JP3753904B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタル複写機、複写機能を含む複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機においては電子ソートコピー機能やコピー予約機能が提案されている。電子ソートコピー機能は、スキャナで原稿画像を読み取って得られた画像データを所定の倍率で変倍して、例えば縮小して一時的に画像メモリに格納し、この画像メモリから読み出された画像データを変倍して、例えば拡大して画像出力部で用紙に出力する。コピー予約機能は、例えばA3サイズの原稿の複写実行中には、画像メモリの残量が未だA1サイズ分以上あるため、A2サイズの原稿をスキャナに搭載されている原稿自動送り装置に挿入することにより、その原稿の複写予約ができる。A2サイズの原稿の複写はA3サイズの複写が終了すると、直ちに開始される。
【0003】
特開平7−336503号公報には、画像情報を取り込む手段と、該取り込み手段によって取り込んだ画像データを2値化または多値化して画像が存在する範囲を求める手段と、該画像が存在する範囲を求める手段によって求めた画像が存在する範囲と設定された変倍倍率とからコピー上での画像が存在する範囲を算出する演算手段とを有し、複写機内に内蔵されたコピー用紙のサイズとコピー上での画像が存在する範囲とを比較し、適切なコピー用紙を選択する選択手段を有してコピー動作を行うよう制御することを特徴とするデジタル複写機が記載されている。
【0004】
特開平8−32771号公報には、読取原稿から画像読取手段で読み取った画像データを画像表示手段で表示するようにした画像処理装置において、画像データを前記画像読取手段で読み取って前記画像表示手段で表示する一連の動作を所定周期で繰り返し実行させる動作制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置が記載されている。
【0005】
特開平8−65443号公報には、自動用紙選択機構を使用するか否かを指定するための自動用紙選択キーと、複写リピート枚数および変倍率の指定等の各種キー入力および各種メッセージの表示を行うための操作表示手段と、原稿の載置方向および原稿サイズを検知するための原稿サイズ検知手段と、記録紙を給紙する複数の給紙段を有する給紙手段と、原稿から画像情報を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段で読み取った画像情報に各種画像処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段から画像処理後の画像情報を入力し、記録紙に画像を形成する画像形成手段と、前記自動用紙選択機構が選択されている場合に、前記原稿サイズおよび変倍率に基づいて記録紙サイズを決定し、前記給紙手段の複数の給紙段の中から最適な記録紙が収納されている給紙段を選択する自動用紙選択手段とを備えたデジタル複写機において、最大複写サイズの記録紙の1頁分以上の画像情報が記憶可能な画像メモリと、前記画像メモリを用いて、画像情報を90度回転する画像情報回転手段とを備え、前記自動用紙選択手段は、原稿サイズおよび変倍率によって決定されるサイズの記録紙が、前記複数の給紙段の異なる段に存在し、かつ、記録紙の縦横載置方向が90度回転された状態でセットされている場合に、複数リコピー枚数と所定の基準値との比較に基づいて、画像情報を90度回転させて原稿の載置方向と異なる載置方向の記録紙を選択するか、原稿の載置方向と一致する載置方向の記録紙を選択するかを決定すると共に、前記画像情報回転手段を制御し、さらに前記所定の基準値は、前記原稿の載置方向と異なる載置方向の記録紙および前記原稿の載置方向と一致する載置方向の記録紙のそれぞれが前記給紙手段の第何段目の給紙段であるかによらず、常に一定の値であることを特徴とするデジタル複写機が記載されている。
【0006】
特開平5−68151号公報には、原稿を原稿読取位置に供給する原稿供給手段と、該原稿供給手段により供給される原稿の画像を読み取る原稿読み取り手段と、該原稿読み取り手段により読み取られた原稿の画像データを記憶する記憶手段と、該記憶手段に記憶された画像データに基づいて用紙上に画像を形成する画像形成手段と、前記記憶手段の使用可能な記憶容量を検出する記憶容量検出手段と、前記画像形成手段による画像形成処理に必要な前記記憶手段の記憶容量を求める記憶容量算出手段と、前記記憶容量検出手段により検出された記憶容量が前記記憶容量算出手段により算出された記憶容量より小さいときに前記原稿供給手段が原稿を供給しないように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記デジタル複写機にあっては、コピー予約機能では、例えばA3サイズの原稿の複写実行中にA2サイズの原稿を原稿自動送り装置に挿入して複写予約をした場合、A3サイズの原稿の複写中に仮にA0サイズの原稿を原稿自動送り装置に挿入すると、スキャナでそのA0サイズの原稿の画像読み取り中に画像メモリが一杯になるというケースが多発するということが予想される。画像メモリの残量を表示してユーザに警告する手段も考えられるが、ユーザが表示を見落とすと、同様のことが起こり得る。この様な状況で上述のように原稿を原稿自動送り装置に挿入した場合、原稿自動送り装置による原稿の搬送をユーザが停止させるか、原稿の搬送を終了させ、画像メモリのエリアが原稿自動送り装置に挿入した原稿のサイズに相当するエリア分開放(リリース)されるのを待って再度その原稿を原稿自動送り装置に挿入するなど作業行程が煩雑になる。
