JP3754131B2 - 地盤改良工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は砂質土層と粘性土層との互層地盤の改良工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地盤を改良する場合、砂質土地盤と粘性土地盤ともサンドコンパクション工法が用いられる場合がある。
これはケーシングパイプを利用して地盤の所定深度までサンドパイルを造成し、砂質土においては地盤を密にし、粘性土においてはサンドドレーンの機能を果たすとともに、サンドパイルで荷重分担を図ろうとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、砂質土層と粘性土層とが交互に重なりあった地盤にサンドコンパクション工法を用いる場合、砂質土層と同じエネルギーで粘性土層に砂を打設すると、粘性土層の方が柔らかい場合が多いために粘性土層には多量の砂が打設されることがある。
サンドコンパクション工法では、粘性土層を乱して強度回復を遅らせる原因にもなり、短期間の強度増加については不十分となる。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、砂質土層と粘性土層との互層地盤において砂質土層と粘性土層とをそれぞれ異なった方法で地盤改良するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための手段は、砂質土層と粘性土層との互層地盤の深度位置までケーシングパイプを打設し、該ケーシングパイプに備えた水圧計で測定した水圧値と、事前ボーリングによって調査した地層構造とからケーシングパイプの先端が位置する地層を砂質土層と判別すると、ケーシングパイプに砂を投入すると同時に、下部の振動子でケーシングパイプを振動させながら引き抜いて砂が締め固められたサンドパイルを砂質土層に造成し、ケーシングパイプを引続き引き抜いてその先端が砂質土層上部の粘性土層に位置すると、水圧の変化によりケーシングパイプの先端が砂質土層に位置していると判別して、砂の投入とケーシングパイプの振動とを停止すると同時に、ケーシングパイプを回転させて回転翼に埋設されたノズルから安定材を噴射させて原位置土と混合させながら引き抜いて安定材と原位置土とからなるセメント系パイルを粘性土層に造成し、これらの造成を順次繰り返しながら砂質土層にはサンドパイルを、粘性土層にはセメント系パイルをそれぞれ造成することを特徴とする。またセメント系パイルはセメントスラリーと原位置土とを混合して形成したものであることを含むものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の地盤改良工法の実施の形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は地盤改良工法に使用する施工機1を示したものであり、ベースマシン2と、該ベースマシン2に立設したリーダ3と、該リーダ3に沿って上下動するスライド部4と、該スライド部4に設けたケーシングパイプ5と、安定材注入ポンプ6とから構成されている。前記ベースマシン2の運転席には、砂質土層と粘性土層とを自動的に判別してケーシングパイプ5等を回転駆動させるコントローラ(図示せず)が設けられている。
【0007】
ケーシングパイプ5はスライド部4のバイブロハンマー7で地中に打設されるようになっており、前記スライド部4の駆動ギア8がその外面の回転ギア9に噛み合わされて回転できるようになっている。
駆動ギア8は回転ギア9に対して接離自在となっていて、ケーシングパイプ5を回転させるときに噛み合うようになっている。
【0008】
またスライド部4にはケーシングパイプ5に砂を投入するホッパ10と、ケーシングパイプ5の下部における振動子11を振動させる振動装置12とが設けられている。
したがってホッパ10からケーシングパイプ5内に砂が投入されると、これが振動子11によるケーシングパイプ5の振動で締め固められるようになっている。
【0009】
またケーシングパイプ5の内部にはホース13によって安定材圧入ポンプ6に接続された安定材注入パイプ14が配設され、その先端が攪拌翼15のノズル16に接続されている。
したがって、回転する攪拌翼15から安定材を高圧噴射して原位置土と混合できるようになっている。
【0010】
このように一つのケーシングパイプ5でサンドパイルとセメント系パイルとが造成できるようなっており、地層を判別してそれに応じたパイルを造成するようになっている。
【0011】
この地層を判別する方法は、ケーシングパイプ5の先端部に設けた水圧計17で測定した地層の水圧値と、事前ボーリングで調査した地層構造とに基づいてケーシングパイプ先端5aが位置する地層をコントローラが自動的に判断する。
またこれとともに砂投入量を参考データとして使用することにより、砂質土層から粘性土層へのより精度の高い判別ができる。
【0012】
このような方法で、例えば砂質土層と判断すると、コントローラからの指令によって砂がケーシングパイプ5に投入されると同時に、ケーシングパイプ5が振動子11で振動するようになっている。
【0013】
一方、粘性土層と判断すると、砂の投入とケーシングパイプ5の振動とが停止される。そして駆動ギア8が回転ギア9に噛み合わされてケーシングパイプ5を回転させるとともに、安定材圧入ポンプ6からの安定材が攪拌翼15のノズル16から噴射されるようになっている。
【0014】
なお、この地層を判別する方法は、前記水圧値と、事前ボーリングによって作製した柱状図とに基づいて作業者が判断することもでき、この判断に基づいて上記の施工を行うものとする。図中17aは水圧計17を保護する突起部である。
【0015】
本発明の地盤改良工法は以上のような施工機を使用して行うものであり、その方法を図5〜図8に基づいて説明する。
【0016】
改良地盤18は地表から15m〜16mの間に砂質土層と粘性土層とが交互に複数層の割合で重なりあったものを対象とし、本実施の地盤18は図5に示すように地表から15mの間に砂質土層19a、19b、19cと粘性土層20a、20b、20cとが交互に3層づつ重なりあったものである。
