JP3752571B2 - 車両用ドアパーテイションサッシュ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドアに取り付けられて、摺動窓と固定窓とを分離隔てるドアパーテイションサッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ドアのパーテイションサッシュ取付構造に関する従来技術は、例えば実開平5−35421号公報中に開示されている。この従来技術は、ドアインナーパネルの下方に作業穴を設けて、パーテイションサッシュの下端部に一体に設けた蓋体でドアインナーパネルの作業穴を閉成すると共に、蓋体を作業穴に固定した構造になっている。
【0003】
ここで用いているパーテイションサッシュは、その上端部にサッシュ幅よりも幅の小さい取付板部が一体に設けられ、また下端部にはゴムあるいは樹脂からなる蓋体が一体的に取り付けられている。このパーテイションサッシュは、下部がドア本体の空間に配設され、下端部に取り付けた蓋体でドアインナーパネルの下方に形成された作業穴を塞ぎ、且つ上端部の取付板部が折曲されてドアサッシュ上辺部の中間にビスで固定される。このパーテイションサッシュの取付けは、摺動窓と固定窓となる部分にコーナウインドガラス及びリヤドアガラスをそれぞれ先に組み込んだ後、ドアインナーパネルの下方に形成した作業穴からパーテイションサッシュを上端部側から挿入して、コーナウインドガラス及びリヤドアガラス間にパーテイションサッシュの上部を配置する。そして、蓋体を作業穴に圧入嵌着して、作業穴を蓋体で密閉状態に閉成すると共に、蓋体を作業穴に即ちドアインナーパネルに固定する。次に、取付板部をドアサッシュの上辺部の中間にネジで固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のパーテイションサッシュは、その上端部にサッシュ幅よりも幅の小さい取付板部を一体に設け、その取付板部をドアサッシュの上辺部の中間にネジで固定する構造であるため、該取付板部をネジで締結する際、パーテイションサッシュ本体がネジ巻き締め方向に回転してしまい、その結果ドア本体に対してパーテイションサッシュの外表面(意匠面)が変位して不自然な外観となり、見栄えが悪くなる問題があった。
【0005】
また、この種のパーテイションサッシュの板厚は、0.7〜0.8mmが一般的であり、一方、取付の際に使用するネジのピッチは0.7mm程度である。従来のパーテイションサッシュは、その上端部にサッシュ幅よりも幅の小さい取付板部を一体に設けたものなので、その取付板部の板厚は0.7〜0.8mmとなり、ここにネジ締結用の孔を穿設して雌ネジを形成しようとしても、雌ネジが一山しかできない。一山の雌ネジにネジを締結した場合、振動等による緩みが生じ易くなる。ネジは緩んだとしても、該ネジ上にはウエザーストリップが通常存在するので外れることはない。しかし、実使用において、走行中にネジが緩んでくると、ユーザーが昇降ガラスを使用する際に異常音が生じたりガラスがスムーズに昇降しなくなり、これを補修するために、固定ネジを度々増し締めなければならない。
【0006】
一方、かかる不具合を解消するために、パーテイションサッシュの板厚をより厚く、例えば一般のコネクターの板厚である2.0mmか2.3mmとして作製すると、パーテイションサッシュの重量が大幅に増加し、車両重量の増加に伴って燃料消費量及び排気ガス量が増え、環境への影響が悪くなる。
またパーテイションサッシュの板厚を厚くすると、ガラス開口寸法を同じとし、パーテイション幅を同じにするためには、ガラスランを係止するためにパーテイションサッシュに設けられた凸部の突出寸法であるガラスラン脱落防止係止寸法を少なくせねばならず、該係止寸法を少なくするとガラスランが係止位置から抜け出し易くなり、パーテイションサッシュから外れたガラスランが見栄えを損ねるとともに、外れたガラスランの再装着に手間がかかる。
さらに、ガラス開口寸法を同じとし、ガラスラン脱落防止係止寸法を十分にするためには、パーテイション幅を増加させねばならない。パーテイション幅が増すと、通常は風切り音防止のため、ドアサッシュも同時に幅を増やすことになり、その結果車体重量の更なる増加をもたらすことになる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、取付を容易かつ確実にでき、取付状態でドアに対する変位を生じることのないパーテイションサッシュの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車両のドアに取り付けられて、摺動窓と固定窓とを分離隔てるドアパーテイションサッシュであって、車外側意匠面部と、車内側意匠面部と、両者を橋絡する背面部とを有するパーテイションサッシュ本体と、背面部の長手方向端末部に固着されるコネクターとを有し、前記コネクターは、端末部から突出する突出部と、ドアサッシュのウエザーストリップ保持部に形成された取り付け面部に、他の固着手段によって固着される固着部と、取付状態において固着部の側面部からパーテイション本体側に折り返され、かつドアサッシュとパーテイションウエザーストリップとの隙間に挿入され、その両者に挟まれるフランジ部とを有することを特徴とする車両用パーテイションサッシュを提供する。
