JP3753366B2 - 無線案内システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線技術を利用し現在地等に応じたメッセージを利用者に提供する無線案内システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一例として、多数の展示品が公開されている博物館を考える。通常、博物館では、各展示品の脇にその展示品の出所、発見地、年代等の情報を記すという方法で、博物館の利用者に対し有用な情報を提供している。また、各種ガイドを出版しそれを博物館内で頒布する方法も採られている。しかしながら、それらの方法では、その展示品に関するより詳細な情報をその展示品の面前で遅滞なく利用者に提供することは、難しい。特開平11−68645号公報に記載されている無線案内システムは、利用者にとって有用な情報を、利用者に対して適切な状況下で遅滞なく提供することを目的として開発されたシステムである。
【0003】
上掲の公報に記載されている無線案内システムは送信機及び携帯受信機から構成されている。携帯受信機は利用者により携帯される受信機であり、送信機に固有のID(識別符号)とメッセージとを対応付けるテーブルを記憶している。携帯受信機は、あるIDを受信したとき、テーブル上でそのIDに対応付けられているメッセージを、イヤホン音声出力、画面表示等の形態で、利用者に提供する。また、送信機は固定的に設置されたループアンテナを有しており、このループアンテナを用いて自分に固有のIDを無線送信する。ループアンテナは導体のループであって、そのアンテナ導体に電気信号を供給したとき発生する磁束の向きがそのループの内側と外側とで逆になることから、携帯受信機が送信機のIDを正しい位相で受信でき従ってそのIDに対応したメッセージを出力できるのは、ループの内側に属するエリアにおいてのみである。ループの外側においては、位相が反転したIDしか受信できないため、携帯受信機からはメッセージが出力されない。
【0004】
このように、上掲の公報に記載されている無線案内システムでは、ループアンテナを用いた送信機からのIDの無線送信と、携帯受信機における受信信号のID判別とを通じ、携帯受信機から利用者に対してメッセージを提供すべきエリア即ちメッセージ提供エリアを特定している。従って、例えば、展示品の面前の床にループアンテナを埋設しておき、他方で、そのループアンテナを使用して送信されるIDとその展示品に関連したメッセージとを対応付ける情報を携帯受信機内のテーブルに登録しておけば、携帯受信機を携帯している利用者がその展示品の面前に着くと直ちに携帯受信機によるメッセージの提供動作が開始される。これによって、各展示品に関するより詳細な情報をその展示品の面前で遅滞なく利用者に提供することが可能になる。また、IDとメッセージを対応付けるテーブルを携帯受信機に内蔵しているため、メッセージそれ自体を繰り返し放送するシステム等と異なり、利用者はメッセージを常にその冒頭から聴取等することができる。
【0005】
特開平11−122165号公報に記載されている無線案内システムでは、更に、ループアンテナ同士の一部重複を許し、互いに重複しているループアンテナを用いて送信されるIDの組合せを、携帯受信機中のテーブル上で、メッセージ又は変換IDに対応付けておく。携帯受信機がループアンテナ同士の重複エリア内に入ったことは、その携帯受信機が受信したIDの組合せをテーブルに照らすことによって検出される。重複エリア内では、それらのIDの組合せに対応するメッセージが利用者に提供される。これによって、送信機やループアンテナの個数を増やすことなく、より多数の、またより小規模なメッセージ提供エリアを、実現することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
人間が何らかの案内を受ける必要がある状況としては、博物館、美術館等の他、街頭を歩行する場合や各種交通手段を利用する場合がある。例えば、不慣れな土地を案内人なしで行動するときには「この交差点をどちらに曲がればよいか」「このバス停に来るバスはどこに行くバスか」等と迷うことがある。また、交差点にさしかかったとき、信号の色及び点消灯を視認困難な視覚障害者が、進んでよいか否かを的確に判断できないことがある。これら、街頭の歩行や各種交通手段の利用を伴う行動についても、無線案内システムによるメッセージの提供、即ち本願でいうところの無線案内を行えるようにすることが、望まれている。
【0007】
しかしながら、信号機の色の変化等、秒単位或いは分単位といった短い周期で変化する状況をメッセージとして利用者に提供することは、携帯受信機内部のテーブルが固定的であることから、上掲の各公報に係るシステムでは実現し得ない。本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、頻繁な状況変化に追従して、利用者に提供するメッセージを自動変更できるようにすることを、その目的の一つとしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明に係る無線案内システムは、(1)メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を無線送信するエリア指定信号送信機と、(2)その放送エリアが1個又は複数個のメッセージ提供エリアをカバーするよう設けられ、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを送信する放送機と、(3)利用者により携帯され、受信した適時メッセージを利用者に提供する携帯受信機であって、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は受信した適時メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しない携帯受信機とを、備え、前記エリア指定信号送信機は、自身のエリア指定信号を発生させるエリア指定信号発生部と、ループアンテナと、発生したエリア指定信号を上記ループアンテナにより送信する送信部と、を有し、ループアンテナの位置、形状及び寸法によってメッセージ提供エリアの位置、形状及び寸法を規定することを特徴とする。
【0009】
本発明をなすに際して本発明の発明者が着眼した点の一つは、利用者に対して適切なメッセージを提供するという要請が、そのメッセージを提供すべき時点・場所・状況にてメッセージを提供するという第1の要請と、提供するメッセージの内容をそのメッセージの提供時点・場所・状況に応じた内容にするという第2の要請とに、細分できることである。先に掲げた各公報に記載のシステムでは、ループアンテナを用いてメッセージ提供エリアを精密に特定・指定できるため、第1の要請のうちメッセージ提供場所に関する要請には応えることができる。反面、メッセージを携帯受信機に内蔵記憶する構成としているため、周囲状況等に応じてメッセージ内容を変えることが難しく、現実的には、第1の要請のうちメッセージ提供時点・状況に関する要請並びに第2の要請には、応えられない。
【0010】
周囲状況等に応じてメッセージ内容を変えられるようにするため、本発明では、メッセージの放送という手法を取り入れている。本発明における適時メッセージは、放送機から送信されるメッセージであり、放送機に対する外部からの設定や、信号機の制御或いは交通機関の運行と連携して、任意のタイミングで、適宜、変化させることが可能である。本発明では、携帯受信機にてこの適時メッセージを受信し利用者に提供することで、前掲の第1の要請のうち時点・状況に関する要請と、第2の要請のうち時点・状況に関する要請とに、応えている。
【0011】
また、適時メッセージを放送するという手法だけでは、前掲の第1の要請のうち場所に関する要請と、第2の要請のうち場所に関する要請とに、応えることができない。そのため、本発明においては、エリア指定信号送信機を用いて携帯受信機に対しメッセージ提供エリアを指定し、携帯受信機では、エリア指定信号送信機からのエリア指定信号に基づき適時メッセージの提供を行うか否かの切換及び提供すべき適時メッセージの選択を行うようにしている。本発明においては、このように、放送による適時メッセージの提供と、適時メッセージの提供エリアに関するエリア指定信号による指定・制限とを、好適に組み合わせることにより、前掲の第1及び第2の各要請のうち場所に関する要請にも十分に応えている。
【0012】
従って、本発明によれば、街頭の歩行や各種交通手段の利用を伴う行動についても無線案内を実施できるため、土地勘のない場所での行動が容易になりまた視覚障害者等の行動が容易になる結果、社会経済活動の活発化及び社会のバリアフリー化を促す効果が生じる。加えて、適時メッセージを随時受信することとしているため、携帯受信機におけるメッセージ記憶・記録資源の消費・占有を抑えることができる。
【0013】
なお、本発明は、次のような特徴を有する発明又は次のようなカテゴリに属する発明としても、把握することができる。
【0014】
まず、本発明に係る無線案内システムは、更に、エリア指定信号送信機又は放送機を、案内対象となる地域内に複数個設け、これら複数個のエリア指定信号送信機又は放送機を管理装置に接続し、管理装置によってエリア指定信号又は適時メッセージの内容又はその送信タイミングを制御することを特徴とする。これにより、工事状況の発生/変化/終了に応じて適時メッセージを変更し或いはシステム構成の変化に即応すること等が容易になり、案内対象地域についての集中的な管理に基づく案内が可能になる。
【0015】
本発明に係る無線案内システムは、更に、携帯受信機が、利用者に提供すべきメッセージのうち状況変化に応じて変化しない部分である定文メッセージをその内部に記憶しており、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は、適時メッセージを受信している場合はそれと共に、受信していない場合には単独で、記憶している定文メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しないことを特徴とする。これにより、適時メッセージの情報量を抑え放送機側の負担を軽減できると共に、適時メッセージを送信する必要のない個所では放送機自体を省略できる。
【0016】
本発明に係る無線案内システムは、更に、メッセージ提供エリアを、案内対象となる地域内に複数個設け、エリア指定信号送信機は、メッセージ提供エリア毎に異なるIDをエリア指定信号の少なくとも一部として送信し、携帯受信機が、予め記憶しているIDと定文メッセージとの対応関係に従い記憶している複数の定文メッセージの中からいずれかを選択して、利用者に提供することを特徴とする。これにより、メッセージ提供エリア毎に異なる定文メッセージを提供できる。
【0017】
本発明に係る無線案内システムは、更に、放送機が、その放送エリアに包含されるメッセージ提供エリアに係る適時メッセージをそのメッセージ提供エリアに係るIDと共に送信し、携帯受信機が、受信した又は受信しようとしている適時メッセージの中から、予め記憶しているIDに対応するIDを有するものを選択して、利用者に提供することを特徴とする。これにより、放送エリア内に複数の異なるメッセージ提供エリアが存する場合であっても、メッセージ提供エリア毎に異なる適時メッセージを提供できる。
【0018】
本発明に係る無線案内システムは、更に、携帯受信機が、IDの受信履歴に基づき自身の移動方向を検出し、その移動方向に応じた定文メッセージを利用者に提供することを特徴とする。これにより、移動方向に応じた無線案内が可能になる。
【0019】
本発明に係る無線案内システムは、更に、放送機が、携帯受信機が採りうる移動方向毎に設定した適時メッセージを送信し、携帯受信機が、IDの受信履歴に基づき検出した自身の移動方向に基づき、放送機からの適時メッセージのうち検出した移動方向に応じた適時メッセージを利用者に提供することを特徴とする。これにより、適時メッセージに関しても、移動方向に応じた無線案内が可能になる。
【0020】
