JP3755437B2 - 永久磁石式回転電機 - Google Patents

永久磁石式回転電機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は永久磁石式回転電機に関し、具体的には永久磁石式回転電機における永久磁石の固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石式回転電機では回転子鉄心に永久磁石を固定する必要があるが、その固定方法としては、従来、次のようなものがある。
【0003】
(1)接着剤で永久磁石を回転子鉄心に固定する。
(2)押え金具により、永久磁石を回転子鉄心に固定する。
(3)回転子鉄心の外周面に配置した永久磁石にガラスバインドテープを巻回して、永久磁石を回転子鉄心に固定する。
(4)回転子鉄心の外周面に配置した永久磁石に非金属バンドを巻回して、永久磁石を回転子鉄心に固定する。
(5)回転子鉄心の外周面に楔状の溝を形成し、この溝に永久磁石を嵌装して接着剤で固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の方法では次のような問題点を有している。
【0005】
(1)接着剤による固定だけでは、永久磁石を回転子鉄心周方向(回転方向)に位置決めすることが難しいため、隣合う永久磁石との張り付け位置精度が出ない。着磁された永久磁石の接着は、隣合う永久磁石磁石に引き寄せられるため、困難である。
(2)押え金具による固定では、押え金具の製作のためにコスト高となる。また、押え金具に対して多数のネジ締めが必要となるため、組立工数も多くなる。
(3)ガラスバインドテープによる固定では、ガラスバインドテープの厚みがあるため、回転子と固定子とのギャップが大きくなり、回転電機特性が低下する。また、ガラスバインドテープの巻き付けに時間がかかるため、製作コストが高くなる。更には、永久磁石に巻き付けたガラスバインドテープの表面は凹凸になるため、回転子と固定子の機械的なギャップが均一にならない。
(4)非金属バンドによる固定でも、ガラスバインドテープと同様に回転子と固定子のギャップが大きくなり、回転電機特性が低下する。薄い非金属バンドの製作は困難である。
(5)楔状溝による固定では、回転子鉄心に楔状溝を製作(加工)する必要があるため、製作コストが高くなる。しかも、楔状溝に嵌装するために永久磁石の側面をテーパ状にしなくてはならないため、更に製作コストが高くなり、また、永久磁石形状を最適化できない。
(6)ガラスバインドテープや非金属バンドで永久磁石を保護しないと、永久磁石に割れが発生した場合、永久磁石が飛散するおそれがある。
【0006】
従って、本発明は上記の事情に鑑み、磁石割れによる永久磁石の飛散を防止することができ、また、永久磁石の固定構造が簡単で組立作業性に優れ、安価であり、永久磁石の位置決め精度を向上させることができる永久磁石式回転電機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと
回転子鉄心端面には嵌合孔を形成し、マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた突起部が前記嵌合孔に嵌合することを特徴とする。
また、第2発明の永久磁石式回転電機は、第1発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第3発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと、
回転子鉄心の一方の軸方向端部の外径を大きくして、この軸方向端部の内側端面には第1嵌合孔を形成するとともに、回転子鉄心の他方の軸方向端面には第2嵌合孔を形成し、
マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の一方の側面に設けた第1突起部が前記第1嵌合孔に嵌合するとともに、回転子鉄心軸方向の他方の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた第2突起部が前記第2嵌合孔に嵌合すること特徴とする。
また、第4発明の永久磁石式回転電機は、第3発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第5発明の永久磁石式回転電機は、第3又は第4発明の永久磁石式回転電機において、
永久磁石は回転子鉄心周方向に近接して配置されており、第1嵌合孔と第2嵌合孔は隣接する永久磁石の間に位置し、隣接するマグネットカバーはそれぞれの第1突起部と第2突起部とが1つの第1嵌合孔と第2嵌合孔とにそれぞれ嵌合して、1つの第1嵌合孔及び第2嵌合孔を共用することを特徴とする。
また、第6発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと、
マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第7発明の永久磁石式回転電機は、第6発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第8発明の永久磁石式回転電機は、第1,第2,第3,第4又は第5発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って 延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第9発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第10発明の永久磁石式回転電機は、第9発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第11発明の永久磁石式回転電機は、第1,第2,第3,第4又は第5発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第12発明の永久磁石式回転電機は、第1,第2,第3,第4,第5,第6,第7,第8,第9,第10又は第11発明の永久磁石式回転電機において、
永久磁石は回転子鉄心軸方向に複数に分割し且つこれら複数の分割永久磁石を回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とし、マグネットカバーは複数の分割永久磁石全体の外形に沿った形状として複数の分割永久磁石全体に被せることを特徴とする。
また、第13発明の永久磁石式回転電機は、第1,第2,第3,第4,第5,第6,第第7,第8,第9,第10,第11又は第12発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは材料をモールド材とし、モールドにて永久磁石と一体成形してなることを特徴とする。
また、第14発明の永久磁石式回転電機は、第1,第2,第3,第4,第5,第6,第7,第8,第9,第10,第11又は第12に記載の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは金属材料で構成したことを特徴とする。
また、第15発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
回転子鉄心端面には嵌合孔を形成し、マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた突起部が前記嵌合孔に嵌合することを特徴とする。
また、第16発明の永久磁石式回転電機は、第15発明の永久磁石式回転電機において、マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第17発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
回転子鉄心の一方の軸方向端部の内径を小さくして、この軸方向端部の内側端面には第1嵌合孔を形成するとともに、回転子鉄心の他方の軸方向端面には第2嵌合孔を形成し、
マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の一方の側面に設けた第1突起部が前記第1嵌合孔に嵌合するとともに、回転子鉄心軸方向の他方の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた第2突起部が前記第2嵌合孔に嵌合することを特徴とする。
また、第18発明の永久磁石式回転電機は、第17発明の永久磁石式回転電機において、マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第19発明の永久磁石式回転電機は、第17又は第18発明の永久磁石式回転電機において、
永久磁石は回転子鉄心周方向に近接して配置されており、第1嵌合孔と第2嵌合孔は隣接する永久磁石の間に位置し、隣接するマグネットカバーはそれぞれの第1突起部と第2突起部とが1つの第1嵌合孔と第2嵌合孔とにそれぞれ嵌合して、1つの第1嵌合孔及び第2嵌合孔を共用することを特徴とする。
また、第20発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第21発明の永久磁石式回転電機は、第20発明の永久磁石式回転電機において、マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第22発明の永久磁石式回転電機は、第15,第16,第17,第18又は第19発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第23発明の永久磁石式回転電機は、回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカ バーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第24発明の永久磁石式回転電機は、第23発明の永久磁石式回転電機において、マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする。
