JP3753026B2 - 多軸タップ加工装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多軸タップ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、タップ加工に用いられる数値制御工作機では、タップビットが装着されている加工軸と、これを送り出す送り軸を同期させて制御する方法が用いられている。1つの加工軸に対して、送り軸の送り速度、すなわち送り軸を駆動しているモータの回転速度を同期させることによって、非同期加工より加工速度を高速化することができる。
【0003】
また、被加工物の同一面上に対して同じ方向からタッピングやドリル穴あけを行う場合、一度に複数の加工軸を駆動して加工を行うことで、生産効率の向上を図ることができる。たとえば、多軸ギアヘッドを用いた工作機械などを利用して、一度に多軸ヘッドの軸の数だけタッピングや穴あけ加工するものがある。このような複数の加工軸を有する工作機械では、各加工軸は、それぞれ独立したモータによって回転する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような多軸の工作機械では、以下のようなさまざまな問題点がある。
【0005】
タップ加工中に電源の切断や、運転準備の中止があった場合、各加工軸がそれぞれ独立したモータによって回転しているために、各加工軸の独立した停止により同期ずれが発生してしまう。この状態で被加工物から工具を抜き出そうとしても、加工軸ごとに異なる量の同期ずれが発生しているため、加工軸を加工前の位置に戻すための動作、いわゆる戻し動作を行うことができない。また、加工軸を戻すことができたとしても、各加工軸、送り軸、工具を保持する工具ホルダ、および工具自体などが破損する可能性が高い。
【0006】
さらに、タップ加工中に電源の切断や、運転準備の中止があった場合、停止した各加工軸を手動で回しながら送り軸も動かして工具を被加工物から抜くこともできるが、加工軸が多くなる程、多大な時間と労力がかかり、非常に非効率的である。また、手動で加工軸を回す作業は、作業者に危険を伴う。
【0007】
また、タップ加工中に電源の切断や、運転準備の中止があった場合、たとえば、特開平6−59715号公報には、一本の加工軸(マスタ軸)に送り軸(スレーブ軸)を同期しながら戻し動作を行う方法が開示されている。しかし、この方法を複数の加工軸を有する多軸加工装置に適用しようとしても、複数の加工軸のうち一本の加工軸をマスタ軸とし、マスタ軸に同期するスレーブ軸として送り軸を同期させることしかできず、マスタ軸以外の加工軸は送り軸と同期がとれないため、各加工軸、送り軸、工具ホルダ、および工具自体などの破損につながってしまう。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、タップ加工中に電源の切断や、運転準備の中止があった場合に、工具が破損することなく、時間および労力を節約でき、作業者に危険を伴うことなく、複数の加工軸を有する工作機械について、戻し動作を行うことができる多軸タップ加工装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0010】
(1)本発明に係る多軸タップ加工装置は、工具を装着して被加工物をタップ加工するための複数の加工軸と、前記複数の加工軸を同一方向に移動させるための送り軸と、前記複数の加工軸および前記送り軸の位置を検出する位置検出手段と、被加工物の加工中に前記複数の加工軸および前記送り軸が停止した場合、前記複数の加工軸および前記送り軸から一の軸を基準軸に決定する基準軸決定手段と、決定された基準軸の位置に、前記複数の加工軸および前記送り軸の位置を合わせる位置合わせ手段と、前記位置合わせ手段による位置合わせ後、前記複数の加工軸および前記送り軸をタップ加工時と反対方向に制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0011】
(2)前記位置合わせ手段は、前記複数の加工軸および前記送り軸の停止時の位置に基づいて、最も遅れている軸を前記基準軸に決定する。
【0012】
(3)前記位置合わせ手段は、前記複数の加工軸および前記送り軸の停止時の位置に基づいて、各軸をそれぞれ基準軸と仮定したときに、位置合わせのために各軸が移動する移動距離の総和を算出し、当該総和が最も小さくなるときに基準軸に仮定されている軸を基準軸に決定する。
【0013】
(4)前記位置合わせ手段は、各軸が回転する際の負荷の情報に基づいて、回転する際の負荷が最も大きい軸を基準軸に決定する。
【0014】
(5)前記位置合わせ手段は、回転する際の負荷が最も大きい軸が複数ある場合、負荷が最も大きい軸のうち、最も遅れている軸を基準軸に決定する。
【0015】
