JP3752858B2 - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の挙動制御装置に関するものであり、特に、走行時における車両のドリフトアウトやスピン等の異常な車両挙動を抑制するための車両の挙動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のドリフトアウトやスピン等の不安定状態の発生を検出して該ドリフトアウトやスピンを抑制するように車両の挙動を制御する従来の制御装置は、該挙動制御を行う際の基準となる基準値を、車速、操舵角、路面の摩擦係数(以下、路面μと呼ぶ)又は挙動制御の開始頻度に応じて可変していた。例えば、特開平6−115418号公報では、旋回状態量の実際値と目標値との差が基準値より大きくなると車両の駆動・制動力の配分を制御する配分制御において、上記基準値を車速に応じて可変するようにした駆動・制動力配分制御装置が開示されている。
【0003】
また、特開平7−215190号公報では、車速、操舵角及び操舵角速度等の車両の走行状態、走行路面の摩擦係数等の走行環境、車両状態の不安定領域内への侵入度合に応じて車両の挙動修正制御を変更することにより車両の挙動修正制御を的確に行うようにした車両の挙動制御装置が開示されている。更に、特開平8−80823号公報では、車両の挙動制御の作動頻度に応じて挙動制御開始のしきい値を制御したり、スピン状態量の変化に応じて挙動制御量を制御する車両の挙動制御装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の技術では、車両の挙動制御開始のしきい値を、車速、操舵角、路面μ又は挙動制御の作動頻度で可変していたが、挙動制御開始時と終了時とではしきい値が同じであった。挙動制御開始の判定は一般に各種センサからの入力信号に基づいて行われるが、路面の瞬時的な起伏等によって一時的にセンサの入力信号が変化し、あたかも車両が不安定になっているかのように各種センサから信号が出力される。このような場合、車両の挙動制御が開始されるが、実際には車両が不安定になっていないことから不要な挙動制御が続き、余分な制動力が発生することによって、ドライバの操作に反して車両の走行速度が低下する等して、ドライバが快適な運転をできなくなるという問題があった。
【0005】
このことから、上記のような不要な挙動制御が開始された場合、速やかに開始された挙動制御を終了させることが望ましい。しかし、従来の技術では、車両の挙動制御開始のしきい値を、車速、操舵角、路面μ又は挙動制御の作動頻度で可変していたが、挙動制御開始時と終了時とではしきい値が同じであるため、不要である挙動制御であっても、開始されると速やかに終了させることができなかった。
【0006】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、車両が不安定状態ではないにもかかわらず挙動制御が開始された場合、挙動制御終了時のしきい値を開始時よりも変えることによって、開始された挙動制御を速やかに終了させることができる車両の挙動制御装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車両の挙動制御装置は、各種センサから得られるデータを基にして算出される目標ヨーレートとヨーレートセンサから得られる車両のヨーレートとの偏差から、車両のオーバステア又はアンダステアの判定を行い、オーバステア又はアンダステア状態であると判定すると、オーバステア又はアンダステア状態を解消するために、それぞれ所定の制動力制御及び駆動力制御を行って車両の挙動制御を行う挙動制御装置において、上記偏差を算出すると共に該算出した偏差と車両の状態を判定するための各しきい値とを比較し、車両のオーバステア及びアンダステアを判定する車両状態演算部を備え、該車両状態演算部は、挙動制御中における上記偏差に応じて、挙動制御の終了を判定するためのしきい値を変えるものである。
【0008】
また、この発明に係る車両の挙動制御装置は、請求項1において、具体的には、上記車両状態演算部が、挙動制御中における偏差の最大値が所定値以下の場合、挙動制御の終了を判定するためのしきい値を、挙動制御を終了するタイミングを早めるように変えるものである。
