JP3755143B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧燃料を一種のサージタンクであるコモンレールに蓄圧し、この蓄圧された高圧燃料を内燃機関に噴射するようにした電磁制御式の蓄圧式燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高圧供給ポンプによってコモンレールに高圧燃料を加圧圧送して蓄圧し、コモンレールで蓄圧された高圧燃料を内燃機関(以下、「内燃機関」をエンジンという)に噴射する電磁制御式の燃料噴射装置として、特開昭63−147966号公報、特開平7−310622号公報に示されるものが知られている。これら燃料噴射装置は、噴孔を開閉する弁部材の反噴孔側に高圧燃料通路と連通する圧力制御室を設け、この圧力制御室と低圧側空間とを電磁二方弁で断続することにより燃料噴射を制御している。
【0003】
高圧燃料通路と圧力制御室との間には高圧燃料通路から圧力制御室に流入する燃料流量を制限する第1の絞り孔が形成され、圧力制御室と低圧側空間との間には電磁二方弁の開弁時に圧力制御室から低圧側空間に流出する燃料流量を制限する第2の絞り孔が形成されている。電磁二方弁の開閉時の応答速度が変化しなければ、燃料噴射時期、燃料噴射量および燃料噴射率等の噴射特性は第1の絞り孔および第2の絞り孔の流量特性によって概ね制御される。
【0004】
噴射特性の内、噴射開始時期、噴射終了時期、および噴射初期の噴射量は、電磁二方弁が開弁した際に高圧燃料通路から圧力制御室に流入する燃料流量と、圧力制御室から低圧側空間に流出する燃料流量との差によって決定される。噴射後期の噴射量および噴射切れ(ピーク噴射率から噴射が終了するまでの時間)は、電磁二方弁が閉弁してから圧力制御室に高圧燃料通路から流入する燃料流量によって決定されることになる。したがって、エンジンの所望の噴射特性を得るために第1の絞り孔または第2の絞り孔を形成する部材を取り替えて各絞り孔の流量特性を変更することにより調整作業を行っている。
【0005】
前述したように、燃料噴射時期、燃料噴射量および燃料噴射率等の噴射特性は第1の絞り孔および第2の絞り孔の流量特性によってほぼ一義的に決定されるため、各絞り孔の加工時の孔形状や孔面積、孔真円度、孔入口形状、孔出口形状および孔面粗度等の精度によって燃料噴射時期、燃料噴射量および燃料噴射率は大きくばらつく。
【0006】
また、エンジン運転領域の全域に渡って確実に燃料噴射が可能で、噴射初期に燃料噴射率を押さえ、かつ噴射切れを良好に行う理想的な燃料噴射を実現するため、極めて加工困難で高精度を得ることが困難なφ0.2〜φ0.4mm程度の微細径で前述した第1の絞り孔および第2の絞り孔を加工する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−310622号公報に示される燃料噴射装置では、第1の絞り孔および第2の絞り孔は同一部材に加工されているので、燃料噴射時期、噴射初期の特性または噴射後期の特性等を調整、あるいはそれら全ての特性を調整するためにどちらか一方の絞り孔の流量特性を変えようとしても両絞り孔の形成されている部材を取り替えなければならない。したがって、噴射特性調整工程において製造部材点数に対する適合部材点数の歩留まりが低くなるという問題がある。さらに、一度に両方の絞り孔が変わることにより絞り孔の加工精度のばらつきが相乗されることもあるので所望の流量特性を得難い。これにより部材の取り替え回数が増加するので調整工数が増加するという問題もある。
【0008】
特開昭63−147966号公報に示される燃料噴射装置では、第1の絞り孔および第2の絞り孔が形成されている部材が別部材であるため、一方の部材を取り替えればその部材に形成された絞り孔の流量特性を変更することができる。しかし、両部材の一方が他方を摺動可能に支持しており、この摺動部で圧力制御室の高圧燃料をシールする必要があるので、両部材の摺動を可能にした上で高圧燃料をシールできるように摺動クリアランスは非常に小さくなっている。したがって、一方の部材だけを取り替えるとクリアランスが小さすぎて摺動が困難になったり、クリアランスが大きくなりすぎて燃料が漏れたりするという問題が生じやすいので、実際に取り替える場合は、摺動性およびシール性の確認された別の両部材と元の両部材とを取り替えなければならず、前述した特開平7−310622号公報に示さる燃料噴射装置と同様に噴射特性調整工程において製造部材点数に対する適合部材点数の歩留まりが低くなるという問題がある。さらに、一度に両方の絞り孔が変わることにより絞り孔の加工精度のばらつきが相乗されることもあるので、所望の流量特性を得難く、部材の取り替え回数が増加し、調整工数が増加するという問題も同様に発生する。
【0009】
