JP3752120B2 - 光触媒膜及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明な光触媒膜及びその製造方法に関するもので、更に詳述すると、簡便なコーティング法で製造でき、しかも光触媒自体の酸化分解作用に対しても化学的に安定で透明な光触媒膜、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大気汚染物質や悪臭物質を分解除去できる光触媒を担持した平板状のシートや膜は、基材に貼付するだけで、基材に光触媒機能を付与することができる。このような光触媒膜は、光触媒を含有するコーティング剤よりも取り扱い性、作業性が簡便という点から種々の研究が進められている。ここで、基材の模様や風合いを生かしたい場合やガラス等の透明体に光触媒機能を付与したい場合、光触媒膜自体が透明であることが要求される。
【0003】
またプラスチックフィルムを支持体とするような光触媒膜を製造する場合、光触媒の酸化分解作用を受け難い支持体を用いることが必要である。また、高活性な光触媒膜を得たい場合、できるだけ多量の酸化チタンを担持する必要がある。
【0004】
光触媒作用に対しても安定である支持体用プラスチックフィルムとして、フッ素樹脂シートが提案されている。しかし、表面が平滑な高分子フィルム上に、酸化チタンを含有する分厚い光触媒層を形成するのは困難であり、単にバインダー等を用いてコーティングしただけでは、分厚い光触媒層を形成できない。さらに、コーティングにより分厚い光触媒層を形成できたとしても、光触媒層の表面部分の酸化チタンは光触媒として機能するが、光触媒層内部にまで到達できる光が少ないため、光触媒層内部の酸化チタンは光触媒として十分機能しない場合が多く、結果として、酸化チタンの含有量に見合った光触媒能が得られない。
【0005】
光触媒層表面の酸化チタンだけでなく、光触媒層内部の光触媒も有効に働かせて、支持体に担持された酸化チタンの担持量に見合った光触媒能を得ようとする光触媒膜として、例えば、特開平10−272367号公報に、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン中に光触媒微粒子を分散させたもの(従来技術1)や、特開平9−278928号公報に、放電処理又は紫外線照射処理により―OH基及び―COOH基を付与した多孔質樹脂フィルムの細孔表面に光触媒粒子を定着させたもの(従来技術2)が提案されている。
【0006】
従来技術1は、光触媒粒子及びポリテトラフルオロエチレン粉末を成形助剤とともに混合してペースト化し、該ペーストをシート状に成形し、該シート状成形体から成形助剤を蒸発除去することにより光触媒膜を製造している。このような方法により、透明な光触媒膜を製造することはできないため、基材の模様や風合いを生かしたい場合や透明体に光触媒機能を付与したい場合に用いる光触媒膜としては適用できない。
【0007】
従来技術2も、透明な光触媒膜を意図したものでないため、基材の模様や風合いを生かしたい場合や透明体に光触媒機能を付与したい場合に用いる光触媒膜としては不十分である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基材の模様や風合いを生かしたい場合や透明体に光触媒機能を付与したい場合には貼付するだけで光触媒機能を付与できる透明な光触媒膜で、しかもコーティング法により簡易に製造できる光触媒膜を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の光触媒膜は、骨格と該骨格間の間隙が空孔となっている延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜と、該延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に担持されている酸化チタン粒子とを有し、且つ透明であることを特徴とする。
【0010】
前記酸化チタン粒子は、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の骨格表面に付着または空孔内に充填されることにより担持されていてもよいし、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の骨格表面に付着または空孔内に充填されると共に、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の片面及び/又は両面に積層されることにより担持されていてもよい。あるいは、前記酸化チタン粒子は、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の片面及び/又は両面に積層されることにより、担持されていてもよい。
【0011】