【0009】
また、この発明に係る車両の挙動制御装置は、請求項1において、具体的には、上記車両状態演算部が、車両のオーバステア状態を解消するために行うオーバステア制御、及び車両のアンダステア状態を解消するために行うアンダステア制御におけるそれぞれの制御開始を判定するための各しきい値の絶対値に所定の補正値をそれぞれ加算して、オーバステア制御及びアンダステア制御を終了する各タイミングを早めるようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における車両の挙動制御装置の例を示した概略のブロック図である。
【0011】
図1において、車両の挙動制御装置1は、各車輪の車輪速度を検出する車輪速センサ2、ステアリングの操舵角を検出する舵角センサ3、車両に発生しているヨーレートを検出するヨーレートセンサ4、スロットル開度を検出するスロットルセンサ6及び車両の横方向の加速度を検出する横加速度センサ7の各種センサと、該各センサからの入力信号より車両の状態を判定するための様々なデータを算出すると共に該算出したデータからオーバステア状態を解消するように行われる制御であるオーバステア制御及びアンダステア状態を解消するように行われる制御であるアンダステア制御の実施判定を行う車両状態演算部8とを備えている。
【0012】
更に、車両の挙動制御装置1は、車両状態演算部8からの様々なデータ及び各種判定から各車輪に対する制動力の制御量を算出する制動力演算部9と、車両状態演算部8からの各データ及び各種判定から駆動力の制御量を算出する駆動力演算部10と、制動力演算部9で算出された制動力の制御量から各車輪のブレーキ制御を行うブレーキアクチュエータ11と、駆動力演算部10で算出された駆動力の制御量からスロットルの制御を行うスロットルアクチュエータ12とを備えている。
【0013】
車輪速センサ2、舵角センサ3、ヨーレートセンサ4、スロットルセンサ6及び横加速度センサ7は、それぞれ車両状態演算部8に接続され、該車両状態演算部8は制動力演算部9及び駆動力演算部10にそれぞれ接続され、制動力演算部9はブレーキアクチュエータ11に、駆動力演算部10はスロットルアクチュエータ12に接続されている。
【0014】
このような構成において、車両状態演算部8は、車輪速センサ2からの入力信号より得られた各車輪の車輪速度から車体速度Vを算出すると共に、舵角センサ3からの入力信号よりステアリング舵角δを、ヨーレートセンサ4からの入力信号より車両のヨーレートである実ヨーレートωrを、スロットルセンサ6からの入力信号よりスロットル開度を、横加速度センサ7からの入力信号より横方向の加速度Gyをそれぞれ得る。車両状態演算部8は、これら各センサからのそれぞれの入力信号から得られた各値より、車両の状態を判定するための様々なデータの算出を行い、該算出した各データからオーバステア制御及びアンダステア制御の実施判定を行う。
【0015】
制動力演算部9は、車両状態演算部8で算出された各データ及び制御実施判定から各車輪の制動力の制御量を算出してブレーキアクチュエータ11の制御を行う。また、駆動力演算部10は、車両状態演算部8で算出された各データ及び制御実施判定から駆動力の制御量を算出してスロットルアクチュエータ12の制御を行う。
【0016】
次に、車両状態演算部8によるオーバステア制御及びアンダステア制御からなる車両の挙動制御の実施判定方法について説明する。
車両状態演算部8は、上記各センサから得られた値の内、車体速度V及びステアリング舵角δから公知の車両モデルを用いて目標ヨーレートωtを算出する。
【0017】
更に、車両状態演算部8は、目標ヨーレートωtとヨーレートセンサ4から得られた実ヨーレートωrとの偏差であるヨーレート偏差Δωを下記(1)式より算出する。
Δω=ωr−ωt ……………………………………(1)
【0018】
