JP3752284B2 - バルーンカテーテル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血管内に挿入して使用されるバルーンカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、IABP(大動脈内バルーンパンピング)に用いられるバルーンカテーテルとして、図10(a)、同図(b)に示す様な、いわゆるシングルルーメンタイプのものが知られている。このバルーンカテーテル101は、長尺なチューブ状のカテーテルシャフト111と、カテーテルシャフト111の遠位端側に設けられ、カテーテルシャフト111の内腔を介して給排されるヘリウムガスにより拡張/収縮するバルーン112と、カテーテルシャフト111の近位端側に設けられたコネクタ113とを備え、これらバルーン112、カテーテルシャフト111、及びコネクタ113の中心に補強ワイヤ116が配置されている。
【0003】
この補強ワイヤ116は、バルーンカテーテル101を血管内へ挿入する際に、カテーテルシャフト111及びバルーン112に折れ曲がり等が発生するのを防止するために設けられているもので、直径0.2〜0.6mm程度の可撓性を有する金属線からなり、近位端がコネクタ113の末端側に配設されたトルカー115に固着され、また、遠位端がバルーン112の先端側に配設された先端チップ117に固着されている。
【0004】
この様なバルーンカテーテル101であれば、カテーテルシャフトに、ヘリウムガスが十分スムーズに流動し得る程度の太さを有する内腔を確保しても、カテーテルシャフトが二重管とされた、いわゆるダブルルーメンタイプのバルーンカテーテルに比べると、カテーテルシャフトの外径を細くすることができるため、より血管径が細い患者に対してでも使用できるというメリットがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術によれば、以下に述べるような問題があった。
上記バルーンカテーテル101は、例えば図11に示す様な曲がりくねった血管内へでもスムーズに侵入させ得る程度の可撓性を有しているが、この様な曲がった血管内でバルーン112の拡張/収縮を行うと、バルーン112の一部112aが図示の如く襞状に折れ曲がり、あるいは補強ワイヤ116がバルーン112の中心を通らない形状に湾曲し、バルーン112が補強ワイヤ116に接触することがあった。そして、こうした状態のまま過度に長時間にわたってバルーン112の拡張/収縮を繰り返していると、補強ワイヤ116との接触箇所でバルーン112に局部的な疲労を招き、交換等の適切な処置を施さないと、バルーン112の一部が破損し、バルーンからガスが漏れる原因となる恐れがあった。
【0006】
そこで、本発明は、湾曲した血管内で拡張/収縮を繰り返しても、補強ワイヤでバルーンを損傷させるといったことのないバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は、請求項1記載の通り、
長尺なチューブ状のカテーテルシャフトと、該カテーテルシャフトの遠位端側に設けられ、カテーテルシャフトの内腔を介して給排される流体により拡張/収縮するバルーンと、可撓性を有する金属線からなり、少なくとも前記バルーンの中心を軸方向に貫通させて配置された補強ワイヤとを備えたバルーンカテーテルにおいて、
柔軟な樹脂材料からなり、前記バルーン内で前記補強ワイヤの外周に設けられた被覆部材を備えており、
前記補強ワイヤが前記バルーンの内部から前記カテーテールシャフトの内腔内に渡って通されるとともに、前記被覆部材が前記バルーンの内部のみに設けられている
ことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2記載のバルーンカテーテルは、
前記被覆部材が、前記バルーンの先端側に配設された先端チップから一体に延出されている
ことを特徴とする。
【0009】
更に、請求項3記載のバルーンカテーテルは、
長尺なチューブ状のカテーテルシャフトと、該カテーテルシャフトの遠位端側に設けられ、カテーテルシャフトの内腔を介して給排される流体により拡張/収縮するバルーンと、可撓性を有する金属線からなり、少なくとも前記バルーンの中心を軸方向に貫通させて配置された補強ワイヤとを備えたバルーンカテーテルにおいて、
柔軟な樹脂材料からなり、前記バルーン内で前記補強ワイヤの外周に設けられた被覆部材を備えており、
前記被覆部材が、前記バルーン内の略中央部に設けられ、当該被覆部材と前記バルーンの先端側に配設された先端チップとの間では、前記補強ワイヤをバルーン内に露出させた
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記請求項1記載のバルーンカテーテルによれば、バルーンの内部には、従来と同様に、バルーンの中心を軸方向に貫通させて配置された補強ワイヤを備えているが、この補強ワイヤの外周には、柔軟な樹脂材料からなる被覆部材が設けられているため、湾曲した血管内でより長時間にわたってバルーンの拡張/収縮を繰り返しても、バルーンの破損を招くことがない。
