッパ39(図1、図2参照)で規制されることにより、型10が鉄筋1の先端に加える圧下量を一定に保つことができ、所望外径の拡径部1aを形成できる。
【0031】
図1〜図3において、拡径動作が終了した後は、シリンダ装置38が型支持ブロック8を後退させ、且つクランプ装置12が開く。これにより、一端に拡径部1aを形成した鉄筋1を上方に取り出すことが可能となる。次に、図3において、V型ローラ41が更に上昇して鉄筋1を上方に持ち上げ、次いで、前回とは反対方向に回転して鉄筋1を矢印Bとは反対方向に運び出し、鉄筋1の全体を第一フレーム6Aの外側(図面では左側)に運び出した後、回転を停止し、次いで下降して、その鉄筋1を棒材保持手段2の保持部材3上に降ろす。その後、図1において、保持部材3がその鉄筋を下流に送り出す。図1における鉄筋1Aは以上の動作によって、第一の熱間据込み加工機5によって一端に拡径部1aを形成された後の鉄筋を示している。
【0032】
その後、鉄筋1Aは更に下流に送られて第二の熱間据込み加工機5の加工軸線Q−Qの下方に送り込まれ、前記したのと同様な手順で、その熱間据込み加工機5に送り込まれ、他端側に熱間据込み加工によって拡径部1bを形成された後、元の棒材保持手段2に戻され、下流に搬送される。このようにして、未加工の鉄筋1に対して、その両端に熱間据込み加工による拡径部1a、1bが次々と形成され、両端に拡径部1a、1bを持った鉄筋1Bが製造され、棒材保持手段2の保持部材3によって下流に送り出される。
【0033】
なお、以上の実施例では、棒材保持手段2における鉄筋1の搬送、各熱間据込み加工機5に対する出し入れ、熱間据込み加工等の各動作を自動的に行う場合を示したが、必要に応じ、これらの動作の一部を手動操作で行うようにしてもよい。例えば、棒材保持手段2として、単に鉄筋1を図1に示すような形態で水平に保持する保持テーブルを用い、その保持テーブル上での鉄筋の移動を人手で行う構成としてもよいし、更には、各熱間据込み加工機5に対する鉄筋の出し入れも人手で行う構成としてもよい。
【0034】
また、上記実施例では、鉄筋1の端面を単に型10の成形面に押し付けることで拡径させ、円板状の拡径部1aを形成するという熱間据込みを行う場合を示しているが、この際に拡径部の形状を規制するための補助型を用いることも可能である。図9、図10はその場合の実施例を示すものであり、ここで使用している型10Aは、鉄筋端面を押し付けるための成形面10aを備えると共に、補助型50を取り付けるための取付部10cを備えている。この取付部10cは、補助型50を上から出し入れすることが可能な溝を備えた構成のものであり、その溝に補助型50を装着している。補助型50は上下に二つ割り構造のものであって、中央に鉄筋1を挿入させる穴50aを有すると共に裏面に、円弧状の成形面50bを備えている。この型10Aを用いて熱間据込み加工を行うと、図10に示すように、鉄筋1の加熱した端部を型10Aの成形面で軸線方向に圧縮して拡径させた時、形成される拡径部1aの背面(鉄筋本体側の面)の根元を補助型50の成形面50bが規制しており、これにより、拡径部1aの背面の根元を円弧状にきれいに湾曲させた拡径部1aを得ることができる。なお、熱間据込みを行った後、その鉄筋1を取り外すには、鉄筋1を上方に押し上げ、二つ割り構造の補助型50の上半分を一緒に持ち上げることで、拡径部1aを補助型50の上半分と一緒に取付部10cから上方に抜き出すことができ、その後、補助型50の上半分を手で外して元の位置(取付部10c内)にセットし、鉄筋1は軸線方向に引き出せばよい。ここで使用する補助型50は図示のものに限らず、適宜変更可能であり、例えば、形成する拡径部1aの外周面を規制する構成のものとしてもよい。
【0035】
更に、上記実施例の熱間据込み加工装置は、鉄筋端部に定着板を熱間据込み加工によって固定する場合にも使用可能である。以下、その場合を説明する。定着板を鉄筋に固定する場合には、型支持ブロック8に取り付ける型として、図11に示すように、鉄筋端面を押し付けるための成形面10aを備えると共に、定着板52及びスペーサ53を支持するための定着板支持部10dを備えた型10Bを用いる。この定着板支持部10dも、定着板52及びスペーサ53を上から出し入れすることが可能な溝を備えた構成のものである。スペーサ53は定着板52の異なる厚みに対応させるために設けたものであり、定着板支持部10dにボルト等(図示せず)で固定されている。定着板52は、鉄筋1を挿入させる穴52aを備えたものであれば任意であるが、この実施例では、穴52aに、鉄筋1を挿入した時に鉄筋端部側が大径となるテーパーを付けている。