(6)前記位置合わせ手段は、回転する際の負荷が最も大きい軸が複数ある場合、負荷が最も大きい軸のうち、各軸をそれぞれ基準軸と仮定したときに、位置合わせのために各軸が移動する移動距離の総和を算出し、当該総和が最も小さくなるときに基準軸に仮定されている軸を基準軸に決定する。
【0016】
(7)前記制御手段は、前記複数の加工軸および前記送り軸のうち一の軸をマスタ軸とし、当該マスタ軸以外の軸をマスタ軸に追従して動作するスレーブ軸として、各軸を制御する。
【0017】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、決定された基準軸の位置に、基準軸以外の軸の位置を合わせてから、各軸を加工時と反対の方向に制御するので、多軸でタップ加工している最中に多軸タップ加工装置が停止し、各軸が停止した場合でも、その後に、各軸および工具が破損することなく、タップの戻し動作を実行することができる。
【0018】
また、請求項1に記載の発明は、一旦各軸の位置を基準軸の位置に位置合わせするので、タップの戻し動作を短時間で、しかも高効率に実行できる。
【0019】
さらに、請求項1に記載の発明は、各軸が停止した場合でも、手作業で各軸を加工前の状態に戻す必要がないので、作業者の安全性も確保することができる。
【0020】
加えて、請求項1に記載の発明は、各軸の制御を変更するだけで設備を変更することなく安全なタップの戻し動作を実行できるので、コストの低減も図ることができる。
【0021】
請求項2に記載の発明は、各軸の停止時に最も遅れている軸を基準軸に決定するので、タップ加工を行って進んだ軸を戻すだけで、基準軸に位置合わせすることができる。したがって、位置合わせするために移動する軸は、全て自身が行ったタップ加工の経路を戻るだけでよく、遅れている軸にタップ加工を行わせて位置合わせすることがないので、より安全にタップの戻し動作を実行できる。
【0022】
請求項3に記載の発明は、基準軸への位置合わせのために各軸が移動する移動距離の総和が最も小さくなるように、基準軸を決定できる。
【0023】
請求項4に記載の発明は、回転する際の負荷が最も大きい軸を基準軸に決定するので、位置合わせをするのにも最も負荷がかかる軸を移動させずに、他の軸の移動によって位置合わせを行うことができる。
【0024】
請求項5に記載の発明は、負荷が最も大きい軸が複数ある場合、最も遅れている軸を基準軸に決定するので、位置合わせのために、負荷が最も大きい軸をさらにタップ加工させて進める必要がなく、タップ加工が進みタップの戻り動作では負荷が小さくなった軸のみを戻すことができる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、負荷が最も大きい軸が複数ある場合、それらの移動距離の総和が最も小さくなるように、基準軸を決定するので、負荷が大きい軸にかかる負荷を最小限に抑えることができる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、各軸の停止後、各軸を戻す際に、一の軸をマスタ軸、他の軸をスレーブ軸として、各軸を同期制御するので、各軸のタップの戻し動作実行時においても、各軸および工具が破損することを防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
まず、最初に、本願発明が適用される多軸工作機械について説明する。
【0029】
図1は、本発明を適用する多軸工作機械の概略構成図である。
【0030】
多軸工作機械10は、複数の加工軸11と、加工軸11をそれぞれ独立に速度制御する加工軸アンプ12と、複数の加工軸11を一度に同一方向へ移動させるための送り軸13と、この送り軸13の速度制御を行う送り軸アンプ14とからなる。加工軸アンプ12と送り軸アンプ14は、ともに加工軸11と送り軸13を同期制御するためのコントローラ15に接続されている。なお、図1においては、複数の加工軸11を、第1加工軸111、第2加工軸112〜第N加工軸11Nとして示している。
【0031】
加工軸11は、いずれも独立に回転するモータによって回転し、このモータの回転数を検出するためのアブソリュートエンコーダ(不図示)が設けられている。このアブソリュートエンコーダは、多軸工作機械10に供給されている電源が切断されても、再度電源が供給されてときに位置を確認することができる。加工軸11は、ワーク100の同一面を同じ方向にタッピング加工を行う。
【0032】
加工軸アンプ12は、コントローラ15から与えられる指令値に基づいて、モータに電力を供給する。
【0033】
送り軸13は、加工軸11を保持する可動台16をワーク100方向へ送り移動させるためのものであり、送り軸モータ17と、このモータ17によって回転するボールネジ18とからなる。ボールネジ18は、可動台16底部分に刻まれたギア溝(不図示)と噛み合い、ボールネジ18が回転することで可動台16がワーク方向へ前進または後退する。送り軸モータ17には、エンコーダ(不図示)が設けられており、このモータ17の回転数が検出される。