また、第25発明の永久磁石式回転電機は、第15,第16,第17,第18又は第19発明の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする。
また、第26発明の永久磁石式回転電機は、第15,第16,第17,第18,第19,第20,第21,第22,第23,第24又は第25に記載の永久磁石式回転電機において、
永久磁石は回転子鉄心軸方向に複数に分割し且つこれら複数の分割永久磁石を回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とし、マグネットカバーは複数の分割永久磁石全体の外形に沿った形状として複数の分割永久磁石全体に被せることを特徴とする。
また、第27発明の永久磁石式回転電機は、第16,第17,第18,第19,第20,第21,第22,第23,第24,第25又は第26に記載の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは材料をモールド材とし、モールドにて永久磁石と一体成形してなることを特徴とする。
また、第28発明の永久磁石式回転電機は、第16,第17,第18,第19,第20,第21,第22,第23,第24,第25又は第26に記載の永久磁石式回転電機において、
マグネットカバーは金属材料で構成したことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0028】
<実施の形態1>
図1(a)は本発明の実施形態1に係る永久磁石式回転電機の回転子の横断面図、図1(b)はマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図1(c)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【0029】
図1に示す永久磁石式回転電機はインナーロータ形のものであり、回転子1は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心2の外周面2aには、磁極を構成する4つの永久磁石3が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設されている。永久磁石3は回転子鉄心外周面2aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石3に対して、それぞれマグネットカバー4が被せられる。
【0030】
マグネットカバー4はプラスチック材料によって永久磁石3の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心外周面側が開口している(開口部4a)。そして、このマグネットカバー4を永久磁石3に被せて永久磁石3全体を覆い、同マグネットカバー4とともに永久磁石3を接着剤によって回転子鉄心外周面2aに固定する。
【0031】
従って、本実施の形態1の永久磁石式回転電機によれば、次のような効果が得られる。
【0032】
(1)マグネットカバー4を永久磁石3に被せたことにより、磁石割れによる永久磁石3の飛散を防止することができる。
(2)マグネットカバー4は金型で成形することができるため、寸法精度に優れている。
(3)マグネットカバー4は薄肉で成形することができるため、固定子と回転子とのギャップを小さくすることができるので回転電機特性に優れている。
(4)マグネットカバー4は容易に永久磁石3の外形に応じた形状にすることができるため、永久磁石3の形状に制約がなくて自由であることから、永久磁石3の形状を最適化して回転電機特性を最適化することができ、また、製作コストも安くすることができる。
【0033】
<実施の形態2>
図2(a)は本発明の実施の形態2に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図2(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図、図2(c)は図2(b)のA−A線矢視断面図である。
【0034】
図2に示す永久磁石式回転電機もインナーロータ形のものであり、回転子11は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心12の外周面12aには、磁極を構成する複数の永久磁石13が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。永久磁石13は回転子鉄心外周面12aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石13に対して、それぞれマグネットカバー14が被せられる。
【0035】
マグネットカバー14はプラスチック材料によって永久磁石13の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心外周面側が開口している(開口部14a)。そして、回転子鉄心12の端面12bには嵌合孔12cが形成される一方、マグネットカバー14は回転子鉄心周方向の側面14bの開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部14cを有し、また、回転子鉄心軸方向の側面14dの開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部14d−1の内面に設けた突起部14eが前記嵌合孔12cにボタンのように押し込まれて嵌合するようになっている。
【0036】
そして、このマグネットカバー14を永久磁石13に被せ、同マグネットカバー14とともに永久磁石13を接着剤により回転子鉄心外周面12aに固定する。このとき、マグネットカバー14は延設部14cにおいて回転子鉄心外周面12aに接着される。なお、マグネットカバー14は接着剤を用いずに突起部14eを嵌合孔12cに嵌合させるだけでも、回転子鉄心12に固定することができる。
【0037】
従って、本実施の形態2の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0038】
即ち、マグネットカバー14には延設部14cを設け、この延設部14cにおいて回転子鉄心外周面12aに接着するため、マグネットカバー14を回転子鉄心外周面12aに確実に固定することができる。また、マグネットカバー14には突起部14eを設け、この突起部14eが回転子鉄心端面12bの嵌合孔12cに嵌合するため、これらが永久磁石13の回転止めとなり、永久磁石13を回転子鉄心周方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0039】
また、マグネットカバー14は接着剤を用いずに突起部14eを嵌合孔12cに嵌合させるだけでも、回転子鉄心12に固定することができるため、取り付け作業が容易である。
【0040】
<実施の形態3>
図3(a)は本発明の実施の形態3に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図3(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、図3(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、図3(d)は図3(c)のB−B線矢視断面図である。
【0041】
図3に示す永久磁石式回転電機もインナーロータ形のものであり、回転子21は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心22の外周面22aには、磁極を構成する複数の永久磁石23が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。永久磁石23は回転子鉄心外周面22aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石13に対して、それぞれマグネットカバー24が被せられる。
【0042】
マグネットカバー24はプラスチック材料によって永久磁石23の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心外周面側が開口している(開口部24a)。そして、回転子鉄心外周面22aには回転子鉄心周方向に沿って2本の溝22bが形成され、マグネットカバー24には磁石保持部24bが設けられている。磁石保持部24bは、回転子鉄心軸方向の側面24cの開口側端部を回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなるものであり、この磁石保持部24bにおいて、マグネットカバー24内に嵌装した永久磁石23を保持する。
【0043】
このため、永久磁石23を回転子鉄心外周面22aに固定する際には、マグネットカバー24内に永久磁石23を嵌装してマグネットカバー24と永久磁石23とを組立状態(アッシー状態)にし、この組立状態にて回転子鉄心22への取り付け作業を行い、マグネットカバー24の磁石保持部24bを回転子鉄心22の溝22bに嵌合させる。そして、マグネットカバー24とともに永久磁石23を接着剤により回転子鉄心外周面22aに固定する。