本発明に係る無線案内システムは、更に、放送機が、携帯受信機が採りうる各移動方向についての適時メッセージを送信し、携帯受信機が、IDの受信履歴に基づき検出した自身の移動方向を示す定文メッセージと、受信した全移動方向についての適時メッセージとを、利用者に提供することを特徴とする。これにより、利用者は、自身が採り得る各移動方向についての状況及び自身の現在の移動方向に関する情報を得ることができるため、自身の現在の移動方向についての状況に関する情報のみならず、自身周囲の各方向についての情報をも得られる。
【0021】
本発明に係る無線案内システムは、更に、エリア指定信号がヘッダを含んでおり、携帯受信機が、同一ヘッダを有するエリア指定信号を複数回連続して受信したとき、そのうち最低1回を除き無視することを特徴とする。これにより、携帯受信機における受信処理負担が軽減され、携帯受信機における電力消費が軽減される。
【0022】
本発明に係る無線案内システムは、更に、携帯受信機が、メッセージ提供エリア外においては放送機から受信した適時メッセージに係る信号をスケルチ又はミュートすることを特徴とする。特に、FMラジオ放送を介して適時メッセージを受信する場合に、従来からFMラジオ受信機等に設けられていた回路の転用又は応用により、本発明の特徴に係る制御を実現できる。
【0023】
本発明に係る無線案内システムは、更に、携帯受信機が、振動、音声、文字若しくは映像又は無線発呼の形態により、又はその組合せの形態により、適時メッセージ又は適時メッセージ及び定文メッセージを出力することを特徴とする。これにより、利用者又はその関係者は、メッセージを確実に受け取ることができると共に、これらの出力形態が従来から各種の携帯型機器で使用されている形態であることから、その実施に際して必要なコスト等が抑えられまた場合によっては他装置の該当部材との兼用も可能になる。
【0024】
本発明に係る無線案内システムは、更に、メッセージ提供エリア、これを含む地域の状況若しくは地図、並びに各メッセージ提供エリアにて提供すべき定文メッセージのうち、少なくともいずれかを、携帯受信機に対し供給する情報提供設備を備えることを特徴とする。これにより、利用者は、現在地周辺に関する最新の情報を携帯受信機内に保持できる。
【0025】
本発明に係る無線案内システムは、更に、情報提供設備として、無線により携帯受信機に接続できる設備を有し、携帯受信機が、当該設備から非常時向けの情報を受信したときその情報を利用者に提供することを特徴とする。これにより、非常時における利用者に対する案内がより確実になる。
【0026】
本発明に係る無線案内システムは、更に、携帯受信機が、利用者の現在地を検出しそれを予定経路と照合した結果を利用者に通知することを特徴とする。これにより、利用者の採る経路が予定経路から大きく外れてしまうことを防ぐことができる。
【0027】
本発明に係る無線案内システムは、更に、エリア指定信号送信機が、その所在地を示す信号を無線送信し、携帯受信機が、この信号に基づき、検出した現在地又はそれと予定経路との照合の結果をリセット又は補正することを特徴とする。これにより、予定経路に対する“はずれ”判定を正確化できる。
【0028】
本発明に係る無線案内システムは、更に、放送機又は情報提供設備が、照明ポールを含む既設置の部材に併設されたことを特徴とする。これにより、それらの設置コストを節約でき、その設置スペースが確保されると共に、情報源の地理的な散在により利用者に対する情報提供の信頼性も向上する。
【0029】
本発明に係る無線案内方法は、利用者により携帯される携帯受信機に対して、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを放送波により提供する一方で、利用者にメッセージを提供すべきエリアであるメッセージ提供エリアを、メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を発生させるエリア指定信号発生部と、ループアンテナと、発生したエリア指定信号を上記ループアンテナにより送信する送信部と、を有し、ループアンテナの位置、形状及び寸法によってメッセージ提供エリアの位置、形状及び寸法を規定するエリア指定信号送信機から無線により指令し、指令されたメッセージ提供エリア内に入っていることを検出した携帯受信機が、受信した放送波により搬送されてきた適時メッセージを含むメッセージを、利用者に提供することを特徴とする。これによって、適切な場所のみで状況に応じたメッセージを利用者に提供できる。
【0030】
本発明に係る視覚障害者支援システムは、メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を無線送信するエリア指定信号送信機と、その放送エリアが1個又は複数個のメッセージ提供エリアをカバーするよう設けられ、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを送信する放送機と、利用者により携帯され、受信した適時メッセージを利用者に提供する携帯受信機であって、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は受信した適時メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しない携帯受信機とを、有する無線案内システムにおけるメッセージ提供エリアを、誘導点字ブロックの配列に沿って規定し、利用者又はその関係者に対するメッセージの提供を、携帯受信機からの振動若しくは音声による出力又は移動通信システムを介した発呼により行うことを特徴とする。これにより、視覚障害者が誘導点字ブロックが設けられている個所、例えば街路にて、誘導点字ブロックのみでは得られない情報、例えば道路工事に関する情報を、適時的に受け取ることができ、バリアフリー効果が高まる。
【0031】
本発明に係る独歩支援システムは、本発明に係る無線案内システムにおけるメッセージ提供エリアを、街路又は通路に沿ってかつ複数個に区分して設け、少なくとも信号前を含むその通行の可否に関する情報を受け取るべき個所又はエリアについては、適時メッセージの提供を可能にすべく放送エリアを設定したことを特徴とする。これにより、不案内な土地、不慣れな場所での行動に際し、戸惑うことが少なくなる。
【0032】
本発明に係る交通機関利用支援システムは、本発明に係る無線案内システムにおけるメッセージ提供エリアを、駅、バス停留所、タクシー乗場を含む公共交通機関の利用設備に設けたことを特徴とする。これにより、不案内な土地における日頃利用しない交通機関の利用も、より容易となる。
【0033】
本発明に係る鑑賞支援システムは、本発明に係る無線案内システムにおけるメッセージ提供エリアを、博物館内の展示品の面前を含む鑑賞対象物の付近に設けたことを特徴とする。これにより、鑑賞対象物に関する案内を日々最新の情報に更新する等、鑑賞効果を高める措置を執りやすくなる。
【0034】
本発明に係る観光案内システムは、本発明に係る無線案内システムにおけるメッセージ提供エリアを、観光案内板、偶像、建造物、展望個所を含む観光に際して暫時停留観望する地点に設けたことを特徴とする。これにより、観光情報を適切なタイミング及び適切な場所で提供することが可能になる。観光ガイドブックも不要になり、より快適な観光を楽しめる。
【0035】
本発明に係る車両接近警報システムは、本発明に係る無線案内システムにおける携帯受信機には車両情報受信部を、道路上を走行する車両には車載送信機をそれぞれ搭載しておき、車載送信機は、搭載先車両の存在を示す情報を無線送信し、車両情報受信部は、車載送信機からの信号を受信し、携帯受信機においては、この信号に基づきその携帯受信機を携帯している利用者に対し車両の接近状況に関する情報を提供することを特徴とする。より好ましくは、車載送信機が、その位置、移動速度、移動方向を含む車両挙動を示す情報を送信する一方で、携帯受信機が、その現在地、移動速度、移動方向を含む利用者挙動を検出し、車載送信機から受信した信号によって与えられる車両挙動と検出した利用者挙動とに基づき、車両に対する利用者の距離、相対速度、相対方向に関する数値を含む情報を、利用者に提供する。これにより、利用者に対し車両の接近に関する具体的な警報を発することができる。
【0036】
本発明に係るエリア指定信号送信機は、メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を無線送信するエリア指定信号送信機と、その放送エリアが1個又は複数個のメッセージ提供エリアをカバーするよう設けられ、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを送信する放送機と、利用者により携帯され、受信した適時メッセージを利用者に提供する携帯受信機であって、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は受信した適時メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しない携帯受信機とを、有する無線案内システムにおいて用いられるエリア指定信号送信機であって、自身に固有のIDを発生させるID発生部と、発生したIDをエリア指定信号の少なくとも一部としてループアンテナにより送信する送信部と、上記ループアンテナとを備え、ループアンテナの位置、形状及び寸法によってメッセージ提供エリアの位置、形状及び寸法を規定することを特徴とする。これにより、伝達距離が限られた搬送波によるメッセージ提供エリアの規定手法に比べて、メッセージ提供エリアが精密に規定され、利用者に対し更に的確な位置でメッセージを提供することができる。
【0037】
本発明に係るエリア指定信号送信機は、上記エリア指定信号送信機であって、更に、道路舗装の一部を構成するブロック体を備え、このブロック体の周縁部にはループアンテナを配置し、当該ブロック体の内部にはID発生部及び送信部を収納したことを特徴とする。これにより、誘導点字ブロック等のブロック体と一体化されたエリア指定信号送信機を実現でき、敷設施工の容易化、小型化等が達成される。
【0038】
本発明に係るエリア指定信号送信機は、ブロック体と一体化された上記エリア指定信号送信機であって、更に、ブロック体の外気に露出する面に設けられた太陽電池又はブロック体の内部に収納された電池を備え、これら太陽電池又は電池により、その電源電力をまかなうことを特徴とする。このように、電源をも一体化することにより、よりコンパクトで集積性の高いエリア指定信号送信機が得られる。
【0039】
本発明に係るエリア指定信号送信機は、ブロック体と一体化された上記エリア指定信号送信機であって、更に、利用者の到来又は接近を検出するセンサを備え、このセンサにより利用者の到来又は接近が検出されたときのみエリア指定信号の送信を実行することを特徴とする。これによって、エリア指定信号送信動作の実行頻度が低減され、電力消費が抑制される。
【0040】
本発明に係るエリア指定信号送信機は、ブロック体と一体化された上記エリア指定信号送信機であって、更に、エリア指定信号の送信を間欠的に実行することを特徴とする。これによって、エリア指定信号送信動作の実行頻度が低減され、電力消費が抑制される。
【0041】
本発明に係る携帯受信機は、本発明に係る無線案内システムにおいて用いられる携帯受信機であって、メッセージ提供エリアを指定するエリア指定信号を受信する手段と、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを放送波から受信及び抽出する手段と、携帯受信機の現在地がメッセージ提供エリア内であるか否かを判定する手段と、メッセージ提供エリア内である場合に受信及び抽出した適時メッセージを含むメッセージを利用者に提供する手段と、を備えることを特徴とする。これによって、適切な場所のみで状況に応じたメッセージを利用者に提供できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態に関し図面に基づき説明する。
【0043】
(1)システム構成
まず、周知の如く、我が国では、視覚障害者等の行動を支援するために、その上側表面に所定規則に従い凹凸が配された誘導点字ブロックが、歩道や通路等に配列されていることが多い。例えば歩道上には、車道から十分な距離を保ちつつ道なりに歩行者が誘導点字ブロックの列をたどれるよう、多数の誘導点字ブロックが埋め込まれている。また、横断歩道の手前には、歩行者から見て横断歩道の手前即ち歩道側の路面に、複数の誘導点字ブロックが横並びで埋め込まれている。