【0034】
送り軸アンプ14は、コントローラ15から与えられる指令値に基づいて、送り軸モータ17に電力を供給する。
【0035】
コントローラ15は、加工軸アンプ12および送り軸アンプ14にそれぞれ指令値を出力する。コントローラ15の具体的な内部構成は、図2に示される。
【0036】
図2は、多軸工作機械10の各軸を同期制御するコントローラ15の機能を説明するためのブロック図である。
【0037】
なお、以下の説明では、複数の加工軸111〜11Nのうち第1加工軸111がマスタ軸であり、第2加工軸112〜第N加工軸11Nおよび送り軸13がマスタ軸に追従して動作するスレーブ軸であるとして説明する。また、図1に示す加工軸アンプ12は、図2に示すように、第1アンプ121から第Nアンプ12Nまで加工軸11の本数分設けられており、それぞれに接続された第1モータ201〜第Nモータ20Nの速度を制御する。第1モータ201〜第Nモータ20Nは、それぞれ第1加工軸111〜第N加工軸11Nを回転させる。
【0038】
図2に示すように、コントローラ15は、第1目標位置計算部21と、第1速度計算部22と、第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nと、第2速度計算部242〜第N速度計算部24Nと、第2フィードフォワード部252〜第Nフィードフォワード部25Nと、送り軸目標位置計算部26と、送り軸速度計算部27と、送り軸フィードフォワード部28と、基準軸決定部29とを含んで構成される。
【0039】
第1目標位置計算部21は、第1加工軸111の移動の目標位置の情報が図示しない入力装置から入力され、第1加工軸111の動作量、たとえば、第1加工軸111に取り付けられた加工ツールの1回転分の移動量(リード)に基づいて目標位置まで移動するのに必要な第1加工軸111の回転数を算出する。
【0040】
第1速度計算部22は、入力された動作量に基づいて、ワーク100に対する第1加工軸111の単位時間当たりの移動量を求め、第1加工軸111の回転速度指令値を計算し、第1アンプ121に出力する。また、第1加工軸111の回転速度指令値は、第2フィードフォワード部252〜第Nフィードフォワード部25Nにも出力される。
【0041】
なお、第1モータ201には、アブソリュートエンコーダが設けられており、第1モータ201の回転数の情報が第1アンプ121を介して第1速度計算部22にフィードバックされる。第1速度計算部22は、フィードバックされた回転数に基づいて回転速度を計算し、速度指令値と比較して、計算された回転速度が速度指令値となるようにフィードバック制御を行う。また、アブソリュートエンコーダは、多軸工作機械10に供給される電源が切断されても、その構造により回転数を確認し位置を検出することができる。
【0042】
また、第1モータ201の回転数の情報は、第1速度計算部22に出力されるだけではなく、第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nにも出力される。
【0043】
第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nは、予め第1加工軸111に取り付けられた加工ツールのリードの情報を記憶しており、このリードの情報およびエンコーダから入力された第1モータ201の回転数の情報に基づき、第1加工軸111の移動量を算出する。
【0044】
第1加工軸111の移動量と、第2加工軸112〜第N加工軸11Nの移動量とが一致すれば、全加工軸11は同期をとれていることになる。したがって、第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nは、算出した第1加工軸111の移動量と同じだけ、第2加工軸112〜第N加工軸11Nが移動するための目標となる理論的位置、すなわち、第1加工軸111の移動量分、第2加工軸112〜第N加工軸11Nが移動した位置を算出する。
【0045】
第2速度計算部242〜第N速度計算部24Nは、それぞれ第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nで算出された理論的位置に基づいて、第2加工軸112〜第N加工軸11Nの回転速度指令値を計算し、第2アンプ122〜第Nアンプ12Nに出力する。
【0046】
第2フィードフォワード部252〜第Nフィードフォワード部25Nは、第1速度計算部22から出力された現在の第1モータ201の回転速度指令値を、第2速度計算部242〜第N速度計算部24Nから出力された第2加工軸112〜第N加工軸11Nの回転速度指令値に加える。
【0047】