例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回りのときに正、右回りのときに負とすると、車両状態演算部8は、車両が左旋回を行っている場合、算出したヨーレート偏差Δωが、正の値であるオーバステアしきい値Thosを超えるとオーバステア制御開始判定を行い、ヨーレート偏差Δωが、負の値であるアンダステアしきい値Thus未満であるとアンダステア制御開始判定を行う。また、車両が右旋回を行っている場合、車両状態演算部8は、算出したヨーレート偏差Δωが、負の値であるオーバステアしきい値Thos未満であるとオーバステア制御開始判定を行い、ヨーレート偏差Δωが、正の値であるアンダステアしきい値Thusを超えるとアンダステア制御開始判定を行う。
【0019】
制動力演算部9及び駆動力演算部10は、ブレーキアクチュエータ11及びスロットルアクチュエータ12に対して、車両状態演算部8がオーバステア制御開始判定を行うと所定のオーバステア制御を行わせ、車両状態演算部8がアンダステア制御開始判定を行うと所定のアンダステア制御を行わせる。なお、本実施の形態では、車両の旋回方向に応じて正又は負となる値については、左回りが正、右回りが負となる場合を例にして説明する。
【0020】
オーバステア制御として、制動力演算部9は、オーバステア状態を解消するために旋回方向の外前輪に付加する制動力制動量を算出する。該制動力制御量は、ヨーレート偏差Δωが大きい、すなわちオーバステアの度合いが大きいときほど大きい値が、ヨーレート偏差Δωが小さい、すなわちオーバステアの度合いが小さいときほど小さい値が算出される。同時に、駆動力演算部10は、所定の方法で駆動力制御量を算出し、例えば駆動力を減少させるようにする。
【0021】
また、アンダステア制御として、制動力演算部9は、アンダステア状態を解消するために旋回方向の内後輪に付加する制動力制動量を算出する。該制動力制御量は、ヨーレート偏差Δωが大きい、すなわちアンダステアの度合いが大きいときほど大きい値が、ヨーレート偏差Δωが小さい、すなわちアンダステアの度合いが小さいときほど小さい値が算出される。同時に、駆動力演算部10は、所定の方法で駆動力制御量を算出し、例えば駆動力を減少させるようにする。
【0022】
一方、車両状態演算部8は、挙動制御を開始するとヨーレート偏差Δωの監視を行って、ヨーレート偏差Δωの最大値を記憶し、該記憶した最大値よりも大きな値を検出すると、すでに記憶している最大値を更新して記憶する。更に、車両状態演算部8は、検出した最大値が所定値よりも小さい場合、挙動制御の終了判定を行うためのしきい値(以下、これを制御終了しきい値と呼ぶ)の絶対値を、挙動制御の開始判定を行うためのしきい値(以下、これを制御開始しきい値と呼ぶ)の絶対値よりも大きく、すなわち挙動制御が終了しやすくなるように設定する。
【0023】
次に、図2及び図3は、図1で示した車両の挙動制御装置1の動作例を示したフローチャートであり、図4は、図2における制御終了しきい値の算出ルーチンを示したフローチャートである。図2から図4を用いて車両の挙動制御装置1の動作についてもう少し詳細に説明する。
【0024】
図2において、ステップS1で、車両状態演算部8は、車輪速センサ2からの入力信号より得られる各車輪の車輪速度から車体速度Vを算出すると共に、舵角センサ3からの入力信号よりステアリング舵角δを、ヨーレートセンサ4からの入力信号より実ヨーレートωrを、スロットルセンサ6からの入力信号よりスロットル開度を、横加速度センサ7からの入力信号より横方向の加速度Gyをそれぞれ得る。
【0025】
次に、車両状態演算部8は、ステップS2で、上記車体速度Vとステアリング舵角δから目標ヨーレートωtを算出し、ステップS3において、ステップS1で得た実ヨーレートωr及びステップS2で算出した目標ヨーレートωtからヨーレート偏差Δωを算出する。次に、ステップS4で、車両状態演算部8は、オーバステア制御の開始判定を行うためのしきい値(以下、オーバステア制御開始しきい値と呼ぶ)Thos及びアンダステア制御の開始判定を行うためのしきい値(以下、アンダステア制御開始しきい値と呼ぶ)Thusの各しきい値を公知の方法で算出して設定する。
【0026】
車両状態演算部8は、ステップS5で、オーバステア制御の終了判定を行うためのしきい値(以下、オーバステア制御終了しきい値と呼ぶ)Thos_ex及びアンダステア制御の終了判定を行うためのしきい値(以下、アンダステア制御終了しきい値と呼ぶ)Thus_exの各しきい値を算出して設定する。