【0044】
誘導点字ブロックを配置しておけば、視覚障害者が歩を進める上で、誘導点字ブロックの所在及びその上側表面の凹凸が、一つの手がかりになる。また、誘導点字ブロックは黄色等に着色されていることが多い。そのような着色が施されている場合、弱視者が誘導点字ブロックの在処、ひいては歩道等の所在を容易に視認でき、いわゆるバリアフリー効果が更に高まる。このように、誘導点字ブロックは視覚障害者の社会参加を支援する上で有効な技術的手段である。
【0045】
他方で、近年においては、移動通信技術やリモートセンシング技術等の無線技術が発達をみている。先に掲げた特開平11−68645号公報や特開平11−122165号公報に記載されている無線案内システムは、この種の無線技術の応用の一つである。無線による案内は、視覚障害者の行動を支援しバリアフリーな社会を実現する上で、また、いわゆる歩行者情報システム又は歩行者ITSを実現する上で、有用であるものと認められる。
【0046】
本発明の好ましい実施形態の一つは、これらの公報に記載の無線案内システムで使用した技術を応用或いは変形することによって構築される視覚障害者支援システムである。また、本発明は、バリアフリーを目的としたシステムとしてだけでなく、例えば、不案内な土地における歩行や交通機関の利用を支援する歩行者案内システムや、道路交通情報や商業情報や観光情報を適切な状況下で利用者に提供する情報案内システムとしても、実施できる。本願においては、これら、視覚障害者支援システム、歩行者案内システム、情報案内システム等であって、無線による案内を伴うものを、無線案内システムと総称している。
【0047】
図1に、本発明の一実施形態に係る無線案内システムの概略を示す。この図に示した例は、視覚障害者等を無線により案内するシステムとして本発明を実施した例であり、特に、横断歩道近傍における装置配置の例を示している。この図に示した例では、歩行者から見て横断歩道10の手前即ち歩道側の路面に、複数の誘導点字ブロック12が埋め込まれており、その脇には信号機14が設置されている。
【0048】
本実施形態に係るシステムは、大まかには、誘導点字ブロック12を取り巻くよう設置されたループアンテナ16を有するエリア指定信号送信機18、誘導点字ブロック12及びその近傍をその放送エリア100によりカバーできるよう信号機14等の下面・側面等の高所に設けられた放送機20、並びに、利用者102(又は盲導犬等利用者102の随伴者。以下同様)によって携帯されエリア指定信号発生器18及び放送機20から信号を受信する携帯受信機22により、構成されている。
【0049】
(2)エリア指定信号送信機
エリア指定信号送信機18は、図1においては地中に埋設されているが、設置環境が許すのであれば地上又は近隣屋内に設置してもよいし、後述するように誘導点字ブロック12内に収納してもよい。エリア指定信号送信機18は、図2に示すように、そのエリア指定信号送信機18に固有のIDを発生させるID発生部24と、このIDをエリア指定信号としてループアンテナ16から送信する送信部26から構成されている。ID発生部24にて発生させるIDは、設置以前に或いは保守点検等の際に適宜手動設定するようにしてもよいが、より好ましくは、後述する管理装置から遠隔設定し、必要に応じ更新する。また、送信部26は、例えば、ID発生部24から与えられるIDに従い駆動部28を駆動する駆動用IC30によって、簡素、低価格かつ省電力な回路で実現できる。駆動部28は、例えば、ループアンテナ16に信号を出力するための出力トランジスタ32により、簡素かつ省電力な構成を以て実現できる。
【0050】
ループアンテナ16は、図1の例では横断歩道10の手前にある複数の誘導点字ブロック12を取り巻くよう設けられているが、これは一例に過ぎない。例えば、単一の誘導点字ブロック12を取り巻くよう設けてもよいし、誘導点字ブロック12のない個所に設けてもよい。横断歩道10の手前以外に、例えば街路(歩道)沿い、地下道の出入り口、バス停、タクシー乗場、駅のホーム・通路、エレベータ乗場、エスカレータ・階段及びその上り口、扉の前、展示物の面前、遊歩道、ジョギングコース、公園内、名所旧跡等にも、設けることができる。地面や路面に限らず、天井や壁面にも設けることができる。
【0051】
ループアンテナ16は、ループ状の導体により構成されるアンテナである。周知の通り、ループ状の導体に電流を流したときに発生する磁界(磁束密度B)は、ループの内側と外側とでは逆向きになる。従って、2進数の符号に従い位相又は振幅変調した信号によりループアンテナ16から無線輻射を行わせているとき、ループアンテナ16の内側に現れている磁界が2進数「1」を表している状況ではループアンテナ16の外側に現れている磁界は2進数で「0」を表す磁界となり、逆に、内側の磁界が「0」を表す磁界なら外側の磁界は「1」を表す磁界となる。そのため、ID発生部24にて発生させたIDに従い出力トランジスタ32が駆動されたとき、ループアンテナ16の内側に存する携帯受信機22が受信するIDと、ループアンテナ16の外側に存する携帯受信機22が受信するIDは、その値が逆になる。従って、後述の通り予め各エリア指定信号送信機18のID(メッセージ提供エリア108内で受信できるID)が登録されていれば、携帯受信機22では、受信したIDに基づき自分が即ち利用者102がループアンテナ16の内側にいるのか外側にいるのかを判別できる。
【0052】
このように、ループアンテナ16は、携帯受信機22におけるID検出・判別動作と相俟って、ある広がりを有するエリアを規定している。このエリアのことを、本願では、ループアンテナ16により規定されたメッセージ提供エリア108と称する。ループアンテナ16により規定されたメッセージ提供エリア108の位置、寸法、形状等は、ループアンテナ16の位置、寸法、形状等によって精密に定まる。後に述べるように、キャリアの到達距離が限られた電磁波、超音波等の輻射によっても、メッセージ提供エリア108を規定可能であるが、そのような手段により規定されたメッセージ提供エリア108には、形状が円に近い形状にしかならず任意形状、例えば長方形や三角形のメッセージ提供エリア108を実現できない、寸法が気象条件によって広がったり狭まったりする、飛び地が発生することもある等の短所がある。ループアンテナ16によりメッセージ提供エリア108を規定することで、いわば、地面に線を引いたかのような精密なエリア規定が可能になる。
【0053】
なお、ループアンテナ16を用いたメッセージ提供エリア108の規定に関しては、放送を伴わないものが前掲の各公報にも記載されているので、本願と併せて参照されたい。また、本発明の利点を損なわない限りにおいて、本願にて説明する構成を、前掲の各公報による開示に従い変形することも可能である。本発明は、その種の変形を包含するものとする。
【0054】
(3)放送機
放送機20は、前述のように、誘導点字ブロック12及びその近傍をその放送エリア100によりカバーできるよう、設置する。図1の例では信号機14に取り付けられているが、放送機20の設置個所は、放送エリア100をどこに設定すべきかにより、適宜選択すればよい。例えば、地下道の出入り口や建物の出入り口で放送を行うのであれば鴨居や敷居に設ける。バス停やタクシー乗場で放送を行うのであれば標柱や待合所の屋根等に設ける。屋内で放送を行うのであれば天井等に設ける。また、放送機20は、FMラジオ放送機、より好ましくはFM文字多重放送機とする。或いは、電磁波や赤外線や超音波の送信機でもよいし、ループコイルを用いた送信機でもよい。更に、1個の放送エリア100によりカバーされるメッセージ提供エリア108は、図1の例では1個であるが、これは、複数個でもよい。
【0055】
放送機20は、利用者102に提供すべきメッセージを放送する手段であって、例えば、図3に示す構成を備える。放送すべきメッセージは記憶部34に予め格納されており、送信部36は、記憶部34からメッセージを読み出してアンテナ38(或いは光源又は音源。以下同様)から無線送信する。このメッセージは放送エリア100内に存する携帯受信機22により受信される。
【0056】
また、放送機20が無線送信するメッセージは、後述する定文メッセージと異なり、周囲の状況等に応じて変化させる(定文メッセージとの区別のため「適時メッセージ」と呼ぶこととする)。そのため、記憶部34には、放送するメッセージを状況変化に応じて変更できるよう、複数の適時メッセージを記憶させておく。また、放送するメッセージを変更するには、状況変化に関する情報を得ることが必要である。制御部40は、後述する管理装置等から状況変化に関する情報を得て、送信部36に対しどの適時メッセージを読み出すべきかを知らせる。
【0057】
例えば、図1に示す道路横断の例では、予め、記憶部34上に「進めます」「進めません」等の適時メッセージを記憶させておく。制御部40は、設置先の信号機14から或いは交通信号システムと情報をやり取りしている管理装置から、青信号か赤信号か等の情報を得る。制御部40は、「青信号」との情報を得たときには送信部36に対して記憶部34上の適時メッセージのうち「進めます」を送信するよう指令し、逆に、「赤信号」との情報を得たときには「進めません」を送信するよう指令する。これによって、放送エリア100内に存する携帯受信機22には、面前の信号の色に応じた適時メッセージが届くこととなる。
【0058】
更に、放送エリア100によりカバーされるメッセージ提供エリア108の個数が複数である場合には、記憶部34上に適時メッセージを記憶させる際に、適時メッセージをIDに対応付けるテーブル104(図3参照)を予め記憶させるようにするのが望ましい。テーブル104上に登録されるIDは、放送エリア100内に存する複数個のメッセージ提供エリア108に対応する複数のエリア指定信号送信機18のIDであり、テーブル104には、各IDに対応して一般に複数個の適時メッセージが登録される。
【0059】
また、メッセージ提供エリア108同士を一部重複させることにより小規模なメッセージ提供エリア108を擬似的に実現している場合(特開平11−122165号公報参照)には、一部重複に係る複数個のメッセージ提供エリア108に対応する複数のエリア指定信号送信機18のIDの組合せ、或いは当該組合せを特定する別種のIDを、対応する適時メッセージと共に、予めテーブル104上に登録しておく。
【0060】
メッセージ提供エリア108から他のメッセージ提供エリア108への利用者102の移動がどの向きであったか、即ち利用者102の移動方向の如何に応じて、放送する適時メッセージを変更する機能を実現する場合には、移動元及び移動先のメッセージ提供エリア108に対応する複数のエリア指定信号送信機18のIDの組合せ及び移動方向、或いは当該組合せ及び移動方向を特定する別種のIDを、対応する適時メッセージと共に、テーブル104上に予め登録しておく。
【0061】
(4)携帯受信機
携帯受信機22は、図4に示すように、放送受信部42、ID受信部44、処理部46、記憶部48及び出力部50から構成されている。放送受信部42は、アンテナ52を用いて、放送機20から送信された適時メッセージを受信する。放送機20がFMラジオ放送機である場合、放送受信部42はFMラジオ受信機により実現できる。また、放送機20が赤外線や超音波による放送を行っている場合には、アンテナ52に代えて受光素子や超音波振動子を設ける。更に、ID受信部44は、アンテナ54を用いて、エリア指定信号送信機18からのエリア指定信号を受信する。これら、放送受信部42及びID受信部44による受信信号は何れも処理部46に供給される。
【0062】
処理部46は、ID受信部44により受信された信号からIDを検出するID検出部56を有している。エリア指定信号送信機18が図2に示したようにループアンテナ16を用いてIDの送信を行っている場合、ID検出部56におけるIDの検出は、例えば、ID受信部44による受信信号が記憶部48に登録済のIDのうちいずれかと(位相の正逆を含め)一致するコードを含んでいることを検出することによって、実行できる。或いは、エリア指定信号送信機18から送信されるIDが各エリア指定信号送信機18に共通のコードであるヘッダを含んでいるのであれば、ID受信部44による受信信号から正相のヘッダを検出しそれに続くコードを復調・復号することによって、実行できる。同一ヘッダの信号を複数回連続して受信したときには後続のものを無視するようにしてもよい。