【0044】
従って、本実施の形態3の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0045】
即ち、マグネットカバー24に磁石保持部24bを設けることにより、このマグネットカバー24内に永久磁石23を嵌装した組立状態にして回転子鉄心22に取り付けることができるため、組立時の作業効率がよい。また、マグネットカバー24の磁石保持部24bと回転子鉄心22の溝22bとが嵌合することにより、永久磁石23の仮止めになるとともに永久磁石23の回転子鉄心軸方向位置が規制されるため、永久磁石23を回転子鉄心軸方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0046】
<実施の形態4>
図4(a)は本発明の実施の形態4に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図4(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、図4(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、図4(d)は図4(c)のC−C線矢視断面図である。
【0047】
図4に示す永久磁石式回転電機もインナーロータ形のものであり、回転子31は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心32の外周面32aには、磁極を構成する複数の永久磁石33が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。永久磁石33は回転子鉄心外周面32aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石33に対して、それぞれマグネットカバー34が被せられる。
【0048】
マグネットカバー34はプラスチック材料によって永久磁石33の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心外周面側が開口している(開口部34a)。そして、回転子鉄心外周面32aには回転子鉄心軸方向に沿って各永久磁石ごとに2本の溝32bが形成され、マグネットカバー34には磁石保持部34bが設けられている。磁石保持部34bは、回転子鉄心周方向の側面34cの開口側端部を回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなるものであり、この磁石保持部34bにおいて、マグネットカバー34内に嵌装した永久磁石33を保持する。
【0049】
このため、永久磁石33を回転子鉄心外周面32aに固定する際には、マグネットカバー34内に永久磁石33を嵌装してマグネットカバー34と永久磁石33とを組立状態にし、この組立状態にて回転子鉄心32への取り付け作業を行い、マグネットカバー34の磁石保持部34bを回転子鉄心32の溝32bに嵌合させる。そして、マグネットカバー34とともに永久磁石33を接着剤により回転子鉄心外周面32aに固定する。
【0050】
従って、本実施の形態4の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0051】
即ち、マグネットカバー34に磁石保持部34bを設けることにより、このマグネットカバー34内に永久磁石23を嵌装した組立状態にして回転子鉄心32に取り付けることができるため、組立時の作業効率がよい。また、マグネットカバー34の磁石保持部34bと回転子鉄心32の溝32bとが嵌合することにより、これらが永久磁石33の仮止め、回転止めとなり、永久磁石33を回転子鉄心周方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0052】
<実施の形態5>
図5(a)は本発明の実施の形態5に係る永久磁石式回転電機の回転子の側面図(回転子鉄心の軸方向からみた図)、図5(b)は図5(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す図5(a)のG方向矢視図、図5(c)は図5(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す図5(a)のH方向矢視図である。また、図6は前記マグネットカバー及び永久磁石の取付手順を示す説明図である。
【0053】
図5に示す永久磁石式回転電機もインナーロータ形のものであり、回転子161は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心162の外周面162aには、磁極を構成する多数の永久磁石163が回転子鉄心周方向に一定の間隔で近接して配設されている。永久磁石163は回転子鉄心外周面162aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石163に対して、それぞれマグネットカバー164が被せられる。
【0054】
マグネットカバー164はプラスチック材料によって永久磁石163の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心外周面側が開口している(開口部164a)。このマグネットカバー164の回転子鉄心軸方向の一方の側面164fには2つの第1突起部164bが設けられている。これら2つの第1突起部164bは略半円柱状に形成されており、マグネットカバー164の回転子鉄心周方向両端部にそれぞれ位置している。また、マグネットカバー164の回転子鉄心軸方向の他方の側面164cには、開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設した延設部164eを有し、この延設部164eの内面に2つの第2突起部164dが設けられている。これらの第2突起部164dも略半円柱状に形成されており、マグネットカバー164の回転子鉄心周方向両端部に位置している。
【0055】
一方、回転子鉄心162は一方の軸方向端部162fの外径が、その他の部分の回転子鉄心外径よりも大きくなっており、この軸方向端部162fの内側端面162f−1に第1嵌合孔162bが設けられている(図6参照)。また、回転子鉄心162の他方の軸方向端面162cには、第2嵌合孔162dが設けられている(図6参照)。更に、それぞれの第1嵌合孔162b及び第2嵌合孔162dは隣接する永久磁石163の間に位置している。
【0056】
そして、マグネットカバー164の第1突起部164bは回転子鉄心162の第1嵌合孔162bに嵌合し、マグネットカバー164の第2突起部164dは回転子鉄心162の第2嵌合孔162dに嵌合する。しかも、このとき、隣接するマグネットカバー164は、それぞれの第1突起部164bと第2突起部164dとが、1つの第1嵌合孔162bと第2嵌合孔162dとにそれぞれ嵌合して、1つの第1嵌合孔162b及び第2嵌合孔162dを共用する。なお、図5(b)及び図5(c)では、説明の便宜上、2つの隣接するマグネットカバー164の間を開けて図示している。
【0057】
図6に基づいてマグネットカバー164及び永久磁石163の取付手順を説明すると、まず、図6(a)に示すように永久磁石163をマグネットカバー164内に嵌装し、この状態でマグネットカバー164を回転子鉄心162の外周面に沿って軸方向にスライドさせる。そして、図6(b)に示すようにマグネットカバー164の第1突起部164bを回転子鉄心162の第1嵌合孔162bに嵌合し、更に、図6(c)に示すようにマグネットカバー164の第2突起部164dを回転子鉄心162の第2嵌合孔162dにボタンのように押し込んで嵌合する。
【0058】
かくして、図6(d)に示すように永久磁石162がマグネットカバー164とともに回転子鉄心162に固定される。なお、このときに永久磁石163は回転子鉄心162の外周面に形成された凹部162eに嵌まり込んで回転子鉄心軸方向の位置が規制されるようになっている。なお、マグネットカバー164や永久磁石163を、適宜、接着剤で接着してもよい。
【0059】
従って、本実施の形態5の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0060】
即ち、本実施の形態5のマグネットカバー164によれば、回転子鉄心軸方向にスライドするようにして回転子鉄心162に取り付けることができるため、取り付け作業が容易であり、作業スペースもあまり要しない。また、隣接するマグネットカバー164が、1つの第1嵌合孔162b及び第2嵌合孔162dを共用することにより、マグネットカバー164を効率的に取り付けることができる。
【0061】
なお、マグネットカバー164を取り付け強度を更に高める場合には、図7に示すように回転子鉄心162の端面162cに接着剤で接着した押え板165によって、マグネットカバー164の延設部164e(第2突起部164d)を押えるようにしてもよい。この場合、押え板165は一体のリング状に形成して全ての第2突起部164dを1つの押え板165で押えるようにしてもよく、複数の押え板165を設けて幾つかの第2突起部164dごとに押えるようにしてもよい。
【0062】
<実施の形態6>
図8(a)は本発明の実施の形態6に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図8(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【0063】