【0036】
次に、この型10Bを用いた熱間据込み加工動作を説明する。定着板支持部10dに予め定着板52を手で装着しておく。この状態で、鉄筋1を熱間据込み加工機5(図1〜3参照)に送り込み、先端を加熱した後、図11(a)において、型支持ブロック8を鉄筋1に向かって押し付けてゆく。これにより、鉄筋1の加熱された先端が定着板52の穴52aに挿入され、型10Bの成形面10aで軸線方向に圧縮され、加熱された領域が拡径してゆく。これにより、図12に示すように、定着板52内及びその両側の鉄筋部分が拡径して定着板52にしっかりと固定される。その後、鉄筋1を上方に持ち上げることで、定着部52を定着板支持部10dから上方に抜き出し、次いで、鉄筋1を軸線方向に引き戻す。以上のようにして、鉄筋1の端部に定着板52を取り付けることができる。かくして得られた定着板付鉄筋1は、図13に示すように、定着板52の両側に鉄筋の拡径した部分1d、1eが存在するので、定着板52が鉄筋の軸線方向にずれるということがほとんどなく、定着部52の固定強度が極めて大きいという利点が得られる。
【0037】
以上の実施例では、鉄筋端部を加熱するための加熱ヘッドとして、鉄筋を誘導加熱する誘導子を用いているが、加熱ヘッド31は誘導加熱を利用するものに限らず、他のもの、例えば、ガスバーナを用いても良い。図14はガスバーナ方式の加熱ヘッド31Aを示すものであり、この加熱ヘッド31Aは、一対の半割りリングバーナ55、55を軸線方向に多段に配置した構成であり、各半割りリングバーナ55の外側には冷却用のコイル56を取り付けている。また、一対の半割りリングバーナ55、55の上端は、鉄筋1を上方に出し入れ可能なように間隔を開けている。この構成の加熱ヘッド31Aも、図1〜図3に示す熱間据込み加工機5における加熱ヘッド31に代えて使用可能である。すなわち、ガスバーナ式の加熱ヘッド31Aを用いても、鉄筋端部を熱間据込みに必要とされる温度(例えば800〜1300°C)に加熱することが可能であり、且つ鉄筋1の据込み加工時には下方に退避させることができる。ガスバーナ式の加熱ヘッド31Aは、誘導加熱方式の加熱ヘッド31に比べて、装置が軽量、大電気容量が不要等の利点を有している。また、多段配置した半割りリングバーナ55、55の炎の強さを部分的に調整することで鉄筋1に所望の温度分布を設けることも可能となる。この加熱ヘッド31Aに使用するガスとしては、アセチレン+酸素、LPG+酸素等の公知のものを適宜使用可能であるが、アセチレン+酸素の弱還元炎を用いると、加熱部に脱炭層が生じないという利点が得られるので好ましい。また、中性炎を用いることも、鉄筋を酸化させないので好ましい。
【0038】
なお、ガスバーナ方式の加熱ヘッド31Aとしては、図示したような、半割りリングバーナに限らず、円周の1個所のみを鉄筋の出し入れのために切り欠いたようなリング状のものを用いても良い。また、半割りリングバーナを多段に配置する代わりに、一対の長い半割り円筒状のリングバーナを用いても良い。その場合には内部を複数に分割しておくことが、位置に応じて炎の強さを調整できるので好ましい。
【0039】
図1に示す実施例の熱間据込み加工装置では、棒材保持手段2の両側に熱間据込み加工機5を1台ずつ設置しているが、必要に応じ、熱間据込み加工機5の設置台数を増加させ、生産能率を増大させる構成としてもよい。更に、上記実施例では各熱間据込み加工機5内において、加熱ヘッド31で鉄筋1の先端を常温から熱間据込みに必要な温度にまで加熱しているが、熱間据込み加工機5の外側の適当な位置に(例えば、棒材保持手段2で保持されている鉄筋を加熱しうる位置に)加熱手段を配置し、鉄筋の先端を予熱するようにしてもよい。このように予熱を行う構成とすると、熱間据込み加工機5の加熱ヘッド31による加熱に要する時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。