【0063】
処理部46は、スケルチ/ミュート制御部58を有している。スケルチ/ミュート制御部58は、記憶部48上に登録されているIDと同じIDを、ID受信部44による受信信号からID検出部56が検出できていないとき、即ち携帯受信機22がメッセージ提供エリア108外にいるときに、放送受信部42を構成する増幅器60の制御等によって、放送受信部42からの受信信号出力を抑圧又は遮断(無音化)する。或いは、放送受信部42、出力部50又は両者間に介在する部材の動作を、電源制御等により停止させる。従って、携帯受信機22がメッセージ提供エリア108外にいるときには、出力部50からメッセージが出力されることはない(メッセージ提供エリア108を特定しないメッセージを除く(後述))。
【0064】
逆に、ID検出部56により記憶部48上のIDと一致するIDが検出されているときには、携帯受信機22がそのIDに関連するメッセージ提供エリア108内にいると見なせるため、スケルチ/ミュート制御部58は上述の動作を解除し、放送受信部42による受信信号を利用可能にする。なお、放送エリア100がメッセージ提供エリア108を包含するよう設定されているため、この時点における放送受信部42は放送機20から送信された適時メッセージを受信しており、従ってその受信信号中にも適時メッセージが含まれている。
【0065】
処理部46は、メッセージ選択部62を備える。他方で、記憶部48上には、メッセージ選択部62により参照されるテーブル106が記憶されている。テーブル106は、IDと定文メッセージとを対応付けるテーブルである。本願でいう定文メッセージとは、利用者102に対して提供すべきメッセージのうち、状況に応じて変化させる必要がない構成部分である。定文メッセージは、各メッセージ提供エリア108毎に一定不変であるか、或いは、更新するにしても比較的低頻度での更新で足りるものである。
【0066】
具体的には、本発明の好ましい実施形態においては、横断歩道10の手前に設けられているメッセージ提供エリア108にて、利用者102に対するメッセージを信号の状況に応じて切り換える。例えば、青信号の場合は「○○方面への横断歩道です、青信号ですので渡れます」を提供し赤信号の場合は「○○方面への横断歩道です、赤信号ですので渡れません」を提供する、といった案内を行う。これら複数種類のメッセージは、何れも、信号が青であっても赤であっても変化しない「○○方面への横断歩道です」なる部分を有している。テーブル106上に登録される定文メッセージとは、状況に応じて変化させる必要のない又はその必要性の小さいこの種のメッセージ部分をいう。他の例としては、「段差があります」「踏切があります」等がある。また、一般に、利用者102の行動範囲内に複数のメッセージ提供エリア108が設定されるため、記憶部48上における定文メッセージの記憶形態は、IDと対応付ける形態、例えば図示のテーブル106とする必要がある。
【0067】
メッセージ選択部62は、ID検出部56により検出されたIDに基づき記憶部48上のテーブル106を参照することにより、携帯受信機22の現在地が属しているメッセージ提供エリア108に関連した定文メッセージを選択する。また、この時点では、放送受信部42による受信信号中に適時メッセージが含まれているため、メッセージ選択部62により選択された定文メッセージは、放送受信部42による受信信号中に含まれている適時メッセージと結合した形態で、出力部50に供給される。
【0068】
即ち、前掲の例に則していえば、選択された定文メッセージである「○○方面への横断歩道です」と、受信信号中に含まれている適時メッセージである「青信号ですので渡れます」(或いは「赤信号ですので渡れません」)とが、「○○方面への横断歩道です、青信号ですので渡れます」等の形態で出力部50から出力される。このように適時メッセージを放送機20側から提供しているため、状況に応じたメッセージを利用者102に提供できるだけでなく、記憶部48では(一時記憶を除き)適時メッセージを記憶しておく必要もない。
【0069】
出力部50は、様々な実現形態をとりうる。出力部50の実現形態の一例としては、処理部46からメッセージの出力が指示されたときに振動するバイブレータ64がある。バイブレータ64の振動パターン、周波数、強度等がメッセージ内容に応じて自動的に切り替わるよう、バイブレータ64又はその周辺回路・駆動回路を設計しておくのが望ましい。
【0070】
また、出力部50の実現形態の他の一例として、提供すべきメッセージを音響出力するスピーカ66がある。放送受信部42としてFMラジオ受信機等を用いているのであれば、そのスピーカを以て出力部50たるスピーカ66とすることができる。また、図1に示したようにベルト等に携帯受信機22を装着して使用する場合には、メッセージを確実に聴取できるよう或いは他人の関心を不注意に引かないよう、スピーカ66に代えてイヤホンを用いるようにしてもよい。
【0071】
出力部50の実現形態の更に他の一例として、LCD等の小型表示デバイスを用いた表示器68がある。表示器68は、メッセージを示す文字又は映像をその画面上に表示する。後述するように、地図情報等との結合により、ナビゲーション機能も実現できる。更に、腕時計、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話端末、PHS(Personal Handy phone System)端末等の表示部を、出力部50たる表示器68として用いることもできる。なお、それらPDA等の装置を用いて携帯受信機22を実現してもよいし、PDA等を携帯受信機22の出力用の外づけ装置として用いてもよい。
【0072】
また、出力部50の実現形態の更に他の一例としては、携帯電話、PHS等、無線により呼を発することが可能な移動通信端末70がある。即ち、利用者102が例えば○○駅に到着したときに“現在地が○○駅である”旨のメッセージが自動的に関係者に通知されるようにすること等も、可能である。移動通信端末70は、図5に移動通信端末96として示すように、各種の情報を外部から入手・ダウンロードするためや、音声通信、メール送受信等を行うために用いることもできる。
【0073】
更に、上掲の複数の実現形態を適宜併用することも可能である。例えば、メッセージ提供時にバイブレータ64を振動させることによって、表示器68によるメッセージの表示を見るよう利用者102に促す等、複数の実現形態の併用及び連携による様々な効果を期待できる。更に、出力部50と処理部46との接続は、有線であってもよいし、無線でもよい。無線接続とする場合、媒体としては赤外線、電波等を用いることができる。無線接続の際の変調方式としてはスペクトル拡散変調等を含め各種方式を採用できる。特に、Bluetooth等を好適に利用できる。なお、BluetoothはEricsson社の商標である。
【0074】
また、処理部46に、ID検出部56によって検出されるIDに基づき携帯受信機22ひいては利用者102の移動方向を判別する方向判別部72を設けることもできる。例えば、それまでIDとしてID1を受信していたのにある時点でID2に変わったのであれば、ID1に対応するメッセージ提供エリア108内からID2に対応するメッセージ提供エリア108内へと利用者102が移動したと見なすことができる。方向判別部72による判別の結果は、出力部50例えばスピーカ66や表示器68から出力され又は利用者102に対するナビゲーションに使用される。例えば、利用者102の移動方向に応じてメッセージ内容を変える目的で、使用できる。
【0075】
この目的で方向判別部72を設ける場合、記憶部48上のテーブル106に、IDの遷移形態と定文メッセージを対応付ける情報を格納しておく。図4に示した例では、遷移形態「ID2→ID3」にメッセージ「F4」が、遷移形態「ID3→ID2」にメッセージ「F5」が、それぞれ対応付けられている。具体的には、「ID2→ID3」「ID3→ID2」等に対応するコードを別途準備しそれをテーブル106に登録しておく。
【0076】
メッセージ選択部62は、方向判別部72により判別された移動方向に関する情報を、受信IDの遷移形態例えば「ID2→ID3」を特定する情報の形態で、方向判別部72から入力する。メッセージ選択部62は、この情報に従いテーブル106上から対応する定文メッセージ例えば「F4」を読み出す。
【0077】
また、複数の移動方向に対応して放送機20から複数の適時メッセージが同送されている場合には、メッセージ選択部62は、これら複数の適時メッセージのうちいずれかを、方向判別部72における判別結果に従い選択するようにしてもよい。出力部50には、選択された定文メッセージと(選択された)適時メッセージとが、供給される。例えば、「○○方向に進行中、道路工事中につき通行不可能」等のメッセージが出力部に供給される。このメッセージ例のうち「○○方向に進行中」の部分が選択された定文メッセージの例、「道路工事中につき通行不可能」の部分が選択された適時メッセージの例である。なお、方向判別については後にいくつかの例を掲げて説明する。
【0078】
更に、図4に示したテーブル106上では、「ID1,ID2」に「F2」が対応付けられている。この種の登録は、ID1に係るメッセージ提供エリア108とID2に係るメッセージ提供エリア108とが一部重複していて、その重複エリアでは定文メッセージ「F2」を提供すべきであるときに、行われる。具体的には、IDの組合せである「ID1,ID2」に対応するコードを、対応する定文メッセージ「F2」に対応付けて、登録する。
【0079】
ID検出部56にてID1とID2とが同時に又は相前後して検出された場合、メッセージ選択部62は、携帯受信機22ひいては利用者102の現在地がID1に係るメッセージ提供エリア108とID2に係るメッセージ提供エリア108との重複エリアであると見なし、テーブル106から「ID1,ID2」に対応する定文メッセージ「F2」を読み出す。
【0080】
また、放送機20から「ID1,ID2」に対応する適時メッセージが送信されている場合には、メッセージ選択部62は、この適時メッセージを、選択された定文メッセージと共に、出力部50に供給する。このように複数のメッセージ提供エリア108を一部重複(例えば複数のループアンテナ16を一部重複)させ、重複部分で独自の定文メッセージを提供することにより、メッセージ提供エリア108を擬似的に細分でき、より緻密な案内を行うことが可能になる。
【0081】
(5)エリア指定信号送信機、放送機及び携帯受信機の管理
携帯受信機22に設けられている記憶部48上のテーブル106は、記憶部48の記憶容量が有限でありその節約が必要であることから、無線案内サービスの対象となる地域のうちごく一部の地域に関するテーブルとするのが望ましい。ここに、利用者102ひいては携帯受信機22の移動範囲が、テーブル106によりカバーされている地域内にとどまるのであれば、テーブル106の内容を固定的なものとしその更新を不可能としても構わないであろう。
【0082】
しかし、視覚障害者の行動地域を拡大する、不慣れな土地でも行動できるようにする等の目的・趣旨からすれば、テーブル106を固定してしまうのは望ましくない。また、都市環境・住環境の整備に伴いテーブル106の内容が陳腐化し現実にそぐわないものになるともあろう。このような観点からすれば、それまでのテーブル106を新しいテーブル106に更新する機能を携帯受信機22に設けると共に、新しいテーブル106(或いは旧テーブル106に対する新テーブル106の差分。以下同様)に関する情報を携帯受信機22に提供する設備を設けることが、望ましい。特に、無線案内サービスの提供地域が広い地理的範囲に亘る場合や、道路が込み入っている地域のように狭いけれども多種多様な案内を行う必要がある場合、この種の機能及び設備は必須となる。
【0083】