本発明の車両用パーテイションサッシュにおいて、取付状態で、パーテイションウエザーストリップとドアサッシュの間に挿入される前記フランジ部の少なくともドアサッシュ側の表面にシール材を設けて良い。
また、前記シール材は、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層を設けたものとして良い。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による車両用ドアパーテイションサッシュ(以下、パーテイションサッシュと略記する)の一実施形態を示すものであり、図中符号1はパーテイションサッシュである。
【0010】
本例示によるパーテイションサッシュ1は、車外側意匠面部2と、車内側意匠面部3と、両者を橋絡する背面部4とを有するパーテイションサッシュ本体5と、背面部4の長手方向端末部に固着されたコネクター6とを有している。パーテイションサッシュ本体5は、車体の該サッシュ1取付部(図2参照)の意匠形状に合わせて真っ直ぐに、あるいは少なくとも一部を緩やかに湾曲させて形成されている。またパーテイションサッシュ本体5には、車両10のドア本体11にネジ止めして固定するためのブラケット7が固着されている。
【0011】
前記コネクター6は、パーテイションサッシュ本体5の端末部から突出する突出部6aと、ドアサッシュ12のウエザーストリップ保持部13に形成された取り付け面部14に固着される固着部6bと、取付状態において固着部6bの側面部からパーテイションサッシュ本体5側に折り返されたフランジ部6cとを有する。固着部6bには、該コネクター6をドアサッシュ12にネジ締結して固着するための雌ネジ6dが穿設されている。なお、本例示において、コネクター6の基部は、パーテイションサッシュ本体5の背面部4の端末部に溶接接合されている。コネクター6とパーテイションサッシュ本体5との接合手段は本例示に限定されることなく、例えばネジ締結による接合、パーテイションサッシュ本体5の端末部に設けたホルダーへの強制嵌合などの接合手段を採用しても良い。
【0012】
コネクター6のフランジ部6cには、図1に示すように該フランジ部6cを被覆してシール材8aが取り付けられる。このシール材8aの材質は特に限定されないが、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層、好ましくはEPDMが固着されたシール材が特に好適に使用される。この種のシート材は、パーテイションサッシュ1の取付作業時に簡単にコネクター6のフランジ部6cに取り付けることができる。一般にシール材8aは、80%圧縮した状態で使用されるが、上述したタイプのシール材8aは95%まで圧縮して使用することができる。
【0013】
パーテイションサッシュ本体5の端末部には、一部がコネクター6の突出部6aと接するエンドキャップ9が固着されている。該エンドキャップ9のコネクター6と接する面の反対面には、シール材8bが取り付けられている。このシール材8bの材質は特に限定されないが、通常はフランジ部6cと同じもの、特に粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層が固着されたシール材が好適に使用される。
【0014】
パーテイションサッシュ本体5の車外側意匠面部2と車内側意匠面部3とのそれぞれの長辺には、長手方向に沿って、車外側意匠面部2と車内側意匠面部3との間隔を近づける方向に突出したフランジ2a,2b,3a,3bが設けられている。これらのフランジ2a,2b,3a,3bは、固定窓ガラス15をはめ込んで保持するパーテイションウエザーストリップ17の一部分と、摺動窓ガラス16を摺動可能に保持するガラスラン18の一部分とをパーテイションサッシュ本体5に嵌合した際、それらを係止して脱落を防ぐためのものである。
【0015】
図2および図3は、上述したパーテイションサッシュ1を車両10のドア本体11に取り付けた状態を示すものである。図2に示す例示において、このパーテイションサッシュ1は、車両10のリヤドア20の窓を、図2において右側(車両後方側)の固定窓と、図2において左側(車両前方側)の摺動窓との2つに区画するように取り付けられている。前記固定窓には、固定窓ガラス15が固定状態で取り付けられ、前記摺動窓には、摺動窓ガラス16が上下方向に摺動可能に取り付けられている。
【0016】
