JP3753095B2 - カッター駆動機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタに搭載されて記録媒体を横断する方向に移動して当該記録媒体を切断するオートカッターの駆動機構に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、インクジェットヘッドなどの印字ヘッドが搭載されたヘッドキャリッジの往復移動を利用することにより、専用の駆動源を必要とすることなく、カッター刃が搭載されたカッターキャリッジを移動させるように構成されたカッター駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドやサーマルヘッドなどが搭載されたプリンタとしては、印刷後の記録媒体を所定の長さに切断するためのオートカッターが搭載されたものが知られている。オートカッターは、記録媒体の排出路の下側位置において固定刃が記録媒体の幅方向に所定長さに亘って取り付けられ、その上側には円盤状のカッター刃が固定刃に沿って移動可能に取り付けられた構成となっている。
【0003】
カッター刃を専用の動力源からの動力を用いて移動させるようにすると、動力源およびその動力伝達機構が必要となるので、小型化、コンパクト化および低コスト化の要求の高いインクジェットプリンタなどには不向きである。
【0004】
そこで、印字ヘッドが搭載されたヘッドキャリッジを記録媒体の幅方向に往復移動させて印刷を行うシリアル型のプリンタにおいては、ヘッドキャリッジの往復移動を利用して、カッター刃が搭載されたカッターキャリッジを往復移動させることが考えられる。このようにすれば、オートカッター専用の動力源、その駆動力伝達機構を省略できるので好ましい。
【0005】
ヘッドキャリッジの往復移動を利用してカッターキャリッジを往復移動させるカッター駆動機構としては、特開平6−234251号公報に開示されたものが知られている。この公開公報に開示のカッター駆動機構では、カッターキャリッジに板ばね製のピックアップアームを取り付け、プリンタキャリッジ(ヘッドキャリッジ)にピックアップアームに係合可能なピックアップフックを取り付け、これらの形状を適切に設定することにより、プリンタキャリッジの動きに応じて、カッターキャリッジを選択的にプリンタキャリッジに連結した状態および連結が解除された非連結状態にできるようにしている。
【0006】
すなわち、プリンタキャリッジを、そのホームポジションから印刷領域に向かう方向あるいはその逆方向に向けて一方向に移動させる場合には、プリンタキャリッジ側のピックアップフックはカッターキャリッジ側のピックアップアームを乗り越えて移動するので双方の間には連結状態が形成されない。しかるに、プリンタキャリッジをホームポジションに向けて移動させた後に逆方向に移動させると、ピックアップアームにピックアップフックが掛止した状態(連結状態)になり、カッターキャリッジを移動させて記録媒体を切断することが可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のカッター駆動機構では、カッターキャリッジ側のピックアップアームが板ばねから形成されており、その弾性変形によって、プリンタキャリッジ側のピックアップフックを乗り越えて移動し、また、上記のようにプリンタキャリッジの駆動形態を制御することによりピックアップフックに掛止する。従って、板ばねからなるピックアップアームはプリンタキャリッジの移動をカッターキャリッジに伝達する動力伝達部材として機能するので、カッターキャリッジに搭載されているカッター刃により記録媒体が切断されている間においては切断時の負荷がそのままピックアップアームに伝達される。
【0008】
このように、ピックアップアームは、連結状態では掛止状態が解除されることなく、しかも負荷に耐えられるように充分な強度および剛性を備えたものとされている。このため、プリンタキャリッジの駆動力が大きくないと、ピックアップアームが弾性変形しながらピックアップフックを乗り越える際に作用する負荷に耐えながら、円滑にプリンタキャリッジを移動させることができない。
【0009】