また、適宜テーブル106を更新しつつ無線案内サービスを実施するに際しては、無線案内サービスの提供地域を十分細かな複数の地域区分に分け、この地域区分を単位として、メッセージ提供エリア108(或いはID)や提供すべき定文メッセージに関する情報を取り扱う必要がある。このように地域区分毎にまとめられた情報、即ちテーブル106を更新する際に設備側から携帯受信機22側に提供する情報を、ここでは、区分地域情報と呼ぶこととする。
【0084】
区分地域情報を提供できる設備には多種多様な種類があり、同様に、設備から供給される区分地域情報を受け入れるため携帯受信機22側に設ける回路・部材にもいろいろな種類があり得る。図5に、区分地域情報を提供する情報提供設備74の諸形態と、区分地域情報を携帯受信機22に入力するための入力部76の諸形態とを、示す。相異なる形態の情報提供設備74を併設することも可能であるし、相異なる形態の情報提供設備74に対応して複数の形態の入力部76を携帯受信機22に設けることも可能である。なお、図4等と共通する部分には同一の符号を付し、或いは図示を省略している。
【0085】
情報提供設備74としては、第1に、街頭、駅頭等に設けたスタンド状の情報端末、即ちキオスク端末78がある。キオスク端末78は、有線又は無線にて携帯受信機22と接続されている状態で或いはディスクやICカード等の外部記録(記憶)媒体がセットされている状態で、そのキオスク端末78が設置されている地域区分に関する区分地域情報を、利用者102又はその補助者の操作に応じて出力する。
【0086】
この場合における入力部76は、図中、インタフェース80として表されている。キオスク端末78と携帯受信機22とを有線接続する場合には接続コネクタやそれを駆動管理するデバイスを、無線接続する場合にはアンテナや受光素子及び無線受信機を、それぞれインタフェース80として用いる。外部記録(記憶)媒体を用いて情報を引き渡すのであれば、その媒体にアクセスできる外部記録(記憶)装置をインタフェース80として用いる。
【0087】
インタフェース80を介し携帯受信機22に入力された区分地域情報は、処理部46を介して、或いは処理部46によるテーブル作成/更新処理を経て、記憶部48に格納される。これにより、記憶部48上のテーブル106が、区分地域情報の直接の提供元であるキオスク端末78が所在している地域区分の現状に適合したものに、更新される。なお、キオスク端末78は、後に述べる地図情報のダウンロードの他、携帯受信機22への周辺施設情報、イベント情報、観光情報等のダウンロードにも使用できる。
【0088】
情報提供設備74としては、第2に、電波や赤外線等の媒体にてビーコン信号を送信するビーコン送信機82がある。ビーコン送信機82は、例えば、道路脇の照明ポール、歩道橋・高架橋等の橋架部、専用のサインポスト等に、従って各所各所に散在して設ける。照明ポール等他用途の設備に併設する方が、設置スペースその他の点で、また一般に同一地域区分内に多数のビーコン送信機82を設置できることになり情報提供の信頼性・確実性が向上してサービスが充実するという点で、好都合である。
【0089】
各ビーコン送信機82から送信されるビーコン信号は、そのビーコン送信機82が所在している地域区分に関する区分地域情報を搬送している。入力部76として携帯受信機22側に設けるビーコン受信機84は、最寄りのビーコン送信機82により送信されたビーコン信号を受信することによって区分地域情報を得て、処理部46に供給する。処理部46における処理は、キオスク端末78を使用したときのそれと同様である。
【0090】
また、ビーコン信号には、例えばヘッダを付しておく。ビーコン受信機84は、ヘッダに基づきそのビーコン信号を受信済であるか否かを判定し、受信済である場合にはそのビーコンに関する受信処理を実行しない。また、エリア指定信号送信機18から受信したエリア指定信号がテーブル106に登録されていないID(より一般にはメッセージ提供エリア108)に係るものであった場合、処理部46は、ビーコン受信機84により最寄りのビーコン送信機82からのビーコン信号を受信させ、新たな区分地域情報を得る。
【0091】
このように、ビーコンを用いた区分地域情報の受信更新は、利用者102が格別操作することなくまた意識することなく自動的に行われるという点で、キオスク端末78を使用した更新に比べて、優れた面を有している。
【0092】
情報提供設備74としては、第3に、FM多重放送を通じて区分地域情報を送信するFM多重放送機86がある。情報提供設備74としてのFM多重放送機86はその所在地周辺に関する区分地域情報を放送し、入力部76として携帯受信機22に設けられているFM受信機88はこの区分地域情報を受信する。処理部46における処理は、キオスク端末78を使用したときのそれと同様である。
【0093】
また、FM多重放送機86の所在地周辺を細分することにより複数の細区分を定義しておき、各細区分を特定する細区分コードをFM多重放送機86から文字情報チャネルを介して送信するのが好ましい。そのようにした場合、GPS受信機90が内蔵又は接続されている携帯受信機22においては、FM多重放送機86から区分地域情報と共に送信される細区分情報と、GPS受信機90から得られる測位結果(現在地等)との照合によって、受信した区分地域情報の中から携帯受信機22の現在地近辺に関する情報のみを取り出し、利用することができる。GPS受信機90に代え、各種移動通信システムの位置情報サービスを利用してもよい。
【0094】
なお、厳密には、携帯受信機22の現在地近辺に関する情報のみを受信するようにしてもよいし、一旦は地域区分全域に関する情報を受信してその区分地域情報の中から携帯受信機22の現在地近辺に関する情報のみを取り出すようにしてもよい。細区分毎に異なるキャリア周波数を用いてもよい。
【0095】
更に、非常時にはFM多重放送機86から区分地域情報に代えて警報、被災情報、勧告等を送信し、携帯受信機22側ではそれらの情報を出力部50から優先的に出力させるようにすることにより、不慣れな土地での迅速的確な避難行動や視覚障害者等への的確な支援を実現することができる。その場合に、FM多重放送機86を防災無線等のシステムと連携させるのが望ましい。
【0096】
また、携帯受信機22側のテーブル106だけでなく、放送機20側のテーブル104や、エリア指定信号送信機18のIDについても、状況に応じ更新や変更が必要である。
【0097】
まず、放送機20から放送する適時メッセージについては、信号機14の動作等と連携した日常的な放送内容変更だけでなく、道路工事の開始/終了等に伴う随時的な放送内容変更が必要である。そのうち、信号機14の動作等と連携した変更については、前述のように、記憶部34(テーブル104)からの読出の制御により実現できる。道路工事の開始/終了等に伴う変更についても、例えば、テーブル104上に“横断できません”“○○方向へ迂回を”等の適時メッセージを予め記憶させておき、必要に応じこれを放送するようにすれば、実現できる。しかしながら、そのためには、道路工事の開始/終了(及びその内容)を放送機20に外部から知らせてやることが必要である。
【0098】
次に、エリア指定信号送信機18から送信するIDについても、道路工事により横断歩道10を渡れなくなっているとき等には、通行不能時用のIDに変える。携帯受信機22のテーブル106上には、通行不能時用の定文メッセージが、この通行不能時用のIDに対応付けて登録されている。従って、エリア指定信号送信機18から受信したIDが通行不能時用のIDであった場合、携帯受信機22側では、通行不能時用の定文メッセージが出力部50から出力される。この場合には、放送機20からの適時メッセージも通行不能時用のものに変わっており、出力部50の出力はそれに応じたものになるため、利用者102は、面前の横断歩道10等の状況に関する情報や、当面の対処(迂回等)に関する指示を、的確に受け取ることができる。
【0099】
これら、放送機20及びエリア指定信号送信機18を対象とした制御及び管理を実行するため、本発明の好ましい実施形態においては、図6に示すように、放送機20及びエリア指定信号送信機18を管理装置92に接続したネットワークを構築する。
【0100】
この図に示した例は、街路(歩道)のうちある信号機14から別の信号機14に至る部分における無線案内システムの例であり、歩道に沿って複数個のメッセージ提供エリア108(ループアンテナ16の内側のエリア)が設定されており、信号機14の手前には放送エリア100も設定されている。従って、この図の例では、定文メッセージの内容は利用者102が歩道を進むにつれループアンテナ16の境目近傍で切り替わり、また、信号機14の近傍では適時メッセージも提供される。このように、本発明を実施するに際しては、定文メッセージだけの個所と適時メッセージをも提供する個所とを適宜混在配置することが可能である。
【0101】
なお、図中、94は伝送線路であり有線及び無線のいずれによっても実現できる。専用の伝送線路とするのが望ましいが、システムの用途によっては公衆回線でも実現できる。また、管理装置92は例えばシステムを管理する事務所に設けたコンピュータであるが、1台の装置であるとは限らない。即ち、複数の装置の集合・ネットワークでもよい。
【0102】
(6)利用者に対する方向指示及びナビゲーション
本実施形態では、各エリア指定信号送信機18がそれぞれ固有のIDを送信していること、及びそれによってループアンテナ16等を用いてメッセージ提供エリア108を特定・限定していることを利用し、利用者102に対し、現在の移動方向を知らせることが可能である。これは、利用者102に対するナビゲーションの一形態として位置づけることができる。
【0103】
例えば、図7に示すように、2個のメッセージ提供エリア108が相並んで設定されているとする。更に、携帯受信機22を携帯している利用者102がメッセージ提供エリア108の並びに沿って歩行したとする。このとき、利用者102の移動方向によって、携帯受信機22が受信するIDの変化の仕方が異なる。即ち、図中の方向1に向け歩行しているときには受信するIDがID1からID2へと変化するのに対して、方向2に向け歩行しているときには受信するIDがID2からID1へと変化する。
【0104】
従って、携帯受信機22の処理部46、特にその方向判別部72において、IDの受信履歴を調べその結果に応じてテーブル106を参照することにより、利用者102の移動方向に応じた定文メッセージを記憶部48から読み出し、出力部50を介して利用者に提供することができる。即ち、方向1に移動中であるなら「○○方面へ移動中です」、方向2に移動中であるなら「××方面へ移動中です」等との案内を提供できる。また、この一次元的な方向判別及び方向指示を二次元的なものに拡張することもできる。例えば、L字をなすよう3個以上のメッセージ提供エリア108を配置すること、4個以上のメッセージ提供エリア108を格子状に配置すること(図8参照)等も可能である。そのような配置は、交差点における信号案内に利用することができる。
【0105】
更に、方向判別部72における方向判別の結果に応じ、出力部50から出力する適時メッセージをメッセージ選択部62にて選択・変更することも可能である。図9に示すように、本実施形態においては、携帯受信機22ではエリア指定信号送信機18から受信したエリア指定信号(ここではID)に基づきテーブル106上の情報から定文メッセージを選択する一方で、放送機20では信号機14等の状況に応じテーブル104上の情報から適時メッセージを選択及び送信し、携帯受信機22において両メッセージを結合させて出力している。なお、図9中では放送機20からIDをも送信しているが、これは、その放送機20の放送エリア100内にあるメッセージ提供エリア108が1個である場合等には省略できる。この仕組みを利用することで、適時メッセージについても利用者102の移動方向に応じた変更措置を施すことができる。
【0106】
例えば、放送機20から各移動方向についての適時メッセージを、その移動方向に対応付けて放送する。図10に示すように、放送の形態としては、第1に、FMラジオ放送の文字情報チャネルを利用する、という形態がある。即ち、放送機20がFM多重放送機により実現されている実施形態では、複数の移動方向それぞれについての適時メッセージを音声チャネルにて順番に送信し、文字情報チャネルではその適時メッセージに対応した移動方向を示す制御データを送信することにより、携帯受信機22側に各移動方向についての適時メッセージを移動方向毎に知らせることができる。
