JP3753752B2 - 乾式減湿装置におけるロータの劣化診断方法とロータの交換時期の予測方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばリチウム電池製造用のドライルームなどに必要な超低露点空気などを作り出すために使用される乾式減湿装置におけるロータの劣化を診断する方法と該ロータの交換時期を予測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ドライルームなどに必要な低露点空気を作り出すものとして、乾式減湿装置が公知である。かかる乾式減湿装置にあっては、処理空気の露点温度を規定値以下に保つ事が重要である。露点温度の上昇は製品の歩留まりに直結し、大きな損害をもたらす。処理空気の露点温度が上昇する要因としては、次のようなものが考えられる。
(1)外気負荷、人員負荷、扉の開放、ドライルーム等の内部への水の持ち込み等といった負荷の異常。
(2)給・排気ファン、クーラーコイル、熱源等の周辺機器の異常。
(3)減湿ロータの劣化を除く、プレヒータ、ブロワ、モータ等の減湿装置を構成している機器の機能の異常。
(4)吸湿剤の損耗・移行(軟化)による含浸量の低下や目詰まりといった、減湿ロータの劣化。
【0003】
これらの要因の内、(1)〜(3)は異常が起こったことを把握しやすく、また、容易にその異常に対処できる。一方、(4)に示すロータの劣化は、主として吸湿剤の化学変化や吸着部材の物理的変化などに起因して発生するが、見た目ではその劣化を診断することは困難である。また、一般に行われているような処理空気の露点温度を監視する方法によっては、負荷変動や周辺機器の状態などの影響を排除できず、ロータの性能の劣化を純粋に把握することはできない。そこで従来は、減湿装置においてロータ材の一部を抜き取って吸湿剤の濃度をサンプリング調査することにより、ロータの劣化を診断している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このサンプリング調査による方法は、吸湿剤が塩化リチウムの場合は有効であるが、最近、減湿ロータとして使用される機会が増えてきたシリカゲルロータには無効な診断方法である。また、サンプリングするために装置の稼働を一旦停止させなければならず、診断に多大な手間と時間を要し、診断にかかる費用も大きい。
【0005】
また、最近では、サンプリング調査のような不連続な方法ではなく、減湿装置のロータの状態を連続的に診断できる方法の出現が望まれている。
【0006】
ここで、例えば、一個4000円程度するリチウム電池を一日に7000個製造するドライルームにおいて、ロータの劣化によって露点温度が上昇したことを知らずに半日間製造を続けてしまった場合には、
3500個×4000円 = 1400万円
の損失となる。このため、ドライルームのユーザーであるリチウム電池製造業者は、かかる多大な損失を防ぐために、ロータの劣化に対して過度に神経質になり、常に不安がつきまとうこととなる。一方、ドライルームの空調施行などを行う設備業者は、そのようなユーザーの不安原因を除去するために現場に急行する機会も多くなって、必要以上のメンテナンスに追われることとなる。もし、ロータの状態を連続的に診断できる方法があれば、かかるユーザーの不安や、設備業者の必要以上のメンテナンス対応といった問題は解消できる。
【0007】
また、劣化したロータは交換するのであるが、ロータは比較的高価なものであり、かかる高価な部品の交換の伴う費用の高い作業が突然の事態として起こることは、現実問題として好ましくない。そのような問題を排除するためにも、ロータの劣化度合い、即ち減湿装置の能力を通常から連続的に診断し、交換時期等の予測を行うことが不可欠である。ロータの交換時期を予測できればロータ交換作業にかかる費用の計画的な管理が行え、また、ドライルームの露点温度の上昇といった事態を未然に防ぐことができる。ところが、従来は定期的にロータの劣化を診断するようなことは行われていないために、ロータの劣化進行の度合いや、ロータの交換時期を予測できなかった。
【0008】
本発明の目的は、乾式減湿装置において、ロータの劣化を連続的に診断できる方法を提供し、更に、該ロータの交換時期を予測できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、ロータの端面を減湿区域と再生区域に仕切って処理空気と再生空気を流し、ロータを回転させながら減湿と再生を連続的に行う乾式減湿装置において、次の(1)〜(3)の工程を順次行うことにより、ロータの劣化の進行度を診断する方法が提供される。
(1)ロータが劣化してない状態において、処理空気入口絶対湿度と減湿量を測定して、処理空気入口絶対湿度と減湿量の初期の相関関係を求める。