前述したように各絞り孔の径は非常に小さいので、例えば最も一般的な加工方法であるドリル加工にて孔開けを行う場合、工作機械へのドリル取付時の振れ、ドリルの切れ味、さらにドリルそのものの径のばらつきにより孔形状や精度にばらつきが発生しやすい。また、ドリル孔開け後のバリ取り作業も容易ではなく、そのバリの除去量の違いによっても孔を通過する流量のばらつきが大きくなる。したがって、絞り孔を形成する部材を取り替えたとしても所望の流量特性に加工されていないために他の部材に取り替える必要が生じ、噴射特性調整工程における部材の取り替え回数が増え調整工数が増加するという問題がある。
【0010】
本発明はこのような間題点に鑑み、噴射特性調整工程において、絞り孔を形成する部材の歩留まりを向上するとともに、絞り孔を形成する部材の取り替え回数を低減する蓄圧式燃料噴射装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1から8記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、第1の絞り孔を形成する第1の絞り板と第2の絞り孔を形成する第2の絞り板がそれぞれ別部材で構成されているので、噴射特性調整工程において、第1の絞り板および第2の絞り板の一方を取り替えるだけで第1の絞り孔と第2の絞り孔のどちらか一方のみの流量特性を変えることができる。
【0012】
したがって、例えば噴射特性の調整工程において、噴射率波形、圧力制御室の圧力、あるいは噴孔を開閉する弁部材の変位等をモニターしながら第1の絞り孔および第2の絞り孔の流量特性を任意に変えることができるので、噴射開始時期、噴射量、噴射終了時期等が容易に調整でき、所定の噴射量範囲に調整することが可能となる。さらに、第1の絞り板および第2の絞り板の歩留まりを向上させることができる。
【0013】
さらに、2枚の絞り板を一度に代える必要がないので、加工ばらつきによる噴射特性への影響が1枚分だけになる。したがって、絞り板の取り替えにより所望の噴射特性を得やすいので噴射特性調整工程における絞り板の取り替え回数が低減し、調整工数が低減する。
本発明の請求項1および3記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、第1の絞り板および第2の絞り板をノックピンにて位置決めするため、絞り板同士の位置決めが容易になる。
本発明の請求項記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、第1の絞り板および第2の絞り板は2本のノックピンにより位置決めされ、各絞り板の中心から各絞り板に形成された2本のノックピンを貫挿する2個の貫通孔の中心までの距離は異なり、各絞り板の中心は2個の貫通孔の中心を通る仮想直線上に位置しないことにより、絞り板を取り替える際に絞り板の左右または表裏を間違えてもノックピンを挿入できない。したがって、絞り板を取り替える際の誤組み付けを無くすことができる。
本発明の請求項記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、第1の絞り孔および第2の絞り孔を各絞り板の板厚方向と平行に形成することにより、加工が容易になり、かつ加工精度を向上することができる。
【0014】
本発明の請求項記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、ドリル加工後にさらにリーマ加工を施して各絞り孔を形成することにより加工精度を向上することができるので、所望の流量特性を有する絞り孔を得ることができる。
本発明の請求項記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、第1の絞り孔と第2の絞り孔を放電加工で形成することにより加工精度をさらに向上することができる。
【0015】
本発明の請求項記載の蓄圧式燃料噴射装置によると、第1の絞り孔および第2の絞り孔の最終加工工程において、流体に砥粒を混入させた研摩材を所定流量に達するまで通過させる研摩加工を施すことにより加工精度を向上することができる。したがって、第1の絞り孔と第2の絞り孔個々の流量特性のばらつきも少なくなるので、噴射特性調整工程において絞り板の取り替え回数を少なくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例による燃料噴射装置を図1〜図6に示す。
図2に示すインジェクタ1は、図示しないディーゼルエンジンの燃焼室内へ間欠的に燃料を噴射する電磁制御式の燃料噴射装置であって、高圧燃料を蓄圧する図示しないコモンレールから図示しない燃料配管がインレット60に接続されており、コモンレールから高圧燃料が供給されている。また、図示しないエンジン制御装置(以下、「エンジン制御装置」をECUという)からインジェクタ1に制御信号を送出するワイヤハーネスがコネクタ70に接続されており、ECUから送出される制御信号によりインジェクタ1の燃料噴射が制御される。
【0018】