【0008】
また、電子ソートコピー機能では、電子ソートコピー機能を使用してコピーする原稿が必ず複数枚になる上に、電子ソートコピー機能を使用してコピーする原稿の画像データを全て画像メモリに記憶させた後に画像メモリから画像データを読み出して用紙に出力するため、画像メモリオーバ(画像メモリに画像データを格納し切れなくなること)が発生することが多くなる。本来、電子ソートコピー機能は、複数枚の原稿に対する必要部数のコピーを仕分けした状態で出力するのが目的であるが、一度に処理したい原稿の枚数がデジタル複写機に搭載されている画像メモリの容量に相当する枚数より多くなったり、原稿サイズが大きくなったりすると、画像メモリオーバが発生しやすくなり、複写作業を複数回に分ける必要がある。この為、複数回の複写作業で複写されたコピーを手作業で仕分ける作業が発生してしまう。
【0009】
請求項1に係る発明は、記憶手段オーバ時の再複写動作を必要最小限に抑えることができ、用紙別の再現率をオペレータに意識させることなく確保でき、用紙サイズ混在の複写の失敗によるやり直し複写作業の発生を抑えることができ、複写作業後の仕分け作業にかかる時間を短縮して複写業務を効率良く行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、原稿が小サイズの場合に原稿画像を必要以上に縮小して複写失敗により作業を中断することなく仕分け複写の作業効率を上げることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、縮小読み込みした原稿画像を拡大することによる再現率を必要以上に落とすことなく使用者の判断により複写作業の続行ができ、複写失敗により作業を中断することなく用紙混在の仕分け複写の作業効率を上げることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、画像読み取り手段により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された画像信号を変倍して画像出力部により用紙に出力する画像形成装置において、前記画像読み取り手段により画像を読み取られる原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段と、前記記憶手段の残っている使用可能領域から前記記憶手段に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段とを備え、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記画像読み取り手段による前記原稿の画像の読み取りより前に前記画像読み取り手段で検知した前記原稿のサイズと前記記憶手段の残っている使用可能領域とから、前記記憶手段オーバの原因となる原稿のみに適用する読み取り倍率を計算し、該読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段からの画像信号を縮小して前記記憶手段に記憶するものである。
【0013】
請求項2に係る発明は、画像読み取り手段により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された画像信号を変倍して画像出力部により用紙に出力する画像形成装置において、前記画像読み取り手段により画像を読み取られる原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段と、前記記憶手段の残っている使用可能領域から前記記憶手段に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段と、ソート出力制御機能の使用、不使用を選択する手段とを備え、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記画像読み取り手段による前記原稿の画像の読み取りより前に前記画像読み取り手段で検知した前記原稿のサイズと前記記憶手段の残っている使用可能領域とから、前記記憶手段オーバの原因となる原稿のみに適用する読み取り倍率を計算し、該読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段からの画像信号を縮小して前記記憶手段に記憶するものである。