また、本発明の光触媒膜は、酸化チタン粒子が、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の片面及び/又は両面に積層されることにより担持され、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の空孔に、透明度向上物質が充填されていてもよい。前記透明度向上物質はシリカゲルであることが好ましい。
【0012】
また、本発明の光触媒膜は、さらにバインダーを含み、該バインダーを介して、前記酸化チタン粒子が前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に担持されていてもよい。前記バインダーは、シリカであることが好ましい。
【0013】
本発明の光触媒膜は、550nmの光線透過率が20%以上であることが好ましい。
【0014】
本発明の光触媒膜は、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンの厚みが30μm以下であることが好ましく、前記酸化チタン粒子の粒径は5nm〜1μmであることが好ましい。
【0015】
本発明の光触媒膜の製造方法は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に透明度向上物質を付与する第1工程、及び延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に、酸化チタン粒子を担持させる第2工程を含む。前記第1工程は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜をアルコキシシランのゾルに浸漬した後、乾燥する工程であり、前記第2工程は、前記第1工程の後に行われることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の光触媒膜は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)膜と、該ePTFE膜に担持されている酸化チタン粒子とを有し、且つ透明の膜であることを特徴とする。
【0017】
ここで、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)とは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のファインパウダーを成形助剤と混合することにより得られるペーストの成形体から、成形助剤を除去した後あるいは除去せずに延伸し、さらに必要に応じて焼成することにより得られるもので、一軸延伸の場合、フィブリルが延伸方向に配向するとともに、フィブリル間が空孔となった繊維質構造となっている。また、二軸延伸の場合には、フィブリルが放射状に広がり、ノード及びフィブリルで画された空孔が多数存在するクモの巣状の繊維質構造となっている。すなわち、ノード及びフィブリルがePTFE膜の骨格をなし、骨格間間隙に相当するフィブリル間またはノード及びフィブリルで画された部分が空孔となっている。
【0018】
このようなePTFE膜は、化学的に安定で、光触媒に接触していても、担持している光触媒による酸化分解作用を受けずに済むので、光触媒粒子の支持体として優れている。しかも、通常のPTFE膜は不透明であるが、ePTFE膜の膜厚をコントロールしたり、後述する透明度向上物質を併用する等により、透明な膜とすることができる。
【0019】
使用するePTFE膜としては、透明度の高いePTFE膜が好ましい。具体的には、550nmの光線透過率が10%以上、特に50%以上のePTFE膜が好ましく用いられる。一般に、酸化チタン粒子を担持することにより透明度が低下する傾向にあるが、透明度向上物質の併用等により透明度を上げることができるので、支持体としてのePTFE膜としては、この程度の光線透過率を有していれば十分である。
【0020】
ePTFE膜の厚みは約30μm以下が好ましい。ePTFE膜の光線透過率は、主としてePTFE膜の厚みに依存するため、上記光線透過率を確保するためには、30μm以下とする必要があるからである。
【0021】
また、ePTFE膜の空孔率、空孔の大きさは、使用する酸化チタン粒子の大きさ等に応じて適宜選択すればよいが、空孔率20〜98%程度が好ましく、空孔の大きさは、最大孔径が0.2〜6.5μmであることが好ましい。ここで、空孔率(%)は、下式から求められる。式中、真比重とあるのは、ポリテトラフルオロエチレンの比重である2.2となる。
空孔率=(真比重−見かけの比重)÷真比重×100
空孔の最大孔径は、下式に示すバブルポイントから求められた値である。式中、B.P.は膜の上面に2−プロパノールを注ぎ、下面から空気を圧入したときに連続した気泡が発生するときの圧力である。
最大孔径=0.65÷B.P.