従って、従来におけるプリンタキャリッジの移動を利用したカッターキャリッジの駆動機構は、大型の駆動源によりプリンタキャリッジが駆動される大型のプリンタの場合に適した大型で高価なものである。このために、小型・コンパクト化および低コスト化の要求の高い小型プリンタの場合には、小型の駆動源しか搭載されていないので、大型でコストの高い従来のカッター駆動機構を搭載することが困難である。
【0010】
本発明の課題は、この点に鑑みて、小型で低コストのシリアル型プリンタに搭載するのに適した、ヘッドキャリッジの移動を利用してカッターキャリッジを移動させるカッター駆動機構を提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、印字ヘッドが搭載されたヘッドキャリッジにより、カッター刃が搭載されたカッターキャリッジを記録媒体を横切る方向に移動させるためのカーター駆動機構において、
前記カッターキャリッジおよび前記ヘッドキャリッジのうちの一方に取り付けた第1係合部および他方に取り付けた第2係合部を有し、
前記第1係合部は、前記第2係合部との連結状態および非連結状態を形成するための係合レバーと、この係合レバーを前記第2係合部の相対移動軌跡上に位置する初期位置および当該相対移動軌跡から外れた位置の間を移動可能な状態で支持している支持部と、前記係合レバーを前記初期位置に戻すための弾性力を当該係合レバーに与えている弾性部材とを備えていることを特徴としている。
【0012】
本発明のカッター駆動機構では、移動可能に支持されている係合レバーを用いてヘッドキャリッジとカッターキャリッジの連結状態を形成し、この係合レバーとは別の弾性部材を用いて、係合レバーを初期位置に復帰させるようにしている。従って、係合レバーには、カッターキャリッジの負荷に充分耐えるような強度、剛性を持たせ、弾性部材には係合レバーを初期位置に復帰させるために要する最低の弾性特性を持たせることができる。この結果、確実な連結状態を形成できる。また、非連結状態においては係合レバーを第2係合部から退避させる際に作用する負荷が小さいので、ヘッドキャリッジ駆動源として小型の駆動源を備えた小型プリンタであっても、ヘッドキャリッジを円滑に往復移動させることができる。
【0013】
ここで、前記支持部は、前記係合レバーを直交する第1軸線および第2軸線回りに回転可能な状態で支持している構成とすることができる。この場合には、前記弾性部材は、前記係合レバーを前記第1軸線回りおよび前記第2軸線回りの各初期位置に戻すための弾性力を当該係合レバーに与える構成のものとされる。
【0014】
また、前記係合レバーは、前記第2軸線回りに前記初期位置から所定量だけ回転した位置において、第1方向に相対移動する前記第2係合部に掛止可能とすれば、係合レバーを選択的に第2係合部に対して連結状態および非連結状態にできる。よって、第1方向に移動するヘッドキャリッジによって、選択的にカッターキャリッジを駆動して、記録媒体の切断を行うことができる。
【0015】
この場合、第1方向に移動して記録媒体を切断した後のカッターキャリッジを再び第2方向に移動してその待機位置に戻すためには、前記第1係合部は、更に、前記第1方向とは反対方向である第2方向に相対移動する前記第2係合部に掛止可能な掛止部を備えた構成のものとすればよい。
【0016】
さらに、前記係合レバーは、前記支持部によって支持されている位置よりも前記第1方向に離れた部位において、前記第1方向へ相対移動する前記第2係合部により、前記初期位置から第1軸線を中心とする方向に押される第1当接部と、前記第2方向へ相対移動する前記第2係合部により、前記初期位置から前記第2軸線を中心とする方向に押される第2当接部と、前記第1方向に相対移動する前記第2係合部に対して、前記第2軸線回りの所定位置にある場合にのみ掛止可能なフックと、前記第2係合部が前記第2方向に相対移動して前記第2当接部を通過した後に前記フックを前記第2係合部に掛止可能な位置に保持する保持部とを備えた構成のものとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したカッター駆動機構の一例を説明する。
【0018】