【0107】
また、文字情報チャネルを利用する形態の他に、放送に使用するキャリア周波数を移動方向毎に変える第2の形態がある。この形態では、携帯受信機22側では、方向判別の結果に応じて周波数チャネルを自動選択することにより、移動方向に応じた適時メッセージを得る。なお、第1及び第2の何れの形態においても、全方向について適時メッセージを一旦受信しその後選択するのか、逆に最初に選択を行い選択した適時メッセージのみを受信するのかは、適宜、決めておけばよい。更に、受信した適時メッセージをそのまま出力部50から出力するのかそれとも蓄積した上で出力するのかについても、適宜、決めておけばよい。
【0108】
また、図11に示すように、放送機20から各移動方向についての適時メッセージを放送するものの、各適時メッセージを利用者に提供する移動方向に関しては放送しない、という放送形態もある。この場合、各方向についての案内を適時メッセージによって提供し、現在の移動方向に関する情報を定文メッセージによって知らしめる。
【0109】
例えば、放送機20からは「北は市役所です」「南は駅です」との適時メッセージを放送する。一方で、携帯受信機22のテーブル106上には「北に進んでいます」「南に進んでいます」との定文メッセージがそれぞれ移動方向(厳密にはそれを特定するコード)に対応付けて登録されている。方向判別部72により現在例えば北に進んでいることが検出されたときには、このテーブル106からは例えば「北に進んでいます」との定文メッセージが読み出される。出力部50は、この定文メッセージ「北に進んでいます」を、受信した適時メッセージ「北は市役所です」「南は駅です」と共に出力する。利用者は、これらのメッセージを受け取ることによって、北に何があるのか、南に何があるのか、自分は現在どちらに進んでいるのか、の各点を知ることができるため、これを総合して自分が現在市役所に向かっているのか駅に向かっているのかを判断できる。
【0110】
本実施形態においては、更に、エリア指定信号を受信していなくても(例えば、テーブル106上に登録されているIDと同じIDを受信しておらず、区分地域情報の更新によっても該当するものが得られないときでも)、特定のポイントから放送される情報については出力部50から出力させるようにすることが、可能である。これも、ナビゲーションの一形態として位置づけることができる。例えば、放送機20を駅に設置しておき、駅に接近したら常に「○○駅前です」とのメッセージが利用者に提供されるようにする。
【0111】
この種の放送に際しては、図12に示すように、いくつかの形態を採りうる。例えば、携帯受信機22の出力にミュート、スケルチ等の処置を特に施さない、という発想の下に実施するのであれば、放送機20からは単にメッセージのみを放送し携帯受信機22ではIDなしのメッセージについてはそのまま出力する、という形態を採ればよい。
【0112】
また、放送機20がFM多重放送機である場合には、文字情報チャネルを利用してミュート/スケルチ制御信号を送信し、携帯受信機22のスケルチ/ミュート制御部58によって特定タイミングでのスケルチ/ミュートを行わせて、メッセージの出力頻度を抑えることも可能である。
【0113】
また、携帯受信機22にGPS受信機90が内蔵又は接続されているとの想定下に、放送機20からは文字情報チャネル等を使用してその放送機20の位置を送信するようにしてもよい。この場合、携帯受信機22では、GPS受信機90における測位結果と放送機20から受信した放送機20の位置とを照合して、適当な位置関係に至った場合にのみ(例えば十分駅に接近した時点で)メッセージが出力されるよう、スケルチ/ミュート制御を行う。
【0114】
なお、駅前であっても、メッセージ提供エリア108が設定されている場所例えばタクシー乗場では、そのタクシー乗場若しくはそこで利用できるタクシーに関する情報を利用者102に提供するため、駅頭に設けた放送機20の放送波とできる限り干渉しないようタクシー乗場向けに別に放送機20を設け、かつ、タクシー乗場にはメッセージ提供エリア108を設定しておく。
【0115】
ナビゲーションの他の形態として、地図情報に基づくナビゲーションがある。例えば、現在地周辺の地図情報が記憶部48に予め格納されているか或いは携帯受信機22に外部記録(記憶)装置が内蔵若しくは接続されていて、処理部46が記憶部48又は外部記録(記憶)媒体上の地図情報にアクセスできるものとする。また、携帯受信機22にはGPS受信機90が内蔵又は接続されており、このGPS受信機90から携帯受信機22の現在地に関する情報が得られるものとする。このような装置構成下であれば、GPS受信機90から得られる現在地に関する情報に基づき、処理部46が出力部50例えば表示器68から現在地を含む地図の映像を出力させることができる。視覚障害者向けであれば、地図情報に含まれている建物名称、街路名称等の情報を取り出しそれをスピーカ又はイヤホン66から音声出力させることや、方向判別の結果と結合させその建物がどちら方向にあるのかや街路をどちら方向に移動しているのかを知らせることも、可能である。
【0116】
なお、このような構成は、カード型のGPS受信機を実装できるPDA等により、実現できる。また、携帯受信機22が入力部76としてインタフェース80、ビーコン受信機84又はFM受信機88を有しているのであれば、キオスク端末78、ビーコン送信機82又はFM多重放送機86から地図情報を入力し、記憶部48又は外部記録(記憶)媒体上の地図情報を適宜更新することができる。
【0117】
また、図5に示すように、携帯受信機22の入力部76として携帯電話端末、PHS端末等の移動通信端末96が設けられており、基地局98との無線接続や回線網200を介して地図情報のプロバイダ202に接続できる環境があるのであれば、地図情報の初期インストールや更新ダウンロードを移動通信端末96によるプロバイダ202との接続によって、実行することもできる。この場合、特に、処理部46側から必要な地点又はエリアを指定することによって、利用者102の目的地や経由地や予定経路沿線に関する地図情報をも得ることができる。即ち、携帯受信機22の現在地周辺に関する地図情報には限られない。
【0118】
図示しないが、自宅のPCからプロバイダ202に接続して地図情報をダウンロードし、更に携帯受信機22をPCに接続してPCから携帯受信機22へと地図情報をインストールする方法も採れる。
【0119】
更に、地図情報が携帯受信機22にインストール・蓄積されており、GPS受信機90を使用できる状態であるときには、処理部46により、経路案内を実行させることもできる。即ち、図示しない操作部を操ることによって(例えばPDAへの入力操作によって)携帯受信機22に目的地が設定されたとき、この目的地と、携帯受信機22内に保持している地図情報とに基づき、予め又は移動中に、処理部46が出発地又は現在地から目的地までの予定経路を算出する。或いは、自宅出発前に自宅のPCで予定経路を算出し、携帯受信機22にその予定経路に関する指示を与えておく。携帯受信機22の処理部46は、この予定経路と、GPS受信機90から得られる現在地に関する情報とに基づき、利用者102が予定経路に沿って移動できるよう、音声や振動を出力部50から出力する。例えば、現在地が予定経路から明らかに外れているときには、予定経路からそれた旨のメッセージを出力部50から出力させる。
【0120】
また、SA(Selective Availability)の解除等や測位技術の向上に伴いGPS受信機による測位精度は向上しつつあるが、携帯受信機22と共に使用するGPS受信機90は、携帯と普及の必要上、小型かつ安価である必要があるため、比較的精度の低いものを用いることが考えられる。更に、街路等では建物等によりGPS衛星からの信号が遮られるため、測位できない状況も生じうる。これを補う手段として、本発明の好ましい実施形態では、エリア指定信号送信機18から、そのエリア指定信号送信機18に係るメッセージ提供エリア108の代表位置(例えば、そのメッセージ提供エリア108が長方形なら、対角線の交点等)の緯度、経度、高度等に関する情報(ディファレンシャル情報)を送信する。更に、メッセージ提供エリア108の画定時に当該代表位置を精密に確定し、送信に供するようにしておく。携帯受信機22では、IDと共にディファレンシャル情報を受信したとき、GPS受信機90から得られる情報をこのディファレンシャル情報に基づき補正或いはリセットする。
【0121】
即ち、本実施形態では、メッセージ提供エリア108という限定されたエリア内でDGPSサービスを提供することによって、マップマッチングの精度を高めている。なお、従来におけるDGPS(Differential GPS)も本実施形態におけるDGPSもGPSの補強であるという点で共通しているが、前者が誤差情報を放送するという手法に基づくものであるのに対して後者は位置情報を限定エリアに送信するというエリア限定のビーコン的手法に基づくものであり、両者が本質的に異なる点に、留意されたい。
【0122】
本実施形態にて設けている更に他の機能は、車両に対する接近警報である。この機能も、広い意味ではナビゲーションと呼びうる。これを実施する際には、図5に示すように、情報提供設備74としての車載送信機204を車両に搭載しておき、入力部76としての車両情報受信部206を携帯受信機22に設けておく。両者を接続するための無線伝搬路としては、特定小電力、微弱電界、Bluetooth、FMラジオ等を用いる。処理部46は、車両情報受信部206における信号受信状況に応じて出力部50から車両接近警報を発する。
【0123】
最も単純な例は、車両情報受信部206における信号受信強度が所定水準を上回ったときに車両接近警報を発する、という例である。しかし、この例では、利用者102の注意を漠然と喚起することしか実現し得ない。より好ましい例では、車載送信機204が、車載ナビゲーションシステムから得られる情報、例えば車両の位置、移動速度、移動方向等に関する情報を送信し、処理部46が、これらの情報を、GPS受信機90から得られる利用者102の現在地、移動速度、移動方向等に関する情報(及び方向判別部72における判別の結果)と照合・結合させる。処理部46は、この動作の結果として、出力部50から、例えば「後方から車が来ます。距離は約50mです。速度は時速30kmです」とのメッセージを含む車両接近警報を発する。このようにすれば、利用者102に対し、具体的な数値情報を含む車両接近警報を発することができる。また、システム構成によっては、車車間通信用無線機を車載送信機204として用い、道路交通情報システム(ITS)との連携を図ることもできる。
【0124】
(7)ループアンテナの一例
先に示した図1や図6においては、ループアンテナ16を誘導点字ブロック12とは別体の部材として、描いている。これは、ループアンテナ16の基本的機能であるメッセージ提供エリア特定機能を説明するため、特にメッセージ提供エリア108を原理上はどのような形状にすることも可能であることを明示するためにすぎない。逆に言えば、ループアンテナ16を誘導点字ブロック12等、道路舗装の一部をなすブロック状の部材と一体化し、装置のコンパクト化、敷設作業の迅速容易化、保守性の向上等を図ることができる。
【0125】
図13及び図14に、ループアンテナ16が組み込まれたブロックであるIDブロック208の構成を示す。図13中、平板ブロック状の形状を有するブロック体210は、例えば、その露出面即ち敷設後に上側を向く面212に誘導点字が設けられたブロックである。そのようにすることでIDブロック208を誘導点字ブロック12としても使用可能になるが、誘導点字を備えていない表面平坦なブロックであってもよい。
【0126】
ブロック体210の周縁部には、例えばその側面に形成されている溝にはめ込む等の形態で、或いはブロック体210を形成するコンクリート内に一緒に埋め込む等の形態で、ループアンテナ16が組み込まれている。ブロック体210には、内部空洞又は下面切欠等の形態で、閉ざされた又は下に向かって開かれた収納室214が設けられており、ループアンテナ16の両端はこの収納室214の内部に引き込まれている。