【0022】
酸化チタン粒子は、光触媒粒子として用いられるもので、アナターゼ型、ルチル型などを用いることができるが、これらのうち、光触媒機能が高い酸化チタン、特にアナターゼ型酸化チタンが好ましく用いられる。
【0023】
酸化チタン粒子の粒径としては、5nm以上が好ましく、より好ましくは7nm以上である。一方、好ましい粒径の上限は1μmであり、より好ましくは0.2μmである。5nm未満では酸化チタン粒子の作製が困難であり、1μm超では白色不透明だからである。
【0024】
上記ePTFE膜に酸化チタン粒子が担持される態様としては、例えば図1に示すように、ePTFE膜1の骨格2表面に酸化チタン粒子4が付着したり、さらには空孔3内に酸化チタン粒子4が充填されている、いわゆるePTFE膜1内部に酸化チタン粒子4が含浸された状態となっている態様;あるいは図2に示すように、酸化チタン粒子4がePTFE膜1内部に含浸されるとともに、さらにePTFE膜1の表面に積層されて酸化チタン層5を形成している態様;あるいは図3に示すように、主として酸化チタン粒子4がePTFE膜1表面に積層されている態様が挙げられる。尚、図2及び図3では、酸化チタン層5はePTFE膜1の片面にだけ積層されているが、両面に積層されていてもよい。
【0025】
本発明の光触媒膜は、以上のように、ePTFE膜に酸化チタン粒子が担持されたもので、且つ透明の膜である。本発明にいう透明とは、膜を通して膜の向う側が見えるようになったもので、具体的には、550nmの光線透過率が20%以上のものをいう。光線透過率は、使用するePTFE膜の種類(厚み、空孔率など)、担持する酸化チタン粒子の量、酸化チタン粒子の担持態様、後述するバインダーや透明度向上物質の併用等により異なる。
【0026】
上記のような構成を有する本発明の光触媒膜は、酸化チタン粒子を溶剤に添加、分散させてなる酸化チタン含有液を調製し、この酸化チタン含有液にePTFE膜を浸漬した後、取出し、乾燥することにより、あるいは酸化チタン含有液をePTFE膜に塗布後、乾燥することにより得られる。
【0027】
光触媒膜の厚みは、支持体として用いたePTFE膜の厚みと比べて、酸化チタン層が積層された分だけ分厚くなる。ePTFE膜の厚み、酸化チタン粒子の担持量等により異なるが、一般に、2〜50μm程度となる。支持体として使用するePTFE膜の種類、透明度を向上させる処理等により、100μm程度までであれば、所望の透明性を達成できる。
【0028】
以上のような構成を有する本発明の光触媒膜は、光触媒膜として一定の光線透過率を有する透明体である。つまり、光線が膜を通過することができるため、ePTFE膜に担持されている酸化チタン粒子の大部分に光があたり、光触媒として機能できる。従って、本発明の光触媒膜は、担持された酸化チタンの量に見合った光触媒機能を発揮できる。しかも、本発明の光触媒膜は、ePTFE膜の多孔質構造に基づいて多量の酸化チタン粒子を担持することが可能である。すなわち、空孔内に酸化チタン粒子を担持することができる。さらにePTFE膜表面は酸化チタン粒子に対してアンカーのように働くことができる凹凸面であるため、コーティングによっても、分厚い酸化チタン層を形成することができる。
【0029】
本発明の光触媒膜において、酸化チタン粒子は、バインダーを介して担持されることが好ましい。ePTFE膜に対する酸化チタン粒子の付着が強固になるだけでなく、バインダーの種類及び使用量によっては、酸化チタン粒子担持による光線透過率の低下を抑制し、光触媒膜としての光線透過率を向上させる効果もあるからである。
【0030】
使用するバインダーとしては、光触媒作用によって分解されないバインダー、具体的にはフッ素系バインダー、ケイ素系バインダーなどが用いられる。フッ素系バインダーとしては、アモルファスフッ素樹脂などが挙げられる。ケイ素系バインダーとしては、シリカ溶液、アルコキシシランゾル、シリコーン、シリケートなどが挙げられる。これらのうち、製造される光触媒膜の光線透過率の点から、シリカ溶液が好ましく用いられる。
【0031】
バインダーを使用する場合、酸化チタン含有液にバインダーを添加あるいは酸化チタン粒子の分散媒としてバインダーを用いた液を調製し、この液にePTFE膜を浸漬またはこの液をePTFE膜に塗布等すればよく、このようにして、バインダーによりePTFE膜骨格またはePTFE膜表面への付着が強固となった光触媒膜が得られる。
【0032】