【0014】
請求項3に係る発明は、画像読み取り手段により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された画像信号を変倍して画像出力部により用紙に出力する画像形成装置において、前記画像読み取り手段により画像を読み取られる原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段と、前記記憶手段の残っている使用可能領域から前記記憶手段に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段と、ソート出力制御機能が選択されているときに、前記画像読み取り手段による前記原稿の画像の読み取りより前に前記画像読み取り手段で検知した前記原稿のサイズと前記記憶手段の残っている使用可能領域とから、前記記憶手段オーバの原因となる原稿のみに適用する読み取り倍率を計算し、該読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段からの画像信号を縮小させて前記記憶手段に記憶させる制御手段と、縮小制限倍率を複数登録しておき、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記用紙サイズ別縮小制限倍率、前記複数の縮小制限倍率及び等倍を任意に切り替える手段とを備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例を示す。この実施例は、請求項1〜3に係る発明の一実施例であり、デジタル複写機の例である。原稿画像を読み取る画像読取手段としてのスキャナ101は、原稿を照明する光源、原稿からの反射光を光電変換するCCD等の固体撮像素子及びメカ機構等で構成され、挿入された原稿を搬送する搬送手段としての原稿搬送機構と、この原稿搬送機構により搬送される原稿上の画像情報をデジタル的に読み取って画像信号として出力する光源、固体撮像素子等からなる読取手段と、原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段としての原稿サイズセンサとを有する。
【0016】
制御部104は、本実施例の各部を制御する制御手段であって、上記原稿サイズセンサからの検知信号により原稿幅別に原稿サイズを任意に設定する原稿幅別原稿サイズ設定手段を兼ね、上記原稿サイズセンサで検知した原稿サイズに該当する原稿幅別原稿サイズを設定する。スキャナ101と記憶手段としてのメモリ102との間には図示しない第1の変倍手段を含む画像処理部が設けられ、スキャナ101からの画像信号は画像処理部において所定の画像処理が施されて第1の変倍手段により変倍され、例えば縮小された後にメモリ102に格納される。メモリ102は画像出力時には画像信号を画像出力部としてのプロッタ105へ送る。メモリ102とプロッタ105との間には第2の変倍手段が設けられ、メモリ102からの画像信号は第2の変倍手段により変倍されて、例えば拡大されてプロッタ105へ送られる。
【0017】
プロッタ105は、複数の給紙手段を有する給紙装置を有し、複数の給紙手段のいずれかより給紙された用紙へメモリ102からの画像信号により画像を出力する(形成する)。このプロッタ105は、例えば電子写真方式が採用され、像担持体としての感光体を帯電手段により一様に帯電して露光手段でメモリ102からの画像信号により感光体の露光を行うことで静電潜像を形成し、この感光体上の静電潜像を現像手段で現像してトナー像とし、この感光体上のトナー像を転写手段で給紙装置からの用紙へ転写して定着手段により用紙上のトナー像を定着した後に用紙を排紙トレイへ排出する。
【0018】
複数の給紙手段は、それぞれ用紙が収納され、その収納されている用紙のサイズを検知する用紙サイズ検知手段としての用紙サイズセンサを有する。この複数の給紙手段は、手動用紙選択モードでは操作表示手段としての操作部103にていずれか一つが選択されてその選択された給紙手段から用紙を給紙し、自動用紙選択モードでは制御部104にて原稿サイズ、複写倍率等に応じていずれか一つが選択されてその選択された給紙手段から用紙を給紙する。従って、操作部103、制御部104は複数の給紙手段の中から任意の給紙手段を選択する給紙選択手段を構成する。
【0019】
制御部104は、用紙サイズ別の縮小制限倍率を各用紙サイズ別に設定する用紙サイズ別縮小制限倍率設定手段を構成し、上記選択された給紙手段の用紙サイズセンサからの検知信号に基づき、画像出力に使用される用紙(選択された給紙手段から給紙される用紙)のサイズに対応した用紙サイズ別縮小制限倍率を設定する。複写倍率は操作部103の操作キーで使用者により任意に選択されて操作部103の表示部で表示され、操作部103は複写倍率を任意に設定する複写倍率設定手段を構成する。
【0020】