リヤドア20は、ドア本体11と、該ドア本体11の上縁に溶接されたドアサッシュ12とを有する。パーテイションサッシュ1は、下方をドア本体11内に挿入し、ブラケット7でドア本体11にネジ止め固着されるとともに、端部のコネクター6をドアサッシュ12の上縁部に固着した状態で取り付けられている。
【0017】
ドアサッシュ12には、固定窓ガラス15を保持しているパーテイションウエザーストリップ17と、摺動窓ガラス16を摺動可能に保持しているガラスラン18とが取り付けられている。パーテイションウエザーストリップ17とガラスラン18は、それぞれゴム系あるいは樹脂系等の弾性材料から形成されている。ドアサッシュ12には、パーテイションウエザーストリップ17とガラスラン18とを係止するためのフランジ19a〜dが形成されている。一方パーテイションウエザーストリップ17とガラスラン18とにはそれぞれ複数の係合凸部17a,17b,18a,18bが設けられ、パーテイションウエザーストリップ17とガラスラン18とをドアサッシュ12に設けられた保持部内に嵌入した際、それらの係合凸部17a,17b,18a,18bがドアサッシュ12側のフランジ19a〜dと係合し、パーテイションウエザーストリップ17とガラスラン18が脱落しないようになっている。
【0018】
固定窓ガラス15を保持するパーテイションウエザーストリップ17は、固定窓ガラス15の全周縁を包埋した状態で固定窓ガラス15と一体的に設けられている。摺動窓ガラス16を摺動可能に保持するガラスラン18には、摺動窓ガラス16の周縁をルースに囲む本体18cとその本体18cから延出して摺動窓ガラス16の周縁に圧接する複数の舌片18d〜hとを有している。舌片18d〜hの摺動窓ガラス16との接触面には、摩擦係数を低下させるために低摩擦樹脂層を設けることもできる。
【0019】
図2〜図8に示す取付状態において、パーテイションサッシュ1のコネクター6は、ドアサッシュ12のウエザーストリップ保持部13に形成された取り付け面部14に固着部6bを配置し、該取り付け面部14に穿設されたネジ孔14aと固着部6bの雌ネジ6dとにネジ21を挿入し、締結することによってドアサッシュ12に固着されている。
【0020】
固着部6bの側面部からパーテイション本体5側に折り返されたフランジ部6cは、ドアサッシュ12のフランジ19aとパーテイションウエザーストリップ17との隙間に挿入され、その両者に挟まれることでパーテイションサッシュ1の回転を防いでいる。このフランジ部6を被覆しているシール材8aは、ドアサッシュ12とパーテイションウエザーストリップ17との隙間に応じて弾性変形し、それによってこの隙間は、少なくとも風の侵入を防止できる程度に気密にシールされている。
【0021】
上述したパーテイションサッシュ1の取付け方法を説明する。まず、ドアサッシュ12の窓の車両前方側にガラスラン18を取り付ける。パーテイションサッシュ1に取り付けるガラスラン18の部分は、この状態では上方から揺動可能に垂下した状態になっている。次に、予め固定窓ガラス15を嵌合したパーテイションウエザーストリップ17を窓の車両後方側に嵌入し、ドアサッシュ12の保持部13に取付ける。次いで、シール材8a,8bを固着したパーテイションサッシュ1をコネクター6を上向きにした状態でその反対側をドア本体11内に挿入し、パーテイションサッシュ1にパーテイションウエザーストリップ17のガラスラン側の部分を嵌合させるとともに、コネクター6がドアサッシュ12のウエザーストリップ保持部13に形成された取り付け面部14に合致するように、パーテイションサッシュ1をパーテイションウエザーストリップ17側に押し込む。この時、コネクター6のフランジ部6cは、パーテイションウエザーストリップ17とドアサッシュ12のフランジ19aとの隙間に強制挿入される。次いで、コネクター6の固着部6bをドアサッシュ12にネジ止めし、さらにパーテイションサッシュ1のブラケット7(図2参照)をドア本体11にネジ止めし、さらにパーテイションサッシュ1をドアに固定する。次いで、パーテイションサッシュ1の車両前方側に、上方から垂下しているガラスラン18を取り付ける。
【0022】
【発明の効果】
本発明のパーテイションサッシュは、本体端末部から突出する突出部と、ドアサッシュのウエザーストリップ保持部に形成された取り付け面部に、他の固着手段によって固着される固着部と、取付状態において固着部の側面部からパーテイションサッシュ本体側に折り返されたフランジ部とを有するコネクターを設けたことにより、取付状態において該フランジ部がドアサッシュとパーテイションウエザーストリップとの隙間に挿入され、その両者に挟まれることでパーテイションサッシュの回転が防止され、コネクターをドアサッシュに固着するためのネジ締結がスムーズに行えると共に、エンドキャップとドアサッシュの平行が保たれ、設計通りの見栄えを得ることができる。
【0023】