【0127】
また、露出面212には、光線の照射に応じて電力を発生させる太陽電池216が配置されている。この太陽電池216にて発生した電力も、太陽電池216から収納室214に至る導線を介して収納室214内に送られている。太陽電池216の位置は、露出面212上の任意の位置にすることができるが、配線を短くするため、できるだけ収納室214の真上に近い方がよい。
【0128】
図14に示すように、収納室214内にはエリア指定信号送信機18が配置されている。太陽電池216からの電力は、エリア指定信号送信機18を駆動するための電力として用いられる。前述のように、送信部26内の駆動部28は電力消費の少ない回路構成であるから、太陽電池216から得られる電力が微弱であっても、十分ループアンテナ16を駆動できる。
【0129】
また、エリア指定信号送信機18にて必要とする電力に対する太陽電池216の出力の余剰分を蓄え不足分を補うため、収納室214には二次電池218も配置されている。但し、屋内展示品の無線案内等、実施時には安定した光量の光が天井灯から得られ、消灯時には直ちにID送信を中止して構わない用途では、二次電池218を省略できる。逆に、太陽電池216から安定した出力を期待できない環境等では、太陽電池216を省略する。また、周囲に利用可能な電力源がある場合には、太陽電池216や二次電池218に代え又はこれと共に、その電力源から電力を得るための回路や端子を設ける。
【0130】
この構成は、ループアンテナ16のみならずエリア指定信号送信機18やその電力源をも、誘導点字ブロック12等のブロック状舗装部品と一体化させているため、コンパクトな構成となっている。更に、誘導点字ブロック12を敷設する際の工程とほぼ同じ工程によってIDブロック208を道路に敷設することが可能であるため、工事に際するコスト及び作業時間がさほど増加しない。特に、ループアンテナ16を別体とした場合に比べると、ループアンテナ16を敷設するための個別の工程が不要である分、コスト及び作業時間が削減される。また、保守や交換の際にはIDブロック208を交換するだけでよいため、ループアンテナ16を別体とした場合に比べると、ループアンテナ16或いはエリア指定信号送信機18の掘り起こし等が不要になり、保守性の優れた装置でもある。
【0131】
なお、図示していないが、管理装置92と接続するために、有線又は無線の接続手段を設けるのが望ましい。IDブロック208の製造に当たっては、エリア指定信号送信機18、二次電池218等の収納後に収納室214の内部をコンクリートその他により封止してもよいし、保守等のため開口・空洞を残しておいてもよい。また、先に図7又は図8に示した原理による方向判別の精度が、IDブロック208の寸法が小さい方が高くなることからすれば、IDブロック208の寸法をできるだけ小さくする方が好ましい。反面、IDブロック208が小さすぎると敷設施工に際し手間が増える。IDブロック208の寸法は、敷設の手間、路面の設計等も考慮すると、既に往来で使用されている誘導点字ブロック12のそれと同程度のものにするのが望ましい。更に、相隣接する複数のIDブロック208に対して互いに異なるIDを付してもよいし、同じIDを付してもよい。同じIDを付した場合、それら相隣接するIDブロック208に係る複数のループアンテナ16を以て、合成された一つのメッセージ提供エリア108を規定できる。
【0132】
更に、図15に示すように、利用者102の到来・接近を検出するセンサ220を設けるのが望ましい。センサ220は例えば圧力センサであり、図示の如く露出面212又はその直下の比較的浅い部位に設けて、利用者102の踏力等を検出する。さもなくば、IDブロック208の下側にシート又はスプリングを敷き、利用者102等の体重によるIDブロック208の沈み込みを検出する。エリア指定信号送信機18は、この圧力をしきい値判定等に供し利用者102等の到来を検出する接近判別部222を有しており、接近判別部222によって到来が検出されるとそれを受けてID発生部24及び送信部26によるID送出を行わせることができる。それによって、エリア指定信号送信機18の動作頻度を抑え、消費電力の抑制と長寿命化に資することができる。また、センサ220として、圧力センサに代えて磁気センサ等を用い、利用者102自身又は利用者102が携帯している杖による地磁気若しくはバイアス磁界の擾乱又はその杖にて発した磁気を検出して、ID発生部24及び送信部26によるID送出を行わせることもできる。
【0133】
また、図16に示すように、エリア指定信号送信機18に間欠制御部224を設け、所定頻度で間欠的にエリア指定信号(ID)の送信が行われるよう、この間欠制御部224によりエリア指定信号送信機18を制御するのが、消費電力低減の上で望ましい。具体的には、間欠制御部224により指令される送信タイミング以外では送信部26等への電源供給を遮る等、様々な手段を使用できる。
【0134】
(8)変形例
更に、メッセージ提供エリア108を特定する手段として、ループアンテナ16以外の手段を用いることもできる。例えば、図17に示すように、現在地をアンテナ226を用いて無線送信する比較的小電力の送信部228、例えばFM放送機やビーコン送信機、超音波発信器、磁界発生器、赤外線発生器等を備えた装置を、エリア指定信号送信機18として用いてもよい。この場合に、エリア指定信号としての役割を果たすのは、アンテナ226を介して無線送信されメッセージ提供エリア108の代表位置を示す信号である。
【0135】
また、この例における携帯受信機22は、図18に示すように、ID受信部44に代えて位置受信部230を備えている。この位置受信部230は、エリア指定信号を受信する。処理部46は、このエリア指定信号により与えられるメッセージ提供エリア108の代表位置と、GPS受信機90による測位結果とから、携帯受信機22がメッセージ提供エリア108内に存するか否かに関する判定と、そのエリア指定信号の送信元たるエリア指定信号送信機18又はそれに対応するメッセージ提供エリア108を特定する処理とを、実行する。記憶部48上には、例えば、メッセージ提供エリア108の代表位置と、その位置近傍で出力すべき定文メッセージとを対応付ける情報が格納されており、処理部46は、この情報に基づき出力部50から適当な定文メッセージを出力させ、また、放送機38から受信した適時メッセージを出力させる。
【0136】
更に、エリア指定信号送信機18からエリア指定信号として送信する信号に、メッセージ提供エリア108の寸法、位置、形状等の情報を含ませてもよい。携帯受信機22側では、これを利用して、メッセージ出力可否を決めることができる。
【0137】
また、予め精度よく測定した位置情報をエリア指定信号送信機18から送信するようにしてもよいし、図17に示したように、エリア指定信号送信機18にGPS受信機232を設け、その測位結果を送信部228が無線送信するようにしてもよい。ここに、GPS受信機90及び232からの測位出力に含まれる測位誤差は、それらとGPS衛星との幾何学的位置関係によって、異なる傾向で現れることが知られている。また、一般にGPS受信機における衛星選択は既知の軌道暦等に従い行われているため、同時刻に同位置に存する複数のGPS受信機においては互いに同じ衛星組合せで測位が行われる可能性、ひいては同じ誤差傾向を有する可能性が高い。従って、GPS受信機232からの位置情報をエリア指定信号送信機18から送信することによって、GPS受信機90における測位誤差の一部がGPS受信機232におけるそれにより打ち消され、結果として携帯受信機22の処理部46におけるエリア判定精度が高まる。
【0138】
更に、放送機20のアンテナ38を、図19に示すように、路面等に埋設したループアンテナ234を以て置換することができる。図示しないが、赤外線や超音波での放送も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 システムの設置イメージを示す一部切欠斜視図である。
【図2】 エリア指定信号送信機の一例構成を示すブロック図である。
【図3】 放送機の一例構成を示すブロック図である。
【図4】 携帯受信機の一例構成を示すブロック図である。
【図5】 携帯受信機と情報提供設備との関係を示すブロック図である。
【図6】 街路におけるシステムの設置例とネットワーク構成を示すブロック図である。
【図7】 方向判別原理を示す斜視図である。
【図8】 拡張された方向判別原理を示す斜視図である。
【図9】 メッセージの選択及び出力の流れを示す概念図である。
【図10】 方向判別を伴うメッセージの選択及び出力の流れを示す概念図である。
【図11】 方向判別を伴うメッセージの選択及び出力の流れを示す概念図である。
【図12】 ID非限定のメッセージ伝達の流れを示す概念図である。
【図13】 IDブロックの概略構造を示す斜視図である。
【図14】 IDブロックの概略構成を示すブロック図である。
【図15】 センサを設けたIDブロックの概略構成を示すブロック図である。
【図16】 間欠制御部を設けたIDブロックの概略構成を示すブロック図である。
【図17】 エリア指定信号送信機の他の一例構成を示すブロック図である。
【図18】 携帯受信機の他の一例構成を示すブロック図である。
【図19】 放送機の他の一例構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 横断歩道、12 誘導点字ブロック、14 信号機、16,234 ループアンテナ、18 エリア指定信号送信機、20 放送機、22 携帯受信機、24 ID発生部、26,36,228 送信部、34,48 記憶部、40制御部、42 放送受信部、44 ID受信部、46 処理部、50 出力部、56 ID検出部、58 スケルチ/ミュート制御部、62 メッセージ選択部、72 方向判別部、74 情報提供設備、76 入力部、90,232 GPS受信機、92 管理装置、100 放送エリア、102 利用者、104,106 テーブル、108 メッセージ提供エリア、208 IDブロック、214 収納室、216 太陽電池、218 二次電池、220 センサ、222接近判別部、224 間欠制御部、230 位置受信部。

Claims (30)

  1. メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を無線送信するエリア指定信号送信機と、
    その放送エリアが1個又は複数個のメッセージ提供エリアをカバーするよう設けられ、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを送信する放送機と、
    利用者により携帯され、受信した適時メッセージを利用者に提供する携帯受信機であって、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は受信した適時メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しない携帯受信機とを、
    備え、
    前記エリア指定信号送信機は、自身のエリア指定信号を発生させるエリア指定信号発生部と、ループアンテナと、発生したエリア指定信号を上記ループアンテナにより送信する送信部と、を有し、ループアンテナの位置、形状及び寸法によってメッセージ提供エリアの位置、形状及び寸法を規定することを特徴とする無線案内システム。
  2. 請求項1記載の無線案内システムにおいて、
    エリア指定信号送信機又は放送機を、案内対象となる地域内に複数個設け、
    これら複数個のエリア指定信号送信機又は放送機を管理装置に接続し、
    管理装置によってエリア指定信号又は適時メッセージの内容又はその送信タイミングを制御することを特徴とする無線案内システム。
  3. 請求項1又は2記載の無線案内システムにおいて、
    携帯受信機が、利用者に提供すべきメッセージのうち状況変化に応じて変化しない部分である定文メッセージをその内部に記憶しており、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は、適時メッセージを受信している場合はそれと共に、受信していない場合は単独で、記憶している定文メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しないことを特徴とする無線案内システム。