操作部103は、ユーザによるモード等の各種の設定、上記原稿サイズセンサで検知した原稿サイズの表示、複写が可能であるかどうかを示す表示等の機械の状況表示など各種の情報表示を行う。操作部103は、後述するメモリ102の残量による複写禁止処理に関する設定、解除を行うキー、メモリ102の残量による複写禁止を解除するキー等から構成される。
【0021】
メモリ102は、通常時にはA0サイズ分程度の記憶容量を持っており、画像信号を記憶したときにその記憶エリアが制御部104により使用不可とされ、その記憶した画像信号によりプロッタ105で設定枚数分の用紙に画像形成を行ってその最終用紙を排出し終わったときに使用不可の記憶エリアが制御部104により開放(リリース)される。メモリ102は、使用不可のエリア以外のエリアが画像信号の格納が可能な残量エリアである。
【0022】
そこで、制御部104は、画像信号によりプロッタ105で画像を出力し終わった時、メモリ102の使用不可の記憶エリアを開放する時、及び操作部103でモードクリアキーが押下されてジョブJOBをクリアしたときには、メモリ102の使用可能なエリアを計算し、メモリ102の残量(画像信号を格納できる使用可能なエリアの容量)の中で使用可能な最大サイズをその都度算出する。従って、制御部104は、メモリ102がどの位使用可能領域(残量)を残しているかを検知する記憶手段残量検知手段と、この記憶手段残量検知手段で検知した残量からメモリ102に画像信号を格納できる最大サイズ(最大原稿サイズ)を計算する最大サイズ計算手段とを兼ねる。
【0023】
制御部104は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート、インターフェース等の素子で構成され、ROM内に書き込まれたソフトウエア(プログラム)により当該デジタル複写機のリソースの動作を制御している。制御部104は、複写を可又は不可とする処理を、スキャナ101にある原稿挿入表示可表示器をオン又はオフさせることによって行う。
【0024】
図2は制御部104の構成を示す。制御部104は、CPU11、ROM12、RAM13、I/Oポート14,15等から構成され、I/Oポート14,15を通してメモリ102、操作部103、スキャナ101、プロッタ105を制御する。操作部103には各設定スイッチ、各表示部があり、スキャナ101、プロッタ105には各モータ信号、各ペーパ信号等が入出力される。
【0025】
また、この実施例のデジタル複写機は、コピー予約機能を有しており、例えば、A3サイズ原稿の複写実行中にはメモリ102の残量が未だA1サイズ分以上あるため、A2サイズの原稿をスキャナ101の原稿搬送機構に挿入することによりその複写の予約ができ、そのA2サイズ原稿に対するスキャナ101からの画像信号がメモリ102に格納される。このA2サイズ原稿の複写はA3サイズ原稿の複写が終了すると直ちに実行される。
【0026】
コピー予約機能を使用しない場合には、上記A2サイズ原稿の複写中に仮にA0サイズの原稿をスキャナ101の原稿搬送機構に挿入して搬送させると、スキャナ101でそのA0サイズ原稿の画像読取途中にメモリ102が一杯になるというケースが続発することが予想され、前述のように作業行程が煩雑になるという不具合が生じる。
【0027】
また、この実施例のデジタル複写機は、電子ソートコピー機能(ソート出力制御機能)を有する。この電子ソートコピー機能を使用して原稿画像を複写する場合は、前述のようにメモリオーバが発生することが多くなり、複数回の複写作業で複写されたコピーを手作業で仕分ける作業が発生してしまうという不具合が生じる。本実施例は、これらの不具合を以下のように解消するようにしたものである。
【0028】
図3は本実施例の制御フローを示す。制御部104は、メモリ102の残量をチェックしてメモリ102の残量が原稿画像の読み込みができるだけ有るかどうかを確認し、メモリ102の残量が原稿画像の読み込みができるだけ無ければメモリ102の残量が0であるとみ見なして原稿画像の読み込みができないと判断し、スキャナ101に対して原稿の読み込み動作をさせずに処理を終了する。
【0029】
また、制御部104は、メモリ102の残量が原稿画像の読み込みができるだけ有れば(例えばメモリ102の残量がA4サイズ分以上あれば)複写可とする。制御部104は、複写可の状態では、操作部103のスタートスイッチのオンでメモリ102内の画像信号による画像出力(複写)を操作部103による設定(複写枚数の設定)に従って行わせ、各原稿の複写を設定複写枚数ずつ行わせる。
【0030】
制御部104は、メモリ102の残量が原稿画像の読み込みができるだけ有る場合には、上記原稿サイズセンサからの検知信号に基づき上記原稿サイズセンサで検知した原稿サイズに該当する原稿幅別原稿サイズを選択(設定)する。次に、制御部104は、メモリ102の残量を計算し、この残量と、上記選択した原稿幅別原稿サイズの画像信号により使用されるメモリ102の消費量(その原稿幅別原稿サイズの原稿の画像信号が格納されるメモリ102の消費量)とを比較する。従って、制御部104は、メモリ102の残量と、上記選択した原稿幅別原稿サイズの画像信号により使用されるメモリ102の消費量(その原稿幅別原稿サイズの原稿の画像信号が格納されるメモリ102の使用量)とを比較する比較手段を兼ねている。