(2)ロータの劣化が進行した状態において、処理空気入口絶対湿度と減湿量を測定して、処理空気入口絶対湿度と減湿量の診断時の相関関係を求める。
(3)初期の相関関係と、診断時の相関関係を比較して、ロータの劣化を診断する。
【0010】
請求項2によれば、請求項1に記載のロータの劣化の進行度を診断する方法において、更に、処理空気入口絶対湿度および/または減湿量の測定値を、区間平均によって定める方法が提供される。
【0011】
請求項3によれば、請求項1または2に記載のロータの劣化の進行度を診断する方法において、更に、処理空気入口絶対湿度と減湿量の初期の相関関係と処理空気入口絶対湿度と減湿量の診断時の相関関係を、最小二乗法により一次関数として求める方法が提供される。
【0012】
請求項4によれば、請求項1〜3の何れかに記載のロータの劣化の進行度を診断する方法において、処理空気入口絶対湿度と減湿量の初期の相関関係と処理空気入口絶対湿度と減湿量の診断時の相関関係を、処理空気入口絶対湿度と減湿量の関係を示すグラフにおける直線でそれぞれ近似し、それら直線のそれぞれの傾きを比較して、ロータの劣化を診断する方法が提供される。
【0013】
請求項5によれば、請求項1〜4の何れかに記載のロータの劣化の進行度を診断する方法において、減湿量の代わりに、再生空気の温度低下量を測定する方法が提供される。
【0014】
請求項6によれば、請求項1〜5の何れかに記載の方法によって、ロータの劣化の進行度を、少なくとも十回以上診断し、その診断の結果から該ロータの劣化の経時的変化を定め、該定められた劣化の経時的変化に基づいてロータの交換時期を予測する方法が提供される。
【0015】
【作用】
回転ロータに処理空気と再生空気を流して減湿を行う乾式減湿装置において、ロータに供給される処理空気入口絶対湿度Rとロータの能力を除く他の条件、例えば処理空気や再生空気の送風量などの条件が一定であれば、乾式減湿装置によって減湿される処理空気の減湿量は、それら二つの条件、即ち、処理空気入口絶対湿度Rとロータの能力によって決定される。もし、ロータの能力が一定であれば、処理空気入口絶対湿度Rと減湿量には、常に一定の相関関係が成立するはずである。そして、この処理空気入口絶対湿度Rと減湿量の相関関係は、変動する処理空気入口絶対湿度Rの各変動値と、それら各変動値にそれぞれ対応する減湿量を測定し、回帰分析を行えば、求めることができる。
【0016】
一方、ロータの能力が、例えば劣化などによって変化すると、処理空気入口絶対湿度Rに対する減湿量は低下し、処理空気入口絶対湿度Rと減湿量の相関関係は変化する。そこで、本発明にあっては、この処理空気入口絶対湿度Rと減湿量の相関関係の変化から、ロータの劣化を診断しようとするものである。
【0017】
なお、乾式減湿装置によって減湿される処理空気の減湿量と、ロータに流される再生空気の温度低下量S(再生空気入口温度Vと出口温度Wとの差)の間には、顕熱移行を無視すれば、乾式減湿装置固有の一定の比例関係が成立する。従って、減湿量の代わりに、再生空気の温度低下量Sを測定することによっても、同様に、ロータの劣化を診断することが可能である。
【0018】
【実施例】
以下に、吸湿剤として塩化リチウムを利用して減湿を行う減湿システムに基づいて本発明の実施例を説明する。なお、吸着剤としてシリカゲルを用いた場合についても本発明は同様に実施することが可能である。
【0019】
図1は、減湿装置1の説明図である。ロータ2はモータ3によって図中時計回転方向に回転駆動される。ロータ2の内部には、塩化リチウム(吸湿剤)を含浸させたハニカム状のロータエレメント5が全体的に取り付けられている。ロータ2の端面は全体の約3/4の面積を占める減湿区域6と、全体の約1/4の面積を占める再生区域7に仕切られている。減湿区域6には、予めフィルタ8を通過した処理空気(湿り空気)が供給される。処理空気に含まれている水分は、減湿区域6においてロータ2を通過する際に、ロータエレメント6に含浸されている吸湿剤に接触して吸収される。こうしてロータ2を通過して乾燥空気となった処理空気が、ファン10によって送風される。
【0020】
一方、再生区域7には、予めフィルタ11を通過し、ヒータ12で加熱された再生空気が供給される。ヒータ12で加熱された再生空気は、減湿区域7においてロータエレメント5に含浸されている吸湿剤を昇温させて吸湿剤中の水分を蒸発させ、吸湿剤の濃度を高める。ロータ2を通過した再生空気は、ファン13によって適宜排気される。
【0021】