図1は本例のカッター駆動機構が搭載されているシリアル型のインクジェットプリンタにおける主要部分を示す斜視図である。インクジェットプリンタ1は、装置フレーム2に各構成部品が搭載され、不図示のケースによって覆われた構成となっている。図においては、装置フレーム2に搭載されたキャリッジモータ3と、このモータ3によって駆動されるヘッドキャリッジ4と、オートカッター5が表示されている。ヘッドキャリジ4は、その下面にインクジェットヘッド(図示せず)が搭載されており、プリンタ幅方向に架け掛け渡したキャリッジガイド軸6に沿って往復移動可能となっている。このヘッドキャリッジ4の直下にはプラテン7が水平に配置されており、この上面に沿って搬送される記録紙に対してインクジェットヘッドにより印刷が施される。印刷後の記録紙はプリンタ前側の記録紙排出口8からプリンタ外部に排出される。
【0019】
記録紙排出部8に配置されているオートカッター5は、排出される記録紙を所定の長さ位置で切断するためのものであり、下側に配置されたプリンタ幅方向に延びている固定刃11と、カッターキャリッジ12に搭載された円盤状のカッター刃13(図3参照)とを備えている。カッターキャリッジ12は、ヘッドキャリッジ4におけるプリンタ前面側の前端面4aに対向配置され、ガイド軸14に沿ってプリンタ幅方向に往復移動可能に支持されている。このカッターキャリッジ12は、後述のように、ヘッドキャリッジ4の移動形態に応じて、選択的に、当該ヘッドキャリッジ4に対して連結状態および非連結状態に切り替わる。
【0020】
連結状態が形成されると、ヘッドキャリッジ4によってカッターキャリッジ12が図に示すプリンタ幅方向の端の待機位置12Aから矢印Aで示す第1方向に移動して、そこに搭載されているカッター刃13によって記録紙が切断される。また、第1方向Aに移動してプリンタ幅方向の他端まで移動したカッターキャリッジ12は、矢印Bで示す第2方向に移動するヘッドキャリッジ4によって当該第2方向Bに移動して、その待機位置に戻るようになっている。さらに、印刷動作状態などにおいては、カッターキャリッジ12はヘッドキャリッジ4に対して非連結状態に保持される。
【0021】
図2はヘッドキャリッジ4をプリンタ前側から見た状態で示す斜視図であり、図3はカッターキャリッジ12をヘッドキャリッジ4の側(すなわち、プリンタ後側)から見た状態で示す斜視図である。これらの図を参照して、ヘッドキャリッジ4によってカッターキャリッジ12を移動させるためのカッター駆動機構を説明する。
【0022】
まず、ヘッドキャリッジ4は、プラスチック成形品からなるヘッドキャリッジ本体4bを備え、このヘッドキャリッジ本体4bのプリンタ前側の前端面4aにおいて、プリンタ幅方向の第2方向B側の端に、カッターキャリッジ12の側に連結可能なヘッド側係合部30(第2係合部)が形成されている。
【0023】
カッターキャリッジ12もプラスチック成形品からなるカッターキャリッジ本体21を備え、このカッターキャリッジ本体21の上端部分にはプリンタ幅方向に延びるガイド穴22、33が形成され、これらの穴にはカッターガイド軸14(図1参照)が通される。また、カッターキャリッジ本体21には円盤状のカッター刃13がブレードホルダ24によって回転自在の状態で取り付けられ、その略上半部分がブレードカバー25によって覆われている。このカッターキャリッジ本体21におけるヘッドキャリッジ4に面している側において、上下方向の中程に位置には、ヘッド側係合部30に連結可能なカッター側係合部40(第1係合部)が取り付けられている。
【0024】
これらヘッド側係合部30およびカッター側係合部40は、ヘッドキャリッジ4の移動形態に応じて、選択的に、連結状態および非連結状態に切り替わるようになっている。
【0025】
カッター側係合部40は、連結状態および非連結状態を形成するための係合レバー41と、この係合レバー41を移動可能に支持しているにカッターキャリッジ本体21に形成したしている支持部42と、係合レバー41を初期位置に戻すための弾性力を当該係合レバー41に与えている弾性部材である板ばね43とを備えている。また、カッターキャリッジ本体21におけるプリンタ幅方向の第1方向Aの端部に形成された掛止用突起44を備えており、この掛止用突起44は、ヘッド側係合部30の第2方向Bへの移動軌跡上に位置するように、ヘッド側係合部30の側に所定量突出している。
【0026】
