JP3753335B2 - 化粧目地を有する建築用板材 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、断面形状がアール形状で長手方向に直線性を有さない化粧目地を有し、施工後の仕上がり外観の優れた建築用板材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築物の内外装仕上げに用いられる建築用板材において、デザイン上のアクセントとして板材表面に化粧目地を設けたものが一般的に用いられている。
【0003】
また通常、これらの板材は両側辺に合い決り等の実加工を施しており、板材同志を接合した際には接合部分が前記化粧目地と同等の目地形状になるように予め加工されており、接合部分ができるだけ目立たないように工夫されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの化粧目地はカッターやルーターを使用してシャープな溝形状に加工するため、板材の寸法誤差や取付け位置の誤差を生じた場合には、図5に示すように縦目地を中心にして左右の板材の目地同志がズレて目立ちやすい。
【0005】
また、雌雄実部を設ける加工については、予め押出し成形や型板を用いたプレス成形では精度が悪くシャープな溝形状が得られないため、例えば図6に示すような方法で雌実の立上り部をカッターで加工している。しかし、この方法によれば板材の厚みのバラツキがあったり、反り等による加工中の板の浮き上がりがあると立上り部の寸法に狂いが生じる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、長手方向のみに連続する化粧目地を有し、短尺方向には化粧目地を有さない建築用板材において、該化粧目地は断面形状がアール形状であるとともに長手方向に直線性を有さず、かつ該建築用板材の両側辺にあって長手方向に連続する雌雄実部を有し、雌雄実部は施工状態で別の建築用板材のそれぞれ嵌合する雌雄実部と接合した状態で前記化粧目地と略同形状になるように、該建築用板材において化粧目地および雄実立上り部、雌実立上り部を予めアール形状でかつ長手方向に直線性を有さないように、プレス成形によって形成することによって、目地が目立たず施工後の仕上がり外観の優れた建築用板材が得られた。
【0007】
【作用】
化粧目地としての凹溝の断面形状をアール形状とすることによって、表面上に化粧目地のラインが明確に現れないので、縦目地の接合部分において左右の板材の化粧目地が相互に位置が多少ずれていても目立ち難い。また、化粧目地は長手方向に直線性を有さないため、すなわち、最初から縦目地位置で左右の目地を通す必要がないため、前記アール形状と同様に縦目地で多少の目地ずれが生じても目立ち難い。
【0008】
さらに、プレス成形によって雌雄実部の立上り部を予め化粧目地と同様のアール形状で長手方向に直線性を有さないものに形成しておくことによって、実部も化粧目地と同様に目地ずれが生じても目立ち難い。
【0009】
また、立上り部を予め成形してカッター等で後加工しないので立上り部の寸法に狂いが生じることもなく、板材の幅寸法の調整の際に板材の雌実端部を垂直方向にのみ切断すれば良く、設備も簡易であり加工手間も減少し、しかも、板材に厚みムラがあった場合に立上り部の寸法に多少の狂いが生じたとしても、アール形状で長手方向に直線性を有さないものであるから、目地が目立たず施工後の仕上がり外観の優れた建築用板材を製造することができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。図1は本発明に係る建築用板材(1)の断面図である。本発明は乾式プレス成形によって化粧目地(2)、天然石調の凹凸模様の形成された表面部(3)、雌実(4)、雌実立上り部(5)、雄実(6)、雄実立上り部(7)、雄実段部(8)を型板を用いて乾式プレス成形によって一体成形した硬質木片セメント板であり、その後、幅寸法の調整を行うとともに雌実嵌合部(9)、雄実嵌合部(10)をカッターで形成したものである。なお、材質等は特に限定されることはなく、例えば、セメント珪酸カルシウム板、ロックウール板等を用いることもできる。
【0011】