コネクターのフランジ部を内側に設ければ、パーテションサッシュの右部品はネジが右締めの場合に回転防止効果が得られ、左部品の場合はフランジ部を外側に設ければ回転防止効果が得られる。さらに、ガラス外表面とドアサッシュ外表面との段差が十分に確保されている場合、コネクターのフランジ部を内外に設けることで、左右の部品のいずれにも回転防止効果を与えることができるとともに、風漏れ防止効果が向上する。
【0024】
また、本発明によれば、ネジ締結時にパーテイションサッシュが回転するのを防ぐフランジ部を設けたことにより、取付状態でパーテイションサッシュが回転して見栄えが悪くなる不具合が解消される。
【0025】
また本発明において、取付状態で、パーテイションウエザーストリップとドアサッシュの間に挿入される前記フランジ部の少なくともドアサッシュ側の表面にシール材を設けたことにより、コネクター、パーテイションサッシュ及びドアサッシュの寸法バラツキが発生しても、該シール材がドアサッシュとパーテイションウエザーストリップの間に形成される隙間寸法に応じて弾性変形し、該隙間を気密にシールするので、パーテイションウエザーストリップのシール性を補完することができる。
【0026】
また、シール材を設けたことによって、入ってきてしまった風を出口で塞ぐことができる。ガラスランは、摺動窓ガラスと接するため、パーテイションウエザーストリップのように固定窓ガラスの周縁を面密着するように設計すると、ユーザーが窓を開ける時に重くなり、過大な負荷が何回も加わると、ガラスラン表面に設けた低摩擦層を早期に劣化させてしまい、窓が閉まらなくなってしまうため、摺動窓ガラスへのガラスランの押付圧力は、パーテイションウエザーストリップに比べ低くする。前方へ走行中に本部位に吹いてくる風の方向は、前方からだけとは限らず、車速よりも速い風が後方から吹くこともある。また風は渦を巻くこともある。このようにガラスランは、上下摺動のためのガラス押付圧力の上限と、風の侵入防止という相反する要件を満足させねばならない製品である。そのような特性を持つ故に、ガラスランとエンドキャップの隙、ガラスランとパーテイションサッシュとの隙が走行中に発生してしまう場合があった。本発明では、フランジ部にシール材を固着して、風通路の出口に当たるパーテイションウエザーストリップとドアサッシュとの隙間に挿入したことによって、上述の如く発生した隙から入り込んだ風が僅かな隙を通って流れる際に生じる高周波の音(風切り音)の発生源を絶つことができる。
【0027】
また本発明において、シール材として、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層を設けたものを採用したことによって、パーテイションサッシュの取付時にそのフランジ部にシール材を固着し、パーテイションサッシュの取付によって重要なシール施行部分であるパーテイションウエザーストリップとドアサッシュの隙間をシールすることができるので、ドアサッシュにシール材を容易に取り付けることができる。
ドアサッシュは、車両においては塗装が施されているが、1次メーカーが車両組立工場に納入する際には無塗装である。これは、ドアとドアサッシュを車両組立工場で溶接するためである。無塗装の状態でシール材を貼り付けておき、塗装をするということは、車両組立工場の下塗り、つまりカチオン電着層に浸漬させることとなる。下塗り塗料を含んだシール材は、その後金属塗装の乾燥ブースで加熱されて硬化し、弾性機能を消失してしまう。またドアサッシュを塗装後、車両組立工場でシール材を貼ることは、凹部に粘着層付着部をもつシール材を入れるため、所定位置以外の部分にシール材をつけてしまうことにもなるし、作業者にとっては難作業であるため、敬遠される。通常、ドアサブ組立てラインでは、ドア内側から組み付ける部品点数がドア外側から組み付ける部品数よりも多いために、作業者の立つ位置はドア内側であり、この作業位置でシール材を取り付けるのは困難である。またパーテイションウエザーストリップにシール材を貼ることも困難である。パーテイションウエザーストリップ成形時には、金型からの離型のため、金型表面には離型剤を塗っている。離型剤は、成形後にパーテイションウエザーストリップ表面に残る。離型剤を剥離するために通常は布でのふき取りを行っているが、離型剤が残っているとシール材がパーテイションウエザーストリップに貼りつかなくなる。悪いことに、パーテイションウエザーストリップのコーナー部分は、パーテイションサッシュ側とドアサッシュ側の断面をつなげる位置であり、従って断面形状を変化させる必要があり、基本型開き方向で抜きづらい形状に設計せざるを得ず、離型剤を使用せざるを得ない。
以上のように、従来はドアサッシュとパーテイションウエザーストリップにシール材を貼り付けるためには種々の困難が伴ったが、本発明によれば、パーテイションサッシュのフランジ部にシール材が予め固着されているので、重要なシール施行部分であるパーテイションウエザーストリップとドアサッシュの隙間をシールすることができるので、ドアサッシュにシール材を容易に取り付けることができる。
【0028】