したがって、第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nおよび第2速度計算部242〜第N速度計算部24Nでそれぞれ演算を行っている間に生じる第1モータ201との同期誤差を、第2フィードフォワード部252〜第Nフィードフォワード部25Nからの出力値によって補正することができる。
【0048】
結果として、第2アンプ122〜第Nアンプ12Nには、第2フィードフォワード部252〜第Nフィードフォワード部25Nの出力によって、補正された回転速度指令値が入力され、第2モータ202〜第Nモータ20Nは、第1モータ201に同期することができる。
【0049】
なお、第2モータ202〜第Nモータ20Nには、アブソリュートエンコーダが設けられており、第2モータ202〜第Nモータ20Nの回転数の情報がそれぞれ第2アンプ122〜第Nアンプ12Nを介して第2速度計算部242〜第N速度計算部24Nにフィードバックされる。第2速度計算部242〜第N速度計算部24Nは、フィードバックされた回転数に基づいて回転速度を計算し、速度指令値と比較して、計算された回転速度が速度指令値となるようにフィードバック制御を行う。また、アブソリュートエンコーダは、多軸工作機械10に供給される電源が切断されても、その構造により回転数を確認し位置を検出することができる。
【0050】
送り軸目標位置計算部26は、第2目標位置計算部232〜第N目標位置計算部23Nと同様に、予め第1加工軸111に取り付けられた加工ツールのリードの情報を記憶しており、このリードの情報およびエンコーダから入力された第1モータ201の回転数の情報に基づき、第1加工軸111の移動量を算出する。そして、送り軸13が第1加工軸111と同期をとるために、第1加工軸111の移動量分移動した位置を、送り軸13の移動の目標となる理論的位置とする。
【0051】
送り軸速度計算部27は、送り軸目標位置計算部26で算出された理論的位置に基づいて、送り軸13の回転速度指令値を計算し、送り軸アンプ14に出力する。
【0052】
送り軸フィードフォワード部28は、第1速度計算部22から出力された現在の第1モータ201の回転速度指令値を、送り軸速度計算部27から出力された送り軸モータ17の回転速度指令値に加える。
【0053】
したがって、第1モータ201から出力された第1モータ201の回転数に基づいて送り軸目標位置計算部26および送り軸速度計算部27でそれぞれ演算を行っている間に生じる第1モータ201との同期誤差を、送り軸フィードフォワード部28からの出力値によって補正することができる。
【0054】
結果として、送り軸アンプ14には、送り軸フィードフォワード部28の出力によって、補正された回転速度指令値が入力され、送り軸モータ17は、第1モータ201に同期することができる。
【0055】
基準軸決定部29は、なんらかの理由で、多軸工作機械10に供給される電源が切断したり、停止したり、また、多軸工作機械10の運転準備が停止した場合に、第1加工軸111〜第N加工軸11Nおよび送り軸13の中から基準軸を決定する。基準軸とは、多軸工作機械10が停止した後、復旧する際に、ワークを途中までタップ加工してワークに切り込んでいる工具を引き抜くために、各軸を加工前の位置に戻す(退避させる)、戻し動作のための基準となる軸である。
【0056】
多軸工作機械10が不意に停止した場合は、制御として停止した場合と異なり、各軸111〜11N、13間に同期誤差が生じてしまう。同期誤差が生じたままで、各軸111〜11N、13をそれぞれ戻したのでは、各軸111〜11N、13、工具ホルダ、および工具自体などを破損してしまう虞がある。したがって、本願発明を適用した多軸工作機械10は、戻し動作の最初の工程として、基準軸を決定し、この基準軸の位置に他の軸の位置を合わせて、全軸の位置を一致させてから、各軸をそれぞれ加工前の位置に戻す。
【0057】
以下、本発明の特徴である多軸工作機械10による戻し動作について説明する。
【0058】
図3は、多軸工作機械10による戻し動作の手順を示すフローチャートである。
【0059】
多軸工作機械10が戻し動作を実行する前提として、多軸工作機械10は、なんらかの理由で設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止し、その後、設備の運転を復旧するために、運転準備が要求されている。
【0060】
運転準備が要求されると、多軸工作機械10の基準軸決定部29は、第1加工軸111〜第N加工軸11Nおよび送り軸13の中から基準軸を決定する(ステップS301)。
【0061】
各軸111〜11N、13の位置は、各軸の回転数として、電源が切断されてもアブソリュートエンコーダによって確認できるので、基準軸決定部29は、決定した基準軸の位置を他の軸の目標位置計算部21、232〜23N、26に出力し、基準軸以外の他の軸を基準軸の位置に合わせて移動させる(ステップS302)。