本発明においては、以上のように構成される減湿装置1において、処理空気入口絶対湿度Rと、ロータ2によって減湿される処理空気の減湿量との相関関係を求めることにより、ロータ2の劣化の進行を診断する。本実施例の測定システムは、図2に示す如く、減湿装置1におけるロータ2の再生空気の入口温度Vと出口温度W、および処理空気入口絶対湿度Rをそれぞれ測定してロータ2の劣化の進行度を連続的に診断する構成になっている。なお、再生空気の入口温度Vと出口温度から再生空気の温度低下量Sを算出することができる。そして、この温度低下量Sと、ロータ2によって減湿される処理空気の減湿量の間には、顕熱移行を無視すれば、乾式減湿装置固有の一定の比例関係が成立する。そこで、図示のシステムは、処理空気の減湿量の代わりに、再生空気の温度低下量Sを測定することによってロータ2の劣化の進行度を診断するように構成されている。しかし、入口温度Vと出口温度Wを測定する代わりに、ロータ2の処理空気の入口湿度と出口湿度を測定し、それらの測定値の差から減湿量(入口湿度−出口湿度)を測定することにより、ロータ2の劣化の進行度を連続的に診断するも、もちろん可能である。
【0022】
図2に示したシステムにより、再生空気の入口温度Vと出口温度W、および処理空気入口絶対湿度Rをそれぞれ測定し、それらに基づいて減湿装置1のロータ2の劣化の進行度を診断する。以下に、その診断方法を順を追って説明する。
【0023】
(準備段階)
先ず、ロータ2が劣化してない状態において、処理空気入口絶対湿度Rと再生空気の温度低下量S(再生空気入口温度Vと出口温度Wとの差)を測定し、処理空気入口絶対湿度Rと温度低下量Sの初期の相関関係を求める。この準備段階における工程は、具体的には、各測定値の収集、区間平均処理、回帰分析の順に行うことができる。なお、この準備段階における工程の流れを図3に示した。
【0024】
各測定値の収集は、ロータ2に供給される処理空気入口絶対湿度Rと再生空気の入口温度Vと出口温度Wの差(再生空気温度低下量S)を適当な時間(例えば30秒)の間隔でサンプリングし、そのサンプリンされた各測定値を適当な時間(例えば15分間=ロータ回転2周期程度)毎にそれぞれ区間平均する。なお、任意の時間における処理空気絶対湿度Rの区間平均をRi、再生空気温度の低下量Sの区間平均をSiとする。
【0025】
次に、処理空気絶対湿度Rの区間平均Riと、再生空気温度の低下量Sの区間平均Siが、回帰分析に十分と思われる個数(n個)たまった時点で回帰分析を行い、処理空気入口絶対湿度Rと温度低下量Sの初期の相関関係を求める。即ち、図4に示すように、処理空気絶対湿度Rの区間平均Riと、再生空気温度の低下量Sの区間平均Siをグラフにプロットし、両者の相関関係を直線20で近似する。なお、この直線20は、例えば単回帰モデルとして最小二乗法により一次関数として求める。そして、直線20の傾きUを求める。この傾きUは、ロータ2が劣化してない、ロータ2の能力が100%の状態における、処理空気入口絶対湿度Rの単位量当たりに対する再生空気温度低下量Sを示すものである。
【0026】
(診断段階)
次に、ロータ2の劣化が進行した状態において、処理空気入口絶対湿度Rと再生空気温度の低下量Sを測定し、処理空気入口絶対湿度Rと再生空気温度の低下量Sの、診断時の相関関係を求める。この診断段階における工程も、先に示した準備段階の工程と同様に、次のようにして行われる。なお、この診断段階における工程の流れを図5に示した。
【0027】
先に説明した準備段階の工程と同様に、先ず、ロータ2に供給される処理空気入口絶対湿度R'と、再生空気の入口温度V'と出口温度W'の差(再生空気温度低下量S')を適当な時間(例えば30秒)の間隔でサンプリングし、そのサンプリンされた各測定値を適当な時間(例えば15分間=ロータ回転2周期程度)毎にそれぞれ区間平均する。なお、任意の時間における処理空気絶対湿度Rの区間平均をRi'、再生空気温度の低下量S'の区間平均をSi'とする。
【0028】
次に、処理空気絶対湿度Rの区間平均Ri'と、再生空気温度の低下量S'の区間平均Si'が、回帰分析に十分と思われる個数(n個)たまった時点で回帰分析を行い、処理空気入口絶対湿度R'と温度低下量S'の、診断時における相関関係を求める。即ち、図6に示すように、処理空気絶対湿度R'の区間平均Ri'と、再生空気温度の低下量S'の区間平均Si'をグラフにプロットし、両者の相関関係を直線21で近似する。先と同様に、この直線21は、例えば単回帰モデルとして最小二乗法により一次関数として求める。そして、直線21の傾きU'を求める。この傾きU'は、ロータ2の劣化が進行した状態、即ち診断時における、処理空気入口絶対湿度R'の単位量当たりに対する再生空気温度低下量S'を示すものである。
【0029】
かくして、診断時における傾きU'が、ロータ2の能力が100%の状態における傾きUに対して、どれだけ減少しているかを調べることによって、当該診断時においてロータ2の劣化がどの程度進行しているかを知ることが可能となる。ロータ2の劣化の進行度は、例えば次式により算出される能力比Qで表すことができる。