本例の係合レバー41は、第1方向Aに移動するヘッドキャリッジ4のヘッド側係合部30に対する連結熱状態および非連結状態を形成するためのものである。これに対して、掛止用突起44は、第2方向Bに移動するヘッド側係合部30に掛止して、カッターキャリッジ12をその待機位置12A(図1参照)に戻すためのものである。また、支持部42は、係合レバー41をヘッド側係合部30の移動軌跡上から退避させるために、当該係合レバー41の一端部41aをプリンタ上下方向に延びる第1軸線Vおよびプリンタ前後方向に水平に延びる第2軸線H回りに回転可能な状態で支持している。従って、板ばね43は、係合レバー41を第1軸線V回りおよび第2軸線H回りの初期位置に戻すための弾性力を各方向から当該係合レバー41に与えるように構成されている。
【0027】
図4は係合レバー41を示す斜視図であり、図5はその上面図、裏面図および断面図である。この図も参照して説明すると、係合レバー41は、プリンタ幅方向に向けてほぼ水平に延びるプラスチック成形品などからなる部品であり、その第2方向B側の端部41aには第1軸線Vの方向に延びる軸孔51が形成されている。この軸孔51は、その内周面が、上下方向の中程部分が円形内周面部分52とされ、その上下の部分がプリンタ幅方向に長い長円形内周面53、54とされている。カッターキャリッジ本体21の側には、第1軸線Vの方向に沿って下方に延びる支持部42を構成している支軸42aが形成されている。この支軸42aは軸孔51の円形内周面部分52の内径寸法よりも僅かに小さな外径寸法の円柱形状をしている。従って、係合レバー41は、この支軸42aを中心として、第1軸線V回りに水平方向に回転可能であると共に、第2軸線Hの回りに所定角度範囲に亘り上下方向に回転可能である。
【0028】
係合レバー41の他端部には、そのヘッドキャリッジ4の側の側面61が所定量だけヘッドキャリッジ側に突出した突出部分62が形成されている。この突出部分62は、側面61の端部上側部分から細い幅で突出している上側部分63と、この上側部分63の先端から鋭角で下方に向かうに連れて第2方向Bに傾斜している一定幅の傾斜部分64を備えている。この上側部分63の側面63aと側面61との間には、第1方向Aに向かうに連れてヘッドキャリッジ4の側に突出している傾斜側面65が形成されている。また、傾斜部分64は、その第1方向Aおよび第2方向Bの端がそれぞれ同一方向に傾斜した先端傾斜面64aおよび裏面傾斜面64bによって規定されている。さらに、この裏面傾斜面64bと、上側部分63の水平な下面部分63bとよって、鋭角なフック66が規定されている。
【0029】
ここで、傾斜側面65(第1当接部)は、第1方向Aへ移動するヘッド側係合部30により第1軸線Vを中心として、初期位置からヘッドキャリッジ4に対して遠ざかる方向に押される面である。また、先端傾斜面64a(第2当接触部)は、第2方向Bへ移動するヘッド側係合部30により第2軸線Hを中心として、初期位置から上側に押される面である。さらに、フック66は、その上下方向の初期位置よりも一段上側に位置している状態において、第1方向Aに移動するヘッド側係合部30に掛止可能である。さらにまた、ヘッドキャリッジ側に突出している突出部分62の下面部分63b(保持部)は、フック66をヘッド側係合部30に掛止可能な高さ位置に保持するための部分である。
【0030】
一方、ヘッド側係合部30は、係合レバー41におけるヘッドキャリジ側の側面61の近接位置まで突出しており、図2に示すように、その上端部分には、第1方向Aに向けて鋭角に突出したフック掛止部31が形成されている。このフック掛止部31はフック66と相補的な形状をしている。このフック掛止部31の上端面32はカッターキャリッジ12の側に向けて幅広となった形状をしており、この上端面32の第2方向Bの側の縁からは下方に傾斜した傾斜面33となっている。
【0031】
ここで、ヘッド側係合部30におけるフック掛止部31のヘッドキャリッジ側の角34は、係合レバー41の傾斜側面65を水平方向に押すための部分として機能する。また、傾斜面33は、係合レバー41の先端傾斜面64aを上方に押すための部分として機能する。さらに、上端面32は、係合レバー41の上側部分63の下面63bを支持して、当該係合レバー41のフック66がフック掛止部31に掛止可能な位置に保持するための部分として機能する。
【0032】