【0031】
制御部104は、メモリ102の残量の方が上記選択した原稿幅別原稿サイズにより使用されるメモリ102の消費量より多ければ、そのまま原稿画像の読み込み倍率(上記第1の変倍手段の変倍率)をモード選択により設定されている読み込み倍率に設定し、スキャナ101に原稿画像の読み込み動作を実行させてスキャナ101からの画像信号を上記第1の変倍手段を含む画像処理部を介して設定読み込み倍率でメモリ102に一時的に格納させた後、メモリ102から画像信号を読み出して上記第2の変倍手段で複写倍率(原稿画像に対する出力画像の倍率)が操作部103による設定複写倍率と上記倍率設定手段による設定倍率のうちの大きい方の倍率になるように変倍してプロッタ105へ送り、複写動作を開始させる。
【0032】
制御部104は、上記選択した原稿幅別原稿サイズの画像信号により使用されるメモリ102の消費量がメモリ102の残量以上であれば、残量変倍変換機構の設定をチェックする。残量変倍変換機構の設定及びその解除は操作部103により行われる。残量変倍変換機構の設定及びその解除は電子ソートコピー機能(ソート出力制御機能)の設定(選択)及びその解除となり、操作部103は電子ソートコピー機能(ソート出力制御機能)の使用及び不使用を選択する手段となる。制御部104は、残量変倍変換機構の設定が解除されていれば(残量変倍変換機構がオフされていれば)、処理を終了する。
【0033】
制御部104は、残量変倍変換機構が設定されていれば(オンされていれば)、上記選択した原稿幅別原稿サイズの画像信号により使用されるメモリ102の消費量でメモリ102の残量を割って原稿画像の読み込み可能倍率を算出し、用紙サイズ別縮小制限倍率使用の設定及びその解除をチェックする。ここに、用紙サイズ別縮小制限倍率使用の設定及びその解除は操作部103により行われる。また、制御部104は上記選択した原稿幅別原稿サイズの画像信号により使用されるメモリ102の消費量と、メモリ102の残量とから原稿画像の読み込み可能倍率を計算する読み込み可能倍率計算手段を兼ねる。
【0034】
制御部104は、用紙サイズ別縮小制限倍率の使用が設定されていれば(オンされていれば)、縮小制限倍率を用紙サイズ別縮小制限倍率に設定し、用紙サイズ別縮小制限倍率使用の設定が解除されていれば(用紙サイズ別縮小制限倍率使用がオフされていれば)、縮小制限倍率を標準設定値に設定する。この標準設定値は操作部103により任意に登録された複数の縮小制限倍率と等倍のうち操作部103により切り替えられた倍率であり、操作部103及び制御部104は用紙サイズ別縮小制限倍率と、任意に登録された複数の縮小制限倍率と、等倍とを切り替える倍率設定手段を構成している。
【0035】
次に、制御部104は、上記縮小制限倍率と上記読み込み可能倍率とを比較し、読み込み可能倍率が縮小制限倍率より小さければスキャナ101に原稿画像の読み込み動作をさせずに処理を終了する。従って、制御部104は、上記縮小制限倍率と上記読み込み可能倍率とを比較する比較手段を兼ねている。また、制御部104は、読み込み可能倍率が縮小制限倍率以上であれば、スキャナ101及び第1の変倍手段による読み込み倍率を読み込み可能倍率に設定する。次に、制御部104は、上記倍率設定手段により設定された倍率と操作部103による設定複写倍率とを比較して両者のうちの大きい方の倍率を選択し、スキャナ101に原稿画像の読み込み動作を実行させてスキャナ101からの画像信号を上記第1の変倍手段を含む画像処理部を介してメモリ102に上記読み込み倍率で(スキャナ101及び第1の変倍手段を制御することにより)一時的に格納させた後、メモリ102から画像信号を読み出して上記第2の変倍手段で複写倍率が操作部103による設定複写倍率と上記倍率設定手段による設定倍率のうちの大きい方の倍率になるように変倍してプロッタ105へ送り、複写動作を開始させる。
【0036】
ここに、操作部103は、メモリ102に記憶された複数枚の原稿の画像信号の出力順番を任意に選択するソート出力順番設定手段と、メモリ102に記憶された画像信号を出力する回数に相当する出力枚数(用紙の枚数)を設定する出力枚数設定手段とを兼ね、制御部104はメモリ102に記憶された複数枚の原稿の画像信号の出力順番を、操作部103により選択された出力順番に制御するとともに、メモリ102に記憶された画像信号を、操作部103で設定された出力枚数に相当する回数だけ出力させる。
【0037】