【0062】
そして、基準軸決定部29は、各軸111〜11N、13が取り付けられた各モータ201〜20N、17の回転数のフィードバックから各軸111〜11N、13の位置を監視し、全ての軸が基準軸の位置に移動したかどうかを判断する(ステップ303)。
【0063】
全ての軸が基準軸の位置に移動しない場合(ステップS303:NO)、基準軸決定部29は、ステップS302の処理に戻り、再度、基準軸の位置を目標位置計算部21、232〜23N、26に出力する。全ての軸が基準軸の位置に移動した場合(ステップS303:YES)、基準軸決定部29は、第1加工軸111〜第N加工軸11Nのうちのいずれかをマスタ軸とし、送り軸13を含んだ他の軸をスレーブ軸として、マスタ軸を戻すための位置をマスタ軸の目標位置計算部に出力し、スレーブ軸をマスタ軸に同期させて、各軸をタップ加工時と反対方向に戻す(ステップS304)。
【0064】
そして、基準軸決定部29は、戻し動作が完了したかどうかを判断する(ステップS305)。戻し動作が完了していない場合(ステップS305:NO)、基準軸決定部29は、ステップS304の処理に戻る。戻し動作が完了した場合(ステップS305:YES)、基準軸決定部29は、戻し動作を終了する。
【0065】
なお、上記の説明では、ステップS304において、第1加工軸111〜第N加工軸11Nのうちのいずれかをマスタ軸としていたが、このマスタ軸としては、タップ加工時にマスタ軸に決められていた加工軸をそのまま戻し動作時のマスタ軸にしてもよい。また、送り軸13を戻し動作時のマスタ軸としてもよい。
【0066】
以上のように、本発明を適用した多軸工作機械10は、なんらかの理由で設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止した場合でも、戻し動作の際に、まず、決定された基準軸の位置に基準軸以外の軸の位置を合わせてから、各軸を戻すので、各軸111〜11N、13、工具、および工具ホルダが破損することなく、タップの戻し動作を実行することができる。
【0067】
また、多軸工作機械10は、一旦各軸111〜11N、13の位置を基準軸の位置に位置合わせするので、タップの戻し動作を短時間で、しかも高効率に実行できる。
【0068】
さらに、多軸工作機械10は、各軸111〜11N、13が停止した場合でも、手作業で各軸を加工前の状態に戻す必要がないので、作業者の安全性も確保することができる。
【0069】
加えて、多軸工作機械10は、各軸111〜11N、13の制御を変更するだけで設備を変更することなく安全なタップの戻し動作を実行できるので、コストの低減も図ることができる。
【0070】
次に、上記フローチャートのステップS301における基準軸の決定について具体的に説明する。基準軸を決定するのには、5つの手法があるので、以下、順に説明する。
【0071】
(第1の基準軸決定手法)
図4は、第1の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【0072】
第1の基準軸決定手法では、設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止した場合、通常のタップ加工時の各軸の進行方向、すなわち加工軸の切り込み方向に向かって最も遅れている軸を基準軸に決定する。たとえば、各軸が図4(A)に示すような状態で停止した場合、一番遅れている軸は、第3加工軸なので、第3加工軸が基準軸に決定される。
【0073】
第3加工軸が基準軸に決定されると、第3加工軸の位置に、第1加工軸〜第5加工軸の位置を合わせる。この手法では、最も遅れている加工軸が基準軸に決定されているので、後退させる方向、すなわち戻し方向に他の進んでいる加工軸を移動させて、全加工軸の位置合わせを行う。
【0074】
このように、全加工軸の位置合わせを行うと、図4(B)に示すようになる。全加工軸の位置合わせが終わった後、多軸工作機械10は、各加工軸のうち一つをマスタ軸とし、他の加工軸および送り軸をスレーブ軸として、このマスタ軸を後退方向に移動させることによって、マスタ軸に同期させて他のスレーブ軸も後退方向に移動させる。したがって、各加工軸、工具、および工具ホルダなどが破損することなく、各加工軸に取り付けられた工具を加工ワークから抜き去ることができる。
【0075】
以上のように、第1の基準軸決定手法では、各軸の停止時に最も遅れている軸を基準軸に決定するので、タップ加工を行って進んだ軸を戻すだけで、基準軸に位置合わせすることができる。したがって、位置合わせするために移動する軸は、全て自身が行ったタップ加工の経路を戻るだけでよく、遅れている軸にタップ加工を行わせて位置合わせすることがないので、より安全にタップの戻し動作を実行できる。
【0076】
(第2の基準軸決定手法)