インジェクタ1の噴孔側に設けられた噴射ノズル10のノズルボディ11には、噴孔11aを開閉するニードル弁20が往復移動可能に収容されている。ノズルボディ11およびインジェクタボディ13はパッキンチップ12を挟んでリテーニングナット14で結合されている。ニードル弁20の反噴孔側にはプレッシャピン21が配設されており、プレッシャピン21の反噴孔側にはプレッシャピン21に接触あるいは連結する制御ピストン22が配設されている。ニードル弁20、プレッシャピン21および制御ピストン22は、特許請求の範囲に記載した「弁部材」を構成している。プレッシャピン21はスプリング23内に貫挿されており、スプリング23はプレッシャピン21を図2の下方、つまり噴孔閉塞方向に付勢している。25と26はニードル弁20を閉弁方向に付勢するためのスプリング23のセット荷重調整用のスペーサである。制御ピストン22の反噴孔側には圧力制御室62が設けられている。
【0019】
インレット60内に収容された燃料フィルタ61から導入された高圧燃料は、高圧燃料通路63と高圧燃料通路64とに分岐する。高圧燃料通路63に分岐した高圧燃料はニードル弁20の周囲に環状に形成された燃料溜まり24に供給され、高圧燃料通路64に分岐した高圧燃料は圧力制御室62に供給されている。燃料溜まり24内の高圧燃料の圧力は図2の上方、つまり燃料溜まり24と噴孔11aとが連通するリフト方向にニードル弁20を付勢し、圧力制御室62内の高圧燃料の圧力は図2の下方、つまりニードル弁20が噴孔11aを閉塞する方向に制御ピストン22を付勢する。
【0020】
図3に示す低圧燃料通路65は制御ピストン22およびニードル弁20の摺動クリアランスからのリーク燃料を回収するための燃料通路であり、スプリング23を収容するばね室27と連通している。図1に示すように、低圧燃料通路65は、後述する第1絞り板51および第2絞り板52にそれぞれ形成された燃料通路51b、52bを介して低圧側空間としての低圧燃料室68に連通している。低圧燃料室68の燃料は、バルブシリンダ45内に設けられた低圧燃料通路45a、弁軸41内に設けられた低圧燃料通路41a、押圧部材42に設けられた低圧燃料通路42a、アーマチャ34を貫通する貫通孔34a、コア31の中心を連通する低圧燃料通路31a、ハウジング50内に設けられた低圧燃料通路69を経て、図2に示すリーク燃料回収用のユニオン73内の低圧燃料通路73aに流出する。したがって、インジェクタ内の余剰燃料は最終的には低圧燃料通路69、低圧燃料通路73aを介してインジェクタ1の外部に排出される。
【0021】
図1に示すように、第1の絞り板51、第2の絞り板52はインジェクタボディ13とバルブシリンダ45との間に重ねられて挟持されている。第1の絞り孔66は第1の絞り板51に形成され、高圧燃料通路64から圧力制御室62へ流入する燃料流量を規制している。第2の絞り孔67は第2の絞り板52に形成され、圧力制御室62から低圧燃料室68へ流出する燃料流量を規制している。図5および図6に示すように、第1の絞り孔66、第2の絞り孔67は各絞り板の板厚方向と平行に形成されているので、容易にかつ高精度に加工できる。
【0022】
第1の絞り板51、第2の絞り板52は円板状に形成され、中心軸から同一間隔だけオフセットされた位置に貫通孔51a、52aがそれぞれ2個形成されている。貫通孔51a、52aは図3に示す位置決め用のノックピン55を貫挿する孔である。各絞り板の中心は、各絞り板に形成された2個の貫通孔の中心を結ぶ仮想直線上に位置していないので、両絞り板を重ねて貫通孔51a、52aにノックピン55を挿入することにより各絞り板の回転方向は一義的に決定される。そして、2本のノックピン55によってインジェクタボディ13に対する各絞り板の位置決めがなされた状態で、バルブシリンダ45とインジェクタボディ13とがねじ結合している。
【0023】
また図5および図6に示すように、第1の絞り板51、第2の絞り板52には燃料通路51b、52bが形成されている。燃料通路51b、52bはノックピン55で位置決めした状態で連通する位置に形成されており、低圧燃料通路65と低圧燃料室68とを連通している。
図6の(B)に示すように、第2の絞り板52の電磁弁30側には、電磁弁30の後述する球状部材43の平面シート座となる円環状の平面部52cが加工されている。球状部材43が平面部52cに密着することにより圧力制御室62と低圧燃料室68との連通が遮断される。
【0024】
第1の絞り孔66および第2の絞り孔67を、通常のドリル加工後にリーマ加工を施して形成してもよいし、放電加工により形成してもよい。さらに、最終加工工程において、流体に砥粒を混入させた研摩材を所定流量に達するまで通過させて絞り孔を研摩加工してもよい。
図1に示す電磁弁30は、圧力制御室62と低圧燃料室68とを断続する電磁二方弁であり、リーテーニングナット59とインジェクタボディ13との間に配設されている。ピン53はコア31とハウジング50との回転方向の位置決めを行うものであり、かつリテーニングナット59を締めつけるときにコア31とハウジング50とが互いに相対回動しコイル32に給電する図3に示す給電ターミナル72に負荷が加わることを防止するものである。
【0025】
図1に示すように、コイル32はコア31内に巻装されており、図2に示すコネクタ70に埋設されたターミナル71から電力が供給される。コア31は厚さ0.2mm程度の珪素鋼板をスパイラル状に積層して形成したものであり、内周に配設した図1に示す円筒部材33に珪素鋼板が溶接されている。後述する可動部材40の押圧部材42は円筒部材33の内部に貫挿されている。