【0011】
ここで、バルーンの破損を招かない理由については、明確に特定できていないが、考え得る要因としては、上記被覆部材が補強ワイヤに比べると格段に柔らかい材質となっているため、バルーンが被覆部材に接触しても疲労を招かない、また、被覆部材を設けると補強ワイヤよりも外径が太くなるため、その分だけバルーンとの接触面積が大きくなり、バルーンの単位面積当たりにかかる負荷が軽減される、あるいは、被覆部材を設けたことによって補強ワイヤの曲げに対する剛性が変わり、バルーンと被覆部材との接触自体が起こりにくくなっている、といったことが考えられる。いずれにしても実験的に確認したところ、上記被覆部材を設けることにより、湾曲した状態のままで拡張/収縮を繰り返しても、従来の様にバルーンの破損を招くといったことがなかった。
【0012】
なお、上記構成において、被覆部材は、補強ワイヤの可撓性を過度に阻害することのない程度に柔軟な樹脂材料であれば何でもよいが、より柔軟であるほどバルーンへの当たりが柔らかく、バルーンの損傷を招きにくいと考えられるので、望ましくはバルーンの材質と同程度以上に柔軟であるとよい。この様な樹脂材料としては、バルーンに使われている樹脂材料(例えばポリウレタンなど)を利用することが考えられる。ちなみに、バルーン、カテーテルシャフト、補強ワイヤ等については、従来と同様の公知のものを利用できる。
【0013】
また、本発明において、補強ワイヤは、少なくともバルーンの中心を軸方向に貫通させて配置されていれば、例えば、補強ワイヤの近位端がカテーテルシャフトの内壁に固着されていても、補強ワイヤがカテーテルシャフトの内腔をも貫通し、補強ワイヤの近位端がコネクタ部分に固着されていてもよい。
【0014】
加えて、本発明において、バルーンやカテーテルシャフトの寸法については特に限定されないが、IABPで比較的多く用いられているダブルルーメンタイプのバルーンカテーテルに比べると、本発明のバルーンカテーテルの場合、構造的に各部の寸法を小さくすることが容易であり、例えば血管径がきわめて細い小児用として使うことも可能である。より具体的には、小児用カテーテルであれば、バルーンの容量を1〜20cc、カテーテル径を3.0〜8.0Fr、バルーン長を60〜160mm、バルーン径を4〜14mm、カテーテル挿入長を250mm〜600mm程度にするとよい。もちろん、これ以上に大きい寸法として、成人用カテーテルとして使い得ることは言うまでもない。
【0015】
ところで、上記被覆部材の具体的な形状等については種々考え得るが、例えば、請求項2記載の通り、バルーンの先端側に配設された先端チップから一体に延出されていると、補強ワイヤと被覆部材との接着力が比較的弱いか接着されていなくても、被覆部材の位置が補強ワイヤに沿って軸方向にずれるといったことが起きない。また、被覆部材の取り付け位置は、先端チップを基準にした適正な位置となるので、過度に緻密な製造管理を行わなくても、被覆部材の取付位置のばらつきは皆無となる。
【0016】
もちろん、こうしたメリットは副次的なものであり、バルーンの破損を防止するという観点からすれば、被覆部材と先端チップとが別体となっているものでもよいことは言うまでもない。
特に、バルーンの破損は主にバルーンの中央部付近に生じやすく、バルーンの先端や後端辺りでは補強ワイヤが露出していても問題がないので、請求項3記載の通り、被覆部材が、バルーン内の略中央部に設けられ、被覆部材とバルーンの先端側に配設された先端チップとの間では、補強ワイヤをバルーン内に露出させてあってもよい。こうすれば、バルーンの先端付近では、被覆部材によって補強ワイヤの柔軟性が阻害されるといったことは全くなく、血管が曲がりくねっている様な場合でも、よりスムーズにバルーンカテーテルを前進させることができるようになる。
【0017】
なお、この他にも、被覆部材に後端(近位端)側が細くなるようなテーパを付けたり、バルーンの後端付近では補強ワイヤをバルーン内に露出させたりすれば、カテーテルシャフト側から流体がよりスムーズに流れ込むようにすることができる。
【0018】
また、バルーンの先端付近の様に柔軟性が重視される部分では被覆部材を比較的薄くする一方、バルーンの中央付近の様に破損防止が重視される部分では被覆部材を比較的厚くするといった具合いに、被覆部材の厚さを段階的又は連続的に変化させることもできる。特に、被覆部材の外周に、軸方向、周方向に延びる多数の溝、あるいは螺旋状に延びる溝、無数の細孔等を形成すれば、被覆部材のバルーンに接触する部分の太さを十分に確保しつつ、より高い柔軟性を付与することもできる。
【0019】
更に、バルーンが折り畳まれている初期状態では外径が細く、バルーンの拡張時に外径が太くなる様な被覆部材でもよい。この様な被覆部材としては、初期状態では螺旋が延びて補強ワイヤに細く巻き付き、一旦バルーンが拡張されると、自身のバネ性で軸方向に縮むと共に、外径が一回り太くなるコイルスプリング状の被覆部材を考えることができる。つまり、本発明において、被覆部材は、バルーンと補強ワイヤとの間に介在して両者の直接的な接触を妨げることができれば、必ずしも補強ワイヤに密着しているものでなくてもよい。