また、制御部104は、上記出力枚数を出力サイクル数繰り返し回数として設定する出力サイクル設定手段と、操作部103により選択された出力順番を1サイクルとしてメモリ102に記憶された画像信号を、上記出力サイクル数繰り返し回数だけ出力させるソート出力制御手段を兼ねている。更に、制御部104は、電子ソートコピー機能(ソート出力制御機能)が選択されている時に、上記書き込み可能倍率が上記縮小制限倍率以上(例えば用紙サイズ別縮小制限倍率以上)であれば、スキャナ101の読み込み倍率を所定の読み込み倍率に制御するとともに、上記第1の変倍手段を制御してスキャナ101からの画像信号一時的にメモリ102に読み込み可能倍率で記憶させ、上記倍率設定手段で設定された倍率で、出力する用紙のサイズ毎に設定された倍率と、上記設定複写倍率とを比較して両者のうちの大きい方の倍率で画像出力手段105により画像を用紙に形成させる制御手段を兼ねている。
【0038】
この実施例によれば、画像読み取り手段としてのスキャナ101により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段101からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段としてのメモリ102に記憶し、この記憶手段102に記憶された画像信号を変倍して画像出力部としてのプロッタ105により用紙に出力する画像形成装置において、前記記憶手段102の残っている使用可能領域から前記記憶手段102に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段としての制御部104と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段としての制御部104と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段としての制御部104とを備え、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段101からの画像信号を変倍して前記記憶手段102に記憶するので、ソート出力制御機能やコピー予約機能が選択されている時に、記憶手段がオーバになる状況でも原稿画像を縮小制限倍率以上の倍率で縮小読み込みして拡大出力により元の倍率で出力することで、記憶手段オーバ時の再複写動作を必要最小限に抑えることができる。しかも、ソート出力制御機能の利点である、一回の複写作業で扱える枚数分の記憶容量を持つ記憶手段を最大限に利用する上で、用紙サイズ別に出力結果の使用目的に合わせた縮小制限倍率として、使用用紙サイズを検出して使用用紙に対応した縮小制限倍率を選択することで、用紙別の再現率をオペレータに意識させることなく確保でき、用紙サイズ混在の複写の失敗によるやり直し複写作業の発生を抑えることができ、複写作業後の仕分け作業にかかる時間を短縮して複写業務を効率良く行うことができる。
【0039】
また、この実施例によれば、ソート出力制御機能の使用、不使用を選択する手段としての操作部103を備えたので、原稿画像を読み取る前に記憶手段オーバが起こるかどうかをオペレータが予測して原稿画像の読取を停止できる機能の選択をすることで、原稿が小サイズの場合に原稿画像を必要以上に縮小して複写失敗により作業を中断することなく仕分け複写の作業効率を上げることができる。
【0040】
また、この実施例によれば、縮小制限倍率を複数登録しておき、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記用紙サイズ別縮小制限倍率、前記複数の縮小制限倍率及び等倍を任意に切り替える手段としての操作部103及び制御部104を備えたので、縮小読み込みした原稿画像を拡大することによる再現率を必要以上に落とすことなく使用者の判断により複写作業の続行ができ、複写失敗により作業を中断することなく用紙混在の仕分け複写の作業効率を上げることができる。
【0041】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、複写機能やプリンタ機能、ファクシミリ機能などの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置にも適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように請求項1に係る発明によれば、記憶手段オーバ時の再複写動作を必要最小限に抑えることができ、用紙別の再現率をオペレータに意識させることなく確保でき、用紙サイズ混在の複写の失敗によるやり直し複写作業の発生を抑えることができ、複写作業後の仕分け作業にかかる時間を短縮して複写業務を効率良く行うことができる。
【0043】
請求項2に係る発明によれば、原稿が小サイズの場合に原稿画像を必要以上に縮小して複写失敗により作業を中断することなく仕分け複写の作業効率を上げることができる。
【0044】