図5は、第2の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【0077】
第2の基準軸決定手法では、設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止した場合、基準軸への位置合わせのために各軸が移動する移動距離の総和が最も小さくなるように基準軸を決定する。たとえば、各軸が図5(A)に示すような状態で停止した場合、基準軸の決定方法は以下の通りである。
【0078】
まず、第1加工軸が基準軸であると仮定して、各加工軸を第1加工軸と同じ位置に位置合わせした場合の第1加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和を求める。図4(A)に示すように、第1加工軸の位置に位置合わせするには、第1加工軸の位置はそのままで、第2加工軸は距離「1」だけ後退方向に、第3加工軸は距離「2」だけ前進方向に、第4加工軸は距離「4」だけ後退方向に、第5加工軸は距離「2」だけ後退方向に移動する必要がある。したがって、第1加工軸を基準軸としたときの、第1加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和は、0+1+2+4+2=9となる。
【0079】
同様に、第2加工軸〜第5加工軸も、それぞれ基準軸としたときの、全加工軸の移動距離の総和を算出する。図4(A)に示す例では、第2加工軸、第3加工軸、第4加工軸および第5加工軸を基準軸としたときの位置合わせのための全加工軸の移動距離の総和は、順に、距離「8」、距離「15」、距離「15」、距離「9」となる。したがって、第2加工軸を基準軸としたときの、他の加工軸、すなわち、第1加工軸、第3加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和が最も小さいので、第2加工軸が基準軸に決定される。
【0080】
なお、上記説明では、説明の便宜上各加工軸の移動距離を距離「n」(nは任意の整数)で表して説明したが、この距離とは加工軸の回転角度に伴う工具の切り込み量あるいは戻し量である。また、各軸の停止時に生じる各軸間の位置の誤差、すなわち同期誤差は、数μから数十μである。
【0081】
第2加工軸が基準軸に決定されると、多軸工作機械10は、実際に、第2加工軸の位置に、第1加工軸〜第5加工軸の位置を合わせる。
【0082】
このように、全加工軸の位置合わせを行うと、図5(B)に示すようになる。全加工軸の位置合わせが終わった後、多軸工作機械10は、各加工軸のうち一つをマスタ軸とし、他の加工軸および送り軸をスレーブ軸として、このマスタ軸を後退方向に移動させることによって、マスタ軸に同期させて他のスレーブ軸も後退方向に移動させる。したがって、各加工軸、工具、および工具ホルダなどが破損することなく、各加工軸に取り付けられた工具を加工ワークから抜き去ることができる。
【0083】
以上のように、第2の基準軸決定手法では、基準軸の位置に他の加工軸が位置合わせするための移動距離の総和が最も小さくなるように、基準軸を決定するので、移動距離が短いので短時間で各軸の位置合わせができ、結果として、戻し動作を迅速に実行することができる。
【0084】
(第3の基準軸決定手法)
図6は、第3の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【0085】
第3の基準軸決定手法では、設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止した場合、回転する際の負荷が最も大きい加工軸を基準軸に決定する。たとえば、各軸が図6(A)に示すような状態で停止した場合、基準軸の決定方法は以下の通りである。
【0086】
多軸工作機械10の基準軸決定部29は、予め各加工軸の回転する際の負荷の情報を記憶している。ここで、各軸の負荷の情報は、ユーザによって入力されていてもよいし、または、加工の条件に基づいて基準軸決定部29が演算して求めてもよい。加工の条件としては、たとえば、工具の径、工具の磨耗具合、ワークの材質などがある。
【0087】
図6では、第3加工軸が回転の際の負荷が最も大きい軸であると記憶されているとする。そして、基準軸決定部29は、第3加工軸を基準軸に決定する。
【0088】
第3加工軸が基準軸に決定されると、多軸工作機械10は、第3加工軸の位置に、第1加工軸〜第5加工軸の位置を合わせる。
【0089】
このように、全加工軸の位置合わせを行うと、図6(B)に示すようになる。全加工軸の位置合わせが終わった後、多軸工作機械10は、各加工軸のうち一つをマスタ軸とし、他の加工軸および送り軸をスレーブ軸として、このマスタ軸を後退方向に移動させることによって、マスタ軸に同期させて他のスレーブ軸も後退方向に移動させる。したがって、各加工軸、工具、および工具ホルダなどが破損することなく、各加工軸に取り付けられた工具を加工ワークから抜き去ることができる。