【0026】
可動部材40は、弁軸41、押圧部材42、球状部材43および支持部材44からなる。弁軸41と押圧部材42とは圧力制御室62の燃料圧力から受ける力およびスプリング47の付勢力により互いに押圧されており、別体に形成されてはいるが離反しないで往復移動する。押圧部材42は磁気回路への影響を避けるために非磁性ステンレス等で構成されている。弁軸41はコア31の噴孔側に配設されたバルブシリンダ45に往復移動可能に支持されており、耐摩耗性に優れた材質で形成されている。弁軸41は磁気回路外にあるので磁性体で構成してもかまわない。弁軸41のコア側には径方向および軸方向に正確に位置決めされたアーマチャ34が圧入、かしめ、溶接のいずれかまたは複数の手段で固定されており、弁軸41はアーマチャ34とともに往復移動する。アーマチャ34は耐摩耗性よりも磁気回路の一部としての特性が要求されるので、例えば珪素鋼により形成されている。アーマチャ34には燃料中の移動抵抗を低減するために複数の貫通孔34aが形成されている。
【0027】
可動部材40のリフト量はスペーサ54の軸長を変更することにより調整できる。可動部材40の最大リフト位置は、弁軸41が円筒部材33に係止されることにより規定される。このとき、アーマチャ34とコア31との間にはエアギャップが確保されるので、コイル32への通電をオンからオフにするときに速やかに可動部材40が図1の下方に移動する。
【0028】
弁軸41の先端部には円筒状に形成された支持部材44が圧入または溶接等で固定されている。支持部材44と球状部材43との間には数μmのクリアランスが形成されており、球状部材43は弁軸41の先端に形成された円錐状凹面と支持部材44の内壁とにより回動自在に組み付けられている。支持部材44の先端部をかしめることにより球状部材43は支持部材44からの脱落を防止されている。球状部材43は、セラミックまたは超硬合金の球の一部分に平面部が加工された構造になっており、弁軸41のリフト量は後述するように100μm程度であるから、弁軸41のリフト位置に関わらず球状部材43が所定角度以上回転しようとしても球状部材43の平面部が第2の絞り板52に係止される。したがって、球状部材43の平面部は常に第2の絞り孔67に面している。球状部材43が第2の絞り板52に形成された平面部52cとの平面同士の当接により第2の絞り孔67を閉塞すると、圧力制御室62からの燃料を完全にシールできる。また、球状部材43と第2の絞り孔67との位置や相対角度がずれた場合にも確実に球状部材43が第2の絞り孔67を閉塞できる。
【0029】
押圧部材42は、摺動クリアランスよりも大きなクリアランスを円筒部材33と形成して円筒部材33に往復移動自在に貫挿されている。スプリング47は球状部材43が第2の絞り孔67を閉塞する方向に押圧部材42を付勢している。スプリング47の付勢力はシム46の厚みを変更することにより調節できる。
次に、第1実施例における各部寸法を示す。
【0030】
第1の絞り孔66の直径=φ0.20mm、第2の絞り孔67の直径=φ0.32mm、制御ピストン22の直径=φ5.0mm、可動部材40のストローク=0.10mm、ニードル弁20の直径=φ4.0mm、ニードル弁20のシート径=φ2.25mmである。また、スプリング47の荷重は50N、スプリング23の荷重は40Nである。
【0031】
次に、インジェクタ1の作動について説明する。
(1) コイル32への通電オフ時、スプリング47の付勢力により押圧部材42が図1の下方に押下される。球状部材43は第2の絞り板52に着座し、圧力制御室62と低圧燃料室68との連通が遮断される。
電磁弁30の可動部材40を閉弁方向に付勢するためのスプリング47のセット荷重は50Nに設定されている。一方、電磁弁30のシート径である第2の絞り孔67の直径がφ0.32mm、シート最大直径がφ0.50mmに設定されているので、コモンレールから導入される燃料圧力(≒圧力制御室圧力)が150MPaの場合においても電磁弁30を開弁方向に作用させる油圧荷重は19.5Nである。したがって、コイル32への通電がオフされている限り可動部材40はリフトしない。
【0032】
また、制御ピストン22の直径=φ5.0mm、ニードル弁20の直径=φ4.0mm、ニードル弁20のシート径=φ2.25mmであることから、制御ピストン22の受圧面積はニードル弁20の受圧面積よりも大きく、その差は約11mm2 に設定されている。さらに、スプリング23の付勢力は噴孔閉塞方向に働いているので、コイル32への通電がオフされている限り圧力制御室62の燃料圧力から制御ピストン22が噴孔閉塞方向に受ける力とスプリング23の付勢力との和は、燃料溜まり24の燃料圧力からニードル弁20がリフト方向に受ける力よりも大きい。したがって、ニードル弁20により噴孔11aは閉塞され燃料噴射は行われない。
【0033】