  4. 請求項3記載の無線案内システムにおいて、
    メッセージ提供エリアを、案内対象となる地域内に複数個設け、
    エリア指定信号送信機は、メッセージ提供エリア毎に異なるIDをエリア指定信号の少なくとも一部として送信し、
    携帯受信機が、予め記憶しているIDと定文メッセージとの対応関係に従い記憶している複数の定文メッセージの中からいずれかを選択して、利用者に提供することを特徴とする無線案内システム。
  5. 請求項4記載の無線案内システムにおいて、
    放送機が、その放送エリアに包含されるメッセージ提供エリアに係る適時メッセージをそのメッセージ提供エリアに係るIDと共に送信し、
    携帯受信機が、受信した又は受信しようとしている適時メッセージの中から、予め記憶しているIDに対応するIDを有するものを選択して、利用者に提供することを特徴とする無線案内システム。
  6. 請求項4又は5記載の無線案内システムにおいて、
    携帯受信機が、IDの受信履歴に基づき自身の移動方向を検出し、その移動方向に応じた定文メッセージを利用者に提供することを特徴とする無線案内システム。
  7. 請求項4乃至6のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    放送機が、携帯受信機が採りうる移動方向毎に設定した適時メッセージを送信し、
    携帯受信機が、IDの受信履歴に基づき検出した自身の移動方向に基づき、放送機からの適時メッセージのうち検出した移動方向に応じた適時メッセージを利用者に提供することを特徴とする無線案内システム。
  8. 請求項4乃至6のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    放送機が、携帯受信機が採りうる各移動方向についての適時メッセージを送信し、
    携帯受信機が、IDの受信履歴に基づき検出した自身の移動方向を示す定文メッセージと、受信した全移動方向についての適時メッセージとを、利用者に提供することを特徴とする無線案内システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    エリア指定信号がヘッダを含んでおり、
    携帯受信機が、同一ヘッダを有するエリア指定信号を複数回連続して受信したとき、そのうち最低1回を除き無視することを特徴とする無線案内システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    携帯受信機が、メッセージ提供エリア外においては放送機から受信した適時メッセージに係る信号をスケルチ又はミュートすることを特徴とする無線案内システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    携帯受信機が、振動、音声、文字若しくは映像又は無線発呼の形態により、又はその組合せの形態により、適時メッセージ又は適時メッセージ及び定文メッセージを出力することを特徴とする無線案内システム。
  12. 請求項1乃至11のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    メッセージ提供エリア、これを含む地域の状況若しくは地図、並びに各メッセージ提供エリアにて提供すべき定文メッセージのうち、少なくともいずれかを、携帯受信機に対し供給する情報提供設備を備えることを特徴とする無線案内システム。
  13. 請求項12記載の無線案内システムにおいて、
    情報提供設備として、無線により携帯受信機に接続できる設備を有し、
    携帯受信機が、当該設備から非常時向けの情報を受信したときその情報を利用者に提供することを特徴とする無線案内システム。
  14. 請求項1乃至13のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    携帯受信機が、利用者の現在地を検出しそれを予定経路と照合した結果を利用者に通知することを特徴とする無線案内システム。
  15. 請求項14記載の無線案内システムにおいて、
    エリア指定信号送信機が、その所在地を示す信号を無線送信し、
    携帯受信機が、この信号に基づき、検出した現在地又はそれと予定経路との照合の結果をリセット又は補正することを特徴とする無線案内システム。
  16. 請求項1乃至15のいずれか記載の無線案内システムにおいて、
    放送機又は情報提供設備が、照明ポールを含む既設置の部材に併設されたことを特徴とする無線案内システム。
  17. 利用者により携帯される携帯受信機に対して、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを放送波により提供する一方で、利用者にメッセージを提供すべきエリアであるメッセージ提供エリアを、メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を発生させるエリア指定信号発生部と、ループアンテナと、発生したエリア指定信号を上記ループアンテナにより送信する送信部と、を有し、ループアンテナの位置、形状及び寸法によってメッセージ提供エリアの位置、形状及び寸法を規定するエリア指定信号送信機から無線により指令し、
    指令されたメッセージ提供エリア内に入っていることを検出した携帯受信機が、受信した放送波により搬送されてきた適時メッセージを含むメッセージを、利用者に提供することを特徴とする無線案内方法。
  18. メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を無線送信するエリア指定信号送信機と、
    その放送エリアが1個又は複数個のメッセージ提供エリアをカバーするよう設けられ、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを送信する放送機と、
    利用者により携帯され、受信した適時メッセージを利用者に提供する携帯受信機であって、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は受信した適時メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しない携帯受信機とを、
    有する無線案内システムに基づき構築された視覚障害者支援システムであって、
    メッセージ提供エリアを、誘導点字ブロックの配列に沿って規定し、
    利用者又はその関係者に対するメッセージの提供を、携帯受信機からの振動若しくは音声による出力又は移動通信システムを介した発呼により行うことを特徴とする視覚障害者支援システム。
  19. 請求項1乃至16のいずれか記載の無線案内システムに基づき構築された独歩支援システムであって、
    メッセージ提供エリアを、街路又は通路に沿ってかつ複数個に区分して設け、
    少なくとも信号前を含むその通行の可否に関する情報を受け取るべき個所又はエリアについては、適時メッセージの提供を可能にすべく放送エリアを設定したことを特徴とする独歩支援システム。
  20. 請求項1乃至16のいずれか記載の無線案内システムに基づき構築された交通機関利用支援システムであって、
    メッセージ提供エリアを、駅、バス停留所、タクシー乗場を含む公共交通機関の利用設備に設けたことを特徴とする交通機関利用支援システム。
  21. 請求項1乃至16のいずれか記載の無線案内システムに基づき構築された鑑賞支援システムであって、
    メッセージ提供エリアを、博物館内の展示品の面前を含む鑑賞対象物の付近に設けたことを特徴とする鑑賞支援システム。
  22. 請求項1乃至16のいずれか記載の無線案内システムに基づき構築された観光案内システムであって、
    メッセージ提供エリアを、観光案内板、偶像、建造物、展望個所を含む観光に際して暫時停留観望する地点に設けたことを特徴とする観光案内システム。
  23. 請求項1乃至16のいずれか記載の無線案内システムに基づき構築された車両接近警報システムであって、
    携帯受信機には車両情報受信部を、道路上を走行する車両には車載送信機をそれぞれ搭載しておき、
    車載送信機は、搭載先車両の存在を示す情報を無線送信し、
    車両情報受信部は、車載送信機からの信号を受信し、
    携帯受信機においては、この信号に基づきその携帯受信機を携帯している利用者に対し車両の接近状況に関する情報を提供することを特徴とする車両接近警報システム。
  24. 請求項23記載の車両接近警報システムにおいて、
    車載送信機が、その位置、移動速度、移動方向を含む車両挙動を示す情報を送信する一方で、
    携帯受信機が、その現在地、移動速度、移動方向を含む利用者挙動を検出し、車載送信機から受信した信号によって与えられる車両挙動と検出した利用者挙動とに基づき、車両に対する利用者の距離、相対速度、相対方向に関する数値を含む情報を、利用者に提供する車両接近警報システム。
  25. メッセージ提供エリアを指定するためのエリア指定信号を無線送信するエリア指定信号送信機と、
    その放送エリアが1個又は複数個のメッセージ提供エリアをカバーするよう設けられ、利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを送信する放送機と、
    利用者により携帯され、受信した適時メッセージを利用者に提供する携帯受信機であって、受信したエリア指定信号から見て現在地がメッセージ提供エリア内である場合は受信した適時メッセージの提供を実行しそうでない場合には実行しない携帯受信機とを、
    有する無線案内システムにおいて用いられるエリア指定信号送信機であって、
    自身に固有のIDを発生させるID発生部と、
    発生したIDをエリア指定信号の少なくとも一部としてループアンテナにより送信する送信部と、
    上記ループアンテナとを備え、
    ループアンテナの位置、形状及び寸法によってメッセージ提供エリアの位置、形状及び寸法を規定することを特徴とするエリア指定信号送信機。
  26. 請求項25記載のエリア指定信号送信機において、
    道路舗装の一部を構成するブロック体を備え、
    このブロック体の周縁部にはループアンテナを配置し、
    当該ブロック体の内部にはID発生部及び送信部を収納したことを特徴とするエリア指定信号送信機。
  27. 請求項26記載のエリア指定信号送信機において、
    ブロック体の外気に露出する面に設けられた太陽電池又はブロック体の内部に収納された電池を備え、
    これら太陽電池又は電池により、その電源電力をまかなうことを特徴とするエリア指定信号送信機。
  28. 請求項26又は27記載のエリア指定信号送信機において、
    利用者の到来又は接近を検出するセンサを備え、
    このセンサにより利用者の到来又は接近が検出されたときのみエリア指定信号の送信を実行することを特徴とするエリア指定信号送信機。
  29. 請求項26乃至28のいずれか記載のエリア指定信号送信機において、
    エリア指定信号の送信を間欠的に実行することを特徴とするエリア指定信号送信機。
  30. 請求項1乃至16のいずれか記載の無線案内システムにおいて用いられる携帯受信機であって、
    メッセージ提供エリアを指定するエリア指定信号を受信する手段と、
    利用者に提供すべきメッセージのうち少なくとも状況変化に応じて変化する部分である適時メッセージを放送波から受信及び抽出する手段と、
    携帯受信機の現在地がメッセージ提供エリア内であるか否かを判定する手段と、
    メッセージ提供エリア内である場合に受信及び抽出した適時メッセージを含むメッセージを利用者に提供する手段と、
    を備えることを特徴とする携帯受信機。
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