図2は板材の接合部(雌雄実部)を現した施工例の断面図である。化粧目地(2)と接合部(11)は同形状であって接合部分が目立たないようになっている。
【0012】
図3は縦目地部分を現した施工例の正面図である。縦目地(12)を中心にして左右に張られた板材の化粧目地(2)と接合部(11)の目地は、断面形状がアール形状であるとともに長手方向に直線性を有しないため、図に示すように多少ズレが生じていてもズレが目立たない。
【0013】
なお、図5に従来例の縦目地部分を現した施工例の正面図を示す。これはシャープな溝形状でかつ長手方向に直線性を示す化粧目地を有しているので、縦目地(62)を中心にして左右に張られた板材の化粧目地(52)と接合部(61)の目地がズレている場合は、そのズレが顕著に目立つ。
【0014】
ついで、本発明の雌実部の加工方法について図4に示す。(イ)は表面模様と溝を一体でプレス成形した直後の本物品である。(ロ)は本物品の幅方向の寸法を調整するため鋸またはカッターで切断したものである。(ハ)は本物品の雌実部の加工をカッターを用いて行った完成品である。
【0015】
ここで、化粧目地および雌実立上り部はどちらもプレス成形で形成しているので常に同形状であるため、従来のように板の厚みムラや反り等が生じても継ぎ目が目立ち難い。
【0016】
一方、図6は従来例の雌実部の加工方法について示したものである。(イ)は表面のエンボスおよび化粧目地をプレス成形した従来品である。(ロ)は雌実立上り部をカッターで切削したものである。(ハ)は幅方向の寸法調整および雌実部の加工をカッターを用いて行った完成品である。
【0017】
ここで、化粧目地はプレス成形で雌実立上り部はカッターで切削し別々に形成しているので、板の厚みムラや反り等によって必ずしも化粧目地と実部が同一形状に形成されるとは限らないので、継ぎ目が目立ちやすくなる。
【0018】
また、図7は化粧目地を断面形状がアール形状に成形することによって、縦目地部分でのズレを目立たなくしようとしているのであるが、雌実立上り部をカッターで切削する従来例では化粧目地と実部が同一形状にならず、かえって継ぎ目が目立ちやすくなるという欠点がある。
【0019】
【発明の効果】
以上述べたように、板材表面に化粧目地として、断面形状がアール形状であるとともに長手方向に直線性を有しない化粧目地を設け、雌雄実部を前記化粧目地と略同形状になるように、建築用板材において化粧目地および雄実、雌実の立上り部を予めアール形状でかつ長手方向に直線性を有さないようにプレス成形によって形成しておくことによって、目地の目立たない施工後の仕上がり外観の優れた建築用板材が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る建築用板材の断面図
【図2】 本発明に係る建築用板材の接合部を現した施工例を示す拡大断面図
【図3】 本発明に係る建築用板材の縦目地部分を現した施工例を示す正面図
【図4】 本発明に係る建築用板材の雌実部の加工方法の一例を示す拡大断面図
【図5】 従来例に係る建築用板材の縦目地部分を現した施工例を示す正面図
【図6】 従来例に係る建築用板材の雌実部の加工方法の一例を示す拡大断面図
【図7】従来例に係る建築用板材の雌実部と化粧目地を表す拡大断面図
【符号の説明】
化粧目地(2)、(52)
表面部(3)、(53)
雌実立上り部(5)、(55)
雄実立上り部(7)
雄実段部(8)
雌実嵌合部(9)
雄実嵌合部(10)
接合部(11)、(61)
縦目地(12)、(62)
Claims (1)
- 長手方向のみに連続する化粧目地を有し、短尺方向には化粧目地を有さない建築用板材において、該化粧目地は断面形状がアール形状であるとともに長手方向に直線性を有さず、かつ該建築用板材の両側辺にあって長手方向に連続する雌雄実部を有し、雌雄実部は施工状態で別の建築用板材のそれぞれ嵌合する雌雄実部と接合した状態で前記化粧目地と略同形状になるように、該建築用板材において化粧目地および雄実立上り部、雌実立上り部を予めアール形状でかつ長手方向に直線性を有さないように、プレス成形によって形成することを特徴とする化粧目地を有する建築用板材。
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