(2) コイル32への通電をオンすることにより生じる電磁力は約60Nに設定されているので、コイル32に発生するアーマチャ34を吸引する電磁力と圧力制御室62の燃料圧力から可動部材40が開弁方向に受ける力との和がスプリング47の付勢力よりも大きくなるので可動部材40がリフトし球状部材43は第2の絞り板52から離座する。球状部材43が第2の絞り板52から離座すると、第2の絞り孔67と低圧燃料室68とが連通し、圧力制御室62の燃料が第2の絞り孔67から低圧燃料室68に流出する。第2の絞り孔67の通路抵抗は第1の絞り孔66の通路抵抗よりも小さいので、球状部材43が第2の絞り板52から離座し圧力制御室62と低圧燃料室68とが連通すると圧力制御室62の燃料圧力が低下する。圧力制御室62の燃料圧力が低下し、圧力制御室62の燃料圧力から制御ピストン22が噴孔閉塞方向に受ける力とスプリング23の付勢力との和が、燃料溜まり24の燃料圧力からニードル弁20がリフト方向に受ける力よりも小さくなると、ニードル弁20がリフトし、噴孔11aから燃料が噴射される。
【0034】
上記状態が続き、所定の噴射終了時期がくるとコイル32への通電を遮断する。この時、アーマチャ34を吸引するための電磁力60Nが0になるため、可動部材40を閉弁方向に付勢するスプリング47の付勢力によって電磁弁30は閉弁する。すると、高圧燃料通路64から第1の絞り孔66を介して圧力制御室62に流入する高圧燃料により圧力制御室62の圧力が上昇し、圧力制御室62の燃料圧力から制御ピストン22が噴孔閉塞方向に受ける力とスプリング23の付勢力との和が、燃料溜まり24の燃料圧力からニードル弁20がリフト方向に受ける力よりも大きくなるので、ニ一ドル弁20が噴孔11aを閉塞し噴射が終了する。
【0035】
以上の噴射開始から噴射終了までの可動部材40の変位量、圧力制御室62の圧力、制御ピストン22の変位量、および噴孔11aから噴射される噴射率のそれぞれの変化と、第1の絞り孔66または第2の絞り孔67の流量特性との関係を図7の特性図を用いてさらに詳細に説明する。図7に示す実線と点線の特性は、第1の絞り孔の流量特性を変えたものであり、実線の方が径が小さい。つまり、実線の方が通路抵抗が大きくなっている。
【0036】
インジェクタ1の噴射特性は、第1の絞り孔66から圧力制御室62に流入する燃料流量と、第2の絞り孔66を介して圧力制御室62から低圧燃料室68に流出する燃料流量によって概ね決定される。噴射特性の内、噴射開始時期、初期噴射率の上昇度合いは、電磁弁30が開弁した後に圧力制御室62へ流入する燃料流量と、圧力制御室62から低圧燃料室68に流出する燃料流量との差によって決定される。すなわち、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の流量特性が変われば、電磁弁30が開弁した直後の圧力制御室62における圧力の降下速度が変わり、噴射開始時期が変わる。したがって、各絞り板の流量特性にばらつきがあると、電磁弁30が開弁してから制御ピストン22の開弁圧に達するまでの時間が変わり、噴射開始時期が変わる構造となっている。
【0037】
図7に示すように、第1の絞り孔において通路抵抗の大きい実線の方が圧力制御室62の圧力降下速度が早くなっており、噴射開始時期も早く、初期噴射率の上昇度合いが大きい。
圧力制御室22の圧力が降下して制御ピストン22の開弁圧に達し制御ピストン22が開弁行程に入ると、制御ピストン22に作用する開弁方向と閉弁方向の力は静的に釣り合った状態となる。しかしながら、第1実施例では第2の絞り孔67の通路抵抗を第1の絞り孔66の通路抵抗よりも小さくすることにより圧力制御室62から流出する燃料流量を圧力制御室62に流入する燃料流量よりも大きくなるように設定してあるので、次の瞬間には圧力制御室62の圧力が低下する。このため、静的な力の釣り合いが崩れ開弁方向の力が閉弁方向の力より大きくなるので、制御ピストン22が開閉弁方向に力の釣り合う位置までリフトする。この繰り返しにより、最終的に制御ピストン22は設定された所定のリフト位置まで到達する。制御ピストン22の開弁行程における圧力制御室62の圧力はほぼ一定している。この一定圧力と開弁圧は、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の流量特性によらず、噴孔開放方向と噴孔閉塞方向にそれぞれ作用するニードル弁20と制御ピストン22との受圧面積の差とニードル弁20を噴孔閉塞方向に付勢するスプリング23の付勢力とから一義的に決まる。また、一定圧力が継続する時間は制御ピストン22がフルリフト点まで到達するまでの時間であるため、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の流量特性が変化すれば変化する構造となっており、図7に示すように通路抵抗の小さい点線に示す第1の絞り孔の方が実線よりも継続時間が長くなっている。
【0038】