図8に示す永久磁石式回転電機もインナーロータ形のものであり、回転子41は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心42の外周面42aには、磁極を構成する複数の永久磁石43が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。各永久磁石43はコギングトルクを低減するため、回転子鉄心軸方向に複数(図示例では2つの分割永久磁石43a,43b)に分割され、これらの分割永久磁石43a,43bを所定角度(分割永久磁石相互間で電気角60°±5°/磁石分割数)ずらしたスキュー構造となっている。分割永久磁石43a,43bは回転子鉄心外周面42aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石43a,42b全体に対してマグネットカバー44が被せられる。
【0064】
マグネットカバー44はプラスチック材料によって分割永久磁石43a,43b全体の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心外周面側が開口している(開口部44a)。そして、このマグネットカバー44を永久磁石43(分割永久磁石43a,43b)に被せ、同マグネットカバー44とともに永久磁石43(分割永久磁石43a,43b)を接着剤によって回転子鉄心外周面42aに固定する。
【0065】
従って、本実施の形態6の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0066】
即ち、本実施の形態6のマグネットカバー44によれば、永久磁石43を回転子鉄心軸方向に分割して分割永久磁石43a,43bを回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とすることが容易でき、コギングトルクの低減を図ることができる。本実施の形態6は、特に、固定子側でスキューできないときに有効である。
【0067】
なお、本実施の形態6のマグネットカバー44は上記実施の形態1のマグネットカバー4をスキュー構造の永久磁石に適用可能な構成としたものであるが、同様にして、図2,図3,図4及び図5に示す上記実施の形態2,3,4及び5のマグネットカバー14,24,34,164についても、図9に示すマグネットカバー54,64,74,174のように分割永久磁石全体の外形に沿った形状とすることにより、スキュー構造の永久磁石に適用可能となる。
【0068】
<実施の形態7>
図10(a)は本発明の実施形態7に係る永久磁石式回転電機の回転子の横断面図、図10(b)はマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図10(c)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【0069】
図10に示す永久磁石式回転電機はアウターロータ形のものであり、回転子81は図示しない固定子の外側に設けられている。回転子鉄心82の内周面82aには、磁極を構成する4つの永久磁石83が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設されている。永久磁石83は回転子鉄心内周面82aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石83に対して、それぞれマグネットカバー84が被せられる。
【0070】
マグネットカバー84はプラスチック材料によって永久磁石83の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心内周面側が開口している(開口部84a)。そして、このマグネットカバー84を永久磁石83に被せて永久磁石83全体を覆い、同マグネットカバー84とともに永久磁石83を接着剤によって回転子鉄心内周面82aに固定する。
【0071】
従って、本実施の形態7の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1と同様に次のような効果が得られる。
【0072】
(1)マグネットカバー84を永久磁石83に被せたことにより、磁石割れによる永久磁石83の飛散を防止することができる。
(2)マグネットカバー84は金型で成形することができるため、寸法精度に優れている。
(3)マグネットカバー84は薄肉で成形することができるため、固定子と回転子とのギャップを小さくすることができるので回転電機特性に優れている。
(4)マグネットカバー84は容易に永久磁石83の外形に応じた形状にすることができるため、永久磁石83の形状に制約がなくて自由であることから、永久磁石83の形状を最適化して回転電機特性を最適化することができ、また、製作コストも安くすることができる。
【0073】
<実施の形態8>
図11(a)は本発明の実施の形態8に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図11(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図、図11(c)は図11(b)のD−D線矢視断面図である。
【0074】
図11に示す永久磁石式回転電機もアウターロータ形のものであり、回転子91は図示しない固定子の外側に設けられている。回転子鉄心92の内周面92aには、磁極を構成する複数の永久磁石93が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。永久磁石93は回転子鉄心内周面92aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石93に対して、それぞれマグネットカバー94が被せられる。
【0075】
マグネットカバー94はプラスチック材料によって永久磁石93の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心内周面側が開口している(開口部94a)。そして、回転子鉄心92の端面92bには嵌合孔92cが形成される一方、マグネットカバー94は回転子鉄心周方向の側面94bの開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部94cを有し、また、回転子鉄心軸方向の側面94dの開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部94d−1の内面に設けた突起部94eが前記嵌合孔92cにボタンのように押し込まれて嵌合するようになっている。
【0076】
そして、このマグネットカバー94を永久磁石93に被せ、同マグネットカバー94とともに永久磁石93を接着剤により回転子鉄心内周面92aに固定する。このとき、マグネットカバー94は延設部94cにおいて回転子鉄心内周面92aに接着される。なお、マグネットカバー94は接着剤を用いずに突起部94eを嵌合孔92cに嵌合させるだけでも、回転子鉄心92に固定することができる。
【0077】
従って、本実施の形態8の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態7と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0078】
即ち、マグネットカバー94には延設部94cを設け、この延設部94cにおいて回転子鉄心内周面92aに接着するため、マグネットカバー94を回転子鉄心内周面92aに確実に固定することができる。また、マグネットカバー94には突起部94eを設け、この突起部94eを回転子鉄心端面92bの嵌合孔92cに嵌合するため、これらが永久磁石93を仮止め、回転止めとなり、永久磁石93を回転子鉄心周方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0079】
また、マグネットカバー94は接着剤を用いずに突起部94eを嵌合孔92cに嵌合させるだけでも、回転子鉄心92に固定することができるため、取り付け作業が容易である。
【0080】
<実施の形態9>
図12(a)は本発明の実施の形態9に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図12(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、図12(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、図12(d)は図12(c)のE−E線矢視断面図である。
【0081】
図12に示す永久磁石式回転電機もアウターロータ形のものであり、回転子101は図示しない固定子の内側に設けられている。回転子鉄心102の内周面102aには、磁極を構成する複数の永久磁石103が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。永久磁石103は回転子鉄心内周面102aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石103に対して、それぞれマグネットカバー104が被せられる。
【0082】