次に、図6は、第1軸線Vおよび第2軸線Vを中心として回転可能に支持されている係合レバー41に弾性力を付与している板ばね43の平面図、側面図および端面図である。図3および図6を参照して説明すると、本例の板ばね43は、底板部分71と、この底板部分71におけるヘッドキャリッジ側の側縁から上方に直角に折れ曲がって延びている一定高さの側板部分72と、底板部分71における第1方向Aの縁端から上方に直角に折れ曲がって延びている一定高さの補強用端板部分73を備えている。底板部分71は、補強用端板部分73から他方の端に向けて一定の長さの広幅部分74が形成されて、この先は、側板部分72の側に位置している分岐部分75と、反対側に位置している分岐部分76に分かれている。狭い幅の分岐部分76は、カッターキャリッジ12に形成された板ばね取り付け部12aに水平に取り付けられる取り付け部分である。広い幅の分岐部分75は広幅部分74から下方に一段下がるように折り曲げられている。この分岐部分75に連続している広幅部分74の上面に、係合レバー41における軸孔51が形成されている端部41aの下面が載っている。すなわち、係合レバー41の軸孔形成側の端部41aは、カッターキャリッジ本体21に形成した水平下面21aと、板ばね43の広幅部分74の間に挟持された状態にある。この水平下面21aから前述した支軸42aが下方に突出して軸孔51に差し込まれている。
【0033】
また、板ばね43の側板部分72は、係合レバー41の側面61における軸孔51側の部分に形成されている一段後退した板ばね当接面61aに当接している。この側板部分72は、その底板部分71に対しては広幅部分74にのみ連続しており、分岐部分75とは分離しているので、広幅部分74の側を中心として水平方向に弾性変形可能である。
【0034】
従って、この形状の板ばね43における側板部分72よって、係合レバー41はその第1軸線V回りの移動が拘束され、当該軸線回りの初期位置に保持される。また、板ばね43における底板部分の広幅部分75によって、係合レバー41はその第2軸線H回りの移動が拘束され、当該軸線回りの初期位置に保持される。
【0035】
次に、図7〜図16を参照して、本例のカッター駆動機構の動作を説明する。図7(a)には、ヘッド側係合部30とカッター側係合部40における初期状態でのプリンタ前後方向の位置関係を示してある。また、図7(b)はそれらのプリンタ上下方向の位置関係を示してある。初期状態においては、すなわち、ヘッドキャリッジ4がホームポジションHに位置し、カッターキャリッジ12がその待機位置12Aに位置している状態においては、係合レバー41の軸孔位置にほぼ対峙する位置にヘッド側係合部30が位置しており、当該ヘッド側係合部30の端面35がカッターキャリッジ12の側の掛止用突起44に当たった状態にある。
【0036】
まず、図7〜図11を参照して、ヘッドキャリッジ4がそのホームポジションから第1方向Aに移動する場合の動作を説明する。図7に示す初期状態の位置からヘッドキャリッジ4が矢印A方向に移動すると、図8に示すように、まず、ヘッド側係合部30の角32が係合レバー41の傾斜側面65に当たる。この後は、図9に示すように、ヘッドキャリッジ4の移動に伴って、板ばね43の側板部分72のばね力に逆らって係合レバー41が支軸42aを中心として第1軸線V回りにヘッドキャリッジ4から後退する方向に移動する。ヘッド側係合部30が係合レバー41の傾斜側面65から突出部分62の側面63aに乗り上げて、この突出部分62を乗り越えると、図10に示すように、板ばね43の側板部分72のばね力によって係合レバー41は再び水平方向の初期位置に復帰する。
【0037】
次に、図10〜図15を参照して、図10に示す位置からヘッドキャリッジ4を逆方向(第2方向B)に移動させた場合の動作を説明する。図10に示す位置からヘッドキャリッジ4を第2方向Bに移動すると、図11に示すように、ヘッド側係合部30の傾斜面33が係合レバー41の先端傾斜面64aに当たる。これらは相補的な傾斜面であるので、図12、図13に示すように、ヘッドキャリッジ4の移動に伴って、係合レバー41は板ばね43の底板部分のばね力に逆らって、上方に向けて第2軸線H回りに押し上げられる。
【0038】