制御ピストン22がフルリフト点まで到達すると、圧力制御室62の圧力はニードル弁20の開弁圧より低下し、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の流量特性の差のみで決まる圧力まで低下し、その圧力値が持続される。これは、燃料噴射率がほぼ一定となる領域であり、ニードル弁20の先端での圧力が一定であればその大きさに変化は生じない。
【0039】
さらに時間が経過し所定の噴射終了時期が近づくとコイル32への通電をオフし電磁弁30を閉弁させる。すると、開弁時と同様に噴孔開放方向と噴孔閉塞方向にそれぞれ作用するニードル弁20と制御ピストン22との受圧面積の差とニードル弁20を噴孔閉塞方向に付勢するスプリング23の付勢力とから一義的に決まる閉弁圧に達するまで圧力制御室62の圧力が上昇する。圧力制御室62の圧力が閉弁圧に達すると制御ピストン22が噴孔閉塞側に移動する。厳密には、コイル32への通電がオフされスプリング47の付勢力により可動部材40が第2の絞り孔67の閉塞方向に移動するにしたがい第2の絞り孔67から流出する燃料流量が減少するので、電磁弁30の閉弁前に制御ピストン22は噴孔閉塞側に移動する。
【0040】
制御ピストン22の閉弁圧は、開弁圧と同様に、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の流量特性によらず同じ値になるが、電磁弁30が閉弁を開始してから、制御ピストン22の閉弁圧まで圧力制御室62の圧力が上昇するまでの時間は、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の流量特性が変わり電磁弁30の開弁時点での圧力制御室62の圧力に差があれば、当然のことながら変化する。さらに、制御ピストン22の閉弁行程では、開弁行程と同様に第1の絞り孔66および第2の絞り孔67の燃料流量の差により噴孔閉塞に要する時間が変化する構造となっている。図7に示すように通路抵抗の大きい実線に示す第1の絞り孔の方が点線よりも噴孔閉塞に要する時間が長くなっている。つまり、噴射終了時の燃焼噴射率の降下速度が遅くなっている。
【0041】
以上のごとく、第2の絞り孔の流量特性を変化させず第1の絞り孔の通路抵抗を大きくすると、噴射開始時期が早く、初期噴射率が高い噴射特性を有する。また噴射終了時期が遅く、噴射切れ(ピーク噴射率から噴射が終了するまでの時間)が遅い噴射特性になる。逆に、第2の絞り孔の流量特性を変化させず第1の絞り孔の通路抵抗を小さくすると、噴射開始時期が遅く、初期噴射率が低い噴射特性を有する。また噴射終了時期が早く、噴射切れが早い噴射特性になる。
【0042】
噴射切れを除く噴射特性は、第1の絞り孔に流入する燃料流量と第2の絞り孔から流出する燃料流量との差によって依存する。したがって、第1の絞り孔の通路抵抗を変化させず第2の絞り孔の通路抵抗を変化させても、噴射開始時期、初期噴射率、噴射終了時期を変動させることができる。噴射切れは、第2の絞り孔の通路抵抗を変更しても変動せず、第1の絞り孔の通路抵抗を変更することにより変動させる。
【0043】
以上説明した本発明の第1実施例では、第1の絞り孔66と第2の絞り孔67を構成する第1の絞り板51、第2の絞り板52がそれぞれ別部材で構成されているため、噴射特性調整工程において第1の絞り板51または第2の絞り板52のどちらか一方を取り替えれば、第1の絞り孔66と第2の絞り孔67のどちらか一方の流量特性だけを変えることができる。よって、噴射開始時期や、初期噴射率、また噴射終了時期や噴射切れを任意に調整可能である。したがって噴射特性調整工程において、製造した絞り板の点数に対して適合する絞り板の点数の歩留りが向上する。さらに、2枚の絞り板を一度に取り替える必要がないので、加工ばらつきによる噴射特性への影響が1枚分だけになる。したがって、絞り板の取り替えにより所望の噴射特性を得やすくなるので噴射特性調整工程における絞り板の取り替え回数が低減し、調整工数が低減する。
【0044】
絞り板を取り替える際、各絞り孔の流量特性を予め検査しておく必要があることは言うまでもない。第1実施例では、各絞り板単品の状態で10MPaのディーゼル燃料である軽油を通過させ、その燃料流量を測定する方法で検査している。噴射特性の調整工程において、噴射率波形、圧力制御室圧、あるいはニードル弁変位等をモニターすれば、第1の絞り孔と第2の絞り孔の流量特性を任意に意図する方向に変換することができるため、噴射開始時期、噴射量、噴射終了時期の調整が容易に行え、所定の噴射量範囲に調整することが可能となる。
【0045】
さらに、本実施例の第1の絞り孔および第2の絞り孔には、通常のドリル加工に加えてリーマ加工を行っている。あるいはドリル加工ではなく、放電加工、さらには最終加工工程にて流体に砥粒を混入させた研摩材を所定流量に達するまで通過させる研摩加工が施されおり、それぞれの絞り孔の加工精度を極めて高くすることができる。それぞれの部材の燃料通過方向に沿って所定の時間研摩を行う研摩加工が施された絞り孔を採用するので、ドリル加工や放電加工だけを施した絞り孔に比べ、流量係数に大きく作用する燃料入口部のR形状のばらつきが少なく、流量特性に関し極めてばらつきの少ない絞り孔を得ることができる。また図5および図6に示すように、第1の絞り孔66および第2の絞り孔67は、それぞれを形成する部材の板厚方向に対し平行に配設された孔であり、ドリル加工、リーマ加工、放電加工をする際にも加工しやすい上に、砥粒を混入させた研摩材を通過させる際にも絞り孔全面に均一に砥粒が接触できるので加工時のばらつきが非常に少ない。