請求項3に係る発明によれば、縮小読み込みした原稿画像を拡大することによる再現率を必要以上に落とすことなく使用者の判断により複写作業の続行ができ、複写失敗により作業を中断することなく用紙混在の仕分け複写の作業効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】同実施例の制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施例の制御フローを示すフローチャートである。
図である。
【符号の説明】
101 スキャナ
102 メモリ
103 操作部
104 制御部
105 プロッタ

Claims (3)

  1. 画像読み取り手段により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された画像信号を変倍して画像出力部により用紙に出力する画像形成装置において、前記画像読み取り手段により画像を読み取られる原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段と、前記記憶手段の残っている使用可能領域から前記記憶手段に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段とを備え、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記画像読み取り手段による前記原稿の画像の読み取りより前に前記画像読み取り手段で検知した前記原稿のサイズと前記記憶手段の残っている使用可能領域とから、前記記憶手段オーバの原因となる原稿のみに適用する読み取り倍率を計算し、該読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段からの画像信号を縮小して前記記憶手段に記憶することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像読み取り手段により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された画像信号を変倍して画像出力部により用紙に出力する画像形成装置において、前記画像読み取り手段により画像を読み取られる原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段と、前記記憶手段の残っている使用可能領域から前記記憶手段に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段と、ソート出力制御機能の使用、不使用を選択する手段とを備え、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記画像読み取り手段による前記原稿の画像の読み取りより前に前記画像読み取り手段で検知した前記原稿のサイズと前記記憶手段の残っている使用可能領域とから、前記記憶手段オーバの原因となる原稿のみに適用する読み取り倍率を計算し、該読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段からの画像信号を縮小して前記記憶手段に記憶することを特徴とする画像形成装置。
  3. 画像読み取り手段により原稿の画像を読み取り、この画像読み取り手段からの画像信号を変倍して一時的に記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶された画像信号を変倍して画像出力部により用紙に出力する画像形成装置において、前記画像読み取り手段により画像を読み取られる原稿のサイズを検知する原稿サイズ検知手段と、前記記憶手段の残っている使用可能領域から前記記憶手段に画像信号を格納できる最大原稿サイズを検知する最大原稿サイズ検知手段と、前記原稿のサイズと前記最大原稿サイズより読み込み可能倍率を算出する読み込み可能倍率計算手段と、予め設定されている用紙サイズ別縮小制限倍率に基づく前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率と前記読み込み可能倍率とを比較する比較手段と、ソート出力制御機能が選択されているときに、前記画像読み取り手段による前記原稿の画像の読み取りより前に前記画像読み取り手段で検知した前記原稿のサイズと前記記憶手段の残っている使用可能領域とから、前記記憶手段オーバの原因となる原稿のみに適用する読み取り倍率を計算し、該読み込み可能倍率が前記用紙のサイズに対応する縮小制限倍率以上であれば前記読み込み可能倍率で前記画像読み取り手段からの画像信号を縮小させて前記記憶手段に記憶させる制御手段と、縮小制限倍率を複数登録しておき、ソート出力制御機能が選択されている時に、前記用紙サイズ別縮小制限倍率、前記複数の縮小制限倍率及び等倍を任意に切り替える手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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