【0090】
以上のように、第3の基準軸決定手法では、回転する際の負荷が最も大きい軸を基準軸に決定するので、位置合わせをするのにも最も負荷がかかる軸を移動させずに、他の軸の移動によって位置合わせを行うことができる。
【0091】
(第4の基準軸決定手法)
図7は、第4の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【0092】
第4の基準軸決定手法では、設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止した場合、回転する際の負荷が最も大きい加工軸の中から、最も遅れている軸を基準軸に決定する。たとえば、各軸が図7(A)に示すような状態で停止した場合、基準軸の決定方法は以下の通りである。
【0093】
多軸工作機械10の基準軸決定部29は、第3の基準軸決定手法と同様に、予め各加工軸の回転する際の負荷の情報を記憶している。図7に示す例では、第3加工軸〜第5加工軸の負荷が最も大きいものとする。
【0094】
まず、基準軸決定部29は、負荷が最も大きい第3加工軸〜第5加工軸を選び出す。そして、基準軸決定部29は、第3加工軸〜第5加工軸のうち最も遅れている加工軸、すなわち、工具が加工ワークに最も切り込んでいない第4加工軸を基準軸に決定する。なお、最も負荷が大きい加工軸が1本の場合、基準軸決定部29は、第3の基準軸決定手法と同様に、負荷が最も大きい加工軸を基準軸に決定する。
【0095】
第4加工軸が基準軸に決定されると、多軸工作機械10は、第4加工軸の位置に、第1加工軸〜第5加工軸の位置を合わせる。
【0096】
このように、全加工軸の位置合わせを行うと、図7(B)に示すようになる。全加工軸の位置合わせが終わった後、多軸工作機械10は、各加工軸のうち一つをマスタ軸とし、他の加工軸および送り軸をスレーブ軸として、このマスタ軸を後退方向に移動させることによって、マスタ軸に同期させて他のスレーブ軸も後退方向に移動させる。したがって、各加工軸、工具、および工具ホルダなどが破損することなく、各加工軸に取り付けられた工具を加工ワークから抜き去ることができる。
【0097】
以上のように、第4の基準軸決定手法では、負荷が最も大きい軸が複数ある場合、最も遅れている軸を基準軸に決定するので、位置合わせのために、負荷が最も大きい軸をさらにタップ加工させて進める必要がなく、タップ加工が進み戻り方向の移動では負荷が小さくなった軸のみを戻すことができる。
【0098】
(第5の基準軸決定手法)
図8は、第5の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【0099】
第5の基準軸決定手法では、設備の電源が切断され、または、運転準備が切断されて、各軸が停止した場合、回転する際の負荷が最も大きい加工軸の移動距離の総和が最も小さくなるように、基準軸を決定する。たとえば、各軸が図8(A)に示すような状態で停止した場合、基準軸の決定方法は以下の通りである。
【0100】
多軸工作機械10の基準軸決定部29は、第3の基準軸決定手法と同様に、予め各加工軸の回転する際の負荷の情報を記憶している。図8に示す例では、第3加工軸〜第5加工軸の負荷が最も大きいものとする。
【0101】
まず、基準軸決定部29は、負荷が最も大きい第3加工軸〜第5加工軸を選び出す。そして、基準軸決定部29は、第3加工軸〜第5加工軸のそれぞれを基準軸としたときの、第3加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和を算出する。図8(A)に示す例では、第3加工軸を基準軸と仮定して位置合わせをしたときの第3加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和は、0+3+4=7となる。同様に、第4加工軸、第5加工軸を基準軸と仮定して位置合わせをしたときの第3加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和は、順に、距離「4」、距離「5」となる。したがって、第4加工軸を基準軸としたときの、第3加工軸〜第5加工軸の移動距離の総和が最も小さいので、第4加工軸が基準軸に決定される。
【0102】
第4加工軸が基準軸に決定されると、多軸工作機械10は、第4加工軸の位置に、第1加工軸〜第5加工軸の位置を合わせる。
【0103】
このように、全加工軸の位置合わせを行うと、図8(B)に示すようになる。全加工軸の位置合わせが終わった後、多軸工作機械10は、各加工軸のうち一つをマスタ軸とし、他の加工軸および送り軸をスレーブ軸として、このマスタ軸を後退方向に移動させることによって、マスタ軸に同期させて他のスレーブ軸も後退方向に移動させる。したがって、各加工軸、工具、および工具ホルダなどが破損することなく、各加工軸に取り付けられた工具を加工ワークから抜き去ることができる。