【0017】
まず、このような改良地盤18の地層構造を知るため、事前ボーリングを行ってそのデータをコントローラに入力する。この時点で改良地盤18の地層構造がほぼ把握できるため、これをケーシングパイプ5の水圧計17で実際に確認しながらパイルを造成しようとするものである。
【0018】
このような事前調査の完了後、ケーシングパイプ5をバイブロハンマー7で改良対象地盤の深度まで打設する。
【0019】
この時点でケーシングパイプ先端5aが砂質土層19aに位置しているため、水圧計17からの水圧値と事前ボーリングのデータとに基づいてコントローラが「ケーシングパイプ先端5aは砂質土層19aに位置している」と判断する。
【0020】
これによって砂がホッパ10からケーシングパイプ5に投入されると同時に、ケーシングパイプ5を振動させながら引き抜くことにより、砂が締め固められたサンドパイル21が造成される。このとき駆動ギア8は回転ギア9から外れた状態になっている。
【0021】
そして、図6に示すように、ケーシングパイル5を引続き引き抜いてその先端5aが前記砂質土層19a上部の粘性土層20aに位置するようになると、水圧が大きく変化するためコントローラが「ケーシングパイプ先端5aは粘性土層20aに位置している」と判断する。
さらにこの位置から引き上げると、砂の投入量が急激に増大するのでこれも判断の補助手段とすることができる。
【0022】
これによってホッパ10からの砂の投入とケーシングパイプ5の振動とが停止されると同時に、駆動ギア8が回転ギア9に噛み合ってケーシングパイプ5を回転させるとともに、攪拌翼15から安定材が噴射されて原位置土と混合される。
そして引続きケーシングパイル5を回転させながら引き抜くと、安定材と原位置土とからなるセメント系パイル22が造成される。
【0023】
この安定材はセメント比を調整したセメントスラリーであり、原位置土と混合されることによりセメント系パイル22が造成される。
なお、このセメント系パイル22に代わって、前記と同様の方法で石灰系パイルを造成することもできる。
【0024】
次に、図7に示すように、ケーシングパイル先端5aが、前記粘性土層20a上部の砂質土層19bに位置するようになると、水圧が大きく変化するためコントローラが「ケーシングパイプ先端5aは砂質土層19bに位置している」と判断する。
これによってケーシングパイプ5の回転と安定材の噴射とが停止するとともに、前記と同様に砂の投入とケーシングパイプ5の振動とが行われてサンドパイル21が造成される。
【0025】
このように地層に応じたパイルをそれぞれ造成することにより、図8に示すようなサンドパイル21とセメント系パイル22とからなる混合パイル23が造成される。
次に、このような混合パイル23を造成したら、施工機1を順次移動させて前記と同様の方法で所定数の混合パイル23を造成して地盤改良を行う。
【0026】
【発明の効果】
砂質土層と粘性土層との互層地盤にケーシングパイプを打設し、該ケーシングパイプに備えた水圧計で測定した水圧値と、事前ボーリングによって調査した地層構造と砂投入量からケーシングパイプの先端が位置する地層を砂質土層又は粘性土層と判別し、砂質土層にはサンドパイルを、粘性土層にはセメント系パイルをそれぞれ造成することにより地層に応じたパイルが形成できるので経済的かつ効率的である。
【0027】
砂質地盤と粘性土地盤に応じたパイルがそれぞれ造成できるので、地盤改良を短期間で行うことができる。
【0028】
砂質地盤と粘性土地盤に応じたパイルがそれぞれ造成できるので、地盤改良を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】施工機の正面図である。
【図2】ケーシングパイプの一部省略正面図である。
【図3】ケーシングパイプ先端部の断面図である。
【図4】(1)はケーシングパイプの回転ギアと駆動ギアとの噛み合わせを示した断面図、(2)は図3のA−A線断面図、(3)は同B−B線断面図である。
【図5】ケーシングパイプを対象地盤に打設した断面図である。
【図6】砂質土層にサンドパイルを、粘性土層にセメント系パイルを造成した断面図である。
【図7】砂質土層にサンドパイルを、粘性土層にセメント系パイルを造成した断面図である。
【図8】サンドパイルとセメント系パイルとからなる混合パイルを造成した断面図である。
【符号の説明】
1 施工機
2 ベースマシン
3 リーダ
4 スライド部
5 ケーシングパイプ
5a ケーシングパイプ先端
6 安定材圧入ポンプ
7 バイブロハンマー
8 駆動ギア
9 回転ギア
10 ホッパ
11 振動子
12 振動装置
17 水圧計
18 改良地盤
19 砂質土層
20 粘性土層
21 サンドパイル
22 セメント系パイル
Claims (2)
- 砂質土層と粘性土層との互層地盤の深度位置までケーシングパイプを打設し、該ケーシングパイプに備えた水圧計で測定した水圧値と、事前ボーリングによって調査した地層構造とからケーシングパイプの先端が位置する地層を砂質土層と判別すると、ケーシングパイプに砂を投入すると同時に、下部の振動子でケーシングパイプを振動させながら引き抜いて砂が締め固められたサンドパイルを砂質土層に造成し、ケーシングパイプを引続き引き抜いてその先端が砂質土層上部の粘性土層に位置すると、水圧の変化によりケーシングパイプの先端が砂質土層に位置していると判別して、砂の投入とケーシングパイプの振動とを停止すると同時に、ケーシングパイプを回転させて回転翼に埋設されたノズルから安定材を噴射させて原位置土と混合させながら引き抜いて安定材と原位置土とからなるセメント系パイルを粘性土層に造成し、これらの造成を順次繰り返しながら砂質土層にはサンドパイルを、粘性土層にはセメント系パイルをそれぞれ造成することを特徴とする地盤改良工法。
- セメント系パイルはセメントスラリーと原位置土とを混合して形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の地盤改良工法。
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