また本発明において、コネクターのフランジ部に、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層を設けたシール材を設けたことにより、ドアサッシュの塗装面に突起があったとしても、フランジ部を挿入する際にシール材が圧縮されてこの凸部を通過する。さらに、万一鋭角な凸部が塗装面に形成されていたとしても、その凸部にシール材の発泡軟質合成樹脂層の表面の一部のみが剥ぎ取られ、フランジ部に固着している粘着シートまで剥がれることがない。従って、本発明によれば、ドアサッシュの塗装面に形成された凸部に妨害されることなく、ドアサッシュとパーテイションウエザーストリップ間に挿入することができる。
【0029】
また本発明において、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層を設けたシール材を、ドアサッシュとパーテイションウエザーストリップの間に挿入する際のフランジの挿入方向先端にシール材折り返しを設けるように固着することによって、パーテイションサッシュをドアに組み付ける際、フランジ部がドアサッシュとパーテイションウエザーストリップとの狭い隙間に圧入しても、シール材が破断しない限り、シール材を固着したフランジ部を挿入することができる。
シール材単体は、柔らかいものであり、狭い隙間にシール材のみを挿入するのは困難である。またフランジ部の上記挿入方向先端にシール材折り返しを設けずに、フランジ部にシール材を貼り付けると、ドアサッシュとパーテイションウエザーストリップの隙間に挿入する際にシール材の粘着シートがめくられたり、変形して粘着シートどうしが付着して隙間を生じ、風漏れが発生するおそれがある。一方、フランジ部の上記挿入方向先端にシール材折り返しを設けてシール材を固着する場合、このシール材折り返し部は、狭い隙間に挿入されても粘着シートが剥離するような力が加わらず、従ってシート材が剥離せずに狭い隙間にも挿入することができる。
従って、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層を設けたシール材を、ドアサッシュとパーテイションウエザーストリップの間に挿入する際のフランジの挿入方向先端にシール材折り返しを設けるように固着することによって、シール材の剥離を防止することができ、確実にシール材を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパーテイションサッシュの一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明のパーテイションサッシュを取り付けた車両を示す側面図である。
【図3】 図2中のIII部の端部を破断面で表した拡大側面図である。
【図4】 図3中のA−A線断面図である。
【図5】 図4中のB−B線断面図である。
【図6】 図3中のC−C線断面図である。
【図7】 図3中のD−D線断面図である。
【図8】 パーテイションサッシュのエンドキャップの斜視図である。
【符号の説明】
1 パーテイションサッシュ
2 車外意匠面部
3 車内意匠面部
4 背面部
5 パーテイションサッシュ本体
6 コネクター
6a 突出部
6b 固着部
6c フランジ部
8a シール材
10 車両
11 ドア本体
12 ドアサッシュ
13 ウエザーストリップ保持部
14 取り付け面部
15 固定窓ガラス(固定窓)
16 摺動窓ガラス(摺動窓)
17 パーテイションウエザーストリップ
18 ガラスラン
21 ネジ(固着手段)

Claims (3)

  1. 車両のドアに取り付けられて、摺動窓と固定窓とを分離隔てるドアパーテイションサッシュであって、車外側意匠面部と、車内側意匠面部と、両者を橋絡する背面部とを有するパーテイションサッシュ本体と、背面部の長手方向端末部に固着されるコネクターとを有し、前記コネクターは、端末部から突出する突出部と、ドアサッシュのウエザーストリップ保持部に形成された取り付け面部に、他の固着手段によって固着される固着部と、取付状態において固着部の側面部からパーテイション本体側に折り返され、かつドアサッシュとパーテイションウエザーストリップとの隙間に挿入され、その両者に挟まれるフランジ部とを有することを特徴とする車両用パーテイションサッシュ。
  2. 取付状態において、パーテイションウエザーストリップとドアサッシュの間に挿入される前記フランジ部の少なくともドアサッシュ側の表面に、シール材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用パーテイションサッシュ。
  3. 前記シール材が、粘着シート上に独立気泡の発泡軟質合成樹脂層を設けたものであることを特徴とする請求項2に記載の車両用パーテイションサッシュ。
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