JP3755404B2 - 金型の修正方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型の修正方法に関し、たとえば自動車の各種パネルをプレス成形するための金型を修正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車を構成する鋼板は金型を用いてプレス成形されるが、この種の金型において、金型が製作されたのちにワークの形状や余肉が変更されると当該金型を修正する必要が生じる。こうした金型修正には、金型を削る修正と、金型に肉盛りする修正とがあるが、後者の肉盛りは、図4に示すように金型の修正個所に溶接で肉盛りしたのち、目的とする修正形状に形状仕上げ加工することで行われる。
【0003】
肉盛りは手動溶接あるいはNC制御によるロボットやNC加工機を用いて行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来の修正方法では以下の問題があった。
まず、溶接により肉盛りする作業にロボットやNC加工機を用いる場合、金型の急な斜面を溶接するときはできる限り斜面に垂直な方向に溶接トーチを向けることが必要とされるが、こうすると5軸制御のロボットまたはNC加工機が必要になって、NCデータの作成が困難であるという問題があった。
【0005】
また、金型の形状、溶接方向または溶接順序によって溶接内に空洞が生じることがあり、これを防止するためには溶接操作の途中で溶接順序を変更する必要がある。
【0006】
たとえば、図5に示すような急な傾斜面と緩やかな傾斜面とが複合する形状の金型に対して溶接順序を変えずに溶接する場合には、特に同図の急斜面から緩斜面に移行する部分で、母材(金型)ではなく直前に溶接した溶接ビードAに向かってアークが発生し、溶融金属が溶接ビードA上にのみ溶け込むことにより、母材と溶接ビードAとの間に空洞が発生する。したがって、この空洞化不具合を防止するためには、緩斜面のみ溶接順序(同図に示すピック方向)を変更する必要が生じる。同図に示す形状例では、NCデータを作成する際に、図6(A)に示すように緩斜面の範囲1,3と急斜面の範囲2に分割して当該NCデータを作成する必要があった。
【0007】
しかも、図6(A)に示すように緩斜面と急斜面との稜線1,2が直線となる比較的単純な形状にあっては、溶接操作の分割範囲1,2,3も直線で分割できるので、さほど困難ではないが、同図(B)に示すように緩斜面と急斜面との稜線1,2が曲線となるような複雑な形状にあっては、溶接操作の分割範囲1および2と2および3の境界線を定義することが困難で、NCデータの作成がきわめて困難であった。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、NCデータなどの加工データを容易に作成でき、しかも溶接の空洞化を防止できる金型の修正方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明によれば、溶接具を備えた自動加工機を用いて金型を修正する方法であって、目的とする修正部位に断面が階段状の加工を施したのち、前記階段状の部位のステップ部に溶接材を肉盛りし、肉盛りされた溶接材を目的とする形状に修正加工する金型の修正方法が提供される。
【0010】
この金型の修正方法では、肉盛り修正する部位を断面階段状に加工したのち、そのステップ部に溶接材を肉盛りする。そして最後に、この肉盛りされた溶接材を目的とする形状に修正加工する。これにより、修正部位が金型の傾斜面であっても、溶接材を肉盛りするステップ部は互いに平行な面となるので、自動加工機の姿勢が単純化され、5軸制御でなくても3軸制御の自動加工機にて対応することができる。
【0011】
また、各ステップ部は互いに平行な面とされ、しかも一つのステップ部に対してはそのまま上面に重ねて溶接材を溶接すれば良いので、溶接途中において溶接材の角度が変化することがなくなり、空洞化を防止することができる。
【0012】
(2)上記発明においては特に限定されないが、請求項2記載の金型の修正方法ように、前記階段状の部位の頂点が、修正前の金型表面と一致することがより好ましい。
【0013】
目的とする修正部位に階段状の部位を加工する際に、階段状の部位の頂点を修正前の金型表面と一致させておけば、修正部位の切削加工量を必要最小限にすることができ、加工時間および溶接材の肉盛り量を最小とすることができる。
【0014】
(3)上記発明においては特に限定されないが、請求項3記載の金型の修正方法ように、前記階段状の部位のステップ部の幅が一定であることがより好ましい。
【0015】
各ステップ部の幅を一定にすることで、各ステップ部に対する溶接ビード数が一定となり、NCデータの作成が容易となる。