係合レバー41の突出部分62がヘッド側係合部30の傾斜面からその上端面に乗り上げ、この上端面を乗り越えると、係合レバー41は図14に示すように、板ばね43の分岐部分75のばね力によって下方に落ち込み、その突出部分62の下面部分63bがヘッド側係合部30の上端面32に乗った状態になる。この状態は、係合レバー41の先端部分(突出部分62)が初期位置よりも一段高い位置にあり、フック66がヘッド側係合部30のフック掛止部31に掛止可能な高さ位置である。
【0039】
この状態が形成された後に、更にヘッドキャリッジ4を同一方向に移動させると、ヘッドキャリッジ4のヘッド側係合部30の上端面32が係合レバー41の突出部分62の下面部分63bから外れる。この結果、図15に示すように、係合レバー41は板ばね43のばね力によって下方に一段下がり、その初期位置に復帰する。よって、ヘッドキャリッジ4を、カッターキャリッジ側の係合レバー41に邪魔されることなく、そのホームポジション(図7に示す位置)まで戻すことができる。
【0040】
ここで、図14に示す状態が形成された後に、図16に示すように、ヘッドキャリッジ4を再び第1方向Aに移動すると、ヘッド側係合部30のフック掛止部は係合レバー41のフック66に掛止された状態になる。ここで、ヘッドキャリッジ4の移動方向に見た場合に、フック66およびフック掛止部31は鋭角に折れ曲がった相補的な形状をしており、係合レバー41には板ばね43によって一段低い初期位置に向けて弾性力が作用している。従って、双方の掛止状態、すなわちヘッドキャリッジ4とカッターキャリッジ12の連結状態が確実に保持される。
【0041】
この後は、ヘッドキャリッジ4を第1方向Aに移動すると、そこに連結されているカッターキャリッジ12も同一方向に移動する。この結果、当該カッターキャリッジ12に搭載されているカッター刃が固定刃に沿って移動して、排出口に位置している記録紙が切断される。
【0042】
この連結状態でヘッドキャリッジ4およびカッターキャリッジ12を第2方向Bの端まで移動させた後に、ヘッドキャリッジ4を逆方向(第1方向A)に移動させると、ヘッド側係合部30の端面35がカッター側係合部40における掛止用突起44に当たり、カッターキャリッジ12を引き連れて、図7に示すホームホジションHに戻る。よって、カッターキャリッジ12もその待機位置12Aに復帰する。
【0043】
(その他の実施の形態)
なお、上記の例では係合レバーおよび板ばねを備えた第1係合部をカッターキャリッジの側に搭載しているが、これをヘッドキャリッジの側に搭載し、カッターキャリッジの側に第2係合部を搭載するようにすることもできる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカッター駆動機構においては、ヘッドキャリジとカッターキャリッジを選択的に連結状態および非連結状態にするための連結機構を、連結状態および連結解除状態を形成するための係合レバーと、この係合レバーを初期位置に戻すための弾性力を与えている弾性部材から構成している。
【0045】
従って、係合レバーには、カッターキャリッジの負荷に充分耐えるように充分な強度、剛性を持たせることができ、同時に、弾性部材には係合レバーを初期位置に復帰させるために要する最低の弾性特性を持たせるよにすればよい。よって、本発明によれば、確実な連結状態を形成できると共に、係合レバーを連結解除状態にするために移動させる際に作用する負荷が小さいので、ヘッドキャリッジ駆動源として小型の駆動源を備えている小型プリンタであっても、ヘッドキャリッジを円滑に往復移動させることができる。
【0046】
このように、本発明によれば、小型プリンタに搭載するのに適したカッター駆動機構を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したシリアル型のインクジェットプリンタの主要部分の構成を示す概略斜視図である。
【図2】図1のヘッドキャリッジを示す斜視図である。
【図3】図1のカッターキャリッジを示す斜視図である。
【図4】図3のカッターキャリッジにおける係合レバーを示す斜視図である。
【図5】図4の係合レバーの平面図、裏面図および断面図である。
【図6】図3のカッターキャリッジにおける板ばねを示す斜視図である。
【図7】図1のインクジェットプリンタのオートカッターにおけるカッター駆動機構の動作を示す説明図であり、ヘッドキャリッジがホームポジションにある状態を示すものである。