また、本発明において、ePTFE膜は本来撥水性であるため、酸化チタン含有液との親和性が一般に劣る。酸化チタン含有液との親和性を上げるために、予め親水化処理を施してもよい。親水化処理としては、例えば、アルコキシシランのゾルにePTFE膜を浸漬した後、水洗または水中に浸漬等してアルコキシシランのオリゴマーを加水分解し、その後、乾燥する方法が挙げられる。このような親水化処理により、ePTFE膜の骨格(特にフィブリル)表面に、加水分解により生成したSiOH基を多く有するシリカが付着したような状態になるとともに、空孔部分に入り込んだアルコキシシランオリゴマーが水洗により洗い流されて空孔の状態になっている。従って、親水化処理されたePTFE膜の光線透過率及び膜厚は、親水化処理前の光線透過率及び膜厚と殆ど同じである。
【0033】
ここでアルコキシシランのゾルとは、アルコキシドのアルコール溶液に、加水分解に必要な水、触媒としての酸またはアンモニアを添加し、室温〜80℃程度で攪拌してアルコキシドの加水分解と重縮合を行なわせて生成されるシリカ粒子の溶液をいう。アルコキシシランのゾル中には、Si−O結合によりオリゴマー化、さらにはポリマー化したシランが含まれている。
【0034】
本発明において、ePTFE膜の透明性ひいては光触媒膜の透明性を上げるために、ePTFE膜の空孔を、透明度向上物質で充填してもよい。ここで、透明度向上物質とは、ePTFE膜の空孔内に充填されることにより、膜の光線透過率を増大させることができる物質で、具体的には、アモルファスフッ素樹脂、シリカゲルなどが挙げられる。例えば、アルコキシシランのゾルにePTFE膜を浸漬後、加水分解することなく、乾燥すると、空孔内に入り込んだアルコキシシランのゾルが乾燥によりゲル化する。つまり、アルコキシシランのゾルに含まれているオリゴマー化又はポリマー化したシリカで空孔が充填された状態、すなわちシリカゲルが充填された状態となる。ePTFE膜の空孔中に充填されたシリカゲルの状態は、上記の親水化処理で加水分解した場合に比べてシラノール基(Si−OH)の割合が少なくなっている。
【0035】
使用できるアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシランが挙げられる。
【0036】
透明向上物質粒子をePTFE膜の空孔内に充填する方法としては、透明度向上物質を含有する液にePTFE膜を浸漬し、乾燥する方法;透明度向上物質液をePTFE膜に塗布後、乾燥する方法が挙げられる。
【0037】
透明度向上物質が空孔内に充填されたePTFE膜を用いた光触媒膜は、図4に示すように、ePTFE膜の骨格2間間隙の空孔に該当する部分に透明度向上物質(例えばシリカゲル)6が充填され、透明度向上物質が充填されたePTFE膜1′の表面に酸化チタン層5が積層された状態となっている。ここで、透明度向上物質が充填されたePTFE膜1′を用いた場合、原則として、酸化チタン粒子は空孔内に充填されないこととなるが、実際には分厚い酸化チタン層5が形成される。ePTFE膜1′表面は、PETフィルムのような多孔質でないプラスチックフィルムの平滑面ではなく、アンカーのような働きができる凹凸面が維持されているためと考えられる。
【0038】
また、充填される透明度向上物質の量が多い場合、ePTFE膜の空孔内部だけでなく、ePTFE膜表面に透明度向上物質からなる層が積層され得る。例えば、図5に示すように、ePTFE膜の空孔に透明度向上物質が充填されたePTFE膜1′の表面に透明度向上物質からなる層7が積層され、さらにこの透明度向上物質層7上に、酸化チタン層5が積層された状態となる。この場合も、透明度向上物質層7の表面は、ePTFE膜1′表面の凹凸が反映されているので、ePTFE膜1′上に直接酸化チタン層5を積層する場合と同様に、分厚い酸化チタン層5を形成することができる。つまり、PETフィルムに酸化チタンをコーティングした光触媒膜やPETフィルムにSiO2をプレコートした後、酸化チタンをコーティングした光触媒膜と比べて、分厚い酸化チタン層を形成することができ、ひいては多量の酸化チタンを担持することができる。
【0039】