【0020】
次に、本発明の実施の形態をより一層明確にするため、本発明を適用したバルーンカテーテルの具体例について図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する具体例は、本発明の実施の形態の一例に過ぎず、本発明の実施の形態が以下に例示する具体的なものに限られる訳ではない。
【0021】
[具体例1]
バルーンカテーテル1は、図1(a)、同図(b)に示す通り、長尺なチューブ状のカテーテルシャフト11と、カテーテルシャフト11の遠位端側に設けられ、カテーテルシャフト11の内腔を介して給排されるヘリウムガスにより拡張/収縮するバルーン12と、カテーテルシャフト11の近位端側に設けられコネクタ13とを備え、コネクタ13には、ヘリウムガスの供給口となるインデフレーションポート14と、バルーンカテーテル1を血管内で操作するためのトルカー15とが付設されている。また、バルーンカテーテル1を血管内へ挿入する際に、カテーテルシャフト11及びバルーン12に折れ曲がり等が発生するのを防止するため、バルーン12、カテーテルシャフト11、及びコネクタ13の中心には補強ワイヤ16が配置され、また、バルーン12の先端側には、血管内での前進をスムーズにするために先端チップ17が配設されている。なお、カテーテルシャフト11の近位端側には、体外の所定箇所にカテーテルシャフト11を固定するために固定片18が設けられ、また、バルーン12の前後を挟む位置には、X線によりバルーン12の位置を確認するため、X線不透過物質からなるマーカー19が配設されている。
【0022】
また、本バルーンカテーテル1の特徴的な構成として、バルーン12内には、先端チップ17の後端から一体に延出された被覆部材21が設けられ、この被覆部材21によって補強ワイヤ16の外周が取り巻かれている。この被覆部材21は、先端チップ17と同じポリウレタン製で、先端側21aから中央部21b付近までは一様な太さとされ、後端側21cがテーパをつけて細くなっている。
【0023】
この様な被覆部材21を設けることにより、湾曲した状態でより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返しても、バルーン12の破損を招かなくなる。また、被覆部材21の後端側21cにテーパをつけると共に、バルーン12の後端付近では補強ワイヤ16の一部を露出させてあるので、被覆部材21がヘリウムガスの流出入を妨げることはない。
【0024】
次に、別の具体例について説明する。なお、以下に説明する具体例2〜具体例9は、主に被覆部材の形状等の違いのみで、その他各部の機能は具体例1のものと相違しないので、バルーン部分のみを図示すると共に、同等の機能を有する部分には具体例1と同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0025】
[具体例2]
バルーンカテーテル2は、図2に示す様に、先端チップ17の後端から被覆部材23が一体に延出され、この被覆部材23によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材23を設けた場合も、上記具体例1と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0026】
また、この被覆部材23は、先端側から後端側にかけて全体的にテーパをつけて細くなっているので、カテーテルシャフト11を介してのヘリウムガスの流出入はきわめてスムーズである。
[具体例3]
バルーンカテーテル3は、図3に示す通り、先端チップ17の後端から被覆部材25が一体に延出され、この被覆部材25によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材25を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0027】
また特に、この被覆部材25は、先端側の一部分25aが他の部分よりも細径化されているので、バルーン12の先端部分付近での柔軟性が他の部分よりも高くなり、血管が曲がりくねっている様な場合でも、よりスムーズにバルーンカテーテル3を前進させることができるようになる。
【0028】
[具体例4]
バルーンカテーテル4は、図4に示す通り、先端チップ17とは別体で、被覆部材27がバルーン12内の中央部に設けられ、この被覆部材27によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材27を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0029】
また特に、被覆部材27と先端チップ17との間では、補強ワイヤ16をバルーン12内に露出させてあるので、バルーン12の先端付近では、被覆部材27によって補強ワイヤ16の柔軟性が阻害されるといったことは全くなく、上記具体例3のもの以上にバルーン12の先端付近が柔軟になり、血管が曲がりくねっている様な場合でも、よりスムーズにバルーンカテーテル4を前進させることができるようになる。