【0030】
Q = (U'/U)×100%
【0031】
次に、本発明にあっては、以上に説明した方法によって、減湿装置1のロータ2の劣化進行度を、少なくとも十回以上診断し、その診断の結果から該ロータ2の劣化進行の経時的変化を定め、該定められた劣化進行の経時的変化に基づいてロータ2の交換時期を予測する。即ち、先に説明した減湿装置1におけるロータ2の性能劣化を表す能力比Qは、時間が経過するに従って次第に低下する。本発明にあっては、この能力比Qを定期的(例えば1週間毎)に継続して測定し、能力比Qの経時的変化に基づいて将来におけるロータ2の劣化の進行状態を定め、その定められた関係に基づいてロータ2の交換時期を予測する。予測を行うためには、少なくとも三回以上の劣化診断データがあれば、最小二乗法による単回帰分析ができる。しかし、能力比Qと時間の相関関係の算出精度、および能力比Qと時間の相関の有無を確認した上での精度の良い予測を行うためには、劣化診断データは少なくとも十以上必要である。
【0032】
ロータ2の交換時期の予測は、具体的には、例えば次のような方法によって行うことができる。
・経時的に測定された能力比Qを用いて最小二乗法によってロータ2の劣化の進行状態を表す式を定め、その式によって能力比Qが所定の下限値(例えば70%)に低下するまでの時間を、ロータ2の交換時期として算出する方法。
・経時的に測定された能力比Qをグラフにプロットして、ロータ2の劣化の進行状態を表す曲線(場合によっては直線)を作図的に定め、その曲線(直線)によって能力比Qが所定の下限値(例えば70%)に低下するまでの時間を、ロータ2の交換時期として求める方法。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、減湿装置のロータの状態を常にタイムリーに診断することができるので、ユーザーの不安を取り除くことができ、また、設備業者が必要以上のメンテナンス対応に追われるといった問題も解消される。特に本発明は、最近、減湿ロータとして使用される機会が増えてきたシリカゲルロータに有効な診断方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】減湿装置の説明図
【図2】実施例の測定システムの説明図
【図3】実施例の方法における準備段階の工程を示すフロー図
【図4】ロータが劣化してない状態における、処理空気絶対湿度Rと再生空気温度の低下量Sの関係を示すグラフ図
【図5】実施例の方法における診断段階の工程を示すフロー図
【図6】ロータの劣化が進行した状態における、処理空気絶対湿度R'と再生空気温度の低下量S'の関係を示すグラフ図
【符号の説明】
1 減湿装置
2 ロータ
6 減湿区域
7 再生区域
Claims (6)
- ロータの端面を減湿区域と再生区域に仕切って処理空気と再生空気を流し、ロータを回転させながら減湿と再生を連続的に行う乾式減湿装置において、次の(1)〜(3)の工程を順次行うことにより、ロータの劣化の進行度を診断する方法。
(1)ロータが劣化してない状態において、処理空気入口絶対湿度と減湿量を測定して、処理空気入口絶対湿度と減湿量の初期の相関関係を求める。
(2)ロータの劣化が進行した状態において、処理空気入口絶対湿度と減湿量を測定して、処理空気入口絶対湿度と減湿量の診断時の相関関係を求める。
(3)初期の相関関係と、診断時の相関関係を比較して、ロータの劣化を診断する。 - 処理空気入口絶対湿度および/または減湿量の測定値を、区間平均によって定める、請求項1に記載のロータの劣化の進行度を診断する方法。
- 処理空気入口絶対湿度と減湿量の初期の相関関係と処理空気入口絶対湿度と減湿量の診断時の相関関係を、最小二乗法により一次関数として求める、請求項1または2に記載のロータの劣化の進行度を診断する方法。
- 処理空気入口絶対湿度と減湿量の初期の相関関係と処理空気入口絶対湿度と減湿量の診断時の相関関係を、処理空気入口絶対湿度と減湿量の関係を示すグラフにおける直線でそれぞれ近似し、それら直線のそれぞれの傾きを比較して、ロータの劣化を診断する、請求項1〜3の何れかに記載のロータの劣化の進行度を診断する方法。
- 請求項1〜4の何れかに記載の方法において、減湿量の代わりに、再生空気の温度低下量を測定してロータの劣化の進行度を診断する方法。
- 請求項1〜5の何れかに記載の方法によって、ロータの劣化の進行度を、少なくとも十回以上診断し、その診断の結果から該ロータの劣化進行の経時的変化を定め、該定められた劣化進行の経時的変化に基づいてロータの交換時期を予測する方法。
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