透明度向上物質をePTFEの空孔に充填させることにより光触媒膜の透明性を向上させる処理は、▲1▼酸化チタン粒子を担持する前に行ってもよいし、▲2▼酸化チタン粒子を担持させた後に行ってもよいし、▲3▼酸化チタン粒子を担持させる際に行なってもよい。▲1▼酸化チタン粒子を担持する前に行なう場合は、空孔内に透明度向上物質を充填させたePTFE膜1′をまず作製し、このePTFE膜1′に酸化チタン含有液を塗布することにより、透明度を向上させた光触媒膜を製造できる。▲2▼酸化チタン粒子を担持させた後に行う場合、ePTFE膜に酸化チタン粒子を担持させた光触媒膜表面に透明向上物質液を塗布することにより、透明度を向上させた光触媒膜を製造できる。▲3▼酸化チタン粒子を担持させる際に行う場合、透明度向上物質含有液に酸化チタンを混合するか、酸化チタン含有液に透明向上物質を混合し、調製した混合液をePTFE膜に塗布することにより、透明度向上光触媒膜を製造できる。上記▲1▼〜▲3▼の製造方法のうち、▲1▼の方法がもっとも透明度の高い光触媒膜が得られるので、透明度を重視する用途の光触媒膜の製造法として特に好ましい。
【0040】
尚、透明度向上物質としてのシリカゲルと酸化チタンコーティング液中に含まれている少量のケイ素系バインダーはSiO2を構成成分とするという点で共通しているが、バインダーは、あくまで酸化チタン粒子をePTFE膜に担持させるのに必要十分な量が用いられるのに対し、透明度向上物質はePTFE膜の空孔を充填するのに十分な量が用いられるという点で異なる。
【0041】
以上のような構成を有する本発明の光触媒膜は、基材に貼付という簡便な作業で、基材に光触媒能を付与することができる。そして、本発明の光触媒膜は透明であるから、基材として窓ガラスや時計のガラス板などの透明体を用いた場合であっても、基材の透明性を害することなく、防汚、防臭、抗菌等の光触媒機能を付与することが可能となる。また、壁紙や家具、工芸品のように、それ自体の模様、材質を生かしたい基材に貼付して用いることもできる。基材の模様、材質を損なうことなく、光触媒機能を付与することができる。また、前述のように、本発明の光触媒膜は、支持体として用いたePTFE膜の構造に基づいて、多量の酸化チタンを担持でき、しかも担持量に見合った光触媒能を期待することができる。さらに、本発明の光触媒膜は、貼付という簡便な作業で基材に光触媒能を付与することができるので、酸化チタン含有コーティング剤を直接基材へ塗布乾燥させる方法に比べて、施工にかかる時間が短く、しかも乾燥のために高温にする等の必要もない。よって、耐熱性に乏しい壁紙や高温にすることができない工芸品や建材などの種々の材質の基材に光触媒機能を付与することができる。
【0042】
【実施例】
〔評価、測定方法〕
▲1▼膜厚
株式会社ミツトヨ製デジマチックマイクロメータNo.293−421−20を用いて測定した。
【0043】
▲2▼透明性
550nmでの光線透過率を測定し、これを透明性の指標とした。
光線透過率は、株式会社島津製作所製紫外可視分光高度計UV−240を用いて測定した。
【0044】
▲3▼光触媒能
色素を光触媒膜に付着させ、色素を付着した光触媒膜を株式会社科学共栄社製の紫外線ボックス内に入れ、そこで、ブラックライト(最大波長352nm、紫外線出力0.6W)を照射し、色素の分解の程度を調べることにより光触媒能を評価した。
【0045】
色素としては、クマリン343又はローズベンガルを用い、色素の分解は吸光度の変化を測定することにより調べた。測定結果を、横軸に照射時間、縦軸に初期吸光度に対する吸光度比とするグラフで示し、吸光度比から減少する割合が大きい程、光触媒能が優れていることを示している。
【0046】
尚、色素の吸光度は、その色素の吸収極大波長λmax(クマリンは448nm、ローズベンガルは558nm)で測定した。
【0047】
また、光触媒膜への色素の付着は、色素を含有したアルコール溶液(クマリンの2−プロパノール溶液、ローズベンガルのエタノール溶液)に、作製した光触媒膜を浸漬し、取出した後、100℃で30分間真空乾燥することにより行なった。
【0048】
〔ePTFE膜〕
光触媒膜の製造にあたり、支持体となるePTFE膜としては、表1に示す3種類のePTFE膜を用いた。
【0049】
【表1】
【0050】
〔光触媒膜の製造〕
実施例1;
石原テクノ株式会社の酸化チタンコーティング剤ST−K03(固形分10質量%、酸化チタン:アルキルシリケート系バインダーの含有量比率が1:1)に同量の2−プロパノールを加えて、酸化チタン含有液を調製した。調製した酸化チタン含有液に、ePTFE膜Aを浸漬し、15分間超音波洗浄した後、150℃で30分間乾燥することにより、光触媒膜を製造し、光触媒膜の光線透過率、膜厚を測定した。測定結果を表2に示す。
【0051】
上記のようにして製造した光触媒膜にアモルファスフッ素樹脂を含浸させ、含浸後の光線透過率を測定した。測定結果を表2に示す。
【0052】
アモルファスフッ素樹脂含浸前の光触媒膜について、色素クマリンを用いて光触媒能を調べた。結果を図6に示す。