マグネットカバー104はプラスチック材料によって永久磁石103の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心内周面側が開口している(開口部104a)。そして、回転子鉄心内周面102aには回転子鉄心周方向に沿って2本の溝102bが形成され、マグネットカバー104には磁石保持部104bが設けられている。磁石保持部104bは、回転子鉄心軸方向の側面104cの開口側端部を回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなるものであり、この磁石保持部104bにおいて、マグネットカバー104内に嵌装した永久磁石103を保持する。
【0083】
このため、永久磁石103を回転子鉄心内周面102aに固定する際には、マグネットカバー104内に永久磁石103を嵌装してマグネットカバー104と永久磁石103とを組立状態(アッシー状態)にし、この組立状態にて回転子鉄心102への取り付け作業を行い、マグネットカバー104の磁石保持部104bを回転子鉄心102の溝102bに嵌合させる。そして、マグネットカバー104とともに永久磁石103を接着剤により回転子鉄心内周面102aに固定する。
【0084】
従って、本実施の形態9の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態7と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0085】
即ち、マグネットカバー104に磁石保持部104bを設けることにより、このマグネットカバー104内に永久磁石103を嵌装した組立状態にして回転子鉄心102に取り付けることができるため、組立時の作業効率がよい。また、マグネットカバー104の磁石保持部104bと回転子鉄心102の溝102bとが嵌合することにより、永久磁石103の仮止めになるとともに永久磁石103の回転子鉄心軸方向位置が規制されるため、永久磁石103を回転子鉄心軸方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0086】
<実施の形態10>
図13(a)は本発明の実施の形態10に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図13(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、図13(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、図13(d)は図13(c)のF−F線矢視断面図である。
【0087】
図13に示す永久磁石式回転電機もアウターロータ形のものであり、回転子111は図示しない固定子の外側に設けられている。回転子鉄心112の内周面112aには、磁極を構成する複数の永久磁石113が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。永久磁石113は回転子鉄心内周面112aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石113に対して、それぞれマグネットカバー114が被せられる。
【0088】
マグネットカバー114はプラスチック材料によって永久磁石113の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心内周面側が開口している(開口部114a)。そして、回転子鉄心内周面112aには回転子鉄心軸方向に沿って各永久磁石ごとに2本の溝112bが形成され、マグネットカバー114には磁石保持部114bが設けられている。磁石保持部114bは、回転子鉄心周方向の側面114cの開口側端部を回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなるものであり、この磁石保持部114bにおいて、マグネットカバー114内に嵌装した永久磁石113を保持する。
【0089】
このため、永久磁石113を回転子鉄心内周面112aに固定する際には、マグネットカバー114内に永久磁石113を嵌装してマグネットカバー114と永久磁石113とを組立状態にし、この組立状態にて回転子鉄心112への取り付け作業を行い、マグネットカバー114の磁石保持部114bを回転子鉄心112の溝112bに嵌合させる。そして、マグネットカバー114とともに永久磁石113を接着剤により回転子鉄心内周面112aに固定する。
【0090】
従って、本実施の形態10の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態7と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0091】
即ち、マグネットカバー114に磁石保持部114bを設けることにより、このマグネットカバー114内に永久磁石113を嵌装した組立状態にして回転子鉄心112に取り付けることができるため、組立時の作業効率がよい。また、マグネットカバー114の磁石保持部114bと回転子鉄心112の溝112bとが嵌合することによより、これらが永久磁石113の回転止めとなり、永久磁石113を回転子鉄心周方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0092】
<実施の形態11>
図14(a)は本発明の実施の形態11に係る永久磁石式回転電機の回転子の側面図(回転子鉄心軸方向からみた図)、図14(b)は図14(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す図14(a)のI方向矢視図、図14(c)は図14(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す図14(a)のJ方向矢視図である。また、図15は前記マグネットカバー及び永久磁石の取付手順を示す説明図である。
【0093】
図14に示す永久磁石式回転電機もアウターロータ形のものであり、回転子181は図示しない固定子の外側に設けられている。回転子鉄心182の内周面182aには、磁極を構成する多数の永久磁石183が回転子鉄心周方向に一定の間隔で近接して配設されている。永久磁石183は回転子鉄心内周面182aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石183に対して、それぞれマグネットカバー184が被せられる。
【0094】
マグネットカバー184はプラスチック材料によって永久磁石183の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心内周面側が開口している(開口部184a)。このマグネットカバー184の回転子鉄心軸方向の一方の側面184fには2つの第1突起部184bが設けられている。これら2つの第1突起部184bは略半円柱状に形成されており、マグネットカバー側面184fの回転子鉄心周方向両端部にそれぞれ位置している。また、マグネットカバー184の回転子鉄心軸方向の他方の側面184cには、開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設した延設部184eを有し、この延設部184eの内面に2つの第2突起部184dが設けられている。これらの第2突起部184dも略半円柱状に形成されており、マグネットカバー184の回転子鉄心周方向両端部に位置している。
【0095】
一方、回転子鉄心182は一方の軸方向端部182fの内径が、その他の部分の回転子鉄心内径よりも小さくなっており、この軸方向端部182fの内側端面182f−1に第1嵌合孔182bが設けられている(図15参照)。また、回転子鉄心182の他方の軸方向端面182cには、第2嵌合孔182dが設けられている(図15参照)。更に、それぞれの第1嵌合孔182b及び第2嵌合孔182dは隣接する永久磁石183の間に位置している。
【0096】
そして、マグネットカバー184の第1突起部184bは回転子鉄心182の第1嵌合孔182bに嵌合し、マグネットカバー184の第2突起部184dは回転子鉄心182の第2嵌合孔182dに嵌合する。しかも、このとき、隣接するマグネットカバー184は、それぞれの第1突起部184bと第2突起部184dとが、1つの第1嵌合孔182bと第2嵌合孔182dとにそれぞれ嵌合して、1つの第1嵌合孔182b及び第2嵌合孔182dを共用する。なお、図14(b)及び図14(c)では、説明の便宜上、2つの隣接するマグネットカバー184の間を開けて図示している。
【0097】
図15に基づいてマグネットカバー184及び永久磁石183の取付手順を説明すると、まず、図15(a)に示すように永久磁石183をマグネットカバー184内に嵌装し、この状態でマグネットカバー184を回転子鉄心182の内周面に沿って軸方向にスライドさせる。そして、図15(b)に示すようにマグネットカバー184の第1突起部184bを回転子鉄心182の第1嵌合孔182bに嵌合し、更に、図15(c)に示すようにマグネットカバー184の第2突起部184dを回転子鉄心182の第2嵌合孔182dにボタンのように押し込んで嵌合する。
【0098】
かくして、図15(d)に示すように永久磁石182がマグネットカバー184とともに回転子鉄心182に固定される。なお、このときに永久磁石183は回転子鉄心182の外周面に形成された凹部182eに嵌まり込んで回転子鉄心軸方向の位置が規制されるようになっている。なお、マグネットカバー184や永久磁石183を、適宜、接着剤で接着してもよい。
【0099】
従って、本実施の形態11の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態7と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0100】