【0046】
さらに第1実施例では、加工時に絞り孔を通過する砥粒の流量を測定し、一定の流量になった時点で加工を終了しているので非常に流量ばらつきが少なく、絞り孔の入口部に関しては、通常のドリル加工等で必要となるバリ取り作業も実施していないので、加工工数が低減する。
以上の如く、加工の最終工程において流体に砥粒を混入させた研摩材を所定流量に達するまで通過させる研摩加工を施すと、非常に流量ばらつきの少ない絞り孔が実現できる。すなわち、本実施例の絞り孔の形状や孔面積・孔真円度・孔入口形状・孔出口形状・孔面粗度等は高精度に仕上がっている。したがって、所望の流量特性を有する絞り孔を得ることができるので、噴射特性の調整工程における絞り板の取り替え回数が低減し、調整工数が低減するという効果がある。
【0047】
さらに、第1の絞り板51および第2の絞り板52は、それぞれが略円板状の形状を有し、組付け時に2本のノックピンにて回転方向の位置決めがなされる構成であるため、絞り板を取り替える際の誤組み付けを少なくすることができる。
(第2実施例)
本発明の第2実施例による燃料噴射装置を図8に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分には同一符号を付す。
【0048】
第1の絞り板56に形成された第1の絞り孔76は、圧力制御室62に向けて流れる燃料流れ方向が第1実施例と逆になるように形成されているが、作用においては第1実施例と同じである。
電磁弁30の可動部材80は、弁軸81、ロッド82、押圧部材83、球状部材43、支持部材44からなる。第1実施例の押圧部材42がロッド82および押圧部材83の2部材から構成されている。コイル32に電力を供給するコネクタ84は、後述するスクリュウねじ90を電磁弁30の軸方向上部に設けたので、電磁弁30の斜め上方に配設されている。
【0049】
スクリュウねじ90はガスケット91を介してハウジング92にねじ込まれるため、ガスケット91の厚みを変更することによりねじ込み量を調整することができる。そして、ハウジング92へのスクリュウねじ90のねじ込み量を調整することにより、押圧部材83を付勢するスプリング47の付勢力を外部から変更できる。
【0050】
第2実施例では、第1の絞り板80および第2の絞り板52を取り替えるだけでなく、ガスケットを取り替えスプリング47の付勢力を変更することにより容易に噴射特性を調整できるので、噴射特性の調整工程での負荷量を第1実施例に比較してさらに低くできる。
(第3実施例)
本発明の第3実施例を図9および図10に示す。
【0051】
第1の絞り板100に貫通孔100a、100b、第2の絞り板101に貫通孔101a、101bがそれぞれ形成されている。各貫通孔はノックピンを挿入し、インジェクタボディに対する第1の絞り板100および第2の絞り板101の位置決めを行うものである。ここで、▲1▼貫通孔100aと貫通孔100bとを結ぶ仮想直線、ならびに貫通孔101aと貫通孔101bとを結ぶ仮想直線上に各絞り板の中心が位置していない。▲2▼さらに、各絞り板に形成した貫通孔100a、101aと各絞り板の中心との距離をa、各絞り板に形成した貫通孔100b、101bと各絞り板の中心との距離をbとすると、a>bになるように設定している。▲1▼と▲2▼の構成により、第1実施例と同様に各絞り板の回転方向が一義的に決定されることに加え、各絞り板の表裏も一義的に決定される。つまり、各絞り板の回転方向および表裏を誤って組付けようとしてもノックピンを挿入できないので、燃料通路100cと燃料通路101cとが連通しないという誤組付けを確実に防止できる。
【0052】
第3実施例では、▲1▼および▲2▼の構成により絞り板の回転方向および表裏を規制したが、本発明では、▲2▼の構成だけを採用することにより絞り板の回転方向を規制することも可能である。
以上説明した本発明の複数の実施例では、各絞り板にノックピンを貫挿する貫通孔を2個形成したが、3個以上形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるインジェクタの主要部を示す断面図である。
【図2】図4のII−II線断面図である。
【図3】図4のIII −III 線断面図である。
【図4】第1実施例のインジェクタを示す平面図である。
【図5】(A)は第1実施例の第1の絞り板を示す平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図6】(A)は第1実施例の第2の絞り板を示す平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。
【図7】可動部材変位、圧力制御室の圧力、制御ピストン変位、噴射率の経時変化を示す特性図である。