【0104】
以上のように、第5の基準軸決定手法では、負荷が最も大きい軸が複数ある場合、位置合わせのためのそれらの移動距離の総和が最も小さくなるように、基準軸を決定するので、負荷が大きい軸にかかる負荷を最小限に抑えることができる。
【0105】
上述した第1の基準軸決定手法〜第5の基準軸決定手法では、加工軸だけから基準軸を決定していたが、これに限られず、送り軸を基準軸に決定してもよい。この場合、送り軸の位置や、送り軸の回転時の負荷も、上述の加工軸と同様に考慮し、基準軸を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する多軸工作機械の概略構成図である。
【図2】 多軸工作機械の各軸を同期制御するコントローラの機能を説明するためのブロック図である。
【図3】 多軸工作機械による戻し動作の手順を示すフローチャートである。
【図4】 第1の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【図5】 第2の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【図6】 第3の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【図7】 第4の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【図8】 第5の基準軸決定手法を説明するための図であり、(A)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせする前の状態を示す図、(B)は、基準軸の位置に他の軸を位置合わせした後の状態を示す図である。
【符号の説明】
10…多軸工作機械、
11〜11N…第1加工軸〜第N加工軸、
12、121〜12N…加工軸アンプ、
13…送り軸、
14…送り軸アンプ、
15…コントローラ、
17…送り軸モータ、
201〜20N…第1モータ〜第Nモータ、
21…第1目標位置計算部、
22…第1速度計算部、
232〜23N…第2目標位置計算部〜第N目標位置計算部、
242〜24N…速度計算部、
26…送り軸目標位置計算部、
27…送り軸速度計算部、
29…基準軸決定部。
Claims (7)
- 工具を装着して被加工物をタップ加工するための複数の加工軸と、
前記複数の加工軸を同一方向に移動させるための送り軸と、
前記複数の加工軸および前記送り軸の位置を検出する位置検出手段と、
被加工物の加工中に前記複数の加工軸および前記送り軸が停止した場合、前記複数の加工軸および前記送り軸から一の軸を基準軸に決定する基準軸決定手段と、
決定された基準軸の位置に、前記複数の加工軸および前記送り軸の位置を合わせる位置合わせ手段と、
前記位置合わせ手段による位置合わせ後、前記複数の加工軸および前記送り軸をタップ加工時と反対方向に制御する制御手段と、
を有することを特徴とする多軸タップ加工装置。 - 前記位置合わせ手段は、前記複数の加工軸および前記送り軸の停止時の位置に基づいて、最も遅れている軸を前記基準軸に決定することを特徴とする請求項1に記載の多軸タップ加工装置。
- 前記位置合わせ手段は、前記複数の加工軸および前記送り軸の停止時の位置に基づいて、各軸をそれぞれ基準軸と仮定したときに、位置合わせのために各軸が移動する移動距離の総和を算出し、当該総和が最も小さくなるときに基準軸に仮定されている軸を基準軸に決定することを特徴とする請求項1に記載の多軸タップ加工装置。
- 前記位置合わせ手段は、各軸が回転する際の負荷の情報に基づいて、回転する際の負荷が最も大きい軸を基準軸に決定することを特徴とする請求項1に記載の多軸タップ加工装置。
- 前記位置合わせ手段は、回転する際の負荷が最も大きい軸が複数ある場合、負荷が最も大きい軸のうち、最も遅れている軸を基準軸に決定することを特徴とする請求項4に記載の多軸タップ加工装置。
- 前記位置合わせ手段は、回転する際の負荷が最も大きい軸が複数ある場合、負荷が最も大きい軸のうち、各軸をそれぞれ基準軸と仮定したときに、位置合わせのために各軸が移動する移動距離の総和を算出し、当該総和が最も小さくなるときに基準軸に仮定されている軸を基準軸に決定することを特徴とする請求項4に記載の多軸タップ加工装置。
- 前記制御手段は、前記複数の加工軸および前記送り軸のうち一の軸をマスタ軸とし、当該マスタ軸以外の軸をマスタ軸に追従して動作するスレーブ軸として、各軸を制御することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の多軸タップ加工装置。
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