即ち、本実施の形態11のマグネットカバー184によれば、回転子鉄心軸方向にスライドするようにして回転子鉄心182に取り付けることができるため、取り付け作業が容易であり、また、あまり作業スペースも要しない。また、隣接するマグネットカバー184が、1つの第1嵌合孔182b及び第2嵌合孔182dを共用することにより、マグネットカバー184を効率的に取り付けることができる。
【0101】
なお、マグネットカバー184を取り付け強度を更に高める場合には、図示は省略するが、図7の場合と同様に回転子鉄心182の端面182cに接着剤で接着した一体のリング状の押え板又は複数の押え板によって、マグネットカバー184の延設部184e(第2突起部184d)を押えるようにしてもよい。
【0102】
<実施の形態12>
図16(a)は本発明の実施の形態12に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、図16(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【0103】
図16に示す永久磁石式回転電機もアウターロータ形のものであり、回転子121は図示しない固定子の外側に設けられている。回転子鉄心122の内周面122aには、磁極を構成する複数の永久磁石123が回転子鉄心周方向に一定の間隔で配設される。各永久磁石123はコギングトルクを低減するため、回転子鉄心軸方向に複数(図示例では2つ)に分割され(分割永久磁石123a,123b)、これらの分割永久磁石123a,123bを所定角度(分割永久磁石相互間で電気角60°±5°/磁石分割数)ずらしたスキュー構造となっている。分割永久磁石123a,123bは回転子鉄心内周面122aに沿った円弧状となっており、これらの永久磁石123a,122b全体に対してマグネットカバー124が被せられる。
【0104】
マグネットカバー124はプラスチック材料によって分割永久磁石123a,123b全体の外形に沿った形状に成形され、且つ、回転子鉄心内周面側が開口している(開口部124a)。そして、このマグネットカバー124を永久磁石123(分割永久磁石123a,123b)に被せ、同マグネットカバー124とともに永久磁石123(分割永久磁石123a,123b)を接着剤によって回転子鉄心内周面122aに固定する。
【0105】
従って、本実施の形態12の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態7と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0106】
即ち、本実施の形態12のマグネットカバー124によれば、永久磁石123を回転子鉄心軸方向に分割して分割永久磁石123a,123bを回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とすることが容易でき、コギングトルクの低減を図ることができる。本実施の形態12は、特に、固定子側でスキューできないときに有効である。
【0107】
なお、本実施の形態12のマグネットカバー124は上記実施の形態7のマグネットカバー84をスキュー構造の永久磁石に適用可能な構成としたものであるが、同様にして、図11,図12,図13及び図14に示す上記実施の形態8,9,10及び11のマグネットカバー94,104,114,184についても、図17に示すマグネットカバー134,144,154,194のように分割永久磁石全体の外形に沿った形状とすることにより、スキュー構造の永久磁石に適用可能となる。
【0108】
<実施の形態13>
本実施の形態13の永久磁石式回転電機では、図示は省略するが、上記実施の形態1〜6のインナーロータ形の永久磁石式回転電機におけるマグネットカバー4,14,24,34,44,54,64,74,164,174や、上記実施の形態7〜12のアウターロータ形の永久磁石式回転電機における84,94,104,114,124,134,144,154,184,194を、アルミニウム、ステンレス、鉄などの金属材料を用いて形成する。その他の構成は上記実施の形態1〜12と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0109】
従って、本実施の形態13の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーを金属材料で形成したことにより、プラスチック材料などで形成した場合に比べて高い強度が得られる。
【0110】
<実施の形態14>
本発明の実施の形態14の永久磁石式回転電機では、図示は省略するが、上記実施の形態1〜6のインナーロータ形の永久磁石式回転電機におけるマグネットカバー4,14,24,34,44,54,64,74,164,174や、上記実施の形態7〜12のアウターロータ形の永久磁石式回転電機における84,94,104,114,124,134,144,154,184,194を、材料をモールド材とし、永久磁石3,13,23,33,43(分割永久磁石43a,43b),163や、永久磁石83,93,103,113,123(分割永久磁石123a,123b),183と一体成形する。その他の構成は上記実施の形態1〜12と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0111】
従って、本実施の形態14の永久磁石式回転電機によれば、上記実施の形態1〜12と同様の効果を有する他、次のような効果が得られる。
【0112】
即ち、マグネットカバーをモールドにて永久磁石と一体成形することにより、マグネットカバーと永久磁石とが一体になるため、組立時の作業効率がよい。
【0113】
【発明の効果】
以上発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1,第2,第15又は第16発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆うため、次のような効果が得られる。
【0114】
(1)マグネットカバーを永久磁石に被せたことにより、磁石割れによる永久磁石の飛散を防止することができる。
(2)マグネットカバーは金型で成形することができるため、寸法精度に優れている。
(3)マグネットカバーは薄肉で成形することができるため、固定子と回転子とのギャップを小さくすることができるので回転電機特性に優れている。
(4)マグネットカバーは容易に永久磁石の外形に応じた形状にすることができるため、永久磁石の形状に制約がなくて自由であることから、永久磁石の形状を最適化して回転電機特性を最適化することができ、また、製作コストも安くすることができる。
【0115】
また、第1,第2,第15又は第16発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーには延設部を設け、この延設部において回転子鉄心外周面に接着するため、マグネットカバーを回転子鉄心外周面に確実に固定することができる。
【0116】
また、第1,第2,第15又は第16発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーには突起部を設け、この突起部が回転子鉄心端面の嵌合孔に嵌合するため、これらが永久磁石の回転止めとなり、永久磁石を回転子鉄心周方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0117】
また、第3,第4,第17又は第18発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーを、回転子鉄心軸方向にスライドするようにして回転子鉄心に取り付けることができるため、取り付け作業が容易であり、作業スペースもあまり要しない。
【0118】
また、第5又は第19発明の永久磁石式回転電機によれば、隣接するマグネットカバーが、1つの第1嵌合孔及び第2嵌合孔を共用することにより、マグネットカバーを効率的に取り付けることができる。
【0119】
また、第6,第7,第8,第20,第21又は第22発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーに磁石保持部を設けることにより、このマグネットカバー内に永久磁石を嵌装した組立状態にして回転子鉄心に取り付けることができるため、組立時の作業効率がよい。また、マグネットカバーの磁石保持部と回転子鉄心の溝とが嵌合することにより、永久磁石の仮止めになるとともに永久磁石の回転子鉄心軸方向位置が規制されるため、永久磁石を回転子鉄心軸方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0120】
また、第9,第10,第11,第23,第24又は第25発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーに磁石保持部を設けることにより、このマグネットカバー内に永久磁石を嵌装した組立状態にして回転子鉄心に取り付けることができるため、組立時の作業効率がよい。また、マグネットカバーの磁石保持部と回転子鉄心の溝とが嵌合することにより、これらが永久磁石の仮止め、回転止めとなり、永久磁石を回転子鉄心周方向に精度よく位置決めすることができて回転電機特性に優れたものとなる。
【0121】