【図8】本発明の第2実施例によるインジェクタの主要部を示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施例による第1の絞り板を示す平面図である。
【図10】本発明の第3実施例による第2の絞り板を示す平面図である。
【符号の説明】
1 インジェクタ(蓄圧式燃料噴射装置)
10 噴射ノズル
11a 噴孔
20 ニードル弁(弁部材)
21 プレッシャピン(弁部材)
22 制御ピストン(弁部材)
30 電磁弁
31 コア
32 コイル
40 可動部材
41 弁軸(可動部材)
42 押圧部材(可動部材)
43 球状部材(可動部材)
44 支持部材(可動部材)
51 第1の絞り板
51a 貫通孔
52 第2の絞り板
52a 貫通孔
63、64 高圧燃料通路
65 低圧燃料通路
66 第1の絞り孔
67 第2の絞り孔
68 低圧燃料室
100 第1の絞り板
100a、100b 貫通孔
101 第2の絞り板
101a、101b 貫通孔

Claims (8)

  1. コモンレールで蓄圧された高圧燃料を内燃機関に噴射する蓄圧式燃料噴射装置であって、
    蓄圧された高圧燃料を噴孔に供給可能な高圧燃料通路と前記噴孔とを断続する弁部材と、
    前記弁部材の反噴孔側に設けられ前記高圧燃料通路から供給される燃料圧力により前記弁部材を前記噴孔遮断方向に付勢する圧力制御室と低圧側空間とを断続する電磁弁と、
    前記高圧燃料通路から前記圧力制御室に流入する燃料流量を制限する第1の絞り孔が形成された第1の絞り板と、
    前記第1の絞り板と厚み方向に重ねられ前記第1の絞り孔よりも通路抵抗が小さく前記電磁弁の開弁時に前記圧力制御室から前記低圧側空間に流出する燃料流量を制限する第2の絞り孔が形成された第2の絞り板と、
    を備え、
    前記第1の絞り板および前記第2の絞り板は、それぞれが略円板状に形成され、組付け時に少なくとも2本のノックピンによりそれぞれ位置決めされることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  2. コモンレールで蓄圧された高圧燃料を内燃機関に噴射する蓄圧式燃料噴射装置であって、
    蓄圧された高圧燃料を噴孔に供給可能な高圧燃料通路と前記噴孔とを断続する弁部材と、
    前記弁部材の反噴孔側に設けられ前記高圧燃料通路から供給される燃料圧力により前記弁部材を前記噴孔遮断方向に付勢する圧力制御室と低圧側空間とを断続する電磁弁と、
    前記高圧燃料通路から前記圧力制御室に流入する燃料流量を制限する第1の絞り孔が形成された第1の絞り板と、
    前記第1の絞り板と厚み方向に重ねられ前記第1の絞り孔よりも通路抵抗が小さく前記電磁弁の開弁時に前記圧力制御室から前記低圧側空間に流出する燃料流量を制限する第2の絞り孔が形成された第2の絞り板と、
    を備え、
    前記圧力制御室は前記第1の絞り板の前記第2の絞り板とは反対側に区画形成されていることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 前記第1の絞り板および前記第2の絞り板は、それぞれが略円板状に形成され、組付け時に少なくとも2本のノックピンによりそれぞれ位置決めされることを特徴とする請求項2記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 前記第1の絞り板および前記第2の絞り板は2本のノックピンにより位置決めされ、各絞り板の中心から各絞り板に形成された前記2本のノックピンを貫挿する2個の貫通孔の中心までの距離は異なり、各絞り板の中心は前記2個の貫通孔の中心を通る仮想直線上に位置しないことを特徴とする請求項3記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 前記第1の絞り孔は前記第1の絞り板の板厚方向と平行に形成され、前記第2の絞り孔は前記第2の絞り板の板厚方向と平行に形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  6. 前記第1の絞り孔および前記第2の絞り孔は、ドリル加工後にリーマ加工を施して形成される孔であることを特徴とする請求項5記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  7. 前記第1の絞り孔および前記第2の絞り孔は、放電加工により加工される孔であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の蓄圧式燃料噴射装置。
  8. 前記第1の絞り孔および前記第2の絞り孔は、最終加工工程において、流体に砥粒を混入させた研摩材を所定流量に達するまで通過させる研摩加工を施して形成される孔であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の蓄圧式燃料噴射装置。
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