【0053】
実施例2;
ePTFE膜Bを用いて、実施例1と同様にして、光触媒膜を製造し、その光触媒膜の膜厚、光線透過率を測定した結果を表2に示す。
【0054】
上記のようにして製造した光触媒膜にアモルファスフッ素樹脂を含浸させ、含浸後の光線透過率を測定した。測定結果を表2に示す。
【0055】
アモルファスフッ素樹脂含浸前の光触媒膜について、色素クマリンを用いて光触媒能を調べた。結果を図6に示す。
【0056】
実施例3,4;
使用した酸化チタンコーティング剤を、ST−K01に変更した以外は、実施例1又は実施例2と同様にして光触媒膜を製造し、膜厚、光線透過率を測定した。結果を表2に示す。
【0057】
ST−K01とは、固形分10質量%で、酸化チタン:バインダーの含有量割合が4:1で、酸化チタン含有率がK03よりも高いものである。
【0058】
実施例4の光触媒膜について、色素クマリンを用いて光触媒能を調べ、その結果を図6に示す。
【0059】
実施例5;
ePTFE膜Aについて、以下のような操作を行って親水化処理した。すなわち、テトラエトキシシランのゾルのエタノール溶液(テトラエトキシシランのゾルをエタノールで2倍に希釈したもの)に、ePTFE膜Aを浸漬した後、水中に10分間放置した。水中から取出した後、150℃で30分間真空乾燥した。親水化処理後のePTFE膜の厚みは2μm、光線透過率は54%であり、親水化処理前のePTFE膜Aとほとんど同じであった。ここで、テトラエトキシシランのゾルとは、質量比率で、テトラエトキシシラン(モノマー):エタノール:希塩酸(1%)が1:5:4である溶液を、60℃で24時間加熱攪拌後、放冷したものであり、加水分解及び重合反応の進行状態は不明である。
【0060】
親水化処理したePTFE膜Aを、実施例1で調製した酸化チタン含有液に浸漬、超音波洗浄、真空乾燥して、光触媒膜を製造した。製造した光触媒膜の膜厚保、光線透過率を測定した結果を表2に示す。
【0061】
この光触媒膜について、色素クマリン又はローズベンガルを用いて光触媒能を測定し、その結果を図7に示す。
【0062】
実施例6;
酸化チタンを担持するのに用いる酸化チタン含有液を、実施例3で調製した酸化チタン含有液に変更した以外は実施例5と同様にして光触媒膜を製造し、その膜厚、光線透過率を測定した。結果を表2に示す。
【0063】
また、この光触媒膜について、色素クマリン又はローズベンガルを用いて光触媒能を測定し、その結果を図7に示す。
【0064】
実施例7,8:
ePTFE膜Aについて、以下のようにして、透明性を向上させる処理を行なった。すなわち、テトラエトキシシランゾルをエタノールで希釈した液に、ePTFE膜を浸漬した後、150℃で30分間真空乾燥することにより、ePTFE膜の空孔内にシリカゲルが充填されたePTFE膜を得た。シリカゲル充填後のePTFE膜の膜厚、光線透過率は、表2に示す通りである。
【0065】
シリカゲルを充填したePTFE膜に、実施例1または実施例3で調製した酸化チタン含有液をガラス棒で塗布し、150℃で30分間真空乾燥することにより、光触媒膜を製造した(実施例1で調製した酸化チタン含有液を用いて製造した光触媒膜を実施例7、実施例3で調製した酸化チタン含有液を用いて製造した光触媒膜を実施例8とする)。製造した光触媒膜の膜厚、光線透過率を測定し、結果を表2に示す。
【0066】
実施例9;
透明度向上物質であるテトラエトキシシランゾルのエタノール溶液(2倍希釈)に、石原テクノ株式会社の酸化チタン粉末ST−21を加えて酸化チタン含有液を調製した(酸化チタン濃度10g/dm3)を調製した。
【0067】
調製した酸化チタン含有液に、ePTFE膜Aを浸漬した後、乾燥することにより、光触媒膜を製造した。製造した光触媒膜の膜厚、光線透過率を測定し、その結果を表2に示す。
【0068】
比較例1;
酸化チタンの支持体をePTFE膜Cに変更した以外は、実施例1と同様にして、光触媒膜を製造した。製造した光触媒膜の膜厚、光線透過率を測定した結果を、表2に示す。
【0069】
比較例2;
酸化チタンの支持体をePTFE膜Cに変更した以外は、実施例5と同様にして、光触媒膜を製造した。製造した光触媒膜の光線透過率を測定した結果を、表2に示す。
【0070】
比較例3:
酸化チタンの支持体をePTFE膜Cに変更した以外は、実施例7と同様にして、光触媒膜を製造した。製造した光触媒膜の光線透過率を測定した結果を、表2に示す。
【0071】
比較例4:
酸化チタンの支持体として、PETフィルム(膜厚124μm、光線透過率82%)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光触媒膜を製造した。多孔質体であるePTFE膜に塗布する場合と比べて均一な塗布が困難であった上に、乾燥によって無色透明の微結晶を析出し、形成した酸化チタン層の大部分が剥離してしまった。
【0072】
製造した光触媒膜の膜厚、光線透過率を測定した結果を、表2に示す。尚、光触媒膜の膜厚については、微結晶が析出した状態(酸化チタン層が剥離する前の状態)で測定した。
【0073】
比較例5;
比較例4で用いたPETフィルム表面に、テトラアルコキシシランのゾルのアルコール溶液を塗布し、乾燥して、シリカ層を積層した。次いで、実施例1で調製した酸化チタン含有液を塗布した後、乾燥することにより酸化チタン層を積層し、光触媒膜を製造した。しかしながら、乾燥により無色透明の微結晶が析出し、形成した酸化チタン層は剥離してしまった。
【0074】
製造した光触媒膜の膜厚、光線透過率を測定した結果を表2に示す。尚、光触媒膜の膜厚については、微結晶が析出した状態(酸化チタン層が隔離する前の状態)で測定した。
【0075】
【表2】
【0076】
実施例1,2の光触媒膜は、分厚い酸化チタン層が積層されたために、透明性は支持体として用いたePTFE膜Aよりもかなり低下したが、透明光触媒膜として必要な光線透過率は保持していた。また、透明度向上物質であるアモルファスフッ素樹脂を含浸させることにより、透明性を向上させることができた。
【0077】
実施例3、4の光触媒膜は、酸化チタン含有液として酸化チタン粒子の含有割合が少ないことから、分厚い酸化チタン層は形成されなかった。そのため、透明性は、支持体として用いたePTFE膜の透明性をほぼ維持することができた。また、図6から、光触媒能は実施例1と同程度に、色素分解を示したことから、酸化チタン層の厚みは薄いにもかかわらず同程度の光触媒能を有していることが推測できる。このことは、酸化チタン濃度が低い酸化チタン含有液を用いて担持させたことから、ePTFE膜内に酸化チタンが含浸されているためと考えられる。
【0078】
実施例5、6と、実施例1,2との比較から、親水化処理したePTFE膜を用いた方が酸化チタン層の膜厚が小さく、透明度が高いことがわかる。つまり、ePTFE膜が親水化されたことで、酸化チタン含有液がePTFE膜内部にまで含浸されやすくなったためと考えられる。
【0079】
実施例7、8より、ePTFE膜の空孔をシリカゲルで充填すると透明度を向上できることがわかる。そして、空孔をシリカゲルで充填したePTFE膜を用いると、酸化チタン粒子がePTFE膜に侵入しにくいため、ePTFE膜表面に分厚い酸化チタン層が形成されることがわかる。しかしながら、分厚い酸化チタン層が形成されたにもかかわらず、高い透明性を維持できていた。
【0080】
実施例9は、透明度向上物質を酸化チタン粒子の担持の際に充填させた場合である。つまり、ePTFE膜の空孔内には、透明度向上物質であるシリカゲルと酸化チタン粒子が充填されていることになる。この場合の透明性の向上の程度は実施例7,8程ではなかった。しかしながら、透明度向上物質を用いない実施例1のアモルファスフッ素樹脂含浸前、アモルファスフッ素樹脂含浸後程ではなかった。
【0081】
比較例1〜3からわかるように、白色不透明のePTFE膜を用いた場合には、不透明な光触媒膜しか得られない。透明度向上物質による処理を行なっても透明度を上げることはできず、不透明のままであった。
【0082】
比較例4、5より、支持体としてPETフィルムを用いた場合には、ePTFE膜を用いた場合のような量の酸化チタンを担持した分厚く且つ安定な酸化チタン層を形成することはできなかった。つまり、多量の酸化チタン含有液を塗布しても、PETフィルム表面に無色透明の微結晶が析出し、遂には酸化チタン層が剥離してしまった。このことから、大量の酸化チタンを担持するためには、ePTFE膜を用いる必要があることがわかる。
【0083】
【発明の効果】
本発明の光触媒膜は透明であるから、基材の透明性を維持する必要があるガラス製品や、基材の意匠性を生かす必要がある工芸品や建材に対して用いて、これらの基材に光触媒能を付与することができる。しかも、透明であることから、担持されている酸化チタン粒子の殆どが光触媒として有効に働くことができる。従って、本発明の光触媒膜は、支持体のePTFE膜に起因して多量の酸化チタン粒子を担持することができ、しかも担持量に見合った分の光触媒能を期待することができる。