また、図1の実施例では、棒材保持手段2に保持した鉄筋1の端部よりも外側に熱間据込み加工機5を配置し、鉄筋1を軸線方向に移動させて熱間据込み加工機5に装着させる構成としているが、この構成に限らず、棒材保持手段2に保持される鉄筋の端部の下方に部分的に重なるように熱間据込み加工機5を配置し且つ棒材保持手段2を、保持している棒材を下方に出し入れ可能な構成としてもよい。このように構成すると、棒材保持手段2で熱間据込み加工機の上方に送られてきた鉄筋を下方に降ろして、熱間据込み加工機5のクランプ装置12に供給し、そのままクランプして熱間据込み動作に入るか、或いは鉄筋を軸線方向に少し動かして位置決めした後クランプして熱間据込み動作に入り、加工終了後はそのまま上方に持ち上げて元の棒材保持手段2に戻すという動作を行うことができ、棒材保持手段2と熱間据込み加工機5と間の鉄筋の移載を敏速に行って生産性を挙げることができる。
【0040】
更に、上記実施例の熱間据込み加工機5では、鉄筋1を1本ずつ取り込み、熱間据込み加工する構成としているが、この代わりに、複数本の鉄筋に対して同時に熱間据込み加工を施す構成としてもよい。すなわち、クランプ装置12を、複数本の鉄筋を適当な間隔をあけて平行にクランプ可能な構成とし、加熱ヘッド31をその複数の鉄筋の先端を同時に加熱可能な構成とし、型支持ブロック8には、その複数の鉄筋の先端に対向した位置に端面用成形面を備えた型を保持させる構成とし、型支持ブロック8の1回の押圧ストロークで同時に複数の鉄筋先端に熱間据込みを行っても良い。この構成とすると、生産能率を大幅に向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の棒材端部に対する熱間据込み加工機によれば、鉄筋等の棒材端部を加熱し、型の端面用成形面で押圧することにより、棒材端部に対する熱間据込み加工を施すことができ、棒材端部を拡径させて一体構造の拡径部を形成することができる。従って、本発明の熱間据込み加工機は、端部に定着部として使用される拡径部を一体構造として備えた鉄筋を製造することができるという効果を有している。また、この熱間据込み加工機の型の端面用成形面の前に、鉄筋端部に固定する定着板を支持する手段を設けておくと、鉄筋端部をその定着板に形成している穴に貫通させた状態で熱間据込み加工を施すことができ、鉄筋端部を拡径させて定着板に強固に固定することができ、定着板を強固に固定した鉄筋を製造できるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例による棒材端部の熱間据込み加工機及びそれを用いた熱間据込み加工装置を示す概略平面図
【図2】 図1に示す装置の要部を拡大して示す概略平面図
【図3】 図2に示す部分の概略側面図
【図4】 図2、図3に示す装置に使用しているクランプ装置及び第一フレームを鉄筋軸線方向に見た概略側面図
【図5】 図4に示す部分の概略平面図
【図6】 図4に示す部分を、鉄筋1の軸線を含む水平面で切断して示す概略断面図
【図7】 図1〜図3に示す装置に使用している加熱ヘッドを鉄筋の軸線方向に見た概略側面図
【図8】 (a)は図1〜図3に示す装置における鉄筋1及び型10等を示す概略水平断面図
(b)は熱間据込みを行った状態を示す鉄筋1及び型10を示す概略水平断面図
(c)は熱間据込み加工を施した後の鉄筋端部を示す概略断面図
【図9】 熱間据込み加工時に補助型を用いた実施例を示すもので、(a)は鉄筋1、補助型50及び型10A等を示す概略水平断面図、(b)はその概略垂直断面図、(c)は型10A、補助型50等の概略前面図
【図10】 図9(a)に示す装置を用いて熱間据込み加工を施した状態を示す概略水平断面図
【図11】 鉄筋端部に定着板を熱間据込みによって取り付ける実施例を示すもので、(a)は鉄筋1、定着板52及び型10B等を示す概略水平断面図、(b)はその概略垂直断面図、(c)は型10A、定着板52等の概略前面図
【図12】 図11(a)に示す装置を用いて熱間据込み加工を施し定着板に固定する状態を示す概略水平断面図
【図13】 図12に示す操作によって得られた定着板付鉄筋の端部を示す概略断面図
【図14】 (a)は加熱ヘッドの変形例を示す概略正面図
(b)はその概略水平断面図
【符号の説明】
1、1A、1B 鉄筋(棒材)
1a、1b 拡径部
2 棒材保持手段
3 保持部材
5 熱間据込み加工機
6A 第一フレーム
6B 第二フレーム
7 ガイドロッド
8 型支持ブロック
10、10A、10B 型
10a 端部用成形面
12 クランプ装置