【図8】図7の状態からヘッドキャリッジが第1方向に移動した後の状態を示す説明図である。
【図9】図8の状態からヘッドキャリッジが第1方向に移動した後の状態を示す説明図である。
【図10】図9の状態からヘッドキャリッジが第1方向に移動して係合レバーを乗り越えた後の状態を示す説明図である。
【図11】図10の状態からヘッドキャリッジを第2方向に移動した後の状態を示す説明図である。
【図12】図11の状態からヘッドキャリッジを更に第2方向に移動した後の状態を示す説明図である。
【図13】図12の状態から更にヘッドキャリッジを第2方向に移動した後の状態を示す説明図である。
【図14】図13の状態から更にヘッドキャリッジを第2方向に移動した後の状態を示す説明図である。
【図15】図14の状態からヘッドキャリッジを第2方向に移動して、係合レバーを乗り越えた後の状態を示す説明図である。
【図16】図14の状態からヘッドキャリッジを第1方向に移動して、係合レバーとの連結状態が形成された状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プリンタ
4 ヘッドキャリッジ
H ヘッドキャリッジのホームポジション
5 オートカッター
11 固定刃
12 カッターキャリッジ
12A カッターキャリッジの待機位置
13 カッター刃
21 カッターキャリッジ本体
30 ヘッド側係合部
31 フック掛止部
32 上端面
33 傾斜面
34 角
35 端面
40 カッター側係合部
41 係合レバー
42 支持部
42a 支軸
43 板ばね
44 掛止用突起
51 軸孔
61 側面
62 突出部分
63a 側面
64a 先端傾斜面
65 傾斜側面
66 フック
71 底板部分
72 側板部分
75 底板部分の分岐部分
A 第1方向
B 第2方向
V 第1軸線
H 第2軸線

Claims (4)

  1. 印字ヘッドが搭載されたヘッドキャリッジにより、カッター刃が搭載されたカッターキャリッジを記録媒体を横切る方向に移動させるためのカーター駆動機構において、
    前記カッターキャリッジおよび前記ヘッドキャリッジのうちの一方に取り付けた第1係合部および他方に取り付けた第2係合部を有し、
    前記第1係合部は、前記第2係合部との連結状態および非連結状態を形成するための係合レバーと、この係合レバーを前記第2係合部の相対移動軌跡上に位置する初期位置および当該相対移動軌跡から外れた位置の間を移動可能な状態で支持している支持部と、前記係合レバーを前記初期位置に戻すための弾性力を当該係合レバーに与えている弾性部材とを備えていることを特徴とするカッター駆動機構。
  2. 請求項1において、
    前記支持部は、前記係合レバーを直交する第1軸線および第2軸線回りに回転可能な状態で支持しており、
    前記弾性部材は、前記係合レバーを前記第1軸線回りおよび前記第2軸線回りの各初期位置に戻すための弾性力を当該係合レバーに与えていることを特徴とするカッター駆動機構。
  3. 請求項2において、
    前記係合レバーは、前記第2軸線回りに前記初期位置から所定量だけ回転した位置において、第1方向に相対移動する前記第2係合部に掛止可能であり、
    前記第1係合部は、更に、前記第1方向とは反対方向である第2方向に相対移動する前記第2係合部に掛止可能な掛止部を備えていることを特徴とするカッター駆動機構。
  4. 請求項3において、
    前記係合レバーは、前記支持部によって支持されている位置よりも前記第1方向に離れた部位において、
    前記第1方向へ相対移動する前記第2係合部により、前記初期位置から第1軸線を中心とする方向に押される第1当接部と、
    前記第2方向へ相対移動する前記第2係合部により、前記初期位置から前記第2軸線を中心とする方向に押される第2当接部と、
    前記第1方向に相対移動する前記第2係合部に対して、前記第2軸線回りの所定位置にある場合にのみ掛止可能なフックと、
    前記第2係合部が前記第2方向に相対移動して前記第2当接部を通過した後に前記フックを前記第2係合部に掛止可能な位置に保持する保持部と、
    を備えていることを特徴とするカッター駆動機構。
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