ここで、上記ステップS5で示した車両状態演算部8によるしきい値Thos_ex及びThus_exの算出設定例を、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、特に明記しない限り、図4で行われる処理はすべて車両状態演算部8で行われるものである。
【0027】
図4において、最初にステップS51で、オーバステア制御又はアンダステア制御のいずれかが行われている場合にセットされる制御中フラグFがセットされているか否かを調べ、制御中フラグFがセットされていない場合(NO)、ステップS52に進む。ステップS52で、ヨーレート偏差Δωの最大値Δωmaxを0にリセットして記憶した後、本フローは終了して図2のステップS6に進む。
【0028】
また、ステップS51において、制御中フラグFがセットされている場合(YES)、ステップS53で、算出したヨーレート偏差Δωが記憶している最大値Δωmaxを超えているか否かを調べ、算出したヨーレート偏差Δωが記憶する最大値Δωmaxを超えている場合(YES)、ステップS54に進む。ステップS54において、算出したヨーレート偏差Δωを最大値Δωmaxに更新して記憶し、ステップS55に進む。また、ステップS53において、算出したヨーレート偏差Δωが記憶する最大値Δωmax以下の場合(NO)、ステップS55に進む。
【0029】
ステップS55において、記憶する最大値Δωmaxが所定値k1を超えているか否かを調べ、所定値k1を超えている場合(YES)、ステップS56で、オーバステア制御終了しきい値Thos_exの絶対値をオーバステア制御開始しきい値Thosの絶対値に、アンダステア制御終了しきい値Thus_exの絶対値をアンダステア制御開始しきい値Thusの絶対値にそれぞれ設定して、本フローは終了し図2のステップS6に進む。
【0030】
また、ステップS55で、記憶する最大値Δωmaxが所定値k1以下の場合(NO)、ステップS57で、オーバステア制御終了しきい値Thos_exの絶対値をオーバステア制御開始しきい値Thosの絶対値よりも所定値m1(m1>0)大きくなるように設定すると共に、アンダステア制御終了しきい値Thus_exの絶対値をアンダステア制御開始しきい値Thusの絶対値よりも所定値n1(n1>0)大きくなるように設定して、本フローは終了し図2のステップS6に進む。
【0031】
次に、図2に戻り、車両状態演算部8は、ステップS6において、制御中フラグFがセットされているか否かを調べ、セットされている場合(YES)、ステップS7で、行われている挙動制御がオーバステア制御であるか否かを調べ、オーバステア制御が行われている場合(YES)、ステップS8に進み、アンダステア制御が行われている場合(NO)、ステップS9に進む。
【0032】
ステップS8において、車両状態演算部8は、ステップS3で算出したヨーレート偏差ΔωとステップS5で設定されたオーバステア制御終了しきい値Thos_exとの比較を行い、オーバステア制御を終了するか否かの判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回りのとき正、右回りのときに負であるとすると、左旋回時においては、オーバステア制御終了しきい値Thos_exは正の値となり、ヨーレート偏差Δωがオーバステア制御終了しきい値Thos_ex未満であるか否かを調べ、ヨーレート偏差Δωがオーバステア制御終了しきい値Thos_ex以上であり、オーバステア制御を終了しない場合(NO)、図3のステップS16に進む。
【0033】
ステップS8で、車両状態演算部8は、ヨーレート偏差Δωがオーバステア制御終了しきい値Thos_ex未満であり、オーバステア制御を終了する判定を行うと(YES)、ステップS10に進む。
【0034】