また、第12又は第26発明の永久磁石式回転電機によれば、永久磁石を回転子鉄心軸方向に分割して分割永久磁石を回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とすることが容易でき、コギングトルクの低減を図ることができる。特に、固定子側でスキューできないときに有効である。
【0122】
また、第13又は第27発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーをモールドにて永久磁石と一体成形することにより、マグネットカバーと永久磁石とが一体になるため、組立時の作業効率がよい。
【0123】
また、第14又は第28発明の永久磁石式回転電機によれば、マグネットカバーを金属材料で形成したことにより、プラスチック材料などで形成した場合に比べて高い強度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態1に係る永久磁石式回転電機の回転子の横断面図、(b)はマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(c)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態2に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図、(c)は(b)のA−A線矢視断面図である。
【図3】(a)は本発明の実施の形態3に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、(d)は(c)のB−B線矢視断面図である。
【図4】(a)は本発明の実施の形態4に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、(d)は(c)のC−C線矢視断面図である。
【図5】(a)は本発明の実施の形態5に係る永久磁石式回転電機の回転子の側面図、(b)は(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す(a)のG方向矢視図、(c)は(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す(a)のH方向矢視図である。
【図6】前記マグネットカバー及び永久磁石の取付手順を示す説明図である
【図7】前記マグネットカバーを押え板で抑えた状態を示す説明図である。
【図8】(a)は本発明の実施の形態6に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【図9】スキュー構造の永久磁石に適用可能なマグネットカバーの構成図である。
【図10】(a)は本発明の実施形態7に係る永久磁石式回転電機の回転子の横断面図、(b)はマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(c)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【図11】(a)は本発明の実施の形態8に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図、(c)は(b)のD−D線矢視断面図である。
【図12】(a)は本発明の実施の形態9に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、(d)は(c)のE−E線矢視断面図である。
【図13】(a)は本発明の実施の形態10に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)は組立状態のマグネットカバーと永久磁石とを回転子鉄心に取り付ける状態を示す斜視図、(c)はマグネットカバーと永久磁石を取り付けた回転子鉄心の正面図、(d)は(c)のF−F線矢視断面図である。
【図14】(a)は本発明の実施の形態11に係る永久磁石式回転電機の回転子の側面図、(b)は(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す(a)のI方向矢視図、(c)は(a)の永久磁石式回転電機に備えたマグネットカバー及び永久磁石を示す(a)のJ方向矢視図である。
【図15】前記マグネットカバー及び永久磁石の取付手順を示す説明図である。
【図16】(a)は本発明の実施の形態12に係る永久磁石式回転電機のマグネットカバーと永久磁石とを分離して示す斜視図、(b)はマグネットカバーを永久磁石に被せた状態を示す斜視図である。
【図17】スキュー構造の永久磁石に適用可能なマグネットカバーの構成図である。
【符号の説明】
1 インナーロータ形の回転子
2 回転子鉄心
2a 回転子鉄心外周面
3 永久磁石
4 マグネットカバー
4a 開口部
11 インナーロータ形の回転子
12 回転子鉄心
12a 回転子鉄心外周面
12b 回転子鉄心端面
12c 嵌合孔
13 永久磁石
14 マグネットカバー
14a 開口部
14b 回転子鉄心周方向のマグネットカバー側面
14c 延設部
14d 回転子鉄心軸方向のマグネットカバー側面
14d−1 延設部
14e 突起部
21 インナーロータ形の回転子
22 回転子鉄心
22a 回転子鉄心外周面
22b 溝
23 永久磁石
24 マグネットカバー
24a 開口部
24b 磁石保持部
24c 回転子鉄心軸方向のマグネットカバー側面
31 インナーロータ形の回転子
32 回転子鉄心
32a 回転子鉄心外周面
32b 溝
33 永久磁石
34 マグネットカバー
34a 開口部
34b 磁石保持部
34c 回転子鉄心周方向のマグネットカバー側面
41 インナーロータ形の回転子
42 回転子鉄心
42a 回転子鉄心外周面
43 永久磁石
43a 分割永久磁石
43b 分割永久磁石
44 マグネットカバー
54,64,74 マグネットカバー
81 アウターロータ形の回転子
82 回転子鉄心
82a 回転子鉄心内周面
83 永久磁石
84 マグネットカバー
84a 開口部
91 アウターロータ形の回転子
92 回転子鉄心
92a 回転子鉄心内周面
92b 回転子鉄心端面
92c 嵌合孔
93 永久磁石
94 マグネットカバー
94a 開口部
94b 回転子鉄心周方向のマグネットカバー側面
94c 延設部
94d 回転子鉄心軸方向のマグネットカバー側面
94d−1 延設部
94e 突起部
101 アウターロータ形の回転子
102 回転子鉄心
102a 回転子鉄心内周面
102b 溝
103 永久磁石
104 マグネットカバー
104a 開口部
104b 磁石保持部
104c 回転子鉄心軸方向のマグネットカバー側面
111 アウターロータ形の回転子
112 回転子鉄心
112a 回転子鉄心内周面
112b 溝
113 永久磁石
114 マグネットカバー
114a 開口部
114b 磁石保持部
114c 回転子鉄心周方向のマグネットカバー側面
121 アウターロータ形の回転子
122 回転子鉄心
122a 回転子鉄心内周面
123 永久磁石
123a 分割永久磁石
123b 分割永久磁石
124 マグネットカバー
134,144,154 マグネットカバー
161 回転子
162 回転子鉄心
162a 回転子鉄心外周面
162b 第1嵌合孔
162c 回転子鉄心端面
162d 第2嵌合孔
162e 凹部
162f 軸方向端部
162f−1 端面
163 永久磁石
164 マグネットカバー
164a 開口部
164b 第1突起部
164c マグネットカバー側面
164d 第2突起部
164e 延設部
164f マグネットカバー側面
165 押え板
174 マグネットカバー
181 回転子
182 回転子鉄心
182a 回転子鉄心外周面
182b 第1嵌合孔
182c 回転子鉄心端面
182d 第2嵌合孔
182e 凹部
182f 軸方向端部
182f−1 端面
183 永久磁石
184 マグネットカバー
184a 開口部
184b 第1突起部
184c マグネットカバー側面
184d 第2突起部
184e 延設部
184f マグネットカバー側面
194 マグネットカバー

Claims (28)

  1. 回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと
    回転子鉄心端面には嵌合孔を形成し、マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた突起部が前記嵌合孔に嵌合することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 請求項1に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  3. 回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと、
    回転子鉄心の一方の軸方向端部の外径を大きくして、この軸方向端部の内側端面には第1嵌合孔を形成するとともに、回転子鉄心の他方の軸方向端面には第2嵌合孔を形成し、
    マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の一方の側面に設けた第1突起部が前記第1嵌合孔に嵌合するとともに、回転子鉄心軸方向の他方の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた第2突起部が前記第2嵌合孔に嵌合することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  4. 請求項に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  5. 請求項3又は4に記載の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石は回転子鉄心周方向に近接して配置されており、第1嵌合孔と第2嵌合孔は隣接する永久磁石の間に位置し、隣接するマグネットカバーはそれぞれの第1突起部と第2突起部とが1つの第1嵌合孔と第2嵌合孔とにそれぞれ嵌合して、1つの第1嵌合孔及び第2嵌合孔を共用することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  6. 回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと、
    マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  7. 請求項に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  8. 請求項1,2,3,4又は5に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転 子鉄心外周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  9. 回転子鉄心外周面に永久磁石を配設してなるインナーロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心外周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心外周面に固定したこと、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  10. 請求項に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  11. 請求項1,2,3,4又は5に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心外周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  12. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11に記載の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石は回転子鉄心軸方向に複数に分割し且つこれら複数の分割永久磁石を回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とし、マグネットカバーは複数の分割永久磁石全体の外形に沿った形状として複数の分割永久磁石全体に被せることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  13. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは材料をモールド材とし、モールドにて永久磁石と一体成形してなることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  14. 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは金属材料で構成したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  15. 回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
    回転子鉄心端面には嵌合孔を形成し、マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた突起部が前記嵌合孔に嵌合することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  16. 請求項15に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  17. 回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
    回転子鉄心の一方の軸方向端部の内径を小さくして、この軸方向端部の内側端面には第1嵌合孔を形成するとともに、回転子鉄心の他方の軸方向端面には第2嵌合孔を形成し、
    マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の一方の側面に設けた第1突起部が前記第1嵌合孔に嵌合するとともに、回転子鉄心軸方向の他方の側面の開口側を回転子鉄心径方向に沿って延設し、この延設部の内面に設けた第2突起部が前記第2嵌合孔に嵌合することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  18. 請求項17に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  19. 請求項17又は18に記載の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石は回転子鉄心周方向に近接して配置されており、第1嵌合孔と第2嵌合孔は隣接する永久磁石の間に位置し、隣接するマグネットカバーはそれぞれの第1突起部と第2突起部とが1つの第1嵌合孔と第2嵌合孔とにそれぞれ嵌合して、1つの第1嵌合孔及び第2嵌合孔を共用することを特徴とする永久磁石式回転電機。
  20. 回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
    マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  21. 請求項20に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  22. 請求項15,16,17,18又は19に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心軸方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心軸方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心周方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  23. 回転子鉄心内周面に永久磁石を配設してなるアウターロータ形の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石の外形に沿った形状で且つ回転子鉄心内周面側が開口したマグネットカバーを永久磁石に被せて永久磁石全体を覆い、このマグネットカバーとともに永久磁石を回転子鉄心内周面に固定したこと、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  24. 請求項23に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心周方向に沿って外側に延設した延設部を有する構成であることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  25. 請求項15,16,17,18又は19に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは回転子鉄心周方向の側面の開口側端部に回転子鉄心径方向に沿って延設し且つ回転子鉄心周方向に沿って内側に延設してなる磁石保持部を有し、この磁石保持部においてマグネットカバー内に嵌装した永久磁石を保持することによりマグネットカバーと永久磁石とを組立状態にすることができる構成とし、且つ、前記磁石保持部は回転子鉄心内周面に回転子鉄心軸方向に沿って形成した溝に嵌合するようにしたことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  26. 請求項15,16,17,18,19,20,21,22,23,24又は25に記載の永久磁石式回転電機において、
    永久磁石は回転子鉄心軸方向に複数に分割し且つこれら複数の分割永久磁石を回転子鉄心周方向に所定角度ずらしたスキュー構造とし、マグネットカバーは複数の分割永久磁石全体の外形に沿った形状として複数の分割永久磁石全体に被せることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  27. 請求項15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25又は26に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは材料をモールド材とし、モールドにて永久磁石と一体成形してなることを特徴とする永久磁石式回転電機。
  28. 請求項15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25又は26に記載の永久磁石式回転電機において、
    マグネットカバーは金属材料で構成したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
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