【0030】
なお、バルーン12の破損は主にバルーン12の中央部付近に生じやすく、バルーン12の先端や後端辺りでは補強ワイヤ16が露出していても問題がない。
[具体例5]
バルーンカテーテル5は、図5に示す通り、先端チップ17とは別体で、被覆部材29がバルーン12内の中央部に設けられ、この被覆部材29によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材29を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0031】
また特に、被覆部材29は、中央部29bで最も肉厚を厚くし、先端側29aと後端側29cとへはテーパをつけて細くしてあるので、バルーン12の先端付近では、補強ワイヤ16の柔軟性が高くなり、よりスムーズにバルーンカテーテル4を前進させることができるようになり、また、バルーン12の中央付近では、被覆部材29にバルーン12の破損を防止するのに十分な肉厚が確保され、更に、バルーン12の後端付近では、カテーテルシャフト11を介してのヘリウムガスの流出入がきわめてスムーズになされる。
【0032】
[具体例6]
バルーンカテーテル6は、図6(a)、同図(b)に示す通り、先端チップ17の後端から被覆部材31が一体に延出され、この被覆部材31によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材31を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0033】
また特に、この被覆部材31の外周には、軸方向に延びる6つの溝31aが形成されているので、被覆部材31の最外周は十分に太いものの、溝31aのないものと比べると被覆部材31自体の曲げ剛性は低く、バルーン12部分に高い柔軟性を付与することができる。
【0034】
[具体例7]
バルーンカテーテル7は、図7に示す通り、先端チップ17の後端から被覆部材33が一体に延出され、この被覆部材33によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材33を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0035】
また特に、この被覆部材33の外周には、周方向に延びる多数の溝33aが形成されているので、被覆部材33の最外周は十分に太いものの、溝33aのないものと比べると被覆部材33自体の曲げ剛性は低く、バルーン12部分に高い柔軟性を付与することができる。
【0036】
[具体例8]
バルーンカテーテル8は、図8(a)、同図(b)に示す通り、先端チップ17の後端から被覆部材35が一体に延出されている。この被覆部材35は、後端側がコイルスプリング状の螺旋部35aとされ、バルーン12が折り畳まれている初期状態では、螺旋部35aが延びて補強ワイヤ16に細く巻き付き(図8(a)参照)、一旦バルーン12が拡張されると、螺旋部35aのバネ性で軸方向に縮んで、外径が一回り太くなる(図8(b)参照)。この様な被覆部材35を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0037】
また特に、この被覆部材35は、螺旋部35aが伸縮して外径を変えるので、初期状態ではバルーン12をより細く折り畳むことができ、一方、バルーン12を拡張した際には、十分に太い螺旋部35aの最外周にバルーン12を接触させることができる。
【0038】
[具体例9]
バルーンカテーテル9は、図9に示す通り、先端チップ17の後端から被覆部材37が一体に延出され、この被覆部材37によって補強ワイヤ16が被覆されている。この様な被覆部材37を設けた場合も、上記各具体例と同様、バルーン12の拡張/収縮を繰り返してもバルーン12の破損を招くことがないので、湾曲した血管内であってもより長時間にわたってバルーン12の拡張/収縮を繰り返すことができる。
【0039】
また特に、先端チップ17から被覆部材37にまたがった範囲を、他の部分よりも細い細径部37aとし、バルーン12及びマーカー19を細径部37aに接着してあるので、先端チップ17からバルーン12にかけての外周面の段付がなく、しかも、バルーン12の先端部分付近での柔軟性が他の部分よりも高くなり、血管が曲がりくねっている様な場合でも、よりスムーズにバルーンカテーテル3を前進させることができるようになる。更に、被覆部材37の後端側37bにテーパをつけ、バルーン12の後端付近では補強ワイヤ16の一部を露出させてあるので、被覆部材37がヘリウムガスの流出入を妨げることはなく、よりスムーズにヘリウムガスの流出入がなされる。
【0040】
以上、本発明の具体例について説明したが、本発明の具体的な構成については上記具体例以外にも種々考えられる。
【0041】
【発明の効果】