また、ステップS9において、車両状態演算部8は、ステップS3で算出したヨーレート偏差ΔωとステップS5で設定されたアンダステア制御終了しきい値Thus_exとの比較を行い、アンダステア制御を終了するか否かの判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回りのとき正、右回りのときに負であるとすると、左旋回時においては、アンダステア制御終了しきい値Thus_exは負の値となり、ヨーレート偏差Δωがアンダステア制御終了しきい値Thus_exを超えたか否かを調べ、ヨーレート偏差Δωがアンダステア制御終了しきい値Thus_ex以下であり、アンダステア制御を終了しない場合(NO)、図3のステップS16に進む。
【0035】
ステップS9で、車両状態演算部8は、ヨーレート偏差Δωがアンダステア制御終了しきい値Thus_exを超えて、アンダステア制御を終了する判定を行うと(YES)、ステップS10に進む。車両状態演算部8は、ステップS10において、制御中フラグFをリセットした後、ステップS11で、オーバステア制御が行われている場合にセットされるオーバフラグFoをリセットして、図3のステップS16に進む。ステップS9において、アンダステア制御を終了しない判定を行うと(NO)、図3のステップS16に進む。
【0036】
また、ステップS6で、制御中フラグFがセットされていない場合(NO)、車両状態演算部8は、ステップS12で、ステップS3で算出したヨーレート偏差ΔωとステップS4で設定されたオーバステア制御開始しきい値Thosとの比較を行い、オーバステア制御を開始するか否かの判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回りのとき正、右回りのときに負であるとすると、左旋回時においては、オーバステア制御開始しきい値Thosは正の値となり、ヨーレート偏差Δωがオーバステア制御開始しきい値Thos以上であるか否かを調べ、ヨーレート偏差Δωがオーバステア制御開始しきい値Thos以上であり、オーバステア制御を開始する判定を行うと(YES)、ステップS13に進む。
【0037】
車両状態演算部8は、ステップS13で、オーバフラグFoをセットした後、ステップS15で、制御中フラグFをセットして、図3のステップS16に進む。また、ステップS12において、ヨーレート偏差Δωがオーバステア制御開始しきい値Thos未満であり、オーバステア制御を開始しない場合(NO)、ステップS14に進む。
【0038】
ステップS14で、車両状態演算部8は、ステップS3で算出したヨーレート偏差ΔωとステップS4で設定されたアンダステア制御開始しきい値Thusとの比較を行い、アンダステア制御を開始するか否かの判定を行う。例えば、ヨーレートセンサ4の極性が左回りのとき正、右回りのときに負であるとすると、左旋回時においては、アンダステア制御開始しきい値Thusは負の値となり、ヨーレート偏差Δωがアンダステア制御開始しきい値Thus未満であるか否かを調べ、ヨーレート偏差Δωがアンダステア制御開始しきい値Thus未満であり、アンダステア制御を開始する判定を行うと(YES)、ステップS15の処理を行った後、図3のステップS16に進む。
【0039】
また、ステップS14で、算出したヨーレート偏差Δωがアンダステア制御開始しきい値Thus以上であり、アンダステア制御を開始しない判定を行うと(NO)、図3のステップS16に進む。
【0040】
次に、図3において、車両状態演算部8は、ステップS16で、制御中フラグFがセットされているか否かを調べ、セットされている場合(YES)、ステップS17で、オーバフラグFoの状態からオーバステア制御中であるか否かを調べ、オーバステア制御中のとき(YES)、ステップS18に進み、オーバステア制御中でないとき(NO)、ステップS19に進む。
【0041】
ステップS18で、車両状態演算部8のオーバステア制御開始の判定により、制動力演算部9は旋回方向の外前輪制動力の制動量を算出し、駆動力演算部10は駆動力の制御量を算出する。次に、ステップS20で、制動力演算部9は該算出した制動量の制動力制御の実施をブレーキアクチュエータ11に実行させ、駆動力演算部10は駆動量の駆動制御の実施をスロットルアクチュエータに実行させて、図20のステップS1に戻る。
【0042】
また、ステップS19で、車両状態演算部8のアンダステア制御開始判定により、制動力演算部9は旋回方向の内後輪制動力の制動量を算出し、駆動力演算部10は駆動力の制御量を算出した後、ステップS20の処理を行って図2のステップS1に戻る。また、ステップS16で、制御中フラグFがセットされていない場合(NO)、図2のステップS1に戻る。