26 位置決めストッパ
30 加熱手段
31 加熱ヘッド
32 トランス
33 昇降台
34 シリンダ装置
38 シリンダ装置
39 ストッパ
40 棒材移載手段
41 V形ローラ
42 ローラ保持台
43 昇降機構
44 昇降用モータ
45 送り用モータ
50 補助型
52 定着板

Claims (8)

  1. 間隔をあけて設けられた第一フレーム及び第二フレームと、これらの二つのフレームに保持された複数の互いに平行なガイドロッドと、該ガイドロッドに移動可能に保持された型支持ブロックと、その型支持ブロックに、前記第一フレームに面するように保持され、熱間据込み加工すべき棒材端部の端面を押圧して拡径させるよう成形するための端面用成形面であって、棒材端面の押圧成形時に材料の拡径方向への流れを助長する隆起部を有する端面用成形面を備えた型と、前記第一フレームに保持され、熱間据込み加工すべき棒材を、その端面が前記型の端面用成形面に対向するように保持するクランプ装置と、前記型の端面用成形面に対向して位置する棒材端部を加熱する加熱手段と、前記クランプ装置に保持された棒材を前記型で押圧して据込み加工するよう、前記型支持ブロックを前記クランプ装置に向かって移動させる押圧手段とを有し、前記加熱手段が、棒材を加熱する加熱ヘッドと、該加熱ヘッドを、棒材端部を加熱する加熱位置から棒材から離れた退避位置に移動させる加熱ヘッド移動手段を備えている、棒材端部の熱間据込み加工機。
  2. 前記加熱ヘッドが、棒材に対して直角方向に移動することで該加熱ヘッド内に棒材を出し入れすることができるよう、周の一部を開放した構造であり、前記加熱ヘッド移動手段が前記加熱ヘッドを、前記棒材に対して直角方向に移動させる構成である、請求項1記載の棒材端部の熱間据込み加工機。
  3. 前記型が、前記端面用成形面の前方に配置された補助型であって、前記棒材を挿入させる穴を備えると共に該穴の中心を通る位置で二つ割構造とした補助型を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の棒材端部の熱間据込み加工機。
  4. 前記型が、前記補助型を前記端面用成形面に平行方向に出し入れ可能に保持する溝を有する取付部を備えていることを特徴とする請求項3記載の棒材端部の熱間据込み加工機。
  5. 前記型が、棒材を挿入させる貫通穴を備えた定着板を前記型の端面用成形面の前方に保持する定着板支持部を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の棒材端部の熱間据込み加工機。
  6. 前記第一フレーム、クランプ装置、加熱手段、型等が、熱間据込み加工すべき棒材を、前記第一フレームの第二フレームとは反対側から前記クランプ装置を通して棒材軸線方向に送り込むことで熱間据込み加工を行う位置に装着でき、加工後には、その棒材を加工時の軸線位置から退避させ次いで機外に排出することができる構成であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の棒材端部の熱間据込み加工機
  7. 熱間据込み加工を施すべき複数の棒材を水平に且つ互いに平行に保持する棒材保持手段と、その両側にそれぞれ配置された請求項1から6のいずれか1項記載の熱間据込み加工機を備え、該熱間据込み加工機は、熱間据込み加工中の棒材の中心軸線が位置する加工軸線が、前記棒材保持手段に保持した棒材と平行になるように、且つクランプ装置を保持した第一フレーム側が前記棒材保持手段に隣接した位置となるように配置されていることを特徴とする棒材端部の熱間据込み加工装置。
  8. 前記棒材保持手段が、棒材を上方に出し入れ可能であると共にその両側に設けられた熱間据込み加工機の加工軸線よりも低い位置で棒材を保持する構成であり、各熱間据込み加工機に対して、棒材保持手段に保持した棒材を、熱間据込み加工機の加工軸線に一致する位置に持ち上げ、前記クランプ装置を通して棒材軸線方向に送り込んで熱間据込み加工を行う位置に装着し、加工後には、その棒材を加工軸線から持ち上げて退避させてから移動させて、前記棒材保持手段上又は別設の棒材保持手段上に下降させる棒材移載手段が設けられていることを特徴とする請求項7記載の棒材端部の熱間据込み加工装置
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