以上の如く、本発明のバルーンカテーテルによれば、湾曲した血管内で拡張/収縮を繰り返しても、バルーンの中心に配置された補強ワイヤがバルーンを損傷させることはなく、従来よりも長時間にわたって安全にバルーンの拡張/収縮を繰り返すことができる。したがって、より血管径の細い患者、中でも血管の蛇行が大きい患者に対してでも、より安全にIABPを施すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 具体例1のバルーンカテーテルを示し、(a)はその側面図、(b)はA−A線で示す範囲を拡大した縦断面図である。
【図2】 具体例2のバルーンカテーテルの要部を示す縦断面図である。
【図3】 具体例3のバルーンカテーテルの要部を示す縦断面図である。
【図4】 具体例4のバルーンカテーテルの要部を示す縦断面図である。
【図5】 具体例5のバルーンカテーテルの要部を示す縦断面図である。
【図6】 具体例6のバルーンカテーテルの要部を示し、(a)はその縦断面図、(b)B−B線で示す切断部端面図である。
【図7】 具体例7のバルーンカテーテルの要部を示す縦断面図である。
【図8】 具体例8のバルーンカテーテルの要部を示し、(a)はバルーンを折り畳んだ状態での縦断面図、(b)はバルーンを拡張した状態での縦断面図である。
【図9】 具体例9のバルーンカテーテルの要部を示す断面図である。
【図10】 従来のバルーンカテーテルを示し、(a)はその側面図、(b)はC−C線で示す範囲を拡大した縦断面図である。
【図11】 従来のバルーンカテーテルの使用状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1〜9・・・バルーンカテーテル、11・・・カテーテルシャフト、12・・・バルーン、13・・・コネクタ、14・・・インデフレーションポート、15・・・トルカー、16・・・補強ワイヤ、17・・・先端チップ、18・・・固定片、19・・・マーカー、21,23,25,27,29,31,33,35,37・・・被覆部材。
Claims (3)
- 長尺なチューブ状のカテーテルシャフトと、該カテーテルシャフトの遠位端側に設けられ、カテーテルシャフトの内腔を介して給排される流体により拡張/収縮するバルーンと、可撓性を有する金属線からなり、少なくとも前記バルーンの中心を軸方向に貫通させて配置された補強ワイヤとを備えたバルーンカテーテルにおいて、
柔軟な樹脂材料からなり、前記バルーン内で前記補強ワイヤの外周に設けられた被覆部材を備えており、
前記補強ワイヤが前記バルーンの内部から前記カテーテールシャフトの内腔内に渡って通されるとともに、前記被覆部材が前記バルーンの内部のみに設けられている
ことを特徴とするバルーンカテーテル。 - 請求項1記載のバルーンカテーテルにおいて、
前記被覆部材が、前記バルーンの先端側に配設された先端チップから一体に延出されている
ことを特徴とするバルーンカテーテル。 - 長尺なチューブ状のカテーテルシャフトと、該カテーテルシャフトの遠位端側に設けられ、カテーテルシャフトの内腔を介して給排される流体により拡張/収縮するバルーンと、可撓性を有する金属線からなり、少なくとも前記バルーンの中心を軸方向に貫通させて配置された補強ワイヤとを備えたバルーンカテーテルにおいて、
柔軟な樹脂材料からなり、前記バルーン内で前記補強ワイヤの外周に設けられた被覆部材を備えており、
前記被覆部材が、前記バルーン内の略中央部に設けられ、当該被覆部材と前記バルーンの先端側に配設された先端チップとの間では、前記補強ワイヤをバルーン内に露出させた
ことを特徴とするバルーンカテーテル。
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JPH09135904A JPH09135904A (ja) | 1997-05-27 |
JP3752284B2 true JP3752284B2 (ja) | 2006-03-08 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29684195A Expired - Lifetime JP3752284B2 (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | バルーンカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3752284B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU766038B2 (en) * | 1998-12-16 | 2003-10-09 | Cook Medical Technologies Llc | Finishing technique for a guiding catheter |
-
1995
- 1995-11-15 JP JP29684195A patent/JP3752284B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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