【0043】
このように、本実施の形態における車両の挙動制御装置は、オーバステア制御又はアンダステア制御のいずれかの挙動制御が行われている際、ヨーレート偏差Δωの最大値Δωmaxが所定値k1以下の場合、車両状態演算部8が、オーバステア制御及びアンダステア制御の各制御の終了判定を行うためのしきい値を、各挙動制御の終了が早くなるように補正する。このことから、車両が不安定状態ではないにもかかわらず挙動制御が開始された場合、挙動制御終了時のしきい値を開始時よりも変えることによって、開始された挙動制御を速やかに終了させることができるため、ドライバによる車両の操作性を向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明の車両の挙動制御装置によれば、車両状態演算部は、挙動制御中におけるヨーレートの偏差に応じて、挙動制御の終了を判定するためのしきい値を変えるようにした。具体的には、オーバステア制御又はアンダステア制御のいずれかが行われれている挙動制御中におけるヨーレートの偏差の最大値が所定値以下の場合、挙動制御の終了を判定するためのしきい値を、例えばオーバステア制御開始判定及びアンダステア制御開始判定を行うための各しきい値の絶対値に所定の補正値を加算して、挙動制御を終了するタイミングを早めるようにした。このことから、車両が不安定状態ではないにもかかわらず挙動制御が開始された場合、該開始された挙動制御を速やかに終了させることができるため、ドライバによる車両の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における車両の挙動制御装置の例を示した概略のブロック図である。
【図2】 図1における車両の挙動制御装置の動作例を示したフローチャートである。
【図3】 図1における車両の挙動制御装置の動作例を示したフローチャートである。
【図4】 図2における挙動制御終了しきい値の算出ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両の挙動制御装置
2 車輪速センサ
3 舵角センサ
4 ヨーレートセンサ
6 スロットルセンサ
7 横加速度センサ
8 車両状態演算部
9 制動力演算部
10 駆動力演算部
11 ブレーキアクチュエータ
12 スロットルアクチュエータ

Claims (3)

  1. 各種センサから得られるデータを基にして算出される目標ヨーレートとヨーレートセンサから得られる車両のヨーレートとの偏差から、車両のオーバステア又はアンダステアの判定を行い、オーバステア又はアンダステア状態であると判定すると、オーバステア又はアンダステア状態を解消するために、それぞれ所定の制動力制御及び駆動力制御を行って車両の挙動制御を行う挙動制御装置において、
    上記偏差を算出すると共に該算出した偏差と車両の状態を判定するための各しきい値とを比較し、車両のオーバステア及びアンダステアを判定する車両状態演算部を備え、
    該車両状態演算部は、挙動制御中における上記偏差に応じて、挙動制御の終了を判定するためのしきい値を変えることを特徴とする車両の挙動制御装置。
  2. 上記車両状態演算部は、挙動制御中における上記偏差の最大値が所定値以下の場合、挙動制御の終了を判定するためのしきい値を、挙動制御を終了するタイミングを早めるように変えることを特徴とする請求項1に記載の車両の挙動制御装置。
  3. 上記車両状態演算部は、車両のオーバステア状態を解消するために行うオーバステア制御、及び車両のアンダステア状態を解消するために行うアンダステア制御におけるそれぞれの制御開始を判定するための各しきい値の絶対値に所定の補正値をそれぞれ加算して、オーバステア制御及びアンダステア制御を終了する各タイミングを早めるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の車両の挙動制御装置。
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