【0016】
(4)上記発明においては特に限定されないが、請求項4記載の金型の修正方法ように、前記階段状の部位の各ステップ部に対し、前記溶接具に対する位置が低いステップ部から高いステップ部に向かって順に溶接材を肉盛りすることがより好ましい。
【0017】
溶接具に対する位置が低いステップ部から溶接材の肉盛りを行うことで、溶接具と金型との干渉を防止することができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、修正部位が金型の傾斜面であっても、溶接材を肉盛りするステップ部は互いに平行な面となるので、自動加工機の姿勢が単純化され、5軸制御でなくても3軸制御の自動加工機にて対応することができる。この結果、NCデータの作成が容易となる。
【0019】
また、各ステップ部は互いに平行な面とされ、しかも一つのステップ部に対してはそのまま上面に重ねて溶接材を溶接すれば良いので、溶接途中において溶接材の角度が変化することがなくなり、溶接部の空洞化を防止することができる。
【0020】
これに加えて、請求項2記載の発明によれば、目的とする修正部位に階段状の部位を加工する際に、階段状の部位の頂点を修正前の金型表面と一致させるので、修正部位の切削加工量を必要最小限にすることができ、加工時間および溶接材の肉盛り量を最小とすることができる。
【0021】
また、請求項3記載の発明によれば、各ステップ部の幅を一定にするので、各ステップ部に対する溶接ビード数が一定となり、NCデータの作成が容易となる。
【0022】
請求項4記載の発明によれば、溶接具に対する位置が低いステップ部から溶接材の肉盛りを行うので、溶接具と先に形成された溶接材あるいは金型との干渉を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の金型の修正方法の第1工程を示す金型の断面図、図2は同じく第2工程を示す金型の断面図、図3は同じく第3工程を示す金型の断面図である。
【0024】
まず、第1工程では、図1に示す金型の修正を目的とする部位に断面が階段状となるように加工を施す。同図において、点線は修正前の金型表面の形状を示し、この修正前の金型表面を、切削工具1を用いて階段状に切削加工する。この階段状に切削するときのステップ部3の幅tは一定とし、かつ階段状の部分の頂点4は、修正前の金型表面と一致するように切削加工することが望ましい。
【0025】
各ステップ部3の幅tを一定にすることで、次の第2工程で実施する各ステップ部3に対する溶接ビード数が一定となり、NCデータの作成が容易となるからである。また、階段状の部位の頂点4を修正前の金型表面と一致させておけば、修正部位の切削加工量を必要最小限にすることができ、加工時間および溶接材の肉盛り量を最小とすることができるからである。
【0026】
この切削加工は。修正前の金型表面の形状データを基に、上述した条件でNCデータを作成し、NC加工機を用いて自動加工する。
【0027】
次の第2工程では、図2(A)に示すように、ロボットアーム又はNC加工機(図示せず)の先端に取り付けられた溶接トーチ5を用いて、第1工程で切削加工された階段状のステップ部3に溶接ビード7を形成する。
【0028】
このとき、溶接ビード7の形成順序は、同図(B)の数字で示すように、階段状の部分の低い方から順に1本ずつ形成し、全てのステップ部3に対して1本目の溶接ビード7を形成したら、次の2本目の溶接ビード7を同様に低いステップ部3から順に形成する。溶接トーチ5に対する位置が低いステップ部3から溶接ビード7の肉盛りを行うことで、同図(C)に示すような溶接トーチ5と金型あるいは先に形成された溶接ビード7との干渉を防止することができる。
【0029】
なお、本例の溶接トーチ5は外径が20mmのものを用い、ワイヤ6の突出量は10〜20mmとした。
【0030】
本工程における溶接ビード7は、仕上げ加工の取り代のため、目的とする修正後の形状(同図(B)に示す点線8)よりも若干高い位置まで行う。
【0031】
最後の第3工程では、図3に示すように、目的とする修正後の形状8のデータにより、仕上げ加工具9を用いて肉盛りされた溶接ビード7を仕上げ加工する。なお、修正後のデータは形状に基づくNCデータであっても、モデルに基づく倣い加工用データであっても良い。
【0032】
以上の工程により、金型を目的とする形状に肉盛り修正することができる。
【0033】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型の修正方法(第1工程)を示す金型の断面図である。
【図2】本発明の金型の修正方法(第2工程)を示す金型の断面図である。