【0084】
さらに、透明度向上物質を併用することにより、多量の酸化チタンを担持しても、かなりの透明性を維持することができる。
【0085】
本発明の光触媒膜の製造方法によれば、酸化チタン粒子の担持による透明度の低下を抑制した光触媒膜を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒膜の一実施形態の構成を示す断面模式図である。
【図2】本発明の光触媒膜の他の実施形態の構成を示す断面模式図である。
【図3】本発明の光触媒膜の他の実施形態の構成を示す断面模式図である。
【図4】空孔に透明度向上物質が充填された光触媒膜の一実施形態の構成を示す断面模式図である。
【図5】空孔に透明度向上物質が充填された光触媒膜の一実施形態の構成を示す断面模式図である。
【図6】実施例の光触媒膜の光触媒能を測定した結果を示すグラフである。
【図7】実施例の光触媒膜の光触媒能を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,1′ ePTFE膜
2 骨格
3 空孔
4 酸化チタン粒子
5 酸化チタン層
6 透明度向上物質
7 透明度向上物質層
Claims (12)
- 550nmの光線透過率が50%以上の延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の表面に酸化チタン粒子が担持されているものであり、
且つ550nmの光線透過率が20%以上であることを特徴とする光触媒膜。 - 前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜が親水化処理されているものである請求項1に記載の光触媒膜。
- 前記酸化チタン粒子は、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の表面に付着または空孔内に充填されることにより、担持されている請求項1または2に記載の光触媒膜。
- 前記酸化チタン粒子は、前記延伸多孔質ポリテトラフルオエチレン膜の空孔内に充填されると共に、前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の片面及び/又は両面に積層されることにより、担持されている請求項1または2に記載の光触媒膜。
- 前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜が、その空孔にアモルファスフッ素樹脂またはシリカゲルが充填されているものである請求項1に記載の光触媒膜。
- 前記酸化チタン粒子は、さらに前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜の片面及び/又は両面に積層されることにより、担持されている請求項5に記載の光触媒膜。
- さらにバインダーを含み、
該バインダーを介して、前記酸化チタン粒子が前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に担持されている請求項1〜6のいずれかに記載の光触媒膜。 - 前記バインダーは、シリカである請求項7に記載の光触媒膜。
- 前記延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンの厚みは、30μm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の光触媒膜。
- 前記酸化チタン粒子の粒径は、5nm〜1μmである請求項1〜9のいずれかに記載の光触媒膜。
- 550nmの光線透過率が50%以上の延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜にアモルファスフッ素樹脂またはシリカゲルを付与する第1工程、及び
第1工程で得られた延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜に、酸化チタン粒子を担持させる第2工程を含む550nmの光線透過率が20%以上である光触媒膜の製造方法。 - 前記第1工程は、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜をアルコキシシランのゾルに浸漬した後、乾燥する工程である請求項11に記載の光触媒膜の製造方法。
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