【図3】本発明の金型の修正方法(第3工程)を示す金型の断面図である。
【図4】従来の金型修正方法を説明するための断面図である。
【図5】従来の金型修正方法の問題点を説明するための断面図および斜視図である。
【図6】従来の金型修正方法の問題点を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
M…金型
1…切削工具
2…修正前の金型表面
3…ステップ部
4…頂点
5…溶接トーチ
6…ワイヤ
7…溶接ビード
8…修正後の金型表面
9…仕上げ加工具
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型の修正方法に関し、たとえば自動車の各種パネルをプレス成形するための金型を修正する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車を構成する鋼板は金型を用いてプレス成形されるが、この種の金型において、金型が製作されたのちにワークの形状や余肉が変更されると当該金型を修正する必要が生じる。こうした金型修正には、金型を削る修正と、金型に肉盛りする修正とがあるが、後者の肉盛りは、図4に示すように金型の修正個所に溶接で肉盛りしたのち、目的とする修正形状に形状仕上げ加工することで行われる。
【0003】
肉盛りは手動溶接あるいはNC制御によるロボットやNC加工機を用いて行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来の修正方法では以下の問題があった。
まず、溶接により肉盛りする作業にロボットやNC加工機を用いる場合、金型の急な斜面を溶接するときはできる限り斜面に垂直な方向に溶接トーチを向けることが必要とされるが、こうすると5軸制御のロボットまたはNC加工機が必要になって、NCデータの作成が困難であるという問題があった。
【0005】
また、金型の形状、溶接方向または溶接順序によって溶接内に空洞が生じることがあり、これを防止するためには溶接操作の途中で溶接順序を変更する必要がある。
【0006】
たとえば、図5に示すような急な傾斜面と緩やかな傾斜面とが複合する形状の金型に対して溶接順序を変えずに溶接する場合には、特に同図の急斜面から緩斜面に移行する部分で、母材(金型)ではなく直前に溶接した溶接ビードAに向かってアークが発生し、溶融金属が溶接ビードA上にのみ溶け込むことにより、母材と溶接ビードAとの間に空洞が発生する。したがって、この空洞化不具合を防止するためには、緩斜面のみ溶接順序(同図に示すピック方向)を変更する必要が生じる。同図に示す形状例では、NCデータを作成する際に、図6(A)に示すように緩斜面の範囲1,3と急斜面の範囲2に分割して当該NCデータを作成する必要があった。
【0007】
しかも、図6(A)に示すように緩斜面と急斜面との稜線1,2が直線となる比較的単純な形状にあっては、溶接操作の分割範囲1,2,3も直線で分割できるので、さほど困難ではないが、同図(B)に示すように緩斜面と急斜面との稜線1,2が曲線となるような複雑な形状にあっては、溶接操作の分割範囲1および2と2および3の境界線を定義することが困難で、NCデータの作成がきわめて困難であった。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、NCデータなどの加工データを容易に作成でき、しかも溶接の空洞化を防止できる金型の修正方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明によれば、溶接具を備えた自動加工機を用いて金型を修正する方法であって、目的とする修正部位に断面が階段状の加工を施したのち、前記階段状の部位のステップ部に溶接材を肉盛りし、肉盛りされた溶接材を目的とする形状に修正加工する金型の修正方法が提供される。
【0010】
この金型の修正方法では、肉盛り修正する部位を断面階段状に加工したのち、そのステップ部に溶接材を肉盛りする。そして最後に、この肉盛りされた溶接材を目的とする形状に修正加工する。これにより、修正部位が金型の傾斜面であっても、溶接材を肉盛りするステップ部は互いに平行な面となるので、自動加工機の姿勢が単純化され、5軸制御でなくても3軸制御の自動加工機にて対応することができる。
【0011】
また、各ステップ部は互いに平行な面とされ、しかも一つのステップ部に対してはそのまま上面に重ねて溶接材を溶接すれば良いので、溶接途中において溶接材の角度が変化することがなくなり、空洞化を防止することができる。
【0012】
(2)上記発明においては特に限定されないが、請求項2記載の金型の修正方法ように、前記階段状の部位の頂点が、修正前の金型表面と一致することがより好ましい。
【0013】
目的とする修正部位に階段状の部位を加工する際に、階段状の部位の頂点を修正前の金型表面と一致させておけば、修正部位の切削加工量を必要最小限にすることができ、加工時間および溶接材の肉盛り量を最小とすることができる。
【0014】
(3)上記発明においては特に限定されないが、請求項3記載の金型の修正方法ように、前記階段状の部位のステップ部の幅が一定であることがより好ましい。
【0015】
各ステップ部の幅を一定にすることで、各ステップ部に対する溶接ビード数が一定となり、NCデータの作成が容易となる。
【0016】
(4)上記発明においては特に限定されないが、請求項4記載の金型の修正方法ように、前記階段状の部位の各ステップ部に対し、前記溶接具に対する位置が低いステップ部から高いステップ部に向かって順に溶接材を肉盛りすることがより好ましい。
【0017】
溶接具に対する位置が低いステップ部から溶接材の肉盛りを行うことで、溶接具と金型との干渉を防止することができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、修正部位が金型の傾斜面であっても、溶接材を肉盛りするステップ部は互いに平行な面となるので、自動加工機の姿勢が単純化され、5軸制御でなくても3軸制御の自動加工機にて対応することができる。この結果、NCデータの作成が容易となる。
【0019】
また、各ステップ部は互いに平行な面とされ、しかも一つのステップ部に対してはそのまま上面に重ねて溶接材を溶接すれば良いので、溶接途中において溶接材の角度が変化することがなくなり、溶接部の空洞化を防止することができる。
【0020】
これに加えて、請求項2記載の発明によれば、目的とする修正部位に階段状の部位を加工する際に、階段状の部位の頂点を修正前の金型表面と一致させるので、修正部位の切削加工量を必要最小限にすることができ、加工時間および溶接材の肉盛り量を最小とすることができる。
【0021】
また、請求項3記載の発明によれば、各ステップ部の幅を一定にするので、各ステップ部に対する溶接ビード数が一定となり、NCデータの作成が容易となる。
【0022】
請求項4記載の発明によれば、溶接具に対する位置が低いステップ部から溶接材の肉盛りを行うので、溶接具と先に形成された溶接材あるいは金型との干渉を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の金型の修正方法の第1工程を示す金型の断面図、図2は同じく第2工程を示す金型の断面図、図3は同じく第3工程を示す金型の断面図である。
【0024】
まず、第1工程では、図1に示す金型の修正を目的とする部位に断面が階段状となるように加工を施す。同図において、点線は修正前の金型表面の形状を示し、この修正前の金型表面を、切削工具1を用いて階段状に切削加工する。この階段状に切削するときのステップ部3の幅tは一定とし、かつ階段状の部分の頂点4は、修正前の金型表面と一致するように切削加工することが望ましい。
【0025】
各ステップ部3の幅tを一定にすることで、次の第2工程で実施する各ステップ部3に対する溶接ビード数が一定となり、NCデータの作成が容易となるからである。また、階段状の部位の頂点4を修正前の金型表面と一致させておけば、修正部位の切削加工量を必要最小限にすることができ、加工時間および溶接材の肉盛り量を最小とすることができるからである。
【0026】
この切削加工は。修正前の金型表面の形状データを基に、上述した条件でNCデータを作成し、NC加工機を用いて自動加工する。
【0027】
次の第2工程では、図2(A)に示すように、ロボットアーム又はNC加工機(図示せず)の先端に取り付けられた溶接トーチ5を用いて、第1工程で切削加工された階段状のステップ部3に溶接ビード7を形成する。
【0028】
このとき、溶接ビード7の形成順序は、同図(B)の数字で示すように、階段状の部分の低い方から順に1本ずつ形成し、全てのステップ部3に対して1本目の溶接ビード7を形成したら、次の2本目の溶接ビード7を同様に低いステップ部3から順に形成する。溶接トーチ5に対する位置が低いステップ部3から溶接ビード7の肉盛りを行うことで、同図(C)に示すような溶接トーチ5と金型あるいは先に形成された溶接ビード7との干渉を防止することができる。
【0029】
なお、本例の溶接トーチ5は外径が20mmのものを用い、ワイヤ6の突出量は10〜20mmとした。
【0030】
本工程における溶接ビード7は、仕上げ加工の取り代のため、目的とする修正後の形状(同図(B)に示す点線8)よりも若干高い位置まで行う。
【0031】
最後の第3工程では、図3に示すように、目的とする修正後の形状8のデータにより、仕上げ加工具9を用いて肉盛りされた溶接ビード7を仕上げ加工する。なお、修正後のデータは形状に基づくNCデータであっても、モデルに基づく倣い加工用データであっても良い。
【0032】
以上の工程により、金型を目的とする形状に肉盛り修正することができる。
【0033】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金型の修正方法(第1工程)を示す金型の断面図である。
【図2】本発明の金型の修正方法(第2工程)を示す金型の断面図である。
【図3】本発明の金型の修正方法(第3工程)を示す金型の断面図である。
【図4】従来の金型修正方法を説明するための断面図である。
【図5】従来の金型修正方法の問題点を説明するための断面図および斜視図である。
【図6】従来の金型修正方法の問題点を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
M…金型
1…切削工具
2…修正前の金型表面
3…ステップ部
4…頂点
5…溶接トーチ
6…ワイヤ
7…溶接ビード
8…修正後の金型表面
9…仕上げ加工具
Claims (4)
- 溶接具を備えた自動加工機を用いて金型を修正する方法であって、目的とする修正部位に断面が階段状の加工を施したのち、前記階段状の部位のステップ部に溶接材を肉盛りし、肉盛りされた溶接材を目的とする形状に修正加工する金型の修正方法。
- 前記階段状の部位の頂点が、修正前の金型表面と一致する請求項1記載の金型の修正方法。
- 前記階段状の部位のステップ部の幅が一定である請求項1又は2記載の金型の修正方法。
- 前記階段状の部位の各ステップ部に対し、前記溶接具に対する位置が低いステップ部から高いステップ部に向かって順に溶接材を肉盛りする請求項1乃至3記載の金型の修正方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001018706A JP3755404B2 (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | 金型の修正方法 |
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JP2001018706A JP3755404B2 (ja) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | 金型の修正方法 |
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JP2002219567A JP2002219567A (ja) | 2002-08-06 |
JP3755404B2 true JP3755404B2 (ja) | 2006-03-15 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020009115A1 (ja) * | 2018-07-06 | 2020-01-09 | 日立金属株式会社 | 部材およびその製造方法 |
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US8367962B2 (en) | 2007-10-26 | 2013-02-05 | Ariel Andre Waitzman | Automated welding of moulds and stamping tools |
JP6471444B2 (ja) * | 2014-09-30 | 2019-02-20 | 日立金属株式会社 | 熱間鍛造用金型の製造方法 |
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2001
- 2001-01-26 JP JP2001018706A patent/JP3755404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2020009115A1 (ja) * | 2018-07-06 | 2020-01-09 | 日立金属株式会社 | 部材およびその製造方法 |
JPWO2020009115A1 (ja) * | 2018-07-06 | 2021-02-25 | 日立金属株式会社 | 部材およびその製造方法 |
JP2022009332A (ja) * | 2018-07-06 | 2022-01-14 | 日立金属株式会社 | 部材 |
JP7173262B2 (ja) | 2018-07-06 | 2022-11-16 | 日立金